説明

保護幕付ラス鋼製型枠

【課題】 鋼製ラス型枠せき板は非防水型せき板がほとんどでこの非防水型せき板に防錆処理を施し工事の施工範囲を広げ、より使い勝手の良好な型枠用せき板を提供する。
【解決手段】 鋼製凸状支柱部と凸状支柱部の間に該ラス網部がある防錆前の型枠せき板(特開2002−138663)にコールタール及び砂を混ぜプラスチック等の樹脂性物質を加えた溶融液を吹き付けあるいはドブ漬けにして皮膜することにより鋼板を保護して防錆効果が出た型枠せき板ができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート建造物の施工に使用される型枠用せき板に関する。より詳しくは亜鉛メッキ鉄板で作られたラス型枠用せき板の防錆効果のために関する改良技術である。
【背景技術】
【0002】
従来から合板に替えて亜鉛メッキされたラス網を用いたせき板を使用するラス型枠工法は広く知られている、しかしこのラス型枠は大方鉄板で出来ていて網状に拡張したものが多く、建築基礎工事あるいは土木用土留め工事に使用される頻度が多く大概が土中に埋め込む工法であり、しかしながらこの鉄板製ラス型枠は土中に埋め込むためその土質にもよりますが錆が出てくる欠点があります。例えば亜鉛及び亜鉛被膜鉄板腐食試験の結果亜鉛皮膜の平均寿命(推定)は土壌の侵食性の強い土壌で1oz/ft2(新日本製鉄試験結果)の亜鉛被服の寿命は1〜2年 中程度で4〜6年 弱い土壌で18〜25年という結果が出ています。
【発明が解決しようとする問題】
【0003】
前記鉄板製ラス型枠せき板において、その素材の持つ決定的な欠点である腐食性が強い建築用建材は、飲料水あるいはマンション及び一般ビル等に於ける地下水及び雨水等の溜水装置、あるいは水が絡むあらゆる建築及び土木用の基礎工事に使用することは出来ない、あるいは腐食性のある型枠工事に関して全てに於いて鉄板製型枠材は使用することは出来ない、本発明はこの問題を解決しアスファルト及び砂を混ぜたプラスチックあるいはナフサ系樹脂製品で防錆処理を施す事により前記の欠点である錆の発生が想定できる全ての型枠関係関連工事に使用することが出来る。又よりよい使い勝手の良好な埋め込み式の工法を可能にして、工期短縮(従来の工法にある型枠解体工法を省略する、本工法は埋め殺し工法を取るので無解体工法になる為コンクリート打設後即土の埋め殺しが可能となる)を可能にすることが出来る。
又従来の合板型枠の欠点である産業廃棄物処理問題又は森林保護問題更に廃プラスチックのペットボトルあるいはあらゆるナフサ原料の樹脂加工品の廃棄物等を資源として再利用するため廃棄物処理問題等をも解決する抜本的廃棄物再利用型枠用せき板を提供する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、前記課題を解決するため、凸状支柱部の片面あるいは両面同時に凸状支柱部と凸状支柱部との間に拡張され存在する該ラス網部の表面あるいは裏面に、コールタール及び砂を含んだ廃プラスチック溶液あるいはそれに代わる物質を塗布する、その方法は吹き付けてもよいしロールで塗布してもよいまたはドブ漬け塗布をしても良い、また該ラス網部の両面にコールタール及び砂を含んだ廃プラスチック溶液を塗布する事により内面のコンクリート付着面にコールタール及び砂を含んだ廃プラスチック溶液が接着する。この際コンクリート打設時にパンチングラス(型枠用せき板、特開2002−138663)はコールタール及び砂を含んだ廃プラスチック溶液で被幕はしているが凸状支中部と凸状支柱部の間にある該ラス網部の拡張隙間部分あるいは凸状支柱部に空けられた丸穴にコンクリートが食い込み固定する。このパンチングラス両面にコールタール及び廃プラスチック溶液を付着させる方法は亜鉛鉄板製ラス型枠せき板(パンチングラス)あるいは枠付パネル状型枠を吹き付けても良く又ドブ漬けにしても良くその方法は自由である。
【0005】
前記の凸状支柱部と凸状支柱部の間に該ラス網部を設けた亜鉛鉄板製ラス型枠せき板(パンチングラス)には表裏が当然出るがこの両面にコールタールを付着させることにおいてその型枠にコンクリートを打設すると当然コンクリートと鉄板の間にコールタール又は科学性物質が介添えする。直接コンクリートと鉄板は接することがなくなるのですこのことはコンクリートの持つ化学性反応から鉄の持つ成分に影響を与えない事になり 鉄板の保護をしていく。また型枠内コンクリート面の反対側地下ピットの水や埋め立て土に影響の受けやすい部分もコールタール及び砂を含む科学性物質で保護されており鉄板の劣化を防いでいく。そのことにより地下ピットの水道水あるいは雨水等も鉄板の発する錆等の酸性化学変化よりこれを守ることができる更にコールタールを混入することにより鉄分とプラスチックの付着度が高まり剥離する頻度を抑える効果が生じる。
【0006】
〔請求項2〕で前記し凸状支柱部と凸状支柱部の間に該ラス網部のあるパンチングラス型枠材を連続してアングル枠内に固定させる一体型型枠は組み立て後アングル枠共そのままコールタール及び砂を含んだプラスチック溶液に吹き付けあるいはドブ漬け方法で保護したことを特徴としたラス型枠せき板とありますが。この保護方法あるいはコンクリートとの関連問題も〔0004〕〔0005〕と全く同じであります。
【実施例】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1〜図11は本発明の実施例を示したもので、図1は本発明を施す前の鉄板製型枠用せき板の平面拡大図を示した矢視図である。図で示す様に凸状支柱部4を中心に左右に該ラス網部8が伸びている。図2はこの図1の鉄板製型枠用せき板に防錆材2(コールタールに砂、溶融材を混合したもの)を塗布した防錆式型枠該ラス網式型枠せき板である。
【0008】
図3は凸状支柱部4と連続する凸状支柱部4との間にある該ラス網部8の拡大図である、境界用板状部9の両側に隣接する網目8を形成した型枠用せき板の防錆加工前1の部分拡大図である。図4は上部1の部分が図3と同様防錆前の部分拡大図、下部2の部分が図5と同様防錆加工処理後の該ラス網部の部分拡大図、図5は防錆材(コールタールに砂、プラスチック等科学性物質を混合したもの)を鉄板製型枠パンチングラスせき板1の原版に塗布した2の該ラス部分の拡大図である。
【0009】
図6は凸部支柱部4と連続する凸状支柱部4との間にある該ラス網部8の型枠用せき板の防錆加工前亜鉛鉄板パンチングラス型枠せき板全体図1であり図7は図6で示した防錆加工前の亜鉛鉄板パンチングラス型枠用せき板1に防錆材(コールタールに砂、プラスチック等化学性物質を混合したもの)を塗布した防錆加工済型枠用せき板2の全体図である。図8は穴の開いた凸状支柱を中心に左右に該ラス網部が伸びた防錆加工前のパンチングラスの拡大図である。図9は図8の防錆加工前のパンチングラスに防錆加工を施したパンチングラスの拡大図である。
【0010】
図10はパンチングラスの個別単位(1枚のパンチングラスは幅600ミリメートル)の防錆前の製品を連続して鋼製アングル加工枠の内側に組み込んだ製品加工図である。図11は図10の防錆前の加工品にコールタール及び砂、プラスチック又は樹脂系科学性物質を加え溶解した溶融液に吹き付けあるいはドブ漬けして防錆加工したパンチングラスです。
【0011】
次に、以上の防錆加工済型枠用せき板2のコンクリート型枠を建て込む場合に関して説明する。本ラス1に防錆加工済み型枠用せき板の建て込み作業は、所定の設置位置に対して、図1,2に示したように凸状支柱部4の背の部分を外側へ向け該ラス部分の網部8が内側になるように組み立て基礎コンクリートの幅に合わせて対向側に凸状支柱部4の背の部分を外側へ向け該ラス部分の網部8が内側になるようにて向き合わして立設をし、緊結材(セパレーター)で対峙する防錆加工済パンチングラス型枠せき板を固定する。この際セパレーターの両端雄螺子がプラス螺旋加工されており、マイナス加工されている締め付けナットで締め付け緊結をしていく。更に連続一体性を確保するにパイプあるいは異形棒鋼等の横端太で建て込んでいきます。図11は連続して枠の中にパンチングラスを組み込んだ加工図であるが防錆加工した枠付パンチングラスを対峙する様に組み立てそのコンクリートの幅に合わせて緊結材セパレーターで固定する、あるいは鉄筋棒で溶接して固定する、この際この型枠せき板はパネル方式になっていて外枠及び中枠は鋼製アングルで出来ておりパイプあるいは異形棒鋼等の代わりの役目を果たすのでこの際パイプあるいは異形棒鋼等の端太材を使用する必要がありません以上緊結問題は解決します。
【0012】
このパンチングラスは各建造物に対して設計図に合わせて寸法を工場で製作するため現場では加工の必要が無く、組み立て工事のみ行うことになります。
【0013】
地球問題は深刻です森林問題、あるいは 環境問題又はオゾン問題等々私たち現在に生存する人間は将来に対して未来の子供達に責任のある生き方を示す必要があると固く信じております。特に世界中建築の急速な発展による受給に合わせるように発展した型枠の合板ベニヤの普及は自然遺産を破壊する原因と思われます。この合板ベニヤの型枠材は2回ないし3回使用すると強度が劣化して再度使用することが出来ませんそして産業廃棄物として処理されていきます、更に新しい合板ベニヤが投入されていくのですこれまではこの繰り返しの連続でした。この原資を穫資するためには新たな工業スタイルが必要であることは火を見ることより明らかであります。
【0014】
そこで本発明はそれら〔0013〕の問題を解決するために新たに開発致したもので、現在新しい生活圏の中で発生している廃プラスチック又は建設物解体による化学性の廃棄物等を再利用して本発明のパンチングラスに塗布あるいはドブ漬けにして、現在の鋼製型枠の欠点である防錆問題を解決していく方向に開発をして発明したものです。
【0015】
発明の効果、本発明により現在都市部で発生している廃プラスチックその他の産廃物の再利用あるいは木材の削減、地球資源の確保等々あるいは工事の大幅な短縮又はコストの削減更にマンションあるいはビル等々生活圏に於ける水質汚染保護等々本発明による効果はあらゆる面に於いて環境にやさしく人類の進歩に貢献いたします。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図6を上方からみた1の矢視図である。
【図2】図7を上方からみた2の矢視図である。
【図3】図6の該ラス網部の拡大図である。
【図4】上部が図6の拡大図下部が図7の拡大図である。
【図5】図7の該ラス網部の拡大図である。
【図6】防錆施工前の正面図である。
【図7】防錆施工後の正面図である。
【図8】図6の部分拡大図である。
【図9】図7の部分拡大図である。
【図10】本発明の他の実施例を示した正面図である。
【図11】本発明の防錆枠付連続建て込み型枠の正面図である。
【符号の説明】
【0017】
1・・防錆前型枠用せき板、2・・防錆後型枠用せき板、3・・凸状支柱部に開けられた丸穴。4・・凸状支柱部。5・・防錆前の連続パネル。6・・防錆後の連続パネル。7・・連続型枠の外・内枠保護鋼製アングル。8該ラス網部。9・・該ラス網部中央の境界用板状部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凸状支柱部と凸状支柱部の間に該ラス網部のある型枠用せき板(特開2002−138663、以下パンチングラスと呼称する)に片面あるいは両面をコールタール及び砂を含むプラスチック塗幕層を塗布して保護したパンチングラス鋼製型枠せき板材。
【請求項2】
該ラス網部のあるパンチングラスを連続し組みみ立てアングルで出来た型枠フレームにはめ込みその大枠パネルをそのままコールタール及び砂を含むプラスチック溶液を吹き付け又はドブ漬けして皮膜層をつくる鋼製型枠せき板材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−100485(P2007−100485A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−315339(P2005−315339)
【出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(503128515)
【出願人】(599024791)ワッケン建設有限会社 (4)
【Fターム(参考)】