説明

供給カセット、記録装置、及び、供給方法

【課題】簡単な構成で記録位置精度を高めること。
【解決手段】レンチキュラーレンズを有する記録媒体を記録装置に供給するための供給カセットであって、前記記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、を備える供給カセット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給カセット、記録装置、及び、供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レンチキュラーレンズの背面に画像を配置することによって、立体画像あるいは見る角度に応じて絵柄が変化する画像が得られることが知られている。このような画像を得る際に、レンチキュラーレンズの背面に画像を貼り合わせても良いが、レンチキュラーレンズの背面に画像を直接記録することも行われている。
【0003】
レンチキュラーレンズの背面の画像(レンチキュラー画像)は、レンチキュラーレンズのレンズ配列に精度良く合わせる必要がある。このため、レンチキュラーレンズの背面に画像を記録する場合にも、レンチキュラーレンズと画像とを精度良く位置合わせする必要がある。
【0004】
特許文献1では、センサーを用いてレンチキュラーレンズの位置を検出し、この検出結果に基づいて所定の位置に記録を行う技術が開示されている。また、特許文献2には、搬送用トレイに載置された記録媒体がトレイ上で位置ずれしない対策を施し、記録位置の精度を高める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3471930号公報
【特許文献2】特開2007−130769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、レンチキュラーレンズの位置を検出するためのセンサーが必要になるため、装置のコストが高くなる。また、特許文献2では、搬送トレイに対する記録媒体の位置ずれを抑制できても、搬送トレイが搬送方向に対して傾斜した状態で搬送されてしまうと、記録媒体への画像記録位置の精度が低下する。
本発明は、簡単な構成で記録位置精度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための主たる発明は、
レンチキュラーレンズを有する記録媒体を記録装置に供給するための供給カセットであって、
前記記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、
前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、
を備える供給カセットである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1Aは、レンズシートの拡大断面図である。図1Bは、レンズシートをレンチキュラーレンズ側から見た図である。図1Cは、別のレンズシートの説明図である。
【図2】記録装置の概略構成を説明するためのブロック図である。
【図3】記録装置を後方から見た斜視図である。
【図4】図3に示す部分Rの拡大図である。
【図5】図5Aは、レンズシートがガイドに対して斜めに載置された様子を上から見た図である。図5Bは、図5AのA−A断面図である。図5Cは、図5AのB−B断面図である。
【図6】変形例における供給カセット200と記録装置100との関係を示す図である。
【図7】図7Aは、図3のガイドの係合部の断面形状の説明図である。図7Bは、第1変形例の係合部の断面形状の説明図である。図7Cは、第2変形例の係合部の断面形状の説明図である。図7Dは、第4変形例の係合部の断面形状の説明図である。図7Eは、第4変形例の係合部の断面形状の説明図である。
【図8】図8Aは、図3のガイドの搬送方向上流側の端面の説明図である。図8Bは、ガイドの端面形状の変形例の説明図である。
【図9】図9Aは、図3のガイドの係合部の端部形状の説明図である。図9B〜図9Eは、係合部の凸部の端部形状の変形例である。
【図10】変形例のガイドの一部を上から見た図である。
【図11】図11Aは、凸部の個数の第1変形例の説明図である。図11Bは、凸部の個数の第2変形例の説明図である。図11Cは、凸部の個数の第3変形例の説明図である。図11Dは、凸部の個数の第4変形例の説明図である。
【図12】検査用画像の説明図である。
【図13】レンチキュラーレンズの側から見た検査用画像の説明図である。
【図14】本実施形態における供給カセット200を説明する図である。
【図15】第1変形例の供給カセット200’を説明する図である。
【図16】第2変形例の供給カセット200’’を説明する図である。
【図17】第3変形例の供給カセット200’’’を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0010】
レンチキュラーレンズを有する記録媒体を記録装置に供給するための供給カセットであって、
前記記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、
前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、
を備える供給カセット。
このようにすることで、簡単な構成で記録位置精度を高めることができる。
【0011】
かかる供給カセットであって、前記挿入口に挿入可能な定型サイズの前記記録媒体の前記母線方向の長さよりも、前記挿入口から前記供給口までの間隔の方が長いことが望ましい。また、前記スリットは、前記外枠の中央部に設けられることが望ましい。また、前記スリットは、前記外枠において前記母線方向に交差する方向の端部に設けられることとしてもよい。また、前記スリットは、前記外枠における前記記録媒体の挿入孔からの切り込みによって形成されていることとしてもよい。
【0012】
また、さらに、前記スリットを通して前記記録媒体を前記案内部に押圧するための押圧部材を備えることとしてもよい。また、前記スリットは、前記押圧部材を前記所定方向に摺動させるためのガイドを備えることが望ましい。また、前記案内部は、前記所定方向に沿って形成された凸部を有することが望ましい。
このようにすることで、簡単な構成で記録位置精度を高めることができる。
【0013】
(A)レンチキュラーレンズを有する記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、
前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、
を備える供給カセットと、
(B)前記供給口から供給される前記記録媒体に液体を噴射するヘッドと、
を備える記録装置。
このようにすることで、簡単な構成で記録位置精度を高めることができる。
【0014】
レンチキュラーレンズを有する記録媒体を供給カセットの挿入口に挿入することと、
前記供給カセットに形成されたスリットから前記レンチキュラーレンズを前記案内部に対して押圧しつつ前記挿入口に対抗する供給口に前記記録媒体を搬送することと、
前記供給口から前記記録媒体を前記母線方向に沿って排出させることと、
を含む、供給方法。
このようにすることで、簡単な構成で記録位置精度を高めることができる。
【0015】
===レンズシート===
まず、レンチキュラーレンズを有する記録媒体であるレンズシートについて説明する。
図1Aは、レンズシートの拡大断面図である。図1Bは、レンズシートをレンチキュラーレンズ側から見た図である。図1Cは、別のレンズシートの説明図である。
【0016】
レンズシートLは、レンチキュラーレンズ7と、画像形成層8とを有する。
レンチキュラーレンズ7は、多数のシリンドリカルレンズ13をシート面方向に配列した樹脂製の光学部材(シリンドリカルレンズアレイ)である。以下の説明では、シリンドリカルレンズ13の母線方向を「x方向」とし、シリンドリカルレンズ13の並ぶ方向を「y方向」とする(x、yは小文字)。また、各シリンドリカルレンズ13の最も突出している部分(ピーク)を「山」と呼び、シリンドリカルレンズ間の凹部分を「谷」と呼び、山の連なる線を「稜線」と呼ぶことがある。
【0017】
画像形成層8は、インク透過層8Aと、インク吸収層8Bとを有する。インク透過層8Aは、レンズシートLの外側に位置し、インク吸収層8Bは、インク透過層8Aとレンチキュラーレンズ7との間に位置する。レンズシートLの画像形成層8の側からインクジェット記録方式で画像を記録すると、インクがインク透過層8Aを透過してインク吸収層8Bに吸収され、レンチキュラーレンズ7越しに画像を視認できる。
【0018】
なお、レンズシートLの画像形成層8は無くても良い。例えば、紫外線硬化インクを用いれば、インク透過層8Aやインク吸収層8Bなどが無くても、レンチキュラーレンズ7の背面に直接画像を記録することができる。
【0019】
以下に説明する本実施形態の記録装置は、レンチキュラーレンズ7の形状を利用して、レンチキュラーレンズ7の母線方向(x方向)に沿ってレンズシートLを搬送する。具体的には、搬送方向に沿って凸部をガイド(後述)上に形成しておき、この凸部にシリンドリカルレンズ間の谷間が係合しながらレンズシートLを滑らせるように搬送することによって、記録装置の搬送方向とレンズの母線方向(x方向)とが一致するようにしている。
【0020】
これにより、記録装置の記録位置(ヘッドがインクを吐出して画像を形成する位置)において、レンチキュラーレンズ7の各シリンドリカルレンズ13が所定位置に位置決めされた状態になる。この結果、レンチキュラーレンズ7のレンズ配列に合わせて、精度良く画像を記録できる。
【0021】
なお、図1Bでは、レンズシートLの辺の方向は、x方向やy方向と一致している。但し、図1Cのように、レンズシートLの種類により、若しくはレンズシートLの製造精度により、レンズシートLの辺の方向は、x方向やy方向と一致しないことがある。本実施形態の記録装置は、図1CのようなレンズシートLに対しても、記録装置の搬送方向とレンズの母線方向(x方向)とを一致させ、レンチキュラーレンズ7のレンズ配列に合わせて、精度良く画像を記録できる。
【0022】
また、図1Bのような場合においても、レンズシートLの辺にシリンドリカルレンズ13の山が位置することもあるし、谷が位置することもある。本実施形態の記録装置によれば、レンズシートLの辺にシリンドリカルレンズ13の山が位置するか谷が位置するかに関わらず、レンチキュラーレンズ7の各シリンドリカルレンズ13が所定位置に位置決めされた状態になる。
【0023】
===本実施形態===
<記録装置の概要>
図2は、記録装置の概略構成を説明するためのブロック図である。図3は、記録装置を後方から見た斜視図である。なお、図3において、記録装置100の搬送方向をX方向とし、ヘッドの主走査方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする(X、Y、Zは大文字)。後述するように、X方向(記録装置100の搬送方向)とx方向(レンズシートLのレンズの母線方向)は、一致することになる。
【0024】
外部装置であるコンピューター110は、記録装置100に記録させるための画像を生成し、記録用データを記録装置100に送信する。レンズシートLに記録を行う場合には、コンピューター110は、ユーザーの指定した複数の画像をレンズピッチ等に応じて加工・合成することによって記録用の画像を生成し、その画像を記録させるための記録用データを記録装置100に送信する。なお、記録用データを生成する機能を記録装置100が備えていてもよい。
【0025】
記録装置100は、コンピューター110から受信した記録用データに基づいて、媒体に記録を行う。レンズシートLに記録を行う場合には、レンズピッチに応じて生成された記録用データに基づいて、レンズシートLの背面に画像を記録する。
【0026】
記録装置100は、筐体2と、ガイド3を含む供給カセット200と、搬送ローラー4及び排紙ローラー5と、ヘッド6等を有する。筐体2は、記録装置100の外装体である。供給カセット200は、レンズシートLを記録装置100内部に供給するために記録装置100にセットされるカセットである。搬送ローラー4及び排紙ローラー5は、供給カセット200から供給されたレンズシートLを搬送方向に搬送する。ヘッド6は、レンズシートLに対して記録を行う。
【0027】
筐体2には、供給カセット挿入部9と、排紙開口部10とが設けられている。供給カセット挿入部9から供給されたレンズシートLは、搬送ローラー4及び排紙ローラー5によって搬送方向に搬送されると共に、ヘッド6によって記録が行われ、排紙開口部10から記録装置100の外部に排出される。
【0028】
供給カセット200は、矩形上の外枠を有し、その内部にガイド3を有する。また、供給カセット200の上部には後述するスリット210が形成されており、スリット210を通り供給カセット200内のレンズシートLを押圧することができるようになっている。尚、供給カセット200の説明は、図14以降に詳述する。
【0029】
ガイド3は、供給カセット200の底部に配置され、全体として矩形の板状体を呈している。ガイド3は、搬送方向に関して、供給カセット200のレンズシート挿入口202からレンズシート供給口204にわたって形成されている。また、Y方向(若しくはレンズシートLの幅方向)に関して、レンズシートLの全幅を支持できるだけの幅がある。
【0030】
ヘッド6の前後には、搬送ローラー4と排紙ローラー5が配置されている。搬送ローラー4は搬送用モーター16によって回転駆動され、排紙ローラー5は排紙用モーター17によって回転駆動される。
【0031】
ヘッド6は、インクを吐出するインクジェット型の記録ヘッドであり、キャリッジ18の下面に取り付けられている。キャリッジ18は、Y方向に沿って設けられたキャリッジガイド19によってY方向に移動可能に支持され、キャリッジ用モーター20により駆動されるタイミングベルト21に取り付けられている。このため、キャリッジ用モーター20によりタイミングベルト21が回転駆動すると、キャリッジ18と共にヘッド6がY方向に往復移動することができる。
【0032】
コントローラーは、搬送用モーター16や排紙用ローラー17を制御することによって、レンズシートLの搬送方向への搬送を制御する。また、コントローラーは、キャリッジ用モーター20を制御することによって、ヘッド6の移動を制御する。また、コントローラーは、ヘッド6からのインクの吐出を制御する。これにより、コントローラーは、レンズシートLの所望の位置に画像を記録することができる。
【0033】
なお、レンズシートLに画像を記録するときには、画像形成層8の側がヘッド6に対向し、レンチキュラーレンズ7の側がガイド3と接触するように、レンズシートLをガイド3に載置する。そして、スリット210を通してレンズシートLをガイド3に押し当てつつ搬送方向に移動させる。その後、搬送ローラー4によってレンズシートLが搬送方向に搬送されヘッド6の下部に移動させられる。これにより、ヘッド6は画像形成層8に対して記録を行い、レンチキュラーレンズ7の側から画像形成層8に記録された画像を視認することができる記録物が作成される。
【0034】
<ガイドの構成>
図4は、図3に示す部分Rの拡大図である。
ガイド3は、供給カセットの底面11と、係合部12とを備えている。係合部12は、レンチキュラーレンズ7と同一形状であり、底面11上に設けられている。すなわち、シリンドリカルレンズ13と同一形状の線条の凸部14が、レンズピッチと同じピッチで並んでいる。このため、レンチキュラーレンズ7を転用して係合部12を形成しても良い。係合部12の形状がレンチキュラーレンズ7と同一形状であるため、ここでは、係合部12の凸部14の最も突出している部分を「山」と呼び、凸部14の間の凹部分を「谷」と呼び、山の連なる線を「稜線」と呼び、稜線と平行な方向を「母線方向」と呼ぶことがある。
【0035】
ガイド3は、線条の凸部14の母線方向が記録装置100の搬送方向(X方向)と一致するように位置調整されて、記録装置100に取り付けられている。また、線条の凸部14は、レンズシートLの幅よりも広い幅に亘って並設されている。
【0036】
係合部12がレンチキュラーレンズ7と同一形状であるため、レンチキュラーレンズ7の側を下にしてレンズシートLをガイド3に載置したときに、レンチキュラーレンズ7のシリンドリカルレンズ13とガイド3の凸部14とが噛み合い、ガイド3の凸部14がシリンドリカルレンズ13の山と山の間に位置し、シリンドリカルレンズ13の山がガイド3の凸部14と凸部14の間に位置する。この結果、レンズシートLは、ガイド3に対してY方向の動きが制限され、Y方向に位置決めされる。一方、凸部14の母線方向(図4の紙面垂直方向、X方向)の制約はないため、レンズシートLは、ガイド3の凸部14の母線方向である搬送方向に沿って、搬送可能である。すなわち、ガイド3は、レンズシートLを、Y方向への移動を拘束したまま、搬送方向に案内する。
【0037】
<押圧力による斜行防止>
レンズシートLがガイド3に対して斜めに載置されることがある。すなわち、記録装置100の搬送方向(X方向)と、レンズシートLのレンズの母線方向(x方向)とが一致しない状態で、レンズシートLがガイド3に載置されることがある。このような状態では、レンズシートLがY方向に位置決めされていない。但し、このような場合においても、レンズシートLをガイド3に押し付けながら搬送することによって、レンズシートLが斜行されて搬送されることを防止できる。
【0038】
2枚のレンズシートを用意し、最初は2枚のレンズシートの母線方向を交差させた状態(レンズ同士の山が噛み合っていない状態)でレンズ面同士を対向させて重ね合わせ、その状態で2枚のレンズシートを滑らせると(擦り合わせると)、2枚のレンズシートの母線方向が一致して、レンズ同士の山が噛み合う状態になる。本実施形態の記録装置100がレンズシートLをガイド3に押付けながら搬送することによって斜行防止できるのは、この現象を利用したものである。
【0039】
図5Aは、レンズシートがガイド3に対して斜めに載置された様子を上から見た図である。図5Bは、図5AのA−A断面図である。図5Cは、図5AのB−B断面図である。図5Aでは、ガイド3やレンズの山の位置を点線で示し、谷の位置を実線で示し、ガイド3を太線で示し、レンズを細線で示している。また、説明の簡略化のため、山や谷の数を少なくしている。
【0040】
図5AのようにレンズシートLがガイド3に対して斜めに載置されると、図5BのようにレンズシートLとガイド3の山同士が接触する所がある。したがって、図4の状態と比較すると、レンズシートLとガイド3との間隔が広くなっている。このため、図5Cに示すように、レンズシートLの山がガイド3から離れる部分が生じる。図5Cの状態のB−B断面の位置に押圧力が作用すると、図4のようにレンズシートLの山がガイド3の谷に入り込んで接触するようにレンズシートLが撓む。この結果、B−B断面の位置に押圧力が作用すると、B−B断面の位置では、レンズシートLの左右方向(Y方向)の移動が制限される。
【0041】
その状態からレンズシートLが搬送方向に搬送されると、押圧力の作用する位置がB−B断面の位置からずれる。この結果、B−B断面からずれた位置においても、図4のようにレンズシートLの山がガイド3の谷に入り込む。このとき、B−B断面の位置で図4のような状態が維持されたまま、B−B断面からずれた位置でも図4のような状態になろうとするため、A−A断面のようにレンズシートLの山がガイド3の山と接触している位置(図5A、図5B参照)では、レンズシートLの山がガイド3の曲面に沿って滑る(この場合、レンズシートLの山が右方向に滑る)。これにより、斜行が解消される方向(図5Aの反時計回り)にレンズシートLが回転し、斜行が修正される(レンズシートLの母線方向とガイド3の母線方向が一致する)。
【0042】
斜行が修正され、レンズシートLの山とガイド3の山とが一旦噛み合うと、もはやレンズシートLが回転する動きは拘束され、また、レンズシートLに対して回転方向に作用する力も生じない。また、レンズシートLの山とガイド3の山とが噛み合った状態でレンズシートLが押圧力を受けると、レンズシートLとガイド3との間に隙間が空かなくなり、ガイド3に対するレンズシートLの動きはX方向だけに限定されるので、継続的に斜行が防止される。
【0043】
本実施形態では、供給カセット200のスリット210からレンズシートLをガイド3に押し付けながら搬送方向に搬送している。これにより、レンズシートLの斜行が防止され、X方向(記録装置100の搬送方向)とx方向(レンズシートLのレンズの母線方向)が一致する。そして、レンズシートLの斜行が防止されたまま搬送ローラー4へレンズシートLが供給されることになる。
【0044】
===ガイドの変形例===
<配置について>
図6は、変形例における供給カセット200と記録装置100との関係を示す図である。図3では、供給カセット200から排出された後にガイド3は存在しなかったが、図6では供給カセット200から排出された後もガイド3によってレンズシートLが位置決めされつつ搬送される。このようにすることで、よりレンズシートLの斜行が防止され、X方向(記録装置100の搬送方向)とx方向(レンズシートLのレンズの母線方向)が一致する。
【0045】
<係合部の形状について(1)>
図7Aは、図3のガイドの係合部の断面形状の説明図である。前述のガイド3は、レンチキュラーレンズ7と同一形状であった。
但し、ガイド3の係合部12は、このような形状に限られるものではない。以下、ガイド3の係合部12の形状の変形例について説明する。なお、以下のいずれの係合部12も、図7Aと同様に、搬送方向に沿った凸部14を有している。
【0046】
図7Bは、第1変形例の係合部の断面形状の説明図である。第1変形例の係合部12の断面形状は、レンチキュラーレンズ7の反対形状である。言い換えると、第1変形例の係合部12の凸部14は、レンチキュラーレンズ7の凹部に合う形状になっている。このため、図7Aでは凸部14の曲率中心は係合部12の内側(下側)にあったが、第1変形例の係合部12の凸部14の曲率中心は、係合部12の外側(上側)にある。このような第1変形例の係合部12であれば、レンズシートLのY方向の拘束を強固にできる。
【0047】
図7Cは、第2変形例の係合部の断面形状の説明図である。第2変形例の係合部12は曲面を持たず、凸部14の断面は三角形状である。このような形状であっても、レンズシートLをY方向に拘束できる。
【0048】
図7Dは、第4変形例の係合部の断面形状の説明図である。第4変形例の係合部12は、図7A〜図7Cと比較すると、凸部14の間隔が2倍になっている。このように、凸部14の間隔をレンズピッチpの整数倍にしても、レンズシートLをガイド3に載置したときにガイド3の凸部14がシリンドリカルレンズ13の谷に位置するので、レンズシートLは、ガイド3に対してY方向の動きが制限され、Y方向に位置決めされる。
【0049】
図7Eは、第4変形例の係合部の断面形状の説明図である。第3変形例の係合部12は、凸部14の断面が矩形状である。このような形状であっても、レンズシートLをY方向に拘束できる。但し、図7A〜図7Dの係合部12の方が、図7Eの係合部12よりも、レンズとの間に隙間が生じにくいので、位置決め精度が高い。
【0050】
<係合部の形状について(2)>
図8Aは、図3のガイドの搬送方向上流側の端面の説明図である。図のようにガイド3の端面3Aの法線方向が搬送方向(X方向)になると、レンズシートLを供給カセット200のレンズシート挿入口202から挿入するときに、レンズシートLの上端がガイド3の端面3Aにぶつかり、レンズシートLを挿入しづらい。
【0051】
図8Bは、ガイドの端面形状の変形例の説明図である。変形例では、ガイド3の搬送方向上流側の端面3Bの法線方向がZ方向成分を有するように、ガイド3の端面を斜面にしている。これにより、レンズシートLの上端がガイド3の端面3Bにぶつかったとき、レンズシートLの上端が上に案内され、レンズシートLをレンズシート挿入口202に挿入しやすくなる。
【0052】
<係合部の形状について(3)>
図9Aは、図3のガイドの係合部の端部形状の説明図である。図のように、係合部12の断面形状が端部まで同じだと、レンズシートLがレンズシート挿入口202から挿入するときに、レンズシートLの上端が係合部12の凸部14にぶつかり、レンズシートLを挿入しづらい。
【0053】
図9B〜図9Eは、係合部の凸部の端部形状の変形例である。このように、係合部12の凸部14を、搬送方向上流側ほど小さくするようにしても良い。これにより、係合部12の凸部14の端が、挿入されるレンズシートLの山と山の間に入り込みやすくなり、レンズシートLの山を係合部12の谷に案内し、レンズシートLの谷を係合部12の山に案内しやすくなる。
【0054】
<係合部の形状について(4)>
前述の凸部14は、X方向(搬送方向)に沿った線条の形状であった。しかし、凸部14の形状は、線条に限られるものではない。
【0055】
図10は、変形例のガイドの一部を上から見た図である。正方格子状に多数の半球状突起が係合部12に設けられている。突起34と突起34との間隔は、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチpと同じである。言い換えると、この変形例では、搬送方向に沿って複数の突起34を設けることによって、搬送方向に沿った凸部14が形成されており、このような凸部14がレンズピッチpと同じ間隔で並んでいる。このようなガイド3であっても、レンズシートLをY方向に拘束しつつ、X方向に搬送できる。
【0056】
なお、この変形例の突起34の形状は半球状であったが、円錐状や四角錐状(ピラミッド状)にしても良い。また、突起同士のY方向の間隔は、必ずしもレンチキュラーレンズ7のレンズピッチpと同じでなくてもよく、レンズピッチの整数倍の間隔であっても良い。また、Y方向には突起34を揃えて配置しなくても良い。
【0057】
<凸部の個数について>
前述のガイド3には、多数の凸部14がレンチキュラーレンズ7のレンズピッチと同じピッチでY方向に連続して設けられていた。しかし、ガイド3はこのような形状でなくても良い。
【0058】
図11Aは、凸部の個数の第1変形例の説明図である。このように、凸部14が単数であっても、凸部14が搬送方向(図中の紙面に垂直な方向)に沿って形成されていれば、ガイド3はレンズシートLをY方向に拘束しつつ搬送方向に搬送できる。
図11Bは、凸部の個数の第2変形例の説明図である。このように、複数の凸部14が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチpと同じ間隔で並んでいても良い。
図11Cは、凸部の個数の第3変形例の説明図である。このように、複数の凸部14が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチpの整数倍の間隔で並んでいても良い。
図11Dは、凸部の個数の第4変形例の説明図である。ガイド3に複数の凸部14が設けられる場合、必ずしも等間隔である必要はなく、凸部14同士の間隔が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチp若しくはその整数倍であれば良い。
【0059】
なお、図11A〜図11Dでは、凸部14の形状を円筒状にしているが、既に説明したような別の形状であっても良い。ここでは、その説明を省略する。
【0060】
===供給カセットの位置調整===
供給カセット200は、ガイド3が凸部14の方向が搬送方向に沿うように調整されるようにして記録装置100に取り付けられる必要がある。ここでは、ガイド3を含む供給カセット200の取り付け時の調整方法について説明する。
【0061】
図12は、検査用画像の説明図である。
検査用画像CMは、複数本のラインLnを有する画像である。複数のラインLnの中心のラインLAは、画像データ上では搬送方向に沿ったラインになっている。検査用画像CMのラインLAの左右にあるラインLnは、一定角度ずつ順に傾斜を累積させたラインになっている。例えば、ラインLAよりも右側のラインLnは、画像データ上において搬送方向に向かって時計回りに0.01度刻みで順に傾斜角を増すように設定されている。また、ラインLAよりも左側のラインLnは、画像データ上において搬送方向に向かって反時計回りに0.01度刻みで順に傾斜角を増すように設定されている。
【0062】
ガイド3を含む供給カセット200が記録装置100に取り付けられた後、ガイド3の凸部14の母線方向が搬送方向に沿っているかどうかを検査するため、記録装置100は、検査用画像CMをレンズシートLに記録する。もし記録装置100が理想的に組み立てられていれば、ラインLAは搬送方向に一致してレンズシートL上に記録される。すなわち、記録装置100が理想的に組み立てられていれば、ラインLAは、レンズシートLの母線方向に沿って記録されているはずである。記録装置100が検査用画像をレンズシートLに記録した後、検査者は、レンチキュラーレンズ7の側から検査用画像を検査する。
【0063】
図13は、レンチキュラーレンズの側から見た検査用画像の説明図である。複数本のラインLnのうち、レンチキュラーレンズ7の母線方向と一致して記録されたラインLnは、連続した1本のラインとして視認することができる。他方、レンチキュラーレンズ7の母線方向に沿って記録されていないラインLnは、複数のシリンドリカルレンズ13にまたがって記録されるため、例えば、ラインLC等のように不連続で分断されたラインになる。もし記録装置100が理想的に組み立てられていれば、ラインLAが1本のラインとして視認されるはずである。他方、ガイド3の凸部14の母線方向が搬送方向に対して傾斜していれば、ラインLAは分断されたラインとして視認され、その傾斜角度に相当する別のラインLBが1本のラインとして視認される。
【0064】
そこで、検査者は、1本に視認できるラインを特定し、そのラインに相当する角度の分だけガイド3を含む供給カセット200の取付角度を調整する。例えば、この場合、現在のガイド3の取付角度に対して、0.03度だけ傾斜するようにガイド3の取付角度を調整する。これにより、ガイド3の凸部14が搬送方向に沿うようにガイド3を含む供給カセット200が記録装置100に取り付けられる。
【0065】
なお、上記の説明では、検査者がレンズシートLに記録された検査用画像を視認していたが、これに限られるものではない。例えば、スキャナがレンズシートLに記録された検査用画像を読み取り、読み取り結果に基づいて、ガイド3を含む供給カセット200の取付角度を決定してもよい。
【0066】
<本実施形態における給紙カセット>
図14は、本実施形態における供給カセット200を説明する図である。供給カセット200には、レンズシート挿入口202とレンズシート供給口204とが設けられている。レンズシート挿入口202は、レンズシートを供給カセット内に挿入するための挿入口である。また、レンズシート供給口204は、ガイドにガイドされたレンズシートをプリンタ内部に供給するための供給口である。尚、供給カセット200のレンズシート挿入口202からレンズシート供給口204までの間隔は、レンズシート挿入口に挿入可能な定型サイズのレンズシートの母線方向の長さよりも長くなるように作成されている。
【0067】
供給カセット200の底面11には、前述の通りガイド3が形成されている。そのため、レンズシートLがガイド上を通過することで、レンチキュラーレンズのシリンドリカルレンズとガイド3の凸部とが噛み合い、ガイドの凸部がシリンドリカルレンズの山と山との間に位置し、シリンドリカルレンズの山がガイドの凸部と凸部との間に位置する。この結果、レンズシートLは、ガイド3に対してY方向の動きが制限され、Y方向に位置決めされる。
【0068】
レンズシートLの自重により、ガイド3に対してY方向の動きを制限することも可能ではあるが、レンズシートLをガイド3に対して押しつけるような力が作用した方が、より確実にレンズシートLがガイド3に対してY方向の動きが制限されることとなる。
【0069】
本実施形態における供給カセット200では、このようにレンズシートLをガイド3に対して押しつけるような力を作用させつつ供給が可能となるように、供給カセット200の上部に、押しつける力を作用させるための中央スリット210が形成されている。
【0070】
中央スリット210は、供給カセット200のほぼ中央に形成され、また、レンズシートLの搬送方向の幅が、搬送方向に交差する方向の幅よりも長くなるように形成されている。このような供給カセット200を用いる場合、レンズシートLはレンズシート挿入口202に挿入された後、例えば、中央スリット210から例えば人間の指などによってレンズシートLの印刷面が押さえられながら搬送方向に搬送させられる。このようにして、中央スリット210からレンズシートLをガイドに押しつけながら搬送方向に搬送させることができるので、レンズシートLが搬送ローラーに接触するまでの間に、ガイドの凸部の母線方向に沿って移動させることができ、搬送精度を向上させることができる。また、レンズシートが搬送ローラーに接触した後も、中央スリットから継続的に印刷面を押さえながら搬送させることができるので、継続的にガイド3の凸部の母線方向に沿ってレンズシートLを搬送させることができ、印刷中における搬送精度を向上させることができる。
【0071】
図15は、第1変形例の供給カセット200’を説明する図である。第1変形例の供給カセット200’では、前述の中央スリット210の代わりに供給カセット200’の上部側であって側面部分に側面スリット220が設けられている。側面スリット220は、搬送方向の幅が前述の中央スリット210における搬送方向の幅と同程度の幅となるように形成されている。また、側面スリット220の、搬送方向に交差する方向の幅は、この側面スリット220を通ってレンズシートLを押しつけることができる程度に十分な幅が形成されているものとする。
【0072】
このような供給カセット200’を用いる場合、レンズシートLはレンズシート挿入口202に挿入された後、側面スリット220から例えば人間の指などによってレンズシートLの上部をガイド3に押しつけながら搬送方向に搬送させることができる。このようにすることで、搬送精度を向上させつつレンズシートLを搬送させることができるが、さらにレンズシートLの印刷面中央部を押さえる必要がないため、例えば人間の指などによって押さえられる場合であっても、油脂などを印刷面中央部に付着させることなく搬送方向に搬送させることができる。
【0073】
図16は、第2変形例の供給カセット200’’を説明する図である。第2変形例の供給カセット200’’では、前述の中央スリット210の代わりに、供給カセット200’の上部側であってレンズシート挿入口202側からの切り込みによって形成された挿入口側スリット230が設けられている。挿入口側スリット230は、搬送方向の幅が前述の中央スリット210における搬送方向の幅と同程度の幅となるように形成されている。また、挿入口側スリット230の、搬送方向に交差する方向の幅は、この挿入口側スリット230を通ってレンズシートLを押しつけることができる程度に十分な幅が形成されているものとする。
【0074】
このような供給カセット220’を用いる場合、レンズシートLはレンズシート挿入口202に挿入された後、挿入口側スリット230から例えば人間の指などによってレンズシートLの上部をガイドに押しつけながら搬送させることができる。
【0075】
尚、前述の全ての種類のスリットを供給カセットに設けることとしてもよい。すなわち、供給カセットに中央スリット210、側面スリット220、及び、挿入口側スリット230の全てを設けることとしてもよい。
【0076】
図17は、第3実施例の供給カセット200’’’を説明する図である。第3実施形態の供給カセット200’’では、前述の中央スリット210にレンズシートLを上部から押圧するための押圧部材240が設けられている。そして、中央スリット210は、この押圧部材240を搬送方向に滑らかに移動させることができるためのガイドの役割を果たしている。また、押圧部材240は、操作しやすいようにグリップ部241とグリップ部241と一体に搬送方向に移動可能なレンズシート押さえ部242を備える。
【0077】
このような供給カセット200’’’を用いる場合、レンズシートLはレンズ挿入口202に挿入された後、ガイド3の上部であってレンズシート押さえ部242の下に配置される。そして、グリップ部241によってレンズシートLの上部をガイド3に押しつけながら搬送方向に搬送する。このようにすることによって、前述の作用から、レンズシートLの山をガイド3の係合部の谷に案内され、Y方向についてレンズシートLを位置決めしつつ搬送することができる。
【0078】
また、供給カセット200’’’によれば、人間の指などがレンズシートLを直接触る必要がないため、レンズシートLの印刷面に油脂などを付着させることなく搬送方向に搬送させることができる。
【0079】
===その他の実施の形態===
一実施形態としてヘッドを用いた記録装置を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0080】
2 筐体、3 ガイド、3A・3B 端面、4 搬送ローラー、
5 排紙ローラー、6 ヘッド、7 レンチキュラーレンズ、
8 画像形成層、8A インク透過層、8B インク吸収層、
9 供給カセット挿入部、10 排紙開口部、11 底面、
12 係合部、13 シリンドリカルレンズ、14 凸部、
16 搬送用モーター、17 排紙用モーター、18 キャリッジ、
19 キャリッジガイド、20 キャリッジ用モーター、
21 タイミングベルト、100 記録装置、110 コンピューター、
200 供給カセット、202 レンズシート挿入口、
204 レンズシート供給口、210 中央スリット、
220 側面スリット、230 挿入口側スリット、
240 押圧部材、241 グリップ部、242 レンズシート押さえ部、
CM 検査用画像、Ln ライン、L レンズシート、S 紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンチキュラーレンズを有する記録媒体を記録装置に供給するための供給カセットであって、
前記記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、
前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、
を備える供給カセット。
【請求項2】
前記挿入口に挿入可能な定型サイズの前記記録媒体の前記母線方向の長さよりも、前記挿入口から前記供給口までの間隔の方が長い、請求項1に記載の供給カセット。
【請求項3】
前記スリットは、前記外枠の中央部に設けられる、請求項1又は2に記載の供給カセット。
【請求項4】
前記スリットは、前記外枠において前記母線方向に交差する方向の端部に設けられる、請求項1〜3のいずれかに記載の供給カセット。
【請求項5】
前記スリットは、前記外枠における前記記録媒体の挿入孔からの切り込みによって形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の供給カセット。
【請求項6】
さらに、前記スリットを通して前記記録媒体を前記案内部に押圧するための押圧部材を備える、請求項1〜5のいずれかに記載の供給カセット。
【請求項7】
前記スリットは、前記押圧部材を前記所定方向に摺動させるためのガイドを備える、請求項6に記載の供給カセット。
【請求項8】
前記案内部は、前記所定方向に沿って形成された凸部を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の供給カセット。
【請求項9】
(A)レンチキュラーレンズを有する記録媒体を支持するとともに、前記レンチキュラーレンズの母線方向に沿って前記記録媒体を案内するための案内部と、
前記記録媒体を挿入する挿入口と、前記挿入口から挿入された前記記録媒体を前記記録装置に供給する供給口とを形成しつつ前記案内部を覆う外枠であって、前記案内部と対向する位置に前記所定方向に沿って形成されたスリットを有する外枠と、
を備える供給カセットと、
(B)前記供給口から供給される前記記録媒体に液体を噴射するヘッドと、
を備える記録装置。
【請求項10】
レンチキュラーレンズを有する記録媒体を供給カセットの挿入口に挿入することと、
前記供給カセットに形成されたスリットから前記レンチキュラーレンズを前記案内部に対して押圧しつつ前記挿入口に対抗する供給口に前記記録媒体を搬送することと、
前記供給口から前記記録媒体を前記母線方向に沿って排出させることと、
を含む、供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−228823(P2010−228823A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75120(P2009−75120)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】