説明

光センサ

【課題】簡素な構造でありながら、より高い自由度をもって、しかもより高い精度での感度調整を可能とする光センサを提供する
【解決手段】不透明な円盤状の板材から形成された遮光板40を自由回転可能に軸支する。そしてこの遮光板40に、その回転軸41を中心とした回転方向についての180度を超える領域にわたってその幅が連続的に変化する態様で、同遮光板40を貫通する透光用のスリット42を設ける。また、遮光板40の回転軸41を外装フィルタ50の回転の中心に対して偏倚して設け、遮光板40の回転半径よりも外装フィルタ50の回転半径を大きく設定するとともに、遮光板40の外周面には外歯ギア43を、外装フィルタ50の内周面には内歯ギア53をそれぞれ形成している。それら外歯ギア43と内歯ギア53との噛合に基づき遮光板40を外装フィルタ50の回転に追従させて回転させることで受光素子20に入射される光量を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば車両のオートライトシステムやオートエアコンシステム等に採用されて、太陽やその他の光源から発せられる光の光量を検出する光センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の光センサとしては、例えば特許文献1に記載の光センサが知られている。図14〜図16に、この特許文献1に記載のセンサをもとにその概要を示す。
図14に示されるように、この光センサは、角柱形状のセンサハウジング110の上部に、例えば光透過性の合成樹脂などで形成された外装フィルタ150を備えて構成されている。この外装フィルタ150の内部を平面方向から見た内部構造を図15に示す。
【0003】
同図15に示されるように、この光センサは、上記センサハウジング110(図14)の上面中心部に設けられて、受光量に応じた電気信号を出力する受光素子20と、外装フィルタ150を透過して入射した光をこの受光素子20の上方から遮ることで該受光素子20に入射する光の光量を調節する遮光板140とを基本的に有して構成されている。このうち、遮光板140には、受光素子20の受光面を遮る部分に、その幅が段階的に順次広がるスリット142a〜142cが形成されている。そして、このスリット142a〜142cが設けられた部分から図中左方には、先端部に回転軸141を有するアーム144aが延設されている。他方、同遮光板140の上記スリット142a〜142cが設けられた部分から図中右方には、上記外装フィルタ150の内側壁に形成された突起150aに先端部が挟持されるアーム144bが延設されている。
【0004】
図16(a)および(b)はそれぞれ、上記受光素子20に入射する光の光量調整態様についてその一例を模式的に示したものであり、次に、先の図15およびこの図16を参照して、同光センサによる調光動作を簡単に説明する。
【0005】
この光センサでは、上記の構成のもと、受光素子20で検出される光量の調整、すなわち感度の調整を行うに際して、まず、先の外装フィルタ150を例えば時計方向に15度回転させる。このとき、図16(a)に示されるように、また上述のように、遮光板140のアーム144bが先の突起150aに挟持されているため、外装フィルタ150の回転に伴って、遮光板140も上記回転軸141を中心として15度回転されることとなる。したがってこのとき、遮光板140は、図15に示したスリット幅142bをもって受光素子20の受光面を遮る状態から、スリット幅142aをもって受光素子20の受光面を遮る状態に変更され、その遮光幅が相対的に狭くなる。すなわち、受光素子20によって検出される光量は、外装フィルタ150を回転させる前と比較して減少し、光センサとしての感度が抑制されることとなる。また逆に、外装フィルタ150を反時計方向に15度回転させる場合にあっては、遮光板140は、先の図15に示したスリット幅142bをもって受光素子20の受光面を遮る状態から、スリット幅142cをもって受光素子20の受光面を遮る状態に変更され、その遮光幅が相対的に広くなる。すなわち、受光素子20によって検出される光量は、外装フィルタ150を回転させる前と比較して増加し、光センサとしての感度が高められることとなる。
【特許文献1】特開平11−72354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、上記従来の光センサによれば、外装フィルタ150を時計方向あるいは反時計方向に回転させることで受光素子20の受光面に入射する光量、すなわち光センサとしての感度を調整することはできる。ただし、この光センサにあっては上述のように、外装フィルタ150の回転可能な範囲が時計方向および反時計方向を合わせても最大で30度と狭い割には、光センサとしての感度調整範囲が広いため、外装フィルタ150の回転量に対する光センサの感度の変化度合いも自ずと大きくなる。したがって、このような光センサでは、
・車両に搭載される場合には、車両の振動等に起因して外装フィルタ150の相対角度がわずかでも変化するようなことがあると、光センサとしての感度が過大に変更されてしまうおそれがある。
・ユーザによる感度設定に際しても、外装フィルタ150のわずかな回転で光センサとしての感度が大きく変更されるため、細かな設定が難しい。
等々、実用上はなお改良の余地を残すものとなっている。
【0007】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡素な構造でありながら、より高い自由度をもって、しかもより高い精度での感度調整を可能とする光センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ハウジングに設けられた受光素子と、前記ハウジングの上部に回転可能に設けられた外装フィルタと、該外装フィルタの回転に追従して回転して前記受光素子の受光面に入射される光の量を調整する遮光部材とを備える光センサとして、前記遮光部材には、その中心に回転軸を設けるとともに、該回転軸を中心とした回転方向についての任意の領域にわたって前記受光素子の受光面に入射される光の量を順次調整する調光機構を設けることとした。
【0009】
光センサとしてのこのような構成によれば、遮光部材の回転軸がその中心に設けられるとともに、上記調光機構がその回転方向についての任意の領域にわたって設けられるため、外装フィルタの回転量に対する光センサとしての感度調整にかかる分解能を大幅に高めることが可能となる。したがってこの場合、当該光センサが例えば車両に搭載され、車両の振動等に起因して外装フィルタの相対角度がわずかに変化するようなことがあったとしても、同光センサとしての感度が急変するようなことはなくなる。また、ユーザによる感度設定あるいは感度変更に際しても、外装フィルタの回転量に対して光センサとしての感度を徐々に変更することが可能となるため、よりきめの細かな設定を行うことができるようになる。すなわち、簡素な構造と高い自由度をもって、光センサとしての高い精度での感度調整を実現することができるようになる。
【0010】
また、上記請求項1に記載の構成において、請求項2に記載の発明によるように、前記遮光部材を、前記受光素子の受光面上で自由回転可能に、すなわち外装フィルタの回転に追従するかたちで自由回転可能に軸支することとすれば、前記遮光部材上には、いわば用途自在の領域が確保されるようになる。したがって例えば、この用途自在の領域においても前記調光機構を延設する、あるいは、この用途自在の領域を、前記受光素子の受光面に入射しようとする光を遮断する領域とする、またあるいは、この用途自在の領域を、前記受光素子の受光面に一定量の光を入射させる領域とするなど、この用途自在の領域を適宜に利用することにより、光センサとしての感度調整にかかる自由度をさらに高めることができるようになる。
【0011】
そして、上記請求項1または2に記載の構成において、例えば請求項3に記載の発明によるように、前記調光機構を、前記遮光部材の回転軸を中心とした回転方向の全域にわたって設けることとすれば、前記遮光部材において調光機構を設けることのできる領域が最大限に活用され、光センサとしてのより広いダイナミックレンジが確保されるようになる。
【0012】
なお、上記請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、例えば請求項4に記載の発明によるように、前記調光機構を、前記遮光部材の回転に伴い、前記受光素子の受光面に入射される光の量を連続的もしくは段階的に調整可能に設けることとすれば、外装フィルタの回転量に対する光センサの感度の変化度合いに一定の関係が設定されるため、ユーザによる光センサとしての感度設定あるいは感度変更を、連続的もしくは段階的に、しかも容易に行うことができるようになる。
【0013】
そして、このような調光機構としては、例えば請求項5に記載の発明によるように、
(a1)前記遮光部材を不透明な円盤状の板材から構成するとともに、前記調光機構を、この円盤状の板材を貫通するように形成された透光用のスリットのスリット幅が同板材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設ける。
あるいは請求項6に記載の発明によるように、
(a2)前記遮光部材を半透明な円盤状のフィルム状の部材から構成するとともに、前記調光機構を、このフィルム状の部材の透明度が同フィルム状の部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設ける。
あるいは請求項7に記載の発明によるように、
(a3)前記遮光部材を半透明な円盤状の樹脂部材から構成するとともに、前記調光機構を、この円盤状の樹脂部材の厚みが同樹脂部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設ける。
あるいは請求項8に記載の発明によるように、
(a4)前記遮光部材を半透明なドーム状の樹脂部材から構成するとともに、前記調光機構を、このドーム状の樹脂部材の内方の厚みが同樹脂部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設ける。
あるいは請求項9に記載の発明によるように、
(a5)前記遮光部材を不透明な円盤状の板材から構成するとともに、前記調光機構を、この円盤状の板材を貫通するように形成された透光用の貫通孔の配設密度が同板材の回転方向に段階的に変化する態様で設ける。
等々が有効である。
【0014】
ちなみに、上記(a1)の構成(請求項5)によれば、遮光部材の回転に伴い、透光用のスリットのスリット幅に応じて受光素子の受光面に入射される光の光量が連続的もしくは段階的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるとともに、上記遮光部材の実現も容易である。また、上記(a2)の構成(請求項6)によれば、遮光部材の回転に伴い、フィルム状の部材の透明度に応じて受光素子の受光面に入射される光の光量が連続的もしくは段階的に調整されるため、この場合も光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。そしてこの場合には、遮光部材の軽量化が併せて図られることともなり、ひいては光センサ自体の軽量化が図られるようにもなる。しかもこの場合、常に受光素子の受光面全面にて入射光を受ける構成となるため、光センサとしての指向性を変化させることなく感度設定あるいは感度変更を実行することができるようになる。また、上記(a3)あるいは(a4)の構成(請求項7、請求項8)によれば、遮光部材の回転に伴い、円盤状の樹脂部材の厚みあるいはドーム状の樹脂部材の内方の厚みに応じて受光素子の受光面に入射される光の光量が連続的もしくは段階的に調整されるようになり、やはりこの場合も、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。そしてこの場合も、常に受光素子の受光面全面にて入射光を受ける構成となるため、光センサとしての指向性を変化させることなく感度設定あるいは感度変更を実行することができるようになる。また、上記(a5)の構成(請求項9)によれば、遮光部材の回転に伴い、透光用の貫通孔の配設密度に応じて受光素子の受光面に入射される光の光量が段階的に調整される。したがってこの場合も、光センサとしての感度調整あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。また、このような調光機構の実現にあたっては、例えばパンチングメタル等を採用することができることから、上記遮光部材の実現も容易である。
【0015】
一方、上記請求項1〜9に記載の構成において、請求項10に記載の発明では、前記遮光部材の回転軸を前記外装フィルタの回転の中心に対して偏倚して設けるとともに、前記外装フィルタの回転半径と前記遮光部材の回転半径とを「外装フィルタの回転半径」>「遮光部材の回転半径」なる関係に設定することとした。
【0016】
一般に、外装フィルタの回転半径が遮光部材の回転半径よりも大きい場合には、外装フィルタの回転量に対する遮光部材の回転量は相対的に大きくなる。したがって、外装フィルタの回転量に対する光センサの感度の変化度合いも大きくなる。ただし、ここでは前述のように、光センサとしての感度調整にかかる分解能がそもそも高められていることから、このような構成によって、外装フィルタの回転量に対する光センサの感度変化が促進され、感度調整にかかる精度の向上と調整操作にかかる迅速性の確保との好適な両立が図られるようになる。
【0017】
なお、このような態様での外装フィルタと遮光部材との係合構造としては、例えば請求項11に記載の発明によるように、
(b1)前記遮光部材の外周面を前記外装フィルタの内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接させる。
あるいは請求項12に記載の発明によるように、
(b2)前記遮光部材の外周面には外歯ギアを形成し、前記外装フィルタの内周面には内歯ギアを形成するとともに、それら外歯ギアと内歯ギアとの噛合に基づいて前記遮光部材を前記外装フィルタの回転に追従させて回転させる。
等々の構造が採用可能である。
【0018】
また、特に上記請求項12に記載の構成において、請求項13に記載の発明では、前記遮光部材の外歯ギアおよび前記外装フィルタの内歯ギアの少なくとも一方に対し、それらギアの噛合部以外の部分でギア歯に弾性係合される係合部材を設けることとした。
【0019】
光センサとしてのこのような構成によれば、前記外装フィルタの回転に連動した前記遮光部材の回転に伴い、ギア歯の山部および谷部が前記係合部材に順次弾性係合するため、外装フィルタには適度な回転抵抗が生じることとなる。したがって、例えば車両に搭載される場合には、車両の振動等に起因して生じる感度変化をより好適に抑制することができるようになり、ユーザによる感度設定あるいは感度変更に際しては、適度なクリック感が得られるようにもなる。
【0020】
他方、上記請求項1〜9に記載の構成において、請求項14に記載の発明では、前記遮光部材の回転中心および回転半径と前記外装フィルタの回転中心および回転半径とを同一に設定することとした。
【0021】
上述のように、外装フィルタの回転半径が遮光部材の回転半径よりも大きい場合には、光センサとしての感度調整の操作にかかる迅速性が確保されることとはなるが、反面、折角高めた分解能がある程度犠牲となることも否めない。この点、光センサとしての上記構成によれば、外装フィルタの回転量に対する遮光部材の回転量は基本的に同一となるため、上記高めた分解能、あるいはダイナミックレンジがそのまま活かされるようになる。したがって、特に感度の調整精度を重視する場合には有効な構成となる。またこの場合、遮光部材とほぼ同じ大きさで同心円状に外装フィルタを配設することができるため、光センサとしての体格の小型化を図ることができるようにもなる。
【0022】
なお、このような態様での外装フィルタと遮光部材との係合構造としては、例えば請求項15に記載の発明によるように、
(c1)前記遮光部材の外周面を、その全周が前記外装フィルタの内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接させる。
あるいは請求項16に記載の発明によるように、
(c2)前記遮光部材を、前記外装フィルタの内部機構として同外装フィルタと一体に形成する。
等々の構造が採用可能である。特に、上記(c2)の構造(請求項16)によるように、外装フィルタと遮光部材とを一体に形成することとすれば、構造の簡素化とともに、外装フィルタの回転量と遮光部材の回転量とを完全に一致させることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、この発明にかかる光センサの第1の実施の形態について、図1および図2を参照して詳細に説明する。
【0024】
この実施の形態では、以下に詳述するように、不透明な円盤状の板材から形成された遮光板(遮光部材)を受光素子の受光面上で自由回転可能に軸支する。そしてこの遮光板には、その中心に回転軸が設けられており、該回転軸を中心とした回転方向についての例えば180度を超える領域にわたってその幅が連続的に変化する態様で、同遮光板を貫通する透光用のスリットが設けられている。また、遮光板の回転軸を外装フィルタの回転の中心に対して偏倚して設け、遮光板の回転半径よりも外装フィルタの回転半径を長く設定するとともに、遮光板の外周面には外歯ギアを、外装フィルタの内周面には内歯ギアをそれぞれ形成している。そして、それら外歯ギアと内歯ギアとの噛合に基づき遮光板を外装フィルタの回転に追従させて回転させることで、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を高い精度で実現するようにしている。
【0025】
図1は、この実施の形態にかかる光センサについて、各構成要素を分解して示したものである。また、図2(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図2(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。まず、これら図1および図2を参照しつつ、この実施の形態の光センサの構成および機能について詳細に説明する。
【0026】
すなわち、この実施の形態の光センサは、大きくは、
・角柱形状からなるセンサハウジング10の上面10aの中心部に配設されて、入射する光の光量に応じた電気信号を出力する受光素子20。
・上記センサハウジング10の上面10aに配設されて、以下に説明する遮光板(遮光部材)40の回転軸41が挿入される軸孔31と、上記受光素子20の受光面に対応して設けられて遮光板40を透過した光を通過させる円形状の貫通孔とをそれぞれ有する保持板30。
・その中心に設けられた上記回転軸41を中心とした回転方向についての例えば180度を超える領域にわたってその幅が連続的に変化する態様で形成された透光用のスリット(調光機構)42と、以下に説明する外装フィルタ50の内周面に形成された内歯ギア53に噛合される外歯ギア43とを有する、不透明な円盤状の板材から構成される遮光板40。
・上記センサハウジング10の上部に回転可能に設けられる、光透過性の合成樹脂にて形成された外装フィルタ50。
等々を備えて構成されている。
【0027】
ここで、図2(a)に示されるように、上記遮光板40に設けられたスリット42は、上記回転軸41を中心にその図中左方から図中中央、さらには図中右方にかけてその幅がW1→W2→W3と順次連続的に大きくなる態様で形成されている。そして、例えばこれら3種のスリット幅W1〜W3についていえば、スリット幅W1は上記受光素子20の受光面の幅よりも狭く、スリット幅W2は同受光素子20の受光面の幅とほぼ同等に、スリット幅W3は同受光素子20の受光面の幅よりも広く形成されている。このようなスリット42が、上記回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22について、180度を超える領域にわたって設けられることで、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0028】
また、同図2(a)に示されるように、遮光板40の外周面に形成された外歯ギア43は、図中下方において、外装フィルタ50の内周面に形成された内歯ギア53と噛合されている。したがって例えば、外装フィルタ50が回転方向F11(時計回り)に回転すると、これに追従して遮光板40は回転方向F21(時計周り)に回転されることとなり、逆に外装フィルタ50が回転方向F12(反時計回り)に回転すると、遮光板40もこれに追従して回転方向F22(反時計回り)に回転されることとなる。
【0029】
また、同じく図2(a)から明らかなように、外装フィルタ50の回転半径は遮光板40の回転半径よりも大きく形成された上で、外歯ギア43と内歯ギア53とが噛合されている。そのため、外装フィルタ50の回転中心(図示略)を中心とした回転量に対する遮光板40の回転軸41を中心とした回転量は相対的に大きくなり、したがって外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度の変化も大きくなる。
【0030】
次に、このように構成された光センサによる感度設定あるいは感度変更について説明する。
同光センサによる感度設定あるいは感度変更に際しては、外装フィルタ50を例えば回転方向F11に回転させる。このとき、遮光板40は外装フィルタ50の回転に追従して回転するため、遮光板40も回転方向F21に回転されることは上述の通りである。したがってこのとき、遮光板40は、図2(a)に示すスリット幅W2をもって受光素子20の受光面を遮る状態から、スリット幅W1側のスリット幅をもって受光素子20の受光面を遮る状態に変更される。すなわち、受光素子20によって検出される光量は、外装フィルタ50を回転させる前と比較して減少し、光センサとしての感度が抑制されることとなる。また逆に、外装フィルタ50を回転方向F12に回転させる場合にあっては、遮光板40は、先の図2(a)に示したスリット幅W2をもって受光素子20の受光面を遮る状態から、スリット幅W3側のスリット幅をもって受光素子20の受光面を遮る状態に変更される。すなわち、受光素子20によって検出される光量は、外装フィルタ50を回転させる前と比較して増加し、光センサとしての感度が高められることとなる。
【0031】
なおこの際、上述のように、外装フィルタ50の回転量に対する遮光板40の回転量は相対的に大きくなり、したがって外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度の変化も大きくなる。ただし、これも上述のように、同実施の形態の光センサでは、同光センサとしての感度調整にかかる分解能がそもそも高められていることから、このような外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度変化の促進によって、感度調整にかかる精度の向上と調整操作にかかる迅速性の確保との好適な両立が図られている。
【0032】
以上説明したように、この第1の実施の形態の光センサによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)遮光板40に、その回転軸41を中心とした回転方向についての180度を超える領域にわたって、調光機構を構成するスリット42を設けることとした。これにより、例えば180度以上の広い領域にわたってスリット42が遮光板40に設けられるため、外装フィルタ50の回転量に対する光センサとしての感度調整あるいは感度変更にかかる分解能が大幅に高められるようになる。
【0033】
(2)遮光板40の回転軸41を外装フィルタ50の回転の中心に対して偏倚して設け、遮光板40の回転半径よりも外装フィルタ50の回転半径を長く設定することとした。これにより、外装フィルタ50の回転中心を中心とした回転量に対する遮光板40の回転軸41を中心とした回転量は相対的に大きくなり、したがって外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度の変化も大きくなる。ただし、上記(1)の効果によるように、そもそも感度調整にかかる分解能が高められていることから、外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度変化の促進によって、感度調整にかかる精度の向上と調整操作にかかる迅速性の確保との好適な両立が図られるようになる。
【0034】
(3)スリット42を、遮光板40の回転軸41を中心とした回転に伴い、受光素子20の受光面に入射される光の量を連続的に調整可能に形成することとした。これにより、外装フィルタ50の回転量に対する光センサの感度の変化度合いに一定の関係が設定されるため、ユーザによる光センサとしての感度設定あるいは感度変更を、連続的に、しかも容易に行うことができるようになる。
【0035】
(4)不透明な円盤状の板材にスリット42を上述の態様で設けるだけの簡易な構成によって上記遮光板40を形成することができたため、その実現も容易である。
(第2の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第2の実施の形態について、図3を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図3(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図3(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。また、同図3において、先の図2に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
【0036】
これら図3(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した先の第1の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図3に示されるように、半透明な円盤状のフィルム状の部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成するフィルム状の部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたってその透明度が連続的に変化する態様でその透明度の設定がなされている。
【0037】
より具体的には、図3(a)に示されるように、フィルム状の部材(調光機構)42aは、その透明度が例えば回転軸41の図中下方左側において最も高く設定されており、したがって同部分において、フィルム状の部材42aを透過する光の量が最も多くなる。そして、このフィルム状の部材42aの透明度は、回転軸41の図中下方を起点として、回転方向F21として示される矢印の方向に徐々に低くなり、回転軸41の図中下方右側において最も低く設定されている。したがって同部分においては、フィルム状の部材42aを透過する光の量も最も少なくなる。すなわち、このフィルム状の部材42aを備える遮光板40aは、回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22に応じて、全域にわたり、その透明度が図3(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0038】
なお、ここでは上述のように、フィルム状の部材42aは、回転軸41を中心とした回転方向の全域にわたってその透明度が連続的に変化しているため、遮光板40aにおいて遮光度合いを調整することのできる領域が最大限に活用され、光センサとしてのより広いダイナミックレンジが確保されている。
【0039】
以上説明したこの第2の実施の形態の光センサによれば、先の第1の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
(5)遮光板40aの回転軸41を中心とした回転方向の全域にわたって、調光機構を構成するフィルム状の部材42aを設けることとした。これにより、遮光板40aの利用可能な領域を最大限に活用することができるようになり、光センサとしてのより広いダイナミックレンジが確保されるようになる。
【0040】
(6)半透明な円盤状のフィルム状の部材42aによって遮光板40aを形成し、該遮光板40aには、その回転方向にその透明度が連続的に変化する態様でこのフィルム状の部材42aを設けることとした。これにより、遮光板40aの回転に伴い、フィルム状の部材42aの透明度に応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が連続的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。
【0041】
(7)また、こうしたフィルム状の部材42aを採用することで、遮光板40aとしての軽量化が併せて図られることともなり、ひいては光センサ自体の軽量化が図られるようにもなる。
【0042】
(8)しかも、常に受光素子20の受光面全面にて入射光を受ける構成であるため、光センサとしての指向性を変化させることなく感度設定あるいは感度変更を実行することができるようになる。
(第3の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第3の実施の形態について、図4を参照して、先の第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図4(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図4(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0043】
これら図4(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した第1の実施の形態をはじめ、図3に示した第2の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図4に示されるように、半透明な円盤状の樹脂部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成する樹脂部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたってその厚みが連続的に変化する態様の拡散板となっている。
【0044】
より具体的には、図4(b)に示されるように、拡散板(調光機構)42bは、その厚みが回転軸41を中心とした回転方向に連続的に変化するように形成されている。そして、このような拡散板42bが図4(a)に示される態様でセットされることにより、例えば上記回転軸41の図中下方左側において最も薄くなり、したがって同部分において拡散板42bを透過する光の量が最も多くなる。そして、この拡散板42bの厚みは、回転軸41の図中下方を起点として、回転方向F21として示される矢印の方向に徐々に厚くなり、回転軸41の図中下方右側において最も厚くなる。したがって、同部分において拡散板42bを透過する光の量も最も少なくなる。すなわち、この拡散板42bを備える遮光板40bも、回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22に応じて、全域にわたり、その透明度が図4(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0045】
以上説明したこの第3の実施の形態の光センサによれば、先の第1の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果、および先の第2の実施の形態の上記(5)および(8)に準じた効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
【0046】
(9)半透明な円盤状の樹脂部材からなり、その回転方向に厚みが連続的に変化する拡散板42bによって遮光板40bを形成することとした。これにより、遮光板40bの回転に伴い、拡散板42bの厚みに応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が連続的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。
(第4の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第4の実施の形態について、図5を参照して、先の第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図5(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図5(b)は遮光板自体の断面構造を模式的に示したものである。
【0047】
これら図5(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した第1の実施の形態をはじめ、図4に示した先の第3の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図5に示されるように、半透明なドーム状の樹脂部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成する樹脂部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたって内方の厚み(肉厚)が連続的に変化する態様の拡散ドームとなっている。
【0048】
すなわち、図5(b)に示されるように、遮光板40cを形成する拡散ドーム(調光機構)42cは、図5(a)に示す回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22に、全域にわたってその内壁420の厚さ(肉厚)が図中に二点鎖線にて示す態様で連続的に変化している。そして、このような拡散ドーム42cが図5(a)に示される態様でセットされることにより、例えば回転軸41の図中下方左側においてその肉厚が最も厚くなり、したがって同部分において拡散ドーム42cを透過する光の量は最も少なくなる。そして、この拡散ドーム42cの内方の厚み(肉厚)は、回転軸41の図中下方を起点として、回転方向F21として示される矢印の方向に徐々に薄くなり、回転軸41の図中下方右側において最も薄くなる。したがって、同部分において拡散ドーム42cを透過する光の量は最も少なくなる。すなわちこの拡散ドーム42cを備える遮光板40cも、回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22に応じて、全域にわたり、その透明度が図5(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0049】
以上説明したこの第4の実施の形態の光センサによっても、先の第1の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果、先の第2の実施の形態の上記(5)および(8)に準じた効果、そして先の第3の実施の形態の上記(9)の効果と同等もしくはそれに準じた効果が得られるようになる。
(第5の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第5の実施の形態について、図6を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図6(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図6(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0050】
これら図6(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した先の第1の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図6に示されるように、不透明な円盤状の板材によって遮光板を形成するとともに、この遮光板には、その回転軸を中心とした回転方向についての180度以上の領域にわたってその配設密度が段階的に変化する態様で透光用の複数の貫通孔を設けている。
【0051】
すなわち、図6(b)に示されるように、複数の貫通孔42dを調光機構とする遮光板40dは、それら貫通孔42dの配設密度が回転軸41を中心とした回転方向に段階的に変化する構造となっている。そして、このような遮光板40dが図6(a)に示される態様でセットされることにより、例えば上記回転軸41の図中下方左側において貫通孔42dの配設密度が最も高くなり、したがって同部分において遮光板40dを通過する光の量が最も多くなる。そして、上記貫通孔42dの配設密度は、回転軸41の図中下方を起点として、回転方向F21として示される矢印の方向に徐々に低くなり、回転軸41の図中下方右側において最も低くなる。したがって、同部分において遮光板40dを通過して受光素子20に到達する光の量も最も少なくなる。すなわち、この遮光板40dは、回転軸41を中心とする回転方向F21あるいはF22に応じて、180度以上の領域にわたり、貫通孔42dの配設密度が図6(a)に示す態様で段階的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0052】
以上説明したこの第5の実施の形態の光センサによれば、先の第1の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
(10)不透明な円盤状の板材から遮光板40dを形成し、該遮光板40dには、その回転方向にその配設密度が段階的に変化する態様で貫通孔42dを設けることとした。これにより、遮光板40dの回転に伴い、透光用の貫通孔42dの配設密度に応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が段階的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。また、このような貫通孔42dを調光機構とする遮光板40dの実現にあたっては、例えばパンチングメタル等を採用することができることから、その実現も容易である。
(第6の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第6の実施の形態について、図7を参照して、先の第1〜第5の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0053】
図7(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、外装フィルタと遮光板との係合にかかる基本的な構造は、先の図1〜図6に示した第1〜第5の実施の形態に準じた構造となっている。ただしこの実施の形態では、同図7に示されるように、遮光板40(40a〜40d)の外歯ギア43と外装フィルタ50の内歯ギア53との噛合部以外で上記外歯ギア43のギア歯に側方から弾性係合される係合部60を備える保持板30aを採用するようにしている。
【0054】
したがって、このように構成された光センサにおいても、感度設定あるいは感度変更に際して、
・矢印F1にて矢指するように外装フィルタ50を時計回りあるいは反時計回りに回転させること。
・そしてこのとき、遮光板40(40a〜40d)が、外装フィルタ50の回転に追従して矢印F2にて矢指するように回転することによって受光素子(図示略)に入射する光の量が順次調整されること。
は上述の通りである。ただしこの際、この実施の形態では、上記保持板30a上に配設された係合部60の突起が、同係合部60自体の弾性変形を通じて、外歯ギア43のギア歯の谷部に側方から当接される図7(a)に示される状態と、外歯ギア43のギア歯の山部に乗り上げる図7(b)に示される状態とを交互に繰返すこととなる。そしてこのため、遮光板40、ひいては外装フィルタ50には、光センサの感度設定あるいは感度変更に伴う回転操作に際して適度な回転抵抗が生じることとなる。
【0055】
以上説明したこの第6の実施の形態の光センサによれば、先の第1〜第5の実施による上述した各効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
(11)遮光板40(40a〜40d)の外歯ギア43と外装フィルタ50の内歯ギア53との噛合部以外で外歯ギア43のギア歯に弾性係合される係合部60を備える保持板30aを採用することとした。これにより、外装フィルタ50の回転に連動した遮光板40の回転に伴い、外歯ギア43のギア歯の山部および谷部に係合部60の突起が順次弾性係合されるため、外装フィルタ50にはその回転操作に伴って適度な回転抵抗が生じることとなる。したがって、このような光センサが例えば車両に搭載される場合には、車両の振動等に起因して生じる意図しない感度変化を好適に抑制することができるようになる。また例えば、ユーザによる感度設定あるいは感度変更に際しては、適度なクリック感が得られるようになる。
(第7の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第7の実施の形態について、図8を参照して、先の第6の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図8は、同光センサで採用される係合部について、(a)は遮光板の外歯ギアとの係合態様を平面方向から模式的に示したものであり、(b)および(c)は遮光板の外歯ギアとの係合および係合離脱態様をそれぞれ側面方向から模式的に示したものである。
【0056】
図8(a)〜(c)に示されるように、この実施の形態では、遮光板40(40a〜40d)の外歯ギア43と外装フィルタ50の内歯ギア53との噛合部以外で外歯ギア43のギア歯に下方から弾性係合される係合部60aを備える保持板30bを採用している。
【0057】
このように構成された光センサにおいても、感度設定あるいは感度変更に伴う矢印F1にて矢指する態様での外装フィルタ50の回転に追従して遮光板40(40a〜40d)が矢印F2にて矢指する態様で回転する際、上述同様の回転抵抗が得られるようになる。すなわち、上記保持板30b上に形成された係合部60aも、その弾性変形を通じて、外歯ギア43のギア歯の谷部にその下方から当接される図8(b)に示される状態と、外歯ギア43のギア歯の山部に乗り上げる図8(b)に示される状態とを交互に繰返すこととなる。したがってこの場合も、遮光板40、ひいては外装フィルタ50には、光センサの感度設定あるいは感度変更に伴う回転操作に際して適度な回転抵抗、クリック感が得られるようになる。
【0058】
以上説明したように、この第7の実施の形態の光センサによっても先の第6の実施の形態と同等もしくはそれに準じた効果が得られるようになる。
なお、以上説明した第1〜第7の実施の形態に関しては、例えば以下の形態で適宜変更してこれを実施することもできる。
【0059】
・上記第6あるいは第7の実施の形態では、遮光板40(40a〜40d)の外歯ギア43と外装フィルタ50の内歯ギア53との噛合部以外の部分で外歯ギア43のギア歯に弾性係合される係合部60あるいは60aを保持板30aあるいは30bに設け、係合部60あるいは60aの弾性変形に基づき遮光板40ひいては外装フィルタ50に回転抵抗を付与する構造とした。しかし、係合部によるギア歯との弾性係合態様はこれに限られない。例えば、中央部が開口された底面を有する円筒の該底部に球体を挿入するとともに、この球体を同じく円筒内に挿入したばねによって押圧する構造の係合部を設け、この円筒の底面から表出している球体を上記ギア歯に弾性係合させる構造等も適宜採用することができる。また、係合部の係合対象についてはこれを、遮光板40の外歯ギア43に代えて、外装フィルタ50の内歯ギア53としてもよく、さらにはこれらを併用することとしてもよい。要は、遮光板40(40a〜40d)および外装フィルタ50の少なくとも一方に対し、それらギアの噛合部以外の部分でギア歯に弾性係合されるものであればよい。
【0060】
・上記第1〜5の実施の形態では、遮光板40(40a〜40d)の外周面には外歯ギア43を形成し、外装フィルタ50の内周面には内歯ギア53を形成して、それら外歯ギア43と内歯ギア53との噛合に基づき遮光板40が外装フィルタ50の回転に追従して回転する構造とした。これに代えて、遮光板40(40a〜40d)の外周面を外装フィルタ50の内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接させ、これによって遮光板40が外装フィルタ50の回転に追従する構造としてもよい。
(第8の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第8の実施の形態について、図9を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図9(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図9(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0061】
これら図9(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した先の第1の実施の形態に準じた構成となっている。ただしこの実施の形態では、同図9に示されるように、受光素子20を偏倚した位置に設けるとともに、遮光板の回転中心および回転半径と外装フィルタの回転中心および回転半径とを同一に設定し、遮光板の外周面を、その全周が外装フィルタの内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接される構造としている。
【0062】
より具体的には、図9(a)に示されるように、上記遮光板45に設けられたスリット47は、上記回転軸46を中心にその図中左方から図中上方、さらには図中右方にかけてその幅がW1→W2→W3と順次連続的に大きくなる態様で形成されている。そして、例えばこれら3種のスリット幅W1〜W3についていえば、スリット幅W1は上記受光素子20の受光面の幅よりも狭く、スリット幅W2は同受光素子20の受光面の幅とほぼ同等に、スリット幅W3は同受光素子20の受光面の幅よりも広く形成されている。このようなスリット47が、上記回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12について、180度を超える領域にわたって設けられることで、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0063】
また、図9(a)から明らかなように、遮光板45の回転中心(回転軸46)および回転半径は外装フィルタ50aの回転中心および回転半径と同一に設定された上で、遮光板45の外周面48は、その全周が外装フィルタ50aの内周面58に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接されている。そのため、遮光板45の外周面と外装フィルタ50aの内周面との間に生じる所定の摩擦力の作用により、外装フィルタ50aの回転は遮光板45の回転に連動されることとなる。
【0064】
以上説明したこの第9の実施の形態の光センサによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)遮光板45に、その回転軸46を中心とした回転方向についての180度を超える領域にわたって、調光機構を構成するスリット47を設けることとした。これにより、例えば180度以上の広い領域にわたってスリット47が遮光板45に設けられるため、外装フィルタ50aの回転量に対する光センサとしての感度調整あるいは感度変更にかかる分解能が大幅に高められるようになる。
【0065】
(2)受光素子20を偏倚した位置に設けるとともに、遮光板45の回転中心(回転軸46)および回転半径と外装フィルタ50aの回転中心および回転半径とを同一に設定することとした。これにより、外装フィルタ50aの回転中心を中心とした回転量と遮光板45の回転軸46を中心とした回転量とは基本的に同一となるため、上記(1)の効果、すなわち高められた分解能がそのまま活かされるようになる。したがって、特に感度の調整精度を重視する場合に有効となる。また、遮光板45とほぼ同じ大きさで同心円状に外装フィルタ50aを配設することができるため、光センサの体格の小型化を図ることができるようになる。
【0066】
(3)スリット47を、遮光板45の回転軸46を中心とした回転に伴い、受光素子20の受光面に入射される光の量を連続的に調整可能に形成することとした。これにより、外装フィルタ50aの回転量に対する光センサの感度の変化度合いに一定の関係が設定されるため、ユーザによる光センサとしての感度設定あるいは感度変更を、連続的に、しかも容易に行うことができるようになる。
【0067】
(4)不透明な円盤状の板材にスリット47を上述の態様で設けるだけの簡易な構成によって上記遮光板45を形成することができたため、その実現も容易である。
(第9の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第9の実施の形態について、図10を参照して、先の第8の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図10(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図10(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0068】
これら図10(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2で示した第1の実施の形態をはじめ、図9に示した先の第8の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図10に示されるように、半透明な円盤状のフィルム状の部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成するフィルム状の部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたってその透明度が連続的に変化する態様でその透明度の設定がなされている。
【0069】
より具体的には、図10(a)に示されるように、フィルム状の部材(調光機構)47aは、その透明度が例えば回転軸46の図中下方左側において最も高く設定されており、したがって同部分において、フィルム状の部材47aを透過する光の量が最も多くなる。そして、このフィルム状の部材47aの透明度は、回転軸46の図中下方を起点として、回転方向F11として示される矢印の方向に徐々に低くなり、回転軸46の図中下方右側において最も低く設定されている。したがって同部分においては、フィルム状の部材47aを透過する光の量も最も少なくなる。すなわち、このフィルム状の部材47aを備える遮光板45aは、回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12に応じて、全域にわたり、その透明度が図10(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0070】
なお、ここでは上述のように、フィルム状の部材47aは、回転軸46を中心とした回転方向の全域にわたってその透明度が連続的に変化しているため、遮光板45aにおいて遮光度合いを調整することのできる領域が最大限に活用され、光センサとしてのより広いダイナミックレンジが確保されている。
【0071】
以上説明したこの第9の実施の形態の光センサによれば、先の第8の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
(5)遮光板45aの回転軸46を中心とした回転方向の全域にわたって、調光機構を構成するフィルム状の部材47aを設けることとした。これにより、遮光板45aの利用可能な領域を最大限に活用することができるようになり、光センサとしてのより広いダイナミックレンジが確保されるようになる。
【0072】
(6)半透明な円盤状のフィルム状の部材47aによって遮光板45aを形成し、該遮光板45aには、その回転方向にその透明度が連続的に変化する態様でこのフィルム状の部材47aを設けることとした。これにより、遮光板45aの回転に伴い、フィルム状の部材47aの透明度に応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が連続的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。
【0073】
(7)また、こうしたフィルム状の部材47aを採用することで、遮光板45aとしての軽量化が併せて図られることともなり、ひいては光センサ自体の軽量化が図られるようにもなる。
【0074】
(8)しかも、常に受光素子20の受光面全面にて入射光を受ける構成であるため、光センサとしての指向性を変化させることなく感度設定あるいは感度変更を実行することができるようになる。
(第10の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第10の実施の形態について、図11を参照して、先の第9の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図11(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図11(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0075】
これら図11(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した第1の実施の形態をはじめ、先の図10に示した先の第9の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図11に示されるように、半透明な円盤状の樹脂部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成する樹脂部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたってその厚みが連続的に変化する態様の拡散板となっている。
【0076】
より具体的には、図11(b)に示されるように、拡散板(調光機構)47bは、その厚みが回転軸46を中心とした回転方向に連続的に変化するように形成されている。そして、このような拡散板47bが図11(a)に示される態様でセットされることにより、例えば上記回転軸46の図中下方左側において最も薄くなり、したがって同部分において拡散板47bを透過する光の量が最も多くなる。そして、この拡散板47bの厚みは、回転軸46の図中下方を起点として、回転方向F11として示される矢印の方向に徐々に厚くなり、回転軸46の図中下方右側において最も厚くなる。したがって、同部分において拡散板47bを透過する光の量も最も少なくなる。すなわち、この拡散板47bを備える遮光板45bも、回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12に応じて、全域にわたり、その透明度が図11(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0077】
以上説明したこの第10の実施の形態の光センサによれば、先の第8の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果、および先の第9の実施の形態の上記(5)および(8)に準じた効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
【0078】
(9)半透明な円盤状の樹脂部材からなり、その回転方向に厚みが連続的に変化する拡散板47bによって遮光板45bを形成することとした。これにより、遮光板45bの回転に伴い、拡散板47bの厚みに応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が連続的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。
(第11の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第11の実施の形態について、図12を参照して、先の第10の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図12(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図12(b)は遮光板自体の斜視構造を示したものである。
【0079】
これら図12(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2に示した第1の実施の形態をはじめ、先の図11に示した先の第10の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図12に示されるように、半透明なドーム状の樹脂部材によって遮光板を形成している。そしてこの遮光板を形成する樹脂部材は、その回転軸を中心とした回転方向の全域にわたって内方の厚み(肉厚)が連続的に変化する態様の拡散ドームとなっている。
【0080】
すなわち、図12(b)に示されるように、遮光板45cを形成する拡散ドーム(調光機構)47cは、図12(a)に示す回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12に、全域にわたってその内壁470の厚さ(肉厚)が図中に二点鎖線にて示す態様で連続的に変化している。そして、このような拡散ドーム47cが図12(a)に示される態様でセットされることにより、例えば回転軸46の図中下方左側においてその肉厚が最も厚くなり、したがって同部分において拡散ドーム47cを透過する光の量は最も少なくなる。そして、この拡散ドーム47cの内方の厚み(肉厚)は、回転軸46の図中下方を起点として、回転方向F11として示される矢印の方向に徐々に薄くなり、回転軸46の図中下方右側において最も薄くなる。したがって、同部分において拡散ドーム47cを透過する光の量は最も少なくなる。すなわちこの拡散ドーム47cを備える遮光板45cも、回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12に応じて、全域にわたり、その透明度が図12(a)に模式的に示す態様で連続的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0081】
以上説明したこの第11の実施の形態の光センサによっても、先の第8の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果、先の第9の実施の形態の上記(5)および(8)に準じた効果、そして先の第10の実施の形態の上記(9)の効果と同等もしくはそれに準じた効果が得られるようになる。
(第12の実施の形態)
次に、この発明にかかる光センサの第12の実施の形態について、図13を参照して、先の第8の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図13(a)は、同センサで採用される遮光板について外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示したものであり、図13(b)は遮光板自体の斜視光像を示したものである。
【0082】
これら図13(a)および(b)に示されるように、この実施の形態の光センサも、基本的には先の図1および図2で示した第1の実施の形態をはじめ、先の図9に示した先の第8の実施の形態に準じた構成となっている。ただし、この実施の形態では、同図13に示されるように、不透明な円盤状の板材によって遮光板を形成するとともに、この遮光板には、その回転軸を中心とした回転方向についてその配設密度が段階的に変化する態様で透光用の複数の貫通孔を設けている。
【0083】
すなわち、図13(b)に示されるように、複数の貫通孔47dを調光機構とする遮光板45dは、それら貫通孔47dの配設密度が回転軸46を中心とした回転方向に段階的に変化する構造となっている。そして、このような遮光板45dが図13(a)に示される態様でセットされることにより、例えば上記回転軸46の図中下方左側において貫通孔47dの配設密度が最も高くなり、したがって同部分において遮光板45dを通過する光の量が最も多くなる。そして、上記貫通孔47dの配設密度は、回転軸46の図中下方を起点として、回転方向F11として示される矢印の方向に徐々に低くなり、回転軸46の図中下方右側において最も低くなる。したがって、同部分において遮光板45dを通過して受光素子20に到達する光の量も最も少なくなる。すなわち、この遮光板45dは、回転軸46を中心とする回転方向F11あるいはF12に応じて、広い領域にわたり、貫通孔47dの配設密度が図13(a)に示す態様で段階的に変化しており、光センサとしての感度調整にかかる分解能が高められている。
【0084】
以上説明したこの第12の実施の形態の光センサによれば、先の第8の実施の形態の上記(1)〜(3)の効果に加え、新たに以下のような効果が得られるようになる。
(10)不透明な円盤状の板材から遮光板45dを形成し、該遮光板45dには、その回転方向にその配設密度が段階的に変化する態様で貫通孔47dを設けることとした。これにより、遮光板45dの回転に伴い、透光用の貫通孔47dの配設密度に応じて受光素子20の受光面に入射される光の光量が段階的に調整されるため、光センサとしての感度設定あるいは感度変更を容易に、しかも高精度に行うことができるようになる。また、このような貫通孔47dを調光機構とする遮光板45dの実現にあたっては、例えばパンチングメタル等を採用することができることから、その実現も容易である。
【0085】
なお、以上説明した第8〜第12の実施の形態に関しても、例えば以下の形態で適宜変更して実施することができる。
・上記第8〜第12の実施の形態では、遮光板45(45a〜45d)の回転中心および回転半径を外装フィルタ50aの回転中心および回転半径と同一に設定した上で、遮光板45の外周面48を、その全周が外装フィルタ50aの内周面58に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接させることとした。しかし、遮光板45についてはこれを、外装フィルタ50aの内部機構として同外装フィルタ50aと一体に形成することとしてもよい。これにより、外装フィルタ50aの回転量と遮光板45の回転量とを完全に一致させることができるようになる。
(他の実施の形態)
その他、上記各実施の形態に共通して変更可能な要素としては、以下のようなものがある。
【0086】
・上記各実施の形態では、遮光板40(40a〜40d)、あるいは遮光板45(45a〜45d)を軸支する回転軸41あるいは46が挿入される軸孔31と受光素子20の受光面に対応して設けられてそれら遮光板を透過した光を通過させる円形状の貫通孔とを有する保持板30あるいは30aを備えることとした。しかし、必要に応じて前記係合部60、60a(図7、図8)なども含め、上記軸孔31をセンサハウジング10の上面10aに形成することとすれば、保持板30あるいは30aについてはこれを割愛する構成とすることもできる。また逆に、回転軸41あるいは46を保持板30、30aあるいはセンサハウジング10の上面10aに設けて、その軸受についてはこれを遮光板側に形成する構成としてもよい。
【0087】
・上記各実施の形態では、第7および第12の実施形態を除いて、その調光機構の調光機能がいずれも、遮光板40(40a〜40c)、あるいは遮光板45(45a〜45c)の回転方向に連続的に変化する構造としたが、これら調光機構についてはこれを、その調光機能が段階的に変化する構造としてもよい。
【0088】
・上記実施の形態では、遮光板40(40a〜40d)、あるいは遮光板45(45a〜45d)を、受光素子20の受光面上で自由回転可能に軸支することとしたが、これに限られない。要は、それら遮光板の回転軸を中心とした回転方向に例えば180度以上の領域にわたって設けられる調光機構の調光機能が満たされる回転角度範囲をもって、同遮光板が軸支される構造であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】この発明にかかる光センサの第1の実施の形態について、各構成要素の組み付け構造を模式的に示す斜視図。
【図2】同実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図3】この発明にかかる光センサの第2の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図4】この発明にかかる光センサの第3の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図5】この発明にかかる光センサの第4の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその断面構造を模式的に示す断面図。
【図6】この発明にかかる光センサの第5の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図7】この発明にかかる光センサの第6の実施の形態で採用される係合部について、(a)は遮光板の外歯ギアの谷部との係合態様を平面方向から模式的に示す一部断面図。(b)は遮光板の外歯ギアの山部との係合態様を平面方向から模式的に示す一部断面図。
【図8】この発明にかかる光センサの第7の実施の形態で採用される係合部について、(a)は遮光板の外歯ギアとの係合態様を平面方向から模式的に示す一部断面図。(b)は遮光板の外歯ギアの谷部との係合態様を側面方向から模式的に示す断面図。(c)は遮光板の外歯ギアの山部との係合態様を側面方向から模式的に示す断面図。
【図9】この発明にかかる光センサの第8の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図10】この発明にかかる光センサの第9の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図11】この発明にかかる光センサの第10の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図12】この発明にかかる光センサの第11の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその断面構造を模式的に示す断面図。
【図13】この発明にかかる光センサの第12の実施の形態で採用される遮光板について、(a)は外装フィルタとの関係を平面方向から模式的に示す平面図。(b)はその斜視構造を示す斜視図。
【図14】従来の光センサの一例について、その外観を示す斜視図。
【図15】同従来の光センサについて、その内部構造を平面方向から模式的に示す一部断面図。
【図16】同従来の光センサについて、(a)および(b)は受光素子へ入射する光の光量調整態様の一例を模式的に示す平面図。
【符号の説明】
【0090】
10、110…センサハウジング、10a…センサハウジングの上面、20…受光素子、30、30a、30b…保持板、31…軸孔、40、40a、40b、40c、40d、45、45a、45b、45c、45d、140…遮光板(遮光部材)、41、46、141…回転軸、42、47、142a、142b、142c…スリット(調光機構)、42a、47a…フィルム状の部材(調光機構)、42b、47b…拡散板(調光機構)、42c、47c…拡散ドーム(調光機構)、42d、47d…貫通孔(調光機構)、43…外歯ギア、50、50a、150…外装フィルタ、53…内歯ギア、60、60a…係合部(係合部材)、144a、144b…アーム、150a…突起。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに設けられた受光素子と、前記ハウジングの上部に回転可能に設けられた外装フィルタと、該外装フィルタの回転に追従して回転して前記受光素子の受光面に入射される光の量を調整する遮光部材とを備える光センサにおいて、
前記遮光部材には、その中心に回転軸が設けられており、該回転軸を中心とした回転方向についての任意の領域にわたって前記受光素子の受光面に入射される光の量を順次調整する調光機構が設けられてなる
ことを特徴とする光センサ。
【請求項2】
前記遮光部材は、前記受光素子の受光面上で自由回転可能に軸支されてなる
請求項1に記載の光センサ。
【請求項3】
前記調光機構は、前記遮光部材の回転軸を中心とした回転方向の全域にわたって設けられてなる
請求項1または2に記載の光センサ。
【請求項4】
前記調光機構は、前記遮光部材の回転に伴い、前記受光素子の受光面に入射される光の量を連続的もしくは段階的に調整可能に設けられてなる
請求項1〜3のいずれか一項に記載の光センサ。
【請求項5】
前記遮光部材が不透明な円盤状の板材からなり、前記調光機構は、この円盤状の板材を貫通するように形成された透光用のスリットのスリット幅が同板材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設けられてなる
請求項4に記載の光センサ。
【請求項6】
前記遮光部材が半透明な円盤状のフィルム状の部材からなり、前記調光機構は、このフィルム状の部材の透明度が同フィルム状の部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設けられてなる
請求項4に記載の光センサ。
【請求項7】
前記遮光部材が半透明な円盤状の樹脂部材からなり、前記調光機構は、この円盤状の樹脂部材の厚みが同樹脂部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設けられてなる
請求項4に記載の光センサ。
【請求項8】
前記遮光部材が半透明なドーム状の樹脂部材からなり、前記調光機構は、このドーム状の樹脂部材の内方の厚みが同樹脂部材の回転方向に連続的もしくは段階的に変化する態様で設けられてなる
請求項4に記載の光センサ。
【請求項9】
前記遮光部材が不透明な円盤状の板材からなり、前記調光機構は、この円盤状の板材を貫通するように形成された透光用の貫通孔の配設密度が同板材の回転方向に段階的に変化する態様で設けられてなる
請求項4に記載の光センサ。
【請求項10】
前記遮光部材の回転軸は前記外装フィルタの回転の中心に対して偏倚して設けられ、前記外装フィルタの回転半径と前記遮光部材の回転半径とは

「外装フィルタの回転半径」>「遮光部材の回転半径」

なる関係に設定されてなる
請求項1〜9のいずれか一項に記載の光センサ。
【請求項11】
前記遮光部材の外周面は前記外装フィルタの内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接されてなる
請求項10に記載の光センサ。
【請求項12】
前記遮光部材の外周面には外歯ギアが形成され、前記外装フィルタの内周面には内歯ギアが形成され、それら外歯ギアと内歯ギアとの噛合に基づき前記遮光部材が前記外装フィルタの回転に追従して回転する
請求項10に記載の光センサ。
【請求項13】
前記遮光部材の外歯ギアおよび前記外装フィルタの内歯ギアの少なくとも一方に対し、それらギアの噛合部以外の部分でギア歯に弾性係合される係合部材が設けられてなる
請求項12に記載の光センサ。
【請求項14】
前記遮光部材の回転中心および回転半径と前記外装フィルタの回転中心および回転半径とが同一に設定されてなる
請求項1〜9のいずれか一項に記載の光センサ。
【請求項15】
前記遮光部材の外周面はその全周が前記外装フィルタの内周面に所定の摩擦係数が保たれた状態で当接されてなる
請求項14に記載の光センサ。
【請求項16】
前記遮光部材は、前記外装フィルタの内部機構として同外装フィルタと一体に形成されてなる
請求項14に記載の光センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−329828(P2006−329828A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154335(P2005−154335)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】