説明

側面照射式バックライトモジュール

【課題】 構造が簡単で、発光にムラがない面光源を形成する、側面照射式バックライトモジュールの提供。
【解決手段】 本発明の側面照射式バックライトモジュールは、少なくとも1つの点光源、導光部材、パネル導光板を含み、そのうち前記導光部材が、該導光部材中における光線の全反射を破壊し、光線に前記導光部材をムラなく透過させる複数の微小構造体を含み、前記パネル導光板が線光源の光線を反射し、発光にムラがない面光源を形成する。本発明の側面照射式バックライトモジュールは部材の数量を減少し、放熱を強化すると共に、輝度ムラの状況の発生を回避することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバックライトモジュールに関し、特に、側面照射式バックライトモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電子科学技術の進歩に伴い、特に日常生活中の携帯型電子製品の発展において、小型軽量、低消費電力のディスプレイに対するニーズは日増しに高まっている。そのうち、液晶ディスプレイ(Liquid Cystal Display、LCD)は、低消費電力、低発熱量、軽量、無輻射等の優れた点があるため、経常的にノートブック型コンピュータ、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント等の現代情報設備に使用されており、すでに従来の陰極管ディスプレイ(Cold Cathode Tube Display、CRT Display)を代替しつつある。
【0003】
液晶そのものは発光特性を持っていないため、バックライトモジュールを設置して表示機能を実現する必要がある。従来のバックライトモジュールは光源と導光板を含み、光源が導光板の光入射部に相対して設置され、導光板が光源から射出される光束の伝送方向をガイドし、光源または点光源を面光源に変換して射出する。
【0004】
現在、一般に冷陰極蛍光管(Cold Cathode Fluorescent Lamp;CCFL)または発光ダイオード(Light Emitting Device;LED)が光源として採用されており、そのうち、冷陰極蛍光管の輝度には優れた表示効果があるが、以下の欠点が存在する。冷陰極蛍光管の発光輝度は二端が中間部分より低く、バックライトモジュールの発光にムラがある。冷陰極蛍光管は高圧で交流電源の供給が必要なため、これは携帯型ディスプレイには不利な欠点であり、かつ交流信号は液晶ディスプレイの映像信号に影響を与え、干渉を生じる。冷陰極蛍光管は円柱体が発光し、光エネルギーの利用率が低い。冷陰極蛍光管の寿命は温度の影響を受けて大幅に低下する。また、冷陰極蛍光管を使用した液晶ディスプレイはコストが比較的高い。
【0005】
冷陰極蛍光管の欠点を克服するため、すでに発光ダイオードまたはその他点光源と導光棒を結合させて線光源とする技術が採用されているが、具体的には2003年5月21日公告の台湾特許第534326号、2002年10月21日公告の台湾特許第507099号、2000年9月13日公告の中国特許第99103941号を参照することができる。しかしながら、これら先行技術には導光棒と点光源の結合効率が優れない、導光棒の設計が複雑である、発光均一度が低い、等の缺点が存在する。
【0006】
現在、市場で量産されているノートブック型コンピュータの発光ダイオードバックライトモジュール光源の構造は、LED Light bar PCBフレキシブル板を使用して製作され、その組み立て方式は、熱伝導性ペーストを利用して金属背面ベゼル上面に粘着され、発光ダイオード一個の寸法縮小と導光板の厚さの薄型化を通して薄型化したバックライトモジュールを製作し、光の伝達構造には直線に配列した発光ダイオードを利用して線光源を直接形成し、導光板の中に入射させ、面光源を形成する。
【0007】
しかしながら、このようなバックライトモジュールの中の発光ダイオードは使用量が多いため、部品の破損率が高くなり、かつ発光ダイオードを直線に配列し、複数の点光源を線形の光源に直接変換しているため、光学的異常が生じやすい。また、このような直線に配列された発光ダイオードは放熱が容易でなく、かつ組み立てが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】台湾特許第534326号
【特許文献2】台湾特許第507099号
【特許文献3】中国特許第99103941号
【特許文献4】米国特許第6655825号
【特許文献5】米国特許第7168841号
【特許文献6】台湾特許第200510877号
【特許文献7】台湾特許第200521570号
【特許文献8】台湾特許第200741314号
【特許文献9】台湾特許第200730905号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の発明の背景における、産業上の一部利益のニーズを満たすため、本発明は側面照射式バックライトモジュールを提供し、上述の従来の側面照射式バックライトモジュールが達成できない問題を解決する。
【0010】
本発明の目的は、構造が簡単で、発光にムラがない面光源を形成する、側面照射式バックライトモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の側面照射式バックライトモジュールは、少なくとも1つの点光源、導光部材、パネル導光板を含み、そのうち前記導光部材が、該導光部材中における光線の全反射を破壊して、光線に前記導光部材を透過させる複数の微小構造体を含み、かつ複数の前記微小構造体の空間分布が前記点光源の前記導光部材上における光強度分布に基づいて決定され、光源を発光にムラがない線光源に変換した後、前記パネル導光板が前記線光源の光線を反射し、発光にムラがない面光源を形成する。
【0012】
上述の導光部材は直線柱状の光ファイバ、ガラス、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)またはポリカーボネート(Polycarbonate;PC)とすることができ、かつ上述の線光源の発光にムラをなくすため、各微小構造体の面積を前記導光部材上の光強度分布に反比例させるか、或いは相互にまったく同じ微小構造体の密度分布を導光部材上の光強度分布に反比例させ、光線のムラをなくして前記導光部材から射出させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】バックライトモジュールの導光部材を示す概略図である。
【図2A】バックライトモジュールの導光部材の幾何形状を示す立体図である。
【図2B】微小構造体の空間分布を示す概略図である。
【図2C】微小構造体の空間分布を示す立体図である。
【図2D】微小構造体の空間分布を示す概略図である。
【図3A】微小構造体の幾何構造を示す立体図である。
【図3B】微小構造体の幾何構造を示す側面図である。
【図3C】微小構造体の幾何構造を示す立体図と側面図である。
【図3D】微小構造体の幾何構造を示す立体図と側面図である。
【図4】微小構造体の空間分布を示す概略図である。
【図5】線光源の構造を示す立体図である。
【図6A】側面照射式バックライトモジュールの構造を示す概略図である。
【図6B】側面照射式バックライトモジュールの構造を示す概略図である。
【図6C】側面照射式バックライトモジュールの構造を示す概略図である。
【図6D】バックライトモジュールの断面図である。
【図7】液晶ディスプレイの熱源分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明がここで探究する方向は、側面照射式バックライトモジュールである。本発明のより徹底的な理解を促すため、以下の説明において詳細なステップと構成を提示する。当然、本発明の実施は側面照射式バックライトモジュールの技術者が熟知する特殊な詳細に限定されない。また一方で本発明に対する不必要な限定を避けるため、公知の構成またはステップは詳細に説明していない。本発明の最良の実施例を以下で詳細に説明するが、これら詳細な説明のほか、本発明はその他の実施例に広く実施が可能であり、かつ本発明の範囲はこの実施例に限定されず、後付の特許請求の範囲に準じる。
【0015】
米国特許第6655825号は白色光源を備えた液晶ディスプレイバックライトモジュールを提示しており、これは光ファイバの第1端に赤色光、緑色光、青色光を導入して混合し、白色光源を発生して、この白色光源を前記光ファイバの第2端から液晶ディスプレイに伝達し、そのうち前記光ファイバの発生する白色光源は液晶ディスプレイまで遠距離の伝達が可能であり、この赤色光、緑色光、青色光を混合した白色光源がカプリング光ファイバで液晶ディスプレイに導入され、これによりバックライトモジュールの構成と操作を形成している。
【0016】
米国特許第7168841号は独立光源を備えたバックライトモジュールを提示しており、これは光源発生装置、光伝達装置、混光装置、面状光源発生装置を含み、そのうち光源発生装置は1つまたは複数の発光素子を含み、前記光伝送装置により前記光源発生装置の発生する光線を受け取り、光線を外部に向かって射出させる。上述の混光装置は光伝達装置の射出する光線を初歩的に混合し、おおよそ混合された線光源を発生するために用いられ、かつ前記面状光源発生装置は光散乱部を含み、上述の混合された線光源を受け取って平面光源を発生するために用いられる。
【0017】
台湾特許第200510877号が提示するバックライトモジュールは、導光板と少なくとも1つの線光源を含み、前記線光源が点光源、前記点光源の発する光束を伝達する導光光ファイバ、前記導光板光ファイバを挟持する透明体を含み、前記透明体に微小干渉構造体が設置され、前記導光光ファイバに組み合わされ、導光板を介して前記線光源からの光束を平面光に変換し射出する。
【0018】
台湾特許第200521570号が提示するバックライトモジュールは、導光板と少なくとも1つの光源装置を含み、前記光源装置が複数の点光源、前記複数の点光源の発する光を複数の射出端に結合させて射出する光ファイバ結合装置を含み、前記光源装置からの光が導光板を介して平面光に変換され、射出される。
【0019】
台湾特許第200741314号が提示する液晶ディスプレイ装置は、バックライトモジュールと液晶パネルを含む。上述のバックライトモジュールは第1光源、第1発光チャンバ、少なくとも1つの第1光ファイバ、第1導光板を含む。前記第1発光チャンバが第1開口を備え、前記第1光源が前記第1発光チャンバ内に収容される。前記第1光ファイバの一端が前記第1開口に連結される。前記第1導光板が前記第1光ファイバの他端に設置され、液晶パネルが前記第1導光板の一側に隣接して設置される。
【0020】
台湾特許第200730905号は、電子と機械構造を介して光源(LED/ハロゲン灯/電球)を伝達かつ制御し、特殊な光ファイバであらかじめ設計された位置の面(平行線形、円形、規則的または不規則な曲線形)に伝達し、光ファイバ端点または側面から必要な光を発し、透明ガラスシート(板)、アクリルシート(板)を介して射出させ、前記透明ガラスシート(板)、アクリルシート(板)上に彫刻された図案や文字を表現し、照明と装飾の効果を達する。
【0021】
上述の特許をまとめると、ほとんどに部材数が多い、構造が複雑である、放熱効率に優れない、輝度ムラ(Light Mura)がある等の問題が存在する。これに鑑み、本発明が提示する側面照射式バックライトモジュールは上述のさまざまな欠点を改善でき、バックライトモジュールの部材数を減らすことで製品の信頼性を高め、かつ光熱源をバックライトモジュールの側辺に移動させることで放熱管理の利便性を高め、輝度ムラの発生を大幅に低下することができる。
【0022】
本発明の側面照射式バックライトモジュールは、2つの発光ダイオード(Light Emitting Device;LED)、光ファイバ、パネル導光板を含み、そのうち上述の2つの発光ダイオードは前記光ファイバの両端にそれぞれ設置され、かつ前記光ファイバ上に複数の微小構造体が分布され、前記発光ダイオードの入射光線の光ファイバ内部における全反射を破壊し、光線に前記光ファイバを透過させ、発光にムラのない線光源を形成する。さらに、この光ファイバは前記パネル導光板の一側に配置され、前記光ファイバが光線をムラなく射出するとき、前記パネル導光板が光線をムラなく反射し、液晶ディスプレイに必要なムラのない面光源の機能を達する。
【0023】
上述の複数の微小構造体は、光ファイバ表面に突出または光ファイバ内部に凹陥した半円、V字形、多面錐形または不規則等の幾何構造体とすることができ、かつ射出成型(Injection−Molding)、電気化学的放電加工(Electro Chemical Discharge Machining;ECDM)、レーザービーム加工(Laser Beam Machining;LBM)、ガラスプレス成型(glass molded)、サンドブラスト加工(sand blasting)等の方式で光ファイバの表層または表面に形成することができる。
【0024】
ただし、上述の光ファイバにムラなく光線を射出させることができるようにするため、複数の微小構造体の光ファイバ上における空間分布は発光ダイオードの光ファイバ内部の光強度分布と関連させる必要がある。例えば、各微小構造体の相互の構造が同じ(即ち、形状、大きさ、曲面弧度がすべて同じ)場合、複数の微小構造体の光ファイバ上の密度分布を発光ダイオードの光ファイバ上の光強度分布と反比例させる。つまり、光ファイバ中で距離が発光ダイオードから遠い部分ほど照射される光線が弱くなるため、微小構造体の密度を高めることで光線の透過確率を上げ、光ファイバの光線の透過均一度を維持する。
【0025】
上述の状況のほか、異なる面積の微小構造体によって発光にムラをなくすという目的を達することもできる。同様の理屈で、距離が発光ダイオードから遠い光ファイバ区域ほど、照射される光線が弱くなるため、この箇所の微小構造体の面積を増加することで、光線の透過効率を高め、光ファイバにムラのない発光を保たせる。
【0026】
ただし、上述のバックライトモジュールは2つの発光ダイオードの使用に限定されず、1つの発光ダイオードのみを使用してもよく、さらに相応の微小構造体の空間分布を組み合わせて、発光にムラがない線光源を形成することができる。同様の理屈で、上述のバックライトモジュールは1つの光ファイバの形成する線光源に限定されず、4本の光ファイバをパネル導光板の四周に配置して、液晶ディスプレイの輝度を強化することもできる。さらに、本発明のバックライトモジュールは、光ファイバを使用するほか、ガラスまたはポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)、ポリカーボネート(Polycarbonate;PC)から成る直線柱状物でも同じ目的を達することができる。
【0027】
このため、図1に示すように、本発明のバックライトモジュールの導光部材110は、該導光部材110中における光線の全反射を破壊して光線に該導光部材110を透過させる複数の微小構造体114を含む。そのうち、前記複数の微小構造体114の空間分布は、バックライトモジュールの少なくとも1つの点光源120の前記導光部材110上における光強度分布に基づき決定され、前記少なくとも1つの点光源120を発光にムラがない線光源に変換する。
【0028】
上述の導光部材110は直線柱状の導光部材とすることができ、かつ前記導光部材110の横断面は、図2Aに示すように、円形、三角形、矩形、台形、菱形、多辺形などとすることができる。このほか、上述の導光部材110は光ファイバとできるほか、ガラスまたはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートから成る実心または空心の柱状構造体とすることができる。
【0029】
前記複数の微小構造体114は、図1に示すように前記導光部材110の発光表面に分布させ、光線の前記導光部材110内部における全反射を破壊し、光線を前記導光部材110から直接透過させることができる。または図2Bに示すように、前記複数の微小構造体114は前記導光部材110の反射表面に分布させることもでき、光線の反射ルートを変化させ、光線を前記導光部材110の発光表面から射出させる。さらに図2Cに示すように、前記複数の微小構造体114はさらに前記導光部材110の側面表面に分布させることもでき、側面方向の光線の反射ルートを変化させて、光線を発光表面から射出させる。当然、図2Dに示すように、前記導光部材110の発光表面、反射表面、側面表面すべてに同時に上述の複数の微小構造体114を分布させ、導光部材110の発光効率を高めることもできる。
【0030】
ただし、導光部材110の異なる位置に分布された複数の微小構造体114の光学目的(透過、反射)は異なり、例えば、前記導光部材110の発光表面に位置する複数の微小構造体114は直接光線を透過させ、前記導光部材110の反射表面と側面表面に位置する複数の微小構造体114の目的は光線を反射させることである。このため、図3Aに示すように、複数の微小構造体114は前記導光部材110の表面から外側に向かって突出させることができる。または、図3Bに示すように、前記複数の微小構造体114は前記導光部材110の表面から内側に向かって凹陥させることもできる。上述の複数の微小構造体114は図3Aと図3Bに示す半円構造のほか、図3Cに示すV字形、図3Dに示す多面錐形または不規則等の形状とし、その光学的目的を満たすことができる。異なる材質の導光部材110上に上述の各種形状の複数の微小構造体114を形成するために、複数の微小構造体114は射出成形、電気化学的放電加工、レーザービーム加工、ガラスプレス成型、サンドブラスト加工の方式で形成することができる。
【0031】
ただし、上述の導光部材110に光線をムラなく透過させるため、前記複数の微小構造体の前記導光部材110上の空間分布は、点光源120の前記導光部材110内部の光強度分布と関連させる必要がある。例えば、各微小構造体114の相互の構造が同じ(即ち、形状、大きさ、曲面弧度がすべて同じ)場合、複数の微小構造体114の導光部材110上の密度分布を点光源120の導光部材110上の光強度分布と反比例させる。つまり、図1に示すように、導光部材110中で距離が点光源120から遠い部分ほど照射される光線が弱くなるため、微小構造体114の密度を高めることで光線の透過確率を上げ、導光部材110の光線の透過均一度を維持する。
【0032】
上述の状況のほか、異なる面積の微小構造体114によって発光にムラをなくすという目的を達することもできる。同様の理屈で、距離が点光源120から遠い導光部材110区域ほど、照射される光線が弱くなるため、この箇所の微小構造体114の面積を増加することで、光線の透過効率を高め、導光部材110にムラのない発光を保たせる。
【0033】
図5に示すように、本発明は線光源150も開示するものであり、そのうちこの線光源150は上述の少なくとも1つの点光源120と導光部材110を含み、かつ上述の複数の微小構造体114が不均一に導光部材110上に分布され、点光源120の発する光線の導光部材110中における全反射を破壊し、光線に導光部材110をムラなく透過させる。この線光源150はさらに導光部材110の他端に配置された別の点光源122を含み、線光源150の発光強度を強化することができ、かつ上述の点光源120、122は共に発光ダイオードとすることができる。
【0034】
図6Aに示すように、本発明はさらに側面照射式バックライトモジュール100を開示する。このバックライトモジュール100は上述の線光源150とパネル導光板130を含み、そのうち線光源150は前記パネル導光板130の一側に配置され、パネル導光板130により線光源150の光線を反射し、線光源150を面光源に変換する。
【0035】
面光源の発光強度を高めるため、バックライトモジュール100はさらに、図6Bに示すように、前記パネル導光板130の相対する両側にそれぞれ配置した全部で2つの線光源150、152を含むことができる。または、図6Cに示すように、バックライトモジュール100は、パネル導光板130の四周にそれぞれ配置した全部で4つの線光源150、152、154、156を含むこともでき、これによりバックライトモジュールの表示輝度を高めることができる。
【0036】
図6Dに側面照射式バックライトモジュール100の断面図を示す。この側面照射式バックライトモジュール100はさらに公知の光学薄膜140、背面ベゼル(back bezel)160、リフレクタホルダ(reflector holder)162、リフレクタ164、上拡散シート(up diffuser)166、プリズムシート(BEF)168、下拡散シート(down diffuser)170を含み、そのうち光源は発光ダイオード(LED)であり、光線は直線柱状の導光部材110中の複数の微小構造体114により全反射の物理メカニズムが破壊され、前記導光部材110を透過し、かつパネル導光板130による導光とリフレクタ164の反射を経て、バックライトモジュール100にムラのない面光源を提供し、液晶ディスプレイのバックライトモジュールに応用することができる。
【0037】
上述に基づき、本発明が開示するバックライトモジュールは、構造が簡単な導光部材と少量の点光源を必要とするだけで軽易に実現することができ、従来のバックライトモジュールにおける発光ダイオードの使用量を大幅に減少すると共に、部品の破損率を抑え、また点光源を液晶ディスプレイの一端、両端、または四辺の角に集中させることができ、図7に示すように、システム構造金属部材と結合させることで、放熱装置の配置をより便利にし、同時に放熱機能を高めることができる。さらに、本発明が開示する直線柱状の導光部材は発光にムラがない線光源を形成し、パネル導光板に入射させ、発光にムラがない面光源を形成して輝度ムラの発生を回避し、液晶ディスプレイの表示品質を向上することができる。
【0038】
当然、上述の実施例の説明に基づき、本発明は多くの修正や差異があり得る。このため、後付の特許請求の範囲内で理解する必要があり、上述の詳細な説明のほか、本発明は幅広くその他の実施例においても実施することができる。上述は本発明の最良の実施例にすぎず、本発明の特許申請の範囲を限定するものではない。その他本発明の開示する要旨を逸脱せずに完成した同様の効果をもつ変更や修飾は、後付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0039】
100 バックライトモジュール
110 導光部材
114 微小構造体
120〜122 点光源
130 パネル導光板
140 光学薄膜
150〜156 線光源
160 背面ベゼル
162 リフレクタホルダ
164 リフレクタ
166 上拡散シート
168 プリズムシート
170 下拡散シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトモジュールの導光部材であって、前記導光部材中の全反射を破壊し、光線に前記導光部材を透過させる複数の微小構造体を含み、そのうち前記複数の微小構造体の空間分布が、前記バックライトモジュールの少なくとも1つの点光源の前記導光部材上における光強度分布に基づき決定され、前記少なくとも1つの点光源を発光にムラがない線光源に変換する、バックライトモジュールの導光部材。
【請求項2】
請求項1に記載のバックライトモジュールの導光部材であって、そのうち前記複数の微小構造体が前記導光部材の表層に形成され、前記複数の微小構造体が半円、V字形、多面錐形、不規則の形状のいずれかとすることができ、かつ前記複数の微小構造体が前記導光部材の表面から外側に向かって突出しているか、或いは前記導光部材の表面から内側に向かって凹陥しており、かつ少なくとも1つの点光源が前記導光部材の一端から光線を入射し、前記各微小構造体の面積を前記導光部材上の光強度分布に反比例させるか、或いは前記複数の微小構造体の密度分布を前記導光部材上の光強度分布に反比例させ、そのうち、前記複数の微小構造体の密度分布が前記複数の微小構造体の相互の構造が同じであるとき、形成する該複数の微小構造体の空間分布であることを特徴とする、バックライトモジュールの導光部材。
【請求項3】
側面照射式バックライトモジュールであって、少なくとも1つの点光源と、導光部材と、線光源を面光源に変換するパネル導光板を含み、前記導光部材が、該導光部材中の全反射を破壊し、光線に前記導光部材を透過させる複数の微小構造体を含み、そのうち該複数の微小構造体の空間分布が、前記少なくとも1つの点光源の前記導光部材上における光強度分布に基づき決定され、それにより前記少なくとも1つの点光源を発光にムラがない線光源に変換し、そのうち前記複数の微小構造体が前記導光部材の表層に形成され、前記複数の微小構造体が半円、V字形、多面錐形、不規則の形状のいずれかとすることができ、かつ前記複数の微小構造体が前記導光部材の表面から外側に向かって突出しているか、或いは前記導光部材の表面から内側に向かって凹陥しており、さらに、少なくとも1つの点光源が前記導光部材の一端から光線を入射し、
前記各微小構造体の面積を前記導光部材上の光強度分布に反比例させるか、或いは前記複数の微小構造体の密度分布を前記導光部材上の光強度分布に反比例させ、そのうち、前記複数の微小構造体の密度分布が前記複数の微小構造体の相互の構造が同じであるとき、形成する該複数の微小構造体の空間分布であることを特徴とする、側面照射式バックライトモジュール。
【請求項4】
請求項3に記載の側面照射式バックライトモジュールであって、そのうち前記導光部材が直線柱状の導光部材であり、前記導光部材の横断面が円形、三角形、矩形、台形、菱形、多辺形のいずれかであって、かつ実心または空心の状態とすることができ、前記導光部材が光ファイバ、ガラス、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)またはポリカーボネート(Polycarbonate;PC)から成ることを特徴とする、側面照射式バックライトモジュール。
【請求項5】
請求項3に記載の側面照射式バックライトモジュールであって、さらに前記パネル導光板の別の一側に別の導光部材を配置するか、或いは前記パネル導光板の四周を囲んで別の3つの導光部材を配置したことを特徴とする、側面照射式バックライトモジュール。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−45022(P2010−45022A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160909(P2009−160909)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(509120632)先進開發光電股▲ふん▼有限公司 (17)
【Fターム(参考)】