説明

光ケーブル固定金具締付け不足防止構造

【課題】 光ケーブル固定金具の締付け不足を容易に確認でき、光心線に損傷を与えず、回線障害の可能性を低減できる、光ケーブル固定金具締付け不足防止構造を提供する。
【解決手段】 光ケーブル固定金具2に装着するカバー10を有し、このカバー10は、挿入孔2aに挿入されたテンションメンバ1の終端面に対向して配設される正面板11aとこの正面板11aの両側から各々平行して挿入孔2a側に延びる一対の側面板11cとを有する本体11と、本体11の正面板11aの上端部に回動自在に配設され側面板11cの上方を開閉する上面板12aとこの上面板12aからL字状に屈曲して側面板11cの先端側を開閉する背面板12bとを有する蓋体12と、を備え、蓋体12は、閉塞時に本体11に設けた係合部を通過して閉塞状態に保持され、ネジ3が締付け不足の場合に、当該ネジ3に上面板12aが当接して係合部を通過せず閉まらないようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ケーブルを固定するクロージャ内での光ケーブル固定金具による締付け不足を防止するための光ケーブル固定金具締付け不足防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電柱建替があると光ケーブルを移設する必要があるが、その場合、クロージャを保護せずに開放して光ケーブルを新しい電柱へ添架している。このクロージャ内では、光ケーブル先端の露出したテンションメンバを、上下二枚の固定プレートで挟み込み係合ネジにより固定する光ケーブル固定金具の把持構造がよく用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかしながら、クロージャ内で光ケーブル固定金具の締付けが不十分であると、クロージャ内で固定した光ケーブルが光ケーブル固定金具から抜けて損傷し、FTTH(Fiber To The Home)などの回線断が発生するおそれがある。しかも、インターネット回線であると、回線停止がすぐにわからず、作業員も気がつかずに光ケーブルの移設工事を完了してしまい、原因がすぐにつかめず回線復旧に時間がかかってしまう場合がある。
【0004】
そこで、このような不具合を回避する構造として、光ケーブル固定金具を堅固なものにして抜けにくく留めるのを忘れない構造(例えば、特許文献2参照。)、または強固に光ケーブルを固定する構造(例えば、特許文献3、4参照。)などの光ケーブル固定金具締付け不足防止構造(把持構造)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3765877号
【特許文献2】特開2008−292512号公報
【特許文献3】実登第2585424号
【特許文献4】特開2001−249232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の光ケーブル固定金具(特許文献1)では、光ケーブル移設前にクロージャを開けてテンションメンバの締付けを確認すれば、当該締付け不足による光ケーブルの外れによって光心線に損傷を与えることを防げるが、その度にクロージャを開けることは現実的ではない。
【0007】
また、光ケーブルが抜けにくい構造(把持構造)にする従来技術(特許文献2〜4)では、いずれもヒューマンエラーにより光ケーブル固定金具の締付けが不足している場合には、心線の損傷を発生させる可能性が残る。
【0008】
そこでこの発明は、光ケーブル固定金具の締付け不足を容易に確認でき、光心線に損傷を与えることなく、回線障害を与える可能性を低減できる、光ケーブル固定金具締付け不足防止構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、光ケーブル固定金具に、光ケーブルのテンションメンバを水平方向に挿入する挿入孔と、この挿入孔に上部から垂直に連通するネジ孔とが形成され、前記挿入孔に前記テンションメンバを挿入し前記ネジ孔にネジを締結することで、前記テンションメンバを固定する場合に、前記ネジの付け不足を防止する光ケーブル固定金具締付け不足防止構造であって、前記光ケーブル固定金具に装着するカバーを有した構造であり、当該カバーは、前記挿入孔に挿入された前記テンションメンバの終端面に対向して配設される正面板と、この正面板の両側から各々平行して前記挿入孔側に延びる一対の側面板と、を有する本体と、前記本体の正面板の上端部に回動自在に配設され、前記側面板の上方を開閉する上面板と、この上面板からL字状に屈曲して前記側面板の先端側を開閉する背面板と、を有する蓋体と、を備え、前記蓋体は、閉塞時に前記本体に設けた係合部を通過して閉塞状態に保持され、前記ネジが締付け不足の場合に、当該ネジに前記上面板が当接して前記係合部を通過せず閉まらないようになっている、ことを特徴する。
【0010】
この発明によれば、光ケーブル固定金具に装着されるカバーの蓋体が、ネジの締付けが不足している場合、当該ネジに上面板が当接して閉まらないことで締付け不足を検出する構造であって、かつ蓋体の閉塞状態を本体の係合部通過により確認できるため、ネジの締付け不足を蓋体の閉塞状態で認識できる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ケーブル固定金具用のカバーにおいて、前記係合部は前記本体の側面板の内側両面先端に各々突出させて設けた突起であり、前記蓋体の閉塞時に前記背面板が前記突起を乗り越えて閉塞することで、前記蓋体の閉塞状態を検出する、ことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、蓋体の閉塞時に背面板が本体の側面板に設けた突起を乗り越えて閉塞するため、蓋体の閉塞状態すなわちネジの締付け不足状態を、背面板が突起を乗り越えた感覚(触覚)で容易に認識できる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2に記載の光ケーブル固定金具用のカバーにおいて、前記突起は、前記背面板が乗り越える際に前記側面板を外側に付勢させ、乗り越えた後に前記側面板の付勢が解除されて前記背面板の側面に当接して当接音を発生させるように、形成されている、ことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、蓋体の閉塞時に本体の側面板の突起を乗り越える感覚だけでなく、閉塞時に当接音を発生させることで、乗り越える感覚に加えて当接音による聴覚でネジの締付け不足状態を容易に認識できる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、光ケーブル固定金具に装着されるカバーの蓋体が閉塞時に、本体の係合部を通過する閉塞状態により、光ケーブル固定金具に締結するネジの締付け不足で上面板がネジに当接して閉まらない状態を検出でき、これによりネジの締付け不足を確実に防ぐことができる。また、ネジの締付け不足を防げることで、光ケーブルが光ケーブル固定金具から抜けることによる回線障害を防止することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、蓋体の閉塞時に背面板が本体の側面板の突起を乗り越えて閉塞するため、蓋体の開閉状態すなわちネジの締付け不足を閉塞時の感覚により容易に判断でき、ネジの締付け不足を確実に防ぐことができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、蓋体の閉塞時に本体の側面板の突起を乗り越える感覚だけでなく、閉塞時に当接音を発生させることで、乗り越える感覚に加えて当接音による聴覚でネジの締付け不足状態を容易に判断できるため、より正確かつ容易な判断が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の実施の形態に係る光ケーブル固定金具締付け不足防止構造の全体レイアウトを示す斜視図である。
【図2】図1のカバーを示す平面図であり、(a)は正面図を、(b)は側面図を各々示している。
【図3】図2のカバーの蓋体を閉じた状態を示す平面図であり、(a)は正面図を、(b)は側面図を、(c)は背面図を各々示している。
【図4】図1のカバーを光ケーブル固定金具に装着する動作を示す動作説明図であり、(a)は装着前の状態を、(b)は装着した状態を各々示している。
【図5】図4(b)の蓋体を閉塞した状態を示す側部断面図であり、(a)はネジの正常な締付け状態を、(b)はネジの締付け不足の状態を各々示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態に係る光ケーブル固定金具締付け不足防止構造の全体レイアウトを示す斜視図である。図1に示すように、符号1は光ケーブルの露出したテンションメンバ、符号2はテンションメンバを挿入して固定する光ケーブル固定金具、符号3は光ケーブル固定金具に締結するネジ、符号10は光ケーブル固定金具に装着するカバーである。すなわち、本実施の形態は、光ケーブルの露出したテンションメンバ1を挿入して固定する光ケーブル固定金具2において、ネジ3によるテンションメンバ1の締付け不足を防止するため、光ケーブル固定金具2に装着されるカバー10を有した構造であって、このカバー10を装着することで、ネジ3の締付け不足を確認できてネジ3の締付け不足を防ぐとともに、回線障害を与える可能性を低減することを目的としている。
【0020】
この際、光ケーブル固定金具2は、従来技術と同様にネジ3の締付けにより光ケーブル(テンションメンバ1)を固定する構造であって、この光ケーブルの露出したテンションメンバ1を固定する場合、図1に示すようにテンションメンバ1を水平方向の挿入孔2aに挿入し、この挿入孔2aに上部から垂直に連通するネジ孔2bにネジ3を締結することで、テンションメンバ1に当接させて固定する構造である。
【0021】
ここで、カバー10について図2および図3を参照して説明する。図2は、図1のカバー10を示す平面図であり、(a)は正面図を、(b)は側面図を各々示している。また、図3は、図2のカバー10の蓋体12を閉じた状態を示す平面図であり、(a)は正面図を、(b)は側面図を、(c)は背面図を各々示している。まず、図1に示すように、カバー10は、光ケーブル固定金具2に装着されるものであって、光ケーブル固定金具2の底面、正面、側面を各々囲むように形成された本体11と、この本体11の上端に回動可能に枢支されて上面、背面を囲むように開閉する蓋体12と、により構成されている。ここで、底面、正面、側面、上面、背面とは、テンションメンバ1の挿入方向と逆方向に装着されるカバー10の装着方向に対する各面を示している。
【0022】
この本体11は、テンションメンバ1を挿入した終端の光ケーブル固定金具2端面(カバー10の装着方向正面)に沿って延在する正面板11aと、この正面板11aの下端からL字状に屈曲して光ケーブル固定金具2の底部に延在する底面板11bと、正面板11aの上方両側から各々平行して底面板11bの延在方向に延在する一対の側面板11cと、を一体に形成している。
【0023】
一方、蓋体12は、本体11の正面板11aの上端部に回動自在に配設され、側面板11cの上面を開閉する上面板12aと、この上面板12aからL字状に屈曲して側面板11cの先端側背面(カバー10の装着方向正面に対向する背面)を開閉する背面板12bと、を一体に形成している。
【0024】
このカバー10は、図2(b)に示すように、本体11の上端部のヒンジ部Aにより蓋体12が回動自在で、この蓋体12が回動して閉塞した時に確認できるように、図2(a)に示すように、側面板11cの平行する内側両面先端に各々突出する突起(係合部)11dが設けられている。つまり、蓋体12の背面板12bが突起11dを乗り越えることで、閉塞状態を確認できるようになっている。
【0025】
また、カバー10には、図2(a)に示す正面板11aのほぼ中央部に貫通する貫通孔Bが設けられている。この貫通孔Bは、図1に示す光ケーブル固定金具2の挿入孔2aに挿入したテンションメンバ1端部を挿入できるように開口しており、挿入孔2aの位置に合わせて開口されている。
【0026】
また、カバー10は、図3に示すように、本体11の上端を蓋体12により閉塞した場合、図3(b)に示す本体11の底面板11bと、蓋体12の上面板12aとの間の高さHが、図1に示す光ケーブル固定金具2の底面から、テンションメンバ1を固定するため締結したネジ3の上端までの高さに合わせて形成されている。すなわち、光ケーブル固定金具2にテンションメンバ1をネジ3の締結により適正に固定した状態で、カバー10を装着して蓋体12を閉塞した場合、図3(b)に示す高さH内に光ケーブル固定金具2とネジ3とが収納され、締付け不足でネジ3が突出している場合、高さH内に収まらず蓋体12が閉まらない構造に形成されている。
【0027】
従って、本実施の形態では、前述した高さHを、光ケーブル固定金具2の底面からネジ3を正常に締付けた状態の上端までの高さに一致させることで、蓋体12の開閉によってネジ3の締付け不足を検出でき、結果的にカバー10の装着とともに締付け不足を確認できるように形成されている。
【0028】
次に、このような構成のカバー10を光ケーブル固定金具2に装着する動作について、図4を参照して説明する。図4は、図1のカバー10を光ケーブル固定金具2に装着する動作を示す動作説明図であり、(a)は装着前の状態を、(b)は装着した状態を各々示している。まず、図1に示す状態から、光ケーブル固定金具2の挿入孔2aにテンションメンバ1を挿入し、この挿入孔2aに対し垂直に連通するネジ孔2bにネジ3を規定トルクで締結させる。これにより光ケーブル固定金具2には、図4(a)に示すように、光ケーブルのテンションメンバ1が固定される。その後、図4(b)に示すように、光ケーブル固定金具2にカバー10を装着する。
【0029】
この際、図2(a)に示す正面板11aの中央に設けた貫通孔Bに、テンションメンバ1を貫通(図5参照)させる。これにより、カバー10は、側面板11cにより図4(b)に示すX方向のズレが固定され、図4(a)に示す底面板11bにより図4(b)に示すY方向の上向きのズレが固定される。そして、カバー10は、蓋体12を閉塞することで、図4(b)に示すXYZの全ての方向が固定されて光ケーブル固定金具2に装着することができる。
【0030】
ここで、カバー10の光ケーブル固定金具2への固定は、本体11の底面板11bを光ケーブル固定金具2とクロージャの底板とで挟持したり、本体11の正面板11aなどを光ケーブル固定金具2にネジ止めしたりすることで行う。また、挿入孔2aにテンションメンバ1を挿入する前に、挿入孔2aに貫通孔Bを合わせて、カバー10を光ケーブル固定金具2に装着してもよい。
【0031】
次に、図4(b)に示す状態から蓋体12を閉塞する動作について、図5を参照して説明する。図5は、図4(b)の蓋体12を閉塞した状態を示す側部断面図であり、(a)はネジ3の正常な締付け状態を、(b)はネジ3の締付け不足の状態を各々示している。まず、図4(b)に示す状態から蓋体12を閉塞した場合、このカバー10の側面板11cの内側両面に各々突出させた突起11dにより、閉塞時に背面板12bが突起11dを乗り越えて通過することで閉塞し、蓋体10の閉塞状態を検出できる。この際、突起11dは、突出形状や高さを調節して形成され、背面板12bが乗り越える際に側面板11cを外側に付勢し、乗り越えた後に側面板11cの付勢が解除されて背面板12bの側面に当接して当接音を発生できるように形成している。すなわち、突起11dの乗り越える感覚(触覚)に加え、当接音の発生による聴覚を含めて、両方で締付け不足の確認が可能になる。
【0032】
そして、蓋体12は、図5に示すように、ヒンジ部Aをネジ3の近くに配置することで、ネジ3の締付け高さの変化を上面板12aで検出するように形成されている。このネジ3の締付け高さの変化は、ネジ3と蓋体12との位置から離隔した突起11dに現れ、図5(b)に示す締付け不足の場合は完全に蓋体12が閉まらないようになっている。すなわち、蓋体12の閉塞固定機構である突起11dは、ネジ3から離した位置に設けることで、ネジ3の締結高さに対する変化を拡大し嵌合状態(乗り越え状態)の判断を補助する。
【0033】
従って、蓋体12は、図5(a)に示すネジ3がテンションメンバ1を十分に固定した正規な締付け状態では閉塞し、図5(b)に示すネジ3がテンションメンバ1に十分に当接していない締付け不足の状態では閉まらない。このように、蓋体12の開閉状態によりネジ3の締付け状態が容易に確認できる。
【0034】
以上のように、この光ケーブル固定金具締付け不足防止構造によれば、光ケーブル固定金具2に装着されるカバー10の蓋体12が閉塞時に、本体11の突起11dを通過する閉塞状態によって、光ケーブル固定金具2に締結するネジ3の締付け不足で上面板12aがネジ3に当接して閉まらない状態を検出でき、これによりネジ3の締付け不足を確実に防ぐことができる。また、ネジ3の締付け不足を防げることで、光ケーブルが光ケーブル固定金具2から抜けることによる回線障害を防止することができる。
【0035】
また、蓋体12の閉塞時に背面板12bが本体11の側面板11cの突起11dを乗り越えて閉塞するため、蓋体12の開閉状態すなわちネジ2の締付け不足を閉塞時の感覚(触覚)により容易に判断でき、ネジ3の締付け不足を確実に防ぐことができる。しかも、蓋体12の閉塞時に本体11の側面板11cの突起11dを乗り越える感覚だけでなく閉塞時に当接音を発生させることで、乗り越える感覚に加えて当接音による聴覚でネジ3の締付け不足状態を容易に判断できるため、より正確かつ容易な判断が可能になる。
【0036】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、テンションメンバ1が単線で1台
の光ケーブル固定金具2について説明したが、光ケーブル固定金具2を複数台有してテンションメンバ1を複数本締付け可能な場合にも、適用することができる。その場合、カバー10は、誤認防止として蓋体12に彩色とサイズとを記入することが好ましい。また、光ケーブルの異なる直径に合わせて、各種カバー10を複数設けてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 テンションメンバ
2 光ケーブル固定金具
2a 挿入孔
2b ネジ孔
3 ネジ
10 カバー
11 本体
11a 正面板
11b 底面板
11c 側面板
11d 突起
12 蓋体
12a 上面板
12b 背面板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ケーブル固定金具に、光ケーブルのテンションメンバを水平方向に挿入する挿入孔と、この挿入孔に上部から垂直に連通するネジ孔とが形成され、前記挿入孔に前記テンションメンバを挿入し前記ネジ孔にネジを締結することで、前記テンションメンバを固定する場合に、前記ネジの付け不足を防止する光ケーブル固定金具締付け不足防止構造であって、
前記光ケーブル固定金具に装着するカバーを有した構造であり、当該カバーは、
前記挿入孔に挿入された前記テンションメンバの終端面に対向して配設される正面板と、この正面板の両側から各々平行して前記挿入孔側に延びる一対の側面板と、を有する本体と、
前記本体の正面板の上端部に回動自在に配設され、前記側面板の上方を開閉する上面板と、この上面板からL字状に屈曲して前記側面板の先端側を開閉する背面板と、を有する蓋体と、を備え、
前記蓋体は、閉塞時に前記本体に設けた係合部を通過して閉塞状態に保持され、前記ネジが締付け不足の場合に、当該ネジに前記上面板が当接して前記係合部を通過せず閉まらないようになっている、
ことを特徴とする光ケーブル固定金具締付け不足防止構造。
【請求項2】
前記係合部は前記本体の側面板の内側両面先端に各々突出させて設けた突起であり、前記蓋体の閉塞時に前記背面板が前記突起を乗り越えて閉塞することで、前記蓋体の閉塞状態を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル固定金具締付け不足防止構造。
【請求項3】
前記突起は、前記背面板が乗り越える際に前記側面板を外側に付勢させ、乗り越えた後に前記側面板の付勢が解除されて前記背面板の側面に当接して当接音を発生させるように、形成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の光ケーブル固定金具締付け不足防止構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−88748(P2013−88748A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231502(P2011−231502)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】