説明

便器

【課題】ボウル部内およびボウル部内に臨む便蓋や便座の隅々まで洗浄できる便器を提供する。
【解決手段】便蓋6を閉じた時にボウル部3内の空気を外部に吸引排出することで、ボウル部3内を減圧する減圧装置22と、浮遊性の洗浄剤(例えばミスト)をボウル部3内に供給する洗浄剤供給装置35と、減圧装置22によるボウル部3内の減圧時に洗浄剤供給装置35から洗浄剤を供給し、洗浄剤の供給の停止から所定時間経過後に、減圧装置22の減圧を停止させる制御装置33とを備えている。便蓋6を閉じた時に減圧装置22でボウル部3内の空気を外部に吸引排出することで減圧するとともに、洗浄剤供給装置35から洗浄剤を供給することで、減圧されたボウル部3内に洗浄剤が拡散されやすくなるから、ボウル部3内およびボウル部3内に臨む便蓋6や便座5の隅々まで洗浄できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボウル部内およびボウル部内に臨む便蓋や便座の隅々まで洗浄できる便器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、便器本体のボウル部の上部を便座部分とともに覆う便蓋(若しくはカバー)が設けられた便器において、ボウル部内を洗浄水で洗浄するものがある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−68278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1のような便器の洗浄装置では、洗浄水をボウル部内に吹き付けるものであるから、吹き付けの死角となる部分は、洗浄が不完全になりやすいという問題がある。
【0004】
このため、ミストを利用してボウル部内を洗浄する方法も考えられるが、便蓋を閉じた状態では、ボウル部内が気密状態となるから、ミストが拡散しにくくなるので、やはり洗浄が不完全になりやすいという問題がある。
【0005】
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、ボウル部内およびボウル部内に臨む便蓋や便座の隅々まで洗浄できる便器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、便器本体のボウル部の上方を便座部分とともに覆う便蓋が設けられた便器において、前記便蓋を閉じた時にボウル部内の空気を外部に吸引排出することで、ボウル部内を減圧する減圧装置と、浮遊性の洗浄剤をボウル部内に供給する洗浄剤供給装置と、減圧装置によるボウル部内の減圧時に洗浄剤供給装置から洗浄剤を供給し、洗浄剤の供給の停止から所定時間経過後に、減圧装置の減圧を停止させる制御装置とを備えていることを特徴とする便器を提供するものである。
【0007】
請求項2のように、前記浮遊性の洗浄剤は、ミスト、洗剤を担持させたミスト、スチーム、オゾン若しくはイオンを担持させた微小水滴のいずれかであることが好ましい。
【0008】
請求項3のように、前記減圧装置は、水流圧を利用して吸引排出を行うアスピレータである構成とすることができる。
【0009】
請求項4のように、前記減圧装置で外部に吸引排出される空気は、ボウル部内の封水を外部に排水する排水路に排出されることが好ましい。
【0010】
請求項5のように、前記減圧装置は真空ポンプである構成とすることができる。
【0011】
請求項6のように、前記制御装置は、浮遊性の洗浄剤の供給中に便蓋を開いた時は、浮遊性の洗浄剤の供給を停止させた後、吸引排出を所定時間だけ継続した後に減圧装置を停止させるように制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、便蓋を閉じた時に減圧装置でボウル部内の空気を外部に吸引排出することで減圧するとともに、洗浄剤供給装置から洗浄剤を供給することで、減圧されたボウル部内に洗浄剤が拡散されやすくなるから、ボウル部内およびボウル部内に臨む便蓋や便座の隅々まで洗浄できるようになる。また、洗浄剤の供給の停止から所定時間経過するまでは減圧装置の減圧を継続させるから、ボウル部内に残っている洗浄剤が空気とともに外部に吸引排出されるので、減圧装置の減圧の停止後に便蓋を開けた時に、ボウル部内に浮遊している洗浄剤が周囲に飛散するおそれがなくなる。
【0013】
請求項2によれば、浮遊性の洗浄剤としてミスト等を用いることで、洗浄性能が向上するようになる。
【0014】
請求項3によれば、水流圧を利用して吸引排出を行うアスピレータを用いることで、減圧装置が簡単でコスト安になる。
【0015】
請求項4によれば、減圧装置で外部に吸引排出される空気を排水路に排出することで、送風ファンやフィルターを介してトイレルーム内に排出する場合と比べて、送風ファンやフィルター等の処理設備が不要となるので、コスト安になる。
【0016】
請求項5によれば、電力を利用して吸引排出を行う真空ポンプを用いることで、吸引排出力や吸引排出時間の制御が簡単に行えるようになる。
【0017】
請求項6によれば、浮遊性の洗浄剤の供給中に便蓋を開いた時でも、制御装置で洗浄剤の供給を停止させた後、吸引排出を所定時間だけ継続した後に減圧装置を停止させることで、ボウル部内の浮遊性の洗浄剤が吸引排出されて、周囲に飛散するおそれが少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1に示すように、便器1は、スカート部2の内部にボウル部3が形成された便器本体4を備えている。便器本体4は、合成樹脂製または陶器製のいずれであっても良い。ボウル部3には、封水(溜め水)が一定の水位L1で溜められている。
【0020】
ボウル部3の上方に便座5と便蓋6とが配置されて、便座5と便蓋6とは、ヒンジ部7によって、それぞれ便器本体4で開閉自在に支持されている。なお、便座5は、便器本体4に一体形成されたものであっても良い。
【0021】
便蓋6は、便器本体4のボウル部3の上方を便座5とともに覆うようなボックス形状に形成されて、図2(a)に詳細に示すように、便蓋6の外周壁6aの下端には、閉じ位置で便器本体4の上面に当接して、便蓋6の内部を略気密に保つためのパッキン8が取付けられている。なお、図2(b)のように、便座5の下面に、便器本体4の上面に当接するパッキン(足ゴム)9を取付けるとともに、便蓋6の外周壁6aの下端に取付けたパッキン8を便座5の上面に当接させて、便蓋6の内部を略気密に保つこともできる。
【0022】
便器本体4の後部にはロータンク10が取付けられ、このロータンク10には、水道水配管11から水道水(洗浄水)が供給されるようになる。なお、水道水配管11には、水道水(洗浄水)の供給・停止をさせるための開閉弁12が設けられている。
【0023】
便器本体4内には、ターントラップ機構15が配置されている。ターントラップ機構15は、ボウル部3の排出管3aに一端が連結されたジャバラ状のトラップホース16と、トラップホース16の他端に取付けられた先端リング部材16aとを有するとともに、モータ(不図示)の駆動で回転される回転軸17と、回転軸17の回転を先端リング部材16aに伝えるアーム部材17aとを有している。
【0024】
トラップホース16は、常時は、図1のように、便器本体4内のドーム状カバー14内で上向き位置に保持されて、ボウル部3とトラップホース16とに封水(溜め水)を一定の水位L1で溜めるようになっている。
【0025】
そして、レバーや押しボタンスイッチ等で水洗操作がされた時に、ロータンク10内の洗浄水は、洗浄水供給管18の吐出部18aからボウル部3内に吐出されるようになる(矢印a参照)。
【0026】
同時に、ターントラップ機構15では、モータの駆動で回転軸17が図1において反時針回りに回転され、アーム部材17aと先端リング部材16aを介してトラップホース16が下向き(矢印b参照)に回動されるので、ボウル部3とトラップホース16との封水は、汚物とともに排水路19から外部下水管に排水されるようになる。
【0027】
その後、一定のタイミングでトラップホース16を上向きに回動させて、上向き位置の保持した状態で、再びボウル部3とトラップホース16とに封水(溜め水)を一定の水位L1で溜めるようになる。
【0028】
一方、便器本体4内には、便蓋6を閉じて略気密に保たれたボウル部3内の空気を外部に吸引排出することで減圧する減圧装置22が設けられている。
【0029】
この減圧装置22は、例えば、水流圧を利用して吸引排出を行うアスピレータ23を用いることができる。
【0030】
アスピレータ23は、図3に詳細に示すように、水密性の容器24を備え、この容器24は、仕切り板25によって、上部室24aと下部室24bとに仕切られている。下部室24bには、水道水配管11から分岐させた分岐配管26が開閉弁27〔図1参照〕を介して接続されていて、水道水を一定の水位L2で下部室24b内に溜めるようになっている。
【0031】
上部室24aにはポンプ28が配置されて、ポンプ28の吸入管28aと吐出管28bとは、下部室24bの貯留水中に臨まされている。ここで、吐出管28bは、吸入管28aよりも水深を浅く(短く)設定するとともに、吸入管28aよりも後述する空気排出管31に近い側に設定している。これにより、吐出管28bから下部室24b内の貯留水中に排出される空気(臭気)が吸入管28aに再吸入されるおそれが無くなるとともに、空気排出管31からスムーズに排出されるようになる。
【0032】
また、下部室24bの側壁に一端を連結した空気排出管31の他端がドーム状カバー14(つまり、排水路19)に連結されている。このように、空気排出管31の他端をドーム状カバー14に連結することで、通常のS字トラップに空気排出管31の他端を連結する場合と比較して、連結が簡単に行える。また、空気排出管31の一端を下部室24bの側壁に連結することで、空気排出管31の連結口を越える貯留水はオーバーフローして排出されるので、下部室24bが一定の水位L2に維持されるようになる。
【0033】
また、便器本体4には、図4に分けて図示するように、ミスト(浮遊性の洗浄剤)をボウル部3内に供給するミスト供給装置35が設けられている。
【0034】
このミスト供給装置35は、便器1の外部に設置されていて、洗剤液貯留タンク36とミスト発生器37とを備えている。
【0035】
洗剤液貯留タンク36は、ミスト発生器37において洗浄液を生成するための洗剤液を貯留するもので、この洗剤液貯留タンク36の底部とミスト発生器37の上部とは、開閉弁39を介して洗剤液供給管38で連通されている。
【0036】
ミスト発生器37は、洗浄水を溜める液槽40を有し、この液槽40の上端部は便器連通管41の一端が接続され、便器連通管41の他端は便器本体4のダクト部4aに連通されている。このダクト部4a内には、温風乾燥機47のファン48とヒータ49とが配置されている。
【0037】
液槽40の外壁底部には、超音波振動子42が取り付けられ、液槽40の内部には洗浄水を加熱することでミストの温度を調整するためのヒータ43が配置されている。
【0038】
液槽40の上部の洗剤液供給管38の接合箇所よりも下方位置には、前記水道水配管11(図1参照)から分岐した給水管44が開閉弁45を介して接続されている。
【0039】
したがって、開閉弁39を開いて洗剤液貯留タンク36の洗剤液を洗剤液供給管38からミスト発生器37の液槽40に供給するとともに、開閉弁45を開いて給水管44から水道水を液槽40に供給することで、洗剤液を水で所定の濃度に希釈して、洗浄液として生成する。なお、便器1のすすぎ洗浄を行う場合には、ミスト発生器37の液槽40に水道水のみを供給すれば良い。
【0040】
超音波振動子42は、図示しない発信器から加えられる駆動信号により洗浄液を超音波振動させることにより、例えばミスト径が0.1〜50μm程度の微粒子状のミストを生成する。その際、ヒータ43で洗浄液を所定温度に加熱することで、より一層ミストの生成が容易になり、ミスト発生器37において効率良くミストを発生させることができる。なお、ミスト発生器37としては、超音波振動子42に限らず、例えばスチーム発生器や圧力噴霧器を使用することも可能である。
【0041】
前記のように便器1を構成すれば、便器1の使用後に、レバーや押しボタンスイッチ等で水洗操作がされると、前述のようにして、ボウル部3とトラップホース16との封水が汚物とともに排水路19から外部下水管に排水された後に、再びボウル部3とトラップホース16とに封水(溜め水)が一定の水位L1で溜められるようになる。
【0042】
その後、便蓋6が閉じ位置にあることをセンサー等で検出すると、マイクロコンピュータ等の制御装置33からの制御信号でアスピレータ23のポンプ28が駆動されて、下部室24b内の貯留水が吸入管28aから吸入され、吐出管28bから吐出されるという循環を繰り返すようになる(矢印c参照)。
【0043】
なお、下部室24b内に貯留水が一定の水位L2よりも減ったことをセンサー等で検出すると、制御装置33からの制御信号で開閉弁27を開いて、水道水配管11から分岐配管26を介して水道水を下部室24b内に補給することができる(矢印e参照)。このように、下部室24b内の貯留水は、基本的には循環使用であり、一定の水位L2よりも減ったときに補給するだけであるので、使用水量が少なくて済む。
【0044】
ポンプ28の駆動に伴って吐出管28bに水流が発生すると、その水流圧で空気吸引管30が負圧になることから、ボウル部3内の空気が空気吸引管30から吸引排出されて(矢印f参照)、ボウル部3内が減圧されるようになる。なお、便蓋6を閉じたとしても、ボウル部3内が完全な気密状態となるものではなく、僅かな隙間が生じているのが普通であるから、このような隙間から僅かの外気がボウル部3内に吸い込まれることで、ボウル部3内に空気の流れが生じて、ボウル部3内の空気が空気吸引管30からスムーズに吸引排出されることが可能になる。場合によっては、積極的に僅かな隙間を形成することもできる。
【0045】
空気吸引管30でボウル部3内から吸引排出された空気は、吐出管28bを流れる水流に混じって下部室24b内の貯留水中に排出され、この空気が貯留水の水面上に浮上して仕切り板25との間に溜まって(水位L2の上面と仕切り板25の下面との間の空間が空気(臭気)層となる。)、空気排出管31から排水路19、つまり外部下水管に排出されるようになる(矢印d参照)。
【0046】
ボウル部3内が減圧されるタイミングを見計らって、制御装置33からの制御信号で開閉弁39を開いて洗剤液貯留タンク36の洗剤液をミスト発生器37の液槽40に供給するとともに、開閉弁45を開いて水道水を液槽40に供給して、洗浄液として生成する。
【0047】
そして、制御装置33からの制御信号でミスト発生器37の超音波振動子42を振動させて、ミスト発生器37の液槽40の洗浄液を霧状化してミストを発生させる。その際、ヒータ43で洗浄液を所定の温度に加熱することで、より一層ミスト生成が容易になり、ミスト発生器37において効率良くミストを発生させることができ、拡散性および洗浄力を向上させることができる。
【0048】
このようにして発生したミストは、便器連通管41を経由して便器本体4のダクト部4aに吐出され、さらに、ダクト部4aからボウル部3内に噴霧される(矢印g参照)。
【0049】
これにより、便蓋6を閉じた時に減圧装置22でボウル部3内の空気を外部に吸引排出することで減圧するとともに、ミスト供給装置35からミストを供給することで、減圧されたボウル部3内にミストが拡散されやすくなるから、ボウル部3内およびボウル部3内に臨む便蓋6や便座5の隅々まで洗浄できるようになる。なお、ミスト洗浄時には、温風乾燥機47のファン48を積極的に回転させてミストの吐出風量を調整することで、ミストの作用を集中させたり、ミストのボウル部3内部への接触効率を調整しても良い。
【0050】
ミスト洗浄が所定時間(例えば10分間)だけ行われた後は、すすぎ洗浄に移行する。その際、開閉弁39を閉じてミスト発生器37の液槽40には洗剤液を供給しないで、開閉弁45を開いてミスト発生器37の液槽40に水道水のみを供給する。そして、ミスト発生器37の超音波振動子42を振動させて、液槽40で発生したミストをボウル部3内に吐出することで、すすぎ洗浄を行うことができる。
【0051】
すすぎ洗浄後は、制御装置33の制御信号によりミスト供給装置35を停止させるが、これに連動させて制御装置33からの制御信号により温風乾燥機47を一定時間だけ駆動して、ヒータ49で加熱された空気をファン48でボウル部3内に送風してボウル部3内を短時間の内に乾燥させることができる。
【0052】
また、制御装置33によって、ミスト供給装置35によるミストの供給の停止から所定時間(例えば数十秒間)経過するまでは減圧装置22による減圧を継続させることで、ボウル部3内に残っているミストが空気とともに外部に吸引排出されるので、減圧装置22の減圧の停止後に便蓋6を開けた時に、ボウル部3内に浮遊しているミストが周囲に飛散するおそれがなくなる。
【0053】
さらに、ミストの供給中に便蓋6を開いた時は、制御装置33によって、ミスト供給装置35によるミストの供給を停止させた後、空気の吸引排出を所定時間(例えば数十秒間)だけ継続した後に減圧装置22を停止させるように制御することで、ボウル部3内のミストが吸引排出されて、周囲に飛散するおそれが少なくなる。
【0054】
前記実施形態では、洗浄剤としてミストを用いたが、ミスト発生器37に代えて、オゾン発生器若しくはイオン発生器を設けて、殺菌作用の有るオゾン若しくはイオンを担持させた微小水滴を用いることもできる。
【0055】
前記実施形態の減圧装置22では、水流圧を利用して吸引排出を行うアスピレータ23を用いているので、減圧装置22が簡単でコスト安になる。
【0056】
また、アスピレータ23で外部に吸引排出されるボウル部3内のミストを含む空気を、排水路19から外部下水管に直接排出しているので、送風ファンやフィルターを介してトイレルーム内に排出する場合と比べて、送風ファンやフィルター等の処理設備が不要となるので、コスト安になる。また、トイレルーム内がミストの水分で湿気ることも無い。特に、洗浄剤としてオゾンを用いる場合には、オゾンを含む空気を排水路19から外部下水管に直接排出することができる。
【0057】
さらに、アスピレータ23の吸入管28aと吐出管28bとを下部室24bの貯留水中に臨ませているので、ポンプ28の停止で吸入管28aと吐出管28bとに水が無くなっても、仕切り板25との間に溜まったミストを含む空気が空気吸引管30からボウル部3内に逆流するおそれがない。
【0058】
前記実施形態では、減圧装置22としてアスピレータ23を用いたが、真空ポンプ(ロータリポンプやディフュージョンポンプ等)を用いることもできる。このように、電力を利用して吸引排出を行う真空ポンプを用いれば、吸引排出力や吸引排出時間の制御が簡単に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態に係る便器の側面断面図である。
【図2】(a)(b)は図1の便器の要部拡大図である。
【図3】本発明の実施形態に係る減圧装置であるアスピレータの側面断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るミスト供給装置を示した便器の側面断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 便器
3 ボウル部
4 便器本体
6 便蓋
22 減圧装置
23 アスピレータ
28 ポンプ
30 空気吸引管
31 空気排出管
33 制御装置
35 ミスト供給装置(洗浄剤供給装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体のボウル部の上方を便座部分とともに覆う便蓋が設けられた便器において、
前記便蓋を閉じた時にボウル部内の空気を外部に吸引排出することで、ボウル部内を減圧する減圧装置と、浮遊性の洗浄剤をボウル部内に供給する洗浄剤供給装置と、減圧装置によるボウル部内の減圧時に洗浄剤供給装置から洗浄剤を供給し、洗浄剤の供給の停止から所定時間経過後に、減圧装置の減圧を停止させる制御装置とを備えていることを特徴とする便器。
【請求項2】
前記浮遊性の洗浄剤は、ミスト、洗剤を担持させたミスト、スチーム、オゾン若しくはイオンを担持させた微小水滴のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の便器。
【請求項3】
前記減圧装置は、水流圧を利用して吸引排出を行うアスピレータであることを特徴とする請求項1または2に記載の便器。
【請求項4】
前記減圧装置で外部に吸引排出される空気は、ボウル部内の封水を外部に排水する排水路に排出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の便器。
【請求項5】
前記減圧装置は真空ポンプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の便器。
【請求項6】
前記制御装置は、浮遊性の洗浄剤の供給中に便蓋を開いた時は、浮遊性の洗浄剤の供給を停止させた後、吸引排出を所定時間だけ継続した後に減圧装置を停止させるように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の便器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−25172(P2008−25172A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197774(P2006−197774)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】