説明

作物引抜収穫機

【課題】 枝豆収穫機において引き抜いた枝豆を左右の回収部に円滑に搬送する。
【解決手段】 作物の根元部を挟持して圃場から引き抜き後側上方へ搬送する内側搬送ベルト11aと外側搬送ベルト11bとを巻き掛けた機体上下方向に回動自在な引抜搬送装置11を走行機体1の左右前輪2,2及び左右後輪3,3の左右間に複数設け、前記内側搬送ベルト11aと外側搬送ベルト11bとのうち機体内側に位置する内側搬送ベルト11aを外側に位置している外側搬送ベルト11bよりも後方に延長し該内側搬送ベルト11aの後端部を機体外側方向に延出して排出搬送部11cを構成すると共に、該引抜搬送装置11の機体外側に回収台Cを設けたことを特徴とする作物引抜収穫機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枝豆等の作物を根部ごと引き抜き収穫する作物引抜収穫機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
作物引抜収穫機において、圃場に植わっている枝豆の根元部近くを左右挟持搬送ベルトにより左右から挟持して後方上方に搬送することで枝豆を根ごと引き抜く挟持搬送装置を左右に並列し、この引抜挟持搬送装置の後側端部に搬送された枝豆を、上下複数段に支持して後方に搬送し合流した後に左右一側に送り出す回収用搬送部を配備し、機体後部の回収用搬送部の左右他側に運転部を配置したものは公知である。
【特許文献1】特開2003−116320号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来装置においては、左右複数の引抜挟持搬送装置により後側端部に搬送された枝豆を、回収用搬送部の上下複数段の搬送装置により引継ぎ搬送して合流させて機体の左右一側に送り出す構成であるので、左右の枝豆の流れが合流部で衝突して乱れたり、コスト高となったりする不具合があった。そこで、本発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、作物の根元部を挟持して圃場から引き抜き後側上方へ搬送する内側搬送ベルト(11a)と外側搬送ベルト(11b)とを巻き掛けた機体上下方向に回動自在な引抜搬送装置(11)を走行機体(1)の左右前輪(2,2)及び左右後輪(3,3)の左右間に複数設け、前記内側搬送ベルト(11a)と外側搬送ベルト(11b)とのうち機体内側に位置する内側搬送ベルト(11a)を外側に位置している外側搬送ベルト(11b)よりも後方に延長し該内側搬送ベルト(11a)の後端部を機体外側方向に延出して排出搬送部(11c)を構成すると共に、該引抜搬送装置(11)の機体外側に回収台(C)を設けたことを特徴とする作物引抜収穫機とした。
【0005】
従って、引抜搬送装置(11)を構成する内側搬送ベルト(11a)の後部を外側搬送ベルト(11b)よりも後方で且つ機体外側に延長させて排出搬送部(11c)を構成したことによって、根元部を挟持されて引き抜かれて機体後方へと搬送される作物が排出搬送部(11c)に案内されて機体外側へと排出されるので、作業者が作物を取り出し、回収台(C)に載置しやすくすることができる。
【0006】
また、引抜搬送装置(11)を左右前輪(2,2)及び左右後輪(3,3)の左右間に設けたことによって、引抜搬送装置(11)の後部機体外側に作業者が立って作業を行う空間を確保することができる。
【0007】
そして、引抜搬送装置(11)を複数設けたことによって、複数条に植生する作物が同時に引抜収穫されるため、圃場を往復する回数を少なくすることができる。
さらに、引抜搬送装置(11)を機体上下方向に回動自在に設けたことによって、引抜搬送装置(11)は圃場の起伏等に応じて上下動するため、作業姿勢を適正に保つことができる。
【0008】
請求項2の発明は、前記引抜搬送装置(11)を構成する内側搬送ベルト(11a)の巻回域内に該内側搬送ベルト(11a)を駆動する内側引抜搬送装置駆動手段(16L)を内装した内側伝動ケース(10L)を設けると共に、外側搬送ベルト(11b)の巻回域内に該外側搬送ベルト(11b)を駆動する外側引抜搬送装置駆動手段(16R)を内装した外側伝動ケース(10R)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作物引抜収穫機とする。
【0009】
従って、引抜搬送装置(11)の内側搬送ベルト(11a)を駆動させる内側引抜搬送装置駆動手段(16L)を内装した内側伝動ケース(10L)が内側搬送ベルト(11a)の巻回域内に収納されると共に、外側搬送ベルト(11b)を駆動させる外側引抜搬送装置駆動手段(16R)を内装した外側伝動ケース(10R)が外側搬送ベルト(11b)の巻回域内に収納されたことによって、引抜搬送装置(11)の上下高さを小さく構成することができる。
【0010】
また、従来に比べて引抜搬送装置(11)の構成が簡略化されるので、引抜搬送装置(11)の構成部品を減らすことができる。
請求項3の発明は、引抜搬送装置(11)を左右に二つ並列して設け、該左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右両側に圃場を覆うマルチフィルム押圧用の左右橇体(21L,21R)を設けると共に、左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右間に該左右橇体(21L,21R)よりも左右方向に幅広な内橇体(21C)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の作物引抜収穫機とする。
【0011】
従って、左右引抜搬送装置(11,11)に左右橇体(21L,21R)及び内橇体(21C)を設けたことによって、圃場面に対して略平行に左右橇体(21L,21R)及び内橇体(21C)が接地するため、圃場の起伏等に応じて上下動する左右引抜搬送装置(11,11)の作業姿勢をより適正に保つことができる。
【0012】
また、左右橇体(21L,21R)の左右幅よりも内橇体(21C)の左右幅を広くしたことによって、畝の中央に接地する内橇体(21C)の接地圧が畝の左右に接地する左右橇体(21L,21R)よりも小さくなるため、内橇体(21C)がマルチフィルムを押圧し過ぎて圃場から引き剥がしてしまうことや破ってしまうことを防止することができる。
【0013】
請求項4の発明は、左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右両側に設ける左右橇体(21L,21R)を設けると共に、左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右間に設ける左右橇体(21R,21L)よりも左右方向に幅広な内橇体(21C)を左右橇体(21L,21R)よりも高い位置に設けた特徴とする請求項3記載の作物引抜収穫機とする。
【0014】
従って、内橇体(21C)を左右橇体(21L,21R)よりも高い位置に設けたことによって、中央の高さが左右外側よりも高い畝に内橇体(21C)及び左右橇体(21L,21R)を適正に合わせることができると共に、左右引抜搬送装置(11,11)の作業姿勢を適正に保つことができる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明は、内側搬送ベルト(11a)の後部を外側搬送ベルト(11b)よりも後方で且つ機体外側に延長して排出搬送部(11c)を構成したことによって、作物が排出搬送部(11c)から機体外側に排出されるので、作業者が排出搬送部(11)から取り出した作物を回収台(C)に載置しやすくすることができ、作業能率が向上する。
【0016】
また、引抜搬送装置(11)を左右前輪(2,2)及び左右後輪(3,3)の左右間に設けたことによって、引抜搬送装置(11)の後部機体外側に作業者が立って作業を行う空間を確保することができ、作業者が作物を確実に回収できるので作業能率が向上する。
【0017】
そして、引抜搬送装置(11)を複数設けたことによって、複数条に植生する作物が同時に引抜収穫されるため、圃場を往復する回数を少なくすることができるので、作業能率が向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
【0018】
さらに、引抜搬送装置(11)を機体上下方向に回動自在に設けたことによって、引抜搬送装置(11)は圃場の起伏等に応じて上下動するため、作業姿勢を適正に保つことができるので、作物の引き抜き損ないが防止され、作物の品質が向上する。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、内側搬送ベルト(11a)の巻回域内に該内側搬送ベルト(11a)を駆動する内側引抜搬送装置駆動手段(16L)を内装した内側伝動ケース(10L)を設けると共に、外側搬送ベルト(11b)の巻回域内に該外側搬送ベルト(11b)を駆動する外側引抜搬送装置駆動手段(16R)を内装した外側伝動ケース(10R)を設けたことによって、内側伝動ケース(10L)と外側伝動ケース(10R)とが内側搬送ベルト(11a)と外側搬送ベルト(11b)との巻回域内に収納され、引抜搬送装置(11)の上下高さを小さく構成することができるので、機体構成がコンパクトになる。
【0020】
また、従来に比べて引抜搬送装置(11)の構成が簡略化されるため、引抜搬送装置(11)の構成部品を減らすことができるので、コストダウンを図ることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明の効果に加えて、左右橇体(21L,21R)及び内橇体(21C)を設けたことによって、圃場面に対して略平行に左右橇体(21L,21R)及び内橇体(21C)が接地するため、圃場の起伏等に応じて上下動する左右引抜搬送装置(11,11)の作業姿勢を適正に保つことができるので、作業能率が向上すると共に、作物を引き抜き損なって傷つけてしまうことを防止でき、作物の品質が向上する。
【0021】
また、左右橇体(21L,21R)の左右幅よりも内橇体(21C)の左右幅を広くしたことによって、畝の中央に接地する内橇体(21C)の接地圧が畝の左右に接地する左右橇体(21L,21R)よりも小さくなるため、内橇体(21C)がマルチフィルムを押圧し過ぎて圃場から引き剥がしてしまうことや破ってしまうことを防止することができるので、左右引抜搬送装置(11,11)が作物と共にマルチフィルムを引き込んで停止してしまうことが防止され、作業能率が向上する。
【0022】
請求項4の発明は、請求項3の発明の前記効果に加えて、内橇体(21C)を左右橇体(21L,21R)よりも高い位置に設けたことによって、中央の高さが左右外側よりも高い畝に内橇体(21C)及び左右橇体(21L,21R)を適正に合わせることができるため、内橇体(21C)及び左右橇体(21L,21R)がマルチフィルムを押圧し過ぎて圃場から引き剥がしてしまうことや破ってしまうことが防止されるので、左右引抜搬送装置(11,11)が作物と共にマルチフィルムを引き込んで停止してしまうことが防止され、作業能率が向上する。
【0023】
また、左右引抜搬送装置(11,11)の作業姿勢を畝に合わせて適正に保つことができるので、作物の引き抜き損ないが防止され、作物の品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の作物引抜収穫機の実施形態について説明する。
図1は作物引抜収穫機の全体側面図を、図2はその全体平面図を示す。この作物引抜収穫機は枝豆収穫用であり、マルチフィルムで覆われている畝で栽培された2条の枝豆を根ごと引き抜き収穫するように構成されている。走行機体1の前後両側には左右前輪2,2及び左右後輪3,3を設け、走行機体1の左右中央部に前後方向に長い2条型の収穫搬送部Aを設け、機体後側部にハンドル4を備えた運転部Bを設け、機体左右両側部には左右回収台C,Cを設けている。
【0025】
走行機体1は、左右方向中央の前後方向に長いメインフレーム1aとメインフレーム1aの前側部から左右両側に延出している左右ベベルケース1b,1bと該左右ベベルケース1b,1bの左右両端部から前側に延出している左右フレーム1c,1cにより構成されている。この走行機体1の左右フレーム1c,1cの前後両端部には、畝をまたぐように遊転する左右一対の前輪2,2と駆動輪である左右後輪3,3とを設けている。そして、エンジンEの動力がミッションケース5で変速され、左右筒体1b,1b内の伝動軸と走行チェーンケース6,6のチェーン伝動装置とを経て左右後輪3,3に伝達されている。また、左右前輪2,2は前輪支持棒2a,2aにより左右フレーム1c,1cの前側端部に上下調節自在に支持されている。
【0026】
次に、収穫搬送部Aについて説明する。
まず、走行機体1の後部で且つミッションケース5の上方に回動支点10a,10a,10a,10aを取り付けると共に、該回動支点10a,10a,10a,10aに支柱10b,10b,10b,10bの基部を機体上下方向に回動自在に取り付ける。また、支柱10b,10b,10b,10bの上端部のうち、機体外側のものには左右外側チェーン伝動装置16R,16Rを内装する左右外側フレーム10d,10dを取り付けて左右外側チェーンケース10R,10Rを構成する。そして、機体内側のものには左右外側チェーン伝動装置16R,16Rよりも機体前後方向に長い左右内側チェーン伝動装置16L,16Lを内装する左右内側フレーム10c,10cを設け、該左右内側フレーム10c,10cの後端部を機体外側方向に延出させて左右内側チェーンケース10L,10Lを構成する。
【0027】
また、左右外側フレーム10d,10dの後部下方に左右支柱28,28を取り付け、該左右支柱28,28に左右調節ハンドル29,29を取り付ける。さらに、該左右調節ハンドル29,29と機体左右外側の支柱10b,10bとの間に左右スプリング30,30を取り付ける。そして、前記支柱10b,10b,10b,10bの前方にストッパ31,31,31,31を取り付けると共に、回動支点10a,10a,10a,10aに左右連結軸32,32を貫通させて取り付ける。
【0028】
そして、前記左右外側フレーム10d,10dの後端上下部に左右外側チェーン伝動装置16R,16Rから駆動力を受けて回転する左右駆動プーリ13b,13bを装着し、左右外側フレーム10d,10dの前端上下部に左右従動プーリ12b,12bを回転自在に装着する。また、該左右駆動プーリ13b,13bと左右従動プーリ12b,12bとの間に左右外側搬送ベルト11b,11bを巻き掛ける。
【0029】
一方、前記左右内側フレーム10c,10cの後端上下部に左右内側チェーン伝動装置16L,16Lから駆動力を受けて回転する左右駆動プーリ13a,13aを装着し、左右内側フレーム10c,10cの前端上下部に左右従動プーリ12a,12aを回転自在に装着すると共に、機体外側の左右駆動プーリ13b,13bよりも前方に左右テンションプーリ14,14を回転自在に装着する。そして、該左右駆動プーリ13a,13aと左右従動プーリ12a,12aとの間に左右内側搬送ベルト11a,11aを巻き掛ける。
【0030】
また、ミッションケース5の出力軸先端部に第1ベベルギア5aを軸着し、該第1ベベルギア5aに回転軸5cに軸着した第2ベベルギア5bを咬合させると共に、回転軸5cに第3ベベルギア5d,5d,5d,5dを軸着する。そして、該第3ベベルギア5d,5d,5d,5dに第4ベベルギア5e,5e,5e,5eを咬合させ、該第4ベベルギア5e,5e,5e,5eに伝動軸15,15,15,15を軸着すると共に、該伝動軸15,15,15,15の上端部を左右内側チェーン伝動装置16L,16Lと左右外側チェーン伝動装置16R,16Rに装着することによって、後部に機体外側方向の左右排出搬送部11c,11cを有する左右引抜搬送装置11,11が構成される。
【0031】
そして、該左右引抜搬送装置11,11の機体左右外側に走行機体1の左右両側に基部を有する左右回収台C,Cを取り付ける。
上記のように、左右引抜搬送装置11,11を機体上下方向に回動自在に設けたことによって、左右引抜搬送装置11,11は圃場の起伏等に応じて上下動するため、作業姿勢を適正に保つことができるので、枝豆の引き抜き損ないが防止され、枝豆の品質が向上する。
【0032】
また、左右調節ハンドル29,29を回して左右スプリング30,30を伸縮させることによって、左右引抜搬送装置11,11の傾斜姿勢を調節することができ、作業条件に合わせて作業姿勢を適正に保つことができるので、枝豆の引き抜き損ないが防止され、枝豆の品質が向上する。
【0033】
そして、支柱10b,10b,10b,10bの前方にストッパ31,31,31,31を取り付けていることによって、左右引抜搬送装置11,11が傾斜し過ぎるのを防止でき、作業姿勢を適正に保つことができるので、枝豆の引き抜き損ないが防止され、枝豆の品質が向上する。
【0034】
さらに、左右引抜搬送装置11,11の後部に機体外側向きの左右排出搬送部11c,11cを有することによって、収穫された枝豆は左右排出搬送部11c,11cから機体外側に排出されるため、作業者が枝豆を左右回収台C,Cに回収しやすくなり、作業能率が向上する。
【0035】
なお、左右回収台C,Cは、図5に示すように内側中央部を凹状に構成すると、枝豆の収容量が増え、回収された枝豆を下ろすために作業を中断する回数を減らすことができるので、作業能率が向上する。
【0036】
そして、左右内側搬送ベルト11a,11aの巻回域内に左右内側チェーン伝動装置16L,16Lを内装した左右内側チェーンケース10L,10Lを配置すると共に、左右外側搬送ベルト11b,11bとの巻回域内に左右外側チェーン伝動装置16R,16Rを内装した左右外側チェーンケース10R,10Rを配置したことによって、左右引抜搬送装置11,11の上下高さを小さく構成することができるので、機体構成がコンパクトになる。
【0037】
さらに、従来に比べて左右引抜搬送装置11,11の構成が簡略化されるため、左右引抜搬送装置11,11の構成部品を減らすことができるので、コストダウンを図ることができる。
【0038】
また、左右内側フレーム10c,10cの左右テンションプーリ14,14を、左右外側フレーム10d,10dの左右駆動プーリ13b,13bよりも前方に配置したことによって、左右搬送装置11,11に搬送される枝豆が左右駆動プーリ13b,13bと左右テンションプーリ14,14との間に挟まれることを防止できるので、枝豆が両側から押圧されて傷付くことが防止され、枝豆の品質が向上する。
【0039】
そして、前記左右外側フレーム10d,10dの前端下部には、マルチフィルム押え用の幅狭な左右橇体21L,21Rを取り付け、左右内側フレーム10c,10cの前端下部の左右間には、該左右橇体21L,21Rよりも幅広な中央橇21Cを取り付けている。そして、畝の形状に対応するように、内橇体21Cは左右橇体21L,21Rよりも高い位置に配置している。
【0040】
上記のように、左右外側フレーム10d,10dの前端下部に左右橇体21L,21Rを取り付け、左右内側フレーム10c,10cの前端下部の左右間に内橇体21Cを取り付けたことによって、圃場の起伏等に応じて上下動する左右引抜搬送装置11,11の作業姿勢を適正に保つことができるので、作業能率が向上すると共に、枝豆を引き抜き損なって傷つけてしまうことを防止でき、枝豆の品質が向上する。
【0041】
また、左右橇体21L,21Rの左右幅よりも内橇体21Cの左右幅を広くしたことによって、畝の中央に接地する内橇体21Cの接地圧が畝の左右に接地する左右橇体21L,21Rよりも小さくなるため、内橇体21Cがマルチフィルムを押圧し過ぎて圃場から引き剥がしてしまうことや破ってしまうことを防止することができるので、左右引抜搬送装置11,11が枝豆と共にマルチフィルムを引き込んで停止してしまうことが防止され、作業能率が向上する。
【0042】
さらに、内橇体21Cを左右橇体21L,21Rよりも高い位置に設定したことによって、中央の高さが左右外側よりも高い畝に内橇体21C及び左右橇体21L,21Rを適正に合わせることができるため、内橇体21C及び左右橇体21L,21Rがマルチフィルムを押圧し過ぎて圃場から引き剥がしてしまうことや破ってしまうことが防止されるので、左右引抜搬送装置11,11が枝豆と共にマルチフィルムを引き込んで停止してしまうことが防止され、作業能率が向上する。
【0043】
また、図3及び図4に示すように、左右内側フレーム10c,10cの前端下部に内橇体21Cを分割構成した左右内橇体21CL,21CRを配置しても、同様の効果が発揮される。
【0044】
次に、運転部Bについて説明する。
走行機体1の後側左右中央にハンドル4をエンジンEの左右両側上部を覆うように設け、左右ハンドル4a,4aの後側部を左右方向のハンドル枠体4bにより連結し、このハンドル枠体4bの左右中央部にメインクラッチレバー17を設け、その左右両側に左右サイドクラッチレバー18,18を設けている。
【0045】
上記のように、ハンドル枠体4bの左右中央部にメインクラッチレバー17を取り付けたことによって、オペレータはハンドル4の左右どちら側にいてもメインクラッチレバー17を操作することができるので、作業能率が向上する。
【0046】
以下、本件枝豆の引抜収穫機の別実施例を説明する。
図6に示すように、左右回収台C,Cを左右後輪3,3を覆うように設け、左右回収台C,Cの内側中央部を凹状に構成する。
【0047】
上記のように、内側中央部を凹状に構成した左右回収台C,Cを左右後輪3,3を覆うように排出することによって、作業者は作業位置から動くことなく収穫した枝豆を取り出し、左右回収台C,Cに回収することができるので、作業能率が向上する。
【0048】
また、左右排出搬送部11c,11cに対して左右回収台C,Cの後端部を対向させるか、それよりも後側に位置させることにより、作業者は回収した枝豆を前側に倒し易く、枝豆を回収台Cに容易に回収することができるので、作業能率が向上する。
【0049】
そして、左右回収台C,Cの前後左右中間部を凹状に構成することにより、枝豆の収容量が増え、回収された枝豆を下ろすために作業を中断する回数を減らすことができるので、作業能率が向上する。
【0050】
次に、図7及び図8に基づき左右引抜搬送装置11,11のカバー構成について説明する。
左右引抜搬送装置11,11の下部前方及び後側上方に分草体を兼ねるカバー23を取り付ける。このカバー23は、左右引抜搬送装置11,11における左右内側引抜搬送ベルト11a,11aの前側部から前方及び上方にV字型に突出する前側カバー部23aと前側カバー部23aの後側に接続されて左右内側引抜搬送ベルト11a,11aと左右外側引き抜き搬送ベルト11b,11bとの搬送経路に沿って後方へ延出され且つ正面視で逆V字型に中央部が突出する中間カバー部23bと中間カバー部23bの後側端部に接続され且つ排出搬送部11cに沿うように設けられている左右後側カバー部23c,23cにより構成されている。
【0051】
また、左右引抜搬送装置11,11の左右外側引抜搬送ベルト11b,11bの上方及び左右外側部を覆うように、左右搬送ベルトカバー24,24を取り付けている。
従って、畝の左右中央部に位置している前側カバー部23aのV字型突出部により2条の枝豆は左右に分草され、左右内側引抜搬送ベルト11a,11aと左右外側引抜搬送ベルト11b,11bとの前側端部で挟持された枝豆は、正面視で逆V字型に上方に突出する中間カバー部23bに沿って後方に搬送され、また、左右排出搬送部11c,11cにより搬送中の枝豆は、左右後側カバー部23c,23cに案内されながら左右両側方に搬送される。
【0052】
前記構成によると、カバー23は枝豆の分草機能及び搬送ガイド機能を兼ね備えているため、部品数を削減することができるので、構成が簡略化されると共に、コストの低減を図ることができる。
【0053】
また、カバー23の前側カバー部23a及び中間カバー部23bの上部を逆V字型に突出するように構成したことにより、左右枝豆の茎葉部を内側に寄せながら搬送することができるので、隣の枝豆の茎葉部が走行機体1に絡み付いて走行を停止させることが防止され、作業能率が向上する。
【0054】
そして、カバー23の左右後側カバー部23c,23cを左右引抜搬送装置11,11の排出搬送部11c,11cに沿うように構成したことにより、後方に搬送された枝豆は機体前後方向に対して前傾姿勢で左右外側に排出されるため、作業者は枝豆の下部を掴み易く、左右回収台C,Cに容易に回収することが容易になるので、作業能率が向上する。
【0055】
次に、図9及び図10に基づき引抜搬送装置11の他の実施形態について説明する。
左右伝動軸15,15から駆動力を受けて引抜搬送装置11を駆動させる左右チェーン伝動装置16,16を内装する左右フレーム10e,10eの前端下部に左右下段駆動プーリ26b,26bを、該左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。また、前記左右フレーム10e,10e後端下部に左右下段従動プーリ26c,26cを回転自在に取り付けると共に、後下部に左右テンションプーリ26d,26dを取り付ける。そして、左右下段駆動プーリ26b,26bと左右下段従動プーリ26c,26cと左右テンションプーリ26d,26dとの間に左右下段搬送ベルト26a,26aを巻き掛ける。
【0056】
また、前記左右フレーム10e,10eの前端上部に左右上段駆動プーリ27b,27bを左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。また、前記左右伝動軸15,15の上方に左右上段従動プーリ27c,27cを回転自在に取り付け、左右上段駆動プーリ27b,27bと左右上段従動プーリ27c,27cとの間に左右上段搬送ベルト27a,27aを巻き掛ける。
【0057】
上記構成により、左右下段搬送ベルト26a,26aにより枝豆の根元部を挟持すると共に、左右上段搬送ベルト27a,27aにより枝豆の茎葉部を挟持して枝豆を引き抜くことによって、枝豆にかかる挟持力が分散されるので、枝豆に過負荷をかけることなく圃場から引き抜くことができ、枝豆の品質を向上させることができる。
【0058】
また、左右上段搬送ベルト27a,27aを前後方向に短く構成したことにより、部品数を削減することができるので、引抜搬送装置11の構成が簡略化されると共に、コストダウンを図ることができる。
【0059】
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
また、図11に示すように、上下調節自在な左右第1回転軸38a,38aに左右上段駆動プーリ37a,37aを軸着し、上下調節自在な左右第2回転軸38b,38bに左右上段従動プーリ37b,37bを軸着すると共に、上下調節自在な左右第3回転軸38c,38cに左右上段テンションプーリ37c,37cを軸着する。そして、左右上段駆動プーリ37a,37aと左右上段従動プーリ37b,37bと左右上段テンションプーリ37c,37cとの間に左右上段搬送ベルト39,39を巻き掛ける。
【0060】
上記構成により、左右上段搬送ベルト39a,39bを巻き掛けた引抜搬送装置11の上段高さを枝豆の長さに応じて変更することができるので、枝豆が適切な位置で挟持されるため、枝豆を引き抜く際に過負荷がかかることが防止され、枝豆の品質を向上させることができる。
【0061】
また、左右上段搬送ベルト39a,39bと左右下段搬送ベルト26a,26bとの上下間隔を広げられることによって、左右引抜搬送装置11,11の搬送終端部に作業者が枝豆を掴める空間部ができるので、作業者は枝豆を容易に回収することができ、作業能率が向上する。
【0062】
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
また、図12に示すように、左右伝動軸15,15から駆動力を受けて引抜搬送装置11を駆動させる左右チェーン伝動装置16,16を内装する左右フレーム10f,10fの前端上部に左右上段駆動プーリ40a,40aを該左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。
【0063】
また、左右フレーム10f,10fの後端上部に左右上段従動プーリ40b,40bを回転自在に取り付けると共に、後側上部に左右テンションプーリ40c,40cを取り付ける。そして、左右上段駆動プーリ40a,40aと左右上段従動プーリ40b,40bと左右テンションプーリ40c,40cとの間に左右上段搬送ベルト41,41を巻き掛ける。
【0064】
そして、前記左右フレーム10f,10fの前端下部に左右下段駆動プーリ42a,42aを左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。また、前記左右伝動軸15,15の前下方に左右上段従動プーリ42b,42bを回転自在に取り付け、左右上段駆動プーリ42a,42aと左右上段従動プーリ42b,42bとの間に左右上段搬送ベルト43,43を巻き掛ける。
【0065】
上記構成により、左右下段搬送ベルト43,43により枝豆の根元部を挟持すると共に、左右上段搬送ベルト41,41により枝豆の茎葉部を挟持して枝豆を引き抜くことによって、枝豆にかかる挟持力が分散されるので、枝豆に過負荷をかけることなく圃場から引き抜くことができ、枝豆の品質を向上させることができる。
【0066】
また、引抜搬送装置11の後端部では、左右上段搬送ベルト41,41のみが枝豆を挟持搬送するため、引抜搬送装置11の搬送終端部に作業者が枝豆を掴める空間部ができるので、作業者は枝豆を容易に回収することができ、作業能率が向上する。
【0067】
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
また、図13、図14に示すように、左右伝動軸15,15から駆動力を受けて引抜搬送装置11を駆動させる左右チェーン伝動装置16,16を内装する左右フレーム10g,10gの後端下部に左右下段駆動プーリ44a,44aを該左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。そして、左右フレーム10g,10gの前端下部に左右下段従動プーリ44b,44bを回転自在に取り付け、該左右下段従動プーリ44b,44bと左右下段駆動プーリ44a,44aとの間に左右下段搬送ベルト45,45を巻き掛ける。
【0068】
また、前記左右フレーム10g,10gの後端上部に左右上段駆動プーリ46a,46aを左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付け、前端上部に左右上段従動プーリ46b,46bを回転自在に取り付ける。また、左右フレーム10g,10g後側上部に左右第1テンションプーリ46c,46cを取り付けると共に、前側上部に左右第2テンションプーリ46d,46dを回転自在に取り付ける。そして、左右上段駆動プーリ46a,46aと左右上段従動プーリ46b,46bと左右第1テンションプーリ46c,46cと第2テンションプーリ46d,46dとの間に左右上段搬送ベルト47,47を挟持搬送始端側がV字を形成するように巻き掛ける。
【0069】
上記構成により、左右下段搬送ベルト45,45が茎の強固な枝豆の根元部を挟持して枝豆を引き抜くことができるので、引抜時に枝豆の茎が折れてしまうことが防止され、枝豆の品質が向上する。
【0070】
また、左右上段搬送ベルト47,47の挟持搬送始端側がV字に形成されていることによって、枝豆が左右方向に傾斜していてもV字部分に起こされると共に、左右上段搬送ベルト47,47の挟持搬送始端部が左右下段搬送ベルト45,45の挟持搬送始端部よりも後方に位置するため、後上り傾斜姿勢に配置した際、左右下段搬送ベルト45,45と左右上段搬送47,47との挟持搬送始端部が同じ位置になり、枝豆を軽い力で引き抜くことができるので、枝豆が傷付くことが防止され、枝豆の商品価値が向上する。
【0071】
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
また、図15及び図16に示すように、左右伝動軸15,15から駆動力を受けて引抜搬送装置11を駆動させる左右チェーン伝動装置16,16を内装する左右フレーム10h,10hの前端下部に左右下段駆動プーリ48a,48aを該左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付ける。そして、左右フレーム10h,10hの後端下部に左右下段従動プーリ48b,48bを回転自在に取り付けると共に、前側上部に左右テンションプーリ48c,48cを取り付ける。さらに、左右フレーム10h,10hの後内側下部に左右第2テンションプーリ48d,48dを回転自在に取り付けると共に、後外側下部に左右第3テンションプーリ48e,48eを回転自在に取り付ける。そして、前記左右下段駆動プーリ48a,48aと左右下段従動プーリ48b,48bと左右第1テンションプーリ48c,48cと第2テンションプーリ48d,48dと第3テンションプーリ48e,48eとの間に左右下段搬送ベルト49,49を挟持搬送始端側がV字を形成するように巻き掛ける。
【0072】
また、前記左右フレーム10h、10hの前端上部に左右上段駆動プーリ50a,50aを左右チェーン伝動装置16,16の駆動力を受けて回転するように取り付け、左右伝動軸15,15の上方に左右上段従動プーリ50b,50bを回転自在に取り付ける。そして、左右フレーム10h,10h前側上部に左右第1テンションプーリ50c,50cを取り付けると共に、中央上部に左右第2テンションプーリ50d,50dを回転自在に取り付ける。そして、左右上段駆動プーリ50a,50aと左右上段従動プーリ50b,50bと左右第1テンションプーリ50c,50cと第2テンションプーリ50d,50d,50dとの間に左右上段搬送ベルト51,51を挟持搬送始端側がV字を形成するように巻き掛ける。
【0073】
上記構成により、左右下段搬送ベルト49,49と左右上段搬送ベルト51,51の挟持搬送始端側がV字型に形成されていることによって、枝豆が左右方向に傾斜していても、上下V字部分が枝豆を起こして挟持搬送経路に送り込むため、枝豆の搬送漏れを防止することができるので、作業能率が向上する。
【0074】
また、左右上段搬送ベルト51,51の長さが左右下段搬送ベルト49,49よりも短くなるため、コストダウンを図ることができる。
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
【0075】
また、上記の引抜搬送装置11は、図17、図18に示すように、左右フレーム10h,10hのうち機体内側の後端部を機体外側方向に向けて延長して延長部10iを形成すると共に、延長部の終端に第2下段従動プーリ52を取り付ける。そして、前記左右下段駆動プーリ48a,48aと左右下段従動プーリ48b,48bと左右第1テンションプーリ48c,48cと第2テンションプーリ48d,48dと第3テンションプーリ48e,48eと第2下段従動プーリ52との間に下段搬送ベルト53を取り付けて排出搬送部54を形成する。
【0076】
上記構成により、引抜搬送装置11の後部に機体外側向きの排出搬送部54を有することによって、収穫された枝豆は排出搬送部54から機体外側に排出されるため、作業者が枝豆を回収台Cに回収しやすくなり、作業能率が向上する。
【0077】
なお、上記の引抜搬送装置11は、機体左右方向に二つ以上並列して設けてもよい。
また、図19に示すように、内側上下搬送ベルト55L,55Lと外側上下搬送ベルト55R,55Rを所定の厚みのあるスポンジ等軟質部材で構成し、内側上下搬送ベルト55L,55Lの挟持搬送面に上下凹部56m,56mを形成すると共に、外側上下段搬送ベルト55R,55Rに上下凸部56n,56nを形成する。そして、これらの上下凹部56m,56mと上下凸部56n,56nとを嵌合させる。
【0078】
上記構成により、内側上下搬送ベルト55L,55Lと外側上下搬送ベルト55R,55Rとに枝豆が挟持される際、凹部56mと凸部56nとによって枝豆にかかる挟持力が分散されるので、枝豆が傷付くことを防止することができ、枝豆の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】作物引抜収穫機の側面図
【図2】作物引抜収穫機の平面図
【図3】橇体を変更した作物引抜収穫機の平面図
【図4】作物引抜収穫機の一部を省略した正面図
【図5】回収台の形状を変更した作物引抜収穫機の側面図
【図6】回収台の位置を変更した作物引抜収穫機の平面図
【図7】分草カバーを装着した作物引抜収穫機の側面図
【図8】分草カバーを装着した作物引抜収穫機の平面図
【図9】作物引抜収穫機の別実施例の側面図
【図10】図9の引抜搬送装置の平面図
【図11】引抜搬送装置の高さ調節が可能な作物引抜収穫機の側面図
【図12】引抜搬送装置を変更した作物引抜収穫機の側面図
【図13】作物引抜収穫機の別実施例の側面図
【図14】図13の引抜搬送装置の平面図
【図15】作物引抜収穫機の別実施例の側面図
【図16】図15の引抜搬送装置の平面図
【図17】作物引抜収穫機の別実施例の側面図
【図18】図17の引抜搬送装置の平面図
【図19】凹凸部を備えた搬送ベルトの断面図
【符号の説明】
【0080】
1 走行機体
2 前輪
3 後輪
11 引抜搬送装置
10L 内側伝動ケース
10R 外側伝動ケース
11a 内側搬送ベルト
11b 外側搬送ベルト
11c 排出搬送部
15 伝動軸
16L 内側搬送ベルト駆動手段(内側チェーン伝動装置)
16R 外側搬送ベルト駆動手段(外側チェーン伝動装置)
21C 内橇体
21L 左橇体
21R 右橇体
C 左右回収台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作物の根元部を挟持して圃場から引き抜き後側上方へ搬送する内側搬送ベルト(11a)と外側搬送ベルト(11b)とを巻き掛けた機体上下方向に回動自在な引抜搬送装置(11)を走行機体(1)の左右前輪(2,2)及び左右後輪(3,3)の左右間に複数設け、前記内側搬送ベルト(11a)と外側搬送ベルト(11b)とのうち機体内側に位置する内側搬送ベルト(11a)を外側に位置している外側搬送ベルト(11b)よりも後方に延長し該内側搬送ベルト(11a)の後端部を機体外側方向に延出して排出搬送部(11c)を構成すると共に、該引抜搬送装置(11)の機体外側に回収台(C)を設けたことを特徴とする作物引抜収穫機。
【請求項2】
前記引抜搬送装置(11)を構成する内側搬送ベルト(11a)の巻回域内に該内側搬送ベルト(11a)を駆動する内側引抜搬送装置駆動手段(16L)を内装した内側伝動ケース(10L)を設けると共に、外側搬送ベルト(11b)の巻回域内に該外側搬送ベルト(11b)を駆動する外側引抜搬送装置駆動手段(16R)を内装した外側伝動ケース(10R)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作物引抜収穫機。
【請求項3】
引抜搬送装置(11)を左右に二つ並列して設け、該左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右両側に圃場を覆うマルチフィルム押圧用の左右橇体(21L,21R)を設けると共に、左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右間に該左右橇体(21L,21R)よりも左右方向に幅広な内橇体(21C)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の作物引抜収穫機。
【請求項4】
前記左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右両側に設ける左右橇体(21L,21R)を設けると共に、左右引抜搬送装置(11,11)の前端下部の左右間に設ける左右橇体(21R,21L)よりも左右方向に幅広な内橇体(21C)を左右橇体(21L,21R)よりも高い位置に設けた特徴とする請求項3記載の作物引抜収穫機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−154561(P2008−154561A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349973(P2006−349973)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】