説明

充電装置

【課題】 載置部に対して携帯電話機が完全に載置されていないうちに端子が突出することで、該端子に携帯電話機が衝突し、端子や携帯電話機本体が損傷する不都合を防止する。
【解決手段】 載置部に機器が完全に載置されるまでは、ターンレバー22が端子ホルダ23のターンレバー支持部44に当接することで、ターンアーム21のロック解除ボタン25と回転ロック部56の押圧部75との当接を遅延化して各端子43の突出を抑止する。載置部に機器が完全に載置された際には、ターンレバー22が反付勢方向に回動することで、ターンアーム21のロック解除ボタン25で回転ロック部56の押圧部75を押圧して回転ロック部56を回動させ、該回転ロック部56の上記支持部74による端子ホルダ23の乗り上げ部45の支持を解除する。これにより、バネ部材80で付勢されている端子ホルダ23が各端子43の突出方向に回動し、載置部から各端子43が突出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話機、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機等の充電を図る際に用いて好適な充電装置に関し、特に携帯機器が装着されたタイミングで当該充電装置から端子を突出させて該携帯機器側の端子に当接させる際に、携帯機器が装着されたタイミングよりも遅れたタイミングで当該充電装置から端子を突出させることで、携帯機器の装着の勢いで当該充電装置の端子や携帯機器の本体が損傷する不都合の防止等が図った充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2006−49123号の公開特許公報(特許文献1)に、携帯端末を載置する際に、電気的な接触を安定させると共に、端子の摩耗寿命を延ばすことを目的とした充電器が開示されている。この充電器は、支承端子により弾性的に支持されて窓部から内方に突出する充電端子を有している。
【0003】
この充電器に携帯型バーコードリーダが載置されると、回転接触端子が携帯型バーコードリーダの受電端子に押圧され接触するのであるが、回転接触端子が回転するため、携帯型バーコードリーダの受電端子に対して接触する回転接触端子の接触位置が、携帯型バーコードリーダが載置される毎に変化することとなる。このため、特定部分のみが接触する接触端子に比べ、上記回転接触端子の摩耗寿命を延ばすことが可能となっている。
【0004】
また、回転接触端子は、支承端子を構成するバネ部の弾性力により受電端子と圧接するようになっているため、十分なたわみ量を有した上記バネ部により回転接触端子を受電端子に対して確実に接触させることができ、電気的な接触の安定化を図ることができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2006−49123号公報(第4頁〜第5頁:図2、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている充電器の場合、当該充電器に対して携帯型バーコードリーダを装着する方向が大きく規制される問題がある。すなわち、特許文献1に開示されている充電器は、携帯型バーコードリーダの挿入孔を有しており、この挿入孔に対して、反表示部側の端部から携帯型バーコードリーダを挿入し、該携帯型バーコードリーダを立てた状態で保持して充電を行うようになっている。このため、携帯型バーコードリーダを装着する方向は、上記反表示部側の端部からの一方向のみに規制される問題がある。
【0007】
ここで、携帯機器を寝かせるかたちで載置可能なように、充電器の載置部の形状を略長方形の箱形形状とすることで、携帯機器の装着方向を、載置部の四方以上に広げることが可能となる。
【0008】
しかし、充電器の構造を、この載置部に携帯機器が装着されたタイミングに同期して当該充電器から端子を突出させる構造とした場合、携帯機器を充電器に装着する方向によっては、携帯機器が載置部に完全に載置されていないうちに端子が突出し、この突出した端子に対して携帯機器本体が接触し、該携帯機器を載置した勢いで上記突出した端子が折れ曲がり、携帯機器本体が損傷するあらたな問題を生ずるおそれがある。
【0009】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、携帯機器を装着する方向を略々自由化することができると共に、載置部に携帯機器が装着された際に端子を突出させる構造とした場合に、載置部に完全に携帯機器が載置されていないうちに端子が突出することで、該端子が折れ曲がり、携帯機器本体が損傷する不都合を防止することができるような充電装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る充電装置は、上述の課題を解決するための手段として、
機器が載置される載置部と、
上記載置部から突出し、該載置部に上記機器が載置された際に押圧される突出部と、該突出部の突出方向に対して略反対方向に突出したロック解除ボタンとを備えたターンアームと、
上記ターンアームの上記突出部の突出方向に対して略反対方向に付勢されるように、第1の弾性部材を介して上記ターンアームに連結されたターンレバーと、
少なくとも上記載置部から突出させるための複数の端子と、上記ターンレバーを支持するターンレバー支持部と、回動を規制するための乗り上げ部とを備えた端子ホルダと、
上記突出部の突出方向に上記ターンアームを付勢すると共に、上記複数の端子の反突出方向に上記端子ホルダを付勢するように、上記ターンアーム及び上記端子ホルダを連結する第2の弾性部材と、
上記乗り上げ部を介して上記端子ホルダを支持することで該端子ホルダの回動を規制する支持部、及び上記ターンアームのロック解除ボタンで押圧される押圧部を備え、上記ターンアームのロック解除ボタンで上記押圧部が押圧された際に当該押圧方向に回動する回転ロック部と
を有する。
【0011】
そして、上記載置部に載置された機器により上記ターンアームの突出部が押圧された際に、該ターンアームに連動する上記ターンレバーが上記端子ホルダの上記ターンレバー支持部に当接することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部との当接を遅延化させ、さらに上記ターンアームの突出部が押圧された際に、上記ターンレバー支持部に当接している上記ターンレバーが当該ターンレバーの反付勢方向に回動することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部とを当接させ、該ロック解除ボタンで該押圧部を押圧することで、当該押圧方向に上記回転ロック部を回動させて、該回転ロック部の上記支持部による上記端子ホルダの乗り上げ部の支持を解除し、上記第2の弾性部材で付勢されている上記端子ホルダを上記各端子の突出方向に回動させ、上記載置部から上記端子ホルダの各端子を突出させる。
【0012】
すなわち、載置部に対して機器が完全に載置されるまでは、上記ターンレバーが上記端子ホルダの上記ターンレバー支持部に当接することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部との当接を遅延化し、上記載置部から端子ホルダの各端子が突出するのを抑止する。
【0013】
また、載置部に対して機器が完全に載置された際には、上記ターンレバーが当該ターンレバーの反付勢方向に回動することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部とを当接させる。そして、上記ロック解除ボタンで上記押圧部を押圧して上記回転ロック部を回動させ、該回転ロック部の上記支持部による上記端子ホルダの乗り上げ部の支持を解除する。これにより、上記第2の弾性部材で付勢されている上記端子ホルダが上記各端子の突出方向に回動し、上記載置部から上記端子ホルダの各端子が突出する。
【0014】
また、本発明に係る充電装置は、上述の課題を解決するための手段として、上記各構成に加え、上記載置部が、底の浅い略箱形形状を有している。これにより、載置部に対する機器の装着方向を多方向に広げることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、載置部に対して機器が完全に載置されるまでの間は、該載置部からの各端子の突出を抑止することができる。そして、載置部に対して機器が完全に載置された際に、該載置部から各端子を突出させることができる。
【0016】
このため、機器が載置部に完全に載置されないうちに端子が突出することで、該突出した端子に機器が衝突し、該端子が折れ曲がり、機器が損傷する不都合を防止することができる。
【0017】
また、本発明は、上記載置部が底の浅い略箱形形状を有しているため、該載置部に対する機器の装着方向を多方向に広げることができる。
【0018】
なお、載置部の形状を底の浅い略箱形形状とすると、機器が載置される方向によっては、該機器が載置部に完全に載置されないうちに端子が突出するおそれがあるが、本発明は、載置部に対してどのような方向から機器を載置しても、上述のように載置部に対して機器が完全に載置されるまでの間は各端子の突出を抑止することができるため、機器が載置部に完全に載置されないうちに突出した端子に機器が衝突し、該端子が折れ曲がり、機器が損傷する不都合を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、携帯電話機の充電器に適用することができる。
【0020】
[充電器の構成]
この本発明の実施の形態となる充電器は、携帯電話機が載置される載置部1と、載置部1に携帯電話機が載置された際に、該載置部1から複数の端子を突出させる端子突出機構2と、この端子突出機構2を収納する筐体3とを有している。
【0021】
載置部1は、当該載置部1に載置される携帯電話機に合致した形状を有しており、例えば略長方形の薄板で底の浅い略箱形形状に形成されている。また、この載置部1は、携帯電話機を載置する部分の周壁部1aが、上部の外周長よりも底部の外周長の方が短くなるように、上部の外周から底部の外周にかけてテーパ状に切り欠き加工されている。
【0022】
また、この載置部1は、筐体3の言わば蓋部となっており、筐体3内に端子突出機構2を収納したうえで、筐体3に蓋をするようなかたちで該筐体3に係合されるようになっている。
【0023】
また、この載置部1は、各端子を突出させるための端子用孔5と、当該載置部1に載置された携帯電話機により押圧される端子突出機構2の突出部6を突出させるための突出部用孔7と、当該載置部1に携帯電話機が載置された際に、該携帯電話機の両側面部側にそれぞれ設けられている保持用孔(図2の符号16)に嵌込する保持用爪部8を突出させるための爪部用孔9とを有している。
【0024】
一方、筐体3は、端子突出機構2を収納可能な略長方形状の箱形形状を有しており、一方の長手の側壁3aの高さが、他方の長手の側壁3bの高さよりも高くなっている。換言すれば、筐体3は、高さの高い長手の側壁3aから、高さの低い長手の側壁3bにかけて斜めに傾斜した箱形形状を有している。
【0025】
この筐体3の高さの高い長手の側壁3aには、端子突出機構2に設けられる基板に接続された電源端子を露出させるための電源端子用孔11、及び上記基板に接続された、例えばUSB端子(USB:Universal Serial Bus)等のデータ端子を露出させるためのデータ端子用孔12が設けられている。
【0026】
ここで、載置部1は、蓋をするかたちで筐体3に係合するのであるが、このように筐体3が斜めに傾斜した形状であると、載置部1に載置した携帯電話機が滑り落ちるおそれがある。また、載置部1に携帯電話機を載置する際には、携帯電話機側に設けられている端子の位置と、当該充電器側の端子が突出する位置とを合わせるようにして該載置部1に携帯電話機を載置する必要がある。
【0027】
このため、載置部1には、筐体3と係合させた際に、該筐体3の低い方の側壁3b側に相当し、かつ、端子用孔5の近傍となる位置に、当該載置部1の長手方向に沿った所定長の突出部10が設けられている。この突出部10は、載置部1に載置された携帯電話機が滑り落ちる不都合を防止すると共に、載置部1に携帯電話機を載置する際の目印として機能するようになっている。また、この突出部10は、載置部1に携帯電話機を載置する際にユーザが触ることで、携帯電話機を載置する方向を触知可能としている。
【0028】
図2に、筐体3内に端子突出機構2を収納し、載置部1を係合させることで組み立てた当該充電器の斜視図を示す。この図2からわかるように、筐体3に載置部1を係合させると、載置部1の突出部用孔7から端子突出機構2の突出部6が突出すると共に、載置部1の爪部用孔9から、携帯電話機15の両側面部側に設けられている保持用孔16に嵌込する保持用爪部8が露出するかたちとなる。
【0029】
上述のように、載置部1は底の浅い略箱形形状に形成されているため、図2の矢印で示すように、この載置部1に対して垂直方向から携帯電話機15を載置する載置の仕方は元より、当該載置部1の四方から携帯電話機を載置可能となっている。すなわち、この実施の形態の充電器の場合、載置部1に対して携帯電話機を載置する方向に規制は殆ど無く、載置部1の開放面に対応する方向であれば、どの方向からでも携帯電話機を載置可能となっている。
【0030】
〔端子突出機構の構成〕
端子突出機構2は、図3に示すように突出部6が設けられたターンアーム21と、このターンアーム21と連動するターンレバー22と、複数の端子が設けられた端子ホルダ23と、これらターンアーム21及び端子ホルダ22を回動可能に収納するインナーシャーシ24とを有している。
【0031】
(ターンアーム及びターンレバーの構成)
ターンアーム21は、全体形状が略L字状を有しており、その短手方向に沿って設けられた回動支持軸26を中心として回動するシーソー構造を有している。このターンアーム21は、長手の先端部に、載置部1の突出部用孔7から突出させる突出部6を有しており、図4(a)及び図4(c)に示すように短手の先端部に、上記突出部6の突出方向と反対方向に突出するロック解除ボタン25を有している。
【0032】
また、ターンアーム21は、と、ターンレバー22の脚部を挿入するためのターンレバー挿入用孔27と、図4(a)に示すように回動支持軸26から上記突出部6の突出方向と反対方向に突出するかたちで設けられたターンレバー用バネ引っ掛け部28及び端子ホルダ用バネ引っ掛け部29とを有している。
【0033】
一方、ターンレバー22は、一方の側面から見ると図4(b)に示すように略L字状となっており、この形状の短手となる脚部30の先端にバネ引っ掛け部31を有している。このターンレバー22は、ターンアーム21のターンレバー挿入用孔27に脚部30を挿入したうえで、該脚部30の先端に設けられたバネ引っ掛け部31と、ターンアーム21のターンレバー用バネ引っ掛け部28とをバネ部材32で連結することで、ターンアーム21に設けられている。これにより、ターンレバー22は、バネ部材32により突出部6の突出方向に対する反対の方向に付勢された状態でターンアーム21に設けられることとなる。
【0034】
(端子ホルダの構成)
図5(a)に端子ホルダ23を一方の側面側から見た側面図を、図5(b)に端子ホルダ23を上面側から見た斜視図を、図5(c)に端子ホルダ23を裏面側から見た斜視図をそれぞれ示す。
【0035】
この図5(a)〜(c)からわかるように、端子ホルダ23は、略長方形の長板形状を有しており、回動支持軸41を中心として回動するシーソー構造を有している。この端子ホルダ23は、図5(b)に示すように上面部の一方の端部に近接した位置に短手方向に沿って、例えば5つの端子をそれぞれ突出させるための端子用孔42が設けられており、これら各端子用孔42からそれぞれ突出するように各端子43が設けられている。
【0036】
また、端子ホルダ23には、上面部の他方の端部に近接した位置に、短手方向に沿って上記ターンレバー22を支持するためのターンレバー支持部44が設けられている。このターンレバー支持部44は、端子ホルダ23の上面部から突出して設けられており、例えば横断面が反円柱形状となっている。
【0037】
また、端子ホルダ23の上記他方の端部には、該端部を短手方向に延長するかたちで乗り上げ部45が設けられている。この乗り上げ部45は、後に説明する回転ロック部に乗り上げる部分となっている。すなわち、この乗り上げ部45が回転ロック部(図8の符号56)に乗り上げることで、当該端子ホルダ23の回動が該回転ロック部により抑止されるようになっている。
【0038】
また、端子ホルダ23には、図5(b)及び図5(c)に示すように上記一方の端部から、上記上面部の反対側の面部である裏面側に突出するかたちでギア部46が設けられている。このギア部46は、後に説明する回転ダンパーギア部(図7の符号53)と係合するようになっている。これにより、端子ホルダ23が回動することで載置部1から突出する各端子43の突出速度を、上記回転ダンパーギア部を介して減速処理するようになっている。
【0039】
また、端子ホルダ23の上記裏面側には、図5(c)に示すように当該端子ホルダ23の他方の端部に近接した位置にバネ引っ掛け部47が設けられている。このバネ引っ掛け部47には、上記ターンアーム21の端子ホルダ用バネ引っ掛け部29に一端が引っ掛けられたバネ部材の他端が引っ掛けられるようになっており、このバネ部材により、ターンアーム21及び端子ホルダ23が連結されるようになっている。
【0040】
(端子の構成)
ここで、端子ホルダ23に設けられる各端子43は、図6(a)に示すように逆V字状に屈曲加工された突出部43aと、巻き線加工された巻き線部43bを有している。このうち、突出部43aは、端子ホルダ23の端子用孔42から突出するように端子ホルダ23に設けられている。また、巻き線部43bは、スプリングとして機能し、載置部1に載置された携帯電話機側の端子と当接した際に、突出部43aを反突出方向に待避させると共に、該携帯電話機側の端子に対して適度の圧力で突出部43aを当接させるように機能する。
【0041】
また、この実施の形態の充電器の場合、一例ではあるが計5つの端子43を有している。図6(b)は、端子ホルダ23に設けられた各端子43を一端部側から見た図であり、図6(c)は各端子43を部分的に図示した斜視図である。この図6(b)及び図6(c)からわかるように、この実施の形態の充電器の場合、左右両端の端子43が、それぞれ陽極端子(+)及び陰極端子(−)となっており、この陽極端子及び陰極端子を介して携帯電話機に充電を行うようになっている。
【0042】
また、陰極端子(−)に隣接する2つの端子がデータ端子となっており、このデータ端子により、上記USB端子を介して送受信される所定のデータを携帯電話機との間で送受信するようになっている。
【0043】
また、図6(b)及び図6(c)からわかるように、この2つのデータ端子は、他の端子43に比べて突出量が少なくなっている。すなわち、この実施の形態の充電器の場合、端子ホルダ23から突出している上記各端子43の高さを、上記陽極端子及び陰極端子の高さよりもデータ端子の高さを若干低くすることで、各端子43を携帯電話機に当接させる際に、先に陽極端子及び陰極端子を当接させ、次にデータ端子を当接させるようになっている。これにより、携帯電話機に対して上記陽極端子及び陰極端子を介して先に電源供給を行ったうえでの、上記データ端子を介したデータの送受信を可能としている。
【0044】
(インナーシャーシの構成)
インナーシャーシ24は、図3に示すように上記ターンアーム21及び上記端子ホルダ23を収納可能な箱形形状を有しており、ターンアーム21の回転支持軸26を支持する一対のターンアーム回動支持用孔51と、端子ホルダ23の回転支持軸41を支持する一対の端子ホルダ回動支持用孔52とを有している。
【0045】
また、このインナーシャーシ24は、端子ホルダ23を収納した際に、該端子ホルダ23に設けられたギア部46と係合する回転ダンパーギア部53を収納するための回転ダンパーギア収納部54を有している。
【0046】
また、このインナーシャーシ24には、両側面部に、当該インナーシャーシ24の短手方向に突出するかたちで、図1に示す保持用爪部8を収納するための保持用爪収納部55が設けられている。また、このインナーシャーシ24には、当該インナーシャーシ24の短手方向に突出するかたちで、当該インナーシャーシ24に収納された端子ホルダ23の乗り上げ部45が乗り上げ、また、当該インナーシャーシ24に収納されたターンアーム21のロック解除ボタン25が載置される回転ロック部56が設けられる回転ロック設置部57が設けられている。
【0047】
(回転ダンパーギア部及び回転ダンパーギア収納部の構成)
図7に、回転ダンパーギア部53及び回転ダンパーギア収納部54の詳細な斜視図を示す。一例ではあるが、当該実施の形態の充電器の場合、回転ダンパーギア部53は、いわゆるオイルダンパーとなっており、油圧により回転ギア部60の回転速度を減速するようになっている。この回転ダンパーギア部53の上記回転ギア部60が回転自在に接続されたギア部本体61には、回転ダンパーギア収納部54に対する位置決め及び固定を図るための孔部62及びホールド部63が、当該本体と一体成形により設けられている。
【0048】
回転ダンパーギア収納部54には、この回転ダンパーギア部53の孔部62に挿入される突出部64、及び回転ダンパーギア部53のホールド部63でホールドされる突出部65がそれぞれ設けられており、この各突出部64、65により、当該回転ダンパーギア収納部54に設けられた回転ダンパーギア部53を固定して収納するようになっている。
【0049】
(回転ロック部及び回転ロック設置部の構成)
図8に、回転ロック部56及び回転ロック設置部57の詳細な斜視図を示す。この図8に示すように回転ロック部56は、背もたれを有する座椅子状の形状を有している。この回転ロック部56は、回転支持軸71と、スプリング72の一端部72aが挿入されるスプリング固定用孔73とを有している。この回転ロック部56は、上記背もたれに相当する部分の上面部が、上記端子ホルダ23の乗り上げ部45が乗り上げられた際に支持する支持部74となっており、上記座椅子に相当する部分が、上記ターンアーム21のロック解除ボタン25が載置される押圧部75となっている。
【0050】
回転ロック設置部57は、回転ロック部56の上記回転支持軸71を支持する一対の回動支持用孔76を有している。このような回転ロック設置部57に対して回転ロック部56を設ける場合、回転ロック部56の回転支持軸71にスプリング72の巻き線部を挿入すると共に、当該回転ロック部56のスプリング固定用孔73にスプリング72の一端部72aを挿入する。そして、この状態で、スプリング72の他端部72bを、回転ロック設置部57の溝部77に挿入したうえで、該回転ロック部56の回転支持軸71を、回転ロック設置部57の回動支持用孔76に挿入する。これにより、回転ロック部56が回転ロック設置部に対して回動可能に設置されることとなる。
【0051】
〔充電器の組み立て〕
このような充電器を組み立てる場合、まず、図4(a)及び図4(b)に示したように、ターンアーム21のターンレバー挿入用孔27にターンレバー22の脚部30を挿入したうえで、該脚部30の先端に設けられたバネ引っ掛け部31と、ターンアーム21のターンレバー用バネ引っ掛け部28とをバネ部材32で連結する。
【0052】
次に、図9に示すように、ターンレバー22を設けたターンアーム21の端子ホルダ用引っ掛け部29にバネ部材80の一端部を引っ掛け、また、端子ホルダ23の裏面側に設けられたバネ引っ掛け部47(図5(c)参照)に上記バネ部材80の他端部を引っ掛けることで、ターンアーム21と端子ホルダ23とを連結する。
【0053】
次に、図3に示すように、このようにバネ部材80でターンアーム21及び端子ホルダ23を連結した状態で、ターンアーム21の回転支持軸26を、インナーシャーシ24のターンアーム回動支持用孔51に挿入すると共に、端子ホルダ23のギア部46を、インナーシャーシ24に設けられた回転ダンパーギア部53と係合させると共に、該端子ホルダ23の回転支持軸41を、インナーシャーシ24の端子ホルダ回動支持用孔52に挿入する。
【0054】
このように、インナーシャーシ24に、ターンアーム21及び端子ホルダ23を組み込むと、インナーシャーシ24側に設けられている回転ロック部56の支持部74に、端子ホルダ23の乗り上げ部45が乗り上げた状態となると共に、回転ロック部56の押圧部75に、ターンアーム21のロック解除ボタン25が載置された状態となる。
【0055】
次に、このようにターンアーム21及び端子ホルダ23を組み込んだ状態のインナーシャーシ24を、図1に示すように筐体3内に収納し、この筐体3に載置部1で蓋をするかたちで、該筐体3に載置部1を係合させる。これにより、図2に示すように載置部1が斜めに傾斜した当該充電器が組み立てられることとなる。
【0056】
[充電器の動作]
次に、このような構成を有する当該実施の形態の充電器の動作を説明する。
【0057】
〔携帯電話機の載置時の動作〕
図10(a)〜図10(d)は、それぞれ当該充電器の端子突出機構2の主要部(以下、単に端子突出機構2と言う。)を真横から見た図となっており、図10(a)は、載置部1に携帯電話機を載置する前の上記端子突出機構2の状態を、図10(b)は、載置部1に対する携帯電話機の載置中の上記端子突出機構2の状態を、図10(c)は、図10(b)の状態よりも、さらに深く載置部1に携帯電話機を載置した際の上記端子突出機構2の状態を、図10(d)は、載置部1に携帯電話機を完全に載置した際の上記端子突出機構2の状態を、それぞれ示している。
【0058】
まず、載置部1に携帯電話機が載置されていない状態では、図10(a)に示すようにバネ部材80の付勢により、ターンアーム21が回転支持軸26を中心として回動することで、該ターンアーム21の突出部6が、図2に示すように載置部1の突出部用孔7から突出した状態となる。また、この載置部1に携帯電話機が載置されていない状態では、バネ部材80の付勢により、端子ホルダ23が回転支持軸41を中心として回動することで、該端子ホルダ23の乗り上げ部45が、回転ロック部56の支持部74に乗り上げた状態となる。そして、この場合、バネ部材80の付勢により、ターンアーム21及び端子ホルダ23が、それぞれ図10(a)の矢印方向に回動した状態であるため、端子ホルダ23の各端子43は、筐体3内に収納されたままの状態(=載置部1から突出していない状態)となる。
【0059】
次に、載置部1に携帯電話機が載置されはじめると、この携帯電話機によりターンアーム21の突出部6が押圧されるため、ターンアーム21が上記バネ部材80の付勢に逆らって、図10(b)に矢印で示す方向に回動する。そして、この図10(b)に示すように、ターンアーム21に設けられたターンレバー22が、端子ホルダ23のターンレバー支持部44に当接すると共に、ターンアーム21に設けられたロック解除ボタン25が、回転ロック部56の押圧部75に当接した状態となる。
【0060】
なお、この状態では、端子ホルダ23の乗り上げ部45が、回転ロック部56の支持部74に乗り上げた状態のままであるため、端子ホルダ23の各端子43は、筐体3内に収納されたままの状態となる。
【0061】
次に、載置部1に対して、さらに深く携帯電話機が載置されると、この携帯電話機によりターンアーム21の突出部6がさらに強く押圧されることとなるため、図10(c)に矢印で示すように、端子ホルダ23のターンレバー支持部44に当接していたターンレバー22がバネ部材32(図4(b)及び図9参照)の付勢に逆らった方向に回動し、携帯電話機による上記突出部6の押圧力を吸収する。
【0062】
すなわち、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置されるまでは、端子ホルダ23の各端子43を突出させないことが好ましい。このため、この実施の形態の充電器の場合、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置されるまでは、携帯電話機により上記突出部6が押圧されても、ある程度まで(=上記携帯電話機が完全に載置されるまで)は、この押圧に耐えて各端子43の突出を遅延化するようになっている。ターンレバー22は、バネ部材32で付勢されている力に基づいて、上記各端子43の突出の遅延化を図る役割を担っている。
【0063】
次に、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置された状態となると、この携帯電話機によりターンアーム21の突出部6がさらに強く押圧されることとなるため、図10(d)に矢印で示すように、ターンアーム21のロック解除ボタン25で回転ロック部56の押圧部75が押圧され、該回転ロック部56が、図10(d)の矢印で示す方向に回動する。このように回転ロック部56が回動すると、該回転ロック部56の支持部74による端子ホルダ23の乗り上げ部45の支持が解除され(ロックが解除され)、上記支持部74から上記乗り上げ部45が滑落する状態となる。
【0064】
そして、上記支持部74から上記乗り上げ部45が滑落することで、ターンアーム21と端子ホルダ23とを連結するバネ部材80が付勢する力に逆らって、端子ホルダ23が回転支持軸41を中心として回動し、図10(d)の矢印に示すように、この端子ホルダ23に設けられた各端子43が載置部1の各端子用孔5から突出する。これにより、この載置部1から突出した各端子43が携帯電話機側の各端子と当接し、充電、或いはデータの送受信が可能となる。
【0065】
〔回転ダンパーギア部の作用〕
ここで、上述のように、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置された状態となると、ターンアーム21のロック解除ボタン25で回転ロック部56の押圧部75が押圧され、該回転ロック部56による上記ロックが解除され、載置部1から各端子43が突出するのであるが、この際、回転ダンパーギア部53は、この各端子43の突出速度を減速処理するようになっている。
【0066】
すなわち、端子ホルダ23に設けられているギア部46は、図10(d)に示すようにインナーシャーシ24側に設けられた回転ダンパーギア部53に係合しており、載置部1から各端子43が突出する際に、ギア部46により、この回転ダンパーギア部53が回転操作されるようになっている。回転ダンパーギア部53は、上述のようにオイルダンパーで形成されているため、油圧により、ギア部46による回転操作速度を減速処理する。これにより、各端子43の突出速度を減速処理することができ、載置部1から突出する各端子43を、適度な速度で携帯電話機側の端子に当接させることができる。
【0067】
〔携帯電話機の取り外し時の動作〕
以上は、載置部1に携帯電話機が載置された際の端子突出機構2の動作説明であったが、載置部1に載置された携帯電話機を取り外した場合には、端子突出機構2は、図10(d)→図10(c)→図10(b)→図10(a)の順に辿った動作を行うこととなる。上述の携帯電話機の載置時の動作説明と重複するため簡単に説明すると、載置部1から携帯電話機が取り外されると、ターンアーム21と端子ホルダ23とを連結するバネ部材80の付勢する力によって端子ホルダ23が端子43の反突出方向に回動し、端子ホルダ23の乗り上げ部45が回転ロック部56の支持部74に乗り上げた状態となり、該端子ホルダ23が回転ロック部56により再度ロックされた状態に戻ると共に、端子ホルダ23の各端子43が筐体3内に収納される。また、ターンアーム21と端子ホルダ23とを連結するバネ部材80の付勢する力によって、ターンアーム21の突出部6が載置部1の突出部用孔7から突出した状態に戻る。
【0068】
なお、上述のように、端子ホルダ23のギア部46と回転ダンパーギア部53とは係合しているため、載置部1に載置された携帯電話機を取り外した場合でも、この回転ダンパーギア部53が作用し、筐体3内に収納される各端子43の収納速度を減速処理する。これにより、載置部1に載置された携帯電話機を取り外した場合に筐体3内に収納される各端子43は、言わばゆっくりとした速度で筐体3内に収納されることとなる。
【0069】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の充電器は、載置部1に載置された携帯電話機によりターンアーム21の突出部6が押圧された際に、該ターンアーム21に連動するターンレバー22が、端子ホルダ23のターンレバー支持部44に当接することで、ターンアーム21のロック解除ボタン25と回転ロック部56の押圧部75との当接を遅延化させる。そして、さらにターンアーム21の突出部6が押圧された際に、ターンレバー支持部44に当接しているターンレバー22が当該ターンレバー22の反付勢方向に回動することで、ターンアーム21のロック解除ボタン25と回転ロック部56の押圧部とを当接させ、該ロック解除ボタン25で該回転ロック部56の押圧部75を押圧することで、当該押圧方向に上記回転ロック部56を回動させて、該回転ロック部56の支持部74による端子ホルダ23の乗り上げ部45の支持を解除し、バネ部材80で付勢されている端子ホルダ23を各端子43の突出方向に回動させ、載置部1から各端子43を突出させる。
【0070】
すなわち、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置されるまでは、ターンレバー22が端子ホルダ23のターンレバー支持部44に当接することで、ターンアーム21のロック解除ボタン25と回転ロック部56の押圧部75との当接を遅延化し、載置部1から端子ホルダ23の各端子43が突出するのを抑止する。
【0071】
また、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置された際には、ターンレバー22が当該ターンレバー22の反付勢方向に回動することで、上記ターンアーム21のロック解除ボタン25と上記回転ロック部56の押圧部75とを当接させる。そして、上記ロック解除ボタン25で上記押圧部75を押圧して上記回転ロック部56を回動させ、該回転ロック部56の上記支持部74による端子ホルダ23の乗り上げ部45の支持を解除する。これにより、バネ部材80で付勢されている端子ホルダ23が各端子43の突出方向に回動し、載置部1から各端子43を突出させる。
【0072】
これにより、載置部1に対して携帯電話機が完全に載置されたタイミングで、載置部1から各端子43を突出させることができる。このため、携帯電話機が載置部1に完全に載置されないうちに各端子43が突出することで、該突出した各端子43に携帯電話機が衝突し、該端子43が折れ曲がり、携帯電話機が損傷する不都合を防止することができる。
【0073】
また、この実施の形態の充電器は、載置部1が、底の浅い略箱形形状を有している。このため、載置部1に対する携帯電話機の装着方向を多方向に広げることができる。
【0074】
なお、載置部1の形状を底の浅い略箱形形状とすると、携帯電話機が載置される方向によっては、該携帯電話機が載置部1に完全に載置されないうちに各端子43が突出するおそれがあるが、当該実施の形態の充電器の場合、載置部1に対してどのような方向から携帯電話機を載置しても、上述のように載置部1に対して携帯電話機が完全に載置されるまでの間は各端子43の突出を抑止することができるため、携帯電話機が載置部1に完全に載置されないうちに突出した各端子43に携帯電話機が衝突して該端子43が折れ曲がり、携帯電話機が損傷する不都合を防止することができる。
【0075】
また、この実施の形態の充電器は、端子ホルダ23から突出している各端子43の高さを、陽極端子及び陰極端子の高さよりもデータ端子の高さを若干低くしている。このため、各端子43を携帯電話機に当接させる際に、陽極端子及び陰極端子を先に携帯電話機に当接させた後に、該携帯電話機に対してデータ端子を当接させることができる。このため、先に当接させた陽極端子及び陰極端子を介して携帯電話機に通電を行ったうえで、データ端子を介してデータの送受信を行うことができる。そして、このように各端子が携帯電話機に当接する順番を機械的に制御することができるため、通電及びデータ送受信の順番の電気的な制御を不要とすることができる。
【0076】
また、この実施の形態の充電器は、端子ホルダ23に設けられているギア部46及びインナーシャーシ24側に設けられた回転ダンパーギア部53により、各端子43の突出速度を減速処理することができるため、載置部1から突出する各端子43を、適度な速度で携帯電話機側の端子に当接させることができる。
【0077】
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、本発明を携帯電話機の充電器に適用することとしたが、本発明は、この他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機、デジタルカメラ装置、携帯テレビジョン受像機等の携帯機器に対して充電を図る充電器に対しても適用可能である。そして、いずれの場合でも、上述と同じ効果を得ることができる。
【0078】
最後に、本発明は、本発明の一例として開示したに過ぎない上述の実施の形態に限定されることはない。このため、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施の形態以外であっても設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明を適用した実施の形態となる充電器の分解斜視図である。
【図2】実施の形態となる充電器の斜視図である。
【図3】実施の形態となる充電器に収納されている端子突出機構の分解斜視図である。
【図4】実施の形態となる充電器の端子突出機構のターンアーム及びターンレバーの構成及び連結関係を説明するための図である。
【図5】実施の形態となる充電器の端子ホルダの構成を説明するための図である。
【図6】実施の形態となる充電器の端子ホルダに設けられている各端子の構成を説明するための図である。
【図7】実施の形態となる充電器のインナーシャーシに設けられた回転ダンパーギア収納部と、この回転ダンパーギア収納部に収納される回転ダンパーギア部の斜視図である。
【図8】実施の形態となる充電器のインナーシャーシに設けられた回転ロック設置部と、この回転ロック設置部に設置される回転ロック部の斜視図である。
【図9】実施の形態となる充電器の端子突出機構を裏面側から見た斜視図である。
【図10】実施の形態となる充電器における、携帯電話機の載置時の端子突出機構の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0080】
1 載置部、1a 載置部の周壁部、2 端子突出機構、3 充電器の筐体、5 端子を突出させる端子用孔、6 端子突出機構の突出部、7 突出部を突出させる突出部用孔、8 携帯電話機の保持用孔に嵌込する保持用爪部、9 保持用爪部を突出させる爪部用孔、10 滑落防止及び目印用の突出部、11 電源端子を露出させるための電源端子用孔、12 データ端子を露出させるためのデータ端子用孔、15 携帯電話機、16 保持用爪部が嵌込する携帯電話機の保持用孔、21 ターンアーム、22 ターンレバー、23 端子ホルダ、24 インナーシャーシ、25 ターンアームのロック解除ボタン、26 ターンアームの回動支持軸、27 ターンレバー挿入用孔、28 ターンレバー用バネ引っ掛け部、29 端子ホルダ用バネ引っ掛け部、30 ターンレバーの脚部、31 バネ引っ掛け部、32 バネ部材、41 端子ホルダの回動支持軸、42 端子ホルダの端子用孔、43 端子ホルダに設けられた端子、43a 端子の突出部、43b 端子の巻き線部、44 端子ホルダのターンレバー支持部、45 端子ホルダの乗り上げ部、46 端子ホルダのギア部、47 端子ホルダのバネ引っ掛け部、51 インナーシャーシのターンアーム回動支持用孔、52 インナーシャーシの端子ホルダ回動支持用孔、53 回転ダンパーギア部、54 回転ダンパーギア収納部、55 保持用爪部の保持用爪収納部、56 回転ロック部、57 回転ロック設置部、60 回転ダンパーギア部の回転ギア部、61 回転ダンパーギア部のギア部本体、62 回転ダンパーギア部の孔部、63 回転ダンパーギア部のホールド部、64 回転ダンパーギア部の孔部に挿入される突出部、65 回転ダンパーギア部のホールド部でホールドされる突出部、71 回転ロック部の回転支持軸、72 回転ロック部に設けられるスプリング、73 スプリングの一端部が挿入されるスプリング固定用孔、74 回転ロック部の支持部、75 回転ロック部の押圧部、76 回転ロック設置部の回動支持用孔、77 回転ロック設置部の溝部、80 ターンアームと端子ホルダを連結するスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器が載置される載置部と、
上記載置部から突出し、該載置部に上記機器が載置された際に押圧される突出部と、該突出部の突出方向に対して略反対方向に突出したロック解除ボタンとを備えたターンアームと、
上記ターンアームの上記突出部の突出方向に対して略反対方向に付勢されるように、第1の弾性部材を介して上記ターンアームに連結されたターンレバーと、
少なくとも上記載置部から突出させるための複数の端子と、上記ターンレバーを支持するターンレバー支持部と、回動を規制するための乗り上げ部とを備えた端子ホルダと、
上記突出部の突出方向に上記ターンアームを付勢すると共に、上記複数の端子の反突出方向に上記端子ホルダを付勢するように、上記ターンアーム及び上記端子ホルダを連結する第2の弾性部材と、
上記乗り上げ部を介して上記端子ホルダを支持することで該端子ホルダの回動を規制する支持部、及び上記ターンアームのロック解除ボタンで押圧される押圧部を備え、上記ターンアームのロック解除ボタンで上記押圧部が押圧された際に当該押圧方向に回動する回転ロック部と
を有し、
上記載置部に載置された機器により上記ターンアームの突出部が押圧された際に、該ターンアームに連動する上記ターンレバーが上記端子ホルダの上記ターンレバー支持部に当接することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部との当接を遅延化させ、さらに上記ターンアームの突出部が押圧された際に、上記ターンレバー支持部に当接している上記ターンレバーが当該ターンレバーの反付勢方向に回動することで、上記ターンアームのロック解除ボタンと上記回転ロック部の押圧部とを当接させ、該ロック解除ボタンで該押圧部を押圧することで、当該押圧方向に上記回転ロック部を回動させて、該回転ロック部の上記支持部による上記端子ホルダの乗り上げ部の支持を解除し、上記第2の弾性部材で付勢されている上記端子ホルダを上記各端子の突出方向に回動させ、上記載置部から上記端子ホルダの各端子を突出させること
を特徴とする充電装置。
【請求項2】
請求項1に記載の充電装置であって、
上記載置部は、底の浅い略箱形形状を有していること
を特徴とする充電装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の充電装置であって、
上記端子ホルダに設けられたギア部と、
上記端子ホルダのギア部と係合する回転ダンパーギア部材と
を有し、
上記回転ロック部の上記支持部による上記端子ホルダの乗り上げ部の支持が解除されることで、上記第2の弾性部材で付勢されている上記端子ホルダが上記各端子の突出方向に回動する際に、上記端子ホルダのギア部に係合している上記回転ダンパーギア部材が、該端子ホルダの回動速度を減速処理することで、上記載置部から突出する上記端子ホルダの各端子の突出速度を減速処理すること
を特徴とする充電装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の充電装置であって、
上記端子ホルダは上記端子として陽極端子、陰極端子及びデータ端子を有し、上記端子ホルダから突出している上記各端子の高さを、上記陽極端子及び陰極端子の高さよりもデータ端子の高さを若干低くすることで、当該各端子を上記機器に当接させる際に、先に陽極端子及び陰極端子を当接させ、次にデータ端子を当接させること
を特徴とする充電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−125305(P2008−125305A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308729(P2006−308729)
【出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】