説明

信号配信方法及びその装置

【課題】 本発明は、同期網の帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てて運用することができる信号配信方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網にて伝送し配信する信号配信方法において、顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定するよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号配信方法及びその装置に関し、SONET/SDH(Synchronous Optical Network / Synchronous Digital Hierarchy)等の同期網を使用してテレビジョン信号を配信する信号配信方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のCATV(CAble TeleVision)局またはDTV(Digital TeleVision)局からユーザへのテレビジョン信号配信は、64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式を使用したアナログ方式による配信が主流であった。
【0003】
図1は、従来のテレビジョン信号配信システムの一例のブロック図を示す。同図中、CATVのヘッドエンド局10で例えば衛星放送から受信したテレビジョン信号はIRT(Integrated Receiver Transcoder)11にて64QAM変調されたのち、コンバータ12で高周波信号RFに周波数変換され、多重部13で多重化され、送信部14からアナログ信号形態でネットワーク15に送信される。受信部16でネットワーク15から受信されたアナログ信号形態の高周波信号RFは分配部17で複数系統に分配され、アンプ18で増幅されたのち各同軸ケーブル19を通して各ユーザに配信される。
【0004】
このアナログ方式はシステムが古く、回線当りのチャネル数が多く取れないことや、ケーブル電話等に対応できなかった。近年CATVのヘッドエンド局からの配信はCODEC装置を介してデジタル信号に変換を行って配信を行う方式に変わる移行期にある。
【0005】
図2は、従来のテレビジョン信号配信システムの他の一例のブロック図を示す。同図中、CATVのヘッドエンド局20で例えば衛星放送から受信したテレビジョン信号はIRT21にて64QAM変調されて変復調送信部23に供給される。また、変復調送信部23にはビデオスイッチ22から他チャネルの64QAM変調されたテレビジョン信号が供給される。
【0006】
変復調送信部23では64QAM被変調信号をチャネル毎に符号化してデジタル化したのち多重化して電気/光変換し、例えば伝送レート2.38Gbpsの光信号とする。この光信号は光多重部24で更に光多重化され光伝送路25に送出される。
【0007】
光伝送路25からの光信号は光分離部26で波長毎に分離され、変復調受信部27で光/電気変換されたのち各チャネルに多重分離され、チャネル毎に復号化されアナログの64QAM被変調信号とされる。この64QAM被変調信号はコンバータ28で高周波信号RFに周波数変換され、高周波信号RFは分配部29で複数系統に分配され、アンプ30で増幅されたのち各同軸ケーブル31を通して各ユーザに配信される。
【0008】
ここでは、テレビジョン信号が圧縮されず、そのまま1チャネル当り155.52Mbpsの帯域を使用した64QAM被変調信号とされ、変復調送信部23は、その信号を多重して2.388Gbpsに束ねて更に多重を重ね、N×2.388Gbps(Nは任意の整数)にて配信を行っている。
【0009】
この方式はテレビジョン信号を圧縮していないため、1チャネル当り155Mbpsの帯域を必要とし、また伝送レートがSONET/SDHの信号伝送レートとは異なるためSONET/SDH 装置との親和性が悪く、ケーブル電話等のサービスができなかった。
【0010】
この問題を解決するために、CODEC装置とSONET/SDH伝送装置を使用した方式がある。図3は、従来のテレビジョン信号配信システムの別の一例のブロック図を示す。
【0011】
図3において、CATVのヘッドエンド局40で例えば衛星放送から受信したテレビジョン信号はIRT41にて64QAM変調されて変復調送信部43に供給される。また、変復調送信部43にはビデオスイッチ42から他チャネルの64QAM変調されたテレビジョン信号が供給される。
【0012】
変復調送信部43では64QAM被変調信号をチャネル毎に符号化してデジタル化したのち多重化して電気/光変換し、1チャネル当り155MbpsでSONET/SDHのパスSTS−xxにマッピングされ、SONET/SDH送信部44に供給され、SONET/SDH送信部44からSONET/SDHの通信回線OC−xx(Optical Carrier−xx)として光伝送路45に送出される。
【0013】
光伝送路45からの光信号はSONET/SDH受信部46で受信され、SONET/SDHのパスSTS−xxにマッピングされた電気信号が得られる。この電気信号は変復調受信部47で各チャネルに多重分離され、チャネル毎に復号化されアナログの64QAM被変調信号とされる。この64QAM被変調信号はコンバータ48で高周波信号RFに周波数変換され、高周波信号RFは分配部49で複数系統に分配されて各ユーザに配信される。
【0014】
この方式は、従来のアナログ式伝送方式と比較して非常にコスト高であり、また、システム全体の制御がCODEC装置の管理及びSONET/SDH専用装置の管理となり2重管理であり煩雑となっていた。
【0015】
この問題を解決するために、ヨーロッパのデジタル放送規格の一つであるDVB−ASI(Digital Video Broadcasting ASynchronous Interface)の伝送フォーマットにより、MPEG(Moving Picture Exports Group)規格のMPEG−2TS(Transport Stream)パケットをSONET/SDH伝送網に伝送する方式が考えられている。また、これに類する方式として、例えば、特許文献1に記載の伝送方式がある。
【特許文献1】特開平10−190767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
DVB−ASIの伝送フォーマットにより、MPEG−2TSパケットをSONET/SDH伝送網にて伝送する方式では、1テレビジョンチャネル当り最大3.75Mbps程度圧縮して送信できるため、SONET/SDH伝送装置のDVB−ASIの受信ポート当り最大72chの受信が可能となり、SONET/SDH網への配信が可能となる。
【0017】
しかし、この場合、CATV局はSONET/SDH伝送装置のDVB−ASIインタフェースに対して3.75MbpsのMPEG−2TSパケットを数百ch配信してくるため、DVB−ASIインタフェースは数ポートの受け口を持つことになる。しかし、全てのDVB−ASI受信ポートに3.75MbpsのMPEG−2TSパケットが72ch(3.75Mbpsx72ch=270Mbps,DVB−ASIの最大受信データレート=270Mbps)配信されているわけではなく、DVB−ASIインタフェースのあるポートは数ch分しか配信されていない場合もありうる。
【0018】
通常、DVB−ASIの最大受信レート270MbpsをSONET/SDH網の帯域に割当てを行う場合、SONETではSTS−1−6v(311.04Mbps)を割当て、SDHではSTM−1(311.04Mbps)を割当てている。
【0019】
この時、顧客側としてはこのポートをSONET/SDH伝送網に帯域を割当てて乗せるためには、STS−1−6v(311.04Mbps)ではなくSTS−1−6v未満の帯域で契約を行いたいはずである。しかし、そのSONET/SDHの帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てて運用する最適な方法がないという問題があった。
【0020】
また、仮に、CATV局側のSONET/SDH伝送装置側で帯域を絞ったMPEG−2TSパケットを送信できた場合においても、受信側のSONET/SDH信号から、MPEG−2TSパケットを取り出して配信する場合、フルレートでデータが入っていないため、DVB−ASIインタフェースで出力側のDVB−ASIのデータレート(270Mbps)に合わせ込むための、何らかの補正処理が必要であるが、その具体的な処理方法が考えられていないという問題があった。
【0021】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、同期網の帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てて運用できる信号配信方法及びその装置を提供することを総括的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
請求項1に記載の発明は、複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網にて伝送し配信する信号配信方法において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定することにより、同期網の帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てて運用することができる。
【0023】
請求項2に記載の発明は、複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網に送出する送信装置において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定する伝送レート設定手段を有することにより、同期網の帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てることができる。
【0024】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の送信装置において、
前記顧客毎に供給されるトランスポートパケットが前記顧客毎のチャネル多重数に応じ設定された同期網における伝送レートを超えたとき、供給されるトランスポートパケットを廃棄するパケット廃棄手段を有することにより、契約帯域を越えた入力データを廃棄することができる。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の送信装置において、
バッファに溜まった前記トランスポートパケットが所定バイト数以上であれば前記所定バイト数のトランスポートパケットをスーパーブロックに変換し、前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であれば所定時間だけ前記スーパーブロックへの変換を延期して再び前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であればパッド制御コードを付加して前記所定バイト数とされたトランスポートパケットを前記スーパーブロックに変換し、変換されたスーパーブロックをGFPフレームにマッピングするGFPマッピング手段を有することにより、同期網の帯域を有効利用することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明は、デジタル放送規格の伝送フォーマットで複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットが顧客毎のチャネル多重数に応じた伝送レートとされた信号を同期網から受信する受信装置であって、
受信信号から抽出したトランスポートパケットの間にスペースコードを埋め込んで出力レートを制御する出力レート制御手段を有することにより、伝送レートの合わせ込みを行うことができる。
【0027】
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の受信装置において、
所定期間毎にバッファに溜まった前記トランスポートパケットのパケット数から次の所定期間に前記バッファから各トランスポートパケットを均一に読み出すための読み出しウエイト時間を計算し、前記バッファから各トランスポートパケットを読み出す毎に前記読み出しウエイト時間だけ読み出しを待機させ、前記バッファから読み出したトランスポートパケットの8B10Bエンコードを行って伝送フォーマットDVB−ASIに変換する8B10Bエンコード手段を有することにより、トランスポートパケットの送信間隔を最適化することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、同期網の帯域を顧客要求に合わせてフレキシブルに割当てて運用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
図4は、本発明の信号配信方法を適用した伝送システムの一実施形態のブロック図を示す。
【0032】
同図中、CATVのヘッドエンド局50で例えば衛星放送から受信したテレビジョン信号はIRT51にて複数チャネルが多重されたDVB−ASI信号に変換され1顧客のDVB−ASI信号としてビデオスイッチ52に供給される。また、ビデオスイッチ52には他の顧客のDVB−ASI信号が供給されており、ビデオスイッチ52で選択された複数の顧客のDVB−ASI信号がSONET/SDH送信部53の複数の入力ポートそれぞれに供給される。
【0033】
SONET/SDH送信部53には1つの入力ポート当たり、高画質テレビジョンの1チャネル当り3.75MbpsのMPEG−2TSパケットを最大72チャネル(3.75Mbps×72チャネル=270Mbps)多重したDVB−ASI信号を供給され、SONET/SDH送信部53はこのDVB−ASI信号をSONET/SDHフォーマットに乗せ代え、STSスイッチングを行って光伝送路54に送出する。
【0034】
光伝送路54からの光信号はローカル局のSONET/SDH受信部55で受信され、STSスイッチングを行ったのちDVB−ASI信号に変換される。この信号はビデオスイッチ及び変換部56に供給され、選択されたDVB−ASI信号がMPEG−2形式からテレビジョン信号形式に変換され、更に64QAM変調されて64QAM被変調信号とされる。64QAM被変調信号はコンバータ57にて高周波信号RFに周波数変換され、高周波信号RFは分配部58で複数系統に分配されて各ユーザに配信される。
【0035】
図5は、SONET/SDH送信部53の一実施形態のブロック図を示す。同図中、入力ポート60〜60mそれぞれには3.75MbpsのMPEG−2信号を最大72チャネル多重したDVB−ASI信号が入力される。各DVB−ASI信号は等化回路61〜61mで自動波形等化され、クロック再生回路62〜62mで受信信号のクロックから装置内部のクロックに変換されたのち、8B10Bデコーダ63に供給される。
【0036】
8B10Bデコーダ63は、各DVB−ASI信号の10ビットコードを8ビットコードに変換し、実際のキャラクタデータの伝送レートが最大216Mbpsの信号として伝送レート制御部64に供給する。伝送レート制御部64では、この信号を伝送レートの制御を行いつつGFPフレームにマッピングする。
【0037】
SONETマッピング部65では、入力ポート60〜60mそれぞれに割当てられている顧客との契約に基づき、各入力ポート60〜60mから入力されたDVB−ASI信号をマッピングしたGFPフレームをバーチャルコンカチネーションによりパスSTS−1−1v,STS−1−3v,STS−1−5v,STS−1−6vにマッピングし、更に、これらを図8に示すパスSTS−48のチャネル1〜48にマッピングする。
【0038】
ここで、270MbpsのDVB−ASI信号をSTS−1(52Mbps)単位で6本使用したSTS−1−6v(311Mbps)にマッピングした場合について説明する。図6に示すように、STS−1−6vのペイロード部分をコラム毎に6本のSTS−1#0〜STS−1#5に分解する。分解された6本のSTS−1#0〜STS−1#5それぞれはコラム毎にシーケンス番号をパスオーバーヘッド(POH)内のH4バイトに格納する。
【0039】
図7を用いてマルチフレーム時のH4バイトについて説明する。MFI(Multi Frame Indicator)は下位4ビットのMFI1と上位8ビットのMFI2に分けられ、MFI1はH4バイト内のビット5〜8を占め、フレーム毎にインクリメントされる。MFI2は、MFI1=0,1のときのビット1〜4で表現する。MFI1=0のときがMFI2のMSB、MFI1=1のときがMFI2のLSBを示す。また、8ビットのシーケンス番号(SQ)はMFI1=14,15のときのビット1〜4で表現する。MFI1=14のときがシーケンス番号のMSB、MFI1=15のときがシーケンス番号のLSBを示す。
【0040】
BWBインタフェース66は、図8に示す32ビットパラレルのSTS−48のデータを図9に示す各8ビットパラレルのSTS−12の4系統並列データに変換し、更に、シリアルデータに変換してSTSスイッチ67に供給する。なお、図8及び図9内の1〜48の数字はチャネル番号を示している。
STSスイッチ67でスイッチングされたデータは送信部68から光伝送路54に送出される。この際、光伝送路54にはSTS−48(2488Mbps)の伝送レートにて送出される。
【0041】
ここで、CATVのヘッドエンド局50のビデオスイッチ52からSONET/SDH送信部53の入力ポート60〜60mには、図10(A)または図10(B)にフォーマットを示すDVB−ASI信号を数100チャネル配信してくるため、SONET/SDH送信部53のDVB−ASIインタフェースとして数ポートの受け口(60〜60m)を持つことになる。
【0042】
しかし、全てのDVB−ASI信号を受信する入力ポート60〜60mに3.75MbpsのMPEG−2信号が72チャネル(270Mbps,DVB−ASIの最大受信データレート=270Mbps)配信されているわけではなく、ある入力ポートは数チャネル分しか配信されていない場合もある。
【0043】
ところで、DVB−ASIの最大受信レート270Mbpsを8B10BデコードしたのちSONET網の帯域に割当てを行う場合、STS−1−5vに割当てる。しかし、顧客側としては、上記のように数チャネル分しか配信されていない入力ポートはSONET/SDH伝送網の使用帯域はSTS−1−5vではなく、STS−1−5v未満の例えばSTS−1−1v(51.84Mbps)等の低コストの帯域で契約を行いたいはすである。
【0044】
本発明では、SONETマッピング部65で、入力ポート60〜60mそれぞれに割当てられている顧客との契約に基づき、各入力ポート60〜60mから入力されたDVB−ASI信号をマッピングしたGFPフレームをバーチャルコンカチネーションによりパスSTS−1−1v,STS−1−3v,STS−1−5v,STS−1−6vの何れかにマッピングしているため、顧客の要求に合わせた帯域割当てを行うことができ、SONET/SDH伝送網の帯域を有効利用することができる。
【0045】
図11は、本発明における伝送レート制御を説明するためのブロック図を示す。同図中、8B10Bデコーダ63から入力ポート60〜60m毎に供給される8ビットコードとされた各DVB−ASI信号はパケット抽出部71に供給され、MPEG−2TSパケットの抽出と、MPEG−2TSパケットの区切りに設けられているクロックの同期を取るためのK28.5スペースコードを抽出が行われる。抽出されたMPEG−2TSパケットは全て第1バッファ72に書き込まれるが、K28.5スペースコードは第1バッファ72に書き込むときに取り除かれる。但し、第2バッファ74からのスーパーブロックの読み出し時に、対向するSONET/SDH受信部55でクロック同期を取るため、最低2バイトのK28.5スペースコードをMPEG−2TSパケット間に残しておく。
【0046】
第1バッファ72より読み出されたMPEG−2TSパケットは、GFPマッピング部75に渡す前の前処理として、64B/65B変換部73で64B/65Bのフレーム変換を行われる。この変換後のフレームをスーパーブロックと呼ぶ。
【0047】
このスーパーブロックは第2バッファ74に書き込まれる。各ポートの第2バッファ74のスーパーブロックをラウンドロビン方式で読み出し、GFPマッピング部75に転送する。GFPマッピング部75では供給されるスーパーブロックを図12に示すフォーマットのGFPフレームにマッピングする。この際に、転送したいポートの第2バッファ74は、その状態を3ビットの信号TADDとしてGFPマッピング部75経由でSONETマッピング部65に通知し、SONETマッピング部65からの応答PTCAを待つ。
【0048】
ここで、あるポートに入力されたMPEG−2TSパケットの帯域がSONET側の帯域がより高かった場合、つまり、契約帯域を越えてMGEP−2TSパケット信号が入力されている場合、GFPマッピング部75へのスーパーブロック送出ができなくなり、第2バッファ74にスーパーブロックが蓄積されていくことになる。
【0049】
このため、第2バッファ74には、予め第2バッファの容量がある値を越えた場合に第1バッファ72に対してMPEG−2TSパケットの書き込みを禁止するための第1閾値が設定されており、この第1閾値を越えた場合に第1バッファ72に対してMPEG−2TSパケットの書き込みを禁止することにより契約帯域を越えた入力データの廃棄処理を行う。
【0050】
また、第1バッファ72でMPEG−2TSパケットの廃棄を行った場合、時間が経過すると第2バッファ74のスーパーブロックが出力されて、ある容量まで低下したならば、再び第1バッファ72に対してMPEG−2TSパケットの書き込みを許可するように第2閾値(第2閾値<第1閾値)が設けられており、この第2閾値より低下した場合に第1バッファ72に対してMPEG−2TSパケットの書き込みを許可する。
【0051】
このようにして入力側のデータ(MPEG−2TSパケット)の流量をSONET/SDH側の帯域に合わせてレート制御することにより、SONET/SDHの伝送帯域以上のMPEG−2TSパケットが入力されてきても、急激にMPEG−2TSパケットの廃棄を開始せずにある一定期間の保護を取ってデータ送信の品質を保つことが可能となる。
【0052】
64B/65B変換部73で行う64B/65B変換は、ITU−T勧告のG.7041/Y.1303にて標準化された方法である。MPEG2−TSパケットを8バイト単位に切り出し、変換則により制御コードがあればコード変換して並べ替えを行う。この8バイト単位を8個束ね、さらに8バイト中に制御コード有り無しフラグである1バイトのリーディングフラグLFを付与し、全体で65バイトのスーパーブロックを構成する。よって、スーパーブロックを構成するには64バイトのMPEG2−TSパケットデータが必要である。
【0053】
MPEG2−TSパケットは188バイトもしくは204バイト長であり、1パケットを変換するには複数のスーパーブロックが必要となる(今回の方式ではK28.5のスペースコードを1パケット当り2個付与するため、実際に必要なバイト数は190バイトもしくは206バイトとなる)。
【0054】
MPEG2−TSパケットが188バイト長の場合は3スーパーブロック、204バイト長の場合は4スーパーブロックが必要で、188バイト長の場合は2バイトの空き、204バイト長の場合は50バイトの空きが発生する。このように空きがある場合にはパッド制御コードを挿入することが一般的である。なお、このパッド制御コードは受信側の64B/65Bデコード処理において廃棄される。
【0055】
ところで、本発明では、SONET/SDH伝送網の帯域を有効利用するため、パケット境界を意識しないスーパーブロック変換処理を行う。図13に、そのスーパーブロック変換処理の概要を示す。MPEG2−TSパケットは、パケットの先頭以外の不要なスペースコード(SC)を削除されて図11に示す第1バッファ72に蓄えられる。スーパーブロック化は、パケットの境界を意識せず第1バッファ72に格納されたMPEG2−TSパケットを先頭から64バイトずつ処理する方法をとる。
【0056】
また、MPEG2−TSパケットのデータレートによっては一時的に第1バッファ72に64バイト未満のデータが残っており、スーパーブロック化に足りない状態が考えられる。この状態ではパッド制御コードを挿入せず、スーパーブロック化を一定のウエイト時間だけ待たせ、64バイト以上のデータが第1バッファ72に溜まってからスーパーブロック化の処理を再開させる。このウエイト時間は顧客のMPEG−2TSのレートと、SONET/SDH伝送路帯域等の要因により決定する。
【0057】
上記のウエイト後、第1バッファ72に溜まっているデータが64バイト未満の場合は、パケットの送達遅延を少なくするために、パッド制御コードを挿入してスーパーブロック化を行う。
【0058】
これら一連の動作について図14(A)〜(C)を用いて説明する。図14(A)は、第1バッファ72に64バイト以上のMPEG2−TSパケットデータが溜まっている場合であり、先頭より64バイトずつデータを読み出し64B/65B変換部73でスーパーブロック化を行う。
【0059】
図14(B)は、64バイト未満のMPEG2−TSパケットデータしか残っていない場合であり、設定されたウエイト時間だけスーパーブロック化の手順を停止し、64バイト以上データが溜まるのを待つ。
【0060】
図14(C)は、一定のウエイト時間を経過しても64バイトに満たないMPEG2−TSパケットデータしか溜まっていない場合であり、この場合はデータ送信遅延を少なくするため、直ちにパッド制御コードを追加し64バイトにしてスーパーブロック化を行う64B/65B変換部73に送信する。
【0061】
図15に64B/65B変換部73の構成を示し、図16に64B/65B変換部73の処理フローチャートを示す。図15において、64B/65B変換部73は、変換処理部73aと、リード制御部73bと、パッド追加部73cから構成されている。リード制御部73bには外部から供給されたウエイト時間が設定されている。
【0062】
図16において、ステップS10でリード制御部73aは第1バッファ72を監視し、ステップS12で第1バッファ72内にMPEG2−TSパケットが64バイト以上溜まっているか否かを判別する。64バイト以上溜まっている場合は、ステップS14で第1バッファ72からパケットをリードし、ステップS16にて変換処理部73aの64B/65B変換処理後、ステップS18で第2バッファ74へのライト処理を行う。
【0063】
ステップS12で第1バッファ72に溜まっているMPEG2−TSパケットが64バイト未満だった場合は、ステップS20でウエイト時間だけ待った後、ステップS22,S24で再度第1バッファ72の監視を行う。このとき、パケットが64バイト以上溜まっている場合は、ステップS14に進んで第1バッファ72からパケットをリードし、ステップS16,S18で64B/65B変換処理後に第2バッファ74へのライト処理を行う。
【0064】
ステップS24でパケットが64バイト未満の場合にはステップS26にて64バイト未満のデータを第1バッファ72から読み出し、ステップS28に進んでパッド追加部73cで上記データにパッド制御コードを追加しバイト長を64バイトにした後ステップS16に進み64B/65B変換処理を行う。
【0065】
このようにして、SONET/SDH伝送網の帯域を有効利用することが可能となる。
【0066】
図17は、SONET/SDH受信部55の一実施形態のブロック図を示す。同図中、送信部81で光伝送路54から受信された信号はSTSスイッチ82に供給されスイッチングされたのち、BWBインタフェース83でシリアルデータから図9に示す各8ビットパラレルのSTS−12の4系統並列データに変換され、更に、図8に示す32ビットパラレルのSTS−48のデータに変換されてSONETデマッピング部84に供給される。
【0067】
SONETデマッピング部84では、パスSTS−48をバーチャルコンカチネーションのパスSTS−1−1v,STS−1−3v,STS−1−5v,STS−1−6vそれぞれにデマッピングし、更に、GFPフレームにデマッピングして出力レート制御部85に供給する。
【0068】
ここで、図7に示す6本のSTS−1#0〜STS−1#5からSTS−1−6vを組み立てる場合は、同一のMFIを持つフレームをシーケンス番号に従い分解されたSTS−1からSTS−1−6vを組み立てる。もちろん,フレームの到着タイミングのずれが発生してMFIが一致しなくなると組立不能となるため、バッファを持ち、その中に複数のフレームを格納して組み立て作業を行う。
【0069】
出力レート制御部85ではGFPフレームのデマッピングを行い、かつ、出力ポート単位で出力レートの制御を行って8B10Bエンコーダ86に供給する。8B10Bエンコーダ86は出力ポート単位で8ビットコードを10ビットコードに変換することで、MPEG−2信号を最大72チャネル多重したDVB−ASI信号に変換する。
【0070】
各DVB−ASI信号は、ケーブルドライバ87〜87m及びアンプ88〜88mを通して出力ポート89〜89mから送出される。
【0071】
図18は、本発明における出力レート制御を説明するためのブロック図を示す。同図中、SONETデマッピング部84から出力されるGFPフレームは出力レート制御85内のGFPデマッピング部91に供給され、GFPフレームからスーパーブロックにデマッピングされる。
【0072】
デマッピングされたスーパーブロックはラウンドロビン方式で読み出され、出力ポート89〜89m毎に設けられた64B/65B変換部92に供給される。各64B/65B変換部92ではスーパーブロックの65B/64Bのフレーム変換を行って元のMPEG−2TSパケットに戻される。ここで得られたMPEG−2TSパケットの間には最低2バイトのK28.5スペースコードが入っている。
【0073】
この後、パケット抽出部93でMPEG−2TSパケットが抽出されて第3バッファ94に蓄積される。第3バッファ94に蓄積されたMPEG−2TSパケットは8B10Bエンコーダ86により各出力ポートで並行して読み出されていく。8B10Bエンコーダ86は、読み込んだMPEG−2TSパケットの8B10B変換を行って10ビットコードに変換しシリアルに出力する。
【0074】
また、シリアル出力の伝送レートは270Mbpsであるため、8B10Bエンコーダ86はMPEG−2TSパケット(実データ)の隙間に伝送レートに合わせ込むためK28.5スペースコードを埋め込んで行く。
【0075】
しかし、8B10Bエンコーダ86後の送信出力クロックが、後続の受信装置側のクロックより若干早い場合、送信側では少しずつデータが出力されなくなり、8B10Bエンコーダ86の前段の第3バッファ94にMPEG−2TSパケットが滞留してくる。
【0076】
このとき、第3バッファ94に第3閾値以上のMPEG−2TSパケットが溜まったら、次に書き込まれるMPEG−2TSパケットを廃棄するようにする。MPEG−2TSパケットの廃棄を行った場合、時間が経過すると第3バッファ94内のMPEG−2TSパケットがはけてきて、第4閾値(第4閾値<第3閾値)までMPEG−2TSパケットの蓄積が低下したら、再度MPEG−2TSパケットの書き込みを許可する。
【0077】
逆に送信側のクロックより、受信側のクロックが早い場合は、第3バッファ94内から読み出すMPEG−2TSパケットがなくなるため、送信データの隙間ができないように、K28.5スペースコードを埋め込んで伝送レートの合わせ込みを行うことにより、バッファアンダーランが発生しないようにすることができる。
【0078】
8B10Bエンコーダ86におけるMPEG2−TSパケットデータの送信間隔を最適化する処理について説明する。図18の第3バッファ94にはパケット抽出部93にて抽出されたMPEG2−TSパケットがパケット単位で蓄積されている。
【0079】
これまで説明してきたように、送信側でスペースコードは削除して必要なMPEG2−TSパケットのみSONET/SDHにマッピングしているため、パケット間の間隔情報はなくなってしまう。SONET/SDHフレームは125μsec周期で送信されるので、DVB−ASI信号の受信装置(図4におけるビデオスイッチ及び変換部56)側では、125μsecの間隔内で受信データがバースト的になることが考えられる。
【0080】
一般的にDVB−ASIの受信装置(ビデオスイッチ及び変換部56)側のバッファ容量は512バイトと小さく、125μsecの短期間でもバースト的にMPGE−2TSパケットを転送すると、受信装置側バッファのオーバーフローが発生する。このオーバーフローが発生するメカニズムについて説明する。
【0081】
図19(A),(B)は、横軸に時間(μsec)、縦軸に送信データ量(バイト)をとり、SONET/SDHの伝送単位である125μsec間のデータ送信量を示したものである。グラフの傾きはそのデータ送信速度を意味する。DVB−ASIの信号がフルレート270Mbpsの場合、送信できるデータ量は8B/10B変換のため、下記のようになる。
【0082】
270Mbps × 8/10 = 216Mbps
図19(A)の実線及び図19(B)の破線は、このフルレート時の時間とデータ送信量の関係を示している。グラフの傾きがフルレート時のデータ送信速度となる。図19(B)の一点鎖線は、64Mbpsの伝送レート時の時間とデータ送信量の関係を示している。64Mbpsのレートで設定されたDVB−ASI送信装置(図4のIRT51等)は、上記一点鎖線で示す速度でデータを送信し、DVB−ASI受信装置(ビデオスイッチ及び変換部56)も同じ速度でデータが入力されることを期待している。
【0083】
本発明におけるSONET/SDHにMPEG2−TSデータをマッピングする方法では、パケット間の間隔情報はない。このため中継装置であるSONET/SDH網を経由することにより、受信側でMPEG2−TSパケットの配置に偏りが発生する。この偏りは、図19(B)の破線で示すフルレート時に、最大となる。
【0084】
つまり、37μsecの間はMPEG2−TSパケットがフルレートで伝送され、その後、125μsecまでMPEG2−TSパケットデータが送信されない場合である。この場合、37μsec時点で、DVB−ASI受信装置で処理できずTSバッファに蓄えられるMPEG2−TSパケットデータは最大704バイトとなり、一般的なDVB−ASI受信装置のバッファ容量である512バイトを超えてしまい、オーバーフローが発生する。
【0085】
これを解決するため、本実施形態では、図18に示す第3バッファ94に蓄積されているパケットをSONET/SDHのフレーム周期である125μsec間隔で読み出しを行う。第3バッファ94に蓄積されたパケット数のMPEG2−TSパケットを次の125μsec間で均等に出力するために、各パケット間に挿入するスペースコード数を計算し、その数のスペースコードを挿入する。
【0086】
これら一連の動作について図20を用いて説明する。第3バッファ94への入力と第3バッファ94からの出力として示す正方形マークがMPEG2−TSパケットの1パケットを表わしている。PKT_CNTは第3バッファ94に溜まったパケット数を表わしている。8B10Bエンコーダ86は125μsec毎にPKT_CNT値を読み出し、溜まったパケット数から第3バッファ94からの読み出し速度を計算する。
【0087】
時点NではPKT_CNT=0である。PKT_CNT=0の場合は、次の125μsecまでパケットの出力を停止する。
【0088】
N+1点では、PKT_CNT=5となり、この場合、5個のパケットが次の125μsec間に均一に送信できるように、パケットの読み出しウエイト時間を計算し、一つのパケットを読み出すごとに上記読み出しウエイト時間だけウエイトさせてスペースコードを挿入する。また、PKT_CNTが125μで送信できる数の近辺もしくはその数を超えた場合は、読み出しウエイト時間を0とし連続送信を行う。
【0089】
図21に8B10Bエンコーダ86の構成を示す。同図中、8B10Bエンコーダ86は、8B10B変換処理部86aと、リード制御部86bと、ウエイト計算部86cと、パケットカウント部86dから構成されている。パケットカウント部86dは、第3バッファ94に溜まったパケット数PKT_CNTをカウントしてウエイト計算部86cに通知する。
【0090】
ウエイト計算部86cは125μsec毎にパケットカウント部86dのPKT_CNTを監視して、パケットを均一つまり等間隔に送出するような読み出しウエイト時間の計算を行ってリード制御部86bに通知する。リード制御部86bは、MPEG2−TSパケットを出力する間隔が読み出しウエイト時間となるように第3バッファ94にリード要求を行う。第3バッファ94から読み出されたMPEG2−TSパケットは8B10B変換処理部86aで8B10B変換されて後続回路に向けて出力される。
【0091】
なお、第3バッファ94には過去125μsecに供給されたパケットを蓄積でき、かつ、125μsec間にパケットのバースト転送がありえるために、バッファは少なくとも125μsec間の2倍以上のパケットが蓄積できる容量が必要である。
【0092】
これにより、パケット間の間隔情報がないMPEG2―TSパケットを、送信先のDVB−ASI受信装置に対し、受信バッファオーバーフローを発生させずに送信することができる。
【0093】
上述のように、DVB−ASI信号をGFPフレームにマッピングしてSONET/SDHのバーチャルコンカチネーションのパスにマッピングして伝送することにより、CATVのヘッドエンド局から配信先のローカル局までの間を既存のSONET/SDH網を利用して安価に伝送するシステムを構築することが可能となる。また、DVB−ASI信号をSONET/SDH網に顧客側の必要帯域に応じてパスが張れるようにすることにより、きめ細かいサービスが可能となる。
【0094】
また、設定されたSONET/SDH網の帯域に合わせてレート制御を自動で行うため、煩雑な制御が不要となり、CATVのヘッドエンド局50全体を制御する制御システムの負担を減らすことができる。
【0095】
なお、高画質テレビジョン信号はMPEG−2で1チャネル当り3.75Mbpsまで圧縮でき、通常のテレビジョン信号はMPEG−2で1チャネル当り1.5〜2Mbpsまで圧縮できるので、1チャネル当り1.5〜2MbpsのMPEG−2TSパケットを多重したDVB−ASI信号をビデオスイッチ52に供給する構成としても良い。
【0096】
なお、上記実施形態ではSONETを例として説明したが、これはSDHにおいても同様に実施でき、同期網はSONETに限定されるものではない。
【0097】
なお、伝送レート制御部64が請求項記載の伝送レート設定手段に対応し、8B10Bデコーダ63が8B10Bデコード手段に対応し、パケット抽出部71がスペースコード削除手段に対応し、第1バッファ72及び第2バッファ74がパケット廃棄手段に対応し、GFPマッピング部75がGFPマッピング手段に対応し、SONETマッピング部65が同期網マッピング手段に対応し、出力レート制御部85が出力レート制御手段に対応し、SONETデマッピング部84が同期網デマッピング手段に対応し、GFPデマッピング部91がGFPデマッピング手段に対応し、8B10Bエンコーダ86が8B10Bエンコード手段に対応する。
(付記1) 複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網にて伝送し配信する信号配信方法において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定することを特徴とする信号配信方法。
(付記2) 付記1記載の信号配信方法において、
前記トランスポートパケットはMPEG−2TSパケットであり伝送フォーマットDVB−ASIで供給され、前記同期網はSONET又はSDH網であることを特徴とする信号配信方法。
(付記3) 付記2記載の信号配信方法において、
前記MPEG−2TSパケット間の所定バイト数のスペースコード以外のスペースコードを削除して前記同期網に送出することを特徴とする信号配信方法。
(付記4) 付記1記載の信号配信方法において、
前記顧客毎に供給されるトランスポートパケットが前記顧客毎のチャネル多重数に応じ設定された同期網における伝送レートを超えたとき、供給されるトランスポートパケットを廃棄することを特徴とする信号配信方法。
(付記5) 複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網に送出する送信装置において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定する伝送レート設定手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記6) 付記5記載の送信装置において、
前記トランスポートパケットはMPEG−2TSパケットであり伝送フォーマットDVB−ASIで供給され、前記同期網はSONET又はSDH網であることを特徴とする送信装置。
(付記7) 付記6記載の送信装置において、
前記伝送フォーマットDVB−ASIで供給される信号の8B10Bデコードを行う8B10Bデコード手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記8) 付記6記載の送信装置において、
前記MPEG−2TSパケット間の所定バイト数のスペースコード以外のスペースコードを削除するスペースコード削除手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記9) 付記5または8記載の送信装置において、
前記顧客毎に供給されるトランスポートパケットが前記顧客毎のチャネル多重数に応じ設定された同期網における伝送レートを超えたとき、供給されるトランスポートパケットを廃棄するパケット廃棄手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記10) 付記9記載の送信装置において、
供給されるトランスポートパケットをGFPフレームにマッピングするGFPマッピング手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記11) 付記3記載の送信装置において、
バッファに溜まった前記トランスポートパケットが所定バイト数以上であれば前記所定バイト数のトランスポートパケットをスーパーブロックに変換し、前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であれば所定時間だけ前記スーパーブロックへの変換を延期して再び前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であればパッド制御コードを付加して前記所定バイト数とされたトランスポートパケットを前記スーパーブロックに変換し、変換されたスーパーブロックをGFPフレームにマッピングするGFPマッピング手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記12) 付記10記載の送信装置において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記GFPフレームをバーチャルコンカチネーションにより容量の異なるパスにマッピングして前記SONET又はSDH網に送出する同期網マッピング手段を有することを特徴とする送信装置。
(付記13) デジタル放送規格の伝送フォーマットで複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットが顧客毎のチャネル多重数に応じた伝送レートとされた信号を同期網から受信する受信装置であって、
受信信号から抽出したトランスポートパケットの間にスペースコードを埋め込んで出力レートを制御する出力レート制御手段を有することを特徴とする受信装置。
(付記14) 付記13記載の受信装置において、
前記トランスポートパケットはMPEG−2TSパケットで伝送フォーマットはDVB−ASIであり、前記同期網はSONET又はSDH網であることを特徴とする受信装置。
(付記15) 付記14記載の受信装置において、
前記SONET又はSDH網から受信したパスをGFPフレームにデマッピングする同期網デマッピング手段を有することを特徴とする受信装置。
(付記16) 付記15記載の受信装置において、
前記GFPフレームを前記トランスポートパケットにデマッピングするGFPデマッピング手段を有することを特徴とする受信装置。
(付記17) 付記16記載の受信装置において、
前記トランスポートパケットの8B10Bエンコードを行って前記伝送フォーマットDVB−ASIに変換する8B10Bエンコード手段を有することを特徴とする受信装置。
(付記18) 付記13記載の受信装置において、
所定期間毎にバッファに溜まった前記トランスポートパケットのパケット数から次の所定期間に前記バッファから各トランスポートパケットを均一に読み出すための読み出しウエイト時間を計算し、前記バッファから各トランスポートパケットを読み出す毎に前記読み出しウエイト時間だけ読み出しを待機させ、前記バッファから読み出したトランスポートパケットの8B10Bエンコードを行って伝送フォーマットDVB−ASIに変換する8B10Bエンコード手段を有することを特徴とする受信装置。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】従来のテレビジョン信号配信システムの一例のブロック図である。
【図2】従来のテレビジョン信号配信システムの他の一例のブロック図である。
【図3】従来のテレビジョン信号配信システムの別の一例のブロック図である。
【図4】本発明の信号配信方法を適用した伝送システムの一実施形態のブロック図である。
【図5】SONET/SDH送信部53の一実施形態のブロック図である。
【図6】DVB−ASI信号をSTS−1−6vにマッピングする場合を説明するための図である。
【図7】マルチフレーム時のH4バイトについて説明するための図である。
【図8】STS−48のデータを示す図である。
【図9】STS−12の4系統並列データの構造を示す図である。
【図10】DVB−ASI信号のフォーマットを示す図である。
【図11】本発明における伝送レート制御を説明するためのブロック図である。
【図12】GFPフレームフォーマットを示す図である。
【図13】スーパーブロック変換処理の概要を示す図である。
【図14】スーパーブロック化を説明するための図である。
【図15】64B/65B変換部の構成を示す図である。
【図16】64B/65B変換部の処理フローチャートである。
【図17】SONET/SDH受信部の一実施形態のブロック図である。
【図18】本発明における出力レート制御を説明するためのブロック図である。
【図19】SONET/SDHの伝送単位である125μsec間のデータ送信量を示す図である。
【図20】第3バッファからパケットを均等に出力する動作を説明するための図である。
【図21】8B10Bエンコーダの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0099】
50 ヘッドエンド局
52 ビデオスイッチ
53 SONET/SDH送信部
54 光伝送路
55 SONET/SDH受信部
56 ビデオスイッチ及び変換部
57 コンバータ
58 分配部
60〜60m 入力ポート
61〜61m 等化回路
62〜62m クロック再生回路
63 8B10Bデコーダ
64 伝送レート制御部
65 SONETマッピング部
66,83 BWBインタフェース
67 STSスイッチ
68 送信部
71 パケット抽出部
72 第1バッファ
73 64B/65B変換部
74 第2バッファ
75 GFPマッピング部
81 送信部
82 STSスイッチ
84 SONETデマッピング部
85 出力レート制御部
86 8B10Bエンコーダ
87〜87m ケーブルドライバ
88〜88m アンプ
89〜89m 出力ポート
91 GFPデマッピング部
92 64B/65B変換部
93 パケット抽出部
94 第3バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網にて伝送し配信する信号配信方法において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定することを特徴とする信号配信方法。
【請求項2】
複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットをデジタル放送規格の伝送フォーマットで供給され、同期網に送出する送信装置において、
顧客毎のチャネル多重数に応じて前記同期網における伝送レートを設定する伝送レート設定手段を有することを特徴とする送信装置。
【請求項3】
請求項2記載の送信装置において、
前記顧客毎に供給されるトランスポートパケットが前記顧客毎のチャネル多重数に応じ設定された同期網における伝送レートを超えたとき、供給されるトランスポートパケットを廃棄するパケット廃棄手段を有することを特徴とする送信装置。
【請求項4】
請求項3記載の送信装置において、
バッファに溜まった前記トランスポートパケットが所定バイト数以上であれば前記所定バイト数のトランスポートパケットをスーパーブロックに変換し、前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であれば所定時間だけ前記スーパーブロックへの変換を延期して再び前記トランスポートパケットが前記所定バイト数未満であればパッド制御コードを付加して前記所定バイト数とされたトランスポートパケットを前記スーパーブロックに変換し、変換されたスーパーブロックをGFPフレームにマッピングするGFPマッピング手段を有することを特徴とする送信装置。
【請求項5】
デジタル放送規格の伝送フォーマットで複数チャネルが多重されたテレビジョン信号のトランスポートパケットが顧客毎のチャネル多重数に応じた伝送レートとされた信号を同期網から受信する受信装置であって、
受信信号から抽出したトランスポートパケットの間にスペースコードを埋め込んで出力レートを制御する出力レート制御手段を有することを特徴とする受信装置。
【請求項6】
請求項5記載の受信装置において、
所定期間毎にバッファに溜まった前記トランスポートパケットのパケット数から次の所定期間に前記バッファから各トランスポートパケットを均一に読み出すための読み出しウエイト時間を計算し、前記バッファから各トランスポートパケットを読み出す毎に前記読み出しウエイト時間だけ読み出しを待機させ、前記バッファから読み出したトランスポートパケットの8B10Bエンコードを行って伝送フォーマットDVB−ASIに変換する8B10Bエンコード手段を有することを特徴とする受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−165599(P2006−165599A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−175719(P2004−175719)
【出願日】平成16年6月14日(2004.6.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】