説明

傾斜間隙を形成する相互に傾斜する端部を備えた複数のターゲットタイル

【課題】複数のターゲットタイル(30)を含むターゲットアセンブリで用いられるタイルセットであって、ターゲットタイルはアレイ内で他の物質のバッキングプレート(24)に接着されているターゲットタイルセットを提供する。
【解決手段】アレイ内部のタイルの端部(32、34)は相互的な傾斜端部となるように形成され、これによってタイル間に傾斜間隙(36)を形成する。間隙はターゲットの垂線に対し10°と55°の間、好ましくは15°と45°の間の角度で傾斜していてもよい。垂直及び傾斜間隙の両方において、タイルの対向側部はビードブラスト法により荒仕上げ加工されていてもよい。垂直又は傾斜間隙の両方において、間隙の下方のバッキングプレートの領域(48)は荒仕上げ加工されていてもよく、ターゲット材料の領域でコーティング又は被覆されていてもよい。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、一般に、材料のスパッタリングに関する。特に、本発明は複数のタイルからなるスパッタリングターゲットに関する。
【背景技術】
【0002】
スパッタリングは物理気相蒸着(PVD)とも称されるが、半導体集積回路の製造において、金属又は関連する材料の層の堆積方法として最も広く用いられている方法である。スパッタリングは、現在、薄膜トランジスタ(TFT)を基礎とするフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に用いられている。FPDは、典型的には、ガラスの薄い四角形シート上で製造される。シリコン層がガラスパネル上に堆積され、電子集積回路の製造において広く知られている技術により、シリコントランジスタがシリコン層のシリコン層内及び周りに形成される。ガラスパネル上に形成された電子回路は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機LED(OLED)又はガラスパネル上に装着され又はその内部に形成されるプラズマディスプレイパネルのような光学回路を駆動するために用いられる。フラットパネルディスプレイの他の種類は、有機発光ダイオード(OLED)を基礎としている。
【0003】
電子集積回路とフラットパネルディスプレイの間及びこれらを製造するために用いられる装置の間における最も明らかな違いはサイズである。ダマレイらは米国特許第6,199,259号においてフラットパネルスパッタリング装置の特徴的な構成の多くを開示しており、これらは引用によって本明細書に一体化される。この装置は、もともと、約400mm×600mmのサイズを有するパネルのために設計されていた。製造されるフラットパネルディスプレイの大型化及び単一のガラスパネル上で複数のディスプレイが製造され、その後に切断されるスケールの経済性といった理由により、パネルのサイズは継続的に増大している。フラットパネル製造装置は1.8mの最小サイズを有する基板上でのスパッタリングを商業的に可能にしており、装置は2m×2mのサイズ及びこれより大きなサイズの基板、即ち40,000cmより大きな面積を有する基板を意図している。
【0004】
多くの理由によりフラットパネルスパッタリングのターゲットは、通常、アルミニウム、真鋳又はチタンで形成されたターゲットバッキングプレートに接着されたターゲット材料のスパッタリング層で形成されている。ターゲット層をバッキングプレートに接着するする従来の方法では、インジウムの接着層を2つのシート状部材の一方に貼付け、これらをインジウムの融点である156℃以上の温度で押圧する。更に近年開発された接着方法では、より低い温度で貼付けることができ、比較的低温であるが上昇した温度で硬化することができる導電性エラストマー又は他の有機接着剤を用いる。このようなエラストマー接着サービスは、カリフォルニア州サンノゼのサーマルコンダクティブボンディング社(Thermal Conductive Bonding, Inc.)より入手可能である。ダマレイらは上述した特許で自動接着について開示している。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一の態様によれば、複数のターゲットタイルが隣接するターゲットタイルの相互に傾斜した端部間に形成される傾斜間隙を介してバッキングプレートに接着される。端部は、ターゲットタイルの正面の垂線に対し10°から55°の間、好ましくは15°から45°の間の範囲の角度で傾斜している。接着されたターゲットタイルのアレイの外側周辺部のタイル端部には、タイルの中心方向に向かって外側に傾斜している傾斜端部を形成してもよい。
【0006】
本発明の他の態様によれば、タイルの傾斜端部は、例えばビードブラスト法により荒仕上げ加工されていてもよい。
本発明の他の態様によれば、2つのターゲットタイルを分離している間隙の底部となるバッキングプレートの部分は選択的に荒仕上げ加工され、これに対してタイルの下方に位置し、タイルと接触しているバッキングプレートの主要部分は平滑のまま残されていてもよい。
【0007】
更に、本発明の他の態様によれば、タイル間の間隙の底部となるバッキングプレートの部分はターゲット材料でコーティングされていてもよく、又はタイル接着の前にターゲット材料の小片が底部に配置されていてもよい。
【好ましい実施例の詳細な説明】
【0008】
スパッタリングチャンバ10は図1の断面図に概略が示されており、真空チャンバ12、電気的に接地されたチャンバ12にシールされているが電気的に絶縁されているターゲット14及びスパッタコーティングされるパネル18を支持する受台16を含んでいる。ターゲット14は、パネル18上にスパッタされる材料の表面層を含んでいる。アルゴン作用ガスがミリTorrの範囲の圧力でチャンバ内に導入される。電源20は数百ボルトの負の電圧にターゲット14を電気的にバイアスし、アルゴンガスをプラズマに放電させる。正のアルゴンイオンは負にバイアスされたターゲットに吸引され、そこからターゲット原子を放出させる。多くの場合、マグネトロン21がターゲットの背面で走査され、プラズマを増強し、スパッタリング速度を増加させる。ターゲット原子のいくつかがパネル18に衝突し、その表面上にターゲット原子の薄膜を形成する。ターゲット14は、多くの場合、スパッタコーティングされるパネル18より幾分大きい。フラットパネルのスパッタリングには多数のターゲット材料が用いられ、この材料にはアルミニウム、銅、チタン、タンタル、モリブデン、クロム、インジウム錫酸化物(ITO)や他の物質が含まれる。
【0009】
パネルサイズの大型化及びターゲットサイズの大型化から生ずる1つの問題点は、大型で適切な質のターゲット材料を入手することの困難性である。クロムのような加工が難しい材料は特に困難な材料である。サイズの問題は、複数のターゲットタイルからターゲットスパッタリング層を形成することに向けられている。図2の簡略図に概略的に示されているように、複数のターゲットタイル22が所定の間隙26を介してバッキングプレート24上に設置されている。その後、タイル22はバッキングプレート24に接着される。タイル22の外側のバッキングプレートの大きな周縁部は、真空チャンバ12上でターゲット14を支持するために用いられ、バッキングプレート24の1つ又はそれ以上の延長部28は真空チャンバ12の輪郭の外側に伸び、バッキングプレート24内に形成される冷却水チャンネル及びバイアス源への電気的接続のための連絡口を提供する。
【0010】
図2に示される2個のタイルの配置は最も簡単なタイル配置を示し、2個のタイルがその間に形成された単一の間隙26を介して線形的に配列されている。デマレイは上述した特許において、線形配列においてタイルの数n>2個がその間の(N−1)個の間隙で直線的に配列されることを開示している。2004年7月9日に出願された米国特許出願第10/888,383号において、テプマンは、垂直及び水平方向に伸び、互いに交差する間隙部を介したタイルの二次元配列を開示している。この配列は四角形配列、単純ブロック壁のようなジグザグ配列、矢はず(ヘリングボーン)パターンを含むより複雑な二次元配列であってもよい。四角形のタイルは最も単純な幾何学模様を表すが、より複雑な間隙の配列を有する三角形及び六角形タイル形状のような他のタイル形状も可能である。
【0011】
タイルの間の間隙26は注意深く設計し、維持されなければならない。典型的には、間隙は他の物質で充填されておらず、従来は接着剤又はターゲット材料以外の物質が間隙26の底部に露出している。しかしながら、間隙(又は少なくともその一部)が約0.5−1.0mm以下に維持されていると、間隙はプラズマのダークスペースより小さいので、スパッタリングプラズマは間隙内に侵入することができない。プラズマは間隙の底部に侵入しないので、バッキングプレートはスパッタされない。しかしながら、ターゲットタイルからスパッタされた材料がターゲットタイル上に再堆積される傾向がある。通常、再堆積される材料は堆積されるよりもより大きな速度で再スパッタされるので、この再堆積は問題とはならず、最適な質より劣る再堆積材料の厚い層の堆積の問題を避けることができる。即ち、タイルの上表面は清浄に保たれる。しかしながら、幾何学的特徴に基づき、スパッタされた材料は低速度ではあるがタイルの間の間隙内に再堆積される。しかしながら、良好に操作されているターゲットにおいてプラズマは間隙内に多くは到達しないので、再スパッタされた材料はタイルの平坦表面ほど高速度で再スパッタされない。即ち、再堆積化された材料は間隙の側部及び底部でかなりの厚さに蓄積する傾向がある。再堆積された材料は実質的な厚さまで堆積すると、剥離し、離脱する傾向がある。離脱した材料は粒子であり、スパッタコーティングされているパネル又は他の基板上に落下すると、パネル上に形成される電子回路に欠陥を生じさせる傾向がある。再堆積及びこれによって生じる剥離を減少する1つの方法は、間隙の幅を、例えば0.3−0.5mmの間に減少することである。間隙を0.1mmまで更に減少させようとすると、ターゲットアセンブリの製造及び温度サイクルにおける間隙の維持という点で操作上の問題が生じる。
【0012】
本発明の一実施例は図3の断面図に示されており、ターゲットタイル30は典型的には異なる物質、多くの場合チタンで形成されたバッキングプレート24に接着されている。タイル30の接着は、例えば、接着剤の薄膜により行うことができる。バッキングプレートは、多くの場合、複数の層で形成され、スパッタ操作の間ターゲットを冷却し続けるための冷却チャンネルを含む。しかしながら、他の場合、バッキングプレートは他の手段により冷却される一体的な部材である。
【0013】
本発明の一の態様において、隣接するタイル30は傾斜間隙36により分離され対向している側部32、34で余角で傾斜しており、この傾斜間隙36はタイル30の正面38の垂線に対して、例えば10°から55°の間の角度θで傾斜しており、好ましくはタイル30の正面38の垂線から15°から45°の間で傾斜している。傾斜側部32、34の垂直方向における間隙36の厚さは、0.3から0.5mmに維持されていてもよい。
【0014】
傾斜は少なくとも2つの利点を与える。傾斜間隙36の側面32、34から剥離する再堆積材料は既に下部タイル表面34上にあって重力がそこで剥離物が保持する傾向があるか、又は、剥離物は上部タイル表面32から下部タイル表面32に落下し、そこで保持される傾向がある。しかしながら、後者のメカニズムは正面38の近くの狭い領域ではあてはまらない。更に、タイル30の主要なスパッタリング表面38とバックプレート24の間の間隙の総長が増加する。従って、プラズマはバッキングプレート24から更に遠ざけられた状態になる。他の角度によっても本発明の利益を得ることができる。しかしながら、角度θを小さくすると上述した両方の利点を減少し、角度θが大きくなると実質的に重なり合った鋭角な角部により作用しずらくなる。鋭角な角部はある程度丸められた角部40として形成することができるが、丸めることにより両方の利点が減少される。更に、傾斜間隙の厚さが0.3から0.5mmの間に維持されプラズマが存在しない空間が有効に維持されている間、平面に沿った方向の間隙の厚さはθのコタンジェントにより大きくなり、それ故組立て及び移動の問題が軽減される。
【0015】
好ましくは、本発明の他の態様によれば、タイル30の対向側部32、34は、好ましくは接着前にビートブラスト仕上げされるか又は荒仕上げ加工される。その結果、対向側部32、34上に再堆積されたスパッタ材料はタイル30の側部により強く接着し、剥離を減少させるか又は遅延させる。ビードブラスト仕上げは、例えばシリカ又はシリコンカーバイドの硬い粒子をタイルに向かっている高圧力ガス流に乗せ、その表面を、例えば、粗さ300−500μインチの粗さまで粗くすることにより行うことができる。
【0016】
他方、タイル30の周辺端部、即ち、間隙36を介して他のタイル30に対向していない端部は、好ましくは図4の断面図に示されるようにテーパー化され、これによって湾曲している角部46を介してタイル30の正面40に合流する前に、角度φでバッキングプレート24から内側にテイパーする側壁44が形成される。角度φは10°〜55°の範囲であり、好ましくは約15°付近である。使用に際し、傾斜している側壁44はチャンバに接続されている同様の形状をした暗部空間シールドから小間隙を介して配置され、これによってカバーされていないバッキングプレート24にプラズマが到達することを防ぐことができる。
【0017】
好ましくは、側壁44は、バッキングプレート24への接着前に、ビードブラスト仕上げ処理されており、これによって再堆積した材料の接着が促進される。従って、どのような材料がテイパー形状の側壁44に再堆積されていても、より強固に接着されることになり、これによって再堆積した材料の剥離やこれによって生じる微粒子を減少することができる。
【0018】
図5の断面図に示されている本発明の他の態様において、傾斜間隙36に対向しているタイル30の傾斜側部32、34は、バッキングプレート24への接着前に、ビードブラスト処理されており、これによって荒仕上げ加工された表面を有し、どのような材料が傾斜間隙36に再堆積してもより良好な接着を実現するができる。本発明の関連した態様において、バッキングプレート24は、接着後に間隙部36が形成される領域に、タイルの接着前にビーボブラスト処理される。図面とは逆に、ビードブラスト処理によって表面のかなり近くに限定される副表面ダメージを有する荒仕上げ加工された表面が形成される。間隙近傍のタイル端部の荒仕上げ加工は、傾斜されたタイルエッジ及び間隙と同様に、垂直なものにも用いることができる。好ましくは、タイル30に対向しているバッキングプレート24の主要な領域は荒仕上げ加工された領域44より実質的に平滑であり、これによって表面接着層が用いられ又はバッキングプレート24の平滑領域に直接接触する場合であって、接着剤がバッキングプレート24の凹部内に充填される場合でも、タイル30をバッキングプレート24により密接して接着することができる。
【0019】
更に本発明の他の態様において、タイル30をバッキングプレート24に接着する前に、接着後に間隙36が形成される領域48にターゲット材料を堆積することができる。ターゲット材料の小片をバッキングプレート24に接着してもよく、これによって領域48が形成される。小片の厚さは1から4mmの間である。これは、例えば、ポリマー接着剤又はカプトンテープを用いて接着することができる。図5には正確には示されてはいないが、小片は薄くてもよく、バッキングプレートの表面の上方で短い距離分伸びていてもよい。他の実施例において、領域48はバッキングプレート24内の凹部として機械加工され、ターゲット材料はこの凹部内に選択的に配置される。これによって、スパッタリングが間隙36の底部(上部として図示されている)で生じた場合、例えば、アーク放電又はプラズマストライキングが生じた場合、バッキングプレート24の物質でなく領域48のターゲット材料がスパッタされる。この構成は、傾斜間隙部と同様、垂直なものにも有用である。バッキングプレート24に対するタイル30の接着剤を用いた接着がパターン化され、間隙36の領域に伸びていない場合、間隙36の下方の追加的なターゲット材料48又はバッキングプレート24のビードブラスト処理は特に有効である。即ち、接着剤は間隙36の底部に露出しない。代わりに、バッキングプレートの荒仕上げ領域44又はターゲット材料の領域44が露出する。バッキングプレート24の荒仕上げ又は間隙36の底部においてバッキングプレート24上に堆積され又は形成されるターゲット材料は、傾斜間隙と同様に垂直なものにも適応可能である。
【0020】
相互に傾斜しているタイルの端部に関連する本発明の態様は、例えば太陽電池パネルのスパッタリングのようなバッキングプレート上に複数のターゲットタイルが装着されているような場合において実質的に応用可能である。同様に、一般的に円形のターゲットが複数のタイルで構成されている場合、例えば、円形型の中央タイルの周りに分離された形状又はアーク形状の複数のタイルが形成されているような場合における円形ウェハに対するスパッタリングにも適応可能である。本発明はクラスター・ツール・システム、インラインシステム、スタンドアローンシステム又は1又はそれ以上のスパッタリアクタを必要とする他のシステムにも適応可能である。
【0021】
従って、本発明は、コストをほとんど増大させることなく、ターゲット特に多数タイルターゲットの複雑性をほとんど増大させることなく、微粒子及び異質のスパッタ材料の生成を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】四角形基板に対するスパッタ堆積に用いられる従来のプラズマスパッタリアクタの概略断面図である。
【図2】バッキングプレートに接着された複数のターゲットタイルから構成される従来のスパッタリングターゲットの概略図である。
【図3】傾斜間隙により分離される2個のターゲットタイルを含む本発明のスパッタターゲットの一部の断面図である。
【図4】ターゲットタイルの傾斜周辺部の断面図である。
【図5】2つのタイルの間の間隙の底部におけるバッキングプレートの目の粗い部分又はバッキングプレートの領域を被覆する又は積層されるターゲット材料の領域を含む本発明のスパッタターゲットの一部分の断面図であり、ターゲットタイルの2つの傾斜端部の荒さを示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のターゲットタイルを備えたターゲットタイルセットであって、このターゲットタイルはスパッタリング材料を含み、隣接するタイルと共にアレイに組合されることができ、このタイルは余角で傾斜している隣接端部を有し、隣接する端部間で1又はそれ以上の傾斜間隙を形成するターゲットタイルセット。
【請求項2】
前記余角はタイルの主表面の垂線に対し10°から55°の間の範囲である請求項1記載のセット。
【請求項3】
前記範囲はタイルの主表面の垂線に対し15°から45°の間である請求項2記載のセット。
【請求項4】
前記端部は表面処理されている請求項1記載のセット。
【請求項5】
前記表面処理された端部はビードブラスト法により形成される請求項3記載のセット。
【請求項6】
前記タイルは実質的に四角形である請求項1記載のセット。
【請求項7】
前記アレイは実質的に四角形の輪郭を有している請求項5記載のセット。
【請求項8】
スパッタリング材料の層を備えたターゲットであって、その層の主表面の垂線に対し所定の角度で傾斜している周辺端部を有している層を備えたターゲット。
【請求項9】
単一体ターゲットであって、前記層は連続している請求項8記載のターゲット。
【請求項10】
タイルのアレイに組合されることができる複数のターゲットタイルを備え、前記層はタイル間で不連続である請求項8記載のターゲット。
【請求項11】
前記角度は垂線に対して10°から55°の範囲内である請求項8〜10のいずれか1項記載のターゲット。
【請求項12】
前記角度は約15°である請求項11記載のターゲット。
【請求項13】
表面処理された周辺端部を有するスパッタリング材料の層を含むスパッタリングターゲット。
【請求項14】
前記端部はビードブラスト法による表面である請求項13記載のターゲット。
【請求項15】
前記ターゲットは単一部材のターゲットであって、前記層は連続している請求項13又は14記載のターゲット。
【請求項16】
前記ターゲットは複数部材のターゲットであって、前記層は不連続である請求項13又は14記載のターゲット。
【請求項17】
前記ターゲットは実質的に四角形である請求項16記載のターゲット。
【請求項18】
バッキングプレートと、
前記バッキングプレートに接着される複数のターゲットタイルを備え、このターゲットタイルは相互に傾斜している端部を有し、前記タイル間に1又はそれ以上の傾斜間隙を形成するターゲットアセンブリ。
【請求項19】
前記1又はそれ以上の傾斜間隙は、前記タイルの主表面の垂線に対し10°から55°の間の範囲の角度で傾斜している請求項18記載のターゲットアセンブリ。
【請求項20】
前記傾斜端部は荒仕上げ加工されている請求項18記載のターゲットアセンブリ。
【請求項21】
前記ターゲットは少なくともターゲット材料の表面領域を含み、さらに前記間隙の底部において前記バッキングプレートに形成された前記ターゲット材料の領域を備えている請求項18〜20のいずれか1項記載のターゲットアセンブリ。
【請求項22】
前記ターゲット材料の領域は、前記間隙の前記底部の領域から前記タイルと前記バッキングプレートの間の領域まで横方向に伸びている請求項21記載のターゲットアセンブリ。
【請求項23】
前記1又はそれ以上の間隙の下方にある前記バッキングプレートの領域は選択的に荒仕上げ加工されている請求項18記載のターゲットアセンブリ。
【請求項24】
バッキングプレートと、
このバッキングプレートに接着されるターゲットタイルを備え、このターゲットタイルは前記タイル間に1又はそれ以上の間隙を形成する対向端部を備え、この対向端部は荒仕上げ加工されているターゲットアセンブリ。
【請求項25】
前記1又はそれ以上の間隙は前記タイルの主表面に垂直である請求項24記載のターゲットアセンブリ。
【請求項26】
前記1又はそれ以上の間隙は前記タイルの主表面の垂線に対し10°から55°の範囲の角度で傾斜している請求項24記載のターゲットアセンブリ。
【請求項27】
第1の物質の表面領域を備えたバッキングプレートと、
第1の物質と異なる第2の物質を含み、バッキングプレートに接着されるターゲットタイルを備え、このターゲットタイルは前記タイル間に1又はそれ以上の間隙を形成する対向端部を備え、
前記バッキングプレートと前記1又はそれ以上の間隙との間に配置される前記第2の物質の1又はそれ以上の領域を備えたターゲットアセンブリ。
【請求項28】
前記1又はそれ以上の領域は、前記間隙から前記バッキングプレートと前記タイルの間の中間領域まで横方向に伸びている請求項27記載のターゲットアセンブリ。
【請求項29】
前記1又はそれ以上の領域は前記バッキングプレート上に堆積された1又はそれ以上のコーティングを備えている請求項27又は28記載のターゲットアセンブリ。
【請求項30】
前記1又はそれ以上の領域は、記第2の物質を含み前記バッキングプレートに接着された小片を備えている請求項27又は28記載のターゲットアセンブリ。
【請求項31】
前記1又はそれ以上の間隙は前記タイルの主表面に垂直である請求項27又は28記載のターゲットアセンブリ。
【請求項32】
前記1又はそれ以上の間隙は、前記タイルの主表面の垂線に対し15°から45°の範囲の角度で傾斜している請求項27又は28記載のターゲットアセンブリ。
【請求項33】
バッキングプレートと、
バッキングプレートに接着されるターゲットタイルを備え、このターゲットタイルは前記タイル間に1又はそれ以上の間隙を形成する対向端部を備え、
前記間隙に対向する前記バッキングプレートの1又はそれ以上の領域は選択的に荒仕上げ加工されているターゲットアセンブリ。
【請求項34】
前記1又はそれ以上の間隙は前記タイルの主表面に垂直である請求項33記載のターゲットアセンブリ。
【請求項35】
前記1又はそれ以上の間隙は前記タイルの主表面の垂線に対し15°から45°の範囲の角度で傾斜している請求項33記載のターゲットアセンブリ。
【請求項36】
支持部を含むプラスマスパッタリアクタを提供する工程と、
前記リアクタ内で前記支持部に対向するようにターゲットを装着する工程を備え、このターゲットはスパッタされる材料を含む複数のターゲットタイルを備え、前記ターゲットタイルのうち隣接するもののターゲットタイルの対向する端部は余角で傾斜してその間に少なくとも1の傾斜間隙を形成し、
前記支持部条に基板を配置する工程と、
前記スパッタリアクタ内でプラズマを励起し、前記ターゲットタイルから前記基板上に前記材料スパッタする工程を備えたスパッタリング方法。
【請求項37】
前記傾斜間隙は前記タイルの主表面の垂線に対し10°から55°の範囲の角度で傾斜している請求項36記載の方法。
【請求項38】
請求項36又は37記載の方法により前記基板に形成される製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−328522(P2006−328522A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−267978(P2005−267978)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】