説明

使用中に複合三次元形状をとることが可能な生理用ナプキン

生理用品は、身体対向面を備えたトップシートと、前記トップシートに結合しているバックシートと、前記トップシートと前記バックシート間に配置されている吸収性コアとから成り、前記吸収性コアに、剛性が異なる3つの領域が備わっており、前記領域の少なくとも1つに、前記コアから材料が取り除かれている横方向の部分があり、前記部分が細長い孔である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、経血を吸収させるための生理用ナプキンといった生理用品に関するものである。より具体的には、本発明は、有孔トップシートの表面上に疎水性ローションのコーティングが施されている生理用品に関するもので、このローションは、通常の接触及び着用者の動き及び/又は体温により着用者の皮膚に移動可能なものである。
【背景技術】
【0002】
ローション付きトップシートを備えたおむつ、トレーニングパンツ、及び生理用品のような使い捨て吸収性物品は既知である。様々な種類のローションがおむつかぶれの予防又は治療といった様々な皮膚への効果をもたらすことは既知である。これらのローションは、例えば、吸収性物品のトップシートに適用することができ、且つ使用中に着用者の皮膚に移動可能である。
【0003】
多くの種類の使い捨て吸収性物品と異なり、ナプキン及びパンティライナーのような生理用品は、特に月経液を捕捉するように設計されている。月経液は、尿のような他の滲出液とは、粘度といった多くの重要な特性において異なっている。そのため、生理用品は、月経液を最大に吸収するように最適化させるためには、構造上の構成成分の点で乳児用おむつのような用品とは異なるはずである。
【0004】
吸収性物品のトップシートへのローションの添加は、乳児の排便をより簡単に片付けられるといった効果をもたらすことが既知である。同様に、トップシート上のローションは、おむつかぶれを減少するような、乳児により良好な皮膚上の健康を提供することが既知である。例えば、米国特許第3,489,148号(ダンカン(Duncan)ら)は、疎水性及び疎油性トップシートを備えた乳児用おむつを教示しており、前記トップシートの一部分を油性材料の不連続フィルムによりコーティングする。ダンカン(Duncan)らの参考文献に開示されているおむつの主なデメリットは、疎水性及び疎油性トップシートが、内在する吸収性コアへの尿の移動を促すのが遅いことである。経血の粘度は尿よりはるかに高いため、ダンカン(Duncan)らの参考文献に関連するその問題は、更に深刻である。
【0005】
ダンカン(Duncan)の参考文献の問題を克服するための一つの成功した試みは、米国特許第5,968,025号(ロー(Roe)ら)に開示されている。ロー(Roe)らは吸収性物品を開示しており、ローションを親水性トップシート(又は親水性にされたトップシート)に適用するというものである。親水性トップシートは、尿の噴出が、例えば乳児用おむつの側面に流出するのではなく、内在するコア中に確実に適切に吸収されるように補助する。
【0006】
吸収性製品のトップシートにローションを適用する既知の試みは、乳児のお尻により良好な皮膚上の健康といった効果をもたらすことを目的とする乳児用おむつを主に対象としてきた。生理用パッドを着用する際の成人女性の皮膚に関連した特異な問題についてはほとんど関心が向けられて来なかった。成人女性の外陰領域の皮膚は、乳児のお尻の皮膚(一般に臀部の皮膚)とは大きく異なり、且つ必要なローションも非常に異なる。例えば、おむつかぶれを心配するのではなく、生理中の女性は、衛生状態、即ち衛生パッドの使用後に皮膚及び毛髪上に残留する経血の量を減少させることに、より関心を寄せている。
【0007】
吸収性物品のトップシート上にローションを提供する前述の試みは、比較的短時間で尿の噴出を処理するために必要なローション/トップシートの特徴に焦点を合わせてきた。しかしながら生理用品については、流体排泄物は、生理化学特性(例えば、粘度、流体力学など)に関連して、並びに吸収すべき容積及び時間について非常に異なる特徴がある。例えば、月経の流れは、典型的には二つの型から成る。これらの型の内の一つは「したたる」流れであり、これは1時間当たり0.1mL〜2mLまで変化する。第2の型は「噴出する」流れであり、これは数秒間にわたって放出される容積が数mLから変化する。噴出する流れは膣にたまる経血の蓄積の結果として生じる可能性があり、これは次に、座った状態から立った状態への移行のような位置の変化によって体から出てくることになる。いずれにしても、噴出する流れに関してさえも、所与の時間にコア中に吸収されることが必要な流体の総量は、例えば乳児用おむつのような他の吸収性製品に必要とされるものよりはるかに少ない。一つの実用的な結果として、生理用品は、噴出する流体を処理するように設計する必要があるのではなく、より典型的には「吸い取り」効果により流体を処理するということである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それ故に、より多くの経血が用品内に浸入及び残留し、且つ着用者の皮膚又は毛髪上に存在する量がより少なくなるように、更に高い流体処理機能を備えた生理用品が依然として必要である。
【0009】
更に、着用者の体によりフィットする、更に高度なボディフィット性を備えた生理用品が依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本用品は、身体対向面を備えたトップシートと、前記トップシートに結合しているバックシートと、前記トップシートと前記バックシート間に配置されている吸収性コアとから成り、前記吸収性コアに、剛性が異なる3つの領域が備わっており、前記領域の少なくとも1つに、前記コアから材料が取り除かれている横方向の部分があり、前記部分が細長い孔である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1には生理用品10を示したが、用品10は、身体接触面12及びトップシート14を備えた生理用ナプキン又はパンティライナーであって、トップシート14の少なくとも部分20に複数の開口部24がある生理用ナプキン又はパンティライナーであり得る。用品10には、トップシート14に結合している液体不透過性バックシート16、及びトップシートとバックシートの間に配置した吸収性コア18がある。生理用ナプキン10には長手方向軸Lがあり、且つ、当該技術分野において既知の「ウィング」又は「フラップ」(図示されていない)、及び/又はトップシートから吸収性コア18への流体輸送を促進するための、トップシートと吸収性コアの間の流体捕捉層など、生理用ナプキンに一般的に見られる追加的特徴も備わっている。本発明の生理用品10のトップシート14には、少なくともその身体接触面12上に配置したローション組成物22が含まれている。
【0012】
「身体接触面」及び「着用者接触面」という用語は、本明細書において同義的に使われ、及び、使用期間中のあるときに、着用者/使用者と物品の面を接触させるために、着用者/使用者の身体に対向又は隣接させて着用又は配置することを意図した任意の物品構成成分の1つ以上の面を指す。本明細書で使用する時、「衣類面」という用語は、着用者の下着に隣接して着用又は配置させることを意図した任意の物品構成成分の外側若しくは外部の面を意味するか、又は、使用者が着用しない吸収性物品の場合には、衣類面は典型的には使用者の手又は吸収性物品の使用を助ける他の用具に隣接して配置する。本明細書で使用する時、「着用者」及び「使用者」という用語は、本発明で、着用することを意図せずに、むしろ本発明のローション組成物を移動させつつ、身体滲出液を吸収するために用いることを意図してもよい吸収性物品について考える場合、同義的に用いられる。
【0013】
図1では、2本の平行ストライプ又はバンド状に施したローション組成物(ローション)22を示す。ローション22は、当該技術分野において既知の任意の構図で、当該技術分野において既知の手段によって施すことができる。例えば、ローション22は、ビーズ、バンド、ストライプ、及び連続コーティングとして施すことができる。図2に示すように、ローション22は、身体接触面12の中心配置領域など、別個の領域に施すことができる。
【0014】
生理用ナプキンのトップシート14には、生理用ナプキンオールウェイズ(Always)(登録商標)で使われているドライ・ウィーブ(Dri-weave)(登録商標))トップシートのように、生理用ナプキンの技術分野において既知の有孔成形フィルムを含めることができる。同様に、トップシート14は、有孔不織布ウェブ、例えば、1997年5月13日にベンソン(Benson)らに発行された米国特許第5,628,097号、又は1999年6月29日にベンソン(Benson)らに発行された同第5,916,661号に開示されている有孔不繊布とすることができる。トップシート14には、粘稠な月経液、又は不意に噴出する流体の捕捉を助けるために、少なくともトップシート14の部分20上を貫通している開口部24がある。図1に示すように、吸収性コア18上に配置した中心部分には、一般に楕円形の構図の開口部が複数ある。開口部は、ハイドロフォーミング(フィルム及び不繊布トップシートの両方に対する)、ホットピン開口、スリットアンドストレッチなど、当該技術分野において既知の任意の手段により形成することができる。
【0015】
複数個の開口部24を備えたトップシート14の部分20は、楕円形状に限定したり、又は吸収性コア18上に配置した中心部分に設けることに限定したりする必要はない。例えば、図2に示すように、複数の開口部を備えたトップシート14の部分20は、中心からずらし、用品10の一方の末端部より、もう一方の末端部の近くに位置することができる。同様に、複数の開口部は、図2に示したほぼ円形状などの任意の形状の構図にすることができる。
【0016】
一般に、開口部24を備えた部分20は、部分20を構成する開口部の密度により確認することができる。図1及び2に示すような開口部範囲又は領域を形成するためには、例えば開口部は狭い間隔で、比較的狭い間隔の列状に配置することができる。同様に、トップシート14内には、部分20が2箇所以上、すなわち、開口部24の範囲又は領域が2箇所以上あってもよい。
【0017】
1つの実施形態では、トップシート14は、ペガス(Pegas)社から購入した30gsmの疎水性2成分繊維性不繊布であり、1997年5月13日にベンソン(Benson)らに発行された米国特許第5,628,097号、又は1999年6月29日にベンソン(Benson)らに発行された同第5,916,661号に開示されている方法により孔を開けた。開口部24の面積は平均2.3mmであり、開口部24を備えた部分20の開口部の平均比率は23%であった。開口寸法及び開口比率は、領域20それぞれによって変更可能である。例えば、開口部は約2mm〜約5mmとすることができ、開口比率は約10%〜約50%とすることができる。
【0018】
開口部24は、より粘稠な流体、または一般的な毛管現象の原理では吸収されない固体粒子内容物を有する流体に対して、開口通路をもたらすという有益な目的を果たす。例えば経血には、比較的粘稠(尿や水と比較して)であるのに加え、かなりの量の固体構成成分とともに、凝集状、繊維状、又はその他吸収しがたい流体構成成分が含まれている。このような構成成分、及び、経血中の、粘稠性がより低い構成成分は、開口部24を通り抜けることにより、容易かつ迅速に用品10の吸収性コアに達することができる。
【0019】
図2に示す実施形態では、流体や流体構成成分の捕捉(捕捉しなければ用品10から流れ出る傾向があり、着用者の衣類を汚す可能性がある)という点で、開口部24は更なる効果をもたらすことができる。例えば、図2に示す用品10の長手方向末端部に向かって流体が流れ出た場合、開口部24の部分16は、流体の進行を止めることができ、内在する吸収性コアへの比較的スムーズな移動を可能にする。
【0020】
1つの実施形態では、トップシートには、開口比率の異なる複数の部分16、及び/又は、部分16毎に面積が異なる複数個の開口部24を配置することができる。例えば図1に示すように、用品10には、例えば面積が1mm〜約3mmである比較的小さい開口部を備えた中心部分16を配置することができ、図2に示すように、例えば面積が約2mm〜約5mmである比較的大きい開口部を備える長手方向にずらした部分16を配置することができる。一般に、本発明の用品10では、開口部24の面積は、不規則に変えたり、又は、生理用品のある1つの部分から別の部分へ向かうにつれて徐々に変えたりすることができる。1997年5月13日にベンソン(Benson)らに発行された米国特許第5,628,097号、又は1999年6月29日にベンソン(Benson)らに発行された同第5,916,661号に開示される方法により開口部を作製する場合、面積は、生理用品の位置との関連において、溶融固着部の長さ、及び/又は、リングロール(ringrolling)内の伸縮量を変えることにより、変えることができる。
【0021】
生理用ナプキンのトップシート14には、当該技術分野において既知の様々な任意の特徴を持たせることができる。例えば、液体の流れを導くために、トップシート14に、エンボス加工した細長い孔やその他の非平坦な表面を設けることができる。捕捉及び/又は分配層と呼ばれることが多い第2のトップシートをトップシートに固着することができる。例えばインクジェット印刷により、様々な視覚的なシグナル、しるし、又はその他のマークを追加することができる。
【0022】
本発明のローション組成物22と組み合わせる有孔トップシート14は、既知のトップシートとローションの組み合わせに対して大きな優位点を備えている。この優位点は、月経液の流れと例えば乳児の尿の流れの間の相違点を理解すれば、認識することができる。乳児用おむつのトップシートは、ローションが施されていてもされていなくても、親水性であるように一般的に教示されており、それによって突然の尿の噴出を、トップシートを通ってコアの中に最小の流体の流出で獲得することができる。しかしながら、月経液は、これは量及び時間の両方について、はるかに高い粘度及びはるかに遅い流体の流れを有するが、疎水性トップシートにより非常に有効に処理され得ることが分かっている。意外なことに、尿は疎水性トップシートから、特に疎水性ローションにより処理されたものから簡単に流出する可能性がある一方で、こうした構造は、生理中の女性のための生理用パッドに優れた効果をもたらすことが明らかになった。しかし、比較的疎水性のローションとトップシートの使用により確認される効果は、経血のように粘稠な流体又は比較的固体である粒子内容物を有する流体をよりよく通すことができる開口部を設けることにより、大きく増大する。従って、いずれにしても通常は毛管構造内をあまり流れない流体の場合は、ローションの疎水性特性に加え開口部は、このような流体を捕捉し、内在する吸収性コアへ通すことを促す。
【0023】
本発明の効果は、第2のトップシート又は吸収性コア層などの内在層へ吸収されるある流体、例えば経血用に最適化したトップシートのキャリパー(厚さ)に対する、開口部24の開口面積及び部分20の開口比率を調整することにより、最適化することができる。親水性吸収性コア18を使用し、トップシート14と吸収性コア18の緊密な接触を維持することが有益であると考えられる。この方法で可能性がより高いのは、経血が開口部24内で維持されている状態よりも、開口部24に入ってコア18内へ通過する状態の方である。一般に、ある流体の場合は、トップシート−吸収性コア系は、厚さが増すに従って(坪量が増す可能性がある)開口比率を増大させるのに役立つと考えられる。1つの実施形態では、約1mmと比較的キャリパーが薄い不繊布トップシートは、約20%〜約30%の開口比率とすることができる。約3mmと比較的キャリパーが厚いトップシートは、約30%〜約50%の開口比率とすることができる。
【0024】
本発明の用品10上の比較的疎水性のローションの使用における意外な効果は、生理用品の使用中における外陰領域の皮膚及び毛髪のコーティングであり、これは外陰領域の皮膚及び毛髪がより清浄になるという結果をもたらす。身体がより清浄になるという効果は、粘稠な流体を、特に噴出時においてよりよく処理する開口部によって、より良好な流体獲得ができ、更に増大する。比較的疎水性のトップシート14及びローション22はそれぞれ、吸収した流体が着用者の皮膚へ戻る再湿潤防止に役立つ。開口部24は、着用者の衣類上のパッドからの流体の流出防止に役立つ。従って、身体の清浄効果及び衣類の清浄効果の両方を、本発明により達成することができる。
【0025】
1つの実施形態では、有孔トップシート14は疎水性であるか、又は疎水性にしたものであり、また、ローションも疎水性である。疎水性度は、平衡状態の物質の表面上に水滴が作り出す角度を測定するような標準的な技術により算出することができる。一般に、本発明の目的上、水滴が約60°以上の角度を示す場合には物質は疎水性であると考えられる。繊維のポリマーから形成されるフィルムシートが75°超、より好ましくは約90°超の水との接触角を示す場合には、繊維は疎水性であると考えられる。疎水性の尺度としての接触角は当該技術分野において周知であり、及び接触角を測定する方法も同様に周知である。周知のように、約90°超の接触角は疎水性と考えられ、且つ90°未満の接触角は親水性と考えられる。しかしながら本明細書で使用する時は、75°以上の接触角は疎水性と考える。
【0026】
トップシート及びローションの疎水性度はそれぞれ等しくすることができ、又はローションの疎水性は、トップシートの疎水性より大きくすることもできる。使用中、ローションはトップシートから着用者の皮膚に移動することができ、これは皮膚及び毛髪を同様に疎水性にするために役立つ。一般に、身体/パッドシステムは、身体の皮膚及び毛髪から吸収性コア内の確実な格納場所まで疎水性勾配を示すことが望ましい。故に、一般に身体は最も疎水性となり得、約75°〜約90°の水との接触角を示し、トップシート、第2のトップシート、吸収性コアの材料の順に、疎水性がより低くなる。
【0027】
本発明の利点は、月経液の流れと例えば乳児の尿の流れの相違点を理解すれば、認識することができる。乳児用おむつのトップシートは、ローションが施されていてもされていなくても、親水性であるように一般的に教示されており、それによって突然の尿の噴出を、トップシートを通ってコアの中に最小の流体の流出で獲得することができる。しかしながら、月経液は、これは量及び時間の両方について、はるかに高い粘度及びはるかに遅い流体の流れを有するが、疎水性トップシートにより非常に有効に処理できることが分かっている。意外なことに、尿は疎水性トップシートから、特に疎水性ローションにより処理したものから簡単に流出する可能性がある一方で、こうした構造は、生理中の女性のための生理用パッドに優れた効果をもたらすことが明らかになった。別の意外な効果は、本発明の生理用品の使用中における外陰領域の皮膚及び毛髪のコーティングであり、これは外陰領域の皮膚及び毛髪がより清浄であるという結果をもたらす。更に別の効果は、着用者の皮膚へのローションの移動により、流体の流体捕捉性が向上することであり、このことは出口点から離れた着用者の皮膚及び毛髪上での流体輸送を最小限にする。
【0028】
理論により束縛されるわけではないが、本発明の優れた利点は疎水性トップシート及び疎水性ローションの組み合わせにより最高に発揮されると考えられる。ローションは、例えば親水性/親油性バランス(HLB)が7以下である場合は疎水性と考えられる。
【0029】
本発明のローション組成物には、紅斑、悪臭、及び細菌による皮膚疾患の予防及び治療に極めて有効である、ヘキサミジン、酸化亜鉛、及びナイアシンアミドのような皮膚治療剤の選択した組み合わせを含めることができ、特にこれらのローション組成物を吸収性物品上の適用から皮膚に投与した場合には極めて有効である。
【0030】
本明細書に記載するローションの使用効果は、着用者の体に、よりフィットする用品10を装着することにより増大させることができる。よりよいフィット性は、折り畳み及び曲げ特性、並びに、ラヴァッシュ(Lavash)の名で2003年7月3日に出願された同時係属の同一出願人による米国特許出願第10/613296に開示されているような分離特性の組み合わせにより達成することができる。折り畳み、曲げ、ないしは別の方法が可能な吸収性コアを備えることにより、体によりよくフィットする好ましい形状に適合すると考えられる。よりよいフィット性は、生理用ナプキン、オールウェイズ(Always)(登録商標)ウルトラ(Ultra)など、「ウルトラ」として市販されている生理用ナプキンのように、全体の厚さが約10mm未満、又は約5mm未満である用品10には特に重要である。一つのこうした生理用ナプキンは、1990年8月21日にオズボーン(Osborn)に発行された米国特許第4,950,264号に記載されている。オズボーン(Osborn)の264(以下に参照として組み込まれる開示)には、薄く可撓性があり、キャリパーが約4.0mm〜約5.0mm、しかし好ましくは約3.0mm未満、又は約2.6mm未満、又は約2.2mm未満、又は約2.0mm未満であり、外陰部(すなわち外部から見える女性生殖器)に近接させて着用するための生理用ナプキンが記載されている。1つの実施形態では、キャリパーは1.9mmである。アルミニウム製で、重量10.0グラム、接触面5.16平方cmである円形フットを用いる、比較ゲージの使用を含むキャリパーの測定法をオズボーン(Osborn)は開示している。界面活性剤を備えたトップシートを処理するプロセスが記載してあるその他の好適な方法は、米国特許番号第4,988,344号及び第4,988,345号(双方とも1991年1月29日にレイジング(Reising)らに発行)に開示されていることをオズボーン(Osborn)は開示している。トップシートには、親水性繊維、疎水性繊維、又はこれらの組み合わせを含めることができる。
【0031】
生理用ナプキンとして使用される、望ましいフィット性を備えた用品10は、図3に示した形状をとることができる。つまり使用中、用品10は、前側はカップ型、中央部は「W」字型、及び後側は「V」字型とすることができ、並びに、前側から後側まで概ね凹状にすることができる。概ね平坦状又は平坦な折畳み形状である生理用ナプキンなどの用品を製造及び販売する際には、この複雑な形状を達成しがたい。
【0032】
なぜならば、用品10のトップシート又はバックシートなどの多くの構成要素は、本来可撓性で柔軟であり、製品を使用する際にフィット性を適合させるのに適する吸収性コアを備えることにより、フィット性の向上を最も促進することができる。このような吸収性コアには、図4に示す特色を持たせることができる。
【0033】
吸収性コアには、成形要素として働く、可撓性が変化する別個の領域を設けることができる。この領域は、原料の変更による可変パターンによって決めることができる。このようなコアに有用な1つの原料は、ポリウレタンフォーム又は高内相エマルションフォームなどの柔軟な吸収性フォームである。1つの実施形態では、用品10には大容量かつ高吸収性のコア18が備わっている。吸収性コア18は、米国特許第5,445,777号又は同5,607,414号に開示されている型のエアレイドコアとすることができる。吸収性コア18は、米国特許第5,550,167号、同5,387,207号、同5,352,711号、及び同5,331,015号に開示されているもののような、高内相エマルションフォームと一般に言われる型とすることができる。好ましい実施形態において、吸収性コア18は、30cmで脱着後、その遊離吸収能力の約10%未満の能力、約3〜約20cmの毛管吸収圧力、約8〜約25cmの毛管脱着圧力、5.1kPa(0.74psi)の制限圧力のもとで測定した時の約5〜約85%の圧縮たわみに対する抵抗、及びグラム当り約4〜125グラムの遊離吸収能力を有する。これらのパラメータのそれぞれは、1996年8月27日にデスマライス(DesMarais)に発行された米国特許第5,550,167号で記載されているように決定することができる。開示されたようなエアレイド又は高内相エマルションフォームコアを使用する一つの利点は、吸収性コアを極めて薄く作製可能であることである。例えば、本発明の吸収性コアの平均キャリパー(厚さ)は、約3mm未満、又は2mm未満にすることができ、厚さは、約1mm未満にすることができる。フォームは、不繊布バット、エアフェルト、及びコフォーム材のような一般的な吸収性コアの原料よりも容易に成形することができる。しかし、2004年3月9日にベンチュリーノ(Venturino)に発行された米国特許第6,702,917号に開示されているロータリーダイカッターを含む既知の打抜き装置を用いて、以下に開示するような開口部や細長い孔をフォーム内により容易に形成することができる。このようなロータリーダイカッターは、細長い孔30の切断と吸収性コアを同時に切断して成形するように改善することができる。
【0034】
図4に示すように、吸収性コア18は横断方向中心線Tに対して非対称とすることができ、側面補強材34である成形要素を有することができる。側面補強材34は、吸収性コア18の長手方向縁部に沿って剛性を増すことができる。側面補強材34は、約10mm〜約25mm幅のバンド又はストリップとすることができ、一般にはコア18の長さにわたる。側面補強材34がコア18の縁部に位置することにより、用品10を着用する際にわずかに横方向に変形する領域に位置し、脚からかけられる圧縮力を、凹みや曲げが望まれる用品の他の領域へ移動させることができる。側面補強材34には、吸収性コアに塗布される接着剤、又は吸収性コアに結合する比較的硬い追加材料を含めることができる。側面補強材34に接着剤を用いる場合、接着剤により、吸収性コア18をバックシート16に接着することもできる。
【0035】
吸収性コア18には、使用前の平均間隙幅が少なくとも約1mmである複数個の横方向の細長い孔30を設けることができる。長手方向中心線に対し垂直の、長手方向中心線Lに対する主要なベクトル成分がある場合、細長い孔30が横方向であるとみなす。従って、図4に示すように、細長い孔30は実質的に平行で、それぞれがセンターラインLに沿った一般に線状の細長い孔とすることができ、故に、長手方向のベクトル成分がない。しかし細長い孔30は、図5及び6に示すような一般に湾曲した向きを含む、その他の形状とすることができる。吸収性コアには、望ましい曲げ及び折り畳みを促進するため、更なる改善点や特性を持たせることができる。例えば、吸収性コア18には、更なるスリット、開口部、穿孔、脆弱線などを設けることができる。詳細には、1つの実施形態では、穿孔や長手方向中心線Lの少なくとも一部に沿った刻み線などの脆弱線は、中心線に沿って盛り上がる部位又は隆起部の適切な形成に役立つことができる。
【0036】
細長い孔は、コア材により完全に取り巻くことができる。すなわち、細長い孔を完全に内部に配置することができ、各細長い孔には、図6に示す末端部31のような2箇所の末端部を設ける。一般に、線33として示す想像直線は、細長い孔30の末端部31をつなぎ、開口部32によりコア18の中央領域42中に形成される縁部と一直線にできる。以下に更に詳しく開示するように、複合三次元形状の横方向への圧縮形成に役立つために、想像線33を側面補強材34の縁部と関連させることができる。
【0037】
図5では、生理用ナプキンのバックシート16上に位置する吸収性コア18が見えるように、トップシートを取り外した生理用ナプキンを示しており、一般には砂時計型をしている。図6では、吸収性コアを単独で示し、吸収性コアの3つの領域が特定できるようにしている。コア18の前側にある第1の領域40は、非対称コアの最も幅が狭い末端部であり、着用時に凹部形状となる側面補強材及びカップ部のみを備えることができる。中央領域42には、中央領域における流体捕捉並びに剛性の低減の両方に役立つ可能性のある開口部32を設けることができる。より多く又は少なく開口部を設けるか、又は開口部32の大きさ及び面密度を変化させることにより、必要又は所望に応じて剛性を低下させることができる。コア18の後部にある第3の領域42は、着用時に用品10の後側になることを意図しており、細長い孔30を設けることができる。
【0038】
用品10を図3に示すように曲げる際、剛軟度を低減させるために、細長い孔30を設ける。すなわち、用品を着用する場合、コア18の第3の領域を含む後部が着用者の殿溝を含む臀部周囲で曲げられ、結果的にこの領域内でコアを圧縮させる細長い孔30により、用品10を曲げることができる。従って、着用者の生体構造に対して用品10が凹部形状で曲がるにつれ、結果的に細長い孔30を形成するために材料が除かれて欠如し、この領域で圧縮することにより、吸収性コア10を曲げ、沿わせることができる。
【0039】
曲げる際の細長い孔30の圧縮により、よりよいフィット性と快適性のため着用者の生体構造に対する曲げやすさと、着用者の殿溝内でフィットする実質的に逆「V」字型への曲げやすさの両方を達成し、それによりこの領域内で、流体の体内からの流出を最小とする。従って、複数軸内で両長手方向への折り畳みが達成され、フィット性及び流体処理の両方のメリットに対する手助けとなる。用品10の後部内で、長手方向軸約12mmに沿って圧縮を施すために間隙をおいて配置した細長い孔は、フィット性及び流体防御効果を満たし得ることが分かっている。1つの実施形態では、約10mm間隔で配置し、幅が約2mmの6本の細長い孔で十分であると判明した。
【0040】
本発明の吸収性コア18は、包装のために二次元で平坦であるものの、着用者が使用する際には複合三次元形状を達成する用品10を製造することを可能にする。複合三次元形状をとることを後押しするため、吸収性コア18に伸縮部材36を追加しておくことができる。伸縮部材36は、少なくともコア18の2つの末端部で付着又は接合される弾性材のストランドとすることができる。伸縮部材36は、約40グラム〜約100グラムの収縮力により、15mm〜50mmの収縮をもたらすことができる。1つの実施形態では、伸縮部材は20mm〜30mmの収縮をもたらすことができ、収縮力は50グラム〜60グラムとすることができる。伸縮部材は、ロードアイランド州ポータケットのロードアイランドテキスタイル社(Rhode Island Textile Co.)より入手可能な、ストレッチライト(Stretchrite(登録商標))ソフトストレッチ弾性材3mm幅(約0.125インチ)とすることができる。通常の平坦状態で包装する場合、弾性材36を伸長した状態とすることができる。包装を外す及び/又は着用すると、弾性材36を縮ませることができ、細長い孔30の領域内で第3領域の圧縮を引き起こす。弾性ストリップ又はストランド36の収縮は、図5に示した長手方向中心線Lに沿って一直線になり、吸収性コアを、用品10の後部でよりはっきりした安定な逆V字型にする傾向がある。
【0041】
本明細書で使用する時、「皮膚治療剤」という用語は、局所的に及び内部的に皮膚に適用された場合に、皮膚疾患、特に紅斑、悪臭、及び細菌感染に関連する皮膚疾患のいずれかの発生を予防、減少、及び/又は排除することができる物質を指す。本明細書で使用する「皮膚疾患」という用語は、刺激性、急性、又は慢性の皮膚異常に関連する症状を指す。こうした症状の例としては、痒み、炎症、発疹、火傷、刺創、紅化、腫れ、過敏症、熱感覚、剥離/鱗屑、悪臭などが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で使用する時、「周囲条件」という用語は、約1気圧、相対湿度約50%、及び約25℃における周囲条件を指す。
【0042】
本発明のローション組成物は、本明細書に記載した発明の要素及び制限事項、並びに本明細書に記載した追加の又は任意の成分、構成成分、又は制限事項を含むことができ、それらから成ることができ、又は本質的にそれらから成ることができる。すべての割合、部及び比は、別段の指定のない限り、全組成物の重量に基づいている。列挙する成分に関するこのようなすべての重量は、具体的成分の濃度に基づいており、そのため別段の指定のない限り、市販の材料に含まれている可能性があるキャリアや副生成物を含まない。
【0043】
本発明のローション組成物には、皮膚と湿気の多い空気との間の接触の結果として生じ得る皮膚疾患、湿気又はその他の身体滲出液にさらされた皮膚から生じ得る長期間にわたる湿ったヒト組織の結果として生じる皮膚疾患、及び/又は皮膚と微生物若しくは細菌媒介物との間の接触から発生する皮膚疾患の発生を減少及び排除することができる皮膚治療剤の選択された組み合わせが相対的に低い濃度で含まれている。「皮膚治療剤の選択された組み合わせ」という文言は、a.ヘキサミジン、酸化亜鉛、及びナイアシンアミド、b.ヘキサミジン及び酸化亜鉛、及びc.ヘキサミジン及びナイアシンアミドの組み合わせを意味する。
【0044】
驚くべきことに、皮膚治療剤の選択された組み合わせは、先行技術におけるそれらの使用と比較すると、低い個別濃度で含まれ、且つなお有効であり得る。例えば、本発明のローション組成物には、ヘキサミジンが約0.1重量%以下、酸化亜鉛が約1重量%以下、及びナイアシンアミドが約2重量%以下の濃度で含まれており、これらの皮膚治療剤がより高い濃度で一般に含まれている既知のローション組成物と比較して、皮膚疾患の予防及び/又は治療において、等しいか又は優れた効果を達成することができる。同様に、本発明の組成物における皮膚治療剤の選択された組み合わせの総有効濃度もまた相対的に低い。皮膚治療剤の選択された組み合わせの総濃度は、ローション組成物の約0.002重量%〜約10重量%、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約2重量%の範囲である。
【0045】
本発明のローション組成物には、ヘキサミジン皮膚治療剤が組成物の約0.001重量%〜約0.1重量%、約0.005重量%〜約0.1重量%、又は更には約0.01重量%〜約0.1重量%の範囲の濃度で含まれている。本明細書に用いるのに好適なヘキサミジン皮膚治療剤としては、次の式に一般に適合する芳香族ジアミンが挙げられる。
【化1】

【0046】
これらの芳香族ジアミンは、4,4’−[1,6−ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスベンゼンカルボキシイミドアミド、4,4’−(ヘキサメチレンジオキシ)ジベンズアミジン、及び4,4’−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシヘキサンと呼ばれる。ヘキサミジンの最もよく使用される形態は、ヘキサミジン塩の一般的な種類であり、これとしてはヘキサミジンの、酢酸塩、サリチル酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩、硫酸塩、及び塩酸塩が挙げられる。ヘキサミジン塩の具体的な非限定例としては、イセチオン酸ヘキサミジン、ジイセチオン酸ヘキサミジン、塩酸ヘキサミジン、グルコン酸ヘキサミジン、及びこれらの混合物が挙げられる。ヘキサミジンイセチオネート及びヘキサミジンジイセチオネートは、ヘキサミジンのβヒドロキシエタンスルホネート塩であり、これは皮膚疾患の予防及び/又は治療における皮膚治療剤として本明細書に用いるのに好ましい。ヘキサミジンジイセチオネートは、本明細書に皮膚治療剤として用いるのに好適な最も好ましいヘキサミジン化合物であり、及びラボラトリーズ・セロロバイロジクーズ(Laboratories Serolobilogiques)(フランスのプルノイ(Pulnoy))及びコグニス・インコーポレーション(Cognis Incorporation)(オハイオ州シンシナティ((Cincinnati, Ohio)))からエラスタブ(ELASTAB)HP100の商品名により入手可能である。
【0047】
ヘキサミジン化合物は、刺激性及び掻痒性皮膚疾患を導き得る微生物の成長を抑制できる有効な皮膚治療剤として既知である。そのため、これらの皮膚治療剤はしばしば抗菌剤とも呼ばれる。本明細書で使用する「抗菌剤」という用語は、微生物の成長及び代謝を破壊又は抑制するために機能する物質を指し、並びに抗細菌剤、抗カビ剤、抗原虫剤、駆虫剤、及び抗ウイルス剤の一般的な分類を包含する。
【0048】
しかしながら、低濃度(約0.1重量%以下)のヘキサミジンは、特に少量のヘキサミジンが低濃度の酸化亜鉛及び/又はナイアシンアミドのような他の抗菌剤と組み合わせる場合には、皮膚の刺激性感染の改善された減少及び/又は予防をもたらすことが分かっている。ヘキサミジン及び酸化亜鉛及び/又はナイアシンアミドの組み合わせは、局所的に及び内部的に、これら個々の構成成分適用投与量の有効量未満の総濃度で投与することができる。本明細書で使用する「有効量」という用語は、痒み及び炎症などの刺激性、急性、又は慢性の症状を生じさせるいずれかの顕著な又は許容できない皮膚の異常を減少及び/又は予防する場合において、拒絶反応が最小限であるか又は全くなく治療の効果をもたらす量を指す。
【0049】
その他の芳香族ジアミンもまた本明細書の皮膚治療剤として用いるのに好適である。こうした化合物としては、イセチオン酸ブタミジン(butamidine)などのブタミジン(butamidine)及びその誘導体;イセチオン酸ペンタミジン及び塩酸ペンタミジンなどのペンタミジン及びその誘導体;イセチオン酸ジブロモプロパミジンなどのジブロモプロパミジン及びその誘導体;ヒドロキシスチルバミジン、スチルバミジンジヒドロクロリド、及びイセチオン酸スチルバミジンなどのスチルバミジン及びその誘導体;ジアミノジアミジン及びその誘導体;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0050】
B.酸化亜鉛:本発明のローション組成物には、酸化亜鉛皮膚治療剤が、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.005重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.005重量%〜約2重量%、最も好ましくは約0.01重量%〜約1重量%の範囲の濃度で含まれている。酸化亜鉛皮膚治療剤には、抗菌の効果をもたらすために、個々の又は組み合わせた酸化亜鉛をヘキサミジン及びナイアシンアミド皮膚治療剤と容易に組み合わされ得るという条件のもとに、個々の酸化亜鉛化合物として、又は酸化亜鉛の組み合わせとして組成物中に含めることができる。
【0051】
本明細書に用いるのに好適な酸化亜鉛皮膚治療剤としては、式ZnOに適合する無機の白色粉末及び黄色がかった白色粉末が挙げられ、これはメルクインデックス(Merck Index)の11版、登録10050、1599ページ(1989年)に、より詳細に記載されている。酸化亜鉛の幾つかの特に有用な形態としては、約1nm(ナノメートル)〜約10μm(マイクロメートル)、あるいは約10nm〜約1μm、又は更には約20nm〜約500nmの範囲の平均粒度サイズで製造され及び市販されるものが挙げられる。驚くべきことに、上記の相対的に小さいナノ粒子直径サイズの酸化亜鉛の使用は、製品使用中に吸収性物品のトップシートから着用者の身体への酸化亜鉛含有皮膚軟化剤の移動の結果として生じ、望ましくない皮膚又は毛髪の白色化を回避することを本発明者は発見した。製品が、パンティーライナー、生理用ナプキン、失禁用パンツ、又はローション組成物が移動するであろう領域に、毛髪を有する成人が用いることを意図したその他の吸収性物品である場合には、これは特に有益である。
【0052】
市販の酸化亜鉛としては、商品名ウルトラファイン(ULTRAFINE)350として販売される白色の酸化亜鉛粉末が挙げられ、ニュージャージー州のサウスプレーンフィールド(South Plainfield, New Jersey)所在のコボ・インコ−ポレーション(Kobo Incorporation)から市販されている。その他の好適な酸化亜鉛物質としては、酸化亜鉛及びポリヒドロキシステアリン酸のような分散剤のプレミックスが挙げられ、このプレミックスはユニケマ・インコ−ポレーション(Uniqema Incorporation)(デラウェア州ウィルミントン (Wilimington, Delaware))より商品名アーレセル(Arlecel(登録商標))P100として入手可能であり、及び酸化亜鉛及びイソノニルイソノナノエート分散剤のプレミックスが挙げられ、これはイケダ・インコーポレーション(Ikeda Incorporation)(ニューヨーク州アイランドパーク((Island Park, New York))より商品名サラコス(Salacos(登録商標))99として入手可能である。
【0053】
本発明のローション組成物には、ナイアシンアミド皮膚治療剤が、単一のナイアシンアミド又はナイアシンアミドの組み合わせとして、ローション組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の範囲のナイアシンアミドの総濃度で含まれている。ナイアシンアミド皮膚治療剤はスキンコンディショニングの効果をもたらし、並びに皮膚疾患の抑制において皮膚治療剤の改善した有効性をもたらす。
【0054】
本発明のローション組成物に用いるのに好適なナイアシンアミド皮膚治療剤の非限定例としては、ニコチン酸のアミド誘導体であり、一般に次式に適合するナイアシンアミド化合物が挙げられる。
【化2】

【0055】
ナイアシンアミド及びニコチン酸は、ビタミンB及びビタミンBとしても既知であり、一方ナイアシンアミドは活性形態で一般的に用いられる。塩誘導体が含まれているナイアシンアミド誘導体もまた皮膚治療剤として本明細書に用いるのに好適である。好適なナイアシンアミド誘導体の非限定具体例としては、ニコチン尿酸及びニコチニルヒドロキサム酸が挙げられる。
【0056】
ナイアシンアミド皮膚治療剤はまた、酸性化されたナイアシンアミド化合物として組成物中に含めることができる。ナイアシンアミド化合物の酸性化プロセスは、当業者には初歩的なものであり、一つのこうした技術は、ナイアシンアミドをアルコール溶液中に溶解すること、攪拌しながらステアリン酸のような脂肪酸の当モル量を添加すること(例えば一部のナイアシンアミドを2.4部のステアリン酸に混合する)、次いでアルコールが蒸発するまで混合物を空気乾燥することを伴う。ナイアシンアミドの酸性化プロセスに用い得る好適なステアリン酸化合物は、商品名イマーゾール(Emersol(登録商標))150として販売されるステアリン酸であり、これはコグニス・コーポレーション(Cognis Corporation)より入手可能である。
【0057】
上記のナイアシンアミド化合物の例は、当該技術分野において周知であり、多数の供給元、例えば、シグマ・ケミカル社(the Sigma Chemical Company)(ミズーリ州セントルイス)、ICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals,Incorporation)(カリフォルニア州アービン)、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)、及びEmインダストリーズHHN(Em Industries HHN)(ニューヨーク州ホーソーン)より市販されている。
【0058】
本発明に有用な任意の好適な皮膚治療活性物質の非限定例としては、アラントイン;水酸化アルミニウムゲル;カラミン;塩酸システイン;ラセミ体メチオニン;重炭酸ナトリウム;ビタミンC及びその誘導体;セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパルチルプロテアーゼ、ペプチダーゼ、及びフェニルスルホニルフロライドを包含するプロテアーゼ抑制剤;リパーゼ;ジエステラーゼを包含するエステラーゼ;ウレアーゼ;アミラーゼ;エラスターゼ;ヌクレアーゼ;グアニジノ安息香酸並びにその塩及び誘導体;カモミールを包含する草木抽出物;並びにこれらの混合物が挙げられる。グアニジノ安息香酸並びにその塩及び誘導体は、1994年12月27日にイマキ(Imaki)らに発行された米国特許第5,376,655号に、より詳細に記載されている。これらその他の好適な皮膚治療活性物質は、典型的にはローション組成物の約0.001重量%〜約10重量%の範囲の濃度で含まれる。
【0059】
パンテノールは、含まれる場合、典型的にローション組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.005重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約1重量%を構成する。任意のパンテノールスキンコンディショニング剤は、皮膚組織と皮膚治療剤の相互作用の間及び後に、皮膚に滑らかな、和らいだ、及び柔らかい感触を残し得る皮膚の軟化の効果をもたらす。本発明のローション組成物には、単一のパンテノール化合物又はパンテノール化合物の混合物を含めることができる。
【0060】
本発明のローション組成物には、含まれている場合には、好ましい任意のグリセリン皮膚コンディショニング剤が、ローション組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.02重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の範囲の濃度で含まれている。任意のグリセリンスキンコンディショニング剤はまた、滑らかで、和らいだ、及び柔らかい皮膚感触といった皮膚軟化の効果並びにナイアシンアミド皮膚治療剤のための分散剤を提供する。
【0061】
ローション組成物には、好ましい任意のカモミール油がローション組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.001重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.005重量%〜約2重量%の範囲の濃度で含まれている。任意のカモミール油スキンコンディショニング剤はまた、鎮痛のような皮膚の効果をもたらす。カモミール油は、カモミールの花の油抽出物として一般的に調製する。市販のカモミール油の例としては、フィトコンセントロール(Phytoconcentrol)カモミールが挙げられ、これはドラゴコ社(Dragoco Incorporation)(ニュージャージー州トトワ)より入手可能である。
【0062】
本発明のローション組成物には、皮膚治療剤のためのキャリアが含まれている。キャリアは、キャリアの合計濃度が皮膚治療剤の皮膚上への移動及び/又は移行を提供するのに十分であるという条件のもとに、個々のキャリア又はキャリア成分の組み合わせとして組成物中に含めることができる。キャリアは液体、固体、若しくは半固体キャリア物質か、又はこれらの物質の組み合わせであることができるが、これは、結果として得られるキャリアが、結果として得られるキャリアシステムのための選択された処理温度、及び本明細書のローション組成物を配合する際にキャリアと皮膚治療剤を組み合わせるための処理温度において、均一な混合物又は溶液を形成するという条件による。キャリアシステムの処理温度は、典型的には約60℃〜約90℃、より典型的には約70℃〜約85℃、更により典型的には約70℃〜約80℃の範囲である。
【0063】
本発明のローション組成物には典型的には、キャリアがローション組成物の約60重量%〜約99.9重量%、好ましくは約70重量%〜約98重量%、より好ましくは約80重量%〜約97重量%の範囲のキャリア総濃度で含まれている。好適なキャリア化合物としては、約4〜約32個の炭素原子を有する石油系炭化水素、約12〜約24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、ポリシロキサン化合物、脂肪酸エステル、アルキルエトキシレート、約1〜約6個の炭素原子を有する低級アルコール、低分子量グリコール及び多価アルコール、約12〜約28個の炭素原子をその脂肪鎖中に有する脂肪アルコールエーテル、ラノリン及びその誘導体、アセトグリセリド及びC12〜C28脂肪酸のエトキシル化グリセリドなどのグリセリド及びその誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。別の方法として又は組み合わせて、キャリアは、ジメチコン(1E−6m/s(1cSt)〜100m/s(100,000,000センチストークス))、シクロメチコン、アルキル化シリコーン(ヘアコンディショニング剤)、シリコーンゴム、シリコーンゲル、シリコーンワックス、シリコーンコポリマー(ビニルジメチコンポリマー、フェニルビニルジメチコンポリマー、アルキル化シリコーンポリマー、ポリエチレンオキシド/シリコーンコポリマー、ポリエチレンオキシド/アルキルシリコーンコポリマー)、及びこれらの混合物などのポリシロキサン化合物の非限定的な実施例から構成させてもよい。
【0064】
約4個〜約32個の炭素原子を有する好適な石油系炭化水素の非限定例としては、鉱油、ワセリン、イソパラフィン、様々なその他の分枝鎖炭化水素、及びこれらの組み合わせが挙げられる。鉱油は「液体ワセリン」としても既知であり、普通は約16〜約20個の炭素原子を有する炭化水素のそれほど粘稠ではない混合物を指す。ワセリンはまた「ミネラルワックス」、「石油ゼリー」、及び「ミネラルゼリー」としても既知であり、普通は約16〜約32個の炭素原子を有する炭化水素のより粘稠な混合物を指す。ワセリンの市販例としては、プロトペット(Protopet(登録商標))1Sとして販売されるワセリンが挙げられ、これはコネチカット州グリニッチ(Greenwich, Connecticut)所在のウィトコ・コーポレーション(Witco Corporation)より入手可能である。
【0065】
約12〜約24個の炭素原子を有する好適な脂肪アルコールの非限定例としては、飽和非置換の一価アルコール又はこれらの組み合わせが挙げられ、その融点は約110℃未満の、好ましくは約45℃〜約110℃である。本発明のローション組成物に用いる脂肪アルコールキャリアの具体例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリル(lignocaryl)アルコール、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。市販のセテアリルアルコールの例はステノール(Stenol)1822であり、及びベヘニルアルコールはラネッテ(Lanette)22であり、これらの両方共オハイオ州シンシナティ所在のコグニス・コーポレーション(Cognis Corporation)より入手可能である。
【0066】
好適な脂肪酸エステルの非限定例としては、C12〜C28脂肪酸及び短鎖(C〜C、好ましくはC〜C)一価アルコールの混合物、好ましくはC16〜C24飽和脂肪酸及び短鎖(C〜C、好ましくはC〜C)一価アルコールの混合物から得られる脂肪酸エステルが挙げられる。こうしたエステルの代表的な例としては、メチルパルミテート、メチルステアレート、イソプロピルラウレート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルへキシルパルミテート、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な脂肪酸エステルはまた、より長鎖の脂肪アルコール(C12〜C28、好ましくはC12〜C16)、及び乳酸のような、より短鎖の脂肪酸のエステルから得られ、その具体例には、ラウリルラクテート及びセチルラクテートが含まれる。
【0067】
好適なアルキルエトキシレートの非限定例としては、約2〜約30の平均エトキシ化度を有するC12〜C22の脂肪アルコールエトキシレートが挙げられる。約1〜約6個の炭素原子を有する好適な低級アルコールの非限定例としては、エタノール、イソプロパノール、ブタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2ヘキサンジオール、エーテルプロパノール、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な低分子量グリコール及び多価アルコールの非限定例としては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、分子量200〜600g/モル)、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(例えば、分子量425〜2025g/モル)、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な炭化水素、ポリシロキサン化合物、及び脂肪アルコールエトキシレートを包含するキャリア成分のより詳細な記載は、1997年7月1日にロー(Roe)らに発行された、「ローションを適用したトップシートを有するおむつ(Diaper Having A Lotioned トップシート)」という題名の米国特許番号第5,643,588号に見ることができる。
【0068】
一つの実施形態では、キャリアには、前述の1つ以上の石油系炭化水素及び1つ以上の脂肪アルコールの組み合わせが含まれている。約4〜約32の炭素原子を有する1つ以上の石油系炭化水素を、約12〜約22の炭素原子を有する1つ以上の脂肪アルコールとの組み合わせで用いる場合、石油系炭化水素は、ローション組成物の約20重量%〜約99重量%、好ましくは約30重量%〜約85重量%、より好ましくは約40重量%〜約80重量%の範囲の総濃度で含まれ、脂肪アルコールは、ローション組成物の約0.2重量%〜約65重量%、好ましくは約1重量%〜約50重量%、より好ましくは約2重量%〜約40重量%の範囲の総濃度で含まれる。
【0069】
〜C32炭化水素、C12〜C22脂肪アルコール、及び燻蒸シリカを含む石油系キャリアシステムは、キャリア、皮膚治療剤、及び任意の任意成分の均一な混合物を提供し、この均一な混合物は皮膚と皮膚治療剤との間の十分な接触を確実にし、その結果として皮膚疾患の有効な予防及び治療をもたらすと考えられている。好ましい石油系キャリアシステム中に、又は本明細書に記載された任意のその他のキャリアと共に含ませるのに好適な燻蒸シリカとしては、コロイド状の発熱性シリカ顔料が挙げられ、これはキャブ・オー・シル(Cab-O-Sil(登録商標))の商品名により販売され、これはイリノイ州タスコラ(Tuscola, Illinois)所在のキャボット・コーポレーション(Cabot Corporation)より市販されている。これらのコロイド状の発熱性シリカ顔料は、約0.1ミクロン〜約100ミクロンの平均粒径を有する小顆粒発熱性シリカ顔料である。市販のキャブ・オー・シル(Cab-O-Sil(登録商標))シリカ顔料の具体例としては、キャブ・オー・シル(Cab-O-Sil(登録商標))TS−720(ポリジメチルシロキサン処理された燻蒸シリカ)、キャブ・オー・シル(Cab-O-Sil(登録商標))TS−530(トリメチルシラン化された燻蒸シリカ)、及びキャブ・オー・シル(Cab-O-Sil(登録商標))TS−610(ジメチルジシラン化された燻蒸シリカ)が挙げられる。燻蒸シリカはローション組成物に所望の粘度又は増粘特性を提供し、典型的にはローション組成物の約0.01重量%〜約15重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の範囲の濃度で含まれる。
【0070】
燻蒸シリカは単一で用いても、又はタルク、処理されたベントナイトを含むベントナイト、処理されたヘクトライトを含むヘクトライト、処理されたケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ソルビトール、コロイド状二酸化シリコーン、鯨蝋、カルナバワックス、ビーワックス、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、微結晶ワックス、カストロールワックス、セレシン、エスパルト、アウリクリ(ouricuri)、レゾワックス(rezowax)、ポリエチレンワックス、C12〜C24脂肪酸、ポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、ポリメタクリレートポリマー、ポリメタクリレート及びスチレンコポリマー、若しくはこれらの組み合わせのような、その他の任意の粘性剤若しくは増粘剤との組み合わせにおいて用いることも可能である。こういったその他の任意の粘度変性剤若しくは増粘剤はまた、ローション組成物の約0.01重量%〜約15重量%の範囲の総濃度で含まれる。別の好適な粘性剤又は増粘剤の非限定具体例としては、ベントン(Bentone(登録商標))38として販売されるベントナイトが挙げられ、これはレオックス・インコーポレーション(Rheox Incorporation)より入手可能である。
【0071】
キャリアが疎水性であることは好ましい。更に、本発明のローション組成物に界面活性剤を含めないことが好ましい。そのため、本発明の好ましい実施形態では、ローションは少なくともトップシートの疎水性度と同じ大きさの疎水性度を有し、ローションの疎水性度は主として界面活性剤構成成分を欠いていることによる。何らかの条件下で、疎水性キャリアの湿潤性を増加させる必要がある場合には、低いエトキシル化度、及び約7未満のHLB値を一般に有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルエトキシレート、アルキルエトキシレート化アミン、ポリエチレングリコールエステル、及び/又はソルビタン脂肪酸エステルのような湿潤剤を任意に添加してもよい。好適な添加剤は均一な混合物を形成するためにキャリアと混和性である。本発明の生理用品を用いる人々の皮膚感受性が強いこともあるため、これらの湿潤剤は皮膚に対して相対的に低刺激性及び非刺激性であることが必要である。典型的には、これらの湿潤剤は皮膚に非刺激性であるためだけでなく、いずれかの内在するティッシュ積層体構造への他の望ましくない効果、例えば引張り強度の減少を回避するためにも非イオン性である。好適な湿潤剤は典型的には10未満の、好ましくは9未満の、より好ましくは8未満の、更により好ましくは7未満のHLB値を有する。
【0072】
好適な湿潤剤の非限定具体例としては、ノニルフェノール又はポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(エトキシル化20;HLB5.7)、オクチルフェノール又はポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(エトキシル化10;HLB3.5)、ステアリルアルコール又はポリオキシエチレンステアリルエーテル(エトキシル化20;HLB4.9)、ステアリルアミン又はポリオキシエチレンステアリルアミン(エトキシル化20;HLB4.9)、ポリエチレングリコール200ジラウレート(HLB5.9)、ポリエチレングリコール200ジステアレート(HLB4.8)、モノステアリン酸ソルビタン(HLB4.7を有する「スパン(Span)60」)、ソルビタントリステアレート(HLB2.1を有する「スパン(Span)65」)、ソルビタンモノオレエート(HLB4.3を有する「スパン(Span)80」)、ソルビタントリオレエート(HLB1.8を有する「スパン(Span)85」)が挙げられ、これらの各々はセル・ケミカル・カンパニー(Cell Chemical Company)(韓国インチョン)又はユニケマ(米国デラウェア州ニューカッスル(New Castle, Delaware))より入手可能である。
【0073】
ローション組成物の湿潤性を所望の程度に増加させるために必要な湿潤剤の量は、そのHLB値及び用いられるキャリアのHLBの程度並びに同様な要因に依存する。ローション組成物には、組成物の湿潤特性を増加させるために必要な場合、約1〜約50%の湿潤剤を含めることができる。好ましくは、ローション組成物には、湿潤性を増加させるために必要な場合、約1〜約25%、最も好ましくは約10〜約20%の湿潤剤を含有させる。
【0074】
トップシートとして用いるのに好適な有孔フィルム材料としては、非吸収性であり及び身体滲出液に対して透過性であり、並びにトップシートを通る流体の逆流が最小限であるか又は全くない、有孔プラスチックフィルムが挙げられる。有孔及び孔なし成形フィルムを包含するその他の好適な成形フィルムの非限定例は、1975年12月30日にトンプソン(Thompson)に発行された米国特許第3,929,135号;1982年4月13日にムーラン(Mullane)らに発行された米国特許第4,324,246号;1982年8月3日にレーデル(Radel)らに発行された米国特許第4,324,314号;1984年7月31日にアー(Ahr)らに発行された米国特許第4,463,045号;1991年4月9日にベアード(Baird)に発行された米国特許第5,006,394号;1986年9月2日にキュロー(Curro)らに発行された米国特許第4,609,518号;及び1986年12月16日にキュロー(Curro)らに発行された米国特許第4,629,643号に、より詳細に記載されている。市販の成形フィルムのトップシートとしては、プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(Procter&Gamble Company)(オハイオ州シンシナティ)より商品名ドライ・ウィーブ(DRI-WEAVE(登録商標))として市販されているトップシート材料が挙げられる。
【0075】
トップシートとして用いるのに好適な織布材料及び不織布材料の非限定例としては、天然繊維、修飾された天然繊維、合成繊維、又はこれらの組み合わせから製造された繊維性材料が挙げられる。これらの繊維性材料は、親水性又は疎水性のいずれかであり得るが、トップシートは疎水性であるか又は疎水性にされていることが好ましい。親水性構成成分を含有するトップシートを製造する任意の既知の方法を用いることにより、トップシートの一部を親水性にできることもひとつの選択である。一つのこうした方法として、1990年8月21日にオズボーン(Osborn)に発行された米国特許第4,950,264号に記載されているような、界面活性剤を有する不織布/有孔熱可塑性成形フィルムトップシートの有孔フィルム構成成分を処理することが挙げられる。界面活性剤を備えたトップシートを処理するプロセスを記載するその他の好適な方法は、米国特許番号第4,988,344号及び第4,988,345号に開示され、両方共1991年1月29日にレイジング(Reising)らに発行されている。トップシートには、親水性繊維、疎水性繊維、又はこれらの組み合わせを含めることができる。
【0076】
トップシートに不織布ウェブの形態の不織布繊維性材料を含める場合には、その不織布ウェブは不織布ウェブを製造するいかなる既知の手順により製造することもできるが、これの非限定例として、スパンボンディング、カーディング、湿式、風成、メルトブロウン、ニードルパンチング、機械的絡み合わせ、熱機械的絡み合わせ、及び湿式絡み合わせが挙げられる。その他の好適な不織布材料としては、低い坪量の不織布、即ち約18g/m〜約25g/mの坪量を有する不織布が挙げられる。こうした不織布材料の例は、商品名P−8により、マサチューセッツ州ウォルポール(Walpole, Massachusetts.)所在のインターナショナル・ペーパー・カンパニー(International Paper Company)の一部門であるヴェラテック・インコーポレーション(Veratec, Incorporation)より市販されている。
【0077】
バックシートが生理用品に吸収され及び含有された滲出液が外部に漏れるのを防止するという条件のもとに、バックシートは、いかなる既知の又はそれ以外の有効なバックシート材料にすることができる。バックシートとして用いるのに好適な可撓性材料としては、織布材料及び不織布材料、ラミネートティッシュ、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、フィルムコーティング不織布材料のような複合材料、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
吸収性コアは典型的には、トップシートとバックシートとの間に配置する。本明細書で使用する「吸収性コア」という用語は、尿、血液、経血、及び身体滲出液中に見出される水分のような水性流体を、吸収、分配、及び貯蔵するために好適な材料又は材料の組み合わせを指す。吸収性コアの大きさと形状は、吸収能力要件に適合するように、及び着用者/使用者に安心感を提供するように変更することができる。本発明に用いるのに好適な吸収性コアは、液体吸収性材料が吸収能力要件に適合するように構成又は構築することができるという条件のもとで、吸収性物品に用いられる当該技術分野において既知のいかなる液体吸収性材料にすることができる。吸収性コアとして用いるのに好適な液体吸収性材料の非限定例としては、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプ;捲縮セルロース塊;ヒドロゲル形成性ポリマーゲル化剤のような超吸収性ポリマーを包含する吸収性ゲル材料;化学的に剛化、変性、若しくは架橋したセルロース繊維;コフォームを含むメルトブロウンポリマー;捲縮ポリエステル繊維を含む合成繊維;ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ;毛管チャネル繊維;吸収性フォーム;吸収性スポンジ;合成ステープル繊維;ピートモス;若しくは任意の等価の材料;又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0079】
本発明はまた、本明細書に記載したローション組成物で皮膚を治療する方法に関するものである。一般に、安全且つ有効な量のローション組成物を本明細書に記載した吸収性物品に適用し、こうした安全且つ有効な量は、約0.0015mg/cm(0.01mg/インチ)〜約100.5mg/cm(100mg/インチ)、好ましくは約0.003mg/cm(0.02mg/インチ)〜約12.4mg/cm(80mg/インチ)、より好ましくは約0.02mg/cm(0.015mg/インチ)〜約7.75mg/cm(50mg/インチ)のローション組成物を吸収性物品に適用することを含む。
【0080】
典型的には、吸収性物品を1回につき通常約3時間使用する間に、少なくとも約0.00015mg/cm(0.001mg/インチ)〜約15.5mg/cm(100mg/インチ)、好ましくは約0.0006mg/cm(0.004mg/インチ)〜約11mg/cm(72mg/インチ)、より好ましくは約0.005mg/cm(0.03mg/インチ)〜約6.2mg/cm(40mg/インチ)の組成物が皮膚に移動するように、安全且つ有効な量の本発明のローション組成物を吸収性物品に適用する。吸収性物品は一般に日中は3〜6時間毎に、及び夜間の防備に1度取り換えるが、結果として少なくとも安全且つ有効な量の約0.00045mg/cm(0.003mg/インチ)〜約124mg/cm(800mg/インチ)、好ましくは約0.0018mg/cm(0.012mg/インチ)〜約88mg/cm(576mg/インチ)、より好ましくは約0.015mg/cm(0.09mg/インチ)〜約49.6mg/cm(320mg/インチ)のローション組成物を一日間隔(24時間周期)で投与する。しかしながら、本明細書に記載した皮膚治療の効果をもたらすために安全且つ有効な量のローション組成物を投与するという条件のもとに、本明細書に記載した吸収性物品を介して、本発明のローション組成物の着用者の皮膚上への移動は、一日、数日、数週間、数ヶ月、又は数年の間、適切な間隔で生じ得る。
【0081】
本発明のローション組成物は、ローション組成物を使い捨て吸収性物品のような吸収性製品上に分配するための任意の既知の又はそれ以外の有効な技術により、吸収性物品に適用することができる。ローション組成物を吸収性物品上に適用する方法の非限定例としては、噴霧、印刷(例えばフレキソ印刷)、コーティング(例えば接触スロットコーティング及びグラビアコーティング)、押出成形、又はこれらの適用技術の組み合わせが挙げられる。ローション組成物の吸収性物品上への適用は、ローション組成物の投与及び/又は付着のためのローション組成物の皮膚上への移動又は移行を促進し、結果として安全且つ有効な量の組成物が皮膚疾患の改善された予防及び減少のために適用されることになる。そのため、皮膚に移動又は移行するであろうローション組成物の安全且つ有効な量は、施されるローション組成物の種類、ローション組成物が施される身体接触面の部分、及びローション組成物を投与するために用いる吸収性物品の種類といった要因に依存する。
【0082】
ローション組成物が含まれている吸収性物品の使用中に、着用者の皮膚に移動する、本明細書に記載したローション組成物の量を算出する際には、任意の好適な方法を用いることができる。ローション組成物の移動量を計算する方法の具体例としては、生体内皮膚類似物質の分析を伴うガスクロマトグラフ分析手順及びその他の定量的分析手順が挙げられる。好適なガスクロマトグラフ手順は、1999年9月16日に公開されたドナルドC.ロー(Donald C.Roe)らのPCT国際公開特許WO99/45973に、より詳細に記載されている。
【0083】
本発明のローション組成物は、本明細書に定義した必須の皮膚治療剤が含まれているローション組成物を提供するために好適ないずれかの既知の、又はさもなければ有効な技術により調製してもよい。一般に、ローション組成物は、最初に、ワセリン及びベヘニルアルコールのような好適なキャリアが含まれているキャリアシステムを燻蒸シリカ増粘剤と組み合わせて製造することにより調製する。次に、皮膚治療剤及び任意のスキンコンディショニング剤のようないずれかの任意成分が含まれている混合物をキャリアシステムに、約80℃の融解混合温度で添加する。キャリアシステム、皮膚治療剤、及びいずれかの任意成分を典型的には約80℃の温度で処理するが、これらの物質は、約60℃〜約90℃、好ましくは約70℃〜約90℃の範囲の温度で処理することができる。結果として得られたローション組成物を続いてノードセン(Nordsen)EP11−12−02のような接触塗布器を用いて吸収性物品のトップシート構成成分に適用する。
【0084】
本発明のローション組成物は、組成物を吸収性物品に適用した結果、安全且つ有効な量の組成物を吸収性物品の着用者の皮膚上に移動させることができるように調製する。そのため、ローション組成物は、周囲条件下で相対的に不動であり、及び吸収性物品の着用者接触面上に局在し体温で着用者に容易に移動可能であり、更に過激な貯蔵条件下で完全に液体ではないような製品濃度を有するのが好ましい。換言すれば、ローション組成物は、組成物が通常の接触、着用者の動き、及び/又は身体の熱により皮膚上に容易に移動するように、周囲条件(約25℃)及び/又は体温(約37℃)で固体又は半固体である。ローション組成物の軟度は、濃度を測定するための透過度計の使用を伴うASTM D5試験方法により測定することができる。典型的には、本発明のローション組成物は、40℃でASTM D5試験方法中に概説された試験手順により測定した場合に、約10〜約300、好ましくは約20〜約250、より好ましくは約30〜約200の稠度を有する。
【0085】
このローション組成物の固体又は半固体の稠度により、所望のローションの効果をもたらすために吸収性物品に適用すべき組成物の濃度を相対的に低くできる。「半固体」とは、組成物が吸収性物品上の所望の位置に相対的に静止して留まり、並びに物品の望ましくない位置に流動又は移行する傾向がないように、組成物が、擬塑性体又は塑性液体に典型的なレオロジーを有することを意味する。本発明の固体ローション組成物は、同様に特別の位置に留まることができ、且つ物品の望ましくない位置に流動又は移行しない。これらの固体及び半固体のローション組成物は、組成物を物品の意図された位置に局在した状態に保持するのに十分高いが、着用者の皮膚ヘの移動を妨げる程には高くはない粘度を有する。典型的には、固体及び半固体のローション組成物の最終製品は、40℃で、約3000Pa(3×10ダイン/cm2)の剪断応力条件下(吸収性物品が約40℃の温度条件で貯蔵又は輸送される間の、組成物に適用される剪断応力)で、約1000Pa・s(1.0×10センチポアズ)〜約1EPa・s(1.0×1010センチポアズ)の範囲の粘度を有する。
【0086】
しかしながら、固体及び半固体のローション組成物は、結果として組成物の変形をもたらす剪断応力を適用することにより、組成物の皮膚上への移動又は移行できるように流動可能にすることができる。約40℃の温度条件下で吸収性物品の着用の間に少なくとも一度は適用される剪断応力は、典型的には約1EPa(1.0×10ダイン/cm2)であり、及びこの剪断応力によりローション組成物は約0.01Pa・s(1.0×10センチポアズ)〜約100Pa・s(1.0×10センチポアズ)の粘度を有する結果となり得る。適用された剪断応力下で、ローション組成物がより低い粘度の値を得るのは、組成物が固体構成成分を含有する一方で、組成物はまた液体物質をも含有するという事実によると考えられる。本明細書に記載した吸収性物品着用中に、結果としてローション組成物を着用者の皮膚上へ有効に移動させるように、着用者の皮膚と物品の身体接触面との間に十分な潤滑を得るために低粘度を達成することが望ましい。様々な剪断応力での粘度は、レオメトリックス社(Rheometrics Incorporation)より入手可能なレオメーター(Rheometer)SR−2000のような当該技術分野において既知のレオメーターを使用して測定することができる。
【0087】
ローション組成物は、皮膚の外部表面又は内部表面上へのローション組成物の送達のために、典型的には吸収性物品のトップシートに適用する。ローション組成物は吸収性物品の他の領域に適用することもでき、これらの領域としてはウィング、サイドパネル、吸収性コア、コアとトップシートとの中間の任意の二次層、又は吸収性物品の任意のその他の区域が挙げられる。
【0088】
本明細書に記載した使い捨て吸収性物品のような吸収性物品を組み立てる方法としては、使い捨て吸収性物品を構築及び構成するための当該技術分野において既知の従来技術が挙げられる。例えば、バックシート及び/又はトップシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層、又は接着剤の別個の線、螺旋、若しくは点の配列により、吸収性コアに結合させるか、又は互いに結合させることができる。満足のいくものであることが判明した接着剤は、ミネソタ州セントポールのH.B.フーラー社(H. B. Fuller Company)により、HL−1258又はH−2031の名称で製造されている。
【0089】
本発明のローション組成物はまた、組成物をエアゾールディスペンサー、引き金式スプレーディスペンサー、ポンプ式スプレーディスペンサー、瓶、スティックディスペンサー、コットンボール、貼付剤、スポンジ、及び任意の他の種類の既知である、又はそれ以外の有効な送達媒体の中に組み入れることにより皮膚上に送達することができる。
【0090】
生理用品については、ローション付加レベルの量は、おむつのような他の吸収性物品に用いられるものより著しく高いことが可能である。理論により束縛さるわけではないが、例えばローションは、3mg/cm、4mg/cm、5mg/cm、6mg/cm、7mg/cm、8mg/cm、9mg/cm、又は10mg/cmの水準で添加され得ると考えられている。これらのレベルはローションにより実際に覆われている面積を指す。
【0091】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれているが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈すべきではない。
【0092】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0093】
本明細書は、本発明の主題を特定して指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付の図面と関連させた次の説明から更に容易に理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】有孔トップシート及びローション組成物を備えている生理用品の平面図。
【図2】有孔トップシート及びローション組成物を備えている生理用品の平面図。
【図3】本発明の吸収性コアの使用中における配置の斜視図。
【図4】本発明の吸収性コアの特徴を示す平面図。
【図5】本発明の吸収性コアの特徴を示す平面図。
【図6】本発明の吸収性コアの特徴を示す平面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理用品であって、
(a)身体対向面を備えたトップシートと、
(b)前記トップシートに結合しているバックシートと、
(c)前記トップシートと前記バックシートとの間に配置した吸収性コアとから構成されており、
(d)前記吸収性コアに、剛性が異なる3つの領域が備わっており、前記領域の少なくとも1つに、前記コアから材料が取り除かれている横方向の部分があり、前記部分が細長い孔であることを特徴とする生理用品。
【請求項2】
前記吸収性コアが横方向中心線に対して非対称である、請求項1に記載の生理用品。
【請求項3】
前記吸収性コアが高内相エマルションフォームを含む、請求項1又は2に記載の生理用品。
【請求項4】
前記細長い孔の平均幅が少なくとも約1mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の生理用品。
【請求項5】
前記吸収性コアに、複数の開口部を備えた領域があり、前記開口部の直径がそれぞれ少なくとも約0.5mmであることを更なる特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生理用品。
【請求項6】
前記吸収性コアに、その長手方向縁部沿いに延在する側面補強材が備わっている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生理用品。
【請求項7】
前記トップシートは、その上に施されたローションを更に有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の生理用品。
【請求項8】
前記ローションが前記トップシート上に不均一に配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の生理用品。
【請求項9】
前記ローションが前記トップシート上にストライプ状に、通常前記用品に対し長手方向に配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の生理用品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−529721(P2008−529721A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−556165(P2007−556165)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/003900
【国際公開番号】WO2006/088667
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】