体重体組成計、管理装置、体重体組成値管理システム、および体重体組成値の表示方法
【課題】肥満のレベルを容易に把握できるような表示を行なう体重体組成計を提供する。
【解決手段】体重体組成計では、測定値を、体重と体脂肪率との2軸で表わされるグラフ上で位置を特定して表示する。その際、グラフには肥満のレベルを表わす領域を表示し、各領域の境界値を両軸の目盛に表わし、その目盛の値を被験者の性別、身長により算出する。
【解決手段】体重体組成計では、測定値を、体重と体脂肪率との2軸で表わされるグラフ上で位置を特定して表示する。その際、グラフには肥満のレベルを表わす領域を表示し、各領域の境界値を両軸の目盛に表わし、その目盛の値を被験者の性別、身長により算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は体重体組成計、管理装置、体重体組成値管理システム、および体重体組成値の表示方法に関し、特に、得られた体重体組成値を表示する体重体組成計、体重体組成値管理システム、およびその表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体重体組成計で得られた測定値から被測定者の肥満のレベルを表示する方法として、BMI(Body Mass Index)と言われる指標を用いて表示する方法や、FMI(Fat Mass Index)やLMI(Lean Mass Index)などの他の指標を用いて表示する方法や、たとえば特開2002−12594号公報(以下、特許文献1)で開示されているような、これら指標とBMIとの2軸のグラフで表示する方法、などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−12594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、BMIは体重/身長2で得られる指標であり、FMIは脂肪量/身長2、LMIは除脂肪量/身長2で得られる指標である。このように、これら指標は予め上の算出式を知っていないと得られないものであり、また、医学的な意味合いも含むものであり、体重体組成計の一般的な使用者の中には、これら指標を理解していない場合もあり得る。その場合、これら指標を用いて肥満のレベルが表示されても、その意味を理解することが難しいという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、肥満のレベルを容易に把握できるような表示を行なう体重体組成計、管理装置、体重体組成値管理システム、およびその表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、体重体組成計は、被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、被験者に関する情報を取得するための取得手段と、被験者に関する情報と測定結果とから体脂肪率を算出するための第1の算出手段と、被験者の体重値と体脂肪率と被験者に関する情報とから被験者の肥満のレベルを算出するための第2の算出手段とを備え、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0007】
好ましくは、第2の算出手段は予め記憶されている基準を用いて被験者の肥満のレベルを算出し、体重体組成計は、基準に対応する肥満のレベルの境界値を、被験者に関する情報に基づいて領域上に表示する。
【0008】
より好ましくは、基準はBMI(Body Mass Index)を含み、体重体組成計は、基準に対応するBMIの値を被験者の身長の値に基づいて体重値に変換して、基準に対応する肥満レベルの境界値として表示する。
【0009】
好ましくは、体重体組成計は、測定値を被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された被験者の測定値と最新の被験者の測定値とから被験者の測定値の変動傾向を算出し、被験者の最新の測定値と所定期間と変動傾向とから所定期間先の被験者の測定値の予測値を算出するための第3の算出手段とをさらに備え、算出された予測値を定値と共に前記領域上で表示する。
【0010】
好ましくは、体重体組成計は、測定値を被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された被験者の第1の時点における測定値と、第1の時点から設定期間経過後の第2の時点における目標値としての設定値とから、被験者の測定値の変動傾向を算出し、変動傾向と第1の時点における測定値と第1の時点から最新の測定値の測定時点までの経過期間とから現時点の測定値の予測値を算出するための第4の算出手段と、予測値と被験者の測定値とから、設定値に対する被験者の最新の測定値の達成度合いを判断するための判断手段とをさらに備え、第1の時点における測定値と設定値と予測値とを、測定値と共に領域上で表示する。
【0011】
本発明の他の局面に従うと、管理装置は体重と体組成との測定値を管理するための装置であって、測定値を取得するための第1の取得手段と、測定値に関連する被験者に関する情報を取得するための第2の取得手段と、測定値と被験者に関する情報とから被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備え、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0012】
本発明のさらに他の局面に従うと、体重体組成値管理システムは、被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、測定手段での測定値と被験者を特定する情報とを関連付けて管理装置に送信するための通信手段とを備えた体重体組成計と、体重体組成計から、被験者を特定する情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、被験者に関する情報を取得するための取得手段と、被験者に関する情報と測定値とから被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備えた管理装置とを含み、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0013】
本発明のさらに他の局面に従うと、体重体組成値の表示方法は体重と体組成との測定値を表示画面に表示する方法であって、被験者を特定する情報と関連付けられた測定値を取得するステップと、被験者に関する情報を取得するステップと、被験者に関する情報と測定値とから被験者の肥満のレベルを算出するステップと、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示するステップとを備える。
【発明の効果】
【0014】
この発明によると、看者はBMIやFMIなどの指標の医学的な意味を理解していない場合であっても、測定値の表示から被験者の肥満のレベルを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態にかかる体重体組成計の構成の具体例を示すブロック図である。
【図2】測定値を表示するためのグラフフォーマットの具体例を示す図である。
【図3】測定値をグラフ表示するための体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態にかかる体重体組成計での動作の具体例を示すフローチャートである。
【図5】測定値の表示の具体例を示す図である。
【図6】体重体組成値管理システムの構成および各装置の構成の具体例を示すブロック図である。
【図7】目標値を入力するための画面の具体例(A)と、目標に対する進捗状況を確認するための画面の具体例(B)とを示す図である。
【図8】第1の変形例にかかる体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図9】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図10】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図11】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図12】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図13】シミュレーション期間を入力するための画面の具体例を示す図である。
【図14】第2の変形例にかかる体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図15】第2の変形例にかかる体重体組成計での動作の具体例を示すフローチャートである。
【図16】シミュレーション結果を表示するための画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0017】
図1を参照して、本実施の形態にかかる体重体組成計100は、CPU(Central Processing Unit)を含み、全体を制御するための制御部10と、制御部10で実行されるプログラムや測定値や後述する被験者に関する情報などを記憶するためのメモリ12と、操作ボタンなどの入力部13と、表示部14と、血圧値や体重や生体インピーダンスなどの生体情報を測定するための測定部15とを含む。測定部15には、体重を測定するための体重測定部151と、生体インピーダンスを測定することで体脂肪率を得るための体脂肪測定部152とが含まれる。
【0018】
入力部13には、測定ボタンの他、被験者を指定するためのボタンが含まれる。制御部10で実行されるプログラムとしてメモリ12に記憶されるプログラムには、測定値の表示等の管理を実行させるための管理用プログラム121と、測定動作を実行させるための測定用プログラム122とが含まれる。
【0019】
体重体組成計100にて測定動作が行なわれるときには、制御部10は、測定開始の操作に応じた入力部13からの操作信号に従って測定用プログラム122を読み出し、その実行に従って測定部15に対して制御信号を出力する。制御部10からの制御信号に従って、測定部15の体重測定部151は被測定者の体重を測定するための測定動作を行ない、体脂肪測定部152は被測定者の生体インピーダンスを測定するための測定動作を行ない、それぞれの結果を示す信号を制御部10に返す。ここでの体重を測定するための測定動作および生体インピーダンスを測定するための測定動作は特定の動作に限定されず、すでに知られているあらゆる動作を採用することができる。
【0020】
制御部10は測定用プログラム122に従って測定部15からの信号を測定値に変換し、メモリ12の所定領域に格納する。具体的には、体重測定部151からの信号に基づいて被験者の体重値を算出する。また、体脂肪測定部152からの生体インピーダンスを示す信号に基づいて被験者の体脂肪率を算出する。生体インピーダンスから体脂肪率を算出する方法は特定の動作に限定されず、すでに知られているあらゆる方法を採用することができる。その際、制御部10は、測定値に測定日時を特定する情報を関連付け、入力部13からの被験者を選択する操作に基づいた操作信号より特定される被験者別に格納する。当該体重体組成計100を用いて測定を行なう被験者として予め一人または複数の被験者が登録されており、被験者ごとに、被験者に関する情報として名前、身長、性別、年齢などの情報が被験者を特定する情報(ID)と対応付けられてメモリ12の所定領域に記憶されているものとする。被験者別に測定値を格納する方法の具体例としては、メモリ12に予め登録された被験者に関連したメモリ領域が設定され、測定値および測定日時を特定する情報を対応するメモリ領域に格納する方法や、測定値に測定日時を特定する情報および被験者を特定する情報(ID)を関連付けてメモリ12の所定領域に格納する方法、などが挙げられる。
【0021】
体重体組成計100にて測定値を表示するための動作が行なわれるときには、制御部10は管理用プログラム121を読み出して、その実行に従ってメモリ12の所定領域から必要なデータを読み出し、表示用の処理を行なって表示部14に表示させる。ここでは、たとえば表示部14に図2に示されるようなグラフが表示されることで測定結果が示されるものとする。詳しくは、図2を参照して、体重体組成計100では、測定値が、体重と体脂肪率とを2軸とするグラフ上で位置が特定されて示される。さらに、図2を参照して、体重と体脂肪率とを2軸とするグラフ上で、「肥満」「かた太り」「かくれ肥満」「普通」「やせ」と段階的に表わされた肥満度合い(肥満レベル)が領域ごとに示される。これら肥満レベルのうち「肥満」「かた太り」は、日本肥満学会の規定した判定基準である肥満度1以上を指し、さらに前者は体脂肪率が高いもの、後者は体脂肪率が低いものを指す。「普通」「やせ」は、それぞれ、普通体重、低体重(やせ)を指し、さらにこの状態で体脂肪率の高いものを「かくれ肥満」として表わしている。
【0022】
図3には、体重体組成計100の機能構成がブロック図で示される。これらの機能は、制御部10に含まれる図示しないCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行することによって主に制御部10に形成されるものであってもよいし、少なくとも一部が、図1に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。
【0023】
図3を参照して、体重体組成計100の機能は、体重値入力部101、体脂肪値入力部102、ユーザ情報入力部103、格納部104、ユーザ情報読出部105、算出部106、フォーマット生成部107、およびグラフデータ生成部108を含む。
【0024】
体重値入力部101は体重測定部151から測定された体重値を示す信号の入力を受付け、体脂肪値入力部102は体脂肪測定部152から測定された生体インピーダンスを示す信号の入力を受付け、ユーザ情報入力部103は入力部13から被験者を特定する操作信号の入力を受付ける。格納部104は、測定値を被験者ごとにメモリ12の所定領域に格納するための処理を実行する。
【0025】
ユーザ情報読出部105はユーザ情報入力部103で受付けた被験者を特定する操作信号に基づいて、該当する被験者に関する情報をメモリ12の所定領域から読み出す。ここで読み出す被験者に関する情報は、少なくとも当該被験者の性別および身長を含む。
【0026】
算出部106は、測定値を図2に示されるようなグラフで表示するためのグラフフォーマットとする軸の目盛値を、予め記憶されている基準値およびユーザ情報読出部105で読み出された被験者に関する情報から算出する。ここで、「グラフフォーマット」とは、図2に示されたような、測定値を表示するための肥満レベルを表わす領域を特定したグラフの形式であって、体脂肪率で表わされる縦軸の目盛値F1〜F3、および体重で表わされる横軸の目盛値W1〜W3で特定される。縦軸の目盛値F1〜F3はたとえばLohman(1986)および長峰(1972)によって提唱されている肥満判定値を採用することができ、それぞれ、体脂肪率が「高い」と「やや高い」との境界、「やや高い」と「標準」との境界、および「標準」と「低い」との境界、を表わしている。横軸の目盛値W1〜W3はたとえば1999年10月に日本肥満学会が発表した規定を採用することができ、それぞれ、「肥満」および「かた太り」のうちの肥満度1と肥満度2以上との境界、「かた太り」と「普通」との境界、および「普通」と「やせ」との境界、を表わしている。
【0027】
算出部106は予め、横軸の目盛値W1〜W3に対応するBMI(Body Mass Index)値として、たとえば1999年10月に日本肥満学会が発表した規定に基づいて、それぞれ、30、25、および18.5を記憶している。そして算出部106は、グラフフォーマットとする軸の目盛値として、具体的には体重で表わされる横軸の目盛値W1〜W3を、記憶しているBMI値と被験者の身長とから以下の式(1)〜式(3)を用いて算出する:
W1=18.5/(身長[m]×身長[m]) …式(1)、
W2=25.0/(身長[m]×身長[m]) …式(2)、
W3=30.0/(身長[m]×身長[m]) …式(3)。
【0028】
フォーマット生成部107は予め、横軸の目盛値F1〜F3として、たとえばLohman(1986)および長峰(1972)によって提唱されている肥満判定値に基づいて、被験者が男性の場合にはそれぞれ、25.0、20.0、および10.0を、被験者が女性の場合にはそれぞれ、35.0、30.0、および10.0を記憶している。そしてフォーマット生成部107は、算出部106で算出された横軸の目盛値W1〜W3および予め記憶している横軸の目盛値F1〜F3に基づいて、図2に示されるようなグラフフォーマットを生成する。
【0029】
グラフデータ生成部108は、フォーマット生成部107で生成されたグラフフォーマットにおいて測定値を示す位置を特定した上で、その位置を表わすようなグラフデータを生成する。ここでの「グラフデータ」とは、表示部14で表示させるためのデータを指す。
【0030】
図4のフローチャートを用いて、体重体組成計100での動作について説明する。図4のフローチャートに示される動作は、入力部13に含まれる図示しない測定スイッチが押下されることにより開始される。制御部10に含まれるCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行し、図3に示された各機能を制御することによって実現される。
【0031】
図4を参照して、測定スイッチが押下されると、ステップS101で測定部15において体重、生体インピーダンスを測定するための動作が実行される。具体的には、測定の開始が指示されると共に、被験者を特定するための操作、たとえばいくつかのスイッチのうちの当該被験者に対応付けられたスイッチが押下される操作、などが行なわれることで、測定動作が開始される。ステップS101の動作は一般的な体重体組成計での測定動作と同様とすることができる。ステップS101で得られた測定値は、格納部104によって特定された被験者ごとにメモリ12の所定領域に格納される。
【0032】
ステップS103でユーザ情報読出部105によって、当該被験者に関する情報として性別および身長が読み出される。ステップS105では算出部106によって、ステップS103で読み出された当該被験者の身長を上述の式(1)〜式(3)に代入することによって、横軸の目盛値であるW1〜W3が算出される。
【0033】
ステップS107〜S111で、フォーマット生成部107によって縦軸の目盛値であるF1〜F3が特定された上で、ステップS113でグラフフォーマットが生成される。詳しくは、ステップS103で読み出された被験者の情報より当該被験者が男性である場合には(ステップS107で「男性」)、ステップS109でフォーマット生成部107は縦軸の目盛値F1〜F3として被験者が男性の場合の目盛値として記憶されている25.0、20.0、および10.0を採用する。ステップS103で読み出された被験者の情報より当該被験者が女性である場合には(ステップS107で「女性」)、ステップS111でフォーマット生成部107は縦軸の目盛値F1〜F3として被験者が女性の場合の目盛値として記憶されている35.0、30.0、および20.0を採用する。
【0034】
ステップS115でグラフデータ生成部108においてステップS113で生成されたグラフフォーマット上でステップS101で得られた測定値を表わす位置が特定され、当該位置に予め規定している測定値を表わすマークを表示させるようなグラフデータが生成されることで、表示部14で表示される。
【0035】
体重体組成計100で図4に表わされた動作が実行されることによって、被験者が男性の場合であって、身長が165[cm]であり、体重が82[Kg]、体脂肪率が25[%]と測定された場合には、図5(A)のように表示される。すなわち、図5(A)を参照して、縦軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が男性の境界値として記憶されている体脂肪率で表わされ、横軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が規定されているBMIと当該被験者の身長とで求められる体重値で表わされたグラフにおいて、測定値を示す位置がマークで表わされている。また、被験者が女性の場合であって、身長が165[cm]であり、体重が82[Kg]、体脂肪率が25[%]と測定された場合には、図5(B)のように表示される。すなわち、図5(B)を参照して、縦軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が女性の境界値として記憶されている体脂肪率で表わされ、横軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が規定されているBMIと当該被験者の身長とで求められる体重値で表わされたグラフにおいて、測定値を示す位置がマークで表わされている。
【0036】
このように表示されることで、看者がBMIについての知識がない場合であっても一目で被験者の肥満のレベルを把握することができ、体脂肪率とBMIとで表わされる場合と比較してより容易に被験者の肥満のレベルを把握することができる。
【0037】
なお、上の例では、体重体組成計100に予め被験者に関する情報が記憶されており、その情報のうちの性別、身長を用いてフォーマットデータが生成されるものとしている。しかしながら、予め登録されている被験者のみならず、登録されていない被験者についても同様の表示をするようにしてもよい。これは、上記ステップS103で該当する被験者に関する情報が記憶されていない場合や、測定開始の指示の際に被験者が特定されていなかった場合が該当する。この場合、上記ステップS103で被験者に関する情報を読み出す動作に替えて、制御部10が図示しない被験者に関する情報を入力するための画面を表示部14に表示するなどして入力を受付け、その情報を用いて以降の表示のための動作がなされてもよい。
【0038】
このようにすることで、予め登録されている被験者のみならず、登録されていない被験者についても同様の表示をすることができる。また、体重体組成計100が被験者に関する情報を登録して用いるタイプではなく、測定した値を提示する機能のみを備えている場合であっても、図5(A),(B)に示されたような表示をすることができる。これにより、同様に、看者がBMIについての知識がない場合であっても一目で被験者の肥満のレベルを把握することができる。
【0039】
なお、以上の説明では体重体組成計100での測定値が体重体組成計100の表示部14で表示される例が示されている。しかしながら、上のような表示は体重体組成計100で行なわれる例に限定されない。たとえば、図6に示されるような、他の装置と通信するための通信部11を含んだ体重体組成計100と、体重体組成計100と通信可能なパーソナルコンピュータ(以下、PCとも称する)300と、PC300と通信可能なサーバ500とを含んだ体重体組成値管理システムで実現されてもよい。PC300とサーバ500とは、体重体組成計100に対してその測定値を管理する管理装置に該当する。なお、PCに替えて携帯電話機や通信機能および表示機能を備えたゲーム機やセットトップボックスのような専用の通信装置が用いられてもよい。
【0040】
体重体組成計100とPC300とは赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。PC300とサーバ500とはインターネットを介した通信を行なってもよいし、赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。または、サーバ500はPC300に搭載された一体の装置であってもよい。
【0041】
図6を参照して、具体的に、PC300は、CPUを含み、全体を制御するための制御部30と、体重体組成計100およびサーバ500と通信するための通信部31と、制御部30で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ32と、操作ボタンなどの入力部33と、表示部34とを含む。また、サーバ500は、CPUを含み、全体を制御するための制御部50と、PC300と通信するための通信部51と、制御部50で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ52とを含む。この場合、PC300のメモリ32および/またはサーバ500のメモリ52には先に説明した管理用プログラム121と同様に管理用プログラム321,521が含まれる。体重体組成計100での測定値は管理用プログラム121が実行されることによって被験者を特定する情報と関連付けてPC300に送信され、制御部30で管理用プログラム321が実行されることによってPC300で図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示が表示部34でなされてもよい。この場合、予めPC300のメモリ32には当該被験者に関する情報として少なくとも性別および身長が記憶されていてもよいし、測定値と共に送信されてもよい。または、体重体組成計100での測定値は管理用プログラム121,521が実行されることによって被験者を特定する情報と関連付けていったんサーバ500に蓄積され、PC300において入力部33からの操作信号に従って管理用プログラム321が実行されることによって図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示が表示部34でなされてもよい。または、サーバ500が表示部を備える場合、サーバ500において管理用プログラム521が実行されることによって図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示がサーバ500の表示部でなされてもよい。
【0042】
すなわち、体重体組成計100の表示に関する機能がすべてPC300に含まれてもよいし、すべてサーバ500に含まれてもよい。または、体重体組成計100の表示に関する機能の一部がPC300に含まれ、他の機能がサーバ500に含まれてもよい。
【0043】
なお、図6の例ではPC300と体重体組成計100とが通信を行なうことでPC300が体重体組成計100での測定値を取得することとしている。しかしながら、体重体組成計100が、図1に示されたような、通信部11を持たない場合であっても、その測定値が体重体組成値管理システムで管理されてもよい。この場合、PC300はたとえば測定値および被験者に関する情報を入力するための画面を表示し、その画面に沿った入力を受付けることで体重体組成計100における測定値および該測定に関連する被験者に関する情報を取得することができる。以降、図6の体重体組成値管理システムでの説明と同様にすることで、体重体組成計100での測定値を管理することができる。
【0044】
なお、以降の第1の変形例および第2の変形例でも、体重体組成計100での測定値の管理が体重体組成計100自身でなされる場合を説明するが、体重体組成計100での測定値の管理は体重体組成計100自身のみならず、体重体組成値管理システムで実現されてもよいことは、以降の変形例においても同様である。
【0045】
[変形例1]
体重体組成計100において、さらに、図7(A)に示されるような画面を表示して目標体重、目標体脂肪率、および目標日数の入力を受付けて、図7(B)に示されるように、進捗状況(達成度合い)を表示するようにしてもよい。この場合の体重体組成計100の機能構成について、図8を用いて説明する。
【0046】
図8を参照して、体重体組成計100は、進捗状況を表示するための機能として、図3に示された機能に加えて、測定値読出部109、判断部110、およびメッセージ読出部111を含む。
【0047】
測定値読出部109は進捗状況を確認するための操作による操作信号に基づいて、目標設定時(またはその時点での最新、以降、「設定時」は「その時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値を読み出し、判断部110に入力する。
【0048】
判断部110は、現在(または現時点での最新、以降、「現在」は「現時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値と、入力された目標設定時の測定値と、メモリ12の所定領域に格納されている目標値とを比較し、進捗状況を判断する。具体的には、判断部110は、入力された目標設定時の測定値とメモリ12の所定領域に格納されている目標値とに基づいて変動傾向を算出し、目標設定時から現時点までの経過期間と目標日数との割合に応じて、その目標日数で目標体重、目標体脂肪率に到達するとした場合の現時点の理想的な体重値および体脂肪率、すなわち現時点での予測値を算出する。そして、算出された予測値と実際の測定値とを比較することで、体重および体脂肪率のそれぞれについて、計画通り変動しているか否かを判断する。その判断は判断部110からグラフデータ生成部108に入力され、グラフデータ生成部108においてその判断に応じた表示をするためのグラフデータが生成される。
【0049】
具体的には、現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実際の測定値とが比較され、体重値が目標体重よりも多く減っており、体脂肪率が目標体脂肪率に達していない場合、達成度合いとして、体重は進んでおり体脂肪率は遅れていると判断される。この場合、好ましくは、図9に示されるようにそれぞれの目標値からの差分を進んでいるか遅れているかが区別可能なように(たとえば矢印の形態を変えて)表示させる。また、好ましくは、図9に示されるように、現時点の理想的な体重値および体脂肪率、つまり現時点での予測値と実際の測定値とをそれぞれが区分可能なように共に表示する。図9においては、現時点の理想的な体重値および体脂肪率が白丸で示され、実際の測定値が黒丸で示されている。このように表示されることで、操作者は被験者が設定した目標に対して現時点での体重、体脂肪率のそれぞれの達成度合いを一目で把握することができる。
【0050】
他の具体例として、図9のようなグラフ表示に加えて、図10のようにメッセージが表示されてもよい。このメッセージは、たとえば、体重は進んでおり体脂肪率は遅れているとの達成度合いの判断に応じてメッセージ読出部111で読み出されるものとする。または、判断部110で現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実測値との差分が算出され、図10に示されたように、予め記憶されているフォーマットにその差分を併せて表示するようにしてもよい。
【0051】
また、現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実際の測定値とが比較され、体重値も体脂肪率も目標値よりも多く減っている場合、達成度合いとして体重も体脂肪率も進んでいると判断される。この場合、好ましくは、図11に示されるように、それぞれの目標値からの差分を進んでいることが分かるように(図中では白抜き矢印で)表示させる。さらに、図10と同様に、図12に示されたようにグラフ表示に加えて対応したメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0052】
このような表示がなされることで、看者は、被験者の体重および体脂肪率の遷移や設定した目標の達成度合いを容易に把握することができる。これにより、被験者の体重および体脂肪率を目標を立てて管理することが容易になる。
【0053】
なお、上の説明では、体重値および体脂肪率のいずれも、目標設定時の測定値から減らすような目標値が設定される例が示されている。しかしながら、目標値として、両測定値を増やすような値が設定されてもよいし、いずれか一方を減らし他方を増やすような値が設定されてもよい。この場合、判断部110は、目標設定時の測定時から目標値までの方向性(増やす方向であるか減らす方向であるか)を考慮した上で、体重および体脂肪率について進捗度合いが進んでいる、遅れている、の達成度合いの判断を行なう。
【0054】
[変形例2]
体重体組成計100において、さらに、図13に示されるような画面を表示して現時点よりも所定期間先の被験者の体重および体脂肪率の予測(シミュレーション)をさせるようにしてもよい。この場合の体重体組成計100の機能構成について、図14を用いて説明する。
【0055】
図14を参照して、体重体組成計100は、シミュレーションするための機能として、図3に示された機能に加えて、測定値読出部109、期間入力部113、およびシミュレーション部112を含む。
【0056】
期間入力部113は入力部13からシミュレーションさせる期間を指定するための操作による操作信号に基づいたシミュレーション期間の入力を受付ける。ここで、「シミュレーション期間」とは、現時点または現時点での最新の測定値の測定時点から、被験者の体重および体脂肪率を予測させる時点までの期間を指す。被験者の体重および体脂肪率を予測させる時点を特定する方法の一例として、図13に示されたように期間の入力を受付けることでその時点を特定することができる。測定値読出部109は期間入力部113で受付けたシミュレーション期間に基づいて、当該シミュレーションに必要な測定値をメモリ12の所定領域から読み出してシミュレーション部112に入力する。シミュレーション部112は、一例として、シミュレーションには指定されたシミュレーション期間と同じ期間、現時点(または現時点での最新の測定値の測定時、以降、「現時点」は「現時点での最新の測定値の測定時」を含むものとして用いる)より以前の測定値を用いるものとする。そこで、期間入力部113は、シミュレーション期間として期間Tが指定されると、現時点から期間T分(または期間T程度)以前の測定値をメモリ12の所定領域から読み出してシミュレーション部112に入力する。
【0057】
シミュレーション部112は入力された測定値と現在(または現時点での最新、以降、「現在」は「現時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値とを用いて指定されたシミュレーション期間の後の体重および体脂肪率の予測値を算出する。一例として、シミュレーション部112は、シミュレーション期間後の体重値X1および体脂肪率Y1を、それぞれ、以下の式(4),(5)で算出することができる、
シミュレーション期間後の体重値X1=現在の体重値−(シミュレーション期間前の体重値−現在の体重値) …式(4)、
シミュレーション期間後の体脂肪率Y1=現在の体脂肪率−(シミュレーション期間前の体脂肪率−現在の体脂肪率) …式(5)。
【0058】
上の式(4),(5)に基づくシミュレーションは、シミュレーション期間前から現在までの体重値および体脂肪率の変化率(変動傾向)がシミュレーション期間後までそのまま継続されるとした仮定に基づくものである。他の例としては、シミュレーション期間前から現在までの期間に細かい小期間を設定して各小期間の体重値および体脂肪率の変化傾向を算出し、その変化度合いがシミュレーション期間後までそのまま継続されるとした仮定に基づく計算方法も考えられる。また、その他の方法であってもよい。シミュレーション結果はシミュレーション部112からグラフデータ生成部108に入力され、グラフデータ生成部108においてそのシミュレーション結果に応じた表示をするためのグラフデータが生成される。
【0059】
図15のフローチャートを用いて、体重体組成計100での第2の変形例にかかる動作について説明する。図15のフローチャートに示される動作は、一例として、入力部13に含まれる図示しないメニュースイッチ等が押下されることで選択可能に提示されたシミュレーション受付け用のボタン等が押下され、シミュレーションの実行の指示を受付けること、などにより開始される。制御部10に含まれるCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行し、図14に示された各機能を制御することによって実現される。
【0060】
図15を参照して、シミュレーションが開始されると、ステップS201で制御部10はプログラムの実行に従って図13に示されるようなシミュレーションに関する情報の入力を受付けるための画面を表示部14に表示させ、シミュレーション期間の入力を受付ける。図13の画面においてシミュレーション期間が入力され、シミュレーション開始のボタンが押下されると、入力されたシミュレーション期間を指定する情報が期間入力部113に渡される。
【0061】
シミュレーション部112は、指定されたシミュレーション期間と、その期間に基づいて測定値読出部109で読み出した結果とを比較し、指定されたシミュレーション期間が当該被験者について測定値が蓄積されている期間より長い場合、すなわち、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも長い期間がシミュレーション期間として指定されている場合(ステップS203でNO)、シミュレーション不可能と判断する。この場合、ステップS205で制御部10は表示部14にエラー表示をさせる。
【0062】
なお、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも長い期間がシミュレーション期間として指定されている場合であっても、エラー表示に替えて、シミュレーション部112は、蓄積されている測定値と現時点の測定値との差分に蓄積されている期間とシミュレーション期間との比率を考慮することで、シミュレーション期間後の体重値および体脂肪率を算出するようにしてもよい。この場合、シミュレーション期間分以前の測定値を用いて予測値を算出するよりもシミュレーション精度が落ちる可能性があるため、好ましくは、シミュレーション期間よりも短い期間の蓄積された測定値を用いたシミュレーションである旨の表示や、または、シミュレーション期間分以前の測定値を用いた予測値とは異なる表示、などがなされる。
【0063】
指定されたシミュレーション期間が当該被験者について測定値が蓄積されている期間より短い場合、すなわち、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも短い期間がシミュレーション期間として指定されている場合(ステップS203でYES)、ステップS207,S209でシミュレーション部112は、現在の測定値と読み出されたシミュレーション期間分以前の測定値とから、上の式(4),(5)を用いてシミュレーション期間後の体重値X1と体脂肪率Y1とを算出する。算出されたこれらの値は、ステップS211でグラフデータ生成部108によってグラフ表示される。
【0064】
ステップS211では、たとえば図16のようなグラフが表示される。具体的には、図16を参照して、たとえばシミュレーション期間として図13の画面において「6ヶ月」が入力された場合、現時点の測定値と、現時点から6ヶ月以前の測定値と、これらを上の式(4),(5)に代入することで得られる6ヶ月後の予測値とを、それぞれ異なる表示形態でグラフ上に表示する。さらに好ましくは、この順に、体重値および体脂肪率の遷移が明示されるように、たとえば矢印などでその遷移を表示する。
【0065】
このような処理によって体重体組成計100は蓄積された測定値から容易に体重および体脂肪率の予測値を出力することができる。このような表示がなされることで、看者は、指定されたシミュレーション期間の後の被験者の体重値および体脂肪率の予測値を知ることができる。これにより、被験者の体重および体脂肪率を目標を立てて管理することが容易になる。
【0066】
なお、上の説明では、第1の変形例と第2の変形例とに分けて、目標値への達成度合いと、シミュレーションとをそれぞれ別に行なうものとしているが、体重体組成計100において両方の処理がなされてもよいし、一度に両処理がなされ、それらが表示されてもよい。すなわち、設定値に対してシミュレーションされた予測値を表示することで、シミュレーション期間後に設定値に到達するか否かの予測を表示したり、シミュレーション期間後の予測値と設定値との比較に応じたメッセージを併せて表示したりするようにしてもよい。
【0067】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0068】
10 制御部、11 通信部、12 メモリ、13 入力部、14 表示部、15 測定部、30 制御部、31 通信部、32 メモリ、33 入力部、34 表示部、50 制御部、51 通信部、52 メモリ、100 体重体組成計、101 体重値入力部、102 体脂肪値入力部、103 ユーザ情報入力部、104 格納部、105 ユーザ情報読出部、106 算出部、107 フォーマット生成部、108 グラフデータ生成部、109 測定値読出部、110 判断部、111 メッセージ読出部、112 シミュレーション部、113 期間入力部、121 管理用プログラム、122 測定用プログラム、151 体重測定部、152 体脂肪測定部、300 PC、321 管理用プログラム、500 サーバ、521 管理用プログラム。
【技術分野】
【0001】
この発明は体重体組成計、管理装置、体重体組成値管理システム、および体重体組成値の表示方法に関し、特に、得られた体重体組成値を表示する体重体組成計、体重体組成値管理システム、およびその表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体重体組成計で得られた測定値から被測定者の肥満のレベルを表示する方法として、BMI(Body Mass Index)と言われる指標を用いて表示する方法や、FMI(Fat Mass Index)やLMI(Lean Mass Index)などの他の指標を用いて表示する方法や、たとえば特開2002−12594号公報(以下、特許文献1)で開示されているような、これら指標とBMIとの2軸のグラフで表示する方法、などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−12594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、BMIは体重/身長2で得られる指標であり、FMIは脂肪量/身長2、LMIは除脂肪量/身長2で得られる指標である。このように、これら指標は予め上の算出式を知っていないと得られないものであり、また、医学的な意味合いも含むものであり、体重体組成計の一般的な使用者の中には、これら指標を理解していない場合もあり得る。その場合、これら指標を用いて肥満のレベルが表示されても、その意味を理解することが難しいという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、肥満のレベルを容易に把握できるような表示を行なう体重体組成計、管理装置、体重体組成値管理システム、およびその表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、体重体組成計は、被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、被験者に関する情報を取得するための取得手段と、被験者に関する情報と測定結果とから体脂肪率を算出するための第1の算出手段と、被験者の体重値と体脂肪率と被験者に関する情報とから被験者の肥満のレベルを算出するための第2の算出手段とを備え、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0007】
好ましくは、第2の算出手段は予め記憶されている基準を用いて被験者の肥満のレベルを算出し、体重体組成計は、基準に対応する肥満のレベルの境界値を、被験者に関する情報に基づいて領域上に表示する。
【0008】
より好ましくは、基準はBMI(Body Mass Index)を含み、体重体組成計は、基準に対応するBMIの値を被験者の身長の値に基づいて体重値に変換して、基準に対応する肥満レベルの境界値として表示する。
【0009】
好ましくは、体重体組成計は、測定値を被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された被験者の測定値と最新の被験者の測定値とから被験者の測定値の変動傾向を算出し、被験者の最新の測定値と所定期間と変動傾向とから所定期間先の被験者の測定値の予測値を算出するための第3の算出手段とをさらに備え、算出された予測値を定値と共に前記領域上で表示する。
【0010】
好ましくは、体重体組成計は、測定値を被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された被験者の第1の時点における測定値と、第1の時点から設定期間経過後の第2の時点における目標値としての設定値とから、被験者の測定値の変動傾向を算出し、変動傾向と第1の時点における測定値と第1の時点から最新の測定値の測定時点までの経過期間とから現時点の測定値の予測値を算出するための第4の算出手段と、予測値と被験者の測定値とから、設定値に対する被験者の最新の測定値の達成度合いを判断するための判断手段とをさらに備え、第1の時点における測定値と設定値と予測値とを、測定値と共に領域上で表示する。
【0011】
本発明の他の局面に従うと、管理装置は体重と体組成との測定値を管理するための装置であって、測定値を取得するための第1の取得手段と、測定値に関連する被験者に関する情報を取得するための第2の取得手段と、測定値と被験者に関する情報とから被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備え、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0012】
本発明のさらに他の局面に従うと、体重体組成値管理システムは、被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、測定手段での測定値と被験者を特定する情報とを関連付けて管理装置に送信するための通信手段とを備えた体重体組成計と、体重体組成計から、被験者を特定する情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、被験者に関する情報を取得するための取得手段と、被験者に関する情報と測定値とから被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備えた管理装置とを含み、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示する。
【0013】
本発明のさらに他の局面に従うと、体重体組成値の表示方法は体重と体組成との測定値を表示画面に表示する方法であって、被験者を特定する情報と関連付けられた測定値を取得するステップと、被験者に関する情報を取得するステップと、被験者に関する情報と測定値とから被験者の肥満のレベルを算出するステップと、体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、肥満のレベルを表示するステップとを備える。
【発明の効果】
【0014】
この発明によると、看者はBMIやFMIなどの指標の医学的な意味を理解していない場合であっても、測定値の表示から被験者の肥満のレベルを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態にかかる体重体組成計の構成の具体例を示すブロック図である。
【図2】測定値を表示するためのグラフフォーマットの具体例を示す図である。
【図3】測定値をグラフ表示するための体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態にかかる体重体組成計での動作の具体例を示すフローチャートである。
【図5】測定値の表示の具体例を示す図である。
【図6】体重体組成値管理システムの構成および各装置の構成の具体例を示すブロック図である。
【図7】目標値を入力するための画面の具体例(A)と、目標に対する進捗状況を確認するための画面の具体例(B)とを示す図である。
【図8】第1の変形例にかかる体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図9】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図10】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図11】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図12】目標に対する達成度合いを表示するための画面の具体例を示す図である。
【図13】シミュレーション期間を入力するための画面の具体例を示す図である。
【図14】第2の変形例にかかる体重体組成計の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図15】第2の変形例にかかる体重体組成計での動作の具体例を示すフローチャートである。
【図16】シミュレーション結果を表示するための画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0017】
図1を参照して、本実施の形態にかかる体重体組成計100は、CPU(Central Processing Unit)を含み、全体を制御するための制御部10と、制御部10で実行されるプログラムや測定値や後述する被験者に関する情報などを記憶するためのメモリ12と、操作ボタンなどの入力部13と、表示部14と、血圧値や体重や生体インピーダンスなどの生体情報を測定するための測定部15とを含む。測定部15には、体重を測定するための体重測定部151と、生体インピーダンスを測定することで体脂肪率を得るための体脂肪測定部152とが含まれる。
【0018】
入力部13には、測定ボタンの他、被験者を指定するためのボタンが含まれる。制御部10で実行されるプログラムとしてメモリ12に記憶されるプログラムには、測定値の表示等の管理を実行させるための管理用プログラム121と、測定動作を実行させるための測定用プログラム122とが含まれる。
【0019】
体重体組成計100にて測定動作が行なわれるときには、制御部10は、測定開始の操作に応じた入力部13からの操作信号に従って測定用プログラム122を読み出し、その実行に従って測定部15に対して制御信号を出力する。制御部10からの制御信号に従って、測定部15の体重測定部151は被測定者の体重を測定するための測定動作を行ない、体脂肪測定部152は被測定者の生体インピーダンスを測定するための測定動作を行ない、それぞれの結果を示す信号を制御部10に返す。ここでの体重を測定するための測定動作および生体インピーダンスを測定するための測定動作は特定の動作に限定されず、すでに知られているあらゆる動作を採用することができる。
【0020】
制御部10は測定用プログラム122に従って測定部15からの信号を測定値に変換し、メモリ12の所定領域に格納する。具体的には、体重測定部151からの信号に基づいて被験者の体重値を算出する。また、体脂肪測定部152からの生体インピーダンスを示す信号に基づいて被験者の体脂肪率を算出する。生体インピーダンスから体脂肪率を算出する方法は特定の動作に限定されず、すでに知られているあらゆる方法を採用することができる。その際、制御部10は、測定値に測定日時を特定する情報を関連付け、入力部13からの被験者を選択する操作に基づいた操作信号より特定される被験者別に格納する。当該体重体組成計100を用いて測定を行なう被験者として予め一人または複数の被験者が登録されており、被験者ごとに、被験者に関する情報として名前、身長、性別、年齢などの情報が被験者を特定する情報(ID)と対応付けられてメモリ12の所定領域に記憶されているものとする。被験者別に測定値を格納する方法の具体例としては、メモリ12に予め登録された被験者に関連したメモリ領域が設定され、測定値および測定日時を特定する情報を対応するメモリ領域に格納する方法や、測定値に測定日時を特定する情報および被験者を特定する情報(ID)を関連付けてメモリ12の所定領域に格納する方法、などが挙げられる。
【0021】
体重体組成計100にて測定値を表示するための動作が行なわれるときには、制御部10は管理用プログラム121を読み出して、その実行に従ってメモリ12の所定領域から必要なデータを読み出し、表示用の処理を行なって表示部14に表示させる。ここでは、たとえば表示部14に図2に示されるようなグラフが表示されることで測定結果が示されるものとする。詳しくは、図2を参照して、体重体組成計100では、測定値が、体重と体脂肪率とを2軸とするグラフ上で位置が特定されて示される。さらに、図2を参照して、体重と体脂肪率とを2軸とするグラフ上で、「肥満」「かた太り」「かくれ肥満」「普通」「やせ」と段階的に表わされた肥満度合い(肥満レベル)が領域ごとに示される。これら肥満レベルのうち「肥満」「かた太り」は、日本肥満学会の規定した判定基準である肥満度1以上を指し、さらに前者は体脂肪率が高いもの、後者は体脂肪率が低いものを指す。「普通」「やせ」は、それぞれ、普通体重、低体重(やせ)を指し、さらにこの状態で体脂肪率の高いものを「かくれ肥満」として表わしている。
【0022】
図3には、体重体組成計100の機能構成がブロック図で示される。これらの機能は、制御部10に含まれる図示しないCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行することによって主に制御部10に形成されるものであってもよいし、少なくとも一部が、図1に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。
【0023】
図3を参照して、体重体組成計100の機能は、体重値入力部101、体脂肪値入力部102、ユーザ情報入力部103、格納部104、ユーザ情報読出部105、算出部106、フォーマット生成部107、およびグラフデータ生成部108を含む。
【0024】
体重値入力部101は体重測定部151から測定された体重値を示す信号の入力を受付け、体脂肪値入力部102は体脂肪測定部152から測定された生体インピーダンスを示す信号の入力を受付け、ユーザ情報入力部103は入力部13から被験者を特定する操作信号の入力を受付ける。格納部104は、測定値を被験者ごとにメモリ12の所定領域に格納するための処理を実行する。
【0025】
ユーザ情報読出部105はユーザ情報入力部103で受付けた被験者を特定する操作信号に基づいて、該当する被験者に関する情報をメモリ12の所定領域から読み出す。ここで読み出す被験者に関する情報は、少なくとも当該被験者の性別および身長を含む。
【0026】
算出部106は、測定値を図2に示されるようなグラフで表示するためのグラフフォーマットとする軸の目盛値を、予め記憶されている基準値およびユーザ情報読出部105で読み出された被験者に関する情報から算出する。ここで、「グラフフォーマット」とは、図2に示されたような、測定値を表示するための肥満レベルを表わす領域を特定したグラフの形式であって、体脂肪率で表わされる縦軸の目盛値F1〜F3、および体重で表わされる横軸の目盛値W1〜W3で特定される。縦軸の目盛値F1〜F3はたとえばLohman(1986)および長峰(1972)によって提唱されている肥満判定値を採用することができ、それぞれ、体脂肪率が「高い」と「やや高い」との境界、「やや高い」と「標準」との境界、および「標準」と「低い」との境界、を表わしている。横軸の目盛値W1〜W3はたとえば1999年10月に日本肥満学会が発表した規定を採用することができ、それぞれ、「肥満」および「かた太り」のうちの肥満度1と肥満度2以上との境界、「かた太り」と「普通」との境界、および「普通」と「やせ」との境界、を表わしている。
【0027】
算出部106は予め、横軸の目盛値W1〜W3に対応するBMI(Body Mass Index)値として、たとえば1999年10月に日本肥満学会が発表した規定に基づいて、それぞれ、30、25、および18.5を記憶している。そして算出部106は、グラフフォーマットとする軸の目盛値として、具体的には体重で表わされる横軸の目盛値W1〜W3を、記憶しているBMI値と被験者の身長とから以下の式(1)〜式(3)を用いて算出する:
W1=18.5/(身長[m]×身長[m]) …式(1)、
W2=25.0/(身長[m]×身長[m]) …式(2)、
W3=30.0/(身長[m]×身長[m]) …式(3)。
【0028】
フォーマット生成部107は予め、横軸の目盛値F1〜F3として、たとえばLohman(1986)および長峰(1972)によって提唱されている肥満判定値に基づいて、被験者が男性の場合にはそれぞれ、25.0、20.0、および10.0を、被験者が女性の場合にはそれぞれ、35.0、30.0、および10.0を記憶している。そしてフォーマット生成部107は、算出部106で算出された横軸の目盛値W1〜W3および予め記憶している横軸の目盛値F1〜F3に基づいて、図2に示されるようなグラフフォーマットを生成する。
【0029】
グラフデータ生成部108は、フォーマット生成部107で生成されたグラフフォーマットにおいて測定値を示す位置を特定した上で、その位置を表わすようなグラフデータを生成する。ここでの「グラフデータ」とは、表示部14で表示させるためのデータを指す。
【0030】
図4のフローチャートを用いて、体重体組成計100での動作について説明する。図4のフローチャートに示される動作は、入力部13に含まれる図示しない測定スイッチが押下されることにより開始される。制御部10に含まれるCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行し、図3に示された各機能を制御することによって実現される。
【0031】
図4を参照して、測定スイッチが押下されると、ステップS101で測定部15において体重、生体インピーダンスを測定するための動作が実行される。具体的には、測定の開始が指示されると共に、被験者を特定するための操作、たとえばいくつかのスイッチのうちの当該被験者に対応付けられたスイッチが押下される操作、などが行なわれることで、測定動作が開始される。ステップS101の動作は一般的な体重体組成計での測定動作と同様とすることができる。ステップS101で得られた測定値は、格納部104によって特定された被験者ごとにメモリ12の所定領域に格納される。
【0032】
ステップS103でユーザ情報読出部105によって、当該被験者に関する情報として性別および身長が読み出される。ステップS105では算出部106によって、ステップS103で読み出された当該被験者の身長を上述の式(1)〜式(3)に代入することによって、横軸の目盛値であるW1〜W3が算出される。
【0033】
ステップS107〜S111で、フォーマット生成部107によって縦軸の目盛値であるF1〜F3が特定された上で、ステップS113でグラフフォーマットが生成される。詳しくは、ステップS103で読み出された被験者の情報より当該被験者が男性である場合には(ステップS107で「男性」)、ステップS109でフォーマット生成部107は縦軸の目盛値F1〜F3として被験者が男性の場合の目盛値として記憶されている25.0、20.0、および10.0を採用する。ステップS103で読み出された被験者の情報より当該被験者が女性である場合には(ステップS107で「女性」)、ステップS111でフォーマット生成部107は縦軸の目盛値F1〜F3として被験者が女性の場合の目盛値として記憶されている35.0、30.0、および20.0を採用する。
【0034】
ステップS115でグラフデータ生成部108においてステップS113で生成されたグラフフォーマット上でステップS101で得られた測定値を表わす位置が特定され、当該位置に予め規定している測定値を表わすマークを表示させるようなグラフデータが生成されることで、表示部14で表示される。
【0035】
体重体組成計100で図4に表わされた動作が実行されることによって、被験者が男性の場合であって、身長が165[cm]であり、体重が82[Kg]、体脂肪率が25[%]と測定された場合には、図5(A)のように表示される。すなわち、図5(A)を参照して、縦軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が男性の境界値として記憶されている体脂肪率で表わされ、横軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が規定されているBMIと当該被験者の身長とで求められる体重値で表わされたグラフにおいて、測定値を示す位置がマークで表わされている。また、被験者が女性の場合であって、身長が165[cm]であり、体重が82[Kg]、体脂肪率が25[%]と測定された場合には、図5(B)のように表示される。すなわち、図5(B)を参照して、縦軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が女性の境界値として記憶されている体脂肪率で表わされ、横軸の目盛値として肥満レベルの領域の境界値が規定されているBMIと当該被験者の身長とで求められる体重値で表わされたグラフにおいて、測定値を示す位置がマークで表わされている。
【0036】
このように表示されることで、看者がBMIについての知識がない場合であっても一目で被験者の肥満のレベルを把握することができ、体脂肪率とBMIとで表わされる場合と比較してより容易に被験者の肥満のレベルを把握することができる。
【0037】
なお、上の例では、体重体組成計100に予め被験者に関する情報が記憶されており、その情報のうちの性別、身長を用いてフォーマットデータが生成されるものとしている。しかしながら、予め登録されている被験者のみならず、登録されていない被験者についても同様の表示をするようにしてもよい。これは、上記ステップS103で該当する被験者に関する情報が記憶されていない場合や、測定開始の指示の際に被験者が特定されていなかった場合が該当する。この場合、上記ステップS103で被験者に関する情報を読み出す動作に替えて、制御部10が図示しない被験者に関する情報を入力するための画面を表示部14に表示するなどして入力を受付け、その情報を用いて以降の表示のための動作がなされてもよい。
【0038】
このようにすることで、予め登録されている被験者のみならず、登録されていない被験者についても同様の表示をすることができる。また、体重体組成計100が被験者に関する情報を登録して用いるタイプではなく、測定した値を提示する機能のみを備えている場合であっても、図5(A),(B)に示されたような表示をすることができる。これにより、同様に、看者がBMIについての知識がない場合であっても一目で被験者の肥満のレベルを把握することができる。
【0039】
なお、以上の説明では体重体組成計100での測定値が体重体組成計100の表示部14で表示される例が示されている。しかしながら、上のような表示は体重体組成計100で行なわれる例に限定されない。たとえば、図6に示されるような、他の装置と通信するための通信部11を含んだ体重体組成計100と、体重体組成計100と通信可能なパーソナルコンピュータ(以下、PCとも称する)300と、PC300と通信可能なサーバ500とを含んだ体重体組成値管理システムで実現されてもよい。PC300とサーバ500とは、体重体組成計100に対してその測定値を管理する管理装置に該当する。なお、PCに替えて携帯電話機や通信機能および表示機能を備えたゲーム機やセットトップボックスのような専用の通信装置が用いられてもよい。
【0040】
体重体組成計100とPC300とは赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。PC300とサーバ500とはインターネットを介した通信を行なってもよいし、赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。または、サーバ500はPC300に搭載された一体の装置であってもよい。
【0041】
図6を参照して、具体的に、PC300は、CPUを含み、全体を制御するための制御部30と、体重体組成計100およびサーバ500と通信するための通信部31と、制御部30で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ32と、操作ボタンなどの入力部33と、表示部34とを含む。また、サーバ500は、CPUを含み、全体を制御するための制御部50と、PC300と通信するための通信部51と、制御部50で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ52とを含む。この場合、PC300のメモリ32および/またはサーバ500のメモリ52には先に説明した管理用プログラム121と同様に管理用プログラム321,521が含まれる。体重体組成計100での測定値は管理用プログラム121が実行されることによって被験者を特定する情報と関連付けてPC300に送信され、制御部30で管理用プログラム321が実行されることによってPC300で図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示が表示部34でなされてもよい。この場合、予めPC300のメモリ32には当該被験者に関する情報として少なくとも性別および身長が記憶されていてもよいし、測定値と共に送信されてもよい。または、体重体組成計100での測定値は管理用プログラム121,521が実行されることによって被験者を特定する情報と関連付けていったんサーバ500に蓄積され、PC300において入力部33からの操作信号に従って管理用プログラム321が実行されることによって図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示が表示部34でなされてもよい。または、サーバ500が表示部を備える場合、サーバ500において管理用プログラム521が実行されることによって図4のステップS103以降の動作が行なわれ、図5(A),(B)のような表示がサーバ500の表示部でなされてもよい。
【0042】
すなわち、体重体組成計100の表示に関する機能がすべてPC300に含まれてもよいし、すべてサーバ500に含まれてもよい。または、体重体組成計100の表示に関する機能の一部がPC300に含まれ、他の機能がサーバ500に含まれてもよい。
【0043】
なお、図6の例ではPC300と体重体組成計100とが通信を行なうことでPC300が体重体組成計100での測定値を取得することとしている。しかしながら、体重体組成計100が、図1に示されたような、通信部11を持たない場合であっても、その測定値が体重体組成値管理システムで管理されてもよい。この場合、PC300はたとえば測定値および被験者に関する情報を入力するための画面を表示し、その画面に沿った入力を受付けることで体重体組成計100における測定値および該測定に関連する被験者に関する情報を取得することができる。以降、図6の体重体組成値管理システムでの説明と同様にすることで、体重体組成計100での測定値を管理することができる。
【0044】
なお、以降の第1の変形例および第2の変形例でも、体重体組成計100での測定値の管理が体重体組成計100自身でなされる場合を説明するが、体重体組成計100での測定値の管理は体重体組成計100自身のみならず、体重体組成値管理システムで実現されてもよいことは、以降の変形例においても同様である。
【0045】
[変形例1]
体重体組成計100において、さらに、図7(A)に示されるような画面を表示して目標体重、目標体脂肪率、および目標日数の入力を受付けて、図7(B)に示されるように、進捗状況(達成度合い)を表示するようにしてもよい。この場合の体重体組成計100の機能構成について、図8を用いて説明する。
【0046】
図8を参照して、体重体組成計100は、進捗状況を表示するための機能として、図3に示された機能に加えて、測定値読出部109、判断部110、およびメッセージ読出部111を含む。
【0047】
測定値読出部109は進捗状況を確認するための操作による操作信号に基づいて、目標設定時(またはその時点での最新、以降、「設定時」は「その時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値を読み出し、判断部110に入力する。
【0048】
判断部110は、現在(または現時点での最新、以降、「現在」は「現時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値と、入力された目標設定時の測定値と、メモリ12の所定領域に格納されている目標値とを比較し、進捗状況を判断する。具体的には、判断部110は、入力された目標設定時の測定値とメモリ12の所定領域に格納されている目標値とに基づいて変動傾向を算出し、目標設定時から現時点までの経過期間と目標日数との割合に応じて、その目標日数で目標体重、目標体脂肪率に到達するとした場合の現時点の理想的な体重値および体脂肪率、すなわち現時点での予測値を算出する。そして、算出された予測値と実際の測定値とを比較することで、体重および体脂肪率のそれぞれについて、計画通り変動しているか否かを判断する。その判断は判断部110からグラフデータ生成部108に入力され、グラフデータ生成部108においてその判断に応じた表示をするためのグラフデータが生成される。
【0049】
具体的には、現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実際の測定値とが比較され、体重値が目標体重よりも多く減っており、体脂肪率が目標体脂肪率に達していない場合、達成度合いとして、体重は進んでおり体脂肪率は遅れていると判断される。この場合、好ましくは、図9に示されるようにそれぞれの目標値からの差分を進んでいるか遅れているかが区別可能なように(たとえば矢印の形態を変えて)表示させる。また、好ましくは、図9に示されるように、現時点の理想的な体重値および体脂肪率、つまり現時点での予測値と実際の測定値とをそれぞれが区分可能なように共に表示する。図9においては、現時点の理想的な体重値および体脂肪率が白丸で示され、実際の測定値が黒丸で示されている。このように表示されることで、操作者は被験者が設定した目標に対して現時点での体重、体脂肪率のそれぞれの達成度合いを一目で把握することができる。
【0050】
他の具体例として、図9のようなグラフ表示に加えて、図10のようにメッセージが表示されてもよい。このメッセージは、たとえば、体重は進んでおり体脂肪率は遅れているとの達成度合いの判断に応じてメッセージ読出部111で読み出されるものとする。または、判断部110で現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実測値との差分が算出され、図10に示されたように、予め記憶されているフォーマットにその差分を併せて表示するようにしてもよい。
【0051】
また、現時点の理想的な体重値および体脂肪率と実際の測定値とが比較され、体重値も体脂肪率も目標値よりも多く減っている場合、達成度合いとして体重も体脂肪率も進んでいると判断される。この場合、好ましくは、図11に示されるように、それぞれの目標値からの差分を進んでいることが分かるように(図中では白抜き矢印で)表示させる。さらに、図10と同様に、図12に示されたようにグラフ表示に加えて対応したメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0052】
このような表示がなされることで、看者は、被験者の体重および体脂肪率の遷移や設定した目標の達成度合いを容易に把握することができる。これにより、被験者の体重および体脂肪率を目標を立てて管理することが容易になる。
【0053】
なお、上の説明では、体重値および体脂肪率のいずれも、目標設定時の測定値から減らすような目標値が設定される例が示されている。しかしながら、目標値として、両測定値を増やすような値が設定されてもよいし、いずれか一方を減らし他方を増やすような値が設定されてもよい。この場合、判断部110は、目標設定時の測定時から目標値までの方向性(増やす方向であるか減らす方向であるか)を考慮した上で、体重および体脂肪率について進捗度合いが進んでいる、遅れている、の達成度合いの判断を行なう。
【0054】
[変形例2]
体重体組成計100において、さらに、図13に示されるような画面を表示して現時点よりも所定期間先の被験者の体重および体脂肪率の予測(シミュレーション)をさせるようにしてもよい。この場合の体重体組成計100の機能構成について、図14を用いて説明する。
【0055】
図14を参照して、体重体組成計100は、シミュレーションするための機能として、図3に示された機能に加えて、測定値読出部109、期間入力部113、およびシミュレーション部112を含む。
【0056】
期間入力部113は入力部13からシミュレーションさせる期間を指定するための操作による操作信号に基づいたシミュレーション期間の入力を受付ける。ここで、「シミュレーション期間」とは、現時点または現時点での最新の測定値の測定時点から、被験者の体重および体脂肪率を予測させる時点までの期間を指す。被験者の体重および体脂肪率を予測させる時点を特定する方法の一例として、図13に示されたように期間の入力を受付けることでその時点を特定することができる。測定値読出部109は期間入力部113で受付けたシミュレーション期間に基づいて、当該シミュレーションに必要な測定値をメモリ12の所定領域から読み出してシミュレーション部112に入力する。シミュレーション部112は、一例として、シミュレーションには指定されたシミュレーション期間と同じ期間、現時点(または現時点での最新の測定値の測定時、以降、「現時点」は「現時点での最新の測定値の測定時」を含むものとして用いる)より以前の測定値を用いるものとする。そこで、期間入力部113は、シミュレーション期間として期間Tが指定されると、現時点から期間T分(または期間T程度)以前の測定値をメモリ12の所定領域から読み出してシミュレーション部112に入力する。
【0057】
シミュレーション部112は入力された測定値と現在(または現時点での最新、以降、「現在」は「現時点での最新」を含むものとして用いる)の測定値とを用いて指定されたシミュレーション期間の後の体重および体脂肪率の予測値を算出する。一例として、シミュレーション部112は、シミュレーション期間後の体重値X1および体脂肪率Y1を、それぞれ、以下の式(4),(5)で算出することができる、
シミュレーション期間後の体重値X1=現在の体重値−(シミュレーション期間前の体重値−現在の体重値) …式(4)、
シミュレーション期間後の体脂肪率Y1=現在の体脂肪率−(シミュレーション期間前の体脂肪率−現在の体脂肪率) …式(5)。
【0058】
上の式(4),(5)に基づくシミュレーションは、シミュレーション期間前から現在までの体重値および体脂肪率の変化率(変動傾向)がシミュレーション期間後までそのまま継続されるとした仮定に基づくものである。他の例としては、シミュレーション期間前から現在までの期間に細かい小期間を設定して各小期間の体重値および体脂肪率の変化傾向を算出し、その変化度合いがシミュレーション期間後までそのまま継続されるとした仮定に基づく計算方法も考えられる。また、その他の方法であってもよい。シミュレーション結果はシミュレーション部112からグラフデータ生成部108に入力され、グラフデータ生成部108においてそのシミュレーション結果に応じた表示をするためのグラフデータが生成される。
【0059】
図15のフローチャートを用いて、体重体組成計100での第2の変形例にかかる動作について説明する。図15のフローチャートに示される動作は、一例として、入力部13に含まれる図示しないメニュースイッチ等が押下されることで選択可能に提示されたシミュレーション受付け用のボタン等が押下され、シミュレーションの実行の指示を受付けること、などにより開始される。制御部10に含まれるCPUがメモリ12に記憶されるプログラムを読み出して実行し、図14に示された各機能を制御することによって実現される。
【0060】
図15を参照して、シミュレーションが開始されると、ステップS201で制御部10はプログラムの実行に従って図13に示されるようなシミュレーションに関する情報の入力を受付けるための画面を表示部14に表示させ、シミュレーション期間の入力を受付ける。図13の画面においてシミュレーション期間が入力され、シミュレーション開始のボタンが押下されると、入力されたシミュレーション期間を指定する情報が期間入力部113に渡される。
【0061】
シミュレーション部112は、指定されたシミュレーション期間と、その期間に基づいて測定値読出部109で読み出した結果とを比較し、指定されたシミュレーション期間が当該被験者について測定値が蓄積されている期間より長い場合、すなわち、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも長い期間がシミュレーション期間として指定されている場合(ステップS203でNO)、シミュレーション不可能と判断する。この場合、ステップS205で制御部10は表示部14にエラー表示をさせる。
【0062】
なお、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも長い期間がシミュレーション期間として指定されている場合であっても、エラー表示に替えて、シミュレーション部112は、蓄積されている測定値と現時点の測定値との差分に蓄積されている期間とシミュレーション期間との比率を考慮することで、シミュレーション期間後の体重値および体脂肪率を算出するようにしてもよい。この場合、シミュレーション期間分以前の測定値を用いて予測値を算出するよりもシミュレーション精度が落ちる可能性があるため、好ましくは、シミュレーション期間よりも短い期間の蓄積された測定値を用いたシミュレーションである旨の表示や、または、シミュレーション期間分以前の測定値を用いた予測値とは異なる表示、などがなされる。
【0063】
指定されたシミュレーション期間が当該被験者について測定値が蓄積されている期間より短い場合、すなわち、当該被験者について測定値が蓄積されている期間よりも短い期間がシミュレーション期間として指定されている場合(ステップS203でYES)、ステップS207,S209でシミュレーション部112は、現在の測定値と読み出されたシミュレーション期間分以前の測定値とから、上の式(4),(5)を用いてシミュレーション期間後の体重値X1と体脂肪率Y1とを算出する。算出されたこれらの値は、ステップS211でグラフデータ生成部108によってグラフ表示される。
【0064】
ステップS211では、たとえば図16のようなグラフが表示される。具体的には、図16を参照して、たとえばシミュレーション期間として図13の画面において「6ヶ月」が入力された場合、現時点の測定値と、現時点から6ヶ月以前の測定値と、これらを上の式(4),(5)に代入することで得られる6ヶ月後の予測値とを、それぞれ異なる表示形態でグラフ上に表示する。さらに好ましくは、この順に、体重値および体脂肪率の遷移が明示されるように、たとえば矢印などでその遷移を表示する。
【0065】
このような処理によって体重体組成計100は蓄積された測定値から容易に体重および体脂肪率の予測値を出力することができる。このような表示がなされることで、看者は、指定されたシミュレーション期間の後の被験者の体重値および体脂肪率の予測値を知ることができる。これにより、被験者の体重および体脂肪率を目標を立てて管理することが容易になる。
【0066】
なお、上の説明では、第1の変形例と第2の変形例とに分けて、目標値への達成度合いと、シミュレーションとをそれぞれ別に行なうものとしているが、体重体組成計100において両方の処理がなされてもよいし、一度に両処理がなされ、それらが表示されてもよい。すなわち、設定値に対してシミュレーションされた予測値を表示することで、シミュレーション期間後に設定値に到達するか否かの予測を表示したり、シミュレーション期間後の予測値と設定値との比較に応じたメッセージを併せて表示したりするようにしてもよい。
【0067】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0068】
10 制御部、11 通信部、12 メモリ、13 入力部、14 表示部、15 測定部、30 制御部、31 通信部、32 メモリ、33 入力部、34 表示部、50 制御部、51 通信部、52 メモリ、100 体重体組成計、101 体重値入力部、102 体脂肪値入力部、103 ユーザ情報入力部、104 格納部、105 ユーザ情報読出部、106 算出部、107 フォーマット生成部、108 グラフデータ生成部、109 測定値読出部、110 判断部、111 メッセージ読出部、112 シミュレーション部、113 期間入力部、121 管理用プログラム、122 測定用プログラム、151 体重測定部、152 体脂肪測定部、300 PC、321 管理用プログラム、500 サーバ、521 管理用プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体重体組成計であって、
被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、
前記被験者に関する情報を取得するための取得手段と、
前記被験者に関する情報と前記測定結果とから体脂肪率を算出するための第1の算出手段と、
前記被験者の体重値と体脂肪率と前記被験者に関する情報とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための第2の算出手段とを備え、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、体重体組成計。
【請求項2】
前記第2の算出手段は予め記憶されている基準を用いて前記被験者の肥満のレベルを算出し、
前記基準に対応する肥満のレベルの境界値を、前記被験者に関する情報に基づいて前記領域上に表示する、請求項1に記載の体重体組成計。
【請求項3】
前記基準はBMI(Body Mass Index)を含み、
前記基準に対応する前記BMIの値を前記被験者の身長の値に基づいて体重値に変換して、前記基準に対応する肥満レベルの境界値として表示する、請求項2に記載の体重体組成計。
【請求項4】
前記測定値を前記被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記被験者の測定値と最新の前記被験者の測定値とから前記被験者の測定値の変動傾向を算出し、前記被験者の最新の測定値と所定期間と前記変動傾向とから前記所定期間先の前記被験者の測定値の予測値を算出するための第3の算出手段とをさらに備え、
前記算出された予測値を、前記測定値と共に前記領域上で表示する、請求項1〜3のいずれかに記載の体重体組成計。
【請求項5】
前記測定値を前記被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記被験者の第1の時点における測定値と、前記第1の時点から設定期間経過後の第2の時点における目標値としての設定値とから、前記被験者の前記測定値の変動傾向を算出し、前記変動傾向と前記第1の時点における測定値と前記第1の時点から前記最新の測定値の測定時点までの経過期間とから現時点の測定値の予測値を算出するための第4の算出手段と、
前記予測値と前記被験者の測定値とから、前記設定値に対する前記被験者の最新の測定値の達成度合いを判断するための判断手段とをさらに備え、
前記第1の時点における測定値と前記設定値と前記予測値とを、前記測定値と共に前記領域上で表示する、請求項1〜4のいずれかに記載の体重体組成計。
【請求項6】
体重と体組成との測定値を管理するための管理装置であって、
前記測定値を取得するための第1の取得手段と、
前記測定値に関連する被験者に関する情報を取得するための第2の取得手段と、
前記測定値と前記被験者に関する情報とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備え、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、管理装置。
【請求項7】
体重体組成値管理システムであって、
被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、
前記測定手段での測定値と前記被験者を特定する情報とを関連付けて前記管理装置に送信するための通信手段とを備えた体重体組成計と、
前記体重体組成計から、前記被験者を特定する情報と関連付けられた前記測定値を受信するための通信手段と、
前記被験者に関する情報を取得するための取得手段と、
前記被験者に関する情報と前記測定値とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備えた管理装置とを含み、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、体重体組成値管理システム。
【請求項8】
体重と体組成との測定値を表示画面に表示する方法であって、
被験者を特定する情報と関連付けられた前記測定値を取得するステップと、
前記被験者に関する情報を取得するステップと、
前記被験者に関する情報と前記測定値とから前記被験者の肥満のレベルを算出するステップと、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示するステップとを備える、体重体組成値の表示方法。
【請求項1】
体重体組成計であって、
被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、
前記被験者に関する情報を取得するための取得手段と、
前記被験者に関する情報と前記測定結果とから体脂肪率を算出するための第1の算出手段と、
前記被験者の体重値と体脂肪率と前記被験者に関する情報とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための第2の算出手段とを備え、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、体重体組成計。
【請求項2】
前記第2の算出手段は予め記憶されている基準を用いて前記被験者の肥満のレベルを算出し、
前記基準に対応する肥満のレベルの境界値を、前記被験者に関する情報に基づいて前記領域上に表示する、請求項1に記載の体重体組成計。
【請求項3】
前記基準はBMI(Body Mass Index)を含み、
前記基準に対応する前記BMIの値を前記被験者の身長の値に基づいて体重値に変換して、前記基準に対応する肥満レベルの境界値として表示する、請求項2に記載の体重体組成計。
【請求項4】
前記測定値を前記被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記被験者の測定値と最新の前記被験者の測定値とから前記被験者の測定値の変動傾向を算出し、前記被験者の最新の測定値と所定期間と前記変動傾向とから前記所定期間先の前記被験者の測定値の予測値を算出するための第3の算出手段とをさらに備え、
前記算出された予測値を、前記測定値と共に前記領域上で表示する、請求項1〜3のいずれかに記載の体重体組成計。
【請求項5】
前記測定値を前記被験者および測定時点に関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記被験者の第1の時点における測定値と、前記第1の時点から設定期間経過後の第2の時点における目標値としての設定値とから、前記被験者の前記測定値の変動傾向を算出し、前記変動傾向と前記第1の時点における測定値と前記第1の時点から前記最新の測定値の測定時点までの経過期間とから現時点の測定値の予測値を算出するための第4の算出手段と、
前記予測値と前記被験者の測定値とから、前記設定値に対する前記被験者の最新の測定値の達成度合いを判断するための判断手段とをさらに備え、
前記第1の時点における測定値と前記設定値と前記予測値とを、前記測定値と共に前記領域上で表示する、請求項1〜4のいずれかに記載の体重体組成計。
【請求項6】
体重と体組成との測定値を管理するための管理装置であって、
前記測定値を取得するための第1の取得手段と、
前記測定値に関連する被験者に関する情報を取得するための第2の取得手段と、
前記測定値と前記被験者に関する情報とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備え、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、管理装置。
【請求項7】
体重体組成値管理システムであって、
被験者の体重値および生体インピーダンスを測定するための測定手段と、
前記測定手段での測定値と前記被験者を特定する情報とを関連付けて前記管理装置に送信するための通信手段とを備えた体重体組成計と、
前記体重体組成計から、前記被験者を特定する情報と関連付けられた前記測定値を受信するための通信手段と、
前記被験者に関する情報を取得するための取得手段と、
前記被験者に関する情報と前記測定値とから前記被験者の肥満のレベルを算出するための算出手段とを備えた管理装置とを含み、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示する、体重体組成値管理システム。
【請求項8】
体重と体組成との測定値を表示画面に表示する方法であって、
被験者を特定する情報と関連付けられた前記測定値を取得するステップと、
前記被験者に関する情報を取得するステップと、
前記被験者に関する情報と前記測定値とから前記被験者の肥満のレベルを算出するステップと、
体脂肪率と体重値とをそれぞれ2軸とした領域上で、前記肥満のレベルを表示するステップとを備える、体重体組成値の表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−200291(P2011−200291A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67871(P2010−67871)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】
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