説明

光コネクタプラグ、光プローブおよび光学システム

【課題】複数の光経路を一括的にかつ簡単にレセプタクル側に接続することが可能であり、且つ、製造コストの高騰を招くことのない光コネクタプラグ、この光コネクタプラグを用いた光プローブおよび光学システムを提供する。
【解決手段】外面に光軸に対して垂直方向の溝(25)が形成された複数の光コネクタプラグユニット(21)と、ハウジング(31)内に設けられ複数の光コネクタプラグユニットの溝(25)に係止して複数の光コネクタプラグユニット(21)を支持する支持部材(35)とを備え、支持部材(35)は、複数の光コネクタプラグユニット(21)の各先端部が並列方向へ変位可能な状態に複数の光コネクタプラグユニット(21)を支持する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光コネクタプラグ、この光コネクタプラグを用いた光プローブおよび光学システムに関する。
【背景技術】
【0002】
以前より、光プローブを内視鏡に通して人体内部に挿入したのち、この光プローブを介して人体内部の診察部位に励起光を照射するとともに、この励起光により生じる蛍光を測定して診察部位の検査・分析を行う診察方法が知られている。このような蛍光測定に用いられる光プローブは、励起光、照明光および蛍光がそれぞれ伝送される複数の光経路が一本のチューブに束ねられ、光コネクタプラグを介して光学装置の複数の光経路に接続される。したがって、光コネクタプラグは複数の光経路を一度に接続可能なものであると好ましい。また、光プローブは人体内部に挿入されることから1回の使用ごとに新しいものに交換することが望まれ、それゆえ光プローブの一段のコストの低減が要求される。
【0003】
従来、複数の単芯光コネクタプラグをまとめて複数の光経路を一度に接続可能にした幾つかの技術が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の単芯光コネクタプラグを固定用クリップで1つにまとめて多連の光コネクタプラグにする技術が開示されている。また、特許文献2には、単芯光コネクタプラグのハウジングの側面に連結機構を設け、この連結機構を介して複数の単芯光コネクタプラグを並列に連結させて多連の光コネクタプラグにする技術が開示されている。
【0004】
このような多連の光コネクタプラグが接続されるレセプタクル側の構成としては、単芯用の光レセプタクルを同様に並列配置した構成が採用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−023902号公報
【特許文献2】特開平11−202160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の単芯光コネクタプラグを並列させて多連の光コネクタプラグとした場合、複数の単芯光コネクタプラグの間隔に誤差が生じて、レセプタクル側の複数の単芯光レセプタクルの間隔との間にズレが生じることがある。この場合、多連の光コネクタプラグをレセプタクル側に差し込む際に、個々の単芯光コネクタプラグと個々の単芯光レセプタクルとの間で引っかかりが生じて、両者の接続が困難になるという課題が生じる。
【0007】
一方、上記のような誤差が生じないように、個々の単芯光コネクタプラグを連結したりまとめたりする部材の許容誤差を小さく制限すると、成形精度の向上に伴って部材の製造コストが高騰したり、この部材の歩留まりが低くなったりするという課題が生じる。
【0008】
また、既製の一般的な単芯光コネクタプラグは、一定以上の力で引っ張ることで光コネクタレセプタクルから外れるように構成されるので、単に、複数の単芯光コネクタプラグを多連にしただけでは、光プローブのケーブルが引っ張られた際に、光コネクタプラグが比較的簡単に外れてしまうという課題が生じる。
【0009】
この発明の目的は、複数の光コネクタプラグユニットを用いて複数の光経路を一括的にかつ簡単にレセプタクル側に接続することが可能であり、且つ、製造コストの高騰を招くことのない光コネクタプラグ、この光コネクタプラグを用いた光プローブおよび光学システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光コネクタプラグは、外面に光軸に対して垂直方向の溝が形成された複数の光コネクタプラグユニットと、これら複数の光コネクタプラグユニットを並列させ、且つ、当該複数の光コネクタプラグユニットの各先端部を外部に露出させた状態で当該複数の光コネクタプラグユニットを囲うハウジングと、前記ハウジング内に設けられ前記複数の光コネクタプラグユニットの前記溝に係止して前記複数の光コネクタプラグユニットを支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記複数の光コネクタプラグユニットの各先端部が前記複数の光コネクタプラグユニットが並んでいる並列方向へ変位可能な状態に当該複数の光コネクタプラグユニットを支持する構成を採る。
【発明の効果】
【0011】
本発明に従うと、複数の光コネクタプラグユニットがまとめられているので複数の光経路を一度に接続したり切り離したりすることができる。さらに、複数の光コネクタプラグユニットは少なくとも先端部が並列方向に変位可能に支持されているので、プラグ側とレセプタクル側とで各ユニットの間隔にズレがあっても、このズレを上記の変位で吸収することができ、光コネクタプラグの接続が困難になることがない。さらに、ハウジングや支持部材の許容誤差を比較的に大きく設定できるので、製造コストを低くできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の光学システムを示す一部破断の平面図
【図2】本発明の実施形態の光コネクタプラグを示す斜視図
【図3】光コネクタプラグのハウジングを示す斜視図
【図4】光コネクタプラグ内における複数のプラグユニットの支持構造を示す斜視図
【図5】プラグユニットを支持する支持平板の変形例を示す分解斜視図
【図6】光コネクタプラグのハウジングの変形例を説明する斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態の光学システムを示す一部破断の平面図である。
【0015】
本実施形態の光学システムは、3つの光経路で各種光の入出力を行う光学装置100と、この光学装置100と検査対象との間で光を伝送する光プローブ10とを備えている。光プローブ10は、光学装置100に接続される光コネクタプラグ20と、複数の光ファイバ11…が通されて光を伝送するプローブケーブル40等から構成される。光学装置100には光プローブ10の光コネクタプラグ20が接続される光コネクタレセプタクル110が設けられている。
【0016】
図2には、光コネクタプラグ20を示す斜視図を、図3には、光コネクタプラグ20のハウジングを示す分解斜視図を、図4には、光コネクタプラグ20内における複数のプラグユニットの支持構造を表わした斜視図を、それぞれ示す。
【0017】
光コネクタプラグ20は、図1〜図4に示すように、3つのプラグユニット(光コネクタプラグユニット)21…と、これら3つのプラグユニット21…の周囲を一体的に覆うハウジング31と、ハウジング31の内側で3つのプラグユニット21…を支持する支持部材としての支持平板35,35(図4参照)とを備えている。
【0018】
プラグユニット21…は、例えばSCコネクタなど所定規格に準じて製造された既製の光コネクタのプラグ側のユニットである。このプラグユニット21…は、光ファイバ11の端面が中央に配置されたフェルール22と、このフェルール22の先端を外部に露出させ且つ光ファイバ11を背面から外部に導出させた状態でこれらのフェルール22および光ファイバ11を保持するボディー23と、一定以上の力で押し引きすることでレセプタクル側やアダプタ側との着脱を可能にするロック機構24とを備えている。
【0019】
プラグユニット21のボディー23は、ほぼ直方体の形状であり、その胴部の4つの側面に光軸に対して垂直方向に走る複数の溝25…が形成されている。これら複数の溝25…は、互いに近接した状態に光軸方向に所定間隔で並んで形成されている。また、ボディー23の1つの側面には、溝25…より先端側に、横方に突出した凸部26が形成されている。この凸部26は、プラグユニット21をレセプタクル側のガイド枠へ差し込む際にプラグユニット21の上下左右の向きを規定するためのものである。
【0020】
ハウジング31は、3つのプラグユニット21…と光ファイバ11…の配設スペースの底面、上面および両側面を、面状の部材でそれぞれ覆う構成である。図3に示すように、このハウジング31は、ほぼ同一形状の第1ハウジング部材31Aおよび第2ハウジング部材31Bからなり、これらを嵌め合わせて締結させることで、一体的なハウジング31が構成されるようになっている。第1ハウジング部材31Aおよび第2ハウジング部材31Bは、例えば熱可塑性樹脂の射出成形により形成される。
【0021】
このハウジング31においては、特に制限されないが、プラグユニット21…の先端を外部に露出させる前面と、光ファイバ11…を通したプローブケーブル40を外部に導出する背面とは開放されている。また、ハウジング31の両側面にはコネクタ接続時に光コネクタレセプタクル110と係合(例えばスナップフィット)する係止片32,32がそれぞれ設けられている。これらの係止片32,32は、先端側が撓みによって内方と外方へ変位可能なように根元側が固定され、さらに、これら係止片32,32の両先端に外方へ向いた係止爪32a,32aがそれぞれ設けられている。
【0022】
支持平板35は、例えば金属からなり、図3に示すように、第1ハウジング部材31Aの底面部からハウジング31の内側に垂直に張り出すように一体成形されている。もう一方の支持平板35も、同様に、ハウジング31の第2ハウジング部材31Bの上面部からハウジング31の内側に垂直に張り出すように一体成形されている。これら一対の支持平板35,35は、第1ハウジング部材31Aと第2ハウジング部材31Bとが嵌め合わされたときに、図4に示すように、プラグユニット21…を上下から挟み込む高さに設けられている。一対の支持平板35,35が3つのプラグユニット21…を挟み込んだ際、一対の支持平板35,35の各縁部35a,35aが3つのプラグユニット21…の溝25…に嵌った状態で3つのプラグユニット21…を軽く押圧し、これら3つのプラグユニット21…を支持するようになっている。したがって、ハウジング31に保持された3つのプラグユニット21…は、軽い力では支持平板35,35に沿った変位が生じないようになっている。
【0023】
このような3つのプラグユニット21…の支持構造により、各プラグユニット21の前後方向の移動が抑止される。また、各プラグユニット21の先端部に左右方向(プラグユニット21が並んだ方向)の力が加わった場合に、支持平板35,35が撓んでプラグユニット21の先端部が左右回転方向に変位可能になっている。また、各プラグユニット21に左右方向の所定以上の力が加わった場合に、各プラグユニット21が支持平板35,35の縁部35a,35aに沿って並進移動可能になっている。
【0024】
プローブケーブル40には、チューブ内に、上記3つのプラグユニット21…に連結された3本の光ファイバ11…が通されて構成される。プローブケーブル40の先端部41には、上記複数の光ファイバ11…の先端部が光を入出射可能な状態で固定されている。
【0025】
光学装置100は、照明光の出力、蛍光分析に必要な励起光の出力、検査対象から発せられる蛍光の入力と測定とを行う装置である。照明光、励起光および蛍光の入出力は光コネクタレセプタクル110および光プローブ10の3本の光経路を介して行う。
【0026】
光コネクタレセプタクル110は、3つのレセプタクルユニット111…と、これら3つのレセプタクルユニット111…を一列に所定間隔で配列させた状態に固定する固定枠112と、上記3つのレセプタクルユニット111…の周囲を囲むレセプタクルケース114等から構成される。
【0027】
レセプタクルユニット111…は、例えばSCコネクタなど所定規格に準じて製造された既製の光コネクタのレセプタクル側またはアダプタのユニットであり、プラグユニット21と光軸が調整されて接続可能なものである。レセプタクルユニット111…の光軸は装置内の光学系へ光を導く光経路(例えば光ファイバ)115へと接続されている。
【0028】
レセプタクルケース114には、光コネクタプラグ20の先端部が嵌合される開口部と、この開口部の左右に配置されて光コネクタプラグ20の1対の係止片32,32が係合される被係止部114a,114aとが設けられている。
【0029】
次に、上記構成の光学システムの動作について説明する。本実施形態の光学システムは、人体内部の診察部位に対して蛍光分析を行うものである。光プローブ10は人体内部に挿入されることから1回の使用ごとに新しいものに交換される。蛍光分析処理の準備段階において、医師等のオペレータは、先ず、光プローブ10の光コネクタプラグ20を光学装置100の光コネクタレセプタクル110に接続する。
【0030】
光コネクタプラグ20の接続時、3つのプラグユニット21…の間隔と、3つのレセプタクルユニット111…の間隔とに僅かなズレがあった場合、次のようにして光コネクタプラグ20が接続される。すなわち、上記のズレにより、光コネクタプラグ20の挿入に引っかかりが生じると、オペレータは光コネクタプラグ20の先端を左右方向(プラグユニット21…が並ぶ方向)に少し振る。その際、支持平板35,35の撓みにより個々のプラグユニット21…の先端が左右に振れて、対応するレセプタクルユニット111…のガイド枠に挿入されていく。そして、そのまま光コネクタプラグ20が差し込んでいくと、上記ズレにより、個々のプラグユニット21…がレセプタクルユニット111…のガイド枠から左右方向の比較的大きな力を受ける。すると、プラグユニット21…が支持平板35,35の縁部35a,35aに沿って左右方向に少しずれて、プラグユニット21…の配置が調整される。それにより、3つのプラグユニット21…を3つのレセプタクルユニット111…へロックされるまで押し込んで両者を接続させることができる。両者が接続されると、光コネクタプラグ20の2つの係止片32,32の係止爪32a,32aがレセプタクルケース114の被係止部114a,114aに係合されて、両者が強固に締結される。
【0031】
なお、光コネクタレセプタクル110の組立精度が高くて、3つのレセプタクルユニット111…の配置間隔が常に均一にされる場合には、光プローブ10の工場出荷前の調整工程で、一度、光コネクタプラグ20と光コネクタレセプタクル110との接続処理を行っておくと良い。この接続処理により、光コネクタプラグ20の3つのプラグユニット21…の配置が上記のようにレセプタクル側と適合するように調整されるので、ユーザの使用段階においてスムーズな接続が実現される。
【0032】
上記のように光学装置100に接続された光プローブ10は、そのプローブケーブル40の先端側が内視鏡のチューブ内に通されて人体内部に挿入される。そして、医師が、内視鏡の映像を見ながら内視鏡の先端部を人体内部の診察部位まで移動させ、診察部位に到達したら、内視鏡の先端からプローブケーブル40の先端部41を外部に導出させて、蛍光分析の処理を開始する。蛍光分析の処理が開始されると、内視鏡の照明が消されて光プローブ10の照明に切り替えられる。照明光は例えば中央のプラグユニット21を介して出力される。さらに、この状態で、医師が蛍光分析の開始操作を行うことで、光プローブ10の照明が一瞬停止して、その間に励起光が光プローブ10の左側のプラグユニット21と光ファイバ11とを介して診察部位に照射される。さらに、この直後に励起光に起因して診察部位から発光される蛍光が光プローブ10のもう一本の光ファイバ11と右側のプラグユニット21とを介して光学装置100へ送られる。そして、光学装置においてこの蛍光の光量が計測されて診察部位の分析が行われる。その後、プローブケーブル40が内視鏡から抜かれ、また、係止片32,32が内側に押されて光コネクタプラグ20が光学装置100から外されて、蛍光分析の処理が完了となる。
【0033】
図5には、3つのプラグユニット21…を支持する支持平板35の変形例を表わした分解斜視図を、図6には、光コネクタプラグ20のハウジング31の変形例を表わした斜視図を、それぞれ示す。図5に示すように、支持平板35,35は、第1および第2ハウジング部材31A,31Bに一体的に構成するのでなく、第1および第2ハウジング部材31A,31Bに後から取り付けるように構成してもよい。例えば、第1および第2ハウジング部材31A,31Bに取付枠36,36をそれぞれ設け、これら取付枠36,36の溝36aに支持平板35,35を嵌め込んで固定する。また、図5に示すように、第1および第2ハウジング部材31A,31Bの内側に、3つのプラグユニット21…を支える台座部37,37を設けて、プラグユニット21…が上下方向(プラグユニット21…の並列方向および前後方向と垂直な方向)にぐらつかないようにしてもよい。また、図6に示すように、3つのプラグユニット21…の背面部から導出される3本の光ファイバ11…をまとめて保持する保持枠39を、ハウジング31と別体に設けて、ハウジング31と連結するようにしてもよい。
【0034】
以上のように、この実施形態の光学システム、光プローブ10および光コネクタプラグ20によれば、光コネクタプラグ20に複数のプラグユニット21…がまとめられているので、複数の光経路を一度に接続したり切り離したりすることができる。さらに、複数のプラグユニット21…は、支持平板35が溝25に嵌め込まれて支持されて支持平板35の縁部35aに沿って変位可能にされているので、上述したように、3個のプラグユニット21…の間隔にズレがあっても、このズレを吸収して光コネクタレセプタクル110に正常に接続することができる。また、以上のことから、光コネクタプラグ20のハウジング31の成形精度を幾分低くできるため、光コネクタプラグ20および光プローブ10の製造コストの低減を図ることができる。
【0035】
また、この実施形態の光学システム、光プローブ10および光コネクタプラグ20によれば、光コネクタプラグ20のハウジング31に係止片32,32が設けられ、光コネクタプラグ20を光コネクタレセプタクル110に接続した際に、レセプタクルケース114の被係止部114a,114aに係止片32,32が係合されるようになっている。したがって、プローブケーブル40が引っ張られても容易に光コネクタプラグ20が外れないようになっている。
【0036】
なお、上記実施形態の光コネクタプラグ20は、3つのプラグユニットをまとめて3つの光経路を一度に接続または分離できる構成としたが、2つや4つ以上のプラグユニットを同様にまとめて2つや4つ以上の光経路を一度に接続または分離できる構成としてもよい。また、単芯用のプラグユニットでなく複数芯用のプラグユニットを複数個まとめるようにしてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、プラグユニット21…の溝25に係止される支持部材を平板状の部材としたが、溝25に接する縁部分が溝25に係止される厚さであれば全体はどのような形状としてもよい。また、複数列の溝25…に一度に係止する複数の縁部分を有する形態としてもよい。また、上記実施形態では、2つの支持平板35,35によりプラグユニット21…の溝25の部分を上下から挟み込む構成としているが、プラグユニット21…の一方側のみを支持平板35により溝25に係止させ、他方側を例えば面状部材により支えるように構成してもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、支持平板35の縁部35aが3つのプラグユニット21…の配置範囲に渡ってフラットにされた例を示したが、縁部35aの形態を次のように変更してもよい。すなわち、支持平板35の縁部35aに各プラグユニット21の間に張り出して各プラグユニット21を仕切る張出枠を設ける一方、個々のプラグユニット21と張出枠との間に隙間を設ける。このような構成としても、個々のプラグユニット21をそれぞれ左右方向(プラグユニット21の並列方向)に変位可能に支持することができる。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、例えば医療用の蛍光検出装置に使用される光プローブ、その光コネクタプラグおよび光学システムに適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
10 光プローブ
11 光ファイバ
20 光コネクタプラグ
21 プラグユニット
22 フェルール
25 溝
31 ハウジング
32 係止片
32a 係止爪
35 支持平板
40 プローブケーブル
100 光学装置
110 光コネクタレセプタクル
111 レセプタクルユニット
112 固定枠
114 レセプタクルケース
114a 被係止部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面に光軸に対して垂直方向の溝が形成された複数の光コネクタプラグユニットと、
これら複数の光コネクタプラグユニットを並列させ、且つ、当該複数の光コネクタプラグユニットの各先端部を外部に露出させた状態で当該複数の光コネクタプラグユニットを囲うハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ前記複数の光コネクタプラグユニットの前記溝に係止して前記複数の光コネクタプラグユニットを支持する支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記複数の光コネクタプラグユニットの各先端部が前記複数の光コネクタプラグユニットが並んでいる並列方向へ変位可能な状態に当該複数の光コネクタプラグユニットを支持することを特徴とする光コネクタプラグ。
【請求項2】
前記支持部材は、
前記複数の光コネクタプラグユニットを前記並列方向へ移動可能な状態に支持していることを特徴とする請求項1記載の光コネクタプラグ。
【請求項3】
前記支持部材は平板状の部材であり、前記溝に嵌った状態で前記複数の光コネクタプラグユニットを支持することを特徴とする請求項1記載の光コネクタプラグ。
【請求項4】
前記ハウジングに設けられて接続相手の光コネクタレセプタクルに係止可能な係止片を備えていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタプラグ。
【請求項5】
複数の光ファイバと、
これら複数の光ファイバが通されるチューブと、
このチューブの後端側に設けられた請求項1〜4のいずれか一項に記載の光コネクタプラグと、
を備え、
前記複数の光ファイバの先端が光を入出射可能な状態に前記チューブの先端側に固定される一方、前記複数の光ファイバの後端が前記光コネクタプラグに連結されていることを特徴とする光プローブ。
【請求項6】
請求項5に記載の光プローブと、
前記光プローブが接続される光コネクタレセプタクルを有する光学装置とを備え、
前記光コネクタレセプタクルは、
前記複数の光コネクタプラグユニットがそれぞれ接続可能な複数のレセプタクルユニットと、
前記複数のレセプタクルユニットを並列させた状態に固定する固定枠とを備えていることを特徴とする光学システム。
【請求項7】
請求項4に記載の光コネクタプラグを有する光プローブと、
前記光コネクタプラグが接続される光コネクタレセプタクルを有する光学装置とを備え、
前記光コネクタレセプタクルは、
前記複数の光コネクタプラグユニットがそれぞれ接続可能な複数のレセプタクルユニットと、
前記複数のレセプタクルユニットを一列に並列させた状態に固定する固定枠と、
前記光コネクタプラグの前記係止片が係止される被係止部と、
を備えていることを特徴とする光学システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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