説明

低消費電力無線装置

【課題】無線通信を行う受信機の、リアルタイムな無線通信システムにおける通信待機時の消費電力を最小限にする回路を有する無線装置を提供する。
【解決手段】受信機は、受信待受状態では受信データの解読機能無効の休止状態とし、送信機からの搬送波を検知した時点で、受信データの解読機能有効状態に切り替え、データの送受信処理を行ない、データの送受信が終了し、搬送波停止後は、再び休止状態に戻すことにより無駄な消費電力を最小限にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信における消費電力を最小限にする回路である。

【背景技術】
【0002】
従来の無線通信は、通信を開始するために、受信機が常に受信データ解読機能有効状態で待機するか、または一定間隔で受信機を受信データ解読機能有効状態に切り替える必要があった。
【0003】
しかしながら、受信機を常に受信データ解読機能有効状態で待機する場合、データ通信未使用状態においても、無駄な電力を消費することになる。
【0004】
また受信機を一定間隔で送受信可能状態に切り替え仕様では、その一定間隔の間はリアルタイムな送受信ができないことになる。
【0005】
本発明は、これらの問題を解決し、低消費電力かつリアルタイムな送受信が可能な無線装置を実現するための技術に関する。

【発明の概要】
【0006】
受信機は、受信待受状態では受信データの解読機能無効の休止状態とし、送信機からの搬送波を検知した時点で、受信データの解読機能有効状態に切り替え、データの送受信処理を行ない、データの送受信後は、再び受信データの解読機能無効の休止状態に戻すことにより無駄な消費電力を最小限にする。

【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、無線通信における受信機の、リアルタイムな無線通信システムにおける通信待機時の消費電力を低く抑えることである。

【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、受信機が送信機からの搬送波を検知することによって通信状態を切り替えることを主要な特徴とする。

【発明の効果】
【0009】
本発明は、受信機が送受信機からの搬送波を検知した時のみ休止状態から動作状態となり、リアルタイムな無線通信システムにおいても、消費電力が少ないという利点がある。

【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】はリアルタイムな無線通信システムと間歇動作無線通信システムにおける親機と子機間の通信手順を示した解説図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
送受信機からの搬送波を検知することによって通信状態を切り替える回路を搭載した子機は、親機からの送信要求として送出された搬送波を検知した時のみ休止状態から動作状態に切り替えることにより低消費電力無線装置を実現した。




【実施例】
【0012】
本発明の一実施例を図1を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、親機が子機に送信要求をする場合、あらかじめ指定された周波数の搬送波を親機から子機に送信する。
【0014】
指定された周波数の搬送波を検知した子機は、休止状態から動作状態へ切り替わり、データ受信を開始する。
【0015】
子機は、受信したデータを基に内部処理を行なう。
【0016】
子機は、一連の情報処理の結果を、親機に対して送信する。
【0017】
子機は、以上の動作が終了したら、再び休止状態となり、親機からのデータ受信待受状態となる。

【産業上の利用の可能性】
【0018】
消費電力が少ないため、バッテリーを小さくでき、無線通信機器の小型化に適用できる。
【0019】
消費電力が少ないため、バッテリーを長期間使用でき、バッテリー交換が困難な場所で使用する無線通信機器に適用できる。
【0020】
消費電力が少ないため、無線通信機器の環境負荷低減に適用できる。

【符号の説明】
【0021】
1:送信機
2:受信機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信機が、送信機からの搬送波を検知することによって、通信状態を切り替えることを特徴とする無線装置。
【請求項2】
受信機が、送信機からの搬送波を検知していない場合は、低消費電力状態を保つことを特徴とする無線装置。

【図1】
image rotate