説明

作業機及び作業機の設定変更システム

【課題】手元操作によって簡単に作業機の設定を行うことができるようにする。
【解決手段】作業機2の設定内容を変更可能な制御装置30を備えたバックホーやトラクタなどの作業機において、携帯端末4側で変更された設定内容を受信する内容受信手段50と、携帯端末4側で変更された設定内容を新たな設定内容として記憶する内容記憶手段53とを備えている。作業機2の運転席の周囲には、作業機2の設定内容を変更するための表示装置3を備えていることがよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタやバックホー等の作業機及び作業機の設定変更システムに関する。
【背景技術】
【0002】
バックホーなどの作業機において、作業機に所望の動作をさせるには、様々な設定をする必要がある。このような作業機の様々な設定は、運転席の周囲に設けた表示装置で行われるのが一般的である(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、表示装置の表示画面に、アクチュエータを操作する操作部材を示す操作部材図形を表示すると共に、操作部材図形に対応して操作部材の操作によりアクチュエータに対して給排される作動油の最大流量レベルを表示したうえで、この最大流量レベルを表示画面(設定画面)を見ながら変更できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−235720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、運転席に座った運転者(オペレータ)が表示装置に示した設定画面を見ながら当該表示装置を操作することによって、最大流量レベルを変更することができ便利である。しかし、近年では、オペレータの手元で操作することによって作業機の様々な設定を行いたいという要望がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、手元操作によって簡単に作業機の設定を行うことができる作業機及び作業機の設定変更システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、請求項1に係る作業機は、作業機の設定内容を変更可能な制御装置を備えた作業機において、前記携帯端末側で変更された設定内容を受信する内容受信手段と、前記携帯端末側で変更された設定内容を新たな設定内容として記憶する内容記憶手段とを備えていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る作業機は、前記制御装置と無線通信を介して通信可能な携帯端末に、前記設定内容の変更を指令する変更指令信号を無線通信によって送信する変更指令送信手段をさらに備えていて、前記内容受信手段は、前記変更指令信号に応答して前記携帯端末側で変更された設定内容を受信することを特徴とする。
請求項3に係る作業機は、前記変更指令送信手段は、前記内容記憶手段で既に記憶されている設定内容を、前記変更指令信号と共に送信することを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る作業機は、前記変更指令送信手段は、前記携帯端末の表示部に設定内容を変更するための設定画面を表示するためのプログラムを、変更指令信号と共に送信することを特徴とする。
請求項5に係る作業機は、前記内容受信手段で受信した設定内容と前記携帯端末から送信した設定内容との照合を行う内容照合手段を備え、前記内容記憶手段は、設定内容の照合が成立すると、前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項6に係る作業機の作業機の設定変更システムは、作業機の設定内容を変更可能な制御装置を備えた作業機と、前記制御装置と無線通信を介して通信可能な携帯端末とを備え、前記作業機は、前記携帯端末側で変更された設定内容を受信する内容受信手段と、前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶する内容記憶手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項7に係る作業機の作業機の設定変更システムは、前記作業機は、前記携帯端末に前記設定内容の変更を指令する変更指令信号を送信する変更指令送信手段をさらに備えていて、前記内容受信手段は、前記変更指令信号に応答して前記携帯端末側で変更された設
定内容を受信することを特徴とする。
請求項8に係る作業機の作業機の設定変更システムは、前記変更指令送信手段は、前記内容記憶手段で既に記憶されている設定内容を、前記変更指令信号と共に送信することを特徴とする。
【0010】
請求項9に係る作業機の作業機の設定変更システムは、前記変更指令送信手段は、前記携帯端末の表示部に設定内容を変更するための設定画面を表示するためのプログラムを変更指令信号と共に送信することを特徴とする。
請求項10に係る作業機の作業機の設定変更システムは、前記内容受信手段で受信した設定内容と前記携帯端末から送信した設定内容との照合を行う内容照合手段を備え、前記内容記憶手段は、設定内容の照合が成立すると、前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1,2及び6,7によれば、作業機を操作する作業者が手元に携帯端末を持ちながら、この携帯端末を操作するだけで作業機の設定内容を簡単に変更することができる。
請求項3及び8によれば、作業者は設定変更を行う際に、変更前の設定内容を見ながら新たな設定内容の変更を行うことができるため、現状からどのように設定内容を変更すればよいかの方針を立てやすく、設定内容の変更を行い易い。
【0012】
請求項4及び9によれば、作業者が所有する携帯端末が設定用制御プログラムを有していなくても設定内容の変更を行うことができる。
請求項5及び10によれば、携帯端末による設定内容の変更の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】作業機の設定変更システムの全体図である。
【図2】表示装置の表示部の正面図である。
【図3】アーム角度の上限値又は下限値の設定値を変更する場合での表示装置の画面推移図である。
【図4】アームの角度制御を有効又は無効にする設定の変更を行う場合での表示装置の画面推移図である。
【図5】AI制御におけるアイドル回転数を変更する場合での表示装置の画面推移図である。
【図6】制御装置と携帯端末とのデータのやり取りを示す図である。
【図7】携帯端末の設定画面を示した図である。
【図8】バックホーの全体図である。
【図9】制御装置と携帯端末とのデータのやり取りを示す他の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、作業機の設定変更システムの全体図を示したものである。
作業機の設定変更システム1では、作業機2に設置した表示装置3を介して後述する制御装置30によって作業機2の様々な設定及び設定の変更を行えると共に、この表示装置3とは別の携帯端末4を用いても制御装置30によって作業機2の様々な設定及び設定の変更を行えるようにしたものである。
【0015】
携帯端末4は、表示装置3等と無線通信可能なものである。この携帯端末4は、表示装置3との相互の無線通信によって、携帯端末4のデータを表示装置3に送信したり、表示装置3からデータを受信可能な無線装置である。携帯端末4と表示装置3とのデータのやり取りによって、表示装置3にて設定した作業機2の設定内容を携帯端末4に送ったり、表示装置3の代わりに携帯端末4にて設定した設定内容を表示装置3に送ることができる。なお、表示装置3には携帯端末4との無線通信を行うための通信部(送受信部)28が接続されていて、送受信部を介してデータ通信を行うことができる。
【0016】
このような携帯端末4は、例えば、持ち運びが容易で無線通信が可能なPDA(Personal Data Assistance)、タブレットPC(TabletPC)等であって、電話機能を有するスマ
ーフォン(Smartphone)や携帯電話を含むものである。
次に、作業機2についてバックホーを例にとり詳しく説明する。
図8に示すように、バックホー2は、下部の走行装置10と、上部の旋回体11とを備えている。
【0017】
走行装置10は、ゴム製覆帯を有する左右一対の走行体12を備え、両走行体12を走行モータで駆動するようにしたクローラ式走行装置が採用されている。また、該走行装置10の前部にはドーザ13が設けられている。
旋回体11は、走行装置10上に旋回ベアリング14を介して上下方向の旋回軸回りに左右旋回自在に支持された旋回台15と、該旋回台15の前部に備えられた作業装置16(掘削装置)とを有している。旋回台15上には、エンジン,ラジエータ,運転席17,燃料タンク,作動油タンク等が設けられている。
【0018】
運転席17の前方には、バックホーの各種情報が表示可能で且つバックホーの様々な設定が可能な表示装置3が設置(固定)されている。
作業装置16は、旋回台15の前部に左右方向の中央部よりやや右寄りにオフセットして設けられた支持ブラケット20に上下方向の軸心回りに左右揺動自在に支持されたスイングブラケット21と、該スイングブラケット21に基部側を左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されて上下揺動自在に支持されたブーム22と、該ブーム22の先端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されて前後揺動自在に支持されたアーム23と、該アーム23の先端側にスクイ・ダンプ動作可能に設けられたバケット24とを備えている。
【0019】
スイングブラケット21は、旋回台15内に備えられたスイングシリンダの伸縮によって揺動され、ブーム22は、該ブーム22とスイングブラケット21との間に介装されたブームシリンダ25の伸縮によって揺動され、アーム23は、該アーム23とブーム22との間に介装されたアームシリンダ26の伸縮によって揺動され、バケット24は、該バケット24とアーム23との間に介装されたバケットシリンダ27の伸縮によってスクイ・ダンプ動作される。なお、スイングシリンダ、ブームシリンダ24、アームシリンダ26、バケットシリンダ27などの各種アクチュエータは、それぞれのアクチュエータに対して作動油を供給可能な制御弁(コントロールバルブ)により動作するようになっている。また、制御弁へのパイロット圧を後述する操作部材の操作及び電磁比例弁等によって調整することによって、当該制御弁への作動油の流量が変化するものとなっている。
【0020】
図1に示すように、バックホー2には、当該バックホー2を制御するための制御装置30が設けられており、この制御装置30と表示装置3とはCAN(Controller Area Network)やフレックスレイ(FlexRay)等の車載用通信ネットワークによって、相互通信(データ交換)ができるようになっている。
この実施形態における制御装置30では、オートアイドル制御(AI制御)、流量制御、ブームの高さ制御、アーム高さ制御などの様々な制御を行う。
【0021】
表示装置3では、制御装置30における各制御を作動させるか否かの設定内容(制御の有無設定)、各制御における上限値や下限値などの設定値の変更など、既に設定されている設定内容(制御の有無、設定値)を変更できるようになっている。
次に、制御装置30における各制御、表示装置3における設定内容の変更について説明する。なお、バックホー2などの作業機2おいて制御装置30が行う各制御は下記に説明するものに限定されない。
【0022】
AI制御や流量制御は、CPU等から構成された1つの制御装置(第1制御装置という)30Aによって行う。第1制御装置30Aには、スイングシリンダ、ブームシリンダ24、アームシリンダ26、バケットシリンダ27などの各種アクチュエータを操作する操作部材(例えば、操作レバー26や操作スイッチ)の操作量、ガバナセンサからのガバナ角度(ガバナ位置)、アクセルレバーの操作量(角度)、アイドルスイッチ(AI-SW)のオン信号/オフ信号、エンジン回転センサからのエンジン回転数などの各種制御信号が入力される。
【0023】
AI制御は、アーム23(アームシリンダ26)やブーム20(ブームシリンダ24)などを操作する操作部材が操作されているときは、アクセルレバーの操作量に応じてエン
ジン回転数を増減し、操作部材が操作されていないときは、エンジン回転数をアイドリング状態に固定するものである。
具体的には、第1制御装置30AによるAI制御では、操作レバー33を中立位置にしてアイドルスイッチのオン信号が入力されると、アクセルレバーの操作量に関わらず、オートアイドルモータにアイドル信号を出力してオートアイドルモータを駆動し、エンジン回転数をアイドル回転数にする。また、第1制御装置30AによるAI制御では、操作レバー33を前後又は左右に揺動してアイドルスイッチのオフ信号を入力すると、アクセル位置の信号に基づきオートアイドルモータに作動信号を出力してオートアイドルモータを駆動する。オートアイドルモータを駆動するとガバナレバーが作動しエンジン回転数が、アクセルレバーに対応した回転数になる。
【0024】
流量制御は、操作部材の操作量に応じてアクチュエータを動作させるものである。
第1制御装置30Aによる流量制御では、例えば、操作レバー33を中立位置より一方(左側)に揺動させて左側の操作量を入力すると、操作したアクチュエータに対応する電磁比例弁のソレノイドに所定値の電流(作動信号)を出力する。そうすると、電磁比例弁は電流値に応じて開き、操作したアクチュエータに対応する制御弁のパイロット圧が制御され、アクチュエータが一方に動作する。なお、操作レバー33を中立位置より上記とは反対側に揺動させて右側の操作量を入力すると、左側に揺動したときとは反対側にアクチュエータを動作させる。
【0025】
ブームの高さ制御やアームの角度制御(アーム角度制御)は、第1制御装置30Aとは異なる制御装置(第2制御装置)30Bによって行う。第2制御装置には、アームの角度、ブームの角度などの各種制御信号が入力される。
ブームの高さ制御は、ブーム22の高さが予め設定されたブームの高さの上限値になったときに操作レバー33の操作に関わらずブーム22の上げ動作を停止するものである。第2制御装置30Bの制御では、ブーム22の高さはブーム角度に置き換えられ、ブーム角度によってブーム22の高さが判定される。詳しくは、第2制御装置30Bによるブームの高さ制御では、操作レバー33によりブーム22を上げ動作しているときはブームの角度が第2制御装置30Bに入力される。そして、第2制御装置30Bに入力されたブームの角度が上限値に達した際には、第2制御装置30Bは、ブームシリンダ24に作動油を供給する制御弁に対してパイロット圧(パイロット油)を供給する電磁比例弁又は電磁弁のソレノイドを消磁することによってブームの上げ動作を停止させる。
【0026】
アームの角度制御は、アームの角度が予め設定されたアームの角度(アーム角度)の上限値又は下限値となったときに操作レバー33の操作に関わらずアーム23の掻き込み動作を停止するものである。詳しくは、第2制御装置30Bによるアーム角度制御では、操作レバー33によりアーム23の掻き込み動作をしているときはアーム角度が第2制御装置30Bに入力される。そして、第2制御装置30Bに入力されたアーム角度が上限値又は下限値に達した際には、第2制御装置30Bは、アームシリンダ26に作動油を供給する制御弁に対してパイロット圧(パイロット油)を供給する電磁比例弁又は電磁弁のソレノイドを消磁することによってアーム23の掻き込み動作を停止させる。
【0027】
表示装置3は、作業機21に関する情報(データ)が入力されるようになっている。即ち、第1制御装置30Aや第2制御装置30Bに入力されたデータがCAN通信を介して表示装置3に入力されると共に、その他、表示や設定に必要な設定値などのデータが入力されるようになっている。
図2は表示装置3の表示部を正面から見たものである。
【0028】
表示装置3の表示部40は、LED等のランプの点灯又は消灯によってバックホー2の状態を示す固定表示部40aと、液晶等から構成されて表示を可変にすることによって様々な情報を表示する液晶表示部(可変表示部)40bとから構成されている。また、表示部40には、複数のスイッチ41が設けられ、このスイッチ41を操作することによって様々な操作を行うことができる。
【0029】
表示装置3には、オペレータ等がバックホー2を操作するときに見る通常画面モードと、オペレータ等がバックホー2の設定を行うときに見る設定画面モードが具備されている
。通常画面モードや設定画面モードにするプログラムは、制御装置30、即ち、第1制御装置30Aや第2制御装置30Bに格納され、プログラムの実行によって表示装置3が動作するようになっている。これにより、表示装置3を介して制御装置30による設定変更を行うことができる。なお、通常画面モードや設定画面モードにするプログラム、即ち、設定変更を行うためのプログラムは表示装置3に格納していてもよい。
【0030】
通常画面モードであるときは、図2に示すように、表示装置3の液晶表示部40bには、燃料センサから出力された燃料(残量)、水温センサから出力された水温、エンジン回転数などのバックホー2の情報(駆動情報)が表示される。なお、通常画面モードでは、バックホー2を操作するに際してオペレータが必要な情報を表示すればよく、当然の如く、図2に示したものに限定されない。例えば、通常画面モードであるときに、液晶表示部40bに、装着しているアタッチメントを示す図形や操作レバーを操作したときのアクチュエータに流れる流量を表示するようにしてもよい。
【0031】
さて、図3〜5は、表示装置3を設定画面モードに切り替えて、バックホー2の設定内容の変更方法を例示したものである。
図3は、アームの角度制御にて使用するアーム角度の上限値又は下限値の設定値を変更する場合での表示装置3の画面推移を示したものである。
アーム角度の上限値又は下限値を変更するには、まず、図3(a)に示すように表示装置3を通常画面モードにしている状態で第1スイッチ41aを押す。そうすると、表示装置3は、通常画面モードから設定画面モードに切り替わり、図3(b)に示すように、液晶表示部40bが設定を行うための設定画面M1に切り替わる。この設定画面M1では、設定する項目(設定項目)Nが複数表示され、第2スイッチ41bを押す毎に選択する設定項目をスクロールによって変えることができ、第5スイッチ41eを押すと設定項目Nの決定をすることができる。
【0032】
ここで、アーム角度の上限値又は下限値を変更する場合は、図3(c)に示すように、設定画面M1において「アーム制限設定」という設定項目Nを選択する。そうすると、図3(d)に示すように、設定画面M1に、アームを新しく設定したい位置(制限位置)にもってくるように案内する案内表示がなされ、アームを操作レバーによって操作して所望の上限位置又は下限位置へもってきて、第3スイッチ41cを押すと、アーム角度の上限値や下限値の変更をすることができる。
【0033】
アーム角度の上限値や下限値などの設定が完了すると、図3(e)に示すように、設定画面M1にアーム制限の設定が完了したことを示す表示がなされる。変更された設定値(アーム角度の上限値や下限値)は、第1制御装置30A、第2制御装置30B、表示装置3のいずれかに設けられた記憶部53に記憶される。制御装置30(30B)は、記憶部53に記憶されたアーム角度の上限値や下限値に従ってアーム角度の設定を変更する。
【0034】
図4は、アームの角度制御を有効又は無効にする設定を行う場合での表示装置3の画面推移を示したものである。
アームの角度制御を有効又は無効にする場合は、まず、第1スイッチ41aを押しながら、バックホー2に設けられたエンジン始動用のシリンダを回転させてイグニッションキーをオフからオンにするという特殊操作を行う。そうすると、図4(a)に示すように、表示装置3が設定画面モードになり、液晶表示部40bが設定画面M1に切り替わり、設定画面M1に設定項目Nが複数表示される。そして、設定項目Nの中から「アーム制限変更」を選択して、第5スイッチ41eを押す。
【0035】
そうすると、図4(b)に示すように、設定画面M1には、アームの角度制御を有効にする項目と無効にする項目とが表示される。この設定画面M1にて、「有効」又は「無効」を選択して、第5スイッチ41eを押すことにより、アームの角度制御を有効又は無効にすることができる。アームの角度制御の有効又は無効の設定は、記憶部53に記憶される。制御装置30(30B)は、記憶部53に記憶されたアームの角度制御の有効又は無効の設定に従ってアーム角度の設定を変更する。
【0036】
図5は、AI制御におけるアイドル回転数の変更する場合での表示装置3の画面推移を
示したものである。
アイドル回転数を変更するには、まず、図5(a)に示すように表示装置3を通常画面モードにしている状態で第1スイッチ41aを押し、表示装置3を通常画面モードから設定画面モードに切り替え、図5(b)に示すように、液晶表示部40bを設定画面M1にする。そして、図5(c)に示すように、設定画面M1において「AI制御」という設定項目Nを選択する。そうすると、図5(d)に示すように、設定画面M1がアイドル回転数を設定する画面となり、スイッチ41などの操作によって、設定画面M1に表示されたアイドル回転数の値を変更する(増減させる)。ここで、第3スイッチ41cを押すと、設定画面M1に表示された変更後のアイドル回転数の値(設定値)が新たなアイドル回転数となる。
【0037】
設定画面M1にてアイドル回転数の変更を行うと、図5(e)に示すように、設定画面M1は、アクセル(アクセルレバー)を最大(MAX)の位置にする案内が表示される。そして、アクセルを最大位置にすると、図5(f)に示すように、設定画面M1にはアクセルをアイドリング位置にする案内が表示される。アクセルをアイドリング位置にすると、図5(g)に示すように、設定画面M1には、アイドル回転数の設定が完了したことを示す表示がなされる。変更されたアイドル回転数(設定値)は記憶部53に記憶される。制御装置30(30A)は、記憶部53に記憶されたアイドル回転数に従ってAI制御の設定を変更する。
【0038】
このように、表示装置3では、アーム角度の上限値又は下限値の変更、アームの角度制御の有効又は無効の切り替え、AI制御におけるアイドル回転数の変更など、バックホー2における様々な設定内容の変更を行うことができる。言い換えれば、制御装置30に格納したプログラムを実行して上述したように表示装置3を動作させることにより、制御装置30によりバックホー2の設定内容を変更することができる。
【0039】
上述したように、本発明では、表示装置3だけでなく、携帯端末4を介しても設定内容の変更を行うことができる。この点について、表示装置3及び携帯端末4を用いながら詳しく説明する。
図1に示すように、制御装置30(第1制御装置30A又は第2制御装置30B)には、表示装置3を介して設定内容を変更するための手段が備えられている。
【0040】
詳しくは、設定内容を変更するための手段として、変更指令送信手段50と内容受信手段51とが第1制御装置30Aに備えられている。また、変更された設定内容を記憶する内容記憶手段(記憶部)53が第1制御装置30Aに設けられている。これら変更指令送信手段50及び内容受信手段51は、第1制御装置30Aに格納されたプログラム等から構成されている。
【0041】
変更指令送信手段50及び内容受信手段51を構成するプログラムは、第1制御装置30Aだけでなく第2制御装置30Bや表示装置3に格納されていてもよい。言い換えれば、第2制御装置30Bや表示装置3が、変更指令送信手段50と内容受信手段51とを備えていてもよい。
以下、図1と共に図6も参照しながら、表示装置3を介して設定変更することについて説明する。
【0042】
変更指令送信手段50は、携帯端末4に設定内容の変更を指令する変更指令信号を送信するものである。
図6に示すように、携帯端末4を操作して当該携帯端末4から表示装置3(送受信部)を経て制御装置30に設定変更を行う要求が無線通信によって行われたとき、変更指令送信手段50は、携帯端末4からの設定変更の要求に応じて、設定変更が行える状況であれば、変更指令信号を送信する。
【0043】
例えば、操作レバーを操作中であったり、アクセルレバーを操作中であり、オペレータによってバックホー2が操作中であるときは、変更指令送信手段50は、変更指令信号を、送受信部を介して携帯端末4に送信しない。一方、変更指令送信手段50は、操作レバーが操作されていなかったり、アクセルレバーが操作されてない状況、即ち、バックホー2が操作中でないときには、変更指令信号を携帯端末4に送信する。なお、バックホー2
が操作中であるか否かは、制御装置30に入力されるセンサなどの情報によって判断することができる。
【0044】
ここで、変更指令信号を携帯端末4に送信する際、変更指令送信手段50は、内容記憶手段53で既に記憶されている設定内容を、変更指令信号と共に送信してもよい。
例えば、表示装置3にて、アームの角度制御は「有り」、アイドル回転数が「1050rpm」などの設定内容が既に内容記憶手段53(表示装置3の記憶部)に記憶されている場合は、内容記憶手段53で記憶されている設定内容と同じ設定内容(アームの角度制御は「有り」、アイドル回転数が「1050rpm」)を、携帯端末4に送信する。このようにすれば、携帯端末4側でバックホー2の設定値を確認することができ、既にバックホー2側で設定された設定値を見ながら、設定値の変更を行うことができる。
【0045】
また、携帯端末4が設定内容を変更する設定画面M1を表示するためのプログラム(設定用制御プログラム)を有していない場合、変更指令送信手段50は、設定用制御プログラムを表示装置3を経て変更指令信号と共に送信してもよい。
例えば、携帯端末4から表示装置3を経て制御装置30(第1制御装置30A,第2制御装置30B)に設定変更を行う要求を行ったときに、携帯端末4が設定用制御プログラムを有していないことを変更指令送信手段50に通知したとすると、変更指令送信手段50は、通知を受けて設定用制御プログラムを携帯端末4に送信する。このようにすれば、携帯端末4が設定用制御プログラムを有していなくてもバックホー2の設定を行うことができる。なお、設定用制御プログラムを携帯端末4に送信する際に内容記憶手段53に記憶されている設定内容も送信してもよい。
【0046】
内容受信手段51(内容取得手段)は、変更指令信号に応答して携帯端末4側で変更された設定内容を受信(取得)するものである。例えば、携帯端末4側で設定画面M1を表示し、バックホー2の設定が完了して、携帯端末4側で変更された設定内容が内容受信手段51に送信されたとき、図6に示すように、内容受信手段51は、携帯端末4から送信された変更後の設定内容を表示装置3を経て受信して、一時的に設定内容を保持する。
【0047】
ここで、携帯端末4から送信された設定内容を受信する際、例えば、バックホー2が操作中であり、制御装置の制御処理や表示装置3における表示処理の負荷が高い状況下にあるとき、内容受信手段51は、制御処理や表示処理を優先させるため、設定内容の全部を連続的に受信せずに分割して時間間隔をおいて間欠的に受信する。
或いは、制御処理や表示処理の負荷が高い状況下では、内容受信手段51は、一旦、設定内容の受信を中断し、処理の負荷が低くなったときに、携帯端末4に設定内容の送信を要求した後、携帯端末4から送信された設定内容を再度受信する。
【0048】
内容記憶手段53は、携帯端末4側で変更された設定内容を新たな設定内容として記憶する。例えば、バックホー2が操作中でないとき、即ち、制御処理や表示処理の負荷が低い状況であるときに、図6に示すように、内容記憶手段53は、既に記憶されている設定内容から内容受信手段51によって取り込まれた新しい設定内容に書き換える。なお、設定内容の書き換え中は、バックホー2を一時的に操作不能にするのがよい。
【0049】
ここで、内容記憶手段53によって内容受信手段51で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶する場合、内容受信手段51で受信した設定内容と携帯端末4から送信した設定内容との照合を行うことが好ましい。例えば、内容受信手段51によって設定内容を受信後、受信した設定内容を表示装置3を経て制御装置30から携帯端末4に返信(送信)する。説明の便宜上、表示装置3(制御装置30)から返信した設定内容を照合用設定内容という。
【0050】
携帯端末4側では、表示装置3(制御装置30)から送信された照合用設定内容と、当該携帯端末4にて設定して表示装置3に送信した設定内容(送信用設定内容)との照合を行い、両者の内容が一致していれば、携帯端末4から表示装置3を経て制御装置30に内容一致を示す一致信号を送信する。内容記憶手段53側では、一致信号を受信すると、既に携帯端末4から送信された設定内容を新たな設定内容として記憶する。
【0051】
照合用設定内容と送信用設定内容とが一致しない場合は、携帯端末4は、内容不一致を示す不一致信号を表示装置3を経て制御装置30に送信する。制御装置30側では、不一
致信号を受信すると、既に携帯端末4から送信された設定内容は新たな設定内容として記憶せず、再度、内容受信手段51によって、携帯端末4に設定内容の送信を要求し(再送信要求)、携帯端末4は、再送信要求に応じて設定内容を送り直す。つまり、表示装置3(制御装置30)と携帯端末4との間で、設定内容が一致しているか否かの照合を行い、照合が一致するまで処理を繰り返す。
【0052】
なお、図6では、携帯端末4から設定変更の要求を制御装置30に行い、この携帯端末4からの要求に基づいて制御装置30が変更指令信号を送信し、さらに、携帯端末4側では、制御装置30から送信された変更指令信号に応答して、携帯端末4側で設定した設定内容を制御装置30に送信していた。しかし、図9に示すように、携帯端末4から制御装置30への設定変更の要求、この要求に基づいた制御装置30からの変更指令信号の携帯端末4への送信、携帯端末4から制御装置30への変更指令信号に対する応答を行わずに、携帯端末4から送信された設定内容を制御装置30が直接受信してもよい。例えば、携帯端末4から制御装置30に送信する設定内容のデータ量が少ない場合は、図9に示すような方法を行うとよい。
【0053】
次に、図1、7を参照して携帯端末4による内容設定について説明する。
図1に示すように、携帯端末4は、設定画面表示手段60と、変更手段61と、設定内容送信手段62とを備えている。設定画面表示手段60、変更手段61及び設定内容送信手段62は携帯端末4に格納されたプログラム等から構成されている。また、携帯端末4は設定画面M1を表示するための表示部63を有している。なお、表示部63は、様々な情報を表示できるものであれば、後述するようにタッチパネル式のものであっても、その他、タッチパネル式でないものであってもよい。
【0054】
設定画面表示手段60は、変更指令信号に応答して設定内容を変更する設定画面M1を表示部63に表示させるものである。例えば、表示装置3を経て制御装置30から送信された変更指令信号を受信すると、設定画面表示手段60は、設定画面M1を表示するための設定用制御プログラムを起動させ、携帯端末4の表示部63に設定画面M1を表示する。
【0055】
ここで、設定画面表示手段60は、既に携帯端末4に設定用制御プログラムが格納されている場合は、格納している設定用制御プログラムを起動して設定画面M1を表示部に表示する。一方、設定用制御プログラムを有していない場合は、設定画面表示手段60は、表示装置3(制御装置30)から変更指令信号と共に送信された設定用制御プログラムをダウンロードして、ダウンロードした設定用制御プログラムを起動して設定画面M1を表示部に表示する。
【0056】
携帯端末4における設定画面M1は、上述したように、表示装置3の設定画面M1と全く同じ画面(文字、数値、絵柄、大きさ、表示範囲などが全く同じ)としてもよいが、表示装置3の設定画面M1にて複数分けていた表示をまとめた画面としてもよい。
具体的には、例えば図7に示すように、携帯端末4の設定画面M1において、左側の部分に全ての設定項目Nの一覧表を表示し、中央部分に各設定項目Nの既に設定されている設定内容(既存の設定内容)を表示し、右側部分に変更後の設定内容(携帯端末4で設定した設定内容)を表示し、下側部分に案内(メッセージ)を表示させる。即ち、携帯端末4は、1つの設定画面M1を複数のエリアに分割して、分割した各エリアに、設定項目の一覧、既存の設定内容、変更後の設定内容、メッセージ等を表示している。説明の便宜上、設定項目の一覧を表示する部分を第1エリアQ1、既存の設定内容を表示する部分を第2エリアQ2、変更後の設定内容を表示する部分を第3エリアQ3、案内を表示する部分を第4エリアQ4という。
【0057】
なお、設定画面表示手段60は、制御装置30から変更指令信号と共に内容記憶手段53で既に記憶されている設定内容を受信している場合は、受信した既存の内容を第2エリアQ2に表示し、設定内容を受信しなかった場合は、第2エリアQ2には、既存の設定内容を表示しない。
変更手段61は、設定画面M1に表示された設定内容を変更するものである。
【0058】
例えば、携帯端末4の表示部がタッチパネル式のものである場合、第3エリアに表示し
ている設定項目に対応した設定内容を指で触れる(タッチする)と、変更手段61は、タッチした設定項目に対応する設定内容を設定画面M1上でポップアップして、ポップアップ画面にて設定内容を変更できるようにする。
例えば、第3エリアにてアイドル回転数の設定内容をタッチすると、変更手段61によってアイドル回転数がポップアップ画面に表示させる。このポップアップ画面では、変更手段61は、アイドル回転数の数値を変更するためのテンキーを自動的に表示させる。テンキーが表示されたポップアップ画面にて、テンキーを操作することによって、アイドル回転数を変更することができる。
【0059】
また、第3エリアにてアーム制限設定の設定内容(有効、又は、無効)にタッチすると、アームの角度制御の有効又は無効が変更手段61によってポップアップ画面に表示される。このポップアップ画面において、変更手段61は、既に「有効」が表示されている場合は、「有効」をタッチすると「無効」に設定を変更し、既に「無効」が表示されている場合は、「無効」をタッチすると「有効」に設定を変更する。
【0060】
このように、変更手段61は、設定画面M1に表示された設定内容を自由に変更することができる。なお、タッチパネルを例にとり説明したが、スイッチ等の操作によって変更手段61が設定画面M1に表示された設定内容を変更するようにしてもよいし、音声などによって設定内容を変更してもよく、設定内容を変更できるものであれば、変更手段61はどのようなものであってもよい。
【0061】
設定内容送信手段62は、設定画面M1で変更された設定内容を表示装置3(制御装置30)に送信するものである。例えば、携帯端末4において、設定画面M1に表示された設定完了を示す表示をタッチすると、変更手段61で変更した設定内容を表示装置3を経て制御装置30に送信する。この設定内容送信手段62は、設定完了の指示があれば、表示装置3(制御装置30)に設定内容を送信するものである。なお、設定完了の指示方法は、上述したように設定完了を示す表示をタッチするものであっても、スイッチ等で行うものであっても、音声などで行うものであってもよい。
【0062】
上述したように、携帯端末4は、表示装置3(制御装置30)から送信された照合用設定内容と当該携帯端末4側から送信用設定内容との照合を行う内容照合手段を備えていてもよい。この場合は、携帯端末4は、設定内容が一致していれば表示装置3(制御装置30)に内容一致を示す一致信号を送信し、設定内容が不一致であれば内容不一致を示す不一致信号を表示装置3(制御装置30)に送信する。設定内容が不一致の場合は、表示装置3(制御装置30)から送信された再送信要求に応じて設定内容送信手段62は、設定内容を送り直す。設定内容送信手段62は、設定内容が一致するまで設定内容を送信する。
【0063】
本発明によれば、変更指令送信手段50と、内容受信手段51と、内容記憶手段53とを備えているため、作業機2を操作する作業者が手元に携帯端末4を持ちながら、この携帯端末4を操作するだけで作業機2の設定内容を簡単に変更することができる。また、変更指令送信手段50は、作業機2側で既に記憶されている設定内容を携帯端末4に送信する構成となっているため、作業者は設定変更を行う際に、変更前の設定内容を見ながら新たな設定内容の変更を行うことができるため、現状からどのように設定内容を変更すればよいかの方針を立てやすく、この点からも設定を簡単に行うことができる。
【0064】
さらに、変更指令送信手段50は、設定画面M1を表示するためのプログラム(設定用制御プログラム)を携帯端末4に送信する構成となっているため、作業者が所有する携帯端末4が設定用制御プログラムを有していなくても、設定内容の変更を行うことができる。
また、本発明によれば、照合用設定内容と当該携帯端末4側から送信用設定内容との照合を行う内容照合手段を備え、内容記憶手段53を、設定内容の照合が成立したときに携帯端末4から送信された設定内容を新たな設定内容として記憶するように構成しているため、例えば、表示装置3(制御装置30)と携帯端末4との間での通信エラーによる設定内容の不一致を防止することができ、携帯端末4による設定内容の変更の信頼性を高めることができる。
【0065】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。上述した実施形態では、バックホー2を例にとり説明したが、作業機2は、トラクタ、コンバイン、移植機等であってもよい。
【0066】
上述した実施形態では、変更指令送信手段50、内容受信手段51及び内容記憶手段53は作業機2に設置した制御装置30に設けられていたが、制御装置30に限定されず、設定変更の操作及び表示等を行う表示装置3自体に設けてもよい。即ち、上述した制御装置の機能を表示装置3に設けてもよい。この場合、通信部(送受信部)28を表示装置3ではなく制御装置30に接続して、携帯端末が、表示装置3を介することなく制御装置30と直接にデータ通信を行ってもよい。
【0067】
また、携帯端末4に内容照合手段を設けていたが、表示装置3或いは制御装置に設けてもよい。なお、上述した携帯端末4は、作業機2の内容設定をするために設定画面M1を表示するものであるが、表示装置3の補助として通常画面などを表示するものであってもよい。例えば、表示装置3の通常画面と全く同じ画面を携帯端末4に表示したり、表示装置3で1画面では表示できない内容を表示装置3の代わりに携帯端末4にて1画面で表示する。或いは、携帯端末4において1画面に表示したい表示項目(エンジン回転数、燃料、油温、警告)を作業者が自由に選択し、選択した表示項目について携帯端末4側で表示してもよい。
【0068】
携帯端末4の設定用制御プログラムは、インターネットを介して作業機2を製造する製造メーカ等のサーバから携帯端末4にダウンロードすることにより取得してもよい。設定変更などの値等を記憶する記憶部53は、作業機側に設けられていればよく、第1制御装置30A以外の第2制御装置30Bや表示装置3等に設けていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 作業機の設定変更システム
2 作業機
3 表示装置
4 携帯端末
10 走行装置
11 旋回体
12 走行体
13 ドーザ
14 旋回ベアリング
15 旋回台
16 作業装置
17 運転席
18 表示装置
20 支持ブラケット
21 スイングブラケット
22 ブーム
23 アーム
24 バケット
25 ブームシリンダ
26 アームシリンダ
27 バケットシリンダ
30 制御装置
30A 第1制御装置
30B 第2制御装置
40 表示装置の表示部
40a 固定表示部
40b 液晶表示部
41 スイッチ
50 変更指令送信手段
51 内容受信手段
53 内容記憶手段(記憶部)
60 設定画面表示手段
61 変更手段
62 設定内容送信手段
M1 設定画面
N 設定項目
Q1 第1エリア
Q2 第2エリア
Q3 第3エリア
Q4 第4エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機の設定内容を変更可能な制御装置を備えた作業機において、
携帯端末側で変更された設定内容を受信する内容受信手段と、
前記携帯端末側で変更された設定内容を新たな設定内容として記憶する内容記憶手段とを備えていることを特徴とする作業機。
【請求項2】
前記制御装置と無線通信を介して通信可能な携帯端末に前記設定内容の変更を指令する変更指令信号を無線通信によって送信する変更指令送信手段をさらに備えていて、
前記内容受信手段は、前記変更指令信号に応答して前記携帯端末側で変更された設定内容を受信することを特徴とする請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記変更指令送信手段は、前記内容記憶手段で既に記憶されている設定内容を、前記変更指令信号と共に送信することを特徴とする請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
前記変更指令送信手段は、前記携帯端末の表示部に設定内容を変更するための設定画面を表示するためのプログラムを、変更指令信号と共に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の作業機。
【請求項5】
前記内容受信手段で受信した設定内容と前記携帯端末から送信した設定内容との照合を行う内容照合手段を備え、前記内容記憶手段は、設定内容の照合が成立すると、前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業機。
【請求項6】
作業機の設定内容を変更可能な制御装置を備えた作業機と、前記制御装置と無線通信を介して通信可能な携帯端末とを備え、
前記作業機は、
前記携帯端末側で変更された設定内容を受信する内容受信手段と、
前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶する内容記憶手段とを備えていることを特徴とする作業機の設定変更システム。
【請求項7】
前記作業機は、
前記携帯端末に前記設定内容の変更を指令する変更指令信号を送信する変更指令送信手段をさらに備えていて、
前記内容受信手段は、前記変更指令信号に応答して前記携帯端末側で変更された設定内容を受信することを特徴とする請求項6に記載の作業機の設定変更システム。
【請求項8】
前記変更指令送信手段は、前記内容記憶手段で既に記憶されている設定内容を、前記変更指令信号と共に送信することを特徴とする請求項7に記載の作業機の設定変更システム。
【請求項9】
前記変更指令送信手段は、前記携帯端末の表示部に設定内容を変更するための設定画面を表示するためのプログラムを変更指令信号と共に送信することを特徴とする請求項7又は8に記載の作業機の設定変更システム。
【請求項10】
前記内容受信手段で受信した設定内容と前記携帯端末から送信した設定内容との照合を行う内容照合手段を備え、前記内容記憶手段は、設定内容の照合が成立すると、前記内容受信手段で受信した設定内容を新たな設定内容として記憶するように構成されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の作業機の設定変更システム。

【図1】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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