説明

像生成体

【課題】像生成体において、特殊なレンズを必要とせずに見ることができて且つ従来のプリント装置を使用して普通の材料で容易に且つ安価に提供され得る、立体感を生じさせる像を提供する。
【解決手段】表側及び裏側を有する実質的に透明な基材800と、表側のマーキング物質と、裏側のマーキング物質とを備える。表側のマーキング物質は、第1の周波数で周期的構造900を有し、基材800の表側に設ける。裏側のマーキング物質は、基材800の裏側に設け、第2の周波数で周期的構造910を有する。第2の周波数は、透明な基材800がいずれかの側から見られるとモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像が明らかになるように第1の周波数からあるデルタだけずれているようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに提示される教示は、概して立体感を生じさせる像(イメージ)に関する。より具体的には、ここで提示される教示は、透明体上に印刷または付けることによる立体感を生じさせる像の生成に関する。
【背景技術】
【0002】
立体感を生じさせるように見せること(ステレオスコピックビジョン)の原理は、よく理解されている。最も基本的なレベルでは、見る人間の2つの目の各々は、わずかに異なった視点から、見られるべき対象物を知覚しなければならない。すなわち、その視点の相違は一般的には極めてわずかであるが、各々の目は異なる像を受け取る。
【0003】
いくつかの方法が、通常、立体感を生じさせる像を作成するために使用される。一方では、これらの方法は、その上に2つ又はそれ以上の像が同時に投射され得る指向性選択式スクリーンの使用を含む。見る人間の位置に依存して、異なる像が各々の目によって観察され得る。2つの像のみが必要とされる場合には、偏光技術の使用が一般的に行われる。各々の像は特徴的な偏光で投射され、相補性、すなわち互いに補い合う偏光視野メガネを通して見ると、各々の目は、その受け取りのために意図された像(ピクチャ)のみを見る。
なお、本出願の出願人が知っている先行技術が文献公知発明に係るものではないので、本出願当初に記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷されたまたは付けられた立体感を生じさせる像を見るために存在する大抵の方法は、特別な(色付き又は偏光の)メガネあるいはレンチキュラーレンズのいずれかを必要とする。ステレオグラムは、いかなる特別な視覚的な助けを必要としない一つの例外であり得るが、多くの人は、隠された立体像を見ることが非常に難しく且つ心地よくないと考える。レンチキュラーレンズはよく知られているが、その効果を得るためにエンボス加工された透明材料を必要とする点で、いくらかの付加的な支出及び複雑さを招く。
【0005】
必要とされるものは、レンチキュラー又は他の特殊なレンズを必要とせずに見ることができて且つ従来のプリント装置を使用して普通の材料で容易に且つ安価に提供され得る、立体感を生じさせる像を提供するための方法及び装置である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで実施形態に開示されているのは、モアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像または像を生成する像生成体である。このレンダリングされた像または像生成体は、表側及び裏側を有する透明基材を備えている。透明基材の表側に設けられて配置されているのは、第1の周波数を有する周期的構造の表側のマーキング物質である。透明基材の裏側に設けられるのは、第2の周波数を有する周期的構造の裏側のマーキング物質であり、その第2の周波数は、透明基材がいずれかの側から見られるとモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像が明らかになるように、第1の周波数からあるデルタだけずれている。
【0007】
ここで実施形態にさらに開示されているのは、代替的なモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像または像生成体である。このレンダリングされた像または像生成体は、第1の側及び第2の側を有する透明基材を含んでおり、透明基材の第1の側に設けられて配置されているのは、第1の周波数で周期的構造を有する第1の側のマーキング物質である。レンダリングされた像または像生成体はまた、透明基材の第2の側に設けられた、第2の側のマーキング物質を含む。その第2の側に設けられるマーキング物質は、さらに第1の区分と第2の区分とを備えており、第1の区分は第2の周波数で周期的構造を有し、その第2の周波数は第1の周波数に関係しているがあるデルタだけずれている。第2の区分は、第3の周波数で周期的構造を有しており、その第3の周波数は、透明基材がいずれかの側から見られるとモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像が明らかになるように、第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている。
【0008】
ここで実施形態にさらに開示されているのは、代替的なモアレに基づいて独自に立体感生じさせるようにレンダリングされた像または像生成体であり、透明基材と、透明基材の少なくとも一つの側に設けられて配置された、第1の周波数で周期的構造を有する第1の側に設けられるマーキング物質と、選択された側を有する付加的な基材と、付加的な基材の選択された側に設けられた第2の側に設けられるマーキング物質を有し、さらに、第1の区分と第2の区分とを備えており、第1の区分は第2の周波数で周期的構造を有し、その第2の周波数は第1の周波数に関係しているがあるデルタだけずれており、第2の区分は第3の周波数で周期的構造を有しており、その第3の周波数は、モアレ像がレンダリングされるように第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている。
【0009】
ここで実施形態にさらに開示されているのは、第1の周波数で周期的ハーフトーン構造を有するマーキング物質を透明基材の第1の側に設けることによって、モアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像を提供する方法である。この方法はさらに、透明基材の第2の側の第1の区分の内部に、第2の周波数で周期的ハーフトーン構造を有するマーキング物質を設けるステップを含み、その第2の周波数は第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている。この方法はさらに、透明基材の第2の側の第2の区分の内部に、第3の周波数で周期的ハーフトーン構造を有するマーキング物質を設けるステップを含み、その第3の周波数は、独自に立体感を生じさせるモアレ像がレンダリングされるように、第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここでは、透明体である透明シートの上への両面印刷を使用して「シースルー」方式で見られる独自に立体感を生じさせる像を生成するための方法が教示される。透明シートの2つの側の各々に対して異なるハーフトーン構造を選ぶことによって、ハーフトーンのオーバーラップの結果として得られるモアレパターンを観察することができる。透明シートが異なる角度で見られると(個々の観察者の左目から右目までの距離では固有的に生じる)、透明シートの厚さのために表側の印刷と裏側の印刷との間に非常に小さな横方向シフトが生じ、これは通常の方法では気付かれない。しかし、これに対応して結果として生じるモアレシフトは、上述の横方向シフトよりもはるかに大きく、且つ異なる方向にもシフトさせることができる。結果として、モアレが生じたことによる結果は、透明シートの前または後ろ側の空間に位置するものとして、明白に視覚的に知覚される。例えば、レーザプリンタ用で典型的である厚さが約100ミクロン、すなわち0.1mmの通常の透明シートを使用して、結果として得られるモアレからの知覚された深さの感覚は、透明シートの厚さの数百倍ほど、すなわち深さ約10mmと大きくすることができる。ここに提供される方法は、ハーフトーンの周波数の選び方、及び対応して結果として得られるモアレの深さの結果として得られる感覚の推定方法を教示する。例示的な実施形態が以下で教示されて、2つの異なる深さを有するモアレ像がどのように生成されるかを示す。この方法に対しては、セキュリティ印刷において、ノベルティの宣伝のため、又はグラフィックコンテンツの強調においてのように、多くの可能な利用例がある。
【0011】
類似した空間周波数の2つの異なるハーフトーンがお互いにオーバーラップすると、モアレパターンが観察され得る。例えば、図1及び図2は、それぞれ空間周波数f1=16LPI(1インチ(=25.4mm)当たりのライン数であるライン・パー・インチ)及びf2=17LPIの2つのラインによるハーフトーン、すなわちラインハーフトーンである。2つのハーフトーンを一緒にオーバーラップすることによって、図3に示されたようなモアレパターンを観察することができる。モアレの周波数が2つのラインハーフトーンの差又はデルタに等しいこと、すなわちΔf=f2−f1であることは、当業者によってよ
く知られている。図3に提供されている現在の例では、Δf=1LPIである。
【0012】
2つのラインハーフトーンの一つが他方に対して横方向に動かされると、モアレもまた横方向に、しかし異なる速度で動く。2つのオーバーラップしたハーフトーンの相対的な動きの効果を例証するために、図1のラインハーフトーンf2が、ラインハーフトーンの周期の1/4に等しいステップ、すなわち0.25×1/17インチ(=0.25×1/17×25.4mm)で左にシフトされる。図4は、4ステップ後のラインハーフトーンf2のシフト結果を示す。ここで提供された合計の横方向シフトは、1/17インチ(1/17×25.4mm)に等しい。
【0013】
シフトされたラインハーフトーンf2をハーフトーンf1にオーバーラップすることによって、モアレもまた、この場合には図5に描かれるように左に向かってシフトされることがわかり、4ステップ後の合計横方向シフトは、モアレの周期、すなわち1インチ(=25.4mm)に正確に等しくなる。f2>f1であるとき、横方向シフトがラインハーフトーンf1に生じると、モアレが反対方向に動くのを見ることも困難ではない。図6及び図7は同様に、f1の横方向シフトの結果を例証する。
【0014】
現在の分析に対して、私たちは、f=(f1+f2)/2およびΔf=f2−f1であ
るとすると、モアレの周波数がハーフトーン空間周波数よりもはるかに小さいこと、すなわちΔf≪fであると考えることができる。それゆえ、計算上の小さな相違を無視する
と、図5及び図7のモアレシフトの2つの場合を以下のようにまとめ得る。すなわち、2つのオーバーラップされたハーフトーンラインf1及びf2が相対的な横方向シフトを有する場合、モアレは常に、より高い空間周波数を有するハーフトーンf2の動きによって規定される方向に動く。モアレは、f1とf2との間の相対的な動きよりもM倍速く動き、あるいはMは以下によって表現され得る。
【0015】
M=f/Δf (1)
ここで、f=(f1+f2)/2およびΔf=f2−f1である。
【0016】
図8では、その上に両面印刷されて提供された透明シートを見ている観察者の目が、模式的に描かれている。透明シートの両側830及び840の上の印刷810と共に提供された透明基材800が、「シースルー」方式で見られており、観察者の2つの個別の目820の各々は、透明シートの2つの側830及び840によって与えられるような、わずかに異なる互いにオーバーラップした像を見ている。2つの目の各々の間の視線方向の角度差θ、及び透明シート860の有限な厚さすなわち「H」のために、左目によって見られるイメージに比較して、右目は、透明シートの裏側の印刷を、表側の印刷に対して小さな横方向シフト「S」が生じているように見る。このシフト「S」は、S=θHにほぼ等しく、この例では右へのシフトの感覚をもたらす。通常の透明シート860は、厚さがわずかに約100ミクロン、すなわち、約0.1mmであり、2つの目820による視線方向の角度差θは、典型的には通常の読み取り距離では0.5度よりも小さいので、横方向シフト「S」は小さすぎて、大抵のそのような両面印刷に対して何らかの立体感的視覚を生成しない。
【0017】
しかし、図1及び図2に、異なる空間周波数f1及びf2で提供されて描かれた2つのラインハーフトーンが透明シートの2つの側にそれぞれ印刷されると、モアレが「シースルー」方式で配置を見る方法で明瞭に観察される。透明シートの厚さによる両側の印刷の立体感を生じさせる見え方(ステレオスコピックビュー)のために、結果として得られる観察者の2つの目820によって見られるモアレは異なっている。より高い空間周波数f2を有するラインハーフトーンが裏側830に印刷され、より低い周波数f1のハーフトーンが表側840に印刷されると、モアレは、視野が左から右に変わると右に向かって動く。上述のように、モアレのシフトは両側の印刷の相対的横方向シフトである、「S」(横方向シフト)によるものよりもはるかに大きい。実際、これは、上記の(1)式によって与えられる係数Mだけ拡大され、M=f/Δfである。ここで、f=(f1+f2)/
2およびΔf=f2−f1である。したがって、モアレは、はるかに厚い透明シートの裏
側に印刷されているかのように見える。言い換えると、2つのラインハーフトーンのオーバーラップの立体感を生じさせる見え方は、透明シートの厚さ「H」の約M倍の距離において、透明シートの後ろの空間に位置する立体モアレ像、すなわち、立体感を生じさせるモアレに基づく像を生成する。同じ透明シートが表側のラインハーフトーンf2と裏側のf1と共に見られると、モアレは、透明シートの表の空間にM×Hにほぼ等しい距離に見える。現在の印刷技術では、比較的大きな周波数範囲でハーフトーンライン構造を生成することは困難ではなく、倍率Mは0から100までの間で容易に変えられることができる。これより、両面印刷に関してf1及びf2の正しい組み合わせを選ぶことによって、数ミリメートルのオーダの深さ範囲でモアレに基づく、独自に立体感を生じさせる像を生成することが可能となる。
【0018】
一つの例では、透明シートは、上述の技法を使用することによって提供される2つの深さレベルを有する立体感を生じさせるモアレに基づく像を見せる。透明シートの片側には、120LPIの空間周波数で印刷された一様なラインハーフトーンが設けられる。他の側では、印刷は2つの区分からなる。背景と知覚されるものは空間周波数123LPIのラインハーフトーンを使用して印刷され、ロゴイメージ区分は周波数117LPIのラインハーフトーンを使用して印刷される。2つの側のラインハーフトーンの間の空間周波数差は約3LPIであり、これより、上記の式(1)によって与えられる対応するシフト拡大係数Mは、約40である。視覚的に2つの区分に分かれて位置する部分の印刷像によって生成されたモアレは、2つの空間平面に透明シートによって隔てられたように見えるので、このモアレ像の合計の深さは約80Hである。ここで、「H」は透明シートの厚さであり、これは約100ミクロン、すなわち約0.1mmである。これより、レンズ又は他の手段の助けなしに、人間の目に明瞭に識別可能なモアレ立体感パターンである、モアレに基づく立体感を生じさせるパターンがもたらされる。
【0019】
上記の式(1)によって与えられるこの拡大係数Mに対する効果的な限界は、2つのものによって制約される。第1のものは、所与の選択されたプリンタに、最大印刷システム周波数解像度に関して与えられる技術制約である。これは、現在は典型的には300LPIである。これは、モアレ周波数の上限を制限する。第2の制約は、低周波数ビート(すなわち大きなΔf)が低すぎると単純にページからまったく消えてしまうという低周波モア
レに対する人間の視覚応答に基づく制約である。
【0020】
図9は、一つの例示的な実施形態の分解された模式的な描写図である。ここで、透明基材800は、表側に設けられた周期的構造900のマーキング物質及び裏側に設けられた周期的構造910のマーキング物質を有するものとして提供される。この描写では、説明のために、設けられたマーキング物質は、基材800から離れて位置している平面として示されている。しかし、少なくとも一つの実施形態では、これらの設けられた周期的構造のマーキング物質は、透明基材800の表側及び裏側に、両面印刷又は従来の2パス印刷のいずれかによって、直接に設けられる。他の実施形態では、2つの設けられた周期的構造のマーキング物質の平面の一つが、代替的に、透明基材800の代わりに第2の基材に設けられてから、その第2の基材は、透明基材800に密接して且つ実質的に位置合わせされる。付加的な透明基材をまた、透明基材800と第2の基材との間に配置することができ、より大きな「H」をもたらし、これにより上記で説明されたように目820を有する観察者が知覚する深さを大きくする。
【0021】
透明基材800の一方の側では、設けられた周期的構造900のマーキング物質が、選択されたメディアン空間周波数、すなわち中間空間周波数で一様なラインハーフトーンを印刷することによって提供される。他の側では、設けられた周期的構造910のマーキング物質が、2つの区分に印刷することによって提供される。この実施形態において背景区分920として知覚されるものは、周波数量におけるいくらかのデルタ又は差(1/2Δf)をメディアン空間周波数にプラスしたものに等しい空間周波数のラインハーフトーンを使用して印刷され、所望の像パターン930は、メディアン空間周波数からデルタ周波数量をマイナスしたものに等しい空間周波数のラインハーフトーンを使用して印刷される。2つの側のラインハーフトーンの間の空間周波数の差は、対応するシフト拡大係数Mを生成する。2つの印刷区分である背景区分920及び像パターン930の像によって作成されるモアレは、見かけ上は、透明シートによって隔てられた2つの別個の空間平面に視覚的に位置し、合計の有効拡大深さは、シフト拡大係数Mに透明シートの厚さをかけたものに等しい。これより、レンズ又は他の手段の助けなしに人間の目に明瞭に識別可能な、所望の像区画である像パターン930に対するモアレ立体感パターンがもたらされる。
【0022】
当業者に明らかなように、透明基材800は、プラスチック、ガラス、プレキシガラス(商標名)等のアクリル樹脂等であることができ、同様に、オーバーヘッドプロジェクタとの組み合わせで利用されたような印刷システムによる使用を意図した典型的なプレゼンテーション用透明スライドであることができる。実際、透明基材800は、部分的にのみ透明又は半透明であってもよいが、効果は妨げられる。上記の教示から明らかになるように、ガラスのようなより厚い基材は、より顕著な効果をもたらす。当業者にはやはり明らかなように、上述のように設けられたマーキング物質は、液体ベース、トナーベース、ワックスベース、インク又は粉体(パウダ)または固体、また塗料又は他の顔料ベースの物質、またはシェラックを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】空間周波数f1=16LPIでラインハーフトーンを示す図である。
【図2】空間周波数f2=17LPIでラインハーフトーンを示す図である。
【図3】図1及び図2からの2つのラインハーフトーンf1及びf2の、一方の上に他方を重ねたオーバーラップを示す図である。
【図4】図2からのラインハーフトーンf2の横方向シフトを示す図である。
【図5】図4からのラインハーフトーンf2の横方向シフトしたものの上にラインハーフトーンf1をオーバーラップした結果として得られるモアレシフトを示す図である。
【図6】図1からのラインハーフトーンf1の横方向シフトを示す図である。
【図7】図6からのラインハーフトーンf1の横方向シフトしたものの上にラインハーフトーンf2をオーバーラップした結果として得られるモアレシフトを示す図である。
【図8】その上に両面印刷されて提供された透明シートを見るときの、模式的に描いた観察者の目を示す図である。
【図9】一つの可能な例示的な実施形態の模式的分解描写図である。
【符号の説明】
【0024】
800 透明基材、810 印刷、820 目、830 透明シートの一方の側、840 透明シートの他方の側、860 透明シート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像を生成する像生成体であって、
表側及び裏側を有する実質的に透明な基材と、
前記実質的に透明な基材の前記表側に設けられて配置された、第1の周波数を有する周期的構造の表側のマーキング物質と、
前記実質的に透明な基材の裏側に設けられて、前記実質的に透明な基材がいずれかの側から見られるとモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像が明らかになるように前記第1の周波数からあるデルタだけずれた第2の周波数を有する周期的構造の裏側のマーキング物質と、
を備える、レンダリングされた像を生成する像生成体。
【請求項2】
前記実質的に透明な基材が、印刷システムによる使用が意図されて且つオーバーヘッドプロジェクタと組み合わせて利用される、典型的なプレゼンテーション用透明スライドである、請求項1に記載のレンダリングされた像を生成する像生成体。
【請求項3】
モアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像を生成する像生成体であって、
第1の側及び第2の側を有する実質的に透明な基材と、
前記実質的に透明な基材の第1の側に設けられて配置された、第1の周波数で周期的構造を有する第1の側のマーキング物質と、
前記実質的に透明な基材の前記第2の側に設けられ、さらに第1の区分と第2の区分とを備え、前記第1の区分は第2の周波数で周期的構造を有し、その第2の周波数は前記第1の周波数に関係しているがあるデルタだけずれており、前記第2の区分は第3の周波数で周期的構造を有しており、その第3の周波数は、前記実質的に透明な基材がいずれかの側から見られるとモアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像が明らかになるように、前記第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている、第2の側のマーキング物質と、
を備える、レンダリングされた像を生成する像生成体。
【請求項4】
モアレに基づいて独自に立体感を生じさせるようにレンダリングされた像を生成する像生成体であって、
実質的に透明な基材と、
前記実質的に透明な基材の少なくとも一つの側に設けられて配置された、第1の周波数で周期的構造を有する第1の側に設けられるマーキング物質と、
選択された側を有する付加的な基材と、
前記付加的な基材の前記選択された側に設けられ、さらに第1の区分と第2の区分とを備え、前記第1の区分は第2の周波数で周期的構造を有し、その第2の周波数は前記第1の周波数に関係しているがあるデルタだけずれており、前記第2の区分は第3の周波数で周期的構造を有しており、その第3の周波数は、モアレ像がレンダリングされるように前記第1の周波数に関連しているがあるデルタだけずれている、第2の側に設けられるマーキング物質と、
を備える、レンダリングされた像を生成する像生成体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−140507(P2007−140507A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−291689(P2006−291689)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】