説明

体組成計収納キャビネット

【課題】一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納できる体組成計収納キャビネットを提供する。
【解決手段】収納キャビネットと、前記収納キャビネットの上に設けられた手洗い器と、前記収納キャビネットに内蔵された前記手洗い器の排水トラップと、体組成計を保持するパネルを床面に対して略垂直方向の姿勢で前記収納キャビネットの中に収納した収納状態から、前記収納キャビネットから離れた床面上の使用状態まで前記パネルを移動させ、前記使用状態において、前記パネルを床面に対して水平方向の姿勢として測定可能とする移動機構と、を備えたことを特徴とする体組成計収納キャビネットが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体組成計収納キャビネットに関し、具体的には、体重、体脂肪率などを測定可能とする体組成計を収納させる体組成計収納キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
トイレにおいて、排泄物から生体情報を取得して健康管理を行う試みがある。この試みに伴い、トイレ内において体重、体脂肪率、および血圧などを測定可能とする技術が提供されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された技術においては、体重計はトイレの床面の下に埋め込まれており、この体重計の上にはカバーパネルが設けられていた。そして、このカバーパネルの上に人が乗ることによって、体重を測定していた(例えば、特許文献2)。
【0003】
ところで、最近の体重計は体重だけではなく、人体のインピーダンスを測定して体脂肪率を算出する、いわゆる体組成計が主流となっている。体組成計において体重および体脂肪率などを測定する場合においては、人は裸足で体組成計に乗らなければならない。しかし、特許文献1および特許文献2に記載された体重計においては、体重計の上にカバーパネルが設けられているため、体重計に直接裸足で乗ることはできなかった。また、カバーパネルを設けなければ、体重計に直接裸足で乗ることは可能となるが、体重計が床面の下に埋め込まれているため、外観を損なう、または清掃しにくくなる、という点では改善の余地があった。
【0004】
そこで、トイレ内に体組成計を出し入れ可能に収納することが求められている。
一般的な家庭用トイレは、一方の側壁に大便器が設置され、大便器に隣接する側壁に手洗い器が設置されている。また、大便器と正対する壁面、または左右いずれかの側壁にトイレのドアが設置されている。このような一般的な家庭用トイレのレイアウトに体組成計を効率よく収納するためには、収納時に体組成計を床面に対して垂直方向に立てれば、トイレにおける体組成計の占有面積を少なくできるため好ましい(例えば、特許文献3、4)。
【0005】
しかし、前述のようなトイレのレイアウトにおいて、特許文献3に記載された構造を採用すると、トイレ内に袖枠が突出するため、トイレのスペースが狭くなってしまうという問題がある。また、特許文献4に記載された構造を採用すると、トイレの壁を剥がす必要があり、工事費用が余計にかかるという問題がある。
【特許文献1】特開2006−263391号公報
【特許文献2】特開2005−283498号公報
【特許文献3】特開平7−198468号公報
【特許文献4】実開平6−84318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、係る課題の認識に基づいてなされたものであり、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納できる体組成計収納キャビネットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、収納キャビネットと、前記収納キャビネットの上に設けられた手洗い器と、前記収納キャビネットに内蔵された前記手洗い器の排水トラップと、体組成計を保持するパネルを床面に対して略垂直方向の姿勢で前記収納キャビネットの中に収納した収納状態から、前記収納キャビネットから離れた床面上の使用状態まで前記パネルを移動させ、前記使用状態において、前記パネルを床面に対して水平方向の姿勢として測定可能とする移動機構と、を備えたことを特徴とする体組成計収納キャビネットが提供される。
【0008】
また、本発明の他の一態様によれば、収納キャビネットと、前記収納キャビネットの上に設けられた手洗い器と、前記収納キャビネットに内蔵された前記手洗い器の排水トラップと、前記収納キャビネットに対して開閉可能に軸支され、裏面に体組成計を保持する下開き扉であって、床面に対して略垂直方向の姿勢で閉止され、開端角度が規制されて開放されることを特徴とする体組成計収納キャビネットが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納できる体組成計収納キャビネットが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットが設置されたトイレ室を例示する模式図である。
図1に表したトイレ室においては、側壁10aの前に大便器8が設置され、大便器8の側方の側壁10bに体組成計収納キャビネット2が設置されている。また、大便器8と正対する側壁(図示せず)、または大便器8の側方の側壁10cのいずれかの側壁にトイレのドア(図示せず)が設置されている。
【0012】
図1に表したトイレ室においては、洗浄機構がいわゆる「ロータンク式」の大便器を例示しているが、この洗浄機構はロータンクを用いない、いわゆる「水道直圧式」であってもよい。また、大便器8は、便座に座った使用者の「おしり」などに向けて水を噴射し、「おしり」の洗浄を可能とした温水洗浄便座装置9を有していてもよい。
【0013】
体組成計収納キャビネット2の上部においては、手洗い器6が設置されており、この手洗い器6は、手洗いボウル4と水栓5とを有している。体組成計収納キャビネット2の内部においては、体組成計1が収納されている。さらに、体組成計収納キャビネット2の側面においては、トイレットペーパー19を保持するペーパーホルダ18が付設されている。なお、手洗器6の下方には図示しない止水栓、排水トラップ、および排水管が設けられている。
【0014】
側壁10bにおいては、側壁10bに沿って延在した棚板16が設置されていてもよい。さらに、側壁10bにおいては、鏡12が設置されていてもよいし、側壁10aの上部においては、窓14が設置されていてもよい。
【0015】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図2(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図2(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。なお、各方向の関係は、各図面に表した矢印の通りである。また、図2(a)、図2(b)に表した体組成計収納キャビネット2においては、説明の便宜上、扉3が開いた状態を表しており、かつ、体組成計収納キャビネット2の右側面の壁は省略して表している。
【0016】
体組成計収納キャビネット2の内部においては、体組成計1を収納するための収納ボックス35が設けられている。収納ボックス35は、支持部材34によって支持されている。収納ボックス35と支持部材34とは、回転軸33によって締結されており、回転軸33を中心に回動可能な構造を有している。収納ボックス35の内部においては、体組成計1と、体組成計1を保持するための体組成計保持部31(パネル)と、が設けられている。体組成計保持部31は、取っ手37と、車輪38と、足39と、を有している。体組成計収納キャビネット2の後方においては、収納ボックス35をスライドさせるためのスライドレール36が設けられている。
【0017】
体組成計収納キャビネット2の側面においては、ロック解除レバー32が設けられている。ロック解除レバー32は、収納ボックス35に締結され、前後方向にスライドする構造を有している。ロック解除レバー32と支持部材34とは、スライドレール36に嵌合された構造を有しており、収納ボックス35と共に上下方向にスライドする構造を有している。
【0018】
図3は、本実施形態に係るロック解除レバーを表した拡大模式図である。図3(a)は、ロック解除レバーを前方から眺めたA−A断面拡大図であり、図3(b)は、ロック解除レバーを右側方から眺めた拡大模式図である。
ロック解除レバー32は、つば32aと、つば32bと、軸32cと、軸32dと、を有している。つば32aは、つば32bに対して大きな径を有している。軸32cは、軸32dに対して小さな径を有している。
【0019】
スライドレール36は、レール孔36aと、レール溝36bと、を有している。レール孔36aは、つば32bの径よりも大きく、かつ、つば32aの径よりも小さな径を有している。また、レール溝36bの幅は、軸32cの径よりも大きく、かつ、軸32dよりも小さな幅寸法を有している。
【0020】
ロック解除レバー32を前方へ引くと、つば32bの径よりもレール孔36aの径の方が大きいため、つば32bは、レール孔36aを前方へ通過する。これに対して、つば32aの径は、レール孔36aの径よりも大きいため、つば32aがレール孔36aのところに移動するまでロック解除レバー32を前方へ引くと、ロック解除レバー32の前方への移動は止まることになる。
【0021】
ロック解除レバー32を前方へ引く前段階においては、レール溝36bの幅寸法よりも大きな径を有する軸32dが、レール溝36bの上方に位置していたため、収納ボックス35が下方へスライドすることなく停止していた。これに対して、ロック解除レバー32を前方へ引くことによって、つば32aがレール孔36aのところまで移動して、軸32cがレール溝36bの上方に位置することになり、軸32cの径はレール溝36bの幅寸法よりも小さいため、軸32cはレール溝36bの間を移動することになる。これによって、収納ボックス35はロック解除レバー32と支持部材34と共に、下方へスライドすることになる。
【0022】
図4は、本実施形態に係る収納ボックスが下方へスライドした時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
また、図5は、図4に表した体組成計収納キャビネットにおけるロック解除レバーを表した拡大模式図であり、図5(a)は、ロック解除レバーを前方から眺めた拡大模式図であり、図5(b)は、ロック解除レバーを図5(a)におけるB−Bで切断した断面模式図である。
なお、図4に表した体組成計収納キャビネットにおいては、説明の便宜上、扉3が開いた状態を表しており、かつ、体組成計収納キャビネット2の右側面の壁は省略して表している。
【0023】
ロック解除レバー32を前方へ引くと、前述の通り、収納ボックス35は、スライドレール36に沿って下方へスライドする。収納ボックス35は、体組成計収納キャビネット2の最下端までスライドすると、収納ボックス35のスライドは停止する。この時、ロック解除レバー32が位置する箇所において、スライドレール36はレール孔36cを有している。レール孔36cは、つば32aの径よりも大きな径を有しているため、ロック解除レバー32をさらに前方へ引くと、つば32aはレール孔36cを前方へ通過し、スライドレール36から収納ボックス35が分離する。
【0024】
収納ボックス35がスライドレール36から分離すると、収納ボックス35は回転軸33を中心として回動することになる。支持部材34は、スライドレール36に嵌合されており回動しない構造を有しているため、収納ボックス35と共には回動しない。
【0025】
図6は、本実施形態に係る収納ボックスが、床面に対して水平方向になるまで回動した時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
また、図7は、図6に表した収納ボックスを斜め上方から眺めた模式図である。
また、図8は、本実施形態に係る体組成計保持部を前方へスライドさせた時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
なお、図6、8に表した体組成計収納キャビネットにおいては、説明の便宜上、扉3が開いた状態を表しており、かつ、体組成計収納キャビネット2の右側面の壁は省略して表している。
【0026】
図6に表した体組成計収納キャビネット2において、収納ボックス35は床面20に接地するまで回転軸33を中心として回動する。これによって、収納ボックス35の内部に設けられた体組成計1および体組成計保持部31は、床面20に対して水平方向の姿勢となる。
【0027】
収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢となる状態で、収納ボックス35を斜め上方から眺めた場合において、収納ボックス35の前方には側壁がない。従って、体組成計保持部31に設けられた取っ手37を前方に引くことで、体組成計1および体組成計保持部31を自由に前方へ引き出すことが可能となっている。また、収納ボックス35は、上方においても側壁がないため、取っ手37に手を掛けやすい構造となっている。
【0028】
体組成計保持部31を前方へ引き出すと、体組成計保持部31は体組成計1と共に収納ボックス35から前方へ出てくる。体組成計保持部31に設けられた足39は、収納ボックス35の内部に設けられた引出レール40に固定されている。引出レール40は、固定側レール40aと、可動側レール40bと、を有している。すなわち、足39は引出レール40に設けられた可動側レール40bに固定されている。可動側レール40bは、適宜設定された距離だけスライドして停止する構造を有しており、さらに、床面20に接触しない構造を有している。
【0029】
体組成計保持部31に設けられた車輪38は、体組成計保持部31が床面20へと滑らかに引き出される機能を果たすと共に、床面20と引出レール40との高低差をなくし、体組成計1を床面20に対して水平方向の姿勢に保つ機能を果たしている。
体組成計保持部31が適宜設定された距離だけ収納ボックス35から引き出された後においては、体組成計保持部31はロック機構(図示せず)によって固定され、体組成計1が動くことなく安全に体重等を測定することが可能となる。
【0030】
次に、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの動作について説明する。
まず、体組成計1および体組成計保持部31は、床面20に対して垂直方向の姿勢となるように体組成計収納キャビネット2に収納されている。体組成計1の使用者は、体組成計収納キャビネット2の前面に設けられた扉3を開く。この場合においては、スライドレール36に設けられたレール溝36bの上方にロック解除レバー32に設けられた軸32dが位置している。軸32dの径は、レール溝36bの幅寸法に対して大きいため、レール溝36bを通過することはできず、収納ボックス35が体組成計収納キャビネット2の下方へスライドすることはない。
【0031】
続いて、体組成計収納キャビネット2の側面に設けられたロック解除レバー32を前方へ引く。この場合において、ロック解除レバー32に設けられた軸32cが、レール溝36bの上方に位置するまで、ロック解除レバー32を前方へ引く必要がある。つば32aの径が、レール孔36aの径に対して大きいため、ロック解除レバー32が止まるまで前方へ引き出せばよいことになる。
【0032】
ロック解除レバー32が止まるまで前方へ引き出すと、軸32cの径が、レール溝36bの幅寸法よりも小さいため、軸32cがレール溝36bの間を通過することになる。これによって、収納ボックス35は体組成計収納キャビネット2の下方へ向かってスライドする。ロック解除レバー32と支持部材34とは、スライドレール36に嵌合された構造を有しているため、収納ボックス35と共に、スライドレール36に沿って体組成計収納キャビネット2の下方へ向かってスライドする。
【0033】
収納ボックス35が、体組成計収納キャビネット2の最下端までスライドすると、収納ボックス35は、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢となりつつ、一旦スライドが停止する。この場合において、ロック解除レバー32が存在する位置に、スライドレール36に設けられたレール孔36cが存在することになる。レール孔36cの径は、ロック解除レバー32に設けられたつば32aの径に対して大きいため、ロック解除レバー32をさらに前方へ引くと、つば32aがレール孔36cを前方へ通過することになる。これによって、収納ボックスがスライドレール36から分離する。
【0034】
収納ボックス35がスライドレール36から分離すると、収納ボックス35の内部に設けられた体組成計1および体組成計保持部31と共に、回転軸33を中心として回動する。これに対して、支持部材34は、スライドレール36に嵌合された構造を有しているため、収納ボックス35と共には回動しない。
【0035】
収納ボックス35がスライドレール36から分離すると、収納ボックス35は、床面20に接地するまで回動する。続いて、体組成計保持部31に設けられた取っ手37に手を掛けて体組成計保持部31を前方へ引き出す。
【0036】
体組成計保持部31を前方へ引き出すと、体組成計保持部31は体組成計1と共に収納ボックス35から前方へ出てくる。体組成計保持部31が固定された可動側レール40bは適宜設定された距離だけスライドして停止する構造を有しているため、これに伴い、体組成計保持部31のスライドも停止することになる。
【0037】
体組成計保持部31は車輪38を有しているため、体組成計保持部31が床面20へと滑らかに引き出されると共に、床面20と引出レール40との高低差がなくなり、体組成計1および体組成計保持部31は床面20に対して水平方向の姿勢に保たれる。また、体組成計保持部31が適宜設定された距離だけ収納ボックス35から引き出された後においては、体組成計保持部31はロック機構(図示せず)によって固定され、体組成計1が動くことなく安全に体重等を測定することが可能となる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態によれば、体組成計1が体組成計収納キャビネットの内部に収納されている場合においては、体組成計1および体組成計保持部31が床面20に対して垂直方向の姿勢になるように収納されているため、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納することができる。
【0039】
また、手洗いボウル4は体組成計収納キャビネット2の前端よりも前方に突出していることが多く、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させないと、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触する可能性があった。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化する可能性があった。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)が手洗いボウル4によって遮蔽されて、測定結果を見づらくなる可能性もあった。
【0040】
これに対して、本実施形態によれば、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1および体組成計保持部31を移動させるための引出レール40および車輪38などの移動機構を設けているため、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触することがない。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化することがない。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)に表示された測定結果を見づらくなることもない。
【0041】
次に、本実施形態に係る体組成計の固定機構について説明する。
図9は、本実施形態に係る体組成計を斜め上方から眺めた模式図である。
また、図10は、本実施形態に係る体組成計に使用者の足を乗せた状態を斜め上方から眺めた模式図である。
また、図11は、本実施形態に係る体組成計の裏面を斜め上方から眺めた模式図である。
【0042】
体組成計1の後方中央部においては、結果表示部50が設けられている。この結果表示部50の周りにおいては、各種設定スイッチ51が設けられている。図9に表した体組成計1においては、各種設定スイッチ51が6個設けられているが、これに限定されるわけではなく、例えば5個設けられていてもよい。体組成計1の前後方および左右側方においては、電極板52a、52b、52c、52dが設けられている。この電極板52a、52b、52c、52dは、使用者の足のつま先54a、54c及びかかと54b、54dを乗せる部分である。なお、図9に表した体組成計1においては、電極板52a、52b、52c、52dは4個設けられているが、これに限定されるわけではなく、例えば、電極板52aと電極板52bとが一体、および電極板52cと電極板52dとが一体、となっていてもよい。体組成計1の前方側面部においては、操作スイッチ53が設けられている。図9に表した体組成計1においては、操作スイッチ53が3個設けられているが、これに限定されるわけではなく、例えば5個設けられていてもよい。
【0043】
体組成計1を使用する場合においては、電極板52aにつま先54aを、電極板52bにかかと54bを、電極板52cにつま先54cを、電極板52dにかかと54dを、合わせて乗る必要がある。電極板52a、52b、52c、52dが設けられた面(便宜上、「表面」と称す)に障害物があると、体組成計1での計測時に、使用者の脚が障害物に触れて測定精度が悪くなる。従って、体組成計1を体組成計保持部31に固定する場合においては、表面およびその周囲に障害物となる固定機構を設けることはできない。さらに、表面の高さよりも低い位置に固定機構を設ける必要がある。
【0044】
体組成計1の測定は、操作スイッチ53を押すことから始まる。操作スイッチ53の周囲に障害物があると、操作スイッチ53を押すことができないため、測定を開始することができない。従って、操作スイッチ53の周囲に障害物となる固定機構を設けることはできない。
【0045】
電極板52a、52b、52c、52dが設けられた面と対向する面(便宜上、「裏面」と称す)においては、電池57を設置するための電池ボックス55が設けられている。電池ボックス55は、電池ボックス55から電池57が外れないようにするための電池ボックス蓋56を有している。
【0046】
電池ボックス55が体組成計1の裏面に設けられているため、使用者が電池57を交換する時においては、体組成計1が体組成計保持部31に固定されている状態から裏返して交換作業を行う必要がある。従って、体組成計1が体組成計保持部31からすぐに外せる状態になる固定機構とする必要がある。
【0047】
図12は、本実施形態に係る体組成計の固定機構が床面に対して垂直方向の姿勢の場合の模式図である。図12(a)は、固定機構を上方から眺めた模式図であり、図12(b)は、固定機構を右側方から眺めた模式図である。
また、図13は、本実施形態に係る体組成計の固定機構の回動途中の模式図である。
また、図14は、本実施形態に係る体組成計の固定機構が床面に対して水平方向の姿勢の場合の模式図である。図14(a)は、固定機構を上方から眺めた模式図であり、図14(b)は、固定機構を右側方から眺めた模式図である。
【0048】
収納ボックス35においては、体組成計1の左右側面に位置する箇所に固定つめ70が設けられている。この固定つめ70によって、体組成計1および体組成計保持部31が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されているときの前後方向の移動を抑制している。また、体組成計1の下方側面に位置する箇所にストッパ71が設けられている。このストッパ71によって、体組成計1および体組成計保持部31が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されているときの上下方向の移動を抑制している。
【0049】
さらに、収納ボックス35においては、体組成計保持部31の上方付近に位置する箇所に開閉レバー72が設けられている。また、体組成計保持部31の前面の中央付近に位置する箇所に設置用足73が設けられている。体組成計1および体組成計保持部31が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されている場合においては、この設置用足73の接地面73aは、前方から直接見えないようになっている。
【0050】
支持部材34の上方部においては、開閉つめ74が設けられている。この開閉つめ74と開閉レバー72とが嵌合することによって、収納ボックス35が床面20に対して垂直方向の姿勢を保持でき、振動などで収納ボックス35が回動するのを抑制している。ここで、図4に表した体組成計収納キャビネット2において説明したように、ロック解除レバー32がスライドレール36から離れると、収納ボックス35が回動を始める機構としてもよい。但し、例えば地震などの振動によって収納ボックス35が自動的に回動するのを防止するためには、開閉レバー72と開閉つめ74との嵌合によって収納ボックス35を固定しておくことが好ましい。
【0051】
体組成計1の使用者は、まず、収納ボックス35の前面に設けられた開閉レバー72を前方へ引く。開閉レバー72を前方へ引くと、開閉レバー72と開閉つめ74との嵌合が外れ、収納ボックス35のロックが解除される。収納ボックス35のロックが解除されると、収納ボックス35、およびその内部に収納されている例えば体組成計1などが回動を始める。収納ボックス35は、回転軸33に設けられたソフト閉止(図示せず)またはバネ機構(図示せず)によって、ゆっくりと回動していく。
【0052】
収納ボックス35の回動途中において、収納ボックス35に連動して、設置用足73が回動を始め、接地面73aが下方を向くように固定される。この設置用足73の回動は、おもり(図示せず)などを設けて、設置用足73の自重によって接地面73aが下方を向くようにしてもよいし、回動機構(図示せず)を設けて、接地面73aが下方を向くようにしてもよい。
【0053】
さらに、収納ボックス35の回動途中において、収納ボックス35に連動して、体組成計1および体組成計保持部31を固定している固定つめ70が回動を始める。この固定つめ70は、収納ボックス35の内部に引き込まれる機構としてもよい。
【0054】
設置用足73の接地面73aが床面20に設置すると、体組成計1および体組成計保持部31は、床面20に対して水平方向の姿勢となる。この時、設置用足73によって、収納ボックス35が床面20から少し浮いた状態となるため、収納ボックス35の前面が床面20に接触することで汚れが付着するのを防止することができる。また、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢に保持される機能も果たしている。
【0055】
体組成計1および体組成計保持部31は、床面20に対して水平方向の姿勢となると、後述する機構によって、固定つめ70は自動的に解除される。体組成計1および体組成計保持部31は引出レール40に沿って移動することができるようになる。使用者は体組成計保持部31に設けられた取っ手37に手を掛けて、体組成計1を引出レール40に沿って前方へ引き出すことで、体組成計1の電源を入れた後、体重等を測定することが可能となる。
【0056】
次に、具体例を参照しつつ、本実施形態における固定つめの回動機構について説明する。
図15は、本実施形態の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図である。
図15に表した固定つめの回動機構は、収納ボックス35が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されている状態を表している。本具体例の固定つめ70は、体組成計1の左側方に位置している。
【0057】
本具体例の回動機構は、固定つめ70と、回転軸33と、歯車76と、歯車77と、歯車78と、軸79と、を有する。歯車76は回転軸33に締結されている。この歯車76は、収納ボックス35の回動と連動して回動する機構となっている。固定つめ70の回動機構を右側方から眺めた場合において、収納ボックス35が回動すると、回転軸33に締結された歯車76は、反時計回りの回転駆動を有する。歯車76の回転駆動は歯車77へと伝達される。歯車76は反時計回りの回転駆動を有するため、歯車77は時計回りの回転駆動を有することになる。さらに、歯車77の回転駆動は、歯車78へと伝達される。歯車77、78は、例えば傘歯車など構造を有し、回転駆動が90度変換される機構となっている。
【0058】
固定つめ70の回動機構を上方から眺めた場合において、歯車77の回転駆動が歯車78に伝達されると、歯車78は反時計回りの回転駆動を有することになる。軸79は、一方の端部において歯車78が締結されており、他方の端部において固定つめ70が締結されている。歯車77から歯車78へと伝達された回転駆動は、軸79へと伝達される。固定つめ70の回動機構を上方から眺めた場合において、歯車78は反時計回りの回転駆動を有するため、軸79は、歯車78と同様に、反時計回りの回転駆動を有する。固定つめ70は、軸79に締結されているため、軸79が反時計回りの回転駆動を有すると、反時計回りに回動することになる。
【0059】
以上の回動機構によって、収納ボックス35の回動と連動して固定つめ70が回動し、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除される。
なお、図15に表した回動機構は、体組成計1の左側方に位置する回動機構であるが、体組成計1の右側方に位置する回動機構は、歯車77と歯車78との間にもう1つの歯車をさらに有していればよい。そうすることで、固定つめ70の回動機構を上方から眺めた場合において、固定つめ70は時計回りに回動することになる。
【0060】
本具体例の回動機構によれば、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除され、体組成計1の表面よりも低い位置に固定つめ70が位置することになるため、使用者の脚が固定つめ70に触れることはなく、体組成計1の測定精度が悪くなることはない。
【0061】
さらに、固定つめ70は、体組成計1の左右側方に位置しているため、操作スイッチ53を押す動作を阻害することがない。体組成計1が固定つめ70の固定から解除されれば、体組成計1は自由に移動させることができるため、電池57を交換する作業も容易にできる。
【0062】
図16は、本実施形態の他の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図である。
図16に表した固定つめの回動機構は、収納ボックス35が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されている状態を表している。本具体例の固定つめ70は、体組成計1の左側方に位置している。
【0063】
本具体例の回動機構は、固定つめ70と、回転軸33と、ワイヤ81と、プーリ82と、を有する。また、固定つめ70は、軸83を有する。ワイヤ81の一方の端部は、回転軸33に締結されており、他方の端部は、プーリ82を通して固定つめ70に締結されている。固定つめ70の回動機構を右側方から眺めた場合において、収納ボックス35が回動すると、回転軸33は反時計回りの回転駆動を有する。ワイヤ81は回転軸33に締結されているため、回転軸33が反時計回りの回転駆動を有すると、ワイヤ81は回転軸33に巻き取られていく。
【0064】
ワイヤ81が回転軸33に巻き取られていくと、ワイヤ81の他方の端部に締結された固定つめ70は、ワイヤ81に引っ張られる。軸83は、収納ボックス35にはめ込まれているため、固定つめ70の回動機構を上方から眺めた場合において、固定つめ70は反時計回りに回動することになる。
【0065】
以上の回動機構によって、収納ボックス35の回動と連動して固定つめ70が回動し、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除される。
なお、図16に表した回動機構は、体組成計1の左側方に位置する回動機構であるが、体組成計1の右側方に位置する回動機構は、本具体例の回動機構を鏡面対称となるレイアウトにすればよい。そうすることで、固定つめ70の回動機構を上方から眺めた場合において、固定つめ70は時計回りに回動することになる。
【0066】
本具体例の回動機構によれば、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除され、体組成計1の表面よりも低い位置に固定つめ70が位置することになるため、使用者の脚が固定つめ70に触れることはなく、体組成計1の測定精度が悪くなることはない。
【0067】
さらに、固定つめ70は、体組成計1の左右側方に位置しているため、操作スイッチ53を押す動作を阻害することがない。体組成計1が固定つめ70の固定から解除されれば、体組成計1は自由に移動させることができるため、電池57を交換する作業も容易にできる。
【0068】
図17は、本実施形態のさらに他の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図である。17(a)は、体組成計1および体組成計保持部31を固定した状態を例示する模式図であり、図17(b)は、固定つめが解除された状態を斜め上方から眺めた模式図である。
図17(a)、図17(b)に表した固定つめの回動機構は、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢に回動された状態を表している。本具体例の固定つめ70は、体組成計1の左側方に位置している。
【0069】
本具体例の回動機構は、固定つめ70と、回転軸85と、軸継手86と、ばね87と、押し棒88と、を有する。回転軸85は、固定つめ70に締結されており、さらに、収納ボックス35にはめ込まれている。従って、固定つめ70は、回転軸85を中心に回動できる構造を有している。
【0070】
押し棒88は、ばね87を通して、ばね87と共に収納ボックス35の床面20側の面(下方側の面)に設置されている。これによって、押し棒88は収納ボックス35から出し入れ可能な構造を有している。
【0071】
収納ボックス35が、床面20に接地すると、押し棒88が上方へ押し上げられる。固定つめ70と押し棒88とは、軸継手86によって連結されているため、押し棒88が上方へ押し上げられると、固定つめ70の軸継手86の部分も上方へ押し上げられることになる。固定つめ70の軸継手86の部分が上方へ押し上げられると、固定つめ70は回転軸85を中心として回動する。本具体例の回動機構を前方から眺めた場合において、固定つめ70の回動方向は、反時計回りとなる。
【0072】
収納ボックス35を体組成計収納キャビネット2に収納する場合においては、収納ボックス35を持ち上げることで、押し棒88と床面20との接地がなくなるため、押し棒88がばね87によって戻され、体組成計1および体組成計保持部31を固定する方向へと固定つめ70が自動的に回動する。
【0073】
以上の回動機構によって、収納ボックス35の回動と連動して固定つめ70が回動し、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除される。また、収納ボックス35を体組成計収納キャビネット2に収納する場合においては、収納ボックス35を持ち上げることで、体組成計1および体組成計保持部31を固定する方向へと固定つめ70が自動的に回動する。
【0074】
本具体例の回動機構によれば、収納ボックス35が床面20に対して水平方向の姿勢になった時に、固定つめ70は体組成計1および体組成計保持部31から自動的に解除され、体組成計1の表面よりも低い位置に固定つめ70が位置することになるため、使用者の脚が固定つめ70に触れることはなく、体組成計1の測定精度が悪くなることはない。
【0075】
さらに、固定つめ70は、体組成計1の左右側方に位置しているため、操作スイッチ53を押す動作を阻害することがない。体組成計1が固定つめ70の固定から解除されれば、体組成計1は自由に移動させることができるため、電池57を交換する作業も容易にできる。
【0076】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図18(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図18(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【0077】
体組成計収納キャビネット2の前方部においては、扉3が設けられている。体組成計収納キャビネット2の内部においては、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納されている。体組成計1は、パネル131によって保持されている。また、体組成計収納キャビネット2の内部においては、排水トラップ106と、排水管107と、止水栓108と、がさらに設けられている。体組成計収納キャビネット2の上部においては、手洗い器6が設けられている。手洗い器6は、手洗いボウル4と、水栓5と、を有する。
【0078】
本実施形態の体組成計収納キャビネット2の内部においては、排水トラップ106および止水栓108等が設けられているため、体組成計1およびパネル131等は、排水トラップ106および止水栓108等を避けた空間に設ける必要がある。また、排水管107は、体組成計1およびパネル131等を避けた側方または後方に設ける必要がある。
【0079】
図19は、本実施形態の体組成計収納キャビネットを斜め上方から眺めた模式図である。図19に表した体組成計収納キャビネット2においては、扉3が開かれており、体組成計1が体組成計収納キャビネット2から外部へ引き出された状態を表している。
【0080】
パネル131は、前方側のパネル(第2のパネル)131aと、後方側のパネル(第1のパネル)131bと、を有する。体組成計1は、前方側のパネル131aに保持されている。前方側のパネル131aと後方側のパネル131bとは、軸(連結部)133aによって連結されている。また、後方側のパネル131bと体組成計収納キャビネット側面とは、軸(連結部)133bによって連結されている。軸133aは、回動可能な構造を有しているため、パネル131aと後方側のパネル131bとにおいて、軸133aを中心とした回動が可能となっている。軸133aと同様に、軸133bは回動可能な構造を有しているため、後方側のパネル131bと体組成計収納キャビネットとにおいて、軸133bを中心とした回動が可能となっている。
【0081】
前方側のパネル131aと後方側のパネル131bとの間においては、ばね136が設けられている。ばね136は、前方側のパネル131aと後方側のパネル131bとを軸133aを中心として閉じる方向に付勢している。前面側のパネル131aの下方においては、車輪138が設けられている。この車輪138によって、前方側のパネル131aは、床面20に対して滑らかに移動することができる。
【0082】
さらに、前方側のパネル131aにおいては、取っ手137と、軸135と、解除レバー132と、が設けられている。取っ手137は、軸135を中心として回動可能な構造を有している。取っ手137は、解除レバー132を下方へ押し下げる前においては、取っ手の長手方向が前方側のパネル131aと平行方向の状態、すなわち取っ手137aの状態にあるが、解除レバー132を下方へ押し下げると軸135を中心として回動し、起き上がった状態となる。
【0083】
次に、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの動作について説明する。
まず、体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢となるように体組成計収納キャビネット2に収納されている。体組成計1の使用者は、体組成計収納キャビネット2の前面に設けられた扉3を開く。次に、前方側のパネル131aを前方に引く。この動作によって、軸133a、133bに連結されている前方側のパネル131aと、後方側のパネル131bと、が、軸133a、133bを中心として回動し、体組成計1の重量によって自動的に開く。この時、前方側のパネル131aは、下方の面に車輪138が設けられているため、床面20に対して滑らかに移動することができる。
【0084】
前方側のパネル131aと後方側のパネル131bとは、ばね136によって閉じる方向に付勢されているため、パネル131が体組成計収納キャビネット2から引き出された時においては水平とはならず、少し浮いた状態で停止する。この状態において、使用者が体組成計1に乗ることによって、パネル131は水平となり、測定可能となる。測定終了後において、使用者が体組成計1が降りると、再びパネル131は水平とはならず、少し浮いた状態で停止する。
【0085】
体組成計1を収納する時においては、使用者は解除レバー132を下方へ押し下げる。解除レバー132と取っ手137とは軸135によって締結されているため、解除レバー132を下方へ押し下げると、取っ手137は軸135を中心として回動し、起き上がってくる。起き上がった状態の取っ手137を後方へ押すことによって、パネル131が折り畳まれるようにして体組成計収納キャビネット2に収納される。次に、扉3を閉めることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0086】
次に、具体例を参照しつつ、本実施形態の変形例について説明する。
図20は、本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。
図20に表した体組成計収納キャビネットおいては、図19に表した体組成計収納キャビネットにおけるばね136が設けられていない。その他の構成は、図19に表した体組成計収納キャビネットと同じである。
【0087】
まず、体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢となるように体組成計収納キャビネット2に収納されている。体組成計1の使用者は、体組成計収納キャビネット2の前面に設けられた扉3を開く。次に、前方側のパネル131aを前方を引く。この動作によって、軸133a、133bに連結されている前方側のパネル131aと、後方側のパネル131bと、が、軸133a、133bを中心として回動し、体組成計1の重量によって自動的に開く。この時、前方側のパネル131aは、下方の面に車輪138が設けられているため、床面20に対して滑らかに移動することができる。
【0088】
前方側のパネル131aと後方側のパネル131bとは、ばね136によって付勢されていないため、パネル131が体組成計収納キャビネット2から引き出された時においては水平となった状態で停止する。この状態において、使用者は体組成計1を使用することが可能となる。
【0089】
体組成計1を収納する時においては、使用者は解除レバー132を下方へ押し下げる。解除レバー132と取っ手137とは軸135によって締結されているため、解除レバー132を下方へ押し下げると、取っ手137は軸135を中心として回動し、起き上がってくる。軸133aの部分を足および手などで上方へ引き上げながら、起き上がった状態の取っ手137を後方へ押すことによって、パネル131が折り畳まれるようにして体組成計収納キャビネット2に収納される。次に、扉3を閉めることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0090】
図21は、本実施形態の他の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。
また、図22は、図21における体組成計保持部が前方にスライドした状態を例示する模式図である。
また、図23は、図21における板ばね付近を上方から眺めた拡大模式図である。
図21に表した体組成計収納キャビネット2においては、扉3が開かれており、体組成計1が体組成計収納キャビネット2から外部へ引き出された状態を表している。
【0091】
本具体例の体組成計収納キャビネット2は、パネル131と、軸133と、が設けられている。体組成計1は、パネル131に保持されている。パネル131と体組成計収納キャビネット2とは、軸133によって連結されている。軸133は、回動可能な構造を有しているため、パネル131は体組成計収納キャビネット2に対して、軸133を中心とした回動が可能な構造を有している。
【0092】
パネル131の側面においては、引出レール140が設けられている。引出レール140は、板ばね141を有している。この引出レール140によって、パネル131は、体組成計1を保持しつつ、体組成計収納キャビネット2の前方へスライドすることができる。
【0093】
パネル131においては、下方の面に車輪138が設けられており、側面に突起部142が設けられている。パネル131の一方の側面においては、取っ手137がさらに設けられている。この取っ手137は、パネル131を前方にスライドさせる前においては、取っ手の長手方向がパネル131と平行方向の状態、すなわち取っ手137aの状態にあるが、パネル131のスライド移動と連動して起き上がってくる構造を有する。
【0094】
まず、体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢となるように体組成計収納キャビネット2に収納されている。体組成計1の使用者は、体組成計収納キャビネット2の前面に設けられた扉3を開く。次に、前方側のパネル131aを前方に引く。この動作によって、軸133に連結されているパネル131が、軸133を中心として回動し、床面に対して水平方向の姿勢となる。
【0095】
続いて、パネル131を前方へスライドさせる。パネル131は、引出レール140に沿って前方へスライドし、また、下方の面に設けられた車輪138によって滑らかにスライドすることができる。パネル131が最前方までスライドすると、パネル131の側面に設けられた突起部142が、引出レール140に設けられた板ばね141から付勢される状態となり、パネル131にロックがかかる。このロック機構によって、測定時におけるパネル131のふらつきを防止し、使用者が安全に測定することが可能となっている。
【0096】
取っ手137は、パネル131のスライド移動と連動して起き上がってくる構造を有しており、パネル131が最前方の位置までスライドした時においては、取っ手137は起き上がった状態となっている。
【0097】
体組成計1を収納する時においては、使用者は取っ手137を後方へ押し戻す。取っ手137を後方へ押し戻すと、突起部142が板ばね141からの付勢を受けなくなり、ロックが解除される。パネル131をさらに後方へスライドさせると、取っ手137が倒れつつ、最後方までスライドする。パネル131を引き起こして体組成計収納キャビネット2に収納し、扉3を閉めることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0098】
以上説明したように、本実施形態によれば、体組成計1が体組成計収納キャビネットの内部に収納されている場合においては、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢になるように収納されているため、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納することができる。
【0099】
また、手洗いボウル4は体組成計収納キャビネット2の前端よりも前方に突出していることが多く、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させないと、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触する可能性があった。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化する可能性があった。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)が手洗いボウル4によって遮蔽されて、測定結果を見づらくなる可能性もあった。
【0100】
これに対して、本実施形態によれば、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させるための引出レール140および車輪138などの移動機構を設けているため、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触することがない。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化することがない。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)に表示された測定結果を見づらくなることもない。
【0101】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図24は、本発明の第3の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図24(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図24(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【0102】
体組成計収納キャビネット2の前方部においては、扉203が設けられている。扉203は、スライド扉203aと上段扉203bとを有する。図24に表した体組成計収納キャビネット2においては、スライド扉203aは2段構成となっているが、これに限定されるわけではなく、例えば3段構成になっていてもよい。スライド扉203aは、上下方向にスライドすることが可能であり、上段扉203bは、上下方向にスライドすることはできずに固定されている。最下段のスライド扉203aは、前方面に取っ手204を有している。
【0103】
体組成計収納キャビネット2の内部においては、体組成計保持部231(パネル)が設けられている。体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢で体組成計保持部231に保持されている。この時、体組成計1は、体組成計保持部231に対して前方側に保持されている。体組成計保持部231の上方部においては、ワイヤ巻き取り装置210と、補助ハンドル211と、閉用解除レバー232が設けられている。体組成計保持部231の後方部においては、スライドレール236がさらに設けられている。このスライドレール236に沿って、体組成計保持部231は上下方向にスライドすることが可能である。
【0104】
体組成計収納キャビネット2の上部においては、手洗い器6が設けられている。手洗い器6は、手洗いボウル4と、水栓5と、を有する。なお、手洗器6の下方には図示しない止水栓、排水トラップ、および排水管が設けられている。
【0105】
図25は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図25(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図25(b)は、ワイヤ巻き取り装置210を斜め上方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、図25(a)に表した体組成計収納キャビネットにおいて、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0106】
体組成計保持部231の上方部においては、巻き取り装置ブレーキ212と、ばね214と、が設けられている。ばね214は、巻き取り装置ブレーキ212と上段扉203bとに固定されている。巻き取り装置ブレーキ212においては、下方側の面に押し棒206と、右側方の面に突起部212aと、前方面に軸233と、が付設されている。ワイヤ巻き取り装置210は、突起部210aを有している。体組成計保持部231の前方側の面においては、突起部231aが付設されている。また、最下段のスライド扉203aの後方側の面においては、突起部205が設けられている。
【0107】
体組成計保持部231が、体組成計収納キャビネット2に収納されている場合においては、突起部210aは、巻き取り装置ブレーキ212によって下方に押し下げられいるため、ワイヤ巻き取り装置210は回動することができない。また、体組成計保持部231の前方側の面に付設された突起部231aが、巻き取り装置ブレーキ212に付設された突起部212aを押し上げていることによって、巻き取り装置ブレーキ212も回動することができない。このようにして、体組成計保持部231は、下降できずにロックされた状態となって、体組成計収納キャビネット2に収納されている。
【0108】
図26は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図26(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットのスライド扉が上方にスライドした状態を表した模式図であり、図26(b)は、図26(a)の状態におけるワイヤ巻き取り装置210を斜め上方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、図26(a)に表した体組成計収納キャビネットにおいて、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0109】
スライド扉203aが上方へスライドすると、スライド扉203aの後方側の面に設けられた突起部205は、押し棒206を上方へ押し上げる。押し棒206が上方へ押し上げられると、巻き取り装置ブレーキ212は軸233を中心として回動する。この時、巻き取り装置ブレーキ212と上段扉203bとに固定されたばね214は伸ばされつつ、力が蓄積されていく。押し棒206が押し上げられて、巻き取り装置ブレーキ212が軸233を中心として回動すると、突起部210aの動きを止めるものがなくなるため、ワイヤ巻き取り装置210が回動することになる。さらに、巻き取り装置ブレーキ212が回動すると、突起部212aが突起部231aを下方へ押し下げることになる。
【0110】
ワイヤ巻き取り装置210においては、ワイヤ216が巻かれている。ワイヤ216の一方の端部は、体組成計保持部231に連結されている。押し棒206が押し上げられ、巻き取り装置ブレーキ212のロックが解除されると、ワイヤ巻き取り装置210に巻かれたワイヤ216が解放されつつ、体組成計保持部231は自重および体組成計1の重量によって下降を始める。
【0111】
図27は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットのスライド扉が上方にスライドした状態を表した模式図である。
また、図28は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図28(a)は、本実施形態に係る体組成計保持部の下降途中の状態を右側方から眺めた模式図であり、図28(b)は、図28(a)に表した体組成計収納キャビネットにおけるワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、図27および図28(a)に表した体組成計収納キャビネットにおいて、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0112】
体組成計保持部231が下降する際においては、体組成計保持部231はスライドレール236に沿って下降する。ワイヤ巻き取り装置210においては、ゼンマイ210bが設けられている。このワイヤ巻き取り装置210は、ワイヤ216が下降する力をゼンマイ210bに蓄積する構造を有している。ゼンマイ210bに蓄積された力が解放されないようにするために、ワイヤ巻き取り装置210は、ゼンマイ用ブレーキ210cを有している。つまり、ゼンマイ210bが逆回転する動作を防止する機能を果たしている。
【0113】
図29は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図29(a)は、本実施形態に係る体組成計保持部が床面に対して水平方向の姿勢になった状態を表した模式図であり、図29(b)は、本実施形態に係る体組成計保持部の収納時のワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、図29(a)に表した体組成計収納キャビネットにおいて、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0114】
図28(a)に表した体組成計保持部231をさらに前方に引き出すと、体組成計保持部231はスライドレール236に沿ってさらにスライドして、床面20に対して水平方向の姿勢となる。この状態において、使用者は体重等を測定することが可能となる。
【0115】
体重等を測定して、体組成計保持部231を体組成計収納キャビネット2に収納するときにおいては、閉用解除レバー232を下方へ押し下げればよい。ゼンマイ用ブレーキ210cは、閉用解除レバー232に固定されているため、閉用解除レバー232を下方へ押し下げると、同時にゼンマイ用ブレーキ210cも下方へ押し下げられ、ゼンマイ用ブレーキ210cのロックが解除されることになる。ゼンマイ用ブレーキ210cのロックが解除されると、ゼンマイ210bに蓄積された力によって体組成計保持部231が上昇する方向へゼンマイ210bが回転し、ワイヤ216が巻き取られる。
【0116】
閉用解除レバー232においては、逆回転防止ブレーキ210eがさらに設けられている。従って、閉用解除レバー232を押し下げると、同時に逆回転防止ブレーキ210eも押し下げられる。この逆回転防止ブレーキ210eは、体組成計保持部231の上昇時におけるゼンマイ210bが逆回転する動作を防止する機能を果たしている。
【0117】
体組成計保持部231は、ゼンマイ210bに蓄積された力によって体組成計収納キャビネット2の上方部の途中まで引き上げられる。この時、前記の逆回転防止ブレーキ210eの機能によって、体組成計保持部231は再び下降せずに、体組成計収納キャビネット2の上方部の途中で停止することになる。最後に、補助ハンドル211を回して、残りのワイヤ216を巻き取ることで、体組成計保持部231が体組成計収納キャビネット2の上方部でロックされることになる。
【0118】
図30は、本実施形態に係る体組成計保持部の収納時におけるワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
体組成計保持部231の上方面においては、解除レバー押し棒231bが設けられている。補助ハンドル211を回して体組成計保持部231をさらに上昇させると、解除レバー押し棒231bによって閉用解除レバー232が上方へ押し上げられ、同時にゼンマイ用ブレーキ210cが再び上方へ押し上げられる。これによって、体組成計保持部231が下降する方向へのゼンマイ210bの回転がロックされることになる。
【0119】
また、補助ハンドル211を回して体組成計保持部231をさらに上昇させると、突起部231aによって突起部212aが押し上げられる力と、ばね214に蓄積された力と、によって巻き取り装置ブレーキ212が軸233を中心として回動する。この巻き取り装置ブレーキ212の回動によって、突起部210aが下方へ押し下げられ、ワイヤ巻き取り装置210がロックされる。
【0120】
次に、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの動作について説明する。
まず、体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢となるように体組成計収納キャビネット2に収納されている。この状態においては、突起部210aは、巻き取り装置ブレーキ212によって下方に押し下げられているため、ワイヤ巻き取り装置210は回動することができない。また、体組成計保持部231の前方面に付設された突起部231aが、巻き取り装置ブレーキ212に付設された突起部212aを押し上げていることによって、巻き取り装置ブレーキ212も回動することができない。このようにして、体組成計保持部231は、下降できずにロックされた状態となって、体組成計収納キャビネット2に収納されている。
【0121】
体組成計1の使用者は、スライド扉203aに設けられた取っ手204に手を掛け、スライド扉203aを上方へスライドさせる。スライド扉203aが上方へスライドすると、スライド扉203aの後方面に設けられた突起部205は、押し棒206を上方へ押し上げる。押し棒206が上方へ押し上げられると、巻き取り装置ブレーキ212は軸233を中心として回動する。この時、巻き取り装置ブレーキ212と上段扉203bとに固定されたばね214は伸ばされつつ、力が蓄積されていく。押し棒206が押し上げられて、巻き取り装置ブレーキ212が軸233を中心として回動すると、突起部210aの動きを止めるものがなくなるため、ワイヤ巻き取り装置210が回動することになる。さらに、巻き取り装置212が回動すると、突起部212aが突起部231aを下方へ押し下げることになる。このようにして、巻き取り装置ブレーキ212のロックが解除され、体組成計保持部231および体組成計1が自重によって下降を始める。
【0122】
体組成計保持部231および体組成計1が下降している途中においては、ワイヤ巻き取り装置210に設けられたゼンマイ210bが回動し、ワイヤ216が下降する力をゼンマイ210bに蓄積していく。この時、ゼンマイ210bに蓄積された力が解放されないようにするために、ワイヤ巻き取り装置210は、ゼンマイ用ブレーキ210cを有している。従って、ゼンマイ210bは逆回転しないようになっている。
【0123】
体組成計保持部231が床面20に到達すると、斜めになった状態で停止するが、体組成計保持部231をさらに前方に引き出すと、体組成計保持部231はスライドレール236に沿ってさらにスライドして、床面20に対して水平方向の姿勢となる。この状態において、使用者は体重等を測定することが可能となる。
【0124】
体重等を測定して、体組成計保持部231を体組成計収納キャビネット2に収納するときにおいては、閉用解除レバー232を下方へ押し下げればよい。閉用解除レバー232を下方へ押し下げると、同時にゼンマイ用ブレーキ210cも下方へ押し下げられ、ゼンマイ用ブレーキ210cのロックが解除されることになる。ゼンマイ用ブレーキ210cのロックが解除されると、ゼンマイ210bに蓄積された力によって体組成計保持部231が上昇する方向へゼンマイ210bが回転し、ワイヤ216が巻き取られる。
【0125】
閉用解除レバー232を押し下げると、同時に逆回転防止ブレーキ210eも押し下げられる。この逆回転防止ブレーキ210eによって、体組成計保持部231の上昇時におけるゼンマイ210bが逆回転することはない。
【0126】
体組成計保持部231は、ゼンマイ210bに蓄積された力によって体組成計収納キャビネット2の上方部の途中まで引き上げられる。この時、前記の逆回転防止ブレーキ210eの機能によって、体組成計保持部231は再び下降せずに、体組成計収納キャビネット2の上方部の途中で停止することになる。
【0127】
続いて、補助ハンドル211を回して体組成計保持部231をさらに上昇させると、解除レバー押し棒231bによって閉用解除レバー232が上方へ押し上げられ、同時にゼンマイ用ブレーキ210cが再び上方へ押し上げられる。これによって、体組成計保持部231が下降する方向へのゼンマイ210bの回転がロックされることになる。
【0128】
また、補助ハンドル211を回して体組成計保持部231をさらに上昇させると、突起部231aによって突起部212aが押し上げられる力と、ばね214に蓄積された力と、によって巻き取り装置ブレーキ212が軸233を中心として回動する。この巻き取り装置ブレーキ212の回動によって、突起部210aが下方へ押し下げられ、ワイヤ巻き取り装置210がロックされる。
【0129】
ワイヤ巻き取り装置210がロックされると、巻き取り装置ブレーキ212によって押し棒206が下方へ押し下げられる。押し棒206が下方へ押し下げられると、スライド扉203aに設けられた突起部205が下方へ押し下げられ、同時にスライド扉203aが下方へ押し下げられる。最後に、スライド扉203aを下方に閉めることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0130】
以上説明したように、本実施形態によれば、体組成計1が体組成計収納キャビネットの内部に収納されている場合においては、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢になるように収納されているため、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納することができる。
【0131】
また、手洗いボウル4は体組成計収納キャビネット2の前端よりも前方に突出していることが多く、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させないと、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触する可能性があった。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化する可能性があった。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)が手洗いボウル4によって遮蔽されて、測定結果を見づらくなる可能性もあった。
【0132】
これに対して、本実施形態によれば、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させるためのスライドレール236およびワイヤ216などの移動機構を設けているため、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触することがない。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化することがない。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)に表示された測定結果を見づらくなることもない。
【0133】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図31は、本発明の第4の実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
また、図32は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの扉が開いた状態を例示した模式図である。なお、説明の便宜上、図31および図32に表した体組成計収納キャビネットにおいて、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0134】
体組成計収納キャビネット2の前方部においては、扉303が設けられている。この扉303は、体組成計保持部の機能も果たしており、後方側の面に体組成計1を保持している。このとき、体組成計1は、床面20に対して垂直方向の姿勢に保持され、扉303は床面20に対して垂直方向の姿勢で閉止されている。扉303の下方部においては、回転軸333が設けられている。この回転軸333によって、扉303は、回転軸333を中心として回動することが可能な構造を有している。扉303の後方側の面においては、ストッパ371が設けられている。このストッパ371は、体組成計1の下方への移動を防止している。体組成計収納キャビネット2の後方部においては、回動ストッパ372が設けられている。
【0135】
図31に表した体組成計収納キャビネット2のように、扉303が閉じた状態においては、扉303は例えばマグネット等によって固定されており、振動等によって自動的に扉303が開くことを防止している。扉303を前方へ引くと、扉303は回転軸333を中心とした回動を始める。扉303がさらに回動すると、扉303の体組成計1を保持している保持面303aと、回動ストッパ372に設けられた斜面372aと、が干渉し、扉303の回動が停止する。扉303の開口角度は、回動ストッパ372に設けられた斜面372aの角度を適宜設定することで、任意の開口角度に設定することができる。
【0136】
扉303が停止すると、体組成計1を取り出すことができる。使用者は、保持面303aに沿った斜め上方へ体組成計1を取り出すことも可能であり、また、左右側方へ体組成計1を取り出すことも可能である。これにより、各使用者は楽な姿勢で体組成計1を取り出すことができる。ここで、使用者が体組成計収納キャビネット2の中に手を入れて、体組成計1を取り出すことを考慮すると、扉303の開口寸法Aは例えば約120mm程度であることが好ましい。
【0137】
体組成計1を取り出した後、床面20に体組成計1を設置させることで、体重等の測定が可能となる。測定終了後においては、再び保持面303aに体組成計1を載置し、扉303を手で閉じることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0138】
次に、具体例を参照しつつ、本実施形態の変形例について説明する。
図33は、本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの回転軸付近を右側方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0139】
図31および図32に表した体組成計収納キャビネット2は、扉303の体組成計1を保持している保持面303aと、回動ストッパ372に設けられた斜面372aと、を干渉させることで、扉303の回動を停止させていたが、図33に表した体組成計収納キャビネット2おいては、ステー373によって、扉303の回動を停止させている。
【0140】
ステー373は、支持部材373a、373bと、軸373c、373d、373eと、を有している。支持部材373aの一方の端部は、軸373eによって扉303に連結されており、他方の端部は、軸373dによって支持部材373bに連結されている。また、支持部材373bの一方の端部は、軸373cによって体組成計収納キャビネット2の後方部に連結されており、他方の端部は、軸373dによって支持部材373aに連結されている。図33に表したステーにおいては、支持部材が2部品から構成されているが、これに限定されるわけではなく、例えば支持部材が4部品から構成されていてもよい。
【0141】
扉303が閉じた状態においては、ステー373は折り畳まれた状態となっている(図示せず)が、使用者が扉303を手で開くと、図33に表したステー373のようにステー373が開く構造を有している。このステー373の開きによって、扉303の回動が停止する。扉303を開いた後においては、図31および図32に表した体組成計収納キャビネットと同様に、手で体組成計1を取り出し、床面20に設置することで、体重等を測定することが可能となる。測定終了後においては、再び保持面303aに体組成計1を載置し、扉303を手で閉じることで、体組成計収納キャビネット2の動作が終了する。
【0142】
次に本実施形態に係る体組成計の固定機構について説明する。
図34は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図34(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図34(b)は、本実施形態に係る体組成計の固定機構を右側方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0143】
図34(a)に表した体組成計収納キャビネット2は、体組成計1が体組成計収納キャビネット2の内部に収納された状態を表している。体組成計収納キャビネット2の後方部においては、固定機構341が設けられている。固定機構341は、支持部材341aと、ローラ341bと、を有している。支持部材341aは、弾力性を持った例えば板ばね等からなる。
【0144】
扉303を手で閉じて体組成計1を収納する時において、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢になる前に、ローラ341bが体組成計1の表面に接触する。扉303をさらに回動させると、体組成計1はローラ341bに接触しつつ、支持部材341aに力を蓄積するように回動していく。
【0145】
体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納された時においては、体組成計1は固定機構341によって扉303の方向へ付勢された状態となる。従って、体組成計1の収納時における転倒を防止することができる。また、体組成計1に接触している部分は、ローラ341bとなっているため、体組成計1の傷付きを防止することができる。
【0146】
扉303を手で開けて体組成計1を取り出す時においては、体組成計1が床面20に対して一定の角度になるまで固定機構341によって付勢されているため、取り出し時の体組成計1のがたつきを抑えることができる。
【0147】
次に、具体例を参照しつつ、本実施形態の変形例について説明する。
図35は、本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。図35(a)は、本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図35(b)は、本実施形態の変形例に係る体組成計の固定機構を右側方から眺めた拡大模式図である。なお、説明の便宜上、体組成計収納キャビネットの右側方の壁は省略して表している。
【0148】
図35(a)に表した体組成計収納キャビネット2は、図34(a)に表した体組成計収納キャビネットと同様に、体組成計1が体組成計収納キャビネット2の内部に収納された状態を表している。体組成計収納キャビネット2の後方部においては、固定機構345が設けられている。固定機構345は、ばね345aと、伸縮棒345bと、を有している。
【0149】
扉303を手で閉じて体組成計1を収納する時において、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢になる前に、伸縮棒345bが体組成計1の表面に接触する。扉303をさらに回動させると、体組成計1は伸縮棒345bに接触しつつ、ばね345aに力を蓄積するように収縮していく。
【0150】
体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢に収納された時においては、体組成計1は固定機構345によって扉303の方向へ付勢された状態となる。従って、体組成計1の収納時における転倒を防止することができる。また、伸縮棒345bは、体組成計収納キャビネットの後方へ押し込まれるため、体組成計1の傷付きを防止することができる。
【0151】
扉303を手で開けて体組成計1を取り出す時においては、体組成計1が床面20に対して一定の角度になるまで固定機構345によって付勢されているため、取り出し時の体組成計1のがたつきを抑えることができる。
【0152】
なお、図34に表した体組成計収納キャビネットおいては、弾力性を持った支持部材341aとローラ341bとを有する固定機構341を、図35に表した体組成計収納キャビネットにおいては、弾力性を持ったばね345aと伸縮棒345bとを有する固定機構345を、例に挙げて説明したが、体組成計1の固定機構はこれらに限定されるわけではなく、例えば発泡材からなる固定機構によって体組成計1を扉303の方向へ付勢していてもよい。
【0153】
以上説明したように、本実施形態によれば、体組成計1が体組成計収納キャビネットの内部に収納されている場合においては、体組成計1が床面20に対して垂直方向の姿勢になるように収納されているため、一般的な家庭用トイレのレイアウトにおいて、効率よく体組成計を収納することができる。
【0154】
また、手洗いボウル4は体組成計収納キャビネット2の前端よりも前方に突出していることが多く、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置まで体組成計1を移動させないと、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触する可能性があった。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化する可能性があった。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)が手洗いボウル4によって遮蔽されて、測定結果を見づらくなる可能性もあった。
【0155】
これに対して、本実施形態によれば、体組成計収納キャビネット2から離れた前方位置または側方位置まで体組成計1を自由に移動させることができるため、体組成計1の使用時において、人体が手洗いボウル4に接触することがない。これによって、体重および体脂肪率などの測定精度が悪化することがない。さらに、体組成計1の結果表示部50(図9参照)に表示された測定結果を見づらくなることもない。
【0156】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、体組成計保持部31、パネル131、および体組成計保持部231などが備える各要素の形状、寸法、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットが設置されたトイレ室を例示する模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図2(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図2(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図3】本実施形態に係るロック解除レバーを表した拡大模式図であり、図3(a)は、ロック解除レバーを前方から眺めたA−A断面拡大図であり、図3(b)は、ロック解除レバーを右側方から眺めた拡大模式図である。
【図4】本実施形態に係る収納ボックスが下方へスライドした時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図5】図4に表した体組成計収納キャビネットにおけるロック解除レバーを表した拡大模式図であり、図5(a)は、ロック解除レバーを前方から眺めた拡大模式図であり、図5(b)は、ロック解除レバーを図5(a)におけるB−Bで切断した断面模式図である。
【図6】本実施形態に係る収納ボックスが、床面に対して水平方向になるまで回動した時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図7】図6に表した収納ボックスを斜め上方から眺めた模式図である。
【図8】本実施形態に係る体組成計保持部を前方へスライドさせた時の体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図9】本実施形態に係る体組成計を斜め上方から眺めた模式図である。
【図10】本実施形態に係る体組成計に使用者の足を乗せた状態を斜め上方から眺めた模式図である。
【図11】本実施形態に係る体組成計の裏面を斜め上方から眺めた模式図である。
【図12】本実施形態に係る体組成計の固定機構が床面に対して垂直方向の姿勢の場合の模式図であり、図12(a)は、固定機構を上方から眺めた模式図であり、図12(b)は、固定機構を右側方から眺めた模式図である。
【図13】本実施形態に係る体組成計の固定機構の回動途中の模式図である。
【図14】本実施形態に係る体組成計の固定機構が床面に対して水平方向の姿勢の場合の模式図であり、図14(a)は、固定機構を上方から眺めた模式図であり、図14(b)は、固定機構を右側方から眺めた模式図である。
【図15】本実施形態の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図である。
【図16】本実施形態の他の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図である。
【図17】本実施形態のさらに他の具体例に係る固定つめの回動機構を例示する模式図であり、17(a)は、体組成計1および体組成計保持部31を固定した状態を例示する模式図であり、図17(b)は、固定つめが解除された状態を斜め上方から眺めた模式図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図18(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図18(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図19】本実施形態の体組成計収納キャビネットを斜め上方から眺めた模式図である。
【図20】本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。
【図21】本実施形態の他の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図である。
【図22】図21における体組成計保持部が前方にスライドした状態を例示する模式図である。
【図23】図21における板ばね付近を上方から眺めた拡大模式図である。
【図24】本発明の第3の実施の形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図24(a)は、体組成計収納キャビネットを前方から眺めた模式図であり、図24(b)は、体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図25】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図25(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図25(b)は、ワイヤ巻き取り装置210を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
【図26】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図26(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットのスライド扉が上方にスライドした状態を表した模式図であり、図26(b)は、図26(a)の状態におけるワイヤ巻き取り装置210を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
【図27】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットのスライド扉が上方にスライドした状態を表した模式図である。
【図28】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図28(a)は、本実施形態に係る体組成計保持部の下降途中の状態を右側方から眺めた模式図であり、図28(b)は、図28(a)に表した体組成計収納キャビネットにおけるワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
【図29】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図29(a)は、本実施形態に係る体組成計保持部が床面に対して水平方向の姿勢になった状態を表した模式図であり、図29(b)は、本実施形態に係る体組成計保持部の収納時のワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
【図30】本実施形態に係る体組成計保持部の収納時におけるワイヤ巻き取り装置を斜め上方から眺めた拡大模式図である。
【図31】本発明の第4の実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図である。
【図32】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの扉が開いた状態を例示した模式図である。
【図33】本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの回転軸付近を右側方から眺めた拡大模式図である。
【図34】本実施形態に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図34(a)は、本実施形態に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図34(b)は、本実施形態に係る体組成計の固定機構を右側方から眺めた拡大模式図である。
【図35】本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットの模式図であり、図35(a)は、本実施形態の変形例に係る体組成計収納キャビネットを右側方から眺めた模式図であり、図35(b)は、本実施形態の変形例に係る体組成計の固定機構を右側方から眺めた拡大模式図である。
【符号の説明】
【0158】
1 体組成計、 2 体組成計収納キャビネット、 3 扉、 4 ボウル、 5 水栓、 6 手洗い器、 8 大便器、 9 温水洗浄便座装置、 10a、10b、10c 側壁、 12 鏡、 14 窓、 16 棚板、 18 ペーパーホルダ、 19 トイレットペーパー、 20 床面、 31 体組成計保持部(パネル)、 32 ロック解除レバー、 32c、32d 軸、 33 回転軸、 34 支持部材、 35 収納ボックス、 36 スライドレール、 36a、36c レール孔、 36b レール溝、 37 取っ手、 38 車輪、 39 足、 40 引出レール、 40a 固定側レール、 40b 可動側レール、 50 結果表示部、 51 各種設定スイッチ、 52a、52b、52c、52d 電極板、 53 操作スイッチ、 54a、54c つま先、 54b、54d かかと、 55 電池ボックス、 56 電池ボックス蓋、 57 電池、 71 ストッパ、 72 開閉レバー、 73 設置用足、 73a 接地面、 76、77、78 歯車、 79 軸、 81 ワイヤ、 82 プーリ、 83 軸、 85 回転軸、 86 軸継手、 88 押し棒、 106 排水トラップ、 107 配水管、 108 止水栓、 131 体組成計保持部(パネル)、 131a 前方側のパネル、 131b 後方側のパネル、 132 解除レバー、 133、133a、133b、135 軸、 137、137a 取っ手、 138 車輪、 140 引出レール、 142 突起部、 203 扉、 203a スライド扉、 203b 上段扉、 204 取っ手、 205 突起部、 206 押し棒、 210 ワイヤ巻き取り装置装置、 210a 突起部、 210b ゼンマイ、 210c ゼンマイ用ブレーキ、 210e 逆回転防止ブレーキ、 211 補助ハンドル、 212 巻き取り装置ブレーキ装置、 212a 突起部、 216 ワイヤ、 231 体組成計保持部(パネル)、 231a 突起部、 231b 解除レバー押し棒、 232 閉用解除レバー、 233 軸、 236 スライドレール、 303 扉、 303a 保持面、 333 回転軸、 341 固定機構、 341a 支持部材、 341b ローラ、 345 固定機構、 345b 伸縮棒、 371 ストッパ、 372 回動ストッパ、 372a 斜面、 373 ステー、 373a、373b 支持部材、 373c、373d、373e 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納キャビネットと、
前記収納キャビネットの上に設けられた手洗い器と、
前記収納キャビネットに内蔵された前記手洗い器の排水トラップと、
体組成計を保持するパネルを床面に対して略垂直方向の姿勢で前記収納キャビネットの中に収納した収納状態から、前記収納キャビネットから離れた床面上の使用状態まで前記パネルを移動させ、前記使用状態において、前記パネルを床面に対して水平方向の姿勢として測定可能とする移動機構と、
を備えたことを特徴とする体組成計収納キャビネット。
【請求項2】
前記移動機構は、
前記収納キャビネットに対して開閉可能に軸支され、その裏面側に前記体組成計を保持する下開きパネルと、
開いた状態の前記下開きパネルを水平方向にスライドさせるレールと、
を有することを特徴とする請求項1記載の体組成計収納キャビネット。
【請求項3】
前記移動機構は、
第1のパネルと、
前記第1のパネルの一端を前記収納キャビネットに対して回動可能に連結する第1の連結部と、
第2のパネルと、
前記第1のパネルの他端と前記第2のパネルの一端とを回動可能に連結する第2の連結部と、
前記体組成計を前記第2のパネルに保持させる保持部と、
を有し、
前記第2の連結部を中心として前記第1のパネルと前記第2のパネルとを折りたたんだ状態において、前記体組成計は前記床面に対して略垂直方向の姿勢で前記収納キャビネットの中に収納され、
前記第2の連結部を中心として前記第1のパネルと前記第2のパネルとを略水平に延在させた状態において、前記体組成計は前記床面に対して水平方向の姿勢となることを特徴とする請求項1記載の体組成計収納キャビネット。
【請求項4】
前記移動機構は、
前記パネルに接続されるワイヤと、
前記収納キャビネットの上部に設けられたワイヤ巻き取り機構と、
前記パネルを前記床面に対して略垂直方向の姿勢から前記水平方向の姿勢へと連続的に切り替え可能な案内手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の体組成計収納キャビネット。
【請求項5】
前記床面に対して略垂直方向の姿勢において前記体組成計を固定し、前記床面に対して水平方向の姿勢において前記体組成計の固定を解除する保持部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の体組成計収納キャビネット。
【請求項6】
収納キャビネットと、
前記収納キャビネットの上に設けられた手洗い器と、
前記収納キャビネットに内蔵された前記手洗い器の排水トラップと、
前記収納キャビネットに対して開閉可能に軸支され、裏面に体組成計を保持する下開き扉であって、床面に対して略垂直方向の姿勢で閉止され、開端角度が規制されて開放されることを特徴とする体組成計収納キャビネット。
【請求項7】
前記体組成計が収納された状態において前記下開き扉が開く方向に前記体組成計を付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項2または5に記載の体組成計収納キャビネット。
【請求項8】
前記体組成計をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の体組成計収納キャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2009−66349(P2009−66349A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240937(P2007−240937)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】