説明

伸縮性シートの製造方法

【課題】レーザー光を用いて、部分的に伸縮性を有しない伸縮性シートを効率的に製造し得る伸縮性シートの製造方法を提供すること。
【解決手段】レーザー光2の照射によりシート上または上下シート4,5間に配置された弾性体6を切断して、部分的に該弾性体6による伸縮性を無くした領域を有する伸縮性シート1を製造する伸縮性シート1の製造方法であり、レーザー光2を透過するシート上または上下シート4,5間に、該レーザー光を吸収する弾性体6を伸張した状態で配置して積層体3とし、次いで、該積層体3に該レーザー光2を照射し該弾性体6を切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮性シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ等の着用物品においては、特に着用者のウエストや足回りなどのフィット性を向上させるため、糸ゴム等の弾性体を不織布やプラスチックシートなどに貼着して伸縮性シートにすることよって伸縮可能にしている。
【0003】
このような伸縮性シートの製造においては、製造上の都合によって伸縮させる必要のない部分にまで弾性体が配置されてしまう。そのため、通常は伸縮させる必要のない部分の弾性体を切断することによって、シートを伸縮させないようにしている。
【0004】
シートに貼着された弾性体を切断する方法としては、例えば特許文献1のように、表面に複数個の凸部を配列した第1のロールと対向する第2のロールの間に弾性体を配置したシートを走行させ、第1ロールの凸部と第2ロールとの間で加圧または加熱することによって、シートを破断することなく弾性体のみを切断するものがある。
【0005】
また、サニタリー用品の製造においてレーザー光を用いてその構成材料を切断することも知られている。例えば、本出願人は、搬送手段によって搬送されている物品にレーザー光を照射して該物品を切断する方法として、物品の搬送方向と直交する方向の成分を含むカットを行う際に、レーザー光の焦点を物品の搬送方向に移動させると共に該搬送方向と直交する方向に移動させ、レーザー光と物品との相対速度を遅くして該物品をパターンカットする方法(特許文献2参照)や、複数のレーザー装置を用いて吸収性物品連続体の切断を行う方法(特許文献3参照)を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−35029号公報
【特許文献2】特開平09−192863号公報
【特許文献3】特開2001−145659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した弾性体を、第1ロールの凸部と第2ロールとの間で切断する方法では、弾性体を切断するパターンを変更する際、新たにロールを製作し、交換する必要があり、フレキシビリティの面で不利である。また、シートに挟まれた弾性体を切断するため、シートに強い圧力がかかることによって、穴開きやフィルム化により、見栄えが悪くなることもあった。
他方、サニタリー用品の製造においてレーザー光を用いてその構成材料を切断する技術は、切断対象がシート材であり、シート上または上下シート間に配置された弾性体の切断にレーザー光を用いることは未だ提案されていなかった。
【0008】
本発明は、レーザー光を用いて、部分的に伸縮性を有しない伸縮性シートを効率的に、且つフレキシビリティ性高く製造し得る、伸縮性シートの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、レーザー光の照射によりシート上または上下シート間に配置された弾性体を切断して、部分的に該弾性体による伸縮性を無くした領域を有する伸縮性シートを製造する伸縮性シートの製造方法であって、前記レーザー光を透過するシート上または上下シート間に、該レーザー光を吸収する弾性体を伸張した状態で配置して積層体とし、次いで、該積層体に該レーザー光を照射し該弾性体を切断する伸縮性シートの製造方法を提供するものである。
【0010】
なお、本発明において、上下シート間に、レーザー光を吸収する弾性体を配置し、該シート間の弾性体する場合、弾性体を挟むシートとしては、何れもレーザー光が透過性を有するものを用いる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の伸縮性シートの製造方法によれば、レーザー光を用いて、部分的に伸縮性を有しない伸縮性シートを効率的に、フレキシビリティ性高く製造し得る。
また、本発明の伸縮性シートの製造方法は、シート上又はシート間の弾性体を、シートにダメージを与えることを抑制しつつ切断することができる、切断パターンの変更が容易である等のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の伸縮性シートの製造工程の概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、積層体の流れ方向に直交する断面を示す模式図である。
【図3】図3は、レーザー光の照射方向の制御の一例を示す図である。
【図4】図4は、冷却手段及びシートの好ましい冷却範囲を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施態様である伸縮性シート1の製造方法においては、図1に示すように、レーザー光2の照射により上下2枚のシート4,5間に配置された弾性体6を切断して、部分的に該弾性体6による伸縮性を無くした領域を有する伸縮性シート1を製造している。
以下、本実施形態の製造方法についてより詳細に説明する。
【0014】
〔積層体製造工程〕
図示しない原反ロールから繰り出されて搬送されてきた長尺状(帯状)のシート4上に、接着剤塗工機71によりホットメルト接着剤等の接着剤7が間欠的に塗工される。この接着剤の間欠的な塗工によって、シート4には、接着剤7が塗工された接着剤塗工部4Sと接着剤7が塗工されていない接着剤非塗工部4Nとが、流れ方向(X方向)に交互に形成される。図示例における接着剤塗工部4Sは、矩形状に形成され、また、接着剤塗工部4Sは、シート4の幅方向(Y方向)における、弾性体6が配置される範囲の全体に亘るように形成されている。そして、接着剤塗工後のシート4が、弾性体配置部61に搬送される。
【0015】
弾性体6は、公知のテンション制御手段によって伸長され、一定テンションを与えた状態で、弾性体配置部61まで搬送されて、シート4上に配置される。弾性体6は、弾性体配置部61の近傍には弾性体案内ロール62が配置されている。弾性体案内ロール62には、幅方向(Y方向)に所定間隔で、かつそれぞれ周方向に沿って弾性体案内溝63が設けられている。弾性体6は、弾性体案内溝63によって、その搬送方向が変化した後、シート4上の所定位置に配置される。
【0016】
本実施形態においては、シート4上に弾性体6が配置されるのとほぼ同時に、シート4における弾性体6配置面側に別のシート5が合流する。即ち、図1に示す実施形態においては、弾性体配置部61と、シート5が合流するシート合流部51とがシート4の搬送方向においてほぼ同位置にある。なお、弾性体配置部61とシート合流部51とはシート4の搬送方向において離れていても良い。
シート合流部51においては、弾性体6が配置されたシート4上に、シート5が、上側ローラ52によって案内されて配置される(図1,図2参照)。また、シート4の接着剤が塗布されない面には、上側ローラ52と対向するように下側ローラ53が配置されており、上側及び下側の両ローラ52,53による押圧によって、上下のシート4,5に挟まれた弾性体6が両シート4,5間に固定されて積層体3となる。
得られた積層体3においては、弾性体6が接着剤7を介してシート4,5に接着された弾性体接着部1Sと該弾性体6がシート4,5に接着されていない弾性体非接着部1Nとが、シート4及び積層体5の流れ方向(X方向)に交互に生じることになる。
【0017】
〔弾性体切断工程〕
弾性体切断工程は、積層体3にレーザー光2を照射し該積層体3中の弾性体6を切断する工程である。
本実施形態においては、図1に示すように、弾性体6の切断を、積層体3における前記弾性体非接着部1Nにレーザー光2を照射して行う。
【0018】
弾性体切断工程では、レーザー発振器21によって出力されたレーザー光2が、レーザー光2の照射方向制御部22に到達する。照射方向制御部22は、切断パターンに応じたパターンに照射点P位置を移動させるものであり、図1に示すような、ガルバノミラーが好ましく用いられる。ガルバノミラーは、レーザー光の走査等に汎用されており、例えば、(株)ワイ・イー・データ製 MIRAMOTIONシステムなどの市販のガルバノスキャナーを使用して制御しても良い。この場合、レーザー光の光路の変化による焦点ボケを防ぐため、焦点距離が可変で制御可能な3次元の制御システム(焦点距離を制御可能な機構を有するもの)が好ましい。
ガルバノミラーに代えて、シート4又は積層体3の搬送方向の直交方向のみに前後進するキャリッジと、該キャリッジに取り付けられた、所定の回転軸回りに回転可能な反射ミラーとからなるもの等を用いることもできる。
【0019】
本実施形態においては、レーザー光2は、積層体3の弾性体非接着部1Nにある弾性体6のすべてに照射されるように幅方向に移動(走査)される。なお、図1には、切断すべき8本の弾性体のうちの5本を切断した途中の状態が示されている。図3は、レーザー光の照射方向の制御の一例を示す図であり、図3に示す点線の囲み23は、本実施形態に用いた照射方向制御部22によるレーザー光の照射可能な範囲であり、弾性体切断工程における加工範囲23である。
このとき、図3(a)に示すように照射点Pを、加工範囲23において積層体3の流れ方向の移動速度と同速度で同流れ方向に移動させつつ積層体3の幅方向に移動させれば、図3(b)に示すように、積層体3に対しその長手方向と垂直な方向にレーザー光2の照射点Pを移動させることができ、積層体3は、その長手方向の同位置で、複数本の弾性体6が切断されたものとなる。図3(a)中P1は、照射開始点、P2は、照射終了点である。
【0020】
弾性体非接着部1Nにおける弾性体6は、弾性体6の照射面側を被覆するシート5を透過したレーザー光2が照射されることによって、発熱し、溶断する。また、弾性体非接着部1Nにおける弾性体6は伸張状態で配置されているため、溶断されることによって収縮する。これによって積層体3の弾性体非接着部1Nには、伸長状態の弾性体6が存在しない状態となり、弾性体接着部1Sにのみに伸長状態の弾性体6が存在することになる。なお、弾性体非接着部1Nには、切断され収縮した弾性体6及びその端部が存在するがシートには接着はされておらず伸縮性は発現していない。
このようにして、弾性体非接着部1Nにおいて弾性体6を切断された積層体3が、本実施形態で得られる伸縮性シート1であり、該伸縮性シート1においては、弾性体6が切断された弾性体非接着部1Nが部分的に伸縮性を無くした領域である。
【0021】
以上のようにして製造された伸縮性シート1は、公知の切断手段を用いて弾性体接着部1Sの中央で切断することによって分割して1枚の伸縮性シートとして用いることができる。また、弾性体非接着部1Nで切断することによって分割して1枚の伸縮性シートとして用いることもできる。
【0022】
本発明の伸縮性シートの製造方法に用いられるシートとしては、織布、不織布、フィルム等やこれらの積層されたシートなどを用いることができ、特に不織布が好適に用いられる。これらの構成材料としては、各種合成樹脂、パルプシートなどを用いることができるが、特に合成樹脂であることが望ましい。
【0023】
シート4,5の坪量は、特に制限されず、例えば10〜100g/m2である。シート4,5の坪量、特にレーザー照射側を被覆するシート5の坪量は、接着剤塗工後の接着剤の染み出しを防ぐことや、レーザー光を透過させやすくする観点から、15〜25g/m2とすることが好ましい。
【0024】
弾性体6としては、各種エラストマー繊維が用いられる。例えば、弾性体6の素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、弾性体の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは帯状(平ゴム、弾性フィルム等)のもの、又は極細い複数の糸状弾性体を撚り合わせて構成されるマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
弾性体が糸状である場合、その太さは一般に310〜940dtex、特に、310〜640dtexとすることが望ましい。
また、弾性体が帯状である場合は、その厚さが0.1〜1mm、特に0.1〜0.5mmとすることが望ましい。
【0025】
弾性体を切断するレーザー光の波長は、弾性体の吸光特性の中から吸収率の高い波長を選択することができる。
本発明で使用するレーザーとしては、YAGレーザー、LDレーザー(半導体レーザー)、YVO4レーザー、CO2レーザー等が挙げられる。
【0026】
例えば、CO2レーザーは、レーザー発振器の出力や吸収性物品の弾性体として広く用いられるポリウレタンによく吸収される点で望ましい。
【0027】
レーザー光を透過するシート4及び/又は5は、使用するレーザーの種類や波長との関係において、そのレーザー光が透過するものであり、より好ましくは、そのレーザー光の透過性が高いものである。
【0028】
レーザー光2の種類又は波長とシート4,5の組み合わせとしては、LDレーザーやYAGレーザーといった近赤外線の波長域のレーザー光を用いる場合は、ポリプロピレンやポリエチレン製などの合成樹脂製のシートを用いるのが好ましい。
【0029】
本発明に用いる弾性体は、レーザー光を吸収するものである。そのような弾性体としては、例えば、レーザー光吸収剤を含ませることによりレーザー光の吸収性を付与又は向上させたものを用いることができる。
レーザー光吸収剤は、公知の塗工手段を用いて、レーザー光の吸収性を有しない弾性体や、レーザー光の吸収性があまり高くない弾性体に塗布しても良いし、弾性体を製造するための原料組成物中にレーザー光吸収材を配合することもできる。
レーザー光吸収剤は、シートや弾性体の吸光特性に合わせて適宜選択することができる。例えば、シートの構成材料が合成樹脂の場合は、赤外線吸収剤や各種色素材を弾性体に塗布や配合等することが好ましい。
また、レーザー光吸収剤は、使用するレーザー光との関係で、該レーザー光の吸収性が高いものが好ましく用いられる。例えば、波長が0.808μmのLDレーザーを用いる場合、レーザー光吸収材としてBASF社の赤外線吸収剤Lumogen IR 788を用いると、0.75〜0.85μmの波長域を吸収するため、弾性体のレーザー光吸収性を向上できる。
【0030】
弾性体をレーザー光によって切断する際、発熱した弾性体の熱によって上下シートが融ける事が考えられるため、種々の冷却手段を用いてシートを冷却すると、より望ましい結果が得られる。冷却手段には、エア配管を用いてシートに冷気を噴射することや、レーザー光を透過し、かつ、熱伝導性の良いローラを用いることなどが考えられる。
【0031】
図4に示す例においては、レーザー光2を透過するシート4,5の冷却を行なうため、積層体3に対して、配管8,8を介して上下から冷風を当てつつ、レーザー光2の照射を行っている。冷風を当てる範囲は、図4に示すように、積層体3の流れ方向(X方向)における、レーザー光の照射点Pの移動範囲PXの全域、及び積層体3の幅方向(Y方向)における、レーザー光の照射点Pの移動範囲PYの全域とすることが好ましい。なお、図4(a)は、シート(積層体3)の流れ方向(X方向)における冷却範囲の一例、図4(b)は、シート(積層体3)の流れ方向に直交する方向(Y方向)における冷却範囲の一例を示す図である。
【0032】
本発明で得られる伸縮性シートの用途は、特に制限されず、各種の物品に伸縮部を付与するため等に用いられる。例えば、吸収性物品の構成部材として好ましく用いられる。
【0033】
吸収性物品は、主として尿や経血等の人体から排出される液の吸収保持に用いられるものである。吸収性物品としては、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナー(下り物シート)、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品が使い捨ておむつや生理用ナプキン等である場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
【0034】
吸収性物品やその構成部材の製造に、本発明の伸縮性シートの製造方法やそれにより得られた伸縮性シートを用いる場合の2枚のシートの組み合わせの例としては、おむつの外装体を形成する外層シートとその肌当接面側に配された内層シート、肌当接面を形成する表面シートと非肌当接面を形成する裏面シート、表面シートと裏面シートとの間に配される弾性体配置用の2枚のシート、立体ガード形成用シートと表面シート、立体ガード(立体ギャザー)形成用シートと裏面シート、表面シート又は裏面シートとウイング部形成用シート等が挙げられる。
また、パンツ型おむつ等のパンツ型着用物品における、レッグ開口部、ウエスト開口部、レッグ開口部とウエスト開口部との間の胴回り部に、伸縮部を形成するために、本発明又は本発明で得られた伸縮性シートを用いることもできる。弾性体を切断して形成した伸縮性を有しない部分は、おむつやおむつの外装体をいわゆる横流れ方式で製造する際に、股下部や胴回り部における吸収体と重なる部分に配することも好ましい。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、2枚のシート4,5間に配置した弾性体6を、レーザー光で切断したが、これに代えて、1枚のシートの片面に配置した弾性体を、当該シートを透過させたレーザー光で切断しても良いし、1枚のシートの片面に配置した弾性体を、当該シートの弾性体を配置した面側から照射したレーザー光で切断しても良い。また、弾性体を挟む上下シートは、一方又は双方が、レーザー光を吸収するシートの積層体であっても良い。
【0036】
また、積層体3の幅方向の一部に、弾性体接着部1Sと弾性体非接着部1Nとを、積層体3の流れ方向に交互に形成する一方、積層体3の幅方向の他の部分に、弾性体接着部1Sを積層体3の流れ方向に連続的に形成することもできる。
また、弾性体6の切断は、弾性体接着部1Sにおいて行っても良い。また、個々の弾性体非接着部1Nにおける弾性体6の切断を、個々の弾性体6がそれぞれ複数箇所で切断されるように行っても良い。複数本の弾性体の切断を、2本以上のレーザー光を用いて切断することもできる。
【符号の説明】
【0037】
1 伸縮性シート
2 レーザー光
3 積層体
4 シート(下側のシート)
5 シート(上側のシート)
6 弾性体
7 接着剤
8 冷却用の配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光の照射によりシート上または上下シート間に配置された弾性体を切断して、部分的に該弾性体による伸縮性を無くした領域を有する伸縮性シートを製造する伸縮性シートの製造方法であって、
前記レーザー光を透過するシート上または上下シート間に、該レーザー光を吸収する弾性体を伸張した状態で配置して積層体とし、次いで、該積層体に該レーザー光を照射し該弾性体を切断する伸縮性シートの製造方法。
【請求項2】
前記弾性体がシートに接着された弾性体接着部と該弾性体がシートに接着されていない弾性体非接着部とが生じるように、前記弾性体を、前記シート上または前記上下シート間に固定して前記積層体とし、前記弾性体の切断を、該積層体における前記弾性体非接着部にレーザー光を照射して行う請求項1記載の伸縮性シートの製造方法。
【請求項3】
前記弾性体として、レーザー光吸収剤を含ませることによりレーザー光の吸収性を付与又は向上させた弾性体を用いる、請求項1または2のいずれかに記載の伸縮性シートの製造方法。
【請求項4】
前記レーザー光の照射を、該レーザー光を透過する前記シートを冷却しつつ行う、伸縮性シートの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の伸縮性シートの製造方法により伸縮性シートを製造する工程を含む、吸収性物品の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−125641(P2011−125641A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289817(P2009−289817)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】