説明

位置情報入力装置、位置情報入力方法、プログラム、情報処理システム、及び電子装置

【課題】ジェスチャに応じて操作入力を行うときの操作性を向上させる。
【解決手段】受信装置42が、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成し、生成した撮像画像から、操作者の小指を検出し、検出した小指の、撮像画像における位置情報を算出し、算出した位置情報を、PC43に入力する。これに対して、PC43が、受信装置42から入力された位置情報に応じた処理を実行する。本発明は、例えば、操作者の片手のジェスチャを認識し、その認識結果に基づく操作入力が可能な入力装置と、その操作入力に応じた処理を行う情報処理装置により構成される情報処理システムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報入力装置、位置情報入力方法、プログラム、情報処理システム、及び電子装置に関し、特に、操作者のジェスチャに応じて操作入力を行う位置情報入力装置等の操作性を向上させるようにした位置情報入力装置、位置情報入力方法、プログラム、情報処理システム、及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作者の片手が撮像された撮像画像から、操作者の片手が表示された領域(片手領域)を検出し、検出した片手領域に基づいて、表示画面上のポインタを移動させるジェスチャ認識技術が存在する(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
ここで、従来のジェスチャ認識技術を説明する。図1は、操作者の片手の形状1を示している。
【0004】
従来のジェスチャ認識技術では、撮像画像から図1に示すような片手の形状1を検出した場合、人差し指の指先2をトレースポイント(TracePoint)として、そのトレースポイントの動きを追尾するように、表示画面上のポインタを移動させる。
【0005】
そして、操作者は、表示画面上のポインタを任意の位置に移動させ、移動後のポインタの位置でクリックを行う場合には、トレースポイントとされていない方の手を用いて、クリックを行うためのボタン等を押下する。
【0006】
また、片手のみで、表示画面上のポインタを移動させる他、クリックを行うことが可能なエアタップ操作技術が存在する(例えば、非特許文献2を参照)。このエアタップ操作技術では、図2に示すように、図2A、図2B、図2Cの順序で、人指し指を空中で上下させるエアタップを行った場合に、表示画面上でクリックが行われる。
【0007】
【非特許文献1】Thomas A. Mysliwiec."FingerMouse:A Freehand Computer Pointing Interface," The University of Illinois, 1994.
【非特許文献2】Daniel Vogel,Ravin Balakrishnan."Distant Freehand Pointing and Clicking on Very Large, High Resolution Displays," University of Tronto.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来のジェスチャ認識技術では、1つのポインタの位置を入力することは可能だが、2つ以上のポインタの位置を入力する、いわゆるマルチタッチインタフェースに対応することができない。
【0009】
また、従来のエアタップ操作技術では、エアタップを行うときに、エアタップの動作に影響されて、トレースポイントである人差し指の指先が移動してしまうため、操作者が所望する、表示画面上のポインタの位置で、クリックを行うことができない。
【0010】
なお、人差し指に代えて、親指、中指等の指を用いて、エアタップを行うことも提案されているが、その場合にも、エアタップの動作に影響されて、やはり、人差し指の指先が移動してしまい、ポインタの位置がずれてしまう。
【0011】
そこで、現在時刻から所定の時間だけ過去のポインタの位置を記憶しておいて、エアタップが行われた場合には、その直前のポインタの位置でクリックが行われるように構成することも提案されている。
【0012】
しかしながら、そのような構成を実現させる場合、ソフトウェアを実装する負担が増加してしまうため、実装されるソフトウェアにバグが生じ易く、ジェスチャを用いた操作入力において不安定な動作を招きかねない。
【0013】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、操作者の手を用いたジェスチャによる操作入力の操作性を向上させるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の側面の第1の位置情報入力装置は、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置であり、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、算出された前記位置情報を入力する入力手段とを含む位置情報入力装置である。
【0015】
予め用意した3次元モデルと前記撮像画像とを比較する比較手段をさらに設けるようにすることができ、前記検出手段には、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記操作者の小指を検出させるようにすることができる。
【0016】
前記操作者の小指には、マーカが付加されており、前記検出手段には、前記撮像画像から、前記マーカを前記操作者の小指として検出させるようにすることができ、前記算出手段には、前記マーカの位置を示す前記位置情報を算出させるようにすることができる。
【0017】
前記算出手段には、前記撮像画像内の、前記操作者の小指を示す領域の重心を、前記位置情報として算出させるようにすることができる。
【0018】
本発明の第1の側面の第1の位置情報入力方法は、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置の位置情報入力方法であり、前記位置情報入力装置は、撮像手段と、検出手段と、算出手段と、入力手段とを含み、前記撮像手段が、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成し、前記検出手段が、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出し、前記算出手段が、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出し、前記入力手段が、算出された前記位置情報を入力するステップを含む位置情報入力方法である。
【0019】
本発明の第1の側面の第1のプログラムは、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置のコンピュータを、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、算出された前記位置情報を入力する入力手段として機能させるためのプログラムである。
【0020】
本発明の第1の側面によれば、所定の撮像範囲が撮像されて撮像画像が生成され、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指が検出され、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報が算出され、算出された前記位置情報が入力される。
【0021】
本発明の第2の側面の情報処理システムは、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置と、入力された前記位置情報に応じた処理を実行する前記情報処理装置とにより構成される情報処理システムであり、前記位置情報入力装置が、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、算出された前記位置情報を、前記情報処理装置に入力する入力手段とを含み、前記情報処理装置が、入力された前記位置情報に応じた処理を実行する処理手段を含む情報処理システムである。
【0022】
本発明の第2の側面によれば、位置情報入力装置において、所定の撮像範囲が撮像されて撮像画像が生成され、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指が検出され、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報が算出され、算出された前記位置情報が、情報処理装置に入力される。そして、前記情報処理装置において、入力された前記位置情報に応じた処理が実行される。
【0023】
本発明の第3の側面の第2の位置情報入力装置は、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置であり、前記操作者の小指に生じた加速度を検出する加速度検出手段と、検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新する更新手段と、更新された前記位置情報を入力する入力手段とを含む位置情報入力装置である。
【0024】
本発明の第3の側面の第2の位置情報入力方法は、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置の位置情報入力方法であり、前記位置情報入力装置は、加速度検出手段と、更新手段と、入力手段とを含み、前記加速度検出手段が、前記操作者の小指に生じた加速度を検出し、前記更新手段が、検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新し、前記入力手段が、更新された前記位置情報を入力するステップを含む位置情報入力方法である。
【0025】
本発明の第3の側面の第2のプログラムは、操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置のコンピュータを、前記操作者の小指に生じた加速度を検出する加速度検出手段と、検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新する更新手段と、更新された前記位置情報を入力する入力手段として機能させるためのプログラムである。
【0026】
本発明の第3の側面によれば、前記操作者の小指に生じた加速度が検出され、検出された前記加速度に基づいて、位置情報が更新され、更新された前記位置情報が入力される。
【0027】
本発明の第4の側面の電子装置は、操作者が指示する位置を示す位置情報に応じた処理を実行する電子装置であり、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、算出された前記位置情報に応じた処理を実行する処理手段とを含む電子装置である。
【0028】
本発明の第4の側面によれば、所定の撮像範囲が撮像されて撮像画像が生成され、生成された前記撮像画像から、操作者の小指が検出され、検出された前記小指の、前記撮像画像における位置情報が算出され、算出された前記位置情報に応じた処理が実行される。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、操作者の手を用いたジェスチャによる操作入力の操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(情報処理システム:画像処理を使用する例)
2.第2の実施の形態(情報処理システム:モーションセンサを使用する例)
3.第1の実施の形態の変形例
【0031】
<1.第1の実施の形態>
[情報処理システムの外観例]
図3は、本発明の第1の実施の形態である情報処理システム21の外観の一例を示している。
【0032】
この情報処理システム21では、片手を用いた操作者のジェスチャとして、例えば、操作者が片手を移動させると、その動きを追尾するように、例えば、表示画面上のポインタが移動するようになされている。
【0033】
この情報処理システム21は、操作入力装置41、受信装置42(位置情報入力装置)、及びパーソナルコンピュータ43(以下、PC43という)により構成される。
【0034】
操作入力装置41は、操作者の片手に装着されるものであり、クリック検出部41a、LED(light emitting diode)41b、及び制御部41cにより構成される。
【0035】
クリック検出部41aは、操作者の人差し指に装着されており、人指し指を親指に押し付けることにより、親指により押下されたことを検出し、その検出結果を、制御部41cに供給する。
【0036】
LED41bは、操作者の小指(小指の指先から付け根までのいずれかの部分)に装着され、受信装置42に、操作者の小指の位置を検出させるために発光する。本発明では、LED41bを操作者の小指に装着することがポイントである(詳細は後述する)。
【0037】
制御部41cは、操作者の手首に装着されており、クリック検出部41aから検出結果が供給されたことに対応して、クリックが行われたことを示すクリック信号を、赤外線等の無線により、受信装置42に送信する。
【0038】
受信装置42は、例えば、PC43の表示画面43aの下側に固定され、且つ、USB(universal serial bus)等の有線によりPC43と接続されており、制御部41cからのクリック信号を受信し、USB等を介してPC43に供給する。
【0039】
また、受信装置42は、予め決められた撮像範囲を撮像するカメラを内蔵しており、内蔵するカメラにより、LED41b(が発光する光)を撮像する。そして、その撮像により得られた撮像画像に基づいて、撮像画像内のLED41bの位置を示す座標(位置情報)を算出し、USB等を介してPC43に供給する。
【0040】
PC43は、USB等の有線により受信装置42と接続されており、受信装置42からの座標に対応して、表示画面43a上のポインタを移動させる。
【0041】
また、PC43は、受信装置42からのクリック信号に対応して、現在のポインタの位置でクリックが行われたことに応じた処理を実行する。
【0042】
[受信装置及びPCの構成例]
次に、図4は、受信装置42及びPC43の詳細な構成例を示している。
【0043】
受信装置42は、カメラ61、DSP(digital signal processor)62、及び送信部63により構成される。
【0044】
カメラ61は、予め決められた撮像範囲内で撮像し、その撮像により得られた撮像画像をDSP62に供給する。なお、操作者は、表示画面43a上のポインタを移動させる操作等を行う場合には、カメラ61の撮像範囲内で、操作入力装置41が装着された片手を移動させる必要がある。この場合、カメラ61は、撮像により、操作者の片手が表示された撮像画像を得てDSP62に供給する。
【0045】
DSP62は、カメラ61からの撮像画像に対して画像処理を行い、撮像画像内の、操作者の小指(小指に装着されたLED41bが発光する光)の位置を示す座標を算出し、送信部63に供給する。
【0046】
送信部63は、DSP62からの座標を、PC43に送信する。なお、送信部63には、受信装置42から、クリック信号が供給される。送信部63は、受信装置42からのクリック信号を、PC43に送信する。
【0047】
PC43は、受信部81及びアプリケーション部82により構成される。
【0048】
受信部81は、送信部63からの座標及びクリック信号を受信し、アプリケーション部82に供給する。
【0049】
アプリケーション部82は、受信部81からの座標に対応して、PC43の表示画面43a上のポインタを移動させる。すなわち、例えば、アプリケーション部82は、受信部81からの座標に基づいて、LED41bが移動した移動方向、移動量、移動速度等を検出し、検出した移動方向に、検出した移動量や移動速度に対応する距離だけ、表示画面43a上のポインタを移動させる。
【0050】
また、アプリケーション部82は、受信部81からのクリック信号に対応して、現在のポインタの位置でクリックが行われたことに応じた処理を実行する。
【0051】
[DSPが行う画像処理の説明]
次に、図5乃至図7を参照して、DSP62が行う画像処理について説明する。
【0052】
図5は、DSP62が所定のプログラムを実行することにより実現される機能ブロックとしての、位置検出部101及び座標算出部102により構成される。
【0053】
位置検出部101には、カメラ61から撮像画像が供給される。位置検出部101は、カメラ61からの撮像画像に基づいて、操作者の小指の位置を検出し、座標算出部102に供給する。
【0054】
次に、図6を参照して、位置検出部101が行う詳細な処理の一例を説明する。
【0055】
図6は、カメラ61により撮像された撮像画像の一例を示している。図6に示す撮像画像121には、操作者の小指に装着されたLED41bが撮像されている。
【0056】
位置検出部101は、カメラ61からの撮像画像121を構成する複数の画素の輝度値のうち、輝度値の大きい順に上位4位までの輝度値それぞれに対応する4画素を検出する。そして、検出した4画素それぞれの位置を、LED41bの位置(操作者の小指の位置)として、座標算出部102に供給する。
【0057】
なお、図6に示された例のように、親指と人指し指の指先どうしを接触させた姿勢をとる場合、操作者は、直感的(感覚的)に、親指と人指し指の指先どうしが接触する接触点をトレースポイントとして認識し、片手を動かす傾向にある。したがって、トレースポイントを検出するために装着されるLED41bは、接触点の軌跡と同様の軌跡を描く位置に装着されることが望ましい。
【0058】
また、LED41bは、人指し指を親指に押し付けることにより、クリック検出部41aを押下するクリック動作が行われた場合に、ポインタの位置ずれを防止するため、クリック動作に影響されない位置に装着されることが望ましい。
【0059】
そこで、本発明者は、トレースポイントとして採用される最適な位置として、小指の位置に着目した。
【0060】
すなわち、例えば、直感的(感覚的)なトレースポイントとして、接触点を移動させる場合、手首を回転軸として、片手を動かすことになる。この場合、回転軸である手首から、トレースポイントとされる小指の位置までの距離を、手首から接触点までの距離としたとき、トレースポイントとされる小指の位置が移動する移動方向や移動量は、接触点の移動方向や移動量と同一となる。
【0061】
なお、親指、人指し指、中指、及び薬指についても同様のことがいえるが、クリック動作が行われた場合、親指、人指し指、中指、及び薬指はユーザの意図に反して動いてしまうため、クリック動作によるポインタの位置ずれを防止することはできない。
【0062】
具体的には、例えば、親指又は人差し指のいずれか一方をトレースポイントとした場合、親指と人指し指を用いてクリック動作が行われるため、クリック動作に応じて、親指及び人指し指が動いてしまう。
【0063】
また、例えば、中指又は薬指のいずれか一方をトレースポイントとした場合に、クリック動作が行われたとき、中指及び薬指は、人間の手の構造上、親指と人指し指を用いたクリック動作に影響され易いため、クリック動作に伴って、中指及び薬指も動いてしまう。
【0064】
これに対して、小指は、人間の手の構造上、クリック動作に(殆ど)影響されない。
【0065】
なお、クリック動作に影響されない手の部分としては、小指の他、手の甲や手の平が存在するが、手の甲や手の平と手首との距離は、接触点と手首との距離と比較して短くなる。したがって、手の甲や手の平のいずれかの位置をトレースポイントとした場合、トレースポイントとされる手の甲や手の平のいずれかの位置が移動する移動量は、接触点の移動量と比較して小さくなり、接触点の移動量と同一にはならない。
【0066】
このため、上述したように、本発明者は、トレースポイントとして採用される最適な位置として、接触点と同一の移動方向及び移動量で移動するとともに、クリック動作に影響されない小指の位置を採用することとした。
【0067】
以下の説明においては、LED41bは、接触点の軌跡と同一の軌跡を描く最適な位置として、上述した小指の位置に装着されているものとする。
【0068】
座標算出部102は、位置検出部101からのLED41bの位置に基づいて、撮像画像121内におけるLED41bの位置を示す座標を算出し、送信部63に供給する。
【0069】
次に、図7を参照して、座標算出部102が行う詳細な処理の一例を説明する。
【0070】
図7は、撮像画像121内に定義されるXY座標を示している。このXY座標は、撮像画像121の最も左下の位置を原点(0,0)として、互いに直交するX軸とY軸とで定義される直交座標を示している。
【0071】
座標算出部102は、位置検出部101からの4画素それぞれのLED41bの位置(例えば図7に示す位置121a乃至121d)に対応する、撮像画像121上の座標(x,y)を算出する。そして、算出した4つの座標(x,y)の、例えば重心を、LED41bの位置を示す座標として、送信部63に供給する。
【0072】
[受信装置の動作説明]
次に、図8のフローチャートを参照して、受信装置42が行う第1の座標算出処理を説明する。
【0073】
ステップS1において、カメラ61は、予め決められた撮像範囲内で撮像し、その撮像により得られた撮像画像を、DSP62の位置検出部101に供給する。
【0074】
ステップS2において、位置検出部101は、カメラ61からの撮像画像121を構成する複数の画素の輝度値のうち、輝度値の大きい順に上位4位までの輝度値それぞれに対応する4画素を検出する。そして、検出した4画素それぞれの位置を、LED41bの位置(操作者の小指の位置)として、座標算出部102に供給する。
【0075】
ステップS3において、座標算出部102は、位置検出部101からの4画素それぞれのLED41bの位置(例えば図7に示す位置121a乃至121d)に対応する、撮像画像121上の座標(x,y)を算出する。そして、算出した4つの座標(x,y)の、例えば重心を、LED41bの位置を示す座標として、送信部63に供給する。
【0076】
ステップS4において、送信部63は、座標算出部102からの座標を、PC43に送信する。このとき、PC43は、送信部63からの座標に基づいて、LED41bが移動した移動方向、移動量、移動速度等を検出し、検出した移動方向に、検出した移動量や移動速度に対応する距離だけ、表示画面43a上のポインタを移動させる。
【0077】
以上説明したように、第1の座標算出処理では、接触点と同一の移動方向及び移動量で移動するとともに、クリック動作に(殆ど)影響されない小指の位置をトレースポイントとし、そのトレースポイントを示す座標を算出して、PC43に送信するようにした。したがって、他の指をトレースポイントとした場合と比較して、ポインタの移動やクリック等の操作性をより向上させることができる。
【0078】
すなわち、例えば、トレースポイントである小指は、クリック動作に影響されて動いてしまうことがないため、クリック動作時に生じるトレースポイントの位置ずれを防止することが可能となる。
【0079】
また、両手の小指それぞれにLED41bを装着した場合には、2つのポインタを同時に移動させるとともに、クリックを行うことが可能となるため、マルチタッチインタフェースに対応することが可能となる。
【0080】
さらに、操作者の小指に装着されたLED41bは、手首を回転軸として親指と人指し指との接触点が描く軌跡と(殆ど)同じ軌跡を描く。よって、操作者は、トレースポイントとして、直感的に認識される親指と人指し指との接触点を、トレースポイントとして認識した状態で、容易に操作を行うことが可能となる。
【0081】
また、操作者は、例えば、マウスを用いてポインタを移動させるときのように、片手の形状をマウスの形状に合わせることにより、片手を、片手の甲の方向に沿った状態(手の甲と、肘から手首までの腕により形成される手首の角度が小さい不自然な状態)を維持する必要がなく、操作者に負担のかからない片手の形状を維持した状態(手首の角度が大きい(160度乃至180度程度)の自然な状態)で、ポインタを移動させることが可能である。
【0082】
次に、図9乃至図13を参照して、トレースポイントを小指とした情報処理システム21が、トレースポイントを小指以外の他の指(例えば、人差し指)とした場合と比較して、より操作性を向上させることができるシステムであることを説明する。
【0083】
[情報処理システムの外観例]
図9は、トレースポイントを人指し指とする情報処理システム141の外観の一例を示している。
【0084】
この情報処理システム141は、クリック検出部41aが、人差し指に代えて中指に装着されているとともに、LED41bが、小指に代えて人差し指に装着されている他は、図3の情報処理システム21と同様に構成されているため、情報処理システム141の説明は省略する。
【0085】
[被験者による実験結果]
次に、図10乃至図13を参照して、小指をトレースポイントとしたほうが、例えば人指し指をトレースポイントとする場合と比較して、所定の位置でクリックを行う精度が向上することを説明する。
【0086】
図10は、被験者1を対象として、2つの異なる位置で交互にクリックする動作を10往復だけ行わせる実験を、小指をトレースポイントとする情報処理システム21により行うとともに、人指し指をトレースポイントとする情報処理システム141により行ったときの実験結果を示している。
【0087】
図10A及び図10Bに示す表示画面43aには、左側の領域TL、及び右側の領域TRが表示されている。なお、領域TL及び領域TRは、直径7(mm)の円を示しており、領域TLと領域TRは、70(mm)だけ離れて配置されている。また、表示画面43a内の黒点は、操作者がクリックを行ったときのポインタのクリック位置を示している。
【0088】
なお、表示画面43aの大きさは11インチであって、その解像度は1280×768(横×縦)画素である。
【0089】
被験者1は、情報処理システム21と情報処理システム141とを用いて、表示画面43aに表示される領域TLと領域TRを交互にクリックする動作を、10往復だけ行う。なお、この実験は、操作入力装置41と表示画面43aとを、300(mm)の距離だけ離した状態で行われる。
【0090】
小指をトレースポイントとする情報処理システム21(第1の実施の形態)により実験を行った場合、図10Aに示したように、被験者1のクリック位置が、領域TL及び領域TR内にすべて含まれている。
【0091】
人指し指をトレースポイントとする情報処理システム141により実験を行った場合、図10Bに示したように、被験者1のクリック位置が、領域TL及び領域TRから外れてしまっている。
【0092】
次に、図11乃至図13には、それぞれ、被験者2乃至被験者4を対象として、上述の実験を行ったときの実験結果を示している。
【0093】
なお、被験者1乃至4は、それぞれ異なる被験者を示している。また、図11乃至図13は、上述した図10と同様に構成されているため、説明は省略する。
【0094】
図10乃至図13において、被験者1乃至被験者4のいずれの場合においても、小指をトレースポイントとする情報処理システム21の方が、領域TL及び領域TRに対するクリック位置の精度が良いことがわかる。
【0095】
上述した第1の実施の形態では、操作者の小指(LED41b)を撮像した撮像画像に対して、画像処理を行うことにより、操作者の小指の位置を示す座標を算出することとしたが、図14乃至図16に示すように、操作者の小指の動きに応じて生じる3軸方向の加速度等を検出し、検出した加速度等に基づいて、座標を算出することが可能である。
【0096】
<2.第2の実施の形態>
[情報処理システムの外観例]
図14は、本発明の第2の実施の形態である情報処理システム151の外観の一例を示している。
【0097】
なお、図中、図3に示された第1の外観例に対応する部分については同一の符号を付してあるため、以下、その説明は適宜省略する。すなわち、第2の実施の形態である情報処理システム151は、第1の実施の形態である情報処理システム21(図3)に対して、LED41bに代えて座標入力部161(位置情報入力装置)が、受信装置42に代えて受信装置162が、それぞれ設けられたものである。
【0098】
座標入力部161は、操作者の小指に装着されており、操作者の小指の動きに応じて生じる3軸方向の加速度等を示す動き情報に基づいて、操作者の小指の位置を示す座標を算出(更新)し、受信装置162に送信する。
【0099】
受信装置162は、PC43の表示画面43aの下側に固定されており、制御部41cからのクリック信号を受信し、PC43に供給する。
【0100】
また、受信装置162は、座標入力部161からの座標を受信し、USB等の有線を介してPC43に供給する。
【0101】
[座標入力部の構成例]
図15は、座標入力部161の構成例を示している。
【0102】
この座標入力部161は、モーションセンサ181、座標算出部182、及び送信部183により構成される。
【0103】
モーションセンサ181は、加速度センサやジャイロセンサであり、操作者の小指の動きに応じて生じる3軸方向の加速度等を検出し、その検出結果を示す動き情報を、座標算出部182に供給する。
【0104】
座標算出部182は、モーションセンサ181からの動き情報に基づいて、操作者の小指の位置を示す座標を算出(更新)し、送信部183に供給する。
【0105】
送信部183は、座標算出部182からの座標を、受信装置162に送信する。
【0106】
[座標入力部の動作説明]
次に、図16のフローチャートを参照して、座標入力部161が行う第2の座標算出処理を説明する。
【0107】
ステップS31において、モーションセンサ181は、加速度センサやジャイロセンサであり、操作者の小指の動きに応じて生じる3軸方向の加速度等を検出し、その検出結果を示す動き情報を、座標算出部182に供給する。
【0108】
ステップS32において、座標算出部182は、モーションセンサ181からの動き情報に基づいて、操作者の小指の位置を示す座標を算出(更新)し、送信部183に供給する。
【0109】
ステップS33において、送信部183は、座標算出部182からの座標を、受信装置162に送信する。このとき、受信装置162は、送信部183からの座標を、PC43に供給する。そして、PC43は、受信装置162からの座標に対応して、表示画面43a上のポインタを移動させる。
【0110】
以上説明したように、第2の座標算出処理では、接触点と同一の移動方向及び移動量で移動するとともに、クリック動作に(殆ど)影響されない小指の位置をトレースポイントとし、そのトレースポイントを示す座標を算出して、受信装置162を介してPC43に送信するようにした。したがって、他の指をトレースポイントとした場合と比較して、ポインタの移動やクリック等の操作性をより向上させることができる。
【0111】
<3.第1の実施の形態の変形例>
【0112】
なお、第1の実施の形態では、図5の位置検出部101が、カメラ61からの撮像画像121を構成する複数の画素の輝度値のうち、輝度値の大きい順に上位4位までの輝度値それぞれに対応する4画素の位置を検出することとした。
【0113】
しかしながら、検出した4画素の輝度値が、LED41bが発光する光の輝度値として想定される範囲内でない場合には、検出した4画素それぞれの位置を、LED41bの位置として検出しないようにすることが可能である。この場合、LED41bの位置が誤って検出されることを防止することができる。
【0114】
また、位置検出部101が検出する画素数は4個に限定されず、5個以上又は3個以下の画素数を採用することが可能である。
【0115】
さらに、第1の実施の形態では、座標算出部102が、位置検出部101からの4画素それぞれのLED41bの位置に対応する、撮像画像121上の座標(x,y)の重心を、LED41bの位置を示す座標として算出したが、これに限定されない。
【0116】
すなわち、例えば、座標算出部102は、4画素それぞれのLED41bの位置に対応する、撮像画像121上の座標(x,y)を、そのまま、受信装置42の送信部63、及びPC43の受信部81を介して、アプリケーション部82に供給するようにしてもよい。そして、アプリケーション部82は、座標算出部102からの4画素それぞれのLED41bの位置に対応する、撮像画像121上の座標(x,y)から、LED41bの位置を示す座標を算出し、算出した座標に対応して、表示画面43a上のポインタを移動させる。
【0117】
この場合、座標算出部102は、撮像画像121上の座標(x,y)の重心を算出する場合と比較して、より迅速に処理を行うことが可能となる。
【0118】
また、第1の実施の形態では、操作者の小指の位置を検出するための目印(マーカ)として、操作者の小指にLED41bを装着し、位置検出部101が、撮像画像から、LED41bの位置を、操作者の小指の位置として検出することとしたが、操作者の小指を検出するための目印は、これに限定されない。
【0119】
すなわち、操作者の小指を検出するための目印としては、その他、例えば、操作者の小指にはめられた指輪、小指に塗布された所定の波長を反射するマニキュア等を採用することが可能である。
【0120】
なお、小指に塗布されたマニキュアを、操作者の小指の位置として検出する場合には、操作入力装置41が不要になり、LED41bを装着する場合と比較して、片手の動きが制限されなくなるため、例えば、文字を書く等の他の動作を容易に行うことが可能となる。
【0121】
さらに、第1の実施の形態では、操作者の小指の位置を検出するために、操作者の小指にLED41bを装着することとしたが、スケルトンモデル(skelton model)や容量モデル(volumetric model)等の3次元モデルを用いることにより、LED41b等の目印を装着(付加)することなく、操作者の小指の関節の位置を検出することが可能である。
【0122】
すなわち、例えば、図5の位置検出部101は、操作者の手を撮像した撮像画像から、操作者の手の形状を示すシルエットを生成し、生成したシルエットと、様々な手の形状を示す複数の3次元モデルとを比較して、生成したシルエットと最も類似(マッチ)する3次元モデルを、操作者の手の形状を表す3次元モデルとして決定する。
【0123】
そして、決定された3次元モデルに対して、拡張カルマンフィルタ(EKF,extended kalman filter)を適用することにより、操作者の手を構成する小指の各関節の3次元位置を検出することが可能である。この場合、小指に塗布されたマニキュアを、操作者の小指の位置として検出する場合と同様に、操作入力装置41が不要になり、例えば、文字を書く等の他の動作を容易に行うことが可能となる。
【0124】
なお、関節の3次元位置を検出するためのより詳細な検出方法は、例えば、N.Shimada, Y.Shirai, Y.Kuno, J.Miura,”Hand gesture estimation and model refinement using monocular camera-ambiguilty limitation by inequality constraints,””Proc.IEEE International Conference on Automatic Face and Gesture Recognition '98,pp.268-273,1998”に記載されている。
【0125】
また、拡張カルマンフィルタについては、R.Kalman,”A new approach to linear filtering and prediction problem,” Journal of Basic Engineering,Vol.82,pp.35-45,1960.に、より詳細に記載されている。
【0126】
さらに、位置検出部101は、LED41bの位置を、操作者の小指の位置として検出することとしたが、例えば、撮像画像内の、操作者の小指を示す領域の重心を、操作者の小指の位置として検出することができる。
【0127】
この場合、例えば、操作者が、ポインタの移動を意図せずに小指を動かしてしまったときでも、操作者の小指の位置として重心を採用することにより、操作者の意図しない小指の動きにより、ポインタが大きく移動してしまうことを抑止することが可能となる。
【0128】
また、第1の実施の形態では、情報処理システム21において、受信装置42とPC43とを別々の装置としたが、受信装置42とPC43とを、両機能を有する電子装置として構成することが可能である。
【0129】
なお、本発明は、操作者の片手のジェスチャを認識し、その認識結果に基づいて、PCの他、テレビジョン受像機、カーナビゲーション装置、画像を写真立てのように表示させるデジタルフォトフレーム等の表示制御装置への操作入力が可能な入力装置に適用することが可能である。
【0130】
次に、上述した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、いわゆる組み込み型のコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0131】
[コンピュータの構成例]
図17は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示している。
【0132】
CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202、または記憶部208に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)203には、CPU201が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU201、ROM202、およびRAM203は、バス204により相互に接続されている。
【0133】
CPU201にはまた、バス204を介して入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207が接続されている。CPU201は、入力部206から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU201は、処理の結果を出力部207に出力する。
【0134】
入出力インタフェース205に接続されている記憶部208は、例えばハードディスクからなり、CPU201が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部209は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0135】
また、通信部209を介してプログラムを取得し、記憶部208に記憶してもよい。
【0136】
入出力インタフェース205に接続されているドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア211が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部208に転送され、記憶される。
【0137】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを記録する記録媒体は、図17に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア211、または、プログラムが一時的もしくは永続的に記録されるROM202や、記憶部208を構成するハードディスクなどにより構成される。記録媒体へのプログラムの記録は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部209を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0138】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0139】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0140】
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】ジェスチャ認識技術を説明するための図である。
【図2】エアタップ操作技術を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態である情報処理システムの外観の一例を示す図である。
【図4】受信装置、及びPCの詳細な構成例を示すブロック図である。
【図5】DSPにより実現される制御部の一例を示すブロック図である。・
【図6】カメラにより撮像された撮像画像を示す図である。
【図7】撮像画像内に定義されるXY座標を示す図である。
【図8】第1の座標算出処理を説明するフローチャートである。
【図9】トレースポイントを人指し指とする情報処理システムの外観の一例を示す図である。
【図10】被験者1を対象とした実験結果を示す図である。
【図11】被験者2を対象とした実験結果を示す図である。
【図12】被験者3を対象とした実験結果を示す図である。
【図13】被験者4を対象とした実験結果を示す図である。
【図14】第2の実施の形態である情報処理システムの外観の一例を示す図である。
【図15】座標入力部の構成例を示すブロック図である。
【図16】第2の座標算出処理を説明するフローチャートである。
【図17】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0142】
21 情報処理システム, 41 操作入力装置, 41a クリック検出部, 41b LED, 41c 制御部, 42 受信装置, 43 PC, 61 カメラ, 62 DSP, 63 送信部, 81 受信部, 82 アプリケーション部, 101 位置検出部, 102 座標算出部, 151 情報処理システム, 161 座標入力部, 162 受信装置, 181 モーションセンサ, 182 座標算出部, 183 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置において、
所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、
生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、
検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、
算出された前記位置情報を入力する入力手段と
を含む位置情報入力装置。
【請求項2】
予め用意した3次元モデルと前記撮像画像とを比較する比較手段をさらに含み、
前記検出手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記操作者の小指を検出する
請求項1に記載の位置情報入力装置。
【請求項3】
前記操作者の小指には、マーカが付加されており、
前記検出手段は、前記撮像画像から、前記マーカを前記操作者の小指として検出し、
前記算出手段は、前記マーカの位置を示す前記位置情報を算出する
請求項1に記載の位置情報入力装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記撮像画像内の、前記操作者の小指を示す領域の重心を、前記位置情報として算出する
請求項1に記載の位置情報入力装置。
【請求項5】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置の位置情報入力方法において、
前記位置情報入力装置は、
撮像手段と、
検出手段と、
算出手段と、
入力手段と
を含み、
前記撮像手段が、所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成し、
前記検出手段が、生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出し、
前記算出手段が、検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出し、
前記入力手段が、算出された前記位置情報を入力する
ステップを含む位置情報入力方法。
【請求項6】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置のコンピュータを、
所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、
生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、
検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、
算出された前記位置情報を入力する入力手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項7】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置と、入力された前記位置情報に応じた処理を実行する前記情報処理装置とにより構成される情報処理システムにおいて、
前記位置情報入力装置が、
所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、
生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、
検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、
算出された前記位置情報を、前記情報処理装置に入力する入力手段と
を含み、
前記情報処理装置が、
入力された前記位置情報に応じた処理を実行する処理手段
を含む情報処理システム。
【請求項8】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置において、
前記操作者の小指に生じた加速度を検出する加速度検出手段と、
検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新する更新手段と、
更新された前記位置情報を入力する入力手段と
を含む位置情報入力装置。
【請求項9】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置の位置情報入力方法において、
前記位置情報入力装置は、
加速度検出手段と、
更新手段と、
入力手段と
を含み、
前記加速度検出手段が、前記操作者の小指に生じた加速度を検出し、
前記更新手段が、検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新し、
前記入力手段が、更新された前記位置情報を入力する
ステップを含む位置情報入力方法。
【請求項10】
操作者が指示する位置を示す位置情報を所定の情報処理装置に入力する位置情報入力装置のコンピュータを、
前記操作者の小指に生じた加速度を検出する加速度検出手段と、
検出された前記加速度に基づいて、前記位置情報を更新する更新手段と、
更新された前記位置情報を入力する入力手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項11】
操作者が指示する位置を示す位置情報に応じた処理を実行する電子装置において、
所定の撮像範囲を撮像して撮像画像を生成する撮像手段と、
生成された前記撮像画像から、前記操作者の小指を検出する検出手段と、
検出された前記小指の、前記撮像画像における前記位置情報を算出する算出手段と、
算出された前記位置情報に応じた処理を実行する処理手段と
を含む電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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