説明

低密度ポリウレタンフォーム及びこれを靴底に使用する方法

本発明は、密度が150〜350g/lであるポリウレタン成形品の製造方法であって、a)ポリイソシアネート成分(a−1)、ポリプロピレンオキシドを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)から得られるポリイソシアネートプレポリマー、b)平均官能基数が2.0を超えるポリエーテルポリオール、c)ポリエーテルポリオールのポリマー、d)鎖延長剤、e)触媒、f)水を含む発泡剤、及び適宜g)他の助剤及び/又は添加剤、を混合して反応混合物を得、その反応混合物を金型内で硬化してポリウレタン成形品を得ることを特徴とするポリウレタン成形品の製造方法に関する。また、本発明は、本発明の方法により得られるポリウレタン成形品、並びに本発明のポリウレタン成形品を含む靴底に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密度が150〜350g/lであるポリウレタン成形品の製造方法であって、a)ポリイソシアネート成分(a−1)、ポリプロピレンオキシドを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)から得られるポリイソシアネートプレポリマー、b)平均官能基数が2.0を超えるポリエーテルポリオール、c)ポリエーテルポリオールのポリマー、d)鎖延長剤、e)触媒、f)水を含む発泡剤、及び適宜g)他の助剤及び/又は添加剤、を混合して反応混合物を得、その反応混合物を金型内で硬化してポリウレタン成形品を得ることを特徴とするポリウレタン成形品の製造方法に関する。また、本発明は、本発明の方法により得られるポリウレタン成形品、並びに本発明のポリウレタン成形品を含む靴底に関する。
【背景技術】
【0002】
更に、本発明の実施の形態は特許請求の範囲、明細書及び実施例に記載されている。言うまでもなく、本発明の主題の上述した特徴及び以下に説明する特徴は、各場合に示す組み合わせだけでなく、本発明の範囲を超えない範囲において他の組み合わせでも用いることができる。
【0003】
緻密な(compact)表面とセル状のコアを有する弾性ポリウレタン成形品、いわゆる軟質一体型ポリウレタンフォームは以前から公知であり、様々な分野で使用されている。典型的な使用法は、例えば、外出用の靴、スポーツシューズ、サンダル及びブーツ等の靴底としての使用である。軟質一体型ポリウレタンフォームは、特に、靴の外底、中間底(midsoles)、中底及び成形した靴底に使用することができる。
【0004】
快適性及び費用の点から、成形したポリウレタン製品の密度を低下させるために努力がはらわれている。従って、低密度にもかかわらず十分な機械的特性(例えば、硬性や弾性)だけでなく良好な加工特性(例えば、高い寸法安定性及び低い欠陥頻度)を有する軟質一体型ポリウレタンフォームを開発することが必要である。通常、これらの性質の低下は、成形品の製造用の処方中の水の割合の増加によりさらに促進される。但し、水は環境に有害な発泡剤にとってかわるものである。このため、今までは、密度が300g/L未満のポリウレタン(PU)を含む靴底をエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の材料と、例えばスポーツシューズにおいて競合できる様良好なものとすることができなかった。
【0005】
ポリエステルを基礎とするポリウレタン成形品、密度が400g/L未満の靴底は公知である。従って、特許文献1では、ポリエステルポリオールとポリマーポリエステルオールを組み合わせて使用して得られる、ポリエステルを基礎とする密度が400g/L未満の軟質一体型ポリウレタンフォームが開示されている。特許文献1によれば、このようなポリウレタン成形品は靴底として使用することができる。
【0006】
しかしながら、ポリエステルを基礎とするポリウレタンフォームは、多湿温暖条件下において、改善する価値のある経時劣化性質を示す。ポリエーテルを基礎とする軟質一体型ポリウレタンフォームは、加水分解の経時劣化性質が改善することが知られている。
【0007】
特許文献2では、ポリオキシテトラメチレンを基礎とするポリオールの使用が、密度が100〜1000g/LであるPUフォームを製造するのに有利であることが開示されている。特許文献3では、ポリオキシテトラメチレンとポリマーポリオールの使用により、加工特性が実質的に改善されることが示されている。そのため、特許文献3では、密度が150〜500g/Lであれば、スキン層の剥離や寸法安定性の問題が全く起こらないことが示されている。この方法の欠点は、KOH触媒反応により生成する従来のポリオールと比較してポリオキシテトラメチレンの価格が非常に高いことである。
【0008】
特許文献4では、密度が200〜350g/Lである軟質一体型ポリウレタンフォームを製造するために、DMC触媒を用いて製造されたポリエーテルポリオール(以下、DMCポリエーテルポリオールとも称する)を使用する方法が記載されている。この軟質一体型ポリウレタンフォームは靴底としても使用することができる。DMCポリエーテルポリオールの欠点は、製造の結果、二級OH基しか有さないこと及び、反応性が低いためにプレポリマーにしか使用できないことである。低密度で良好な機械的特性を有するポリウレタン成形品はこの方法では得ることができない。
【0009】
特許文献5では、結果として第1級OH基を有するポリオールが得られるエチレンオキシドエンドキャップを有するDMCポリエーテルポリオールを使用して低密度ポリウレタン成形品の製造する方法が説明されている。これらポリオールはポリオール成分及びプレポリマー何れにおいても使用することができる。これらのポリオールの欠点は、EOエンドキャップを有するDMCポリオールが複雑なハイブリッドプロセスにより得られることである。
【0010】
特許文献6では、密度が200〜350g/Lであり、唯一の発泡剤として水を有する軟質一体型ポリウレタンフォームが開示されている。この製造は、ポリエーテルポリオールと、有機ポリイソシアネート及びポリエーテルポリオールを基礎とするイソシアネートプレポリマーとから開始して行われる。特許文献6の軟質一体型ポリウレタンフォームについての欠点は、限定された硬度や低い引張強さ等の劣悪な機械的特性、及び劣悪な加工特性及び劣悪なスキン質である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】WO2005/116101
【特許文献2】WO91/17197
【特許文献3】EP1042384
【特許文献4】WO97/44374
【特許文献5】WO00/18817
【特許文献6】EP582385
【特許文献7】US4568705
【特許文献8】US5830944
【特許文献9】EP163188
【特許文献10】EP365986
【特許文献11】EP439755
【特許文献12】EP664306
【特許文献13】EP622384
【特許文献14】EP894812
【特許文献15】WO00/59971
【特許文献16】US4390645
【特許文献17】US5364906
【特許文献18】EP0461800
【特許文献19】US4997857
【特許文献20】US5358984
【特許文献21】US5990232
【特許文献22】WO01/04178
【特許文献23】US6013731
【特許文献24】EP1720927
【特許文献25】US3615972
【特許文献26】EP153639
【特許文献27】DE−A−3607447
【特許文献28】US4764537
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】"integralschaumstoff", Carl-Hanser-Verlag, Munich, Vienna, 1975,
【非特許文献2】"Kunststoffhanduch", volume 7, Polyurethane, 3rd edition 1993, chapter 7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明の目的は、極めて優れた機械的特性及び極めて良好な加工性を有し、密度が150〜350g/Lである加水分解に安定な軟質一体型ポリウレタンフォームの経済的な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、密度が150〜350g/lであるポリウレタン成形品の製造方法であって、a)ポリイソシアネート成分(a−1)、ポリプロピレンオキシドを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)から得られるポリイソシアネートプレポリマー、b)平均官能基数が2.0を超えるポリエーテルポリオール、c)ポリエーテルポリオールのポリマー、d)鎖延長剤、e)触媒、f)水を含む発泡剤、及び適宜g)他の助剤及び/又は添加剤、を混合し反応混合物を得て、金型内で硬化させることを特徴とするポリウレタン成形品の製造方法により達成される。
【0015】
また、本発明の目的は、本発明の方法により製造することができる軟質一体型ポリウレタンフォームにより達成される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
軟質一体型ポリウレタンフォームとは、セル状コア及び緻密な表面を有するDIN 7726に従うポリウレタンフォームであって、成形処理のためにエッジ領域の密度がコアよりも高いポリウレタンフォームの意味として理解される。コアからエッジ領域に亘って平均した全体の総密度が150〜350g/L、好ましくは150〜300g/L、特に200〜300g/Lである。好ましい実施の形態では、本発明は、ASTM D 2240に従って測定したアスカーC硬度が20〜90、好ましくは35〜70アスカーC、特に45〜60アスカーCであるポリウレタンを基礎とする軟質一体型ポリウレタンフォームに関する。更に、本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、DIN53504に従って測定した引張強さが0.5〜10N/mm、好ましくは1〜5N/mmであることが好ましい。また、本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、DIN53504に従って測定した伸び(elongation)が100〜800%、好ましくは180〜500であることが好ましい。更に、本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、DIN53512に従って測定した弾性が10〜60%であることが好ましい。最後に、本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、ASTM D3574に従って測定した引裂伝播強さが1.0〜4N/mmであることが好ましい。
【0017】
軟質一体型ポリウレタンフォームの製造に使用するポリイソシアネートプレポリマーa)は、ポリイソシアネート成分(a−1)、ポリプロピレンを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)から得ることができる。これらポリイソシアネートプレポリマーa)は、例えば、30〜100℃、好ましくは約80℃において、ポリイソシアネート(a−1)をポリプロピレンオキシドを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)と反応させてプレポリマーを生成することにより得ることができる。イソシアネートに対して反応性を有する基に対するイソシアネート基の割合は、プレポリマーのNCOのプレポリマー含有量が8〜28質量%、好ましくは14〜26質量%、特に好ましくは16〜23質量%、特に16〜20質量%となるように選択する。大気中の酸素による副反応を避けるため、この反応は不活性ガス下、好ましくは窒素下で行うことができる。
【0018】
使用してよいポリイソシアネート(a−1)は、従来技術において公知の脂肪族、脂環式及び芳香族の2価又は多価イソシアネート及びこれらの所望の混合物である。例えば、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの単量体と多数の核を有するジフェニルメタンジイソシアネート(ポリマーMDI)の同族体との混合物、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)又はこれらの混合物である。
【0019】
4,4’−MDI及び/又はHDIを使用することが好ましい。特に好ましく使用される4,4’−MDIは、少量の、約10質量%以下のアロファネート−又はウレトンイミン−変性ポリイソシアネートを含んでいてよい。少量のポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(粗MDI)を使用することもできる。2を超える官能基数を有するイソシアネート分子の全量は、使用するイソシアネートの全質量の5質量%を超えるべきでない。
【0020】
ポリオール(a−2)として、ポリプロピレンオキシドを含みエーテルを基礎とするポリオールを使用することが好ましい。ポリエチレンオキシドを基礎とするポリオール及び/又はポリプロピレンオキシドとポリエチレンオキシドを基礎とするコポリオールを、ポリプロピレンオキシドに加えて使用することができる。使用するポリオール(a−2)の平均官能基数は、好ましくは1.7〜3.5、特に好ましくは1.9〜2.8であり、数平均分子量が500〜10000g/mol、好ましくは1000〜7000g/mol、特に1750〜4500g/molである。好ましくは、ポリオール(a−2)は、それぞれポリオール(a−2)の全質量に対して少なくとも80質量%、特に好ましくは少なくとも90質量%、特に100質量%のポリプロピレンオキシドを含む。
【0021】
ポリオール(a−2)の製造は通常、プロピレンオキシドを単独で、あるいはエチレンオキシドとの混合物を、H−官能性、特にOH−官能性開始剤との塩基触媒での付加反応により行う。開始剤は、例えば、水、エチレングリコール若しくはプロピレングリコール又はグリセロール又はトリメチロールプロパンである。
【0022】
プレポリマーのための好適な鎖延長剤(a−3)は、分子量が450g/mol未満、特に好ましくは400g/mol未満、特に300g/mol未満であり、2価又は3価のアルコール、好ましくは分枝状の2価又は3価のアルコールである。ポリイソシアネートプレポリマー(a)の全質量に対する鎖延長剤の割合は、好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%、特に2〜4質量%である。鎖延長剤(a−3)は、トリプロピレングリコールを含んでいることが好ましい。特に好ましく使用される鎖延長剤(a−3)は、ジプロピレングリコール及び/又はトリプロピレングリコール、及びジプロピレングリコール及び/又はトリプロピレングリコールとアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドとのアダクト体、あるいはこれらの混合物である。特に、鎖延長剤(a−3)としてトリプロピレングリコールを単独で使用する。
【0023】
使用するポリエーテルポリオール(b)は、2.0を超える平均官能基数を有するポリエーテルポリオールである。好適なポリエーテルポリオールは公知の方法、例えば、水酸化アルカリ金属(酸化ナトリウムや水酸化カリウム等)やアルカリ金属アルコレート(ナトリウムメチレート、ナトリウム若しくはカリウムエチレート又はカリウムイソプロピレート等)を用いるアニオン重合、あるいはルイス酸(五塩化アンチモン、フッ化ホウ素エーテレート)を触媒として使用するカチオン重合を、好ましくは1分子当たり2〜4個の結合した反応性水素原子を含む開始剤、アルキレン基に2〜4個の炭素原子を好ましくは有する1種以上のアルキレンオキシドを添加して行うことにより製造することができる。
【0024】
好適なアルキレンオキシドは、例えば、1,3−プロピレンオキシド、1,2−又は2,3−ブチレンオキシド及び好ましくはエチレンオキシドと1,2−プロピレンオキシドである。アルキレンオキシドは、単独で、あるいは連続して、又は混合物として使用することができる。好適な開始剤分子は、例えば、水又は二価及び三価のアルコール、例えばエチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセロール又はトリメチロールプロパンである。
【0025】
ポリエーテルポリオール、好ましくはポリオキシプロピレン及びポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールは、好ましくは2.01〜3.50、特に好ましくは2.25〜3.10、極めて特に好ましくは2.4〜2.8の平均官能基数を有する。特に、3官能性開始剤分子のみから開始して得られるポリエーテルポリオールを使用する。ポリエーテルポリオールb)の分子量は、好ましくは1000〜10000、特に好ましくは1800〜8000、特に2400〜6000g/molである。
【0026】
好ましくは、末端位置に結合したエチレンオキシド単位を有する、プロピレンオキシドを基礎とするポリエーテルポリオールを使用する。末端位置に結合したエチレンオキシド単位の含有量は、ポリエーテルポリオールb)の全質量に対して10〜25質量%であることが好ましい。
【0027】
使用するポリエーテルポリオールのポリマーc)は、通常、5〜60質量%、好ましくは10〜55質量%、特に好ましくは30〜55質量%、特に40〜50質量%の含有量の好ましくは熱可塑性のポリマーを有する。これらポリエーテルポリオールのポリマーは公知であり市販されており、オレフィン性不飽和モノマー、好ましくはアクリロニトリル又はスチレン、及び適宜更なるモノマー、マクロマー及び、適宜調整剤を、フリーラジカル開始剤(通常アゾ又はパーオキシド化合物)を用いて、連続相としてのポリエーテルオール中でフリーラジカル重合させることにより製造することができる。連続相を示すポリエーテルオールはしばしばキャリアポリオールと称される。特許文献7〜15にポリマーポリオールを製造する例が記載されている。
【0028】
通常これは、 アクリロニトリル、スチレン又は好ましくは質量比が90:10〜10:90、好ましくは70:30〜30:70のスチレンとアクリロニトリルの混合物のその場での重合である。
【0029】
好適なキャリアポリオールはポリエーテルを基礎とする全てのポリオール、好ましくはb)に記載されているものである。マクロマー(安定剤とも称する)は、分子量が1000g/molを超えるか又は同等である線状又は分枝状のポリエーテルオールであり、少なくとも1種の末端の反応性オレフィン不飽和基を含む。エチレン性不飽和基は、無水マレイン酸等のカルボン酸無水物、フマル酸、アクリレート及びメタアクリレートの誘導体、並びにイソシアネート誘導体、例えば、3−イソプロペニル−1,1−ジメチルベンジルイソシアネート、又はイソシアナトエチルメタクリレートとの反応により、すでに存在するポリオールに結合させることができる。他の方法では、ヒドロキシル基とエチレン性不飽和官能基を有する開始剤分子を使用してプロピレンオキシド及びエチレンオキシドをアルコキシ化することによりポリオールを製造する。このようなマクロマーの例は、例えば特許文献16〜23に記載されている。
【0030】
フリーラジカル重合の間にマクロマーは共重合体鎖に組み込まれる。ポリエーテルブロックとポリ−アクリロニトリル−スチレンブロックを有するブロック共重合体が形成され、このブロック共重合体は連続相と分散相の間の接触面において相介在剤(phase mediator)として作用し、ポリマーポリオール粒子の凝集を抑制する。マクロマーの割合は、ポリマーポリオールの製造に使用するモノマーの全質量に対して通常、1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
【0031】
ポリマーポリオールを製造するためには通常、調整剤(moderator、連鎖移動剤とも称する)を使用する。調整剤は、成長フリーラジカルの連鎖移動によって生成する共重合体の分子量を低下させる。その結果、ポリマー分子間の架橋が減少し、これによりポリマーポリオールの粘度、分散安定性及び濾過性が影響される。調整剤の割合はポリマーポリオールの製造に使用するモノマーの全質量に対して0.5〜25質量%である。ポリマーポリオールの製造に通常使用する調整剤は、アルコール(例えば、1−ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール等)、シクロヘキサン、トルエン、メルカプタン(例えば、エタンチオール、1−ヘプタンチオール、2−オクタンチオール、1−ドデカンチオール、チオフェノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、メチルチオグリコレート、シクロヘキシルメルカプタン等)及びエノールエーテル化合物、モルホリン及びα−(ベンゾイルオキシ)スチレンである。アルキルメルカプタンを使用することが好ましい。
【0032】
パーオキシド又はアゾ化合物、例えば、ジベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシドカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーピバレート、tert−ブチルパーネオデカノエート、tert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパークロトネート、tert−パーイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−1−メチルプロパノエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルペンタノエート、tert−ブチルパーオキシオクタノエート及びジ−tert−ブチルパーフタレート、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)及び1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカーボニトリル)がフリーラジカル重合を開始するために通常使用される。開始剤の割合は、ポリマーポリオールの製造に使用するモノマーの全質量に対して通常0.1〜6質量%である。
【0033】
ポリマーポリオールを製造するためのフリーラジカル重合は、モノマーの反応速度と開始剤の半減期のため、通常70〜150℃、20バール以下の圧力で行う。ポリマーポリオールの製造に好適な反応条件は温度が80〜140℃、圧力が大気圧〜15バールである。
【0034】
ポリマーポリオールは、連続供給口と排出口を備える攪拌タンク、攪拌タンクカスケード、連続供給口及び排出口を備える管型反応器及びループ反応器を使用する連続処理、あるいはバッチ反応器若しくはセミバッチ反応器を用いるバッチ処理で製造することができる。
【0035】
ポリエーテルポリオールのポリマー(c)の割合は、成分(b)と(c)の合計質量に対して5質量%を超えることが好ましい。ポリエーテルポリオールのポリマーは、成分(b)と(c)の合計質量に対して、例えば、7〜90質量%又は11〜80質量%の量で存在してよい。
【0036】
使用する鎖延長剤及び/又は架橋剤(d)は、分子量が500g/mol未満、好ましくは60〜400g/molの物質であり、鎖延長剤はイソシアネートに対して反応性を有する2個の水素原子を有し、架橋剤は、イソシアネートに対して反応性を有する3個の水素原子を有する。これらは、単独又は好ましくは混合物として使用してよい。好ましくは、分子量が400未満、特に好ましくは60〜300、特に60〜150のジオール及び/又はトリオールを使用する。例えば、2〜14個、好ましくは2〜10個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式及び/又は芳香脂肪族のジオール、例えば、1,3−プロパンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−、1,3−及び1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及び好ましくはモノエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びビス(2−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン、トリオール、例えば、1,2,4−及び1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、グリセロール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びトリメチロールプロパン、並びにヒドロキシル基を含み且つエチレンオキシド及び/又は1,2−プロピレンオキシド及び上述のジオール及び/又はトリオールを基礎とする低分子量のポリアルキレンオキシドが開始剤分子として好適である。モノエチレングリコール又は1,4−ブタンジオールが鎖延長剤(d)として特に好ましく使用される。更に好ましい実施の形態では、モノエチレングリコール又は1,4−ブタンジオールのいずれかの割合が、鎖延長剤及び/又は架橋剤(d)の全質量に対して少なくとも70質量%である。特に、モノエチレングリコールと1,4−ブタンジオールの質量比が1:4〜4:1であるモノエチレングリコールと1,4−ブタンジオールの混合物を使用する。
【0037】
鎖延長剤、架橋剤又はこれらの混合物を使用する場合には、これらは成分(b)、(c)及び(d)の質量に対して1〜60質量%、好ましくは1.5〜50質量%、特に2〜40質量%の量で使用することが好都合である。
【0038】
ポリウレタンフォームの製造に使用する触媒(e)は、成分(b)及び適宜反応性H原子を含む(c)の化合物とポリイソシアネートプレポリマー(a)との反応を著しく加速させる化合物が好ましい。アミジン、例えば、2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、第3級アミン、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N−メチル、N−エチル−及びN−シクロヘキシルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’,−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルジアミノエチルエーテル、ビス(ジメチルアミノプロピル)ウレア、ジメチルピペラジン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−アザビシクロ[3.3.0]オクタン、好ましくは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、及びアルカノールアミン化合物、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチル及びN−エチルジエタノールアミン及びジメチルエタノールアミンを例として挙げることができる。有機金属化合物、好ましくは有機カルボン鎖のスズ(II)塩(例えば、酢酸スズ(II)、スズ(II)オクトエート、スズ(II)エチルヘキソエート及びスズ(II)ラウレート)及び有機カルボン酸のジアルキルスズ(IV)塩(例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート及びジオクチルスズジアセテート)等の有機スズ化合物、並びにビスマス(III)ネオデカノエート、ビスマス2−エチルヘキサノエート及びビスマスオクタノエート等のカルボン酸ビスマス、あるいはこれらの混合物もまた好適である。有機金属化合物は単独で又は好ましくは強塩基性アミンと組み合わせて使用することができる。特に、ビスマスを基礎とする有機金属化合物を含み、強塩基性アミンと組み合わせる触媒系(system)等のスズを含まない触媒系が使用される。このようなスズを含まない触媒系は例えば特許文献24に記載されている。
【0039】
成分(b)、(c)及び(d)の質量に対して、好ましくは0.001〜5質量%、特に0.05〜2質量%の触媒又は触媒混合物を使用する。
【0040】
更に、軟質一体型ポリウレタンフォームの製造の間において発泡剤(f)が存在する。これら発泡剤は水を含む。水とは別に、通常知られている化学的及び/又は物理的に作用する化合物を、発泡剤(f)として追加的に使用してもよい。化学的発泡剤とは、例えば、イソシアネートの反応により水やギ酸等の気体生成物を生成する化合物の意味として理解される。物理的発泡剤とは、ポリウレタン製造の出発材料中に溶解又は乳化し、ポリウレタンの製造条件下において蒸発する化合物の意味として理解される。これらは、例えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素及び他の化合物、例えば、パーフルオロヘキサン等のパーフルオロアルカン、クロロフルオロカーボン、及びエーテル、エステル、ケトン及び/又はアセタール、例えば、4〜8個の炭素原子を有する(環状)脂肪族炭化水素、あるいはSolvay Fluoride LLC社のSolkane(登録商標)365mfc等のフルオロ炭化水素である。好ましい実施の形態では、水を単独で発泡剤として使用する。
【0041】
好ましい実施の形態では、水の含有量は成分(b)〜(f)の合計質量に対して0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1.8質量%、特に好ましくは0.3〜1.5質量%、特に0.4〜1.2質量%である。
【0042】
更に好ましい実施の形態では、追加的な発泡剤として物理的発泡剤を含む中空微小球体を成分(a)〜(f)及び適宜(g)の反応に添加する。中空微小球体は、上述の追加的な化学的発泡剤及び/又は物理的発泡剤の混合物として使用することもできる。
【0043】
中空微小球体は通常、熱可塑性ポリマーの殻(shell)からなり、コアの中に液体(アルカンを基礎とする低沸点物質)が満たされている。このような中空微小球体の製造は、例えば、特許文献25に記載されている。中空微小球体は通常、5〜50μmの直径を有する。好適な中空微小球体の例は、AkzoNobel社の商品名Expancell(登録商標)である。
【0044】
中空微小球体は、通常、成分(b)から(f)の合計質量に対して0.5〜5質量%の量で添加する。
【0045】
適宜、助剤及び/又は添加剤(g)をポリウレタンフォームの製造用反応混合物に加えてもよい。界面活性剤、発泡安定剤、気泡調節剤、離型剤、フィラー、染料、顔料、加水分解安定剤、臭気吸収剤、及び静真菌性物質及び/又は静菌剤性物質が例として挙げられる。
【0046】
好適な界面活性剤は、例えば、出発材料の均一化を促進させる作用をし、及び適切であれば、セル構造を調整するのにも適切な化合物である。乳化剤は例えば、キャスターオイル硫酸塩のナトリウム塩又は脂肪酸のナトリウム塩、及び脂肪酸とアミンとの塩、例えば、ジメチルアミンとオレイン酸の塩、ジエタノールアミンとステアリン酸の塩、ジエタノールアミンとリシノール酸の塩、スルホン酸の塩、例えば、ドデシルベンゼンジスルホン酸又はジナフチルメタンジスルホン酸及びリシノール酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩;発泡安定剤は例えば、シロキサン−オキシアルキレン共重合体及び他の有機ポリシロキサン、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化脂肪アルコール、流動パラフィン、キャスターオイルエステル又はリシノール酸エステル、ターキーレッドオイル及びピーナッツオイル、また、気泡調整剤は例えば、パラフィン、脂肪アルコール及びジメチルポリシロキサン等を例として挙げることができる。更に、ポリオキシアルキレン及びフルオロアルカン基を側基として有するオリゴマー性アクリレートも、気泡構造を乳化作用及び/又はフォームの安定化を改善するために好適である。界面活性剤は、成分(b)〜(d)100質量部に対して、通常、0.01〜5質量部の量で使用される。
【0047】
適切な離型剤として、例えば、以下のものを例示して良い:脂肪酸エステルとポリイソシアネートとの反応生成物、アミノ基含有ポリシロキサンと脂肪酸との塩、炭素原子を少なくとも8個有する、飽和又は不飽和(シクロ)アリファチックカルボン酸と第3級アミンとの塩、及びまた特に、カルボン酸エステル及び/又はカルボキシアミド等の内部離型剤(この内部離型剤は、少なくとも2官能性のアルカノールアミン、分子量が60〜400のポリオール及び/又はポリアミンを使用して、モンタン酸と(少なくとも10個の炭素原子を有する)少なくとも1種の脂肪族カルボン酸の混合物をエステル化又はアミド化することによって製造される(特許文献26等に開示))、有機アミン、ステアリン酸の金属塩、及び有機モノカルボン酸及び/又はジカルボン酸又はこれらの無水物の混合物(特許文献27等に開示)、又は、イミノ化合物、カルボン酸の金属塩、及び適切であれば、カルボン酸の混合物(特許文献28等に開示)である。
【0048】
フィラー、特に補強フィラーは、公知であり慣用の、有機及び無機フィラー、補強剤、加重剤、コーティング剤等である。特に挙げられる例は次のものである:ケイ酸塩鉱物等の無機フィラー、例えばアンチゴライト、ベントナイト、蛇紋岩、ホルンブレンド、角閃石、クリソタイル、タルク等のフィロケイ酸塩、カオリン、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化鉄等の酸化金属、チョーク、バライト等の金属塩、及び硫化カドミウム、硫化亜鉛等の無機顔料、及びガラス等である。カオリン(陶土:China clay)、アルミニウムシリケート、及び硫酸バリウムとアルミニウムシリケートの共沈殿物、及び珪石灰、金属ファイバー等の天然及び合成の繊維状無機物、及び特に、(適切であれば陶砂(size)で被覆された)種々の長さのガラスファイバーを使用することが好ましい。好適な有機フィラーの例は、カーボンブラック、メラミン、ロジン、シクロペンタジエニル樹脂、及びグラフトポリマー及びセルロースファイバー、芳香族及び/又は脂肪族ジカルボン酸エステルに基いたポリアミドファイバー、ポリアクリロニトリルファイバー、ポリウレタンファイバー、ポリエステルファイバー、及び特にカーボンファイバーである。
【0049】
無機及び有機フィラーは、単独で又は混合物として使用可能であり、そして成分(a)〜(d)の質量に対して、0.5〜50質量%、好ましくは1〜40質量%の量で加えることが有利であり、これに対して、天然及び合成ファイバーのマット、不織布及び織布の含有量は80質量%以下であってよい。
【0050】
成分(b)、(c)、(d)及び(f)の反応性水素原子の合計に対するポリイソシアネートプレポリマー(a)のNCO基の当量数の比が1:0.8〜1:1.25、好ましくは1:0.9〜1:1.15となる量で、本発明の混合材料を製造するために、成分(a)〜(g)を一緒に混合する。本発明において、反応変換率がイソシアネート基に対して90%未満である場合、(a)〜(f)及び適宜(g)の混合物は反応混合物と称される。
【0051】
本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、閉じた適切な温度調節金型内で、低圧又は高圧技術を用いてワンショット法により好ましく製造することができる。金型は通常金属(例えばアルミニウム又はスチール)からなる。これらの手順は、例えば、Piechota及びRoehr著の非特許文献1及び2に記載されている。
【0052】
このため、出発成分(a)〜(f)及び適宜(g)を好ましくは15〜90℃、特に好ましくは25〜55℃において混合し、反応混合物を閉じた金型に、適宜過圧下において導入する。従って、二成分法が好ましく採用される。このため、成分(b)〜(f)及び適宜(g)を含むポリオール成分の初めに調製する。ポリオール成分はA−成分を形成する。次に、反応混合物の製造において、イソシアネートプレポリマー(a)を含むイソシアネート成分、いわゆるB−成分と混合する。この混合は、攪拌器又は攪拌スクリューを用いて機械的に、あるいはいわゆる向流射出法で高圧下に行うことができる。
【0053】
金型に導入される反応混合物の量は、得られる一体型フォームの成形品の密度が150〜350g/L、特に150〜300g/Lとなる量である。軟質一体型ポリウレタンフォームの製造のための圧縮度(degrees of compaction)は、好ましくは1.1〜8.5、特に好ましくは1.8〜7.0である。
【0054】
本発明の軟質一体型フォームは、極めて良好な機械的特性、例えば、特に55アスカーCの硬度及び引張強さである。更に、本発明の軟質一体型ポリウレタンフォームは、問題を生じさせずに製造することができ、スキン層の剥離やブローホール等の表面の異常がなく、極めて優れた寸法安定性を示す。
【0055】
以下、本発明を実施例を参照して説明する。
【実施例】
【0056】
使用する出発材料:
Lupranat MES: 4,4’−MDI、Elastogran GmbH製
Lupranat MM103: カルボジイミド変性4,4’−MDI

ポリオール1:プロピレングリコール及びプロピレンオキシドを基礎とするOH価が55mgKOH/gであり且つ25℃における粘度が325mPasであるポリエーテルオール
ポリオール2:プロピレングリコール、プロピレンオキシド及びエチレンオキシドを基礎とするOH価が29mgKOH/gであり且つ25℃における粘度が775mgKOH/gであるポリエーテルオール
ポリオール3:グリセロール及び、プロピレンオキシド及びエチレンオキシドを基礎とするOH価が29mgKOH/gであり且つ25℃における粘度が775mgKOH/gであるポリエーテルオール
ポリオール4:Elastogran GmbH製のLupranol4800;固形分含有量が45質量%であり且つOH価が20mgKOH/gであるポリマーポリエーテルオール

KV1:鎖延長剤モノエチレングリコール
KV2:鎖延長剤1,4−ブタンジオール
KV3:トリプロピレングリコール

KAT1:MEGに溶解したDabco
KAT2:ジプロピレングリコールに溶解したN,N,N’,N’−テトラメチル−2,2’−オキシビス(エチルアミン)
KAT3:ビスマスを基礎とする金属触媒
KAT4:スズを基礎とする金属触媒
KAT5:イミダゾール誘導体を基礎とする触媒
KAT6:イミダゾール誘導体を基礎とする組み入れ可能な(incorporatable)触媒

FD:自由密度

SAD:成形品の密度
【0057】
使用したイソシアネートプレポリマーISO AとISO Bを表1に従い調製した。
【0058】
【表1】

【0059】
ISO AとISO BのNCO含有量はそれぞれ18.0%であった。
【0060】
ポリウレタン成形品を、ポリイソシアネートプレポリマーISO AとISO Bをポリオール成分と混合することにより製造した。使用したポリオール成分と使用したイソシアネートプレポリマーのそれぞれの組成とイソシアネート指数を表2に示す。ここで、C1〜C4は比較例1〜4であり、E1〜E3は本発明に係る実施例1〜3である。
【0061】
【表2】

【0062】
表3は、比較例C1〜C4及び本発明の実施例E1〜E3のPU成形品の特性についての情報を示している。
【0063】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
密度が150〜350g/lであるポリウレタン成形品の製造方法であって、
a)ポリイソシアネート成分(a−1)、ポリプロピレンオキシドを含むポリオール(a−2)及び鎖延長剤(a−3)から得られるポリイソシアネートプレポリマー、
b)平均官能基数が2.0を超えるポリエーテルポリオール、
c)ポリエーテルポリオールのポリマー、
d)鎖延長剤、
e)触媒、
f)水を含む発泡剤、及び
適宜、g)他の助剤及び/又は添加剤、
を混合して反応混合物を得、その反応混合物を金型内で硬化してポリウレタン成形品を得ることを特徴とするポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項2】
ポリイソシアネートプレポリマーa)のNCO含有量が8〜28%である請求項1に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項3】
ポリオール(a−2)として、ポリプロピレンオキシドを単独で使用する請求項1又は2に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項4】
鎖延長剤(a−3)はトリプロピレングリコールを含む請求項1〜3の何れか1項に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項5】
ポリエーテルポリオールb)として、三官能で開始されたポリエーテルポリオールを単独使用する請求項1〜4の何れか1項に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項6】
鎖延長剤c)として、1,4−ブタンジオール及び/又はモノエチレングリコールを使用する請求項1〜5の何れか1項に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項7】
鎖延長剤(c)として、1,4−ブタンジオールとモノエチレングリコールの混合物を使用する請求項6に記載のポリウレタン成形品の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載の製造方法により得られるポリウレタン成形品。
【請求項9】
請求項8に記載のポリウレタン成形品を含む靴底。

【公表番号】特表2010−540737(P2010−540737A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527424(P2010−527424)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062985
【国際公開番号】WO2009/047149
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】