説明

偏光素子ユニットおよび偏光光照射装置

【課題】ワイヤーグリッド偏光素子を回転させるときに、偏光素子に力を加えず歪が生じないようにすること。
【解決手段】複数のワイヤーグリッド偏光素子1を、偏光子支持部材3に取り付け、各々の端部を少しずつ重ねてフレーム2に並べて配置する。フレーム2にピン4を設け、ピン4に偏光子支持部材3を回転可能に取り付け、フレーム2には、ピン4を挟んで偏光子支持部材3のエッジ側面を押す2個のねじ5a,5bを設ける。2個のねじ5a,5bを押し引きすることにより、偏光子支持部材3はピン4を支点として回転移動し、ワイヤーグリッド偏光素子1もその平面内で回転移動する。ワイヤーグリッド偏光素子1の一辺だけを押しひきして回転させるようにしたので、回転時に偏光素子1には力が加わらずひずみが生じない。このため出射する偏光光の偏光軸の回転を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワィヤーグリッド偏光素子を利用した偏光素子ユニットおよびこの偏光素子ユニットを使用して、液晶表示素子の配向膜や、紫外線硬化型液晶を用いた視野角補償フィルムの配向層などの配向膜の光配向、あるいは、3D映像を現出させる3D映像表示装置用に使用される位相差フィルムを製造するための偏光光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルの配向膜や、3D映像を現出させるための位相差フィルム(以下3D用フィルム)の配向層などの配向処理に関し、配向膜に紫外線領域の偏光光を照射することにより配向を行なう技術が採用されるようになってきている。以下、上記光により配向を行う配向膜や配向層を設けたフィルムのことを総称して光配向膜と呼ぶ。光配向膜は、液晶パネルの大型化と共に大型化しており、それと共に光配向膜に偏光光を照射する偏光光照射装置も大型化している。
上記光配向膜において、例えば3D用フィルムは、帯状で長尺のワークであり、配向処理後所望の長さに切断し使用する。最近は、パネルの大きさに合わせて大きくなり、その幅は1000mm〜1500mm程度である。このような帯状の長い光配向膜に対して光配向を行うために、棒状ランプとワイヤーグリッドの偏光素子を組み合せた偏光光照射装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1にも記載されているように、ワイヤーグリッド偏光素子は、大型のものが作れない。そのため、このような偏光光照射装置においては、偏光素子として、複数のワイヤーグリッド偏光素子をフレーム内に並べた、偏光素子ユニットを使用する。そして、偏光素子ユニットには、各偏光素子のグリッドの方向を平行にそろえるための偏光素子回転移動手段が設けられる。
特許文献1には、偏光素子回転移動手段として、ワイヤーグリッド偏光子の対向する2辺のエッジ側面を、ワイヤーグリッド偏光素子の平面と平行な方向に押す3個のねじを備え、1個のねじを支点とし、2個のねじを押し引きしてワイヤーグリッド偏光素子を光軸の周りを回転移動させる機構が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4506412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に示されている偏光素子回転移動手段は、同公報の図7に示されるように、矩形状のワイヤーグリッド偏光素子の対向する2辺のうち、一方の辺に2個のねじが突き当てられ、他方の辺に1個のねじが突き当てられる。そして、一方の辺に突き当てられている2個のねじを押し引きすることにより、ワイヤーグリッド偏光素子は、他方の辺に突き当てられているねじを支点として、偏光素子の平面内で回転移動する。
すなわち、ワイヤーグリッド偏光素子は、一方の辺を2個のねじで、他方の辺を1個のねじで挟まれている。そのため、2個のねじで押し引きして偏光素子を回転させると、偏光素子の、一方の辺のねじが押している部分と、他方の辺のねじが当たって支点となっている部分には力が加わった状態になる。
上記したように、ワイヤーグリッド偏光素子の基材はガラスであり、上記のように力が加わると歪みが生じる。ワイヤーグリッド偏光素子が歪むと、そこから出射する偏光光の偏光軸が回転する。このことにより、光照射面における偏光光の偏光軸のばらつきが大きくなる可能性がある。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するものであって、ワイヤーグリッド偏光素子を並べて構成された偏光ユニットの各偏光素子を、光軸の周りを回転させる偏光素子回転移動手段を備えた偏光素子ユニットおよび偏光光照射装置において、ワイヤーグリッド偏光素子を回転させるときに、偏光素子に力を加えず歪が生じないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を本発明においては、次のように解決する。
(1)複数のワイヤーグリッド偏光素子を、各々の端部が上記光源からの光が通過する方向に重なるようにフレーム内に並べて配置し、上記フレームに並べて配置した個々のワイヤーグリッド偏光素子を、該ワイヤーグリッド偏光素子の平面内で回転移動させる回転移動手段を設ける。そして、この回転移動手段を、ワイヤーグリッド偏光素子の、一辺だけを押しひきして回転させるように構成する。
具体的には、偏光素子ユニットのフレームにピンを設け、このピンに嵌り合う孔を形成した偏光子支持部材に、ワイヤーグリッド偏光子の一辺に取り付ける。このピンには偏光子支持部材が回転可能に取り付けられる(嵌め合わされる)。そして、上記偏光子支持部材のエッジ側面を、上記ピンを挟んで、ワイヤーグリッド偏光素子の平面と平行な方向に押す2個のねじを設ける。すなわち、フレームに取り付けた2個のねじが、偏光子支持部材の側面を、ピンを挟んで、ワイヤーグリッド偏光素子の平面と平行な方向に押すように構成する。
そして、2個のねじを押し引きすることにより、偏光子支持部材はピンを支点として回転移動し、これにより、偏光子支持部材に固定されたワイヤーグリッド偏光素子も該ワイヤーグリッド偏光素子の平面内で回転移動する。
(2)上記(1)において、ワイヤーグリッド偏光素子は、隣り合う偏光素子の端部を、上記光源からの光が通過する方向に間隔をあけて配置する。
(3)線状の光源からの光を偏光素子により偏光して出射する光照射部を備え、該光照射部からの偏光光を配向膜に対して照射する偏光光照射装置の上記偏光素子として、前記(1)または(2)偏光素子ユニットを用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)ワイヤーグリッド偏光素子の、一辺だけを押し引きして回転させるようにしたので、回転時に偏光素子には力が加わらずひずみが生じない。
このため、出射する偏光光の偏光軸の回転を防ぐことができ、光照射面における偏光軸のばらつきが大きくなることがない。
(2)ワイヤーグリッド偏光素子の端部が重なるように並べて配置したので、偏光素子を回転させても偏光素子間に隙間ができず、無偏光光が漏れることがない。また、隣り合う偏光素子は、光源からの光が通過する方向に間隔を有して重なるように配置されているので、偏光素子を回転させても、偏光素子の周辺部が、こすれあうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例の偏光光照射装置の全体の概略構成を示す図である。
【図2】図1の光照射部をA−A断面で切断した側面断面図である。
【図3】本発明の実施例の偏光素子ユニットを光入射側から見た平面図およびA−A断面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】本発明の実施例の偏光素子ユニットの各構成要素を分解して示した斜視図である。
【図6】ピンの他の形状例を示す図である。
【図7】WG偏光素子を回転移動させる具体的な手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明の実施例の偏光光照射装置の全体の概略構成を示す図、図2は図1の光照射部をA−A断面で切断した側面断面図である。
本発明の偏光光照射装置は、例えばパターン化位相差フィルムを製造するために用いられるものであって、図1に示すように、集光部材40を備えた光出射部10と、光出射部10からの光をストライプ状に整形するマスク45とを備えた光照射部100と、光照射部100のランプに電力を供給する電源部70と、電源部70を始めとして光照射装置全体の動作を制御する制御部60から構成されている。
マスク45の下側には、図2に示すように、搬送手段50が設けられ、搬送手段50により被照射物Wが搬送され、被照射物Wに光照射部100から出射する光が照射される。
なお、図1、図2には、光出射部10から出射する光を偏光光に変える偏光素子ユニット55がマスク45の光入射側に設けられているが、これについては後述する。
【0011】
上記光出射部10は、複数の光源素子21よりなる光源素子列20と、この光源素子列20からの光を、光源素子21が並ぶ一方向に伸びる線状に集光する集光部材(シリンドリカル集光ミラー)40とから構成され、これらがランプハウス11内に収納されている。
ランプハウス11の集光部材40の下方には、集光部材40の長手方向に沿って一方向に伸びる光出射用開口12Aが形成されている。
光出射部10には、光源素子21が一方向(図2において紙面に垂直な方向。以下、この方向を「X方向」ともいう。)に並ぶよう配置され、これらにより光源素子列20が構成される。光源素子列20における各光源素子21は、ショートアーク型放電ランプ30と、この放電ランプ30を取り囲むよう配置された、当該放電ランプ30からの光を反射するリフレクタ(楕円ミラー)22とを有する。
【0012】
放電ランプ30としては、例えば波長270〜450nmの紫外光を高い効率で放射する超高圧水銀ランプを用いることができる。この放電ランプ30は、発光部およびこの発光部の両端に連続するロッド状の封止部を有する発光管を備え、発光管内には、一対の電極35が対向して配置されていると共に、水銀、希ガスおよびハロゲンが封入されている。このような放電ランプ30においては、一対の電極間の電極間距離が例えば0.5〜2.0mm、水銀の封入量が例えば0.08〜0.30mg/mmである。
リフレクタ22は、その光軸Cを中心とする回転放物面状の光反射面23を有するパラボラミラーにより構成されており、該リフレクタ22は、その光軸Cが放電ランプ30における発光管31の管軸上に位置し、かつ、その焦点Fが放電ランプ30における電極間の輝点に位置されるよう配置されている。
集光部材40は、X方向に垂直な断面が放物線状の光反射面41を有するシリンドリカルパラボラミラーにより構成されており、その長手方向はX方向に沿って伸び、その焦点fが被照射物Wの表面上に位置するよう配置されている。
この集光部材40は、例えば、ワークへの光照射(露光)に必要な波長の紫外光のみを反射させ、不要な可視光および赤外光を透過させる波長選択コーティングが施されたコールドミラーであってもよい。
【0013】
マスク45は、X方向に長尺な矩形の板状のものであって、集光部材40の下方において、当該集光部材40による反射光の光軸Lに対して垂直な平面に沿って配置されている。このマスク45は、それぞれX方向に垂直な方向(図2において左右方向。以下、この方向を「Y方向」ともいう。)に伸びる線状の多数の遮光部および多数の透光部がX方向に交互に並ぶよう配置されてなるものである。
被照射物Wは、例えば図2に示すようにローラー51を有する搬送手段50によってY方向に搬送され、マスク45は、被照射物Wに対して離間して配置される。マスク45と被照射物Wとの間の最小ギャップGは、例えば50〜1000μmである。
【0014】
図3、図4、図5に本発明の実施例の偏光素子ユニットの構成を示す。図3(a)は、偏光素子ユニットを光入射側から見た平面図、図3(b)は、(a)のA−A断面図、図4は図3(a)のB−B断面図、図5は、偏光素子ユニットの各構成要素を分解して示した斜視図である。
従来例と同様に、偏光素子ユニット55は、フレーム2内に、複数の四角形状のワイヤーグリッド偏光素子1(以下WG偏光素子)が並べて構成されている。また、偏光素子ユニット55は、集光部材40による反射光の光軸Lに対して垂直な平面に沿って配置されている。
図3−図5に示すように、それぞれの四角形状のWG偏光素子1は、その一辺を偏光素子支持部材3により支持されている。図4、図5に示すように偏光素子支持部材3はL字形状であり、WG偏光素子1はそのL字の横棒(図5のWG偏光素子を支持する台3c)の上に接着剤9で固定されている。
【0015】
偏光素子支持部材3には、後述するフレーム2に設けた円柱状のピン4に嵌り合う貫通孔(ピン用貫通孔)3aが形成されている。ピン用貫通孔3aの径はピン4の径よりもやや大きい。このピン用貫通孔3aの両脇には、偏光素子支持部材3をフレーム2に対して固定するための貫通孔(固定ねじ用貫通孔)3bが形成されている。
フレーム2は、底板2bと側板2aとを備える。底板2bにはフレーム2に並べる偏光素子支持部材3の数(即ちWG偏光素子1の数)だけ、円柱状のピン4が等間隔に並べて配置されている。また、このピン4の両脇には、偏光素子支持部材3を固定するためのねじ孔(固定ねじ用ねじ孔)2cが形成されている(図5参照)。
また、フレーム2の側板2aには、ピン4の両脇に相当する位置に貫通するねじ孔2dが、偏光素子支持部材の数に対応した数だけ形成されている。このねじ孔2dは、偏光素子支持部材3を回転移動するためのねじ5a,5bを取り付けるために用いる。
【0016】
なお、ピン4の形状は必ずしも円柱形状である必要はなく、要するに偏光素子支持部材3をピン4を軸として回転可能に支持できる構造であれば、その他の形状であってもよい。図6にピンのその他の形状例を示す。
図6(a)(c)はピンの上面図、(b)(c)は斜視図を示し、同図(a)(b)はピン4を円柱形状と円錐台形状を組み合わせた形状とした例である。また、同図(c)(d)は、同図(a)(b)に示すピンにおいて、ピンの軸に垂直な方向の上下の2曲面をそれぞれ2つの平面で切り欠いた例である。
図3−図5に示すように、隣り合う2枚のWG偏光子1は、隙間から無偏光光が漏れないように、入射する光の光軸方向に対して、周辺部が上下に重なり合うように設ける。そのため、隣り合う偏光素子支持部材3は、WG偏光素子1を固定する台3cの部分が、光軸方向に対して高さが異なる。
後述するように、各WG偏光素子1は回転させて位置を調整するが、この時、隣り合うWG偏光素子1の周辺部が、こすれあわないようにしなければならない。そこで、図3、図4に示すように、隣り合うWG偏光素子1が数ミリの間隔を有して重なるように、偏光素子支持部材のWG偏光素子を支持する台の高さを設計している。
WG偏光素子1の、偏光素子支持部材2を取り付けた辺に対向する辺には、WG偏光素子1が自重により下方にたわむのを防ぐための偏光素子たわみ防止板7が接着剤9により取り付けられている。
偏光素子たわみ防止板7は、偏光素子支持部材3と同様、WG偏光素子1を固定する台を有するL字形状であり(図3、図4参照)、各WG偏光素子1を回転させる際には、フレーム2の底板2b上を滑って移動する。
【0017】
各偏光素子支持部材(WG偏光素子)3を、光軸の周りに回転させる機構について説明する。
フレーム2の底板2bに設けたピン4に、偏光素子支持部材3のピン用貫通孔3aを差し込む。偏光素子支持部材3をピン4に差し込んだ時に、偏光素子支持部材3とフレーム2の側板2aとの間に数ミリのギャップ8a(隙間)が形成されるように設計しておく。ピン用貫通孔3aの径はピン4の径よりもやや大きいので、偏光素子支持部材3は、ピン4を回転軸として、側板2aとのギャップ8aの分だけ回転する。
フレーム2の側板2aに形成している2個のねじ孔2dのそれぞれに、偏光素子支持部材3の回転用のねじ5a、ねじ5bを取り付ける。取り付けた2個のねじ5aとねじ5bの先端は、偏光子支持部材3のエッジ側面を、ピン4を挟むようなかたちで、WG偏光素子1の平面(光が入出射する面)と平行な方向に押す。
【0018】
図7は、WG偏光素子を回転移動させる具体的な手順を示す図である。
図7(a)の状態から、図7(b)に示すように、ねじ5aをフレーム2の側板2aから抜く方向に移動し、ねじ5bをフレーム2の側板2aに押し込むように移動すると、WG偏光素子1はその平面内で右周りに回転する。反対に図7(c)に示すように、ねじ5aをフレーム2の側板2bに押し込むように移動し、ねじ5bをフレーム2の側板2aから抜く方向に移動すると、WG偏光素子1はその平面内で左周りに回転する。
なお、偏光素子支持部材3とは反対側に取り付けている偏光素子たわみ防止板7と、フレーム2の側板2aとの間にも、数ミリのギャップ(隙間)8bが形成されるようにして(図3、図4参照)、WG偏光子1の回転が妨げられないようにしておく。これにより偏光素子たわみ防止板7は、WG偏光素子1を回転移動させるとき、フレーム2の底板2b上を滑って移動することができる。
WG偏光素子1を必要な位置まで回転させたら、固定ねじ6a,6bを締めて、偏光素子支持部材3が回転しないように固定する。
なお、偏光素子支持部材3が回転しないように固定する手段としては、上記固定ねじ6a,6bを設ける代わりに、例えば偏光素子支持部材3を回転させるためのねじ5a,5bに回り止めを設けて、WG偏光素子1を必要な位置まで回転させたらねじ5a,5bが回転しないように回り止めをする等、その他の手段を用いることもできる。
【0019】
このようにして、フレーム2内に並べた複数のWG偏光子1を回転させて、各WG偏光素子1のグリッドの方向が揃うように位置を調整する。ワイヤーグリッド偏光素子1の一辺だけを偏光素子支持部材3を介して押しひきして回転するので、回転時に偏光素子には力が加わらずひずみが生じない。したがって、出射する偏光光の偏光軸の回転を防ぐことができ、光照射面における偏光軸のばらつきが大きくなることがない。
なお、上記実施例においては、光源素子21として、ショ−トアーク型放電ランプを例にして説明した。しかし、光源素子21として紫外線を放射するLEDを使用しても良い。また、線上の光照射部を形成するのに、複数の光源素子を一方向に並べることに代えて、1本の一方向に長い棒状の放電ランプを配置しても良い。
【符号の説明】
【0020】
1 ワイヤーグリッド偏光素子(WG偏光素子)
2 フレーム
2a 側板
2b 底板
2c 固定ねじ用ねじ孔
2d ねじ孔
3 偏光素子支持部材
3a ピン用貫通孔
3b 固定ねじ用貫通孔
3c 偏光素子を支持する台
4 ピン
5a,5b ねじ
6a,6b 固定ねじ
7 偏光素子たわみ防止板
8a,8b ギャップ
9 接着剤
10 光出射部
11 ランプハウス
20 光源素子列
21 光源素子
22 リフレクタ(楕円ミラー)
30 ショートアーク型放電ランプ
40 集光部材
45 マスク
50 搬送手段
55 偏光素子ユニット
60 制御部
70 電源部
100 光照射部
W 被照射物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を偏光する偏光素子ユニットであって、
複数のワイヤーグリッド偏光素子を、各々の端部が上記光源からの光が通過する方向に重なるようにフレーム内に並べて配置し、
上記フレームには、並べて配置した個々のワイヤーグリッド偏光素子を、該ワイヤーグリッド偏光素子の平面内で回転移動させる回転移動手段が設けられ、
上記回転移動手段は、
フレームに設けたピンと、
矩形状に整形されたワイヤーグリッド偏光子の1辺を固定するとともに、上記ピンに回転可能に嵌り合う孔を形成した偏光子支持部材と、
上記偏光子支持部材のエッジ側面を、上記ピンを挟んで、ワイヤーグリッド偏光素子の平面と平行な方向に押す2個のねじとを備え、
上記2個のねじを押し引きにより、上記ピンを支点として、上記偏光子支持部材に固定されたワイヤーグリッド偏光素子が、該ワイヤーグリッド偏光素子の平面内で回転移動する
ことを特徴とする偏光素子ユニット。
【請求項2】
上記ワイヤーグリッド偏光素子は、隣り合う偏光素子の端部が、上記光源からの光が通過する方向に間隔をあけて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の偏光素子ユニット。
【請求項3】
線状の光源からの光を偏光素子により偏光して出射する光照射部を備え、該光照射部からの偏光光を配向膜に対して照射する偏光光照射装置であって、
上記偏光素子として、請求項1または請求項2の偏光素子ユニットを用いた
ことを特徴とする偏光光照射装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−203294(P2012−203294A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69482(P2011−69482)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000102212)ウシオ電機株式会社 (1,414)
【Fターム(参考)】