説明

便器洗浄水供給装置

【課題】給水バルブを吐水から止水に切り替える際に生じるハンチング現象の発生を防止することができる便器洗浄水供給装置を提供する。
【解決手段】本発明は、水洗便器1の洗浄水タンク14に洗浄水を供給する便器洗浄水供給装置20であって、外部の給水源に接続された給水管22と、この給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水及び止水を切替えて洗浄水を洗浄水タンク内に供給する給水バルブ24と、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の変動に伴って上下動することにより給水バルブの吐水及び止水を切替えるフロート32と、給水管の一部を構成し且つフロートの上下動をガイドするフロートガイド30と、フロートに固定されてフロートと共に上下動する縦アーム36と、この縦アームに連結されて縦アームの上下動に伴って給水バルブの吐水及び止水を切り替える横アーム28と、を備えたアーム機構26と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器洗浄水供給装置に係り、特に、水洗便器の洗浄水タンクに洗浄水を供給する便器洗浄水供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、水洗便器のボウル部にリム吐水口及びジェット吐水口を形成し、これらの吐水口から洗浄水を供給することにより、サイホン作用により汚物を排出する便器が知られている。このような水洗便器は、洗浄水が給水源(例えば、水道)から直接供給されるタイプと、水洗便器に設けられた洗浄水タンク内に貯水された洗浄水が供給されるタイプに分けられる。
【0003】
この洗浄水タンクを備えた水洗便器の一例として、特許文献1には、外部の給水源(水道)から洗浄水タンク内に洗浄水を供給するために、洗浄水タンク内にパイロット式ダイヤフラム弁を有するボールタップ(給水バルブ)を設けた便器洗浄水供給装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−274540号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この特許文献1の便器に用いられた便器洗浄水供給装置においては、外部の給水源(水道)に接続された給水管の上端にパイロット式ダイヤフラム弁を有するボールタップ(給水バルブ)が形成され、フロートがこの給水管を貫通し且つ上下動可能なように設けられている。
【0006】
このような構造の便器洗浄水供給装置においては、フロートが洗浄水の水位の上昇に伴って上昇するときもガタツキが大きくスムーズに上昇できるものではなかった。また、フロートが上昇して、ダイヤフラム弁のパイロット穴が塞がれて吐水から止水に切り替わるとき、給水圧の水圧変動や洗浄水の水位の変動等により、パイロット穴を塞ぐ押下力(下向き)とフロート部の浮力(上向き)も変動し、これにより、ハンチング現象が起こり、フロートが揺れて振動と異音が発生していた。特に、給水源の水圧が高い場合には、このハンチング現象が発生し易く、問題となっていた。
【0007】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、給水バルブを吐水から止水に切り替える際に生じるハンチング現象の発生を防止することができる便器洗浄水供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、水洗便器の洗浄水タンクに洗浄水を供給する便器洗浄水供給装置であって、外部の給水源に接続されて鉛直方向に延びる給水管と、この給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水及び止水を切替えて洗浄水を洗浄水タンク内に供給する給水バルブと、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の変動に伴って上下動することにより上記給水バルブの吐水及び止水を切替えるフロート部と、上記給水管自体により構成され又は上記給水管に取り付けられ、上記フロート部の上下動をガイドするフロートガイド部と、上記フロート部に固定されて上記フロート部と共に上下動する縦アームと、この縦アームに連結されて上記縦アームの上下動に伴って上記給水バルブの吐水及び止水を切り替える横アームと、を備えたアーム機構と、上記フロート部の上下動が上記フロートガイド部によりガイドされる際に上記フロート部と上記フロートガイド部との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、摺動抵抗付与手段がフロート部の上下動がフロートガイド部によりガイドされる際にフロート部とフロートガイド部との間に摺動抵抗を付与するため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、摺動抵抗付与手段は、アーム機構の縦アームが横アームに連結されたアーム連結部からフロート部に固定されたフロート固定部にかけて傾斜した状態で取り付けられ、フロート部の一部がフロートガイド部に付勢されることによって構成されている。
このように構成された本発明においては、フロート部の上下動がフロートガイド部によりガイドされる際にフロート部とフロートガイド部との間に摺動抵抗が付与されるため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを簡易な構成によって防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、摺動抵抗付与手段は、フロート部に設けられた重りを備え、この重りによりフロート部の一部がフロートガイド部に付勢されることによって構成されてもよい。
このように構成された本発明においては、フロート部に重りを設けたことにより、フロート部の一部がフロートガイド部に付勢された状態でフロート部の上下動をフロートガイド部によりガイドすることができるため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを簡易な構成によって防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
【0011】
本発明において、好ましくは、摺動抵抗付与手段は、フロート部に設けられ且つフロート部の上下動がフロートガイド部によりガイドされる際に上記給水管から洗浄水タンク内へ供給される洗浄水が当てられる水当て部を備え、この水当て部に当たる洗浄水の水圧を利用して上記フロート部が上記フロートガイド部に付勢されることによって構成されてもよい。
このように構成された本発明においては、フロート部に設けられた水当て部に当たる洗浄水の水圧を利用することにより、フロート部がフロートガイド部に付勢された状態でフロート部の上下動をフロートガイド部によりガイドすることができるため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを簡易な構成によって防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
【0012】
本発明において、好ましくは、摺動抵抗付与手段は、フロートガイド部及び/又はフロート部に設けられ且つフロート部をフロートガイド部に付勢するばねを備え、このばねの付勢力によりフロート部がフロートガイド部に付勢されることによって構成されてもよい。
このように構成された本発明においては、フロートガイド部及び/又はフロート部に設けられたばねにより、フロート部がフロートガイド部に付勢された状態でフロート部の上下動をフロートガイド部によりガイドすることができるため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを簡易な構成によって防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
【0013】
本発明において、好ましくは、摺動抵抗付与手段は、上記フロートガイド部のフロート部をガイドする部分及び/又は上記フロート部のフロートガイド部にガイドされる部分の表面に施された摺動抵抗を増すための加工面によって構成されていてもよい。
このように構成された本発明においては、フロートガイド部のフロート部をガイドする部分及び/又はフロート部のフロートガイド部にガイドされる部分の表面に施された摺動抵抗を増すための加工面によりフロート部とフロートガイド部との間に摺動抵抗が適当に生ずるため、給水バルブが給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水から止水に切り替わる際に洗浄水タンク内の水面が上下動していたとしても、その水面の上下動に応じてフロート部が過敏に上下動することを防ぐことができ、フロート部のハンチング現象の発生を抑制することができる。
なお、摺動抵抗を増すための加工面としては、フロート部が上下する際にフロートが上下方向以外へ大きく変位することがないように、微細な凹凸による粗面によって形成されているものであり、具体的な方法としてはシボ加工を施した面が挙げられる。
【0014】
本発明において、好ましくは、フロートガイド部は、上記給水管の外面の一部に横方向から着脱自在に設けられていてもよい。
このように構成された本発明においては、フロートガイド部を給水管の外面の一部に横方向から着脱自在に設け、このフロートガイド部により、フロート部の上下動をガイドするようにしたので、フロート部とフロートガイド部とが接触する面を上下動するフロート部に近づけることができ、これらの接触面の寸法管理がしやすく、フロート部とフロートガイド部との間の摺動抵抗を所望に設定することができる。このため、ハンチング防ぐことができると共にフローと部の上下動をスムーズにガイドすることができる。また、横方向から着脱出来るため装置の組立作業が簡易となる。
【0015】
本発明において、好ましくは、フロートガイド部のフロート部をガイドする部分及び/又はフロート部のフロートガイド部にガイドされる部分に、その上端から下端まで上下方向に延びる複数のリブが形成されていてもよい。
このように構成された本発明においては、複数のリブを設けて、フロート部の上下動をフロートガイド部によりその複数のリブに当接させてガイドするようにしたので、両者間の摺動抵抗の調整が金型修正によって容易にできるため、摺動抵抗を所望に設定することができる。また、フロート部のハンチング現象を抑えることができ、フロート部のスムーズな上下動を実現することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の便器洗浄水供給装置によれば、給水バルブを吐水から止水に切り替える際に生じるハンチング現象の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面により、本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置を説明する。
まず、図1により、本発明の便器洗浄水供給装置が適用される便器の一例を説明する。図1は本発明の便器洗浄水供給装置が適用される水洗便器の断面図である。図1に示すように、符号1は水洗便器を示し、この水洗便器1の上部の前方側には、ボウル部2が形成され、後方側の上部には導水路4が、導水路4の下方にはボウル部2と連通する排水トラップ管路6が、それぞれ形成されている。
【0018】
水洗便器1のボウル部2の上縁部にはオーバーハング形状のリム8が形成され、このリム8に導水路4から洗浄水が供給される1つ又は2つのリム吐水口10が形成され、洗浄水が旋回しながら下降してボウル部2を洗浄できるようになっている。また、ボウル部2の中心下部には、導水路4から洗浄水が供給されるジェット吐水口12が形成され、このジェット吐水口12から洗浄水が排水トラップ管路6に向けて吐水され、サイホンを短時間で発生されるようになっている。
【0019】
水洗便器1の導水路4の上方には、洗浄水を貯水する洗浄水タンク14が設けられている。この洗浄水タンク14の底面14aには、水洗便器1の導水路4と連通する連通口14bが形成されている。この洗浄水タンク14の内部には、後述するように、本発明の便器洗浄水供給装置を含む種々の機器が設けられている。
【0020】
つぎに、図2及び図3により、洗浄水タンク14内に設けられた種々の機器について説明する。図2は洗浄水タンクの内部を示す断面斜視図であり、図3は洗浄水タンクの内部を示す正面図である。
図2及び図3に示すように、洗浄水タンク14内には、排水弁16、オーバーフロー管18、給水管22、給水バルブ24、及び、フロート32が設けられている。
【0021】
具体的には、排水弁16は、洗浄水タンク14の底面14aの連通口14bの部分に設けられ、弁座16a、弁体16b、弁体16bに接続された鎖16cを備え、鎖16cに接続された操作レバー(図示せず)を操作することにより、弁体16bが上下動し、開閉操作が行われるようになっている。
【0022】
この排水弁16は、閉操作により洗浄水を洗浄水タンク14内に貯水し、開操作により、洗浄水タンク14内の洗浄水を水洗便器1の導水路4を経由して、リム吐水口10及びジェット吐水口12に導くようになっている。
【0023】
また、オーバーフロー管18は、その上端に開口18aが形成されその下端が排水弁16の弁座16aに連通するように設けられている。このオーバーフロー管18により、洗浄水の水位が万一上昇しても、開口18aから、洗浄水がオーバーフローし、排水弁16の弁座16aを経由して、さらに、水洗便器1の導水路4を経て、リム吐水口10とジェット吐水口12から、ボウル部2内に排出されるようになっている。
【0024】
更に、洗浄水タンク14内には、本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置20が設けられている。
【0025】
つぎに、図4乃至図9により、本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置を説明する。この便器洗浄水供給装置20は、給水管22、給水バルブ24、アーム機構26、フロートガイド30、及び、フロート32を備えている。
【0026】
まず、図5及び図6に示すように、給水管22は、洗浄水タンク14の底面14aに取り付けられ、外部の水道等の給水源(図示せず)に接続され、洗浄水を洗浄水タンク14内に供給するようになっている。この給水管22は、中心部に給水路(1次側)22aが形成され、その外側部に排水路(2次側)22bが形成され、この排水路22bの下端部に形成された排水口22cから、洗浄水が洗浄水タンク14内に排出されるようになっている。
【0027】
つぎに、図6及び図9に示すように、給水管22の先端部には、給水路22aと排水路(2次側)22bとの間に介在するように、ダイアフラム式の給水バルブ24が設けられている。この給水バルブ24は、中心軸24aを持つバルブハウジング24bと、このハブルハウジング24bの中心軸24aに取り付けられこの中心軸24aに沿って上下移動可能なダイアフラム24cとを備えている。このダイアフラム24cと中心軸24aとの間には、パイロット穴24dが形成され、このパイロット穴24dにより、給水管22の給水路(1次側)22aとダイアフラム24cの背面側(上側)にある背圧室24eとが連通されている。この背圧室24eの上部には、背圧抜き穴24fが形成されている。
【0028】
また、アーム機構26は、横アーム28と縦アーム36を備えている。横アーム28は、給水バルブ24のバルブハウジング24bの上面に取り付けられており、支点28aを中心に揺動運動ができるようになっている。横アーム28の左端部には、背圧抜き穴24fを開閉するトップシール28bが取り付けられている。一方、横アーム28の右端部には、後述するフロート32に固定されてフロート32と共に上下動する縦アーム36の上端部36aがヒンジ28cによって連結されており、縦アーム36の上下動に伴って横アーム28が支点28aを中心に揺動してトップシール28bが背圧抜き穴24fを開閉して給水バルブ24の吐水及び止水を切り替えるようになっている。
【0029】
さらに、縦アーム36は、フロート32の一部がフロートガイド30に付勢されて片当りした状態でフロート32の上下動がフロートガイド30によりガイドされるように、横アーム28に連結されたアーム連結部26aからフロート32に固定されたフロート固定部36bにかけて傾斜した状態で取り付けられている。このフロート固定部36bには、ねじ山が形成されており、これらのねじ山の一部が、これらと対応するフロート32の縦アーム固定部32aに形成されたねじ孔と螺合することによって、縦アーム36がフロート32の縦アーム固定部32aに固定されている。
【0030】
つぎに、図7に示すように、フロートガイド30は、ほぼ円筒形状の取付部30aとフロート摺動板30bを備えている。この取付部30aには、給水管22の外面に形成された複数(3個以上)の突起22dと係合する複数(2個以上)の穴30cが形成されている。これらの突起22dと穴30cが係合することにより、フロートガイド30は、給水管22の外面に横方向から着脱自在に取付け(嵌合)できるようになっている。なお、給水管22の複数の突起22dは上下方向に多数形成されており、フロートガイド28を所望の位置に位置決めし易いようになっている。
【0031】
このように、本実施形態では、フロートガイド30が給水管22から横方向に容易に着脱できるようになっているため、フロート32の上下方向位置を調整するとき、従来のように、給水管と給水バルブを洗浄水タンクから取り外す必要がなく、フロート32の上下方向位置を容易に調整することができる。
【0032】
つぎに、図6、図8及び図9に示すように、フロート32は、上述した縦アーム36が固定される縦アーム固定部32aと、内部に形成された空間である浮力発生部32bと、フロート32が上下方向にガイドされるように上述したフロートガイド30のフロート摺動板30bを収容する上下方向に延びる凹部32cとから構成されている。また、縦アーム固定部32aは、縦アーム36のフロート固定部36bに形成されたねじ山と螺合されているため、縦アーム36を螺合回転させることにより、容易に、横アーム28とフロート32との距離(すなわちフロート32の上下方向位置)を調整することができるようになっている。
【0033】
特に、フロートガイド30に対するフロート32の左右方向の相対位置について具体的に説明すると、図9に示すように、縦アーム36がアーム連結部26aからフロート固定部36bにかけて傾斜した状態でフロート32の縦アーム固定部32aに取り付けられているため、給水バルブ24の吐水から止水に切り替わる際に、横アーム28が支点28aを中心に揺動することにより、フロート32及び縦アーム36が傾いた状態でフロートガイド30の摺動板30bによってガイドされて右上方へ移動する。この移動前後では、フロート32の凹部32cの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態で付勢されており、フロート32の凹部32cと摺動板30bの接触面30dに摺動抵抗が生じている。それゆえ、これらのフロート32の凹部32cとフロート摺動板30bとの間に生じている摺動抵抗が、ガタツキを抑えてフロート32の上下動をスムーズにガイドすることができる。
【0034】
さらに、フロート32の凹部32cには、図8に示すように、その上端から下端まで上下方向に延びる複数本(5本)の縦リブ32dが形成されており、フロート32が、フロートガイド部30のフロート摺動板30bにガイドされて上下動するとき、これらの少なくともいずれかの縦リブ32dに当接してスムーズに上下動できるようになっている。この結果、ガタツキ発生を防止するための金型修正が容易にでき、また、フロート32の凹部32cとフロート摺動板30bとの間に適度な摺動抵抗を得ることができる。さらに、ガタツキを小さくすることで、ハンチングの発生を抑えることもできる。なお、この縦リブ32dは、フロートガイド30のフロート摺動板30bの方に形成しても良いし、フロート32の凹部32c及びフロート摺動板30bの両方に形成するようにしても良い。
【0035】
つぎに、図9及び図10等により、本発明の実施形態による便器洗浄水供給装置の動作(作用)を説明する。
まず、洗浄水タンク14内に洗浄水が十分に貯水されている場合には、洗浄水の水位は満水の水位A(図3参照)となっている。このとき、給水バルブ24等は、以下の状態となっている。
すなわち、図9に示すように、フロート32は、上方位置まで上昇しており、その浮力により、縦アーム36を介して、横アーム28の右側端(アーム連結部26a)を上方に押し上げ、それにより、横アーム28は、支点28aを中心にして反時計回り方向に付勢され、横アーム28の左側端が下方に押し下げられた状態となる。この結果、横アーム28のトップシール28bが給水バルブ24の背圧抜き穴24fを閉じる。このとき、パイロット穴24dにより、背圧室24eと給水管22の給水路(1次側)22aとが連通されているので、背圧室24eと給水路(1次側)22aの圧力が等しくなり、その結果、ダイアフラム24cを押す面積比(背圧室側面積>1次側面積)により、ダイアフラム24cは下方に移動し、閉弁した状態となっている。
【0036】
特に、ダイアフラム24cが開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後では、フロート32の凹部32cの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態で付勢されているため、フロート32の凹部32cと摺動板30bの接触面30dに摺動抵抗が生じている。それゆえ、フロート32の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート32が過敏に上下動することが全くなく、フロート32のハンチング現象の発生が抑制されている。
【0037】
つぎに、水洗便器1の使用後には、便器使用者が操作レバー(図示せず)を操作して、排水弁16が開き、洗浄水タンク14内に貯水された洗浄水を水洗便器1へ流して水洗便器1を洗浄する。最後には、洗浄水タンク14内に洗浄水の水位は空状態である水位B(図3参照)となる。
【0038】
その後、排水弁16が閉じられ、この洗浄タンク14の空状態(水位Bの状態)から、洗浄水タンク14内に外部の給水源(水道)から洗浄水が供給される。このとき、給水バルブ24等は、以下の状態となっている。
すなわち、図10に示すように、フロート32は下方位置まで下降し、洗浄水から露出し、縦アーム36により横アーム28の右側端(アーム連結部26a)に空中からぶら下がった状態となっている。このとき、横アーム28は、フロート32の重量により、支点28aを中心にして時計回り方向に付勢され、横アーム28の左側端が上方に押し上げられる。このとき、横アーム28のトップシール28bが給水バルブ24の背圧抜き穴24fを開放し、背圧室24eは大気開放となる。その結果、ダイアフラム24cは、給水路(1次側)22aの圧力(水道圧)により押されて上方に移動し、開弁状態となる。
【0039】
給水バルブ24が開弁状態となれば、外部の給水源(水道)から洗浄水が給水管22の給水路(1次側)に供給され、さらに、排水路22bを経て、排水口22cから、洗浄水タンク14内に排出される。これにより、洗浄水タンク14内の水位が次第に上昇する。
【0040】
この後、洗浄水タンク14内の水位が図3に示す満水の水位Aまで上昇すると、上述したように、給水バルブ24は閉じられ、洗浄水タンク14内への洗浄水の供給は停止される。
【0041】
上述した本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置20によれば、アーム機構26の縦アーム36が、アーム連結部26aからフロート固定部36bにかけて傾斜した状態でフロート32の縦アーム固定部32aに取り付けられているため、給水バルブ24のダイアフラム24cが開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート32の凹部32cの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態で付勢することができ、フロート32の凹部32cと摺動板30bの接触面30dに摺動抵抗を生じさせることができる。この結果、フロート32の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート32が過敏に上下動することが全くなく、フロート32のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
また、本実施形態の便器洗浄水供給装置20によれば、フロートガイド30を給水管22の外面の一部に横方向から着脱自在に設け、このフロートガイド30により、フロート32の上下動をガイドするようにしたので、フロート32とフロートガイド30とが接触する接触面30dを上下動するフロート32の凹部32cに近づけることができ、これらの接触面の寸法管理がしやすく、フロート32とフロートガイド30との間の摺動抵抗を所望に設定することができる。このため、ハンチング防ぐことができると共にフロート32の上下動をスムーズにガイドすることができる。また、横方向から着脱出来るため装置の組立作業が簡易となる。
さらに、本実施形態の便器洗浄水供給装置20によれば、フロート32の凹部32cには、その上端から下端まで上下方向に延びる複数本の縦リブ32dを設けて、フロート32の上下動をフロートガイド30によりその複数の縦リブ32dに当接させてガイドするようにしたので、両者間の摺動抵抗の調整が金型修正によって容易にでき、摺動抵抗を所望に設定することができる。また、フロート部のハンチング現象を抑えることができ、フロート部のスムーズな上下動を実現することができる。
【0042】
つぎに、本発明の第2実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図11は、本発明の第2実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図11において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図11に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置40においては、フロート42の凹部42aの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態になるように付勢してフロート42とフロートガイド30との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段として、フロート42の一部に重り44が設けられている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置40によれば、フロート42の一部に設けられた重り44により、フロート42の重心位置が変化し、図11中の矢印に示す方向の回転モーメントが生じてフロート42が傾く。そして、フロート42の凹部42aの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態で付勢されることによって、フロート42の凹部42aと摺動板30bの接触面30dに適度な摺動抵抗を生じさせることができる。この結果、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート42の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート42が過敏に上下動することが全くなく、フロート42のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
【0043】
つぎに、本発明の第3実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図12は、本発明の第3実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図12において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図12に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置50は、給水管22から分岐した分岐管52を備えている。また、フロート54の凹部54aの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態になるように付勢してフロート54とフロートガイド30との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段として、フロート52の一部には分岐管52から洗浄水タンク14内へ供給される洗浄水Wが当てられる水当て板56が設けられている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置50によれば、フロート54の水当て板56に当てられる分岐管52からの洗浄水Wの水圧を利用することによってフロート54が傾き、フロート54の凹部54aの一部がフロートガイド30の摺動板30bの給水管22側の接触面30dに対して片当りした状態で付勢される。この結果、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート54の凹部54aと摺動板30bの接触面30dに適度な摺動抵抗が生じているため、フロート54の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート54が過敏に上下動することが全くなく、フロート54のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
【0044】
つぎに、本発明の第4実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図13は、本発明の第4実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図13において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図13に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置60においては、給水管22から分岐した分岐管62がフロートガイド30に設けられている。また、フロート64の凹部64aの一部がフロートガイド30の摺動板30bの接触面30dに付勢してフロート64とフロートガイド30との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段として、フロートガイド30を上下動するフロート64の凹部64aが分岐管62からの洗浄水Wが直接当てられる水当て部となっている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置60によれば、フロート64の凹部64aに当てられる分岐管62からの洗浄水Wの水圧により、フロート64がフロートガイド30の摺動板30bに付勢され、フロート64の凹部64aにおけるフロートガイド30の摺動板30bの接触面30dと対向する面64bが全体にわたって接触する。この結果、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート64の凹部64aの一部の面64bと摺動板30bの接触面30dに適度な摺動抵抗が生じているため、フロート64の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート64が過敏に上下動することが全くなく、フロート64のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
【0045】
つぎに、本発明の第5実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図14は、本発明の第5実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図14において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図14に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置70においては、フロート72とフロートガイド30との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段として、フロートガイド30の摺動板30bに付勢板74が設けられている。この付勢板74と摺動板30bとの間には、ばね76が設けられており、このばね76の付勢力により、摺動板30bの接触面30dとそのフロート72の凹部72aの対向する面72bとが常に接触する共に、付勢板74の接触面74aとそのフロート72の凹部72aの対向する面72cとが常に接触するようになっている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置70によれば、フロートガイド30の摺動板30bにに設けられた付勢板74とばね76により、フロート72の上下動がフロートガイド30によりガイドされる際にフロート72がフロートガイド30に対して常に摺動抵抗が生ずるように付勢されているため、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート72の上下動に伴うガタツキを完全に抑えることができる。また、水面の上下動に応じてフロート72が過敏に上下動することが全くなく、フロート72のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
なお、本実施形態では、フロート72とフロートガイド30との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段として、一例として、フロートガイド30の摺動板30bに付勢板74とばね76を設けた形態について説明したが、このような形態に限定されず、付勢板74とばね76に相当する摺動抵抗付与手段をフロート72側に設けてもよい。
要するに、付勢板74とばね76に相当する摺動抵抗付与手段については、フロートガイド30側及び/又はフロート72側に設けることができる。
【0046】
つぎに、本発明の第6実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図15は、本発明の第6実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図15において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図15に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置80においては、フロートガイド30の摺動板30bの接触面82にシボ加工が施されており、このシボ加工が施された接触面(シボ加工面)82とそのフロート84の凹部84aの対向する接触面84bとの間で摺動抵抗が増すようになっている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置80によれば、フロートガイド30の摺動板30bの接触面82にシボ加工を施すことにより、シボ加工を施していない場合と比べてフロート84の上下動がフロートガイド30によりガイドされる際にフロート84がフロートガイド30に対して摺動抵抗が増している状態となっているため、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート84の上下動に伴うガタツキを完全に抑えることができる。また、水面の上下動に応じてフロート84が過敏に上下動することが全くなく、フロート84のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
なお、本実施形態では、一例として、フロートガイド30の摺動板30bの接触面82にシボ加工が施された形態について説明したが、このような形態に限定されず、フロート84の凹部84aの接触面84bにもシボ加工を施してもよい。なお、シボ加工は成型後に表面改質する場合が多いが、それに限らず、成型時の金型に微細な凹凸パターンを形成しておき、それによって、微細な凹凸による粗面を形成するようにしてもよい。
要するに、フロートガイド30の接触面82及び/又はフロート84の接触面84bにフロート部が上下する際にフロートが上下方向以外へ大きく変位することがない程度の微細な凹凸による粗面を形成しておき、その粗面の微小凸部の変形により摺動抵抗が付加されるものとすることができる。
【0047】
つぎに、本発明の第7実施形態による便器洗浄水供給装置について説明する。
図16は、本発明の第7実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。ここで、図16において図1〜図10に示す第1実施形態の部分と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明は省略する。
図16に示すように、本実施形態の便器洗浄水供給装置90においては、フロート92がこの給水管22を貫通し且つ上下動可能なように設けられている。また、縦アーム36は、第1実施形態と同様に、横アーム28に連結されたアーム連結部26aからフロート92の縦アーム固定部92bにかけて傾斜した状態で取り付けられており、フロート92の開口部92aの一部が給水管22の外面94に付勢されて片当りした状態でフロート92の上下動がガイドされるようになっている。
本実施形態の便器洗浄水供給装置90によれば、給水バルブ24が開弁した状態から閉弁した状態に切り替わる前後で、フロート92の開口部92aの一部を給水管22の外面94に付勢して片当りさせることにより摺動抵抗を生じさせることができる。この結果、フロート92の上下動に伴うガタツキが完全に抑えられ、水面の上下動に応じてフロート92が過敏に上下動することが全くなく、フロート32のハンチング現象の発生を完全に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置が適用される水洗便器の断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置を含む洗浄水タンクの内部を示す断面斜視図である。
【図3】本発明の便器洗浄水供給装置を含む洗浄水タンクの内部を示す正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置を示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置を示す正面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿って見た断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置のフロートガイドを示す斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置の蓋部を外した状態のフロートを示す平面図である。
【図9】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置の給水バルブの閉弁状態(止水状態)を示す部分断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態による便器洗浄水供給装置の給水バルブの開弁状態(給水状態)を示す部分断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【図12】本発明の第3実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【図13】本発明の第4実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【図14】本発明の第5実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【図15】本発明の第6実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【図16】本発明の第7実施形態による便器洗浄水供給装置を示す概略図である。
【符号の説明】
【0049】
1 水洗便器
20,40,50,60,70,80,90 便器洗浄水供給装置
22 給水管
22a 給水路
22b 排水路
22c 排水口
22d 突起
24 給水バルブ
24c ダイアフラム
24d パイロット穴
24e 背圧室
24f 背圧抜き穴
26 アーム機構
26a アーム連結部
28 横アーム
28a 支点
28b トップシール
28c ヒンジ
30 フロートガイド
30a 取付部
30b フロート摺動板
30c 穴
30d 接触面
32,42,54,64,72,84,92 フロート
32a 縦アーム固定部
32b 浮力発生部
32c 凹部
32d 縦リブ
36 縦アーム
36a 縦アームの上端部
36b 縦アームのフロート固定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗便器の洗浄水タンクに洗浄水を供給する便器洗浄水供給装置であって、
外部の給水源に接続されて鉛直方向に延びる給水管と、
この給水管から供給される洗浄水の洗浄水タンク内への吐水及び止水を切替えて洗浄水を洗浄水タンク内に供給する給水バルブと、
洗浄水タンク内の洗浄水の水位の変動に伴って上下動することにより上記給水バルブの吐水及び止水を切替えるフロート部と、
上記給水管自体により構成され又は上記給水管に取り付けられ、上記フロート部の上下動をガイドするフロートガイド部と、
上記フロート部に固定されて上記フロート部と共に上下動する縦アームと、この縦アームに連結されて上記縦アームの上下動に伴って上記給水バルブの吐水及び止水を切り替える横アームと、を備えたアーム機構と、
上記フロート部の上下動が上記フロートガイド部によりガイドされる際に上記フロート部と上記フロートガイド部との間に摺動抵抗を付与する摺動抵抗付与手段と、
を有することを特徴とする便器洗浄水供給装置。
【請求項2】
上記摺動抵抗付与手段は、上記アーム機構の縦アームが上記横アームに連結されたアーム連結部から上記フロート部に固定されたフロート固定部にかけて傾斜した状態で取り付けられ、上記フロート部の一部が上記フロートガイド部に付勢されることによって構成されている請求項1記載の便器洗浄水供給装置。
【請求項3】
上記摺動抵抗付与手段は、上記フロート部に設けられた重りを備え、この重りにより上記フロート部の一部が上記フロートガイド部に付勢されることによって構成されている請求項1記載の便器洗浄水供給装置。
【請求項4】
上記摺動抵抗付与手段は、上記フロート部に設けられ且つ上記フロート部の上下動が上記フロートガイド部によりガイドされる際に上記給水管から洗浄水タンク内へ供給される洗浄水が当てられる水当て部を備え、この水当て部に当たる洗浄水の水圧を利用して上記フロート部が上記フロートガイド部に付勢されることによって構成されている請求項1記載の便器洗浄水供給装置。
【請求項5】
上記摺動抵抗付与手段は、上記フロートガイド部及び/又は上記フロート部に設けられ且つ上記フロート部を上記フロートガイド部に付勢するばねを備え、このばねの付勢力により上記フロート部が上記フロートガイド部に付勢されることによって構成されている請求項1記載の便器洗浄水供給装置。
【請求項6】
上記摺動抵抗付与手段は、上記フロートガイド部のフロート部をガイドする部分及び/又は上記フロート部のフロートガイド部にガイドされる部分の表面に施された摺動抵抗を増すための加工面によって構成される請求項1記載の便器洗浄水装置。
【請求項7】
上記フロートガイド部は、上記給水管の外面の一部に横方向から着脱自在に設けられている請求項1乃至6の何れか1項に記載の便器洗浄水供給装置。
【請求項8】
上記フロートガイド部のフロート部をガイドする部分及び/又は上記フロート部のフロートガイド部にガイドされる部分に、その上端から下端まで上下方向に延びる複数のリブが形成されている請求項7記載の便器洗浄水供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−228374(P2009−228374A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−78074(P2008−78074)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】