説明

偏波合成分離装置

【課題】高い光結合効率を有することができる偏波合成分離装置を提供する。
【解決手段】偏波合成分離装置1Aは、複屈折材料11、半波長板15、複屈折材料12、レンズ16および透明平板17を備える。複屈折材料11は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させる。複屈折材料12は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させる。レンズ16は、ポートP1,P2それぞれからの光をポートP3に集光し、ポートP3からの光をポートP1,P2それぞれに集光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光の偏波合成または偏波分離を行う偏波合成分離装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光の偏波合成または偏波分離を行う偏波合成分離装置は、互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの直線偏光の光を第1ポートおよび第2ポートに入力される光を複屈折材料により偏波合成して、その偏波合成した光を第3ポートから出力することができる。また、偏波合成分離装置は、第3ポートに入力される光を複屈折材料により偏波分離して、その偏波分離で得られた第1方位の直線偏光の光を第1ポートから出力するとともに、第2方位の直線偏光の光を第2ポートから出力することができる。
【0003】
第1ポートおよび第2ポートには、光の偏光状態を維持して該光を伝搬させることができる偏波保持光ファイバや平面光導波路の端面が位置している。第3ポートには、光ファイバや平面光導波路の端面が位置している。このような場合、入力ポート(光ファイバまたは平面光導波路の端面位置)に入力した光は発散するので、その発散光はレンズにより収斂されて出力ポート(光ファイバまたは平面光導波路の端面位置)に集光される。
【0004】
特許文献1に開示された発明の偏波合成分離装置は、第1ポートおよび第2ポートと複屈折材料との間にはレンズが設けられることなく、第3ポートと複屈折材料との間のみにレンズが設けられている。これにより、この偏波合成分離装置は小型化が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−131554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された発明の偏波合成分離装置は、第1ポートおよび第2ポートと第3ポートとの間の光結合効率が低いという問題点を有している。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、高い光結合効率を有することができる偏波合成分離装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の偏波合成分離装置は、互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの直線偏光の光を第1ポートおよび第2ポートに入力し偏波合成して第3ポートから出力し、第3ポートに入力される光を偏波分離して第1方位の直線偏光の光を第1ポートから出力するとともに第2方位の直線偏光の光を第2ポートから出力する偏波合成分離装置であって、第1ポートおよび第2ポートから第3ポートへ向かう光路に沿って順に設けられた第1複屈折材料,半波長板,第2複屈折材料およびレンズを備え、第1複屈折材料の結晶軸の方位と第2複屈折材料の結晶軸の方位とが互いに異なり、第1複屈折材料が、第1ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させるとともに、第2ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させ、第2複屈折材料が、第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、レンズが、第1ポートおよび第2ポートそれぞれからの光を第3ポートに集光し、第3ポートからの光を第1ポートおよび第2ポートそれぞれに集光することを特徴とする。
【0009】
本発明の偏波合成分離装置は、第1複屈折材料および第2複屈折材料それぞれが、互いに同じ結晶からなり、光軸と結晶軸とがなす角度が互いに同じであり、厚みが互いに同じであるのが好適である。第2複屈折材料と第3ポートとの間の光軸に垂直な面に対してレンズが傾斜して配置されているのが好適である。また、第2複屈折材料と第3ポートとの間の光路上に設けられ、その光軸に垂直な平面に対して主面が傾斜して配置された透明平板を更に備えるのが好適である。
【0010】
また、他の本発明の偏波合成分離装置は、互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの直線偏光の光を第1ポートおよび第2ポートに入力し偏波合成して第3ポートから出力し、第3ポートに入力される光を偏波分離して第1方位の直線偏光の光を第1ポートから出力するとともに第2方位の直線偏光の光を第2ポートから出力する偏波合成分離装置であって、第1ポートおよび第2ポートから第3ポートへ向かう光路に沿って順に設けられた第1複屈折材料,第2複屈折材料およびレンズを備え、第1複屈折材料および第2複屈折材料のうち一方が正結晶であって他方が負結晶であり、第1複屈折材料が、第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、第2複屈折材料が、第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、レンズが、第1ポートおよび第2ポートそれぞれからの光を第3ポートに集光し、第3ポートからの光を第1ポートおよび第2ポートそれぞれに集光することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の偏波合成分離装置は、高い光結合効率を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】比較例の偏波合成分離装置1の構成図である。
【図2】比較例の偏波合成分離装置1の光結合効率特性を示すグラフである。
【図3】第1実施形態の偏波合成分離装置1Aの構成図である。
【図4】第2実施形態の偏波合成分離装置1Bの構成図である。
【図5】第3実施形態の偏波合成分離装置1Cの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、初めに比較例について説明し、その後に本実施形態について説明する。
【0014】
図1は、比較例の偏波合成分離装置1の構成図である。この偏波合成分離装置1は、複屈折材料10、レンズ16および透明平板17を備える。偏波合成分離装置1は、ポートP1(平面光導波路21の端面位置)に第1方位の直線偏光の光を入力するとともに、ポートP2(平面光導波路22の端面位置)に第2方位の直線偏光の光を入力し、これらの光を複屈折材料10により偏波合成して、その偏波合成した光をポートP3(光ファイバ23の端面位置)から出力することができる。また、偏波合成分離装置1は、ポートP3に入力される光を複屈折材料10により偏波分離して、その偏波分離で得られた第1方位の直線偏光の光をポートP1から出力するとともに、第2方位の直線偏光の光をポートP2から出力することができる。
【0015】
複屈折材料10は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させる。複屈折材料10は、例えば、ルチル(TiO)、方解石(CaCO)、YVOおよびBBO等の結晶からなる。複屈折材料10の2つの主面は、互いに平行であり、光軸に直交している。複屈折材料10の結晶軸は光軸に対して角度θだけ傾斜している。
【0016】
レンズ16は、ポートP3と複屈折材料10との間に設けられている。このレンズ16は、ポートP1,P2それぞれから到達した発散光を収斂させてポートP3に集光する。また、レンズ16は、ポートP3から到達した発散光を収斂させてポートP1,P2それぞれに集光する。なお、ポートP1,P2と複屈折材料10との間にはレンズが設けられていない。ポートP1,P2と複屈折材料10とは、互いに接していてもよいし、離間していてもよい。
【0017】
透明平板17は、複屈折性を有しない材料(例えばサファイア)からなり、ポートP3とレンズ16との間に設けられている。透明平板17は、互いに平行な2つの主面を有する。透明平板17の2つの主面は、光軸に対して直交していてもよいし、光軸に垂直な平面に対して傾斜していてもよい。
【0018】
このように構成される偏波合成分離装置1において偏波分離が行われる場合について以下に考える。ポートP3に入力されレンズ16により収斂されて複屈折材料10に入力された光は、複屈折材料10において、常光として伝搬する直線偏光の光と、異常光として伝搬する直線偏光の光と、に分離される。複屈折材料10において、常光は光軸に平行に伝搬するのに対して、異常光は光軸に対して斜めに伝搬する。また、常光および異常光それぞれに対する複屈折材料10の屈折率は互いに異なる。したがって、常光として伝搬する直線偏光の光と、異常光として伝搬する直線偏光の光とでは、光軸に垂直な方向について集光位置が互いに異なるだけでなく、光軸の方向についても集光位置が互いに異なる。
【0019】
ここで、光ファイバ23の端面から出射されポート3に入力される光の波長を1.55μmとし、その出射時の光のモードフィールド径を10.5μmとする。複屈折材料10はルチルからなり、複屈折材料10の結晶軸は光軸に対して45度だけ傾斜しているとする。常光として伝搬する直線偏光の光と、異常光として伝搬する直線偏光の光とで、光軸に垂直な方向について集光位置を127μmだけ離間させるには、複屈折材料10は厚み1.3mmを有する必要がある。この場合の偏波合成分離装置1の光結合効率特性が図2に示されている。
【0020】
図2は、比較例の偏波合成分離装置1の光結合効率特性を示すグラフである。常光および異常光それぞれの光結合効率特性が示されている。横軸は、複屈折材料10とレンズ16との間の距離を表す。常光および異常光それぞれの光結合効率が互いに等しくなる距離が基準(z=0)とされている。例えば、z=−50μmの距離は、複屈折材料10とレンズ16との間の距離が基準より50μmだけ短いことを表す。この図から判るように、常光と異常光とでは、光結合効率が最大となる距離zは互いに約50μmだけ異なっている。基準位置では、常光および異常光それぞれの光結合効率は74%である。この比較例の偏波合成分離装置1と比較して、以下に説明する本実施形態の偏波合成分離装置は高い光結合効率を有することができる。
【0021】
図3は、第1実施形態の偏波合成分離装置1Aの構成図である。図1に示された比較例の偏波合成分離装置1の構成と比較すると、この図3に示される第1実施形態の偏波合成分離装置1Aは、複屈折材料10に替えて、複屈折材料11,12および半波長板15を備える点で相違する。透明平板17の2つの主面は、光軸に対して直交している。
【0022】
複屈折材料11,12および半波長板15それぞれの2つの主面は、互いに平行であり、光軸に直交している。複屈折材料11と複屈折材料12との間に半波長板15が配置されている。これらは互いに接していなくてもよい。複屈折材料11および複屈折材料12それぞれの結晶軸は、光軸に対して傾斜しており、方位が互いに異なる。複屈折材料11および複屈折材料12それぞれは、互いに同じ結晶からなり、光軸と結晶軸とがなす角度が互いに同じであり、厚みが互いに同じであってもよい。
【0023】
複屈折材料11は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させる。複屈折材料12は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させる。レンズ16は、ポートP1,P2それぞれからの光をポートP3に集光し、ポートP3からの光をポートP1,P2それぞれに集光する。
【0024】
このように構成される偏波合成分離装置1Aにおいて偏波分離が行われる場合について以下に考える。ポートP3に入力されレンズ16により収斂されて複屈折材料12に入力された光は、複屈折材料12において、常光として伝搬する直線偏光の光と、異常光として伝搬する直線偏光の光と、に分離される。複屈折材料12において、常光は光軸に平行に伝搬するのに対して、異常光は光軸に対して斜めに伝搬する。
【0025】
複屈折材料12の後に半波長板15を経て複屈折材料11に入力される光は、半波長板15により直線偏光の方位が90度だけ異なったものとなる。したがって、複屈折材料12において常光として伝搬した直線偏光の光は、複屈折材料11において異常光として伝搬する。また、複屈折材料12において異常光として伝搬した直線偏光の光は、複屈折材料11において常光として伝搬する。複屈折材料11において、常光は光軸に平行に伝搬するのに対して、異常光は光軸に対して斜めに伝搬する。ここで、複屈折材料12における異常光の伝搬方向と、複屈折材料11における異常光の伝搬方向とは、光軸に対して互いに反対の方向である。
【0026】
したがって、互いに直交する2つの直線偏光の光それぞれは、複屈折材料11,12の双方において光軸に垂直な方向に離れていく。また、互いに直交する2つの直線偏光の光それぞれは、複屈折材料11,12のうち一方の複屈折材料では常光として伝搬し、他方の複屈折材料では異常光として伝搬するので、光軸の方向について同じ集光位置を有することができる。
【0027】
ここで、光ファイバ23の端面から出射されポート3に入力される光の波長を1.55μmとし、その出射時の光のモードフィールド径を10.5μmとする。複屈折材料11,12それぞれは厚み0.65mmのルチルからなるとする。複屈折材料11,12それぞれの結晶軸は、光軸に対して45度だけ傾斜していて光軸に対して対称な方位であるとする。このとき、互いに直交する2つの直線偏光の光の集光位置の間隔(すなわち、ポートP1,P2の間の間隔)は127μmとなる。また、互いに直交する2つの直線偏光の光の光軸方向の集光位置は互いに同じであり、両光の光結合効率は94%である。
【0028】
図4は、第2実施形態の偏波合成分離装置1Bの構成図である。図3に示された第1実施形態の偏波合成分離装置1Aの構成と比較すると、この図4に示される第2実施形態の偏波合成分離装置1Bは、光軸に垂直な平面に対して透明平板17の主面が傾斜している点で相違する。
【0029】
複屈折材料11,12において異常光は光軸に対して斜めに伝搬することから、非点収差等が発生し、これがロスの原因となる。本実施形態は、光軸に垂直な平面に対して透明平板17の主面が傾斜していることにより、この非点収差を補正することができる。透明平板17は、例えば厚さ0.28mmのサファイア板であり、光軸に垂直な平面に対して主面が30度だけ傾斜して配置される。これにより、互いに直交する2つの直線偏光の光それぞれの光結合効率は97%まで上昇する。
【0030】
なお、透明平板17の傾斜は、この図のように平面内だけでなく、上下にあおってもよい。また、レンズ16を傾けても同様な効果が得られる。
【0031】
図5は、第3実施形態の偏波合成分離装置1Cの構成図である。図1に示された比較例の偏波合成分離装置1の構成と比較すると、この図5に示される第3実施形態の偏波合成分離装置1Cは、複屈折材料10に替えて、複屈折材料13,14を備える点で相違する。偏波合成分離装置1Cは半波長板を備えていない。
【0032】
複屈折材料13,14それぞれの2つの主面は、互いに平行であり、光軸に直交している。複屈折材料13と複屈折材料14とは互いに接していなくてもよい。複屈折材料13は負結晶であり、複屈折材料14は正結晶である。なお、正結晶とは、異常光の屈折率より常光の屈折率が小さい結晶である。また、複屈折材料13を正結晶とし複屈折材料14を負結晶としても良い。
【0033】
複屈折材料13は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させる。複屈折材料14は、ポートP1に入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、ポートP2に入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させる。レンズ16は、ポートP1,P2それぞれからの光をポートP3に集光し、ポートP3からの光をポートP1,P2それぞれに集光する。
【0034】
複屈折材料の結晶軸と光軸とがなす角度をθとし、複屈折材料の厚みをtとし、常光の屈折率をnとし、異常光の屈折率をnとする。このとき、光軸に垂直な方向の常光と異常光との間隔Δyは下記(1)式で表される。また、光軸方向の常光と異常光との集光位置のズレ量Δfは下記(2)式で表される。異種の複屈折材料13,14を組み合わせる場合は、各複屈折材料のΔyの和が所望の値になり、かつ、各複屈折材料のΔfの和が0になるよう、各複屈折材料の厚みtや軸角度θを決定すればよい。
【0035】
【数1】

【0036】
【数2】

【0037】
本実施形態では、光ファイバ23の端面から出射されポート3に入力される光の波長を1.55μmとし、その出射時の光のモードフィールド径を10.5μmとする。複屈折材料14は厚み0.822mmで軸角度45度のルチルであるとする。複屈折材料13は厚み0.470mmで軸角度45度の方解石であるとする。ただし、複屈折材料13,14それぞれの結晶軸は、光軸に対して対称な方位であるとする。このとき、互いに直交する2つの直線偏光の光の集光位置の間隔(すなわち、ポートP1,P2の間の間隔)は127μmとなる。また、互いに直交する2つの直線偏光の光の光軸方向の集光位置は互いに同じであり、両光の光結合効率は97%である。
【符号の説明】
【0038】
1,1A〜1C…偏波合成分離装置、10〜14…複屈折材料、15…半波長板、16…レンズ、17…透明平板、21,22…平面光導波路、23…光ファイバ、P1〜P3…ポート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの直線偏光の光を第1ポートおよび第2ポートに入力し偏波合成して第3ポートから出力し、前記第3ポートに入力される光を偏波分離して前記第1方位の直線偏光の光を前記第1ポートから出力するとともに前記第2方位の直線偏光の光を前記第2ポートから出力する偏波合成分離装置であって、
前記第1ポートおよび前記第2ポートから前記第3ポートへ向かう光路に沿って順に設けられた第1複屈折材料,半波長板,第2複屈折材料およびレンズを備え、
前記第1複屈折材料の結晶軸の方位と前記第2複屈折材料の結晶軸の方位とが互いに異なり、
前記第1複屈折材料が、前記第1ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させるとともに、前記第2ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させ、
前記第2複屈折材料が、前記第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、前記第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、
前記レンズが、前記第1ポートおよび前記第2ポートそれぞれからの光を前記第3ポートに集光し、前記第3ポートからの光を前記第1ポートおよび前記第2ポートそれぞれに集光する、
ことを特徴とする偏波合成分離装置。
【請求項2】
前記第1複屈折材料および前記第2複屈折材料それぞれが、互いに同じ結晶からなり、光軸と結晶軸とがなす角度が互いに同じであり、厚みが互いに同じである、ことを特徴とする請求項1に記載の偏波合成分離装置。
【請求項3】
前記第2複屈折材料と前記第3ポートとの間の光軸に垂直な面に対して前記レンズが傾斜して配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の偏波合成分離装置。
【請求項4】
前記第2複屈折材料と前記第3ポートとの間の光路上に設けられ、その光軸に垂直な平面に対して主面が傾斜して配置された透明平板を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の偏波合成分離装置。
【請求項5】
互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの直線偏光の光を第1ポートおよび第2ポートに入力し偏波合成して第3ポートから出力し、前記第3ポートに入力される光を偏波分離して前記第1方位の直線偏光の光を前記第1ポートから出力するとともに前記第2方位の直線偏光の光を前記第2ポートから出力する偏波合成分離装置であって、
前記第1ポートおよび前記第2ポートから前記第3ポートへ向かう光路に沿って順に設けられた第1複屈折材料,第2複屈折材料およびレンズを備え、
前記第1複屈折材料および前記第2複屈折材料のうち一方が正結晶であって他方が負結晶であり、
前記第1複屈折材料が、前記第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、前記第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、
前記第2複屈折材料が、前記第1ポートに入出力する直線偏光の光を異常光として伝搬させるとともに、前記第2ポートに入出力する直線偏光の光を常光として伝搬させ、
前記レンズが、前記第1ポートおよび前記第2ポートそれぞれからの光を前記第3ポートに集光し、前記第3ポートからの光を前記第1ポートおよび前記第2ポートそれぞれに集光する、
ことを特徴とする偏波合成分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−98601(P2012−98601A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247484(P2010−247484)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】