説明

像振れ補正装置及び撮像ユニット

【課題】像振れ補正装置において、構造の簡素化、小型化、組付け作業の簡素化及び容易化等を図りつつ、休止状態で補正用のレンズを自動的にセンタリングするようにする。
【解決手段】ベース、可動保持部材、可動保持部材を移動自在に支持する支持機構、可動保持部材を駆動する駆動手段、位置検出手段、可動保持部材を休止位置に復帰させる復帰手段を備え、駆動手段はベースに固定されたコイル221,231及び可動保持部材に固定された駆動磁石222,232を含み、復帰手段はベースに固定された復帰磁石261,262を含み、位置検出手段はベースに固定された磁気センサ271,272を含み、支持機構は、ベースに設けられた少なくとも3つの凹部201i、凹部に配置された少なくとも3つの球体250、可動保持部材に設けられて球体に当接する少なくとも3つの当接面214を含む。これによれば、構造の簡素化、小型化、薄型化を達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラのレンズ鏡筒やシャッタユニット等に搭載される像振れ補正装置、この像振れ補正装置を備えた撮像ユニットに関し、特に、携帯電話機等の携帯情報端末機に搭載されるカメラユニットに適用される小型で薄型の像振れ補正装置及び撮像ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の像振れ補正装置としては、中央に開口部を有する略矩形状のベースと、ベースの前面に設けられた第1案内軸と、第1案内軸に沿って往復動自在に支持された第1可動部材と、第1案内軸と90度の方向に方向付けられて第1可動部材の前面に設けられた第2案内軸と、第2案内軸に沿って往復動自在に支持されかつレンズを保持する第2可動部材と、第1可動部材及び第2可動部材を一緒に第1案内軸の方向に往復動させる第1駆動装置と、第2可動部材を第2案内軸の方向に往復動させる第2駆動装置を備え、第1駆動装置及び第2駆動装置として、コイル及び磁石を含むボイスコイルモータを採用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この装置においては、第1可動部材と第2可動部材が光軸方向に配列された二段構成となっているため、光軸方向において装置の大型化を招く。また、第2駆動装置は第2可動部材だけを駆動するものの、第1駆動装置は第1可動部材だけでなく第2可動部材及び第2案内軸も一緒に駆動する必要があるため、第1可動部材だけを駆動する場合に比べてより大きな駆動力を発生しなければならず、第1駆動装置の大型化を招く。さらに、第1駆動装置の駆動負荷と第2駆動装置の駆動負荷が異なるため、レンズを光軸に垂直な平面内で位置決めするための駆動制御が容易ではない。
【0003】
また、他の像振れ補正装置としては、開口部を有する略矩形状のベースと、ベースの前面四隅に植設されて光軸方向に伸長する4本の弾性支持部材(ワイヤ)と、4本の弾性支持部材の先端が連結されてレンズを保持する可動部材と、可動部材に設けられた第1磁石及び第1ヨークと、可動部材に設けられた第2磁石及び第2ヨークと、ベースとは異なる他の部材に固定されて可動部材の前方に配置され第1コイル及び第2コイルを保持する略矩形状の固定枠とを備え、第1磁石及び第1ヨーク並びに第1コイルにより第1駆動手段を構成し、第2磁石及び第2ヨーク並びに第2コイルにより第2駆動手段を構成し、第1駆動手段により可動部材を光軸に垂直な第1方向に駆動し、第2駆動手段により可動部材を光軸及び第1方向に垂直な第2方向に駆動するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
しかしながら、この装置においては、可動部材が、光軸方向に伸長する4本の弾性支持部材(ワイヤ)を用いてベースに支持され、さらに可動部材の前方において他の部材によりコイルを保持する固定枠が支持されているため、光軸方向において装置の大型化を招くと共に、4本の弾性支持部材の連結部がリンク状ではなくリジッドに連結されているため、可動部材(レンズ)が光軸に垂直な平面方向に移動させられるだけでなく光軸に対して傾斜する虞があり、又、弾性支持部材(ワイヤ)の経時変化により所望の復帰特性が得られなくなる虞がある。また、ベースと可動部材は連結されていても、コイルを保持する固定枠は一体的に連結されていないため、像振れ補正装置としてモジュール化することができず、取り扱いが不便であると共に、一つの部材(例えばベース)を基準として、可動部材の第1磁石及び第2磁石と固定枠の第1コイル及び第2コイルをそれぞれ位置合わせすることができず、装置の組付け作業が面倒である。
【0004】
また、他の像振れ補正装置としては、ベースと、レンズを保持した可動部材と、可動部材をベースに対して移動自在に支持する支持機構として3つのボール及びコイルスプリングと、可動部材を光軸に垂直な方向に駆動する駆動手段(駆動用磁石、コイル、ヨーク)と、可動部材の位置を検出するための位置検出手段(磁石、ホール素子)を備えたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
この装置においては、可動部材とベースの間に3つの転動するボールを介在させているため、光軸方向において装置を薄型化することはできるものの、可動部材が3つのボールに接触して常時支持されるようにコイルスプリングにより付勢力を及ぼしており、コイルスプリングの付勢力は可動部材を駆動する際に抵抗力すなわち駆動負荷として作用するため、駆動手段としては、コイルスプリングの付勢力に対抗し得るだけの駆動力を発生させる必要があり、又、コイルスプリングを掛止させる作業が面倒であり、全体の組付け作業が容易ではない。
【0005】
さらに、他の像振れ補正装置としては、ベースと、レンズを保持する可動部材と、可動部材を光軸に垂直な二方向に駆動する第1駆動手段(磁石、コイル、ヨーク)及び第2駆動手段(磁石、コイル、ヨーク)と、コイルに通電しない非通電状態(休止状態)において、可動部材を中心位置に復帰させる(センタリングする)ための2つのアシストバネ等を備えたものが知られている(例えば、特許文献5参照)。
この装置においては、可動部材を中心位置に復帰させる復帰手段として、アシストバネを採用しているため、アシストバネの配設スペースが必要になり、装置の大型化等を招き、又、アシストバネを掛止させる作業が面倒であり、全体の組付け作業が容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−286318号公報
【特許文献2】特開2008−64846号公報
【特許文献3】特開2007−233214号公報
【特許文献4】特許第3969927号公報
【特許文献5】特許第3869926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、レンズの光軸方向及び光軸方向に垂直な方向における装置の小型化及び薄型化、組付け作業の簡素化及び容易化等を図りつつ、携帯電話機等のカメラユニットに搭載することができ、手振れ等による像振れを高精度に補正することができ、又、休止状態において補正用のレンズを所定の休止位置に自動的に復帰させる(センタリングする)ことが可能な像振れ補正装置及びこの像振れ補正装置を備えた撮像ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の像振れ補正装置は、開口部を有するベースと、レンズを保持する可動保持部材と、可動保持部材をレンズの光軸に垂直な平面内で移動自在に支持する支持機構と、可動保持部材を上記平面内で駆動する駆動手段と、可動保持部材の位置を検出する位置検出手段と、休止状態において可動保持部材を所定の休止位置に復帰させる復帰手段とを備えた像振れ補正装置であって、上記駆動手段は、ベース及び可動保持部材の一方に固定されたコイルと、コイルに対向する位置においてベース及び可動保持部材の他方に固定された駆動磁石とを含み、上記復帰手段は、駆動磁石と対向して休止位置に復帰させる磁力を発生するべくベース及び可動保持部材の一方に固定された復帰磁石を含み、上記位置検出手段は、駆動磁石と対向する位置においてベース及び可動保持部材の一方に固定された磁気センサを含み、上記支持機構は、ベース及び可動保持部材の一方に設けられた少なくとも3つの凹部と、少なくとも3つの凹部に突出した状態で転動自在に配置された少なくとも3つの球体と、ベース及び可動保持部材の他方に設けられて少なくとも3つの球体に当接する少なくとも3つの当接面とを含む、ことを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、可動保持部材は、支持機構としての凹部に配置された球体と当接面との関係により移動自在に支持された状態で、コイルへの通電により駆動磁石と協働して生じる駆動力により、ベースに対して光軸に垂直な平面内で二次元的に移動させられ、手振れ等による像振れを高精度に補正することができる。
ここで、球体が凹部に配置され当接面が当接するように、可動保持部材がベースに対向して配置されると、ベース及び可動保持部材の一方に固定された復帰磁石と他方に固定された駆動磁石とが互いに磁気的吸引力を及ぼすため、従来のような付勢力を及ぼすバネを用いることなく、可動保持部材をベースに対して移動自在に組み込むことができる。
また、復帰磁石と駆動磁石との間において磁気的吸引作用が得られ、可動保持部材(レンズ)は、所定の休止位置に自動的に復帰(例えば、センタリング)させられて安定して保持される。したがって、駆動時にイニシャライズ等の駆動制御が不要であり、又、休止状態において可動保持部材のガタツキ等を防止することができる。このように、駆動手段の駆動磁石を、復帰磁石と磁気的に相互作用させる磁石として兼用するため、構造の簡素化、装置の小型化等を達成することができる。
【0010】
上記構成において、可動保持部材は、外周を部分的に切断したレンズを嵌合させて保持する保持部と、保持部を挟んで両側に延出する2つの延出部と、少なくとも3つの当接面とを有し、ベースは、保持部と対向する領域に形成された開口部,少なくとも3つの当接面と対向する領域に形成された少なくとも3つの凹部,及び可動保持部材の周りを取り囲むように形成された外周壁を画定するケース状ベースと、ケース状ベースに球体及び可動保持部材を収容した状態で可動保持部材が光軸方向に離脱するのを規制するべくケース状ベースに着脱自在に結合されるカバー状ベースとを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、装置の組付けに際して、ケース状ベースの凹部に球体を嵌め込み、その上から当接面を球体に当接させるようにして可動保持部材をケース状ベースに嵌め込み、さらにその上からカバー状ベースを取り付けることで、装置の組付け作業を簡単な手順にて容易に行うことができ、又、光軸方向において装置を薄型化でき、さらに、光軸に垂直な方向でかつ可動保持部材の長手方向に垂直な方向において装置を幅狭化及び小型化することができる。また、復帰磁石と駆動磁石との磁気的吸引力の他に、カバー状ベースを設けたことにより、可動保持部材をベースに対して移動自在に支持すると共に、外部から衝撃力等を受けた場合でも可動保持部材がベースから光軸方向に離脱するのを確実に防止することができる。さらに、可動保持部材及び球体をケース状ベースに収容しその上からカバー状ベースを結合することにより、装置を取り扱いに便利なモジュール品として提供することができる。
【0011】
上記構成において、駆動手段は、上記平面(レンズの光軸に垂直な平面)内の第1方向に駆動する第1駆動機構と、上記平面内の第2方向に駆動する第2駆動機構を含み、コイルは、第1駆動機構に含まれる第1コイルと、第2駆動機構に含まれる第2コイルを含み、駆動磁石は、第1駆動機構に含まれ第1コイルと対向する第1駆動磁石と、第2駆動機構に含まれ第2コイルと対向する第2駆動磁石を含み、復帰磁石は、第1駆動磁石と対向する第1復帰磁石と、第2駆動磁石と対向する第2復帰磁石を含み、磁気センサは、第1駆動磁石と対向する第1磁気センサと、第2駆動磁石と対向する第2磁気センサを含み、第1駆動機構は、可動保持部材を上記平面内でかつその長手方向に垂直な方向に駆動するものであり、第1駆動磁石は、可動保持部材において、保持部を挟んで2つの延出部にそれぞれ配置された2つの駆動磁石からなり、第1コイルは、ケース状ベースにおいて、第1駆動磁石の2つの駆動磁石にそれぞれ対向するように配置された2つのコイルからなり、第1復帰磁石は、ケース状ベースにおいて、第1駆動磁石の2つの駆動磁石にそれぞれ対向するように配置された2つの復帰磁石からなり、第1磁気センサは、カバー状ベースにおいて、第1駆動磁石の2つの駆動磁石の少なくとも一方と対向するように配置された少なくとも1つの磁気センサからなる、構成を採用することができる。
【0012】
この構成によれば、第1駆動機構(第1駆動磁石、第1コイル)と第2駆動機構(第2駆動磁石、第2コイル)により可動保持部材を光軸に垂直な平面内で移動させることができ、又、第1復帰磁石と第1駆動磁石との磁気的吸引作用及び第2復帰磁石と第2駆動磁石との磁気的吸引作用により、可動保持部材を所定の休止位置に復帰させて位置決めし保持することができる。
また、可動保持部材をその長手方向に垂直な第1方向に駆動する第1駆動機構が、可動保持部材の長手方向の両側に配置された2つの駆動磁石及びこの2つの駆動磁石に対応する2つのコイルからなるため、第1方向に駆動力を発生する際に、可動保持部材の長手方向の両側にそれぞれ駆動力が生じ、可動保持部材を回転させるような回転モーメントの発生を防止することができ、可動保持部材を簡単な構成にて高精度に駆動することができる。尚、第1磁気センサは少なくとも一方の駆動磁石と対向するように配置されれば十分であるが、2つの駆動磁石のそれぞれに対向するように配置された2つの磁気センサを採用することで、可動保持部材(レンズ)の位置をより高精度に駆動することができる。
【0013】
上記第1駆動磁石が2つの駆動磁石からなる構成において、少なくとも3つの球体のうちの少なくとも2つの球体は、可動保持部材の保持部を挟んで一方側の延出部と他方側の延出部にそれぞれ対向する領域に配置され、少なくとも3つの凹部のうちの少なくとも2つの凹部は、上記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置され、少なくとも3つの当接面のうちの少なくとも2つの当接面は、上記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、可動保持部材をその長手方向において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
【0014】
また、本発明の撮像レンズユニットは、上記構成をなす像振れ補正装置と、撮像用の複数のレンズと、撮像素子と、筐体とを含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、撮像用の複数のレンズが光軸方向に配置された構成において、上記の像振れ補正装置を含むことで、可動保持部材に保持される補正用のレンズが適宜駆動されて、手振れ等による像振れを円滑にかつ高精度に補正することができる。
すなわち、撮像用の複数のレンズ、撮像素子、筐体に加えて、上記の像振れ補正機能を追加した撮像ユニットを提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
上記構成をなす像振れ補正装置によれば、構造の簡素化、レンズの光軸方向及び光軸方向に垂直な方向における装置の小型化及び薄型化、組付け作業の簡素化及び容易化等を達成しつつ、携帯電話機等のカメラユニットに搭載することができ、手振れ等による像振れを高精度に補正することができ、又、休止状態において補正用のレンズを所定の休止位置に自動的に復帰させる(センタリングする)ことが可能な像振れ補正装置を得ることができ、又、この像振れ補正装置を備えた撮像ユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の像振れ補正装置が組み込まれたカメラユニットを搭載した携帯情報端末機を示す斜視図である。
【図2】カメラユニットの内部を示す平面図である。
【図3】カメラユニットの内部を示す側断面図である。
【図4】像振れ補正装置の制御システムを示すブロック図である。
【図5】像振れ補正装置の斜視図である。
【図6】像振れ補正装置の分解斜視図である。
【図7】像振れ補正装置の断面図である。
【図8】像振れ補正装置からカバー状ベースを取り除いた状態を示す正面図である。
【図9】像振れ補正装置からカバー状ベース及び可動保持部材を取り除いた状態を示す正面図である。
【図10】像振れ補正装置に含まれる可動保持部材を示す正面図である。
【図11】像振れ補正装置に含まれる可動保持部材を示す背面図である。
【図12】(a),(b),(c)は、像振れ補正装置の動作を説明する平面図である。
【図13】(a),(b),(c)は、像振れ補正装置の動作を説明する平面図である。
【図14】像振れ補正装置の他の実施形態を示すものであり、カバー状ベースを取り除いた状態を示す正面図である。
【図15】像振れ補正装置のさらに他の実施形態を示すものであり、カバー状ベースを取り除いた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この像振れ補正装置を組み込んだカメラユニットUは、図1に示すように、扁平で小型の携帯情報端末機PHに搭載されている。携帯情報端末機PHは、略矩形で扁平な輪郭をなす筐体PH1、筐体PH1の表面に配置された種々の情報を表示する液晶パネル等の表示部PH2及び操作ボタンPH3、表示部PH2の反対側の表面に形成された撮影窓PH4等を備えている。そして、カメラユニットUは、図1に示すように、撮影窓PH4から進入する被写体光の光軸L1に対して垂直な方向に延在するように筐体PH1の内部に収容されている。
【0018】
カメラユニットUは、図2、図3、図4に示すように、筐体としてのユニットケース10、プリズム20、レンズG1,G2、レンズG3を保持する第1可動レンズ群30、レンズG4を保持する第2固定レンズ群30´、レンズG5を保持する第3可動レンズ群30´´、レンズG6,G7を保持する第4固定レンズ群としての像振れ補正装置M、フィルタ40、撮像素子としてのCCD50、第1可動レンズ群30を光軸L2方向に駆動する第1駆動ユニット60、第3可動レンズ群30´´を光軸L2方向に駆動する第2駆動ユニット70、角速度センサ80、制御ユニット90等を備えている。
【0019】
ユニットケース10は、図2及び図3に示すように、光軸L1方向の厚さ寸法が薄くなるように、扁平で略矩形をなす形状に形成されており、プリズム20を固定する突出部11、レンズG1,G2を保持する保持部12、第2固定レンズ群30´を固定して保持する保持部13、第4固定レンズ群(像振れ補正装置M)を固定して保持する保持部13´、フィルタ40を固定して保持する保持部14、CCD50を固定して保持する保持部15等を備えている。
プリズム20は、図2及び図3に示すように、ユニットケース10の突出部11に収容されて、撮影窓PH4から進入する被写体光の光軸L1を直角に屈曲させて光軸L2方向に導くようになっている。
レンズG1,G2は、図2及び図3に示すように、光軸L1,L2方向においてプリズム20の後方に配置され、ユニットケース10の保持部12に固定されている。
【0020】
第1可動レンズ群30は、図2及び図3に示すように、光軸L2方向においてレンズG2の後方に配置され、レンズG3を保持すると共に光軸L2方向に移動自在に支持されており、第1駆動ユニット60により光軸L2方向に往復駆動されるようになっている。
すなわち、第1可動レンズ群30は、レンズ保持部材31、ガイドシャフト61にガイドされる被ガイド部32、回り止めシャフト62に摺動自在に係合されて光軸L2回りの回転が規制される被規制部33、リードスクリュー63に螺合されたナット65が当接するU字状係合部34等を備えている。
【0021】
第2固定レンズ群30´は、図2及び図3に示すように、光軸L2方向において第1可動レンズ群30の後方に配置され、レンズG4を保持すると共に光軸L2方向に移動不能にユニットケース10の保持部13に固定されている。
第3可動レンズ群30´´は、図2及び図3に示すように、光軸L2方向において第2固定レンズ群30´の後方に配置され、レンズG5を保持すると共に光軸L2方向に移動自在に支持されており、第2駆動ユニット70により光軸L2方向に往復駆動されるようになっている。
すなわち、第3可動レンズ群30´´は、レンズ保持部材31´´、ガイドシャフト61にガイドされる被ガイド部32´´、回り止めシャフト62に摺動自在に係合されて光軸L2回りの回転が規制される被規制部33´´、リードスクリュー73に螺合されたナット75が当接するU字状係合部34´´等を備えている。
【0022】
第4固定レンズ群(像振れ補正装置M)は、図2及び図3に示すように、光軸L2方向において第3可動レンズ群30´´の後方に配置され、レンズG6,G7を保持すると共に光軸L2方向に移動不能にユニットケース10の保持部13´に固定されている。
フィルタ40は、赤外線カットフィルタあるいはローパスフィルタ等であり、図3に示すように、光軸L2方向において第4固定レンズ群(像振れ補正装置M)の後方に配置され、ユニットケース10の保持部14に固定されている。尚、フィルタ40は、撮像素子及び撮像処理手段によっては、必要としない場合もある。
CCD50は、図3に示すように、光軸L2方向においてフィルタ40の後方に配置されて、ユニットケース10の保持部15に固定されている。
【0023】
第1駆動ユニット60は、図2に示すように、光軸L2方向に伸長してユニットケース10に固定されたガイドシャフト61及び回り止めシャフト62、光軸L2方向に伸長するリードスクリュー63、リードスクリュー63を回転駆動するモータ64、リードスクリュー63に螺合すると共にU字状係合部34に当接するナット65、U字状係合部34をナット65に向けて常時付勢する付勢力を及ぼすべくレンズ保持部材31とレンズ保持部材31´´との間に掛止される引張り型のコイルスプリング66等を備えている。
【0024】
第2駆動ユニット70は、図2に示すように、光軸L2方向に伸長してユニットケース10に固定されたガイドシャフト(ここでは、ガイドシャフト61を兼用)及び回り止めシャフト(ここでは、回り止めシャフト62を兼用)、光軸L2方向に伸長するリードスクリュー73、リードスクリュー73を回転駆動するモータ74、リードスクリュー73に螺合すると共にU字状係合部34´´に当接するナット75、U字状係合部34´´をナット75に向けて常時付勢する付勢力を及ぼすコイルスプリング(ここでは、コイルスプリング66を兼用)等を備えている。
【0025】
制御ユニット90は、例えばユニットケース10の外壁に固定されたマイクロコンピュータ等であり、図4に示すように、演算処理を行うと共に種々の信号を処理して指令信号を発する制御部91、第1駆動ユニット60のモータ64を駆動するモータ駆動回路92、第2駆動ユニット70のモータ74を駆動するモータ駆動回路93、CCD50を駆動するCCD駆動回路94、像振れ補正装置Mに含まれる第1コイル221及び第2コイル231を駆動する駆動回路95、像振れ補正装置Mに含まれる可動保持部材210の位置を検出する第1磁気センサ271及び第2磁気センサ272に接続される位置検出回路96、角速度センサ80に接続される角速度検出回路97等を備えている。
【0026】
第4固定レンズ群としての像振れ補正装置Mは、図2、図5ないし図7に示すように、ベース200、可動保持部材210、駆動手段としての(第1コイル221,第1駆動磁石222を含む)第1駆動機構220、駆動手段としての(第2コイル231,第2駆動磁石232を含む)第2駆動機構230、可動保持部材210を光軸L2に垂直な平面内で移動自在に支持する支持機構としての4つの球体250、復帰手段としての第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262、位置検出手段としての第1磁気センサ271及び第2磁気センサ272、電気的な接続を行うフレキシブル配線板280等を備えている。
【0027】
ベース200は、図5ないし図9に示すように、光軸L2方向に略扁平で、光軸L2に直交し光軸L1に平行な直線S1の方向に幅狭で、光軸L2及び直線S1に直交する直線S2の方向に長尺な略矩形のケース状ベース201、ケース状ベース201に着脱自在に結合されるカバー状ベース202により構成されている。
ケース状ベース201は、図7及び図9に示すように、レンズG7(図9に示すように、外径をR3、直線S1方向における中心からの寸法をh3、直線S2方向における中心からの寸法をw3とするとき、R3>w3>h3を満たす形状のレンズ)を嵌合して固定する開口部201a、開口部201aの周りに形成された凹部201b(図9に示すように、内径をR4、直線S1方向における中心からの寸法をh4、直線S2方向における中心からの寸法をw4とするとき、R4>w4>h4を満たす形状の凹部)、第1コイル221を嵌合して固定する2つの嵌合凹部201c、第1復帰磁石261を嵌合して固定する2つの嵌合凹部201d、第2コイル231を嵌合して固定する嵌合凹部201e、第2復帰磁石262を嵌合して固定する嵌合凹部201f、ガイドシャフト61が挿入されて位置決めされる貫通孔201g、回り止めシャフト62が挿入されて位置決めされる貫通孔201h、支持機構としての球体250を受け入れる4つの凹部201i、可動保持部材210の周りを取り囲むように形成された略矩形状の外周壁201j、外周壁201jの端面に形成されてカバー状ベース202を位置決めして結合するための位置決めピン201k及びネジ穴201m、ユニットケース10の保持部13´に嵌合される突起201p等を備えている。
【0028】
開口部201aは、図7及び図9に示すように、直線S1と直線S2との交点において(レンズG7の中心L2に一致する)中心C1を位置付けると共に直線S1の方向において対向しかつ直線S2に平行な内壁面を画定するように直線S1方向において幅狭に形成されている。
凹部201bは、可動保持部材210が駆動される範囲内において、可動保持部材210の保持部210aが非接触にて移動し得る内径寸法に形成されている。
2つの嵌合凹部201cは、直線S1に対して線対称の位置に形成され、2つの嵌合凹部201dは直線S1に対して線対称の位置でかつ2つの嵌合凹部201cにそれぞれ対応する位置に形成されている。
4つの凹部201iは、球体250を光軸L2方向に部分的に突出させた状態で転動自在に受け入れるように形成されている。そして、4つの凹部201iの配置構成は、図9に示すように、直線S2方向において開口部201a及び凹部201bを挟んで、一方側に2つの凹部201iが配置され、他方側に2つの凹部201iが配置されている。すなわち、一方側の2つの凹部201iは、可動保持部材210の一方側の延出部211に対応し、他方側の2つの凹部201iは、可動保持部材210の他方側の延出部211に対応するように配置されている。
【0029】
カバー状ベース202は、図5ないし図7に示すように、可動保持部材210の保持部210aを露出させるように二分割して形成されており、第1磁気センサ271を嵌合して固定する2つの嵌合孔部202a、第2磁気センサ272を嵌合して固定する嵌合孔部202b、ガイドシャフト61が挿入されて位置決めされる貫通孔202c、回り止めシャフト62が挿入されて位置決めされる貫通孔202d、位置決めピン201kを嵌合させる嵌合孔(又は切り欠き)202e、ネジBを通す円孔202f等を備えている。
【0030】
すなわち、ケース状ベース201にカバー状ベース202が結合された状態において、2つの嵌合孔部202aは、直線S1に対して線対称の位置でかつ2つの嵌合凹部201cにそれぞれ対応する位置に形成され、1つの嵌合凹部202bは、1つの嵌合凹部201eに対応する位置に形成されている。
そして、ベース200は、ケース状ベース201に球体250及び可動保持部材210を収容し、その上からカバー状ベース202を結合することで、可動保持部材210が光軸L2方向に離脱するのを規制すると共に、可動保持部材210を光軸L2に垂直な平面内において移動自在に保持するようになっている。
したがって、ケース状ベース201に球体250及び可動保持部材210を収容し、カバー状ベース202を組み付けた後に、これらを一体的にモジュール品として取り扱うことができる。
【0031】
可動保持部材210は、図6ないし図8、図10及び図11に示すように、光軸L2方向に一部を除いて略扁平で、直線S1の方向に幅狭でかつ直線S2の方向に長尺な略矩形の平板状に形成されており、レンズG6を保持する筒状の保持部210a、保持部210aを挟んで直線S2方向の両側に延出する2つの延出部211、第1駆動磁石222を嵌合して固定する2つの嵌合孔212、第2駆動磁石232を嵌合して固定する嵌合孔213、支持機構としての4つの球体250に当接する4つの当接面214等を備えている。
【0032】
保持部210aは、その内部において、直線S1の方向において外周を部分的に切断(直線S2に平行になるようにカット)した平行なカット面をもつレンズG6(図8に示すように、外径をR1及び直線S1方向の中心からの寸法をh1とするとき、R1>h1を満たす形状のレンズ)を保持するように、直線S1の方向において幅狭となる扁平な筒状(図8に示すように、外径をR2及び直線S1方向の中心からの寸法をh2とするとき、R2>h2を満たす形状の筒状)に形成され、かつ、直線S1と直線S2の交点にレンズG6の光軸L2を位置付けるように形成されている。
2つの嵌合孔212は、直線S1に対して線対称の位置でかつ2つの嵌合凹部201cにそれぞれ対応する位置に形成され,1つの嵌合孔213は、1つの嵌合凹部201eに対応する位置に形成されている。
4つの当接面214は、図11に示すように、休止状態(レンズG6の光軸L2がベース200の開口部201aの中心C1(レンズG7の光軸L2)と一致する休止位置にある状態)で、光軸L2方向において4つの凹部201i(球体250)と対向するように配置され、可動保持部材210が光軸L2に垂直な平面(直線S1,S2を含む平面)内において二次元的に移動する範囲において、ケース状ベース201の対応する凹部201iに挿入された球体250に接触した状態から逸脱しないように、所定の面積をなす平面状に形成されている。
すなわち、一方側の延出部211に設けられた2つの当接面214は、ケース状ベース201の一方側に設けられた2つの凹部201iに対応し、他方側の延出部211に設けられた2つの当接面214は、ケース状ベース201の他方側に設けられた2つの凹部201iに対応するように配置されている。
【0033】
ここで、支持機構は、ケース状ベース201に設けられた4つの凹部201i、4つの凹部201iに配置される4つの球体250、可動保持部材210に設けられて球体250に当接する4つの当接面214により構成されている。
特に、直線S1方向における2つの球体250の中心間距離をH1及び最外端までの距離をH2(H2>H1)とするとき、保持部210aの外径寸法R2との関係において、
2・R2>H1・・・(1)
2・R2>H2・・・(2)
の少なくとも(1)式を満たすように球体250が配置されている。
それ故に、構造の簡素化、光軸L2方向における薄型化、直線S1方向における幅狭化を達成でき、装置全体の小型化を達成することができる。
また、4つの球体250(及び凹部201i)は、2つの球体250(及び凹部201i、当接面214)が可動保持部材210の保持部210aを挟んで一方側の延出部211(の当接面214)に対向しかつ他の2つの球体250(及び凹部201i)が他方側の延出部211(の当接面214)に対向するように配置されているため、可動保持部材210をその長手方向(直線S2方向)において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材210を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
【0034】
第1駆動機構220は、可動保持部材210を平面(直線S1及び直線S2を含む平面)内でかつその長手方向(直線S2方向)に垂直な直線S1方向(第1方向)に駆動するものであり、図6、図7、図8に示すように、第1コイル221、第1駆動磁石222を含むボイスコイルモータとして形成されている。
第1コイル221は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向から視て、直線S2の方向に長軸をもつ長円又は略楕円環状をなすように形成されて、ケース状ベース201の2つの嵌合凹部201cにそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1コイル221は、直線S1に対して線対称に配置された二つのコイルにより構成されている。
第1駆動磁石222は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向において2極に着磁されかつ直線S1方向において2極に着磁され全体として4極に着磁された矩形形状に形成されて、可動保持部材210の2つの嵌合孔212にそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1駆動磁石222は、直線S1に対して線対称に配置されると共に光軸L2方向において第1コイル221(二つのコイル)とそれぞれ対向するように配置された二つの駆動磁石により構成されている。
【0035】
そして、第1駆動機構220は、第1コイル221に対する通電を正逆にてオン/オフすることにより、第1方向すなわち直線S1の方向に電磁駆動力を発生するようになっている。このように、可動保持部材210をその長手方向(直線S2方向)に垂直な第1方向(直線S1方向)に駆動する第1駆動機構220が、可動保持部材210の長手方向(直線S2方向)の両側に配置された2つの駆動磁石222及び2つの駆動磁石222に対応する2つのコイル221からなるため、第1方向に駆動力を発生する際に、可動保持部材210の長手方向の両側にそれぞれ駆動力が生じ、可動保持部材210を回転させるような回転モーメントの発生を防止することができ、可動保持部材210を簡単な構成にて高精度に駆動することができる。
【0036】
第2駆動機構230は、可動保持部材210を平面(直線S1及び直線S2を含む平面)内でかつその長手方向(直線S2方向、第2方向)に駆動するものであり、図6、図7、図8に示すように、第2コイル231、第2駆動磁石232を含むボイスコイルモータとして形成されている。
第2コイル231は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向から視て、直線S1の方向に長軸をもつ長円又は略楕円環状をなすように形成されて、ケース状ベース201の1つの嵌合凹部201eに嵌合されて固定されている。すなわち、第2コイル231は、同一側に配置された第1コイル221よりも直線S1(開口部201a)寄りに配置された一つのコイルにより構成されている。
第2駆動磁石232は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向において2極に着磁されかつ直線S2方向において2極に着磁され全体として4極に着磁された矩形形状に形成されて、可動保持部材210の1つの嵌合孔213に嵌合されて固定されている。すなわち、第2駆動磁石232は、同一側に配置された第1駆動磁石222よりも直線S1(保持部210a)寄りに配置されると共に光軸L2方向において第2コイル231と対向するように配置された一つの駆動磁石により構成されている。
【0037】
そして、第2駆動機構230は、第2コイル231に対する通電を正逆にてオン/オフすることにより、第2方向すなわち直線S2の方向に電磁駆動力を発生するようになっている。このように、第2駆動機構230は、可動保持部材210をその長手方向(直線S2方向)に駆動するものであるため、一つのコイル231及び一つの駆動磁石232であっても、回転モーメントを生じることなく、所望の直線駆動力を得ることができる。
【0038】
第1復帰磁石261は、図7及び図9に示すように、直線S1方向において2極に着磁された矩形形状に形成されて、ケース状ベース201の2つの嵌合凹部201dにそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1復帰磁石261は、直線S1に対して線対称に配置されると共に光軸L2方向において第1駆動磁石222(二つの駆動磁石)とそれぞれ対向するように配置された二つの復帰磁石により構成されている。
第2復帰磁石262は、図7及び図9に示すように、直線S2方向において2極に着磁された矩形形状に形成されて、ケース状ベース201の1つの嵌合凹部201fに嵌合されて固定されている。すなわち、第2復帰磁石262は、同一側に配置された第1復帰磁石261よりも直線S1(開口部201a)寄りに配置されると共に光軸L2方向において第2駆動磁石232と対向するように配置された一つの復帰磁石により構成されている。
【0039】
そして、第1復帰磁石261は、第1駆動磁石222と対向して磁路を形成して磁気的作用を及ぼし、第2復帰磁石262は、第2駆動磁石232と対向して磁路を形成して磁気的作用を及ぼし、第1コイル221及び第2コイル231に非通電の休止状態で、可動保持部材210を所定の休止位置(レンズG6の光軸L2がベース200(ケース状ベース201)に固定されたレンズG7の光軸L2(開口部201aの中心C1)に一致する位置)に復帰させると共に安定した保持力を発生するようになっている。
このように、休止状態においては、復帰手段の第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と駆動手段の第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232との間の磁気的吸引作用により、可動保持部材210は、所定の休止位置に自動的に復帰(センタリング)させられて安定して保持される。
したがって、駆動時にイニシャライズ等の駆動制御が不要であり、又、休止状態において可動保持部材210のガタツキ等を防止することができる。また、駆動手段の第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232を、復帰手段の第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と相互作用させるべく兼用するため、構造の簡素化、装置の小型化等を達成することができる。
【0040】
第1磁気センサ271は、例えば磁束密度の変化を検出して電気信号として出力するホール素子等であり、図6及び図7に示すように、カバー状ベース202の2つの嵌合孔部202aにそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1磁気センサ271は、直線S1に対して線対称に配置されると共に光軸L2方向において第1駆動磁石222(二つの駆動磁石)とそれぞれ対向するように配置された二つの磁気センサにより構成されている。
そして、第1磁気センサ271は、可動保持部材210に固定された第1駆動磁石222との間で磁気回路を形成し、可動保持部材210がベース200に対して相対的に移動することによって生じる磁束密度の変化を検出することで、可動保持部材210の位置を検出するようになっている。
尚、ここでは、第1磁気センサ271として、二つの駆動磁石222にそれぞれ対向する二つの磁気センサを採用した場合を示したが、例えば、直線S1に対して第2駆動磁石232が配置された側と反対側に配置された駆動磁石222と対向する1つの磁気センサを採用してもよい。
【0041】
第2磁気センサ272は、例えば磁束密度の変化を検出して電気信号として出力するホール素子等であり、図6及び図7に示すように、カバー状ベース202の1つの嵌合孔部202bに嵌合されて固定されている。すなわち、第2磁気センサ272は、同一側に配置された第1磁気センサ271よりも直線S1寄りに配置されると共に光軸L2方向において第2駆動磁石232と対向するように配置された一つの磁気センサにより構成されている。
そして、第2磁気センサ272は、可動保持部材210に固定された第2駆動磁石232との間で磁気回路を形成し、可動保持部材210がベース200に対して相対的に移動することによって生じる磁束密度の変化を検出することで、可動保持部材210の位置を検出するようになっている。
【0042】
このように、第1磁気センサ271及び第2磁気センサ272は、ベース200(カバー状ベース202)に固定されているため、可動保持部材210に設ける場合に比べて配線が容易であり、移動に伴う断線等も防止することができ、又、第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232を位置検出のために兼用しているため、専用の磁石を設ける場合に比べて、構造を簡素化、部品点数の削減、装置の小型化等を達成することができる。
【0043】
フレキシブル配線板280は、図5ないし図7に示すように、第1駆動機構220の第1コイル221に接続される接続部281、第2駆動機構230の第2コイル231に接続される接続部282、第1磁気センサ271に接続される接続部283、第2磁気センサ272に接続される接続部284を有するように形成されている。
そして、フレキシブル配線板280は、ケース状ベース201に対して球体250及び可動保持部材210が組み込まれ、その上からカバー状ベース202が取り付けられた状態で、ケース状ベース201の背面とカバー状ベース202の前面に接するように取り付けられて、電気的に接続されるようになっている。
このように、フレキシブル配線板280は、光軸L2方向及び光軸L2に垂直な平面方向のいずれにも移動しないベース200(ケース状ベース201及びカバー状ベース202)に固定されているため、光軸L2方向及び光軸L2に垂直な平面方向に移動させる必要がなく、フレキシブル配線板280を撓ませて配置する必要がない。したがって、フレキシブル配線板280の配置スペースを狭くでき、それ故に、装置を小型化でき、耐久性を向上させることができる。
【0044】
上記像振れ補正装置Mの組付けに際しては、コイル221,231及び復帰磁石261,262が組み込まれたケース状ベース201、磁気センサ271,272が組み込まれたカバー状ベース202、球体250、駆動磁石222,232が組み込まれた可動保持部材210を準備する。
そして、球体250をケース状ベース201の凹部201iに挿入し、続いて、当接面214を球体250に当接させるようにして、可動保持部材210をケース状ベース201に収容する。このとき、ケース状ベース201に固定された第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と可動保持部材210に固定された第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232がそれぞれ磁気的に吸引するため、従来のような付勢力を及ぼすバネを用いなくても、可動保持部材210はケース状ベース201から離れずに光軸L2に垂直な平面内で移動自在に支持されると共に自動的に休止位置にセンタリングされる。
続いて、可動保持部材210の延出部211を覆うように、カバー状ベース202を被せてケース状ベース201にネジBを用いて結合する。
最後に、フレキシブル配線板280をケース状ベース201の背面及びカバー状ベース202の前面に対向させるようにして取り付ける。
【0045】
このように、ケース状ベース201の凹部201iに球体250を嵌め込み、その上から当接面214を球体250に当接させるようにして可動保持部材210をケース状ベース201に嵌め込み、さらにその上からカバー状ベース202を取り付けることで、装置Mの組付け作業を簡単な手順にて容易に行うことができ、又、光軸L2方向において装置Mを薄型化でき、さらに、光軸L2に垂直な方向でかつ可動保持部材210の長手方向(直線S2方向)に垂直な方向において装置を幅狭化及び小型化することができる。
また、復帰磁石261,262と駆動磁石222,232との磁気的吸引力の他に、カバー状ベース202を設けたことにより、可動保持部材210をベース200に対して移動自在に支持すると共に、外部から衝撃力等を受けた場合でも可動保持部材210がベース200から光軸L2方向に離脱するのを確実に防止することができる。
【0046】
次に、上記像振れ補正装置Mの補正動作について、図12及び図13を参照しつつ簡単に説明する。
先ず、第1コイル221及び第2コイル231に通電しない休止状態において、可動保持部材210は、図12(a)に示すように、復帰手段(第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262)の復帰作用により、そのレンズG6の光軸L2がベース200の開口部201aの中心C1(すなわち、レンズG7の光軸L2)と一致する休止位置に復帰(センタリング)して保持されている。
そして、図12(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を上方にシフトさせる場合は、第1駆動機構220に第1方向(直線S1方向)の上向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図12(b)に示すように、直線S1方向の上向きに移動させられる。
また、図12(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を下方にシフトさせる場合は、第1駆動機構220に第1方向(直線S1方向)の下向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図12(c)に示すように、直線S1方向の下向きに移動させられる。
【0047】
このように、可動保持部材210を第1方向(直線S1方向)に駆動する第1駆動機構220が、可動保持部材210の長手方向の両側に配置された2つの駆動磁石222及び2つの駆動磁石に対応する2つのコイル221からなるため、第1方向に駆動力を発生する際に、可動保持部材210の長手方向の両側にそれぞれ駆動力が生じ、可動保持部材210を回転させるような回転モーメントの発生を防止することができ、可動保持部材210を簡単な構成にて高精度に駆動することができる。
【0048】
続いて、図13(a)に示すように、可動保持部材210が、復帰手段(第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262)の復帰作用により、そのレンズG6の光軸L2がベース200の開口部201aの中心C1(すなわち、レンズG7の光軸L2)と一致する休止位置に復帰した休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を右側にシフトさせる場合は、第2駆動機構230に第2方向(直線S2方向)の右向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図13(b)に示すように、直線S2方向の右向きに移動させられる。
また、図13(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を左側にシフトさせる場合は、第2駆動機構230に第2方向(直線S2方向)の左向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図13(c)に示すように、直線S2方向の左向きに移動させられる。
【0049】
このように、可動保持部材210は、支持機構(4つの球体250)により移動自在に支持された状態で、第1コイル221及び第2コイル231への通電により第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232と協働して生じる電磁駆動力により、ベース200に対して光軸L2に垂直な平面内で二次元的に移動させられ、手振れ等による像振れを高精度に補正することができる。
【0050】
図14は、本発明に係る像振れ補正装置の他の実施形態を示すものであり、支持機構において、球体250、凹部201i、及び当接面214を3つに変更した以外は、前述の実施形態と同一である。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態においては、図14に示すように、ケース状ベース201´は、3つの凹部201iを有し、可動保持部材210´は3つの当接面214を有する。
そして、1つの凹部201iは、開口部201aの中心C1を通る直線S1上でかつ上側に配置され、他の2つの凹部201iは、直線S1に対して線対称の位置でかつ下側に配置されている。
また、1つの当接面214は、直線S1上に位置する凹部201iに対応する位置に配置され、他の2つの当接面214は、直線S1に対して線対称の位置に位置する2つの凹部201iに対応する位置に配置されている。
すなわち、3つの球体250のうちの2つの球体250は、可動保持部材210´の保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211にそれぞれ対向する領域に配置され、3つの凹部201iのうちの2つの凹部201iは、各々の延出部211に対応する2つの球体250に対応する位置に配置され、3つの当接面214のうちの2つの当接面214は、各々の延出部214に対応する2つの球体250に対応する位置に配置されている。
この構成によれば、可動保持部材210´が、直線S1上に配置された1つの球体250と、保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211に対応する2つの球体250とにより支持されるため、構造をより簡素化しつつ、可動保持部材210´をその長手方向において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材210´を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
【0051】
図15は、本発明に係る像振れ補正装置のさらに他の実施形態を示すものであり、支持機構において、球体250、凹部201i、及び当接面214を3つに変更しさらに図14に示す実施形態に比べて球体250の配置位置を変更した以外は、前述の実施形態と同一である。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態においては、図15に示すように、ケース状ベース201´´は、3つの凹部201iを有し、可動保持部材210´´は3つの当接面214を有する。
そして、1つの凹部201iは、直線S1に対して左側の延出部211に配置され、他の2つの凹部201iは、直線S1に対して右側の延出部211に配置されている。
また、1つの当接面214は、直線S1に対して左側に位置する凹部201iに対応する位置に配置され、他の2つの当接面214は、直線S1に対して右側に位置する2つの凹部201iに対応する位置に配置されている。
ここでは、第1駆動磁石222のみを保持する右側の延出部211を1つの球体250で支持し、第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232を保持する左側の延出部211を2つの球体250で支持するようになっている。
すなわち、3つの球体250のうちの2つの球体250は、可動保持部材210´´の保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211にそれぞれ対向する領域に配置され、3つの凹部201iのうちの2つの凹部201iは、各々の延出部211に対応する2つの球体250に対応する位置に配置され、3つの当接面214のうちの2つの当接面214は、各々の延出部214に対応する2つの球体250に対応する位置に配置されている。
【0052】
この構成によれば、可動保持部材210´´が、保持部210aを挟んで一方側の(一つの駆動磁石222を保持した)延出部211に対応する1つの球体250と他方側の(2つの駆動磁石222,232を保持した)延出部211に対向する2つの球体250により支持されるため、構造をより簡素化しつつ、可動保持部材210´´をその長手方向において偏りなくより均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材210´´を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
【0053】
上記実施形態においては、第1コイル221及び第2コイル231として長円又は略楕円環状のものを示したが、これに限定されるものではなく、略矩形環状のコイルとしてもよい。
上記実施形態においては、位置検出手段として、ホール素子からなる第1磁気センサ271及び第2磁気センサ272を示したが、これに限定されるものではなく、その他の磁気センサを採用してもよい。
【0054】
上記実施形態においては、可動保持部材を支持する支持機構として、球体250を配置する凹部201iをベース200(ケース状ベース201,201´,201´´)に設け、球体250を当接させる当接面214を可動保持部材210,210´,210´´に設けた場合を示したが、これに限定されるものではなく、逆に、凹部を可動保持部材に設け、当接面をベースに設ける構成を採用してもよい。また、複数の凹部、複数の球体、複数の当接面として、3又は4つの凹部201i、3つ又は4つの球体250、3つ又は4つの当接面214を示したが、これに限定されるものではなく、5つ以上の凹部及び球体並びに当接面を採用してもよい。
上記実施形態においては、ベース200(ケース状ベース201,201´,201´´、カバー状ベース202)にコイル221,231及び復帰磁石261,262が固定され、可動保持部材210,210´,210´´に駆動磁石222,232が固定された場合を示したが、これに限定されるものではなく、逆に、ベースに駆動磁石が固定され、可動保持部材にコイル及び復帰磁石が固定された構成を採用してもよい。
【0055】
上記実施形態においては、携帯情報端末機に搭載されるカメラユニットU(撮像ユニット)に適用される像振れ補正装置について示したが、撮像用の複数のレンズ、撮像素子、及び筐体を含むその他の撮像ユニットにおいて、上記構成をなす像振れ補正装置を含む構成を採用してもよい。
これによれば、撮像用の複数のレンズが光軸方向に配置された構成において、上記の像振れ補正装置を含むことで、可動保持部材に保持される補正用のレンズが適宜駆動されて、手振れ等による像振れを円滑にかつ高精度に補正することができる。すなわち、撮像用の複数のレンズに加えて、上記の像振れ補正機能を追加した撮像ユニットを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上述べたように、本発明の像振れ補正装置は、構造の簡素化、レンズの光軸方向及び光軸方向に垂直な方向における装置の小型化及び薄型化、組付け作業の簡素化及び容易化等を達成しつつ、手振れ等により像振れを高精度に補正することができ又休止状態で自動的に復帰動作を行わせることができるため、小型化及び薄型化が要求される携帯電話機、携帯型音楽プレーヤ等の携帯情報端末機に搭載されるカメラユニットに適用することができるのは勿論のこと、通常のデジタルカメラ、あるいはその他の携帯型の光学機器、さらにはこれを組み込んだパーソナルコンピュータ等においても有用である。
【符号の説明】
【0057】
L1,L2 光軸
PH 携帯情報端末機
PH1 筐体
PH2 表示部
PH3 操作ボタン
PH4 撮影窓
U カメラユニット
10 ユニットケース(筐体)
11 突出部
12,13,13´,14,15 保持部
20 プリズム
G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7 レンズ
30 第1可動レンズ群
31 レンズ保持部材
32 被ガイド部
33 被規制部
34 U字状係合部
30´ 第2固定レンズ群
30´´ 第3可動レンズ群
31´´ レンズ保持部材
32´´ 被ガイド部
33´´ 被規制部
34´´ U字状係合部
40 フィルタ
50 CCD
60 第1駆動ユニット
61 ガイドシャフト
62 回り止めシャフト
63 リードスクリュー
64 モータ
65 ナット
66 コイルスプリング
70 第2駆動ユニット
73 リードスクリュー
74 モータ
75 ナット
80 角速度センサ
90 制御ユニット
91 制御部
92,93 モータ駆動回路
94 CCD駆動回路
95 駆動回路
96 位置検出回路
97 角速度検出回路
M 像振れ補正装置
B ネジ
S1 直線(第1方向)
S2 直線(第2方向)
200 ベース
201,201´,201´´ ケース状ベース
201a 開口部
201b 凹部
201c,201d,201e,201f 嵌合凹部
201g,201h 貫通孔
201i 凹部(支持機構)
201j 外周壁
201k 位置決めピン
201m ネジ穴
201p 突起
202 カバー状ベース
202a,202b 嵌合孔部
202c,202d 貫通孔
202e 嵌合孔(又は切り欠き)
202f 円孔
210,210´,210´´ 可動保持部材
210a 保持部
211 延出部
212,213 嵌合孔
214 当接面(支持機構)
220 第1駆動機構(駆動手段)
221 第1コイル
222 第1駆動磁石
230 第2駆動機構(駆動手段)
231 第2コイル
232 第2駆動磁石
250 球体(支持機構)
261 第1復帰磁石(復帰手段)
262 第2復帰磁石(復帰手段)
271 第1磁気センサ(位置検出手段)
272 第2磁気センサ(位置検出手段)
280 フレキシブル配線板
281,282,283,284 接続部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するベースと、レンズを保持する可動保持部材と、前記可動保持部材をレンズの光軸に垂直な平面内で移動自在に支持する支持機構と、前記可動保持部材を前記平面内で駆動する駆動手段と、前記可動保持部材の位置を検出する位置検出手段と、休止状態において前記可動保持部材を所定の休止位置に復帰させる復帰手段と、を備えた像振れ補正装置であって、
前記駆動手段は、前記ベース及び可動保持部材の一方に固定されたコイルと、前記コイルに対向する位置において前記ベース及び可動保持部材の他方に固定された駆動磁石とを含み、
前記復帰手段は、前記駆動磁石と対向して休止位置に復帰させる磁力を発生するべく前記ベース及び可動保持部材の一方に固定された復帰磁石を含み、
前記位置検出手段は、前記駆動磁石と対向する位置において前記ベース及び可動保持部材の一方に固定された磁気センサを含み、
前記支持機構は、前記ベース及び可動保持部材の一方に設けられた少なくとも3つの凹部と、前記少なくとも3つの凹部に突出した状態で転動自在に配置された少なくとも3つの球体と、前記ベース及び可動保持部材の他方に設けられて前記少なくとも3つの球体に当接する少なくとも3つの当接面とを含む、
ことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項2】
前記可動保持部材は、外周を部分的に切断したレンズを嵌合させて保持する保持部と、前記保持部を挟んで両側に延出する2つの延出部と、前記少なくとも3つの当接面とを有し、
前記ベースは、前記保持部と対向する領域に形成された前記開口部,前記少なくとも3つの当接面と対向する領域に形成された前記少なくとも3つの凹部,及び前記可動保持部材の周りを取り囲むように形成された外周壁を画定するケース状ベースと、前記ケース状ベースに前記球体及び可動保持部材を収容した状態で前記可動保持部材が光軸方向に離脱するのを規制するべく前記ケース状ベースに着脱自在に結合されるカバー状ベースとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
【請求項3】
前記駆動手段は、前記平面内の第1方向に駆動する第1駆動機構と、前記平面内の第2方向に駆動する第2駆動機構を含み、
前記コイルは、前記第1駆動機構に含まれる第1コイルと、前記第2駆動機構に含まれる第2コイルを含み、
前記駆動磁石は、前記第1駆動機構に含まれ前記第1コイルと対向する第1駆動磁石と、前記第2駆動機構に含まれ前記第2コイルと対向する第2駆動磁石を含み、
前記復帰磁石は、前記第1駆動磁石と対向する第1復帰磁石と、前記第2駆動磁石と対向する第2復帰磁石を含み、
前記磁気センサは、前記第1駆動磁石と対向する第1磁気センサと、前記第2駆動磁石と対向する第2磁気センサを含み、
前記第1駆動機構は、前記可動保持部材を前記平面内でかつその長手方向に垂直な方向に駆動するものであり、
前記第1駆動磁石は、前記可動保持部材において、前記保持部を挟んで前記2つの延出部にそれぞれ配置された2つの駆動磁石からなり、
前記第1コイルは、前記ケース状ベースにおいて、前記第1駆動磁石の2つの駆動磁石にそれぞれ対向するように配置された2つのコイルからなり、
前記第1復帰磁石は、前記ケース状ベースにおいて、前記第1駆動磁石の2つの駆動磁石にそれぞれ対向するように配置された2つの復帰磁石からなり、
前記第1磁気センサは、前記カバー状ベースにおいて、前記第1駆動磁石の2つの駆動磁石の少なくとも一方と対向するように配置された少なくとも1つの磁気センサからなる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の像振れ補正装置。
【請求項4】
前記少なくとも3つの球体のうちの少なくとも2つの球体は、前記可動保持部材の保持部を挟んで一方側の延出部と他方側の延出部にそれぞれ対向する領域に配置され、
前記少なくとも3つの凹部のうちの少なくとも2つの凹部は、前記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置され、
前記少なくとも3つの当接面のうちの少なくとも2つの当接面は、前記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の像振れ補正装置。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれか一つに記載の像振れ補正装置と、撮像用の複数のレンズと、撮像素子と、筐体とを含む、
ことを特徴とする撮像ユニット。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2011−133777(P2011−133777A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294834(P2009−294834)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】