説明

保守車両

保守車両(1)は、レール走行機構(5)の車軸(7)の方向で互いに距離調節可能に対向して位置し、作業空間(13)を包囲する2つの車両境界(8)を有している。車両境界(8)はそれぞれ車両側壁(10)と、車両側壁(10)に結合され、角度αを成す屋根面(11)とから形成されている。車両縦方向で互いに距離を置いたレール走行機構(5)は、レール走行機構(5)に関してならびに車軸(7)の方向で中央にポジショニングされた車両フレーム(3)により互いに結合されている。車両フレーム(3)は、両レール走行機構(5)の間で上方に曲げられたフレーム区分(6)を有しており、フレーム区分(6)に両車両境界(8)が結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保守車両であって、車両縦方向で延在し、駆動装置によりレール走行機構の車軸の方向で互いに距離調節可能に対向して位置し、作業空間を包囲する2つの車両境界が設けられており、該車両境界がそれぞれ車両側壁と、該車両側壁に結合され、角度αを成す屋根面とから形成されている形式のものに関する。
【0002】
この種の車両は既に欧州特許出願公開第1369330号明細書により公知である。この車両はただし、列車編成内に組み込むためには適していない。
【0003】
そこで本発明の課題は、上位概念部に記載した形式の車両を改良して、問題なく列車編成内に適合され得る車両を提供することである。
【0004】
本発明によりこの課題は、冒頭で述べた形式の機械が、請求項1の特徴部に記載した特徴を有することにより解決される。
【0005】
上方に曲げられた中央の車両フレームにより、列車編成内に編入するための、車両縦方向での必要な剛性が提供されている。その際、作業空間は決して制限されず、両車両半部は支障なく横方向で調節可能である。
【0006】
本発明の別の利点および構成はその他の請求項および図面から得られる。
【0007】
以下に、本発明について、図面に示した実施例を参照しながら詳細に説明する。
図1および図3:それぞれ保守車両の簡単化された側面図である。
図2:図1に示した断面線IIに沿った車両の拡大横断面図である。
【0008】
図1〜図3に見て取れる保守車両1は、車両縦方向2で延在する車両フレーム3を有している。車両フレーム3は各端部4で、車軸7を有するレール走行機構5上に支持されている。車両フレーム3は両レール走行機構5の間に、上に向かってクランク状に曲げられたフレーム区分6を有しており、車軸7に関して中央にレール走行機構5上にポジショニングされている。この屈曲は有利には、労働力が線路20上で支障なく直立して動くことができるように寸法設定されている。
【0009】
特に図2に見て取れるように、フレーム区分6は横断面で見て1つの縦通材に減じられて形成されており、その上側の領域で、車両横方向で互いに対向して位置する別個の2つの車両境界8に結合されている。車両境界8はそれぞれ、車両縦方向2ならびに鉛直方向で延びる車両側壁10と、車両側壁10に結合された屋根面11とから構成されている。車両側壁10と屋根面11とは互いに約90°〜約150°の角度αを形成する。
【0010】
各車両境界8は専らその屋根面11でもってフレーム区分6に結合されており、駆動装置12により車軸7の方向で横方向スライド可能である。それにより、両車両側壁10により画定される作業空間13は工事現場の領域で駆動装置12の負荷の下で拡幅され得る(図2に一点鎖線で示した。)。フレーム区分6の下面には、車両縦方向2で延びるレール22が固定されている。レール22には、重い持上げ・作業装置23がスライド可能に支承されている。持上げ・作業装置23は前記駆動装置12と同様に液圧・電流線路14によりエネルギ供給される。液圧・電流線路14は、詳細な説明はしない、車両1に連結可能な牽引機械に接続可能である。
【0011】
図3に示すように、択一的には独自の走行用駆動装置15ならびに運転キャビン16が設けられていてもよい。運転キャビン15と、両車両境界8により形成される作業空間13との間には、手摺り17により安全確保された連絡通路18が配置されている。それにより、オペレータは危険なく運転キャビン15もしくは作業空間13に立ち入ることが可能である。列車編成への編入のために、牽引・緩衝装置19ならびに制動装置21が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】保守車両の簡単化された側面図である。
【図2】図1に示した断面線IIに沿った車両の拡大横断面図である。
【図3】保守車両の簡単化された側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守車両(1)であって、車両縦方向で延在し、駆動装置(12)によりレール走行機構(5)の車軸(7)の方向で互いに距離調節可能に対向して位置し、作業空間(13)を包囲する2つの車両境界(8)が設けられており、該車両境界(8)がそれぞれ車両側壁(10)と、該車両側壁(10)に結合され、角度αを成す屋根面(11)とから形成されている形式のものにおいて、車両縦方向で互いに距離を置いた2つのレール走行機構(5)が、該レール走行機構(5)に関してならびに車軸(7)の方向で中央にポジショニングされた車両フレーム(3)により互いに結合されており、該車両フレーム(3)が、両レール走行機構(5)の間で上方に曲げられたフレーム区分(6)を有しており、該フレーム区分(6)上に両車両境界(8)が支持されていることを特徴とする保守車両。
【請求項2】
レール走行機構(5)に走行用駆動装置(15)が対応配置されている、請求項1記載の車両。
【請求項3】
車両フレーム(3)の一方の端部(4)に運転キャビン(16)が設けられている、請求項1または2記載の車両。
【請求項4】
運転キャビン(16)と、車両境界(8)により形成される作業空間(13)との間に、オペレータによる運転キャビン(16)もしくは作業空間(13)の立入りのための連絡通路(18)が設けられている、請求項3記載の車両。
【請求項5】
曲げられたフレーム区分(6)に、持上げ・作業装置(23)のスライド可能な支承のための、車両縦方向で延びるレール(22)が設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−511484(P2008−511484A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528621(P2007−528621)
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003774
【国際公開番号】WO2006/027030
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507069564)ローベル バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【氏名又は名称原語表記】ROBEL Bahnbaumaschinen GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 31, D−83395 Freilassing, Germany
【Fターム(参考)】