説明

光ディスク再生制御方法及び光ディスク再生装置

【課題】 欠陥セクタの個々に対応する代替セクタSeが設けられた光ディスクからコンテンツを再生する光ディスク再生装置に用いられる信号処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 欠陥セクタ(Sd)の個々に対応する代替セクタSe(Se)が設けられた光ディスク(12)からコンテンツを再生する光ディスク再生装置に用いられる信号処理装置において、欠陥セクタ(Sd)に対する過去のアクセス回数情報が保持され、保持されたアクセス回数に基づいて欠陥セクタ(Sd)の再生に対する重要度(PSd)が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、追記または書き換え可能な光ディスクに対してデータの再生を行う光ディスク再生制御方法及び光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
追記または書き換え可能な光ディスクや光磁気ディスク(以下、「光ディスク」と称す)は、製造上の欠陥或いは、使用による汚れや損傷など光ディスクの劣化により、データDの記録が部分的に不能となる箇所が生じる。光ディスクにおいては、データDの記録は所定の大きさを有するセクタSの単位で行われる。そのために、一部分でも記録不能であれば、そのセクタSは、データを正しく記録できない欠陥セクタである。なお、必要に応じて、データを正しく記録できるセクタSを正常セクタSsと呼び、欠陥セクタSdと区別する。また、正常セクタSsおよび欠陥セクタSdに記録或いは読み出されるデータDを、それぞれデータDsおよびデータDdと識別する。
【0003】
よって、光ディスクには、データDを正しく記録するために、既存或いは将来生じる欠陥セクタSdに対応する正常セクタSsが設けられている。このような、正常セクタSsを代替セクタSeと呼ぶ。欠陥セクタSdと代替セクタSeとの対応情報(以下、「交替管理情報Ie」と称す)が、光ディスクのリードイン領域の末尾とリードアウト領域の先頭とにある一次欠陥リストPDL(プライマリ・ディフェクト・リスト)、および二次欠陥リストSDL(セカンダリ・ディフェクト・リスト)に記録されている。
【0004】
PDLには、光ディスクの出荷時、あるいはフォーマット時などのディスクの初期化時において既に発生している欠陥セクタSdについての交替管理情報Ieが登録される。そして、SDLには、光ディスクの使用中に生じる欠陥セクタSdについての交代管理情報が登録される。なお、欠陥セクタSdの検出方法の一例としては、光ディスクにデータDを記録した後に、セクタSの単位で再生されるデータDが記録したものと同一であるか否かを判定するライトベリファイがある。
【0005】
光ディスクにデータDを記録する際には、一次欠陥リストPDLおよび二次欠陥リストSDLに基づいて、欠陥セクタSdをスキップして隣接する正常セクタSsに記録したり、当該欠陥セクタSdに対応する代替セクタSeに記録したりする。欠陥セクタSdのスキップや代替セクタSeの割り当てによる交替処理に代表される欠陥管理(ディフェクト・マネージメント)により、光ディスクへのデータDの記録が保証される。なお、必要に応じて、代替セクタSeに記録されるデータDを代替セクタデータDSe或いは代替データDSeと呼ぶ。
【0006】
欠陥管理処理、特に代替セクタSeの割り当てによる交替処理を行うと、データDは光ディスク上で物理的に不連続に配列された正常セクタSsと代替セクタSeとに分散されて記録される。つまり、データDの記録および再生のいずれの場合にも、光ピックアップを欠陥セクタSdから代替セクタSeへ移動させ、再び欠陥セクタSdに隣接する正常セクタSsへ戻るように往復移動させることになる。このように、代替セクタSeから代替セクタデータDSeを読み出せば、正常セクタSsからデータDを連続的読み出す場合に比べて、光ピックアップの往復移動に要する時間の分だけ、再生するデータの取得が遅れる。この再生データ所得遅延時間Teが、光ディスク再生装置が記録データをデコードして、コンテンツとしてユーザに提示するまでに要する処理時間Tpより大きければ、コンテンツを断続的に再生してしまう。
【0007】
コンテンツが、視聴する辞書や辞典などユーザが自発的にアクセスする必要のあるテキストベースの情報の場合には、このような再生中断は実質的には大きな問題ではない。しかしながら、コンテンツが動画や音楽などユーザがリアルタイムで受動的にアクセスする情報の場合には、ユーザはコンテンツの視聴に対して非常なストレスを感じる。特に、コンテンツが音声の場合には、最悪、再生音声の意味するところが理解できない事態に陥る。
【0008】
上述の代替セクタSeからのデータ読み出しに起因するコンテンツの断続再生を防止するためには、光ピックアップの欠陥セクタSdと代替セクタSeとの間の往復移動を無くすことが有効である。この観点から、従来、ディスク再生装置に、光ディスクの欠陥セクタSdに記録されるべきデータDを、欠陥セクタSdの代わりに記録するデータバッファを設ける方法(特許文献1)が提案されている。具体的には、先ず、コンテンツの再生を開始する前に、光ディスクの代替セクタSeから代替セクタデータDSeを読み出して、データバッファに格納しておく。この代替セクタデータDSeを格納するデータバッファを代替セクタバッファと呼ぶ。
【0009】
そして、光ディスクからデータDを順次読み出しながらコンテンツを再生中に、ホストから発行されるリードコマンドCr(先頭セクタ及び読み出しセクタ数を指定する情報)に欠陥セクタSdが含まれているか否かが交換管理情報Ieに基づいてチェックされる。欠陥セクタSdが含まれている場合には、代替セクタバッファから代替セクタデータDSeが読み出される。なお、必要に応じて、代替セクタバッファに記録或いは読み出される代替セクタデータDSeをセクタバッファデータDSbと識別する。
【0010】
リードコマンドCrに欠陥セクタSdが含まれている、つまりコンテンツ再生のために欠陥セクタSdに記録されているはずのデータDの読み出しが必要な場合でも、その都度、光ピックアップを移動させて代替セクタSeから代替セクタデータDSeを読み出す必要がないので再生データ所得遅延時間Teが発生しない。なお、代替セクタバッファから代替セクタデータDSeを読み出す時間は、光ディスク上で連続している正常セクタSsからデータを読み出す時間に比べて無視できるほど小さい。
【特許文献1】特開平7−230671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、コンテンツの断続再生を防止するためには、代替セクタデータバッファは、光ディスクの代替セクタSeに記録される代替セクタデータDSeの全てを格納できなければならない。言い換えれば、代替セクタデータバッファの容量は、光ディスク毎に定められた全代替セクタSeの総容量以上で無ければならい。つまり、光ディスク再生装置が再生する各種の光ディスクの内で、代替セクタ総容量が一番大きいものよりさらに大きな容量を有する代替セクタバッファを備える必要がある。
【0012】
このように、代替セクタデータバッファの容量を大きく設定するために費用がかかると共に、光ディスク再生装置の規模が大きくなる。また、全種類の光ディスクの代替セクタデータDSeの全てを格納できる容量の代替セクタデータバッファを備えても、再生対象の光ディスクの種類毎に決まっている代替セクタ総容量以上の容量は使用されることなく無駄である。また、種類は同一であっても、欠陥セクタSdの発生状態は個々の光ディスクによって異なる。つまり、代替セクタ総容量が最大の光ディスクの場合であっても、欠陥セクタデータ量は全代替セクタSeを使い切らない場合が殆どであり、使用されないバッファ容量は無駄であり、費用対効果が良くない。
【0013】
一方、代替セクタデータバッファを、再生対象の光ディスクの全代替セクタSeの総容量より小さい所定容量で準備すると、全ての代替セクタSeに代替データが記入されているような劣化の程度の高い光ディスクに対しては、代替セクタデータバッファに格納できなかった代替セクタデータDSeに関しては、断続再生を防止できない。
【0014】
また、代替セクタデータバッファの容量が、再生対象の光ディスクに設けられた全代替セクタSeの総容量と同じである場合は、問題が無いように思われる。しかしながら、欠陥セクタSdの位置が代替セクタSeと近く、交替による光ピックアップの往復移動による再生データ取得遅延時間が十分小さい場合には、あえて代替セクタデータバッファに待避させなくとも、再生が断続されることはない。このような場合、やはり、代替セクタデータバッファは無駄に過剰な容量を備えていることになる。
【0015】
このように、再生対象の全ての種類の光ディスクの内で、設けられている代替セクタSeの総容量と一番大きなものに合わせて、代替セクタデータバッファの容量を設定すると非常に無駄が生じて、実用的できはない。また、同一種類の光ディスクであっても、その代替セクタSeの総容量と同一の容量を持つ代替セクタデータバッファであっても、やはり無駄が生じる。
【0016】
また、再生する光ディスクに対する代替セクタデータバッファの容量には問題がない場合でも、光ディスク挿入直後で、代替セクタSeから代替セクタデータの読み出しおよび、読み出された代替データDSeの代替セクタデータバッファへの記録が完了していない時点で、ユーザがコンテンツ再生を指示すれば、やはり断続再生が生じてしまう。つまり、この場合、代替セクタデータバッファの容量自体は十分であるが、代替セクタデータDSeが全て代替セクタデータバッファに転送される前に、コンテンツ再生が開始されるために、再生装置からみれば、代替セクタデータバッファの容量が光ディスクの代替セクタデータDSeに対して不足しているのと同様の状態である。
【0017】
よって、本発明は、再生対象である光ディスクに設けられた代替セクタSeの総容量より小さい容量の代替セクタデータバッファ、或いは代替セクタデータDSeの代替セクタデータバッファへの待避状態が不十分な状態でも、コンテンツ再生の断続を防止あるいは最小限に留めることができる光ディスク再生制御方法、光ディスク再生装置、および当該光ディスク再生装置において用いられる信号制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
欠陥セクタの個々に対応する代替セクタSeが設けられた光ディスクからデータを読み取るデータ信号読取手段と、当該データ信号読み取り手段をデータの読み取り動作を制御するデータ読み込みコントローラと、当該代替セクタSeに記録されている代替データを格納する代替セクタバッファ手段と、全体の動作を制御する制御手段とを含む光ディスク再生装置に用いられる信号処理装置であって、
前記欠陥セクタに対する過去のアクセス回数情報を保持する手段と、
前記保持されたアクセス回数に基づいて、前記欠陥セクタの再生に対する重要度を決定する手段とを備える。
【発明の効果】
【0019】
複数の欠陥セクタを有する光ディスクを再生する場合に、欠陥セクタの総容量より小さな容量の代替セクタデータバッファで代替セクタSeのデータを交替して、連続再生を実施できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(第1の実施の形態)
以下に、図1、図2、および図3を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる光ディスク再生装置について説明する。図1に示すように、図1に示すように、光ディスク再生装置11aは、データ信号読み取り器16、信号処理装置13a、メモリ15、および外部コントローラ10を含む。データ信号読み取り器16は、光ディスク12からデータ信号を読み取る手段であり、光ピックアップ(または、ホログラムユニット)と、フロントエンドプロセッサ(FEP)とを含む。フロントエンドプロセッサは、光ディスク12から読み取った信号を生成して、信号処理装置13aに出力する。
【0021】
図2に、光ディスク12の一例を示す。同図に示すように、光ディスク12には交替管理情報領域RIe、ユーザデータ領域RDu、および代替セクタ領域RSeが含まれる。同例においては、トラックTa、Tb、およびTcにそれぞれ、欠陥セクタSdA、SdB、およびSdCが存在している。そして、光ディスク12の内周側に設けられた交替管理情報領域RIeには、交替管理情報Ieが記録されており、外周側には代替セクタSeが設けられている。そして、代替セクタSeには、代替セクタデータDSeA、DSeB、およびDSeCが記録されている。
【0022】
図1に戻って、外部コントローラ10は、好ましくは、パーソナルコンピュータで構成されて、光ディスク再生装置11aに対して、指令(APIコマンド)を出力する。そして、光ディスク再生装置11aから出力される、当該指令に対する応答を受信する。
【0023】
メモリ15は、光ディスク12から読み取ったデータを一時的に保存しておく領域として使用される。なお、光ディスク再生装置11aを安価に実現するために、通常は外部のDRAMが使用されるが、光ディスク再生装置11aの内部メモリを用いてもよい。なお、メモリ15は、その機能から、交替管理情報保持器18、正常セクタデータバッファ19、代替セクタデータバッファ20、および欠陥セクタアクセス情報保持器23に分類される。
【0024】
交替管理情報保持器18は、光ディスク12における、欠陥セクタSdの位置と、当該欠陥セクタSdに対応する代替セクタSeの位置を表す交替管理情報Ieを保持する。正常セクタデータバッファ19は、光ディスク12の正常セクタSsから読み出されたデータDを、一時的に保持する。なお、代替セクタデータバッファ20とは異なり、光ディスク12が入れ替わらなくても、再生を続けると保持する交替管理情報Ieの内容は、再生している部分のものに変わる。
【0025】
代替セクタデータバッファ20は、光ディスク12の代替セクタSeから読み出された代替セクタデータDSeを保持する。代替セクタデータバッファ20の容量(メモリサイズ)が、代替セクタデータDSeのサイズより大きい場合には、光ディスク12を交換しない限り、代替セクタデータバッファ20は同じ代替セクタデータDSeを保持し続ける。
【0026】
欠陥セクタアクセス情報保持器23は、後ほど図11および図12を参照して説明する、光ディスク12上の各セクタSへのアクセス回数や、コンテンツ再生に関する欠陥セクタSdの重要度の算出に必要な情報と、算出した欠陥セクタ重要度PSdを保持する。
【0027】
信号処理装置13aは、パーソナルコンピュータとのデータの交換と、光ディスク12から読み取ったデータDを一次解析して、各データバッファ(正常セクタデータバッファ19、代替セクタデータバッファ20)に格納させる。具体的には、信号処理装置13aは、データ読み込みコントローラ21、制御器14a、およびデータ入出力器17を含む。
【0028】
データ入出力器17は、外部コントローラ10とのデータ転送用に用意されるメモリ空間であり、好ましくはバッファRAMとして構成される。そして、正常セクタSsと代替セクタSeのデータを、この空間で連続データに結合しておき、外部コントローラ10に対して一連のデータとして転送される。
【0029】
制御器14aは、プログラム(図示せず)によって、光ディスク再生装置11aの動作を制御する。具体的には、制御器14aは、代替セクタ読み込みコントローラ22を含む。代替セクタ読み込みコントローラ22は、代替セクタデータDSeの代替セクタデータバッファ20への格納を制御する。
【0030】
本実施の形態においては、欠陥セクタSdに対するアクセス回数をカウントし、当該アクセス回数が高い順に欠陥セクタSdに欠陥セクタ重要度PSdを決定する。リードコマンドCrが出る前に、欠陥セクタ重要度PSdに基づいて、代替セクタデータDSeを代替セクタデータバッファ20に記録させる。
【0031】
次に、図3を参照して、光ディスク再生装置11aにおける、光ディスク12からのデータ読み出し制御動作について説明する。再生する光ディスク12が光ディスク再生装置11に挿入されると、データ読み出し制御が開始する。
先ず、ステップS101において、制御器14aによる各種パラメータが初期化される。そして、制御は、次のステップS102に進む。
【0032】
ステップS102において、光ディスク12の交替管理情報領域RIeから、交替管理情報Ieが読み出されて、メモリ16の交替管理情報保持部18に格納される。そして、制御は次のステップS104に進む。
【0033】
ステップS104において、制御器14aによって、光ディスク12の再生指示であるリードコマンドCrが外部コントローラ10を介して入力されているか否かが判断される。No、つまり、ユーザによるコンテンツ再生表示に対する要求が未だ成されていない場合、制御はステップS115に進む。
【0034】
ステップS115において、光ピックアップが光ディスク12の代替セクタ領域RSeにシークされる。そして、制御は次のステップS116に進む。
【0035】
ステップS116において、上述のステップS102において読み出された交替管理情報Ieに基づいて、代替セクタ領域RSeの代替セクタSeから代替セクタデータDSeが所定の転送単位で読み出される。そして、制御は次のステップS118に進む。
【0036】
ステップS118において、交替管理情報Ieに基づいて、代替セクタ領域RSeの代替セクタSeから全ての代替セクタデータDSeが読み出されたか否かが判断される。No、つまり代替セクタデータDSeが読み出されていない代替セクタSeが残っている場合は、制御は上述のステップS104に戻る。そして、ステップS104でNoと、判断される場合には、上述のステップS115およびS116における処理を繰り返し、本ステップS118でYesと判断された時点で、制御は次のステップS120に進む。
【0037】
ステップS120において、上述のステップS104におけるのと同様に、リードコンドCrが入力されているか否かが判断される。Noの場合、制御は次のステップS121に進む。
【0038】
ステップS121において、読み出された正常セクタデータDSeが正常セクタデータバッファ19に格納される。そして、制御はステップS120に戻る。そして、ステップS120で、Yesと判断されるまで、本ステップS121による先読データバッファへの格納が繰り返される。本ステップS120でYesと判断された時点で制御は次のステップS122に進む。
【0039】
ステップS122において、指定セクタは先読み部分であるか否かが判断される。Noの場合、制御は次のステップS123に進む。
【0040】
ステップS123において、光ピックアップは指定セクタに移動させられる。そして、制御は次のステップS124に進む。
【0041】
ステップS124において、指定されたセクタから読み出されたデータDが正常セクタデータバッファ19に格納される。そして制御は、ステップS124に進む。
【0042】
一方、ステップS122でYes、つまり指定セクタは先読み部分であると判断される場合には、ステップS126に進む。
【0043】
ステップS126において、指定セクタに欠陥セクタSdが含まれているか否かが判断される。Yes、つまり指定セクタに欠陥セクタSdが含まれている場合、制御は次のステップS127に進む。
【0044】
ステップS127において、欠陥セクタSdのアクセスカウント処理が実行される。つまり、欠陥セクタSd毎にアクセスされる回数TASdがカウントされて、欠陥セクタアクセス情報IASdが生成される。そして、制御はステップS125に進む。
【0045】
なお、ステップS126でNo、つまり指定セクタに欠陥セクタSdが含まれていない場合、制御はステップS127の欠陥セクタSdのカウント処理をスキップして、ステップS125に進む。
【0046】
ステップS125において、データが転送される。そして、制御は上述のステップS120に戻る。
【0047】
一方、上述のステップS104でYes、つまりリードコマンドCrが入力されている場合には、制御は次のステップS105に進む。
【0048】
ステップS105において、再生するためにデータDを読み出すセクタSに欠陥セクタSdが含まれるか否かが判断される。No、つまり、欠陥セクタSdが含まれない場合に、制御は次のステップS106に進む。
【0049】
ステップS106において、シーク処理が実行される。つまり、光ピックアップが、光ディスクのユーザデータ領域RDuに移動させられる。そして、制御は次のステップS107に進む。
【0050】
ステップS107において、上述のステップS102において読み出された交替管理情報Ieに基づいて、正常セクタSsからデータDsが読み出される。そして、制御は次のステップS108に進む。
【0051】
ステップS108において、データが転送される。そして、制御は上述のステップS104に戻る。
【0052】
また、上述のステップS105においてYes、つまり欠陥セクタSdが含まれている場合には、制御はステップS109に進む。
【0053】
ステップS109において、上述のステップS127と同様に、欠陥セクタSdのアクセスカウント処理が実行されて、欠陥セクタアクセス情報IASdが生成される。そして、制御はステップS110に進む。
【0054】
ステップS110において、代替セクタデータバッファ20に代替セクタデータDSe(セクタバッファデータDSb)が記録されているか否かが判断される。Yesの場合、制御は上述のステップS106に進む。一方、Noの場合、制御は次のステップS111に進む。
【0055】
ステップS111において、光ピックアップが代替セクタ領域RSeに移動させられる。そして、制御は次のステップS112に進む。
【0056】
ステップS112において、代替セクタ領域RSeの代替セクタSeから代替セクタデータDSeが所定の単位で読み出される。そして、制御は次のステップS113に進む。
【0057】
ステップS113において、交替管理情報Ieに基づいて、代替セクタ領域RSeの代替セクタSeから全ての代替セクタデータDSeが読み出されたか否かが判断される。No、つまり代替セクタデータDSeが読み出されていない代替セクタSeが残っている場合は、制御は上述のステップS111に戻る。そして、上述のステップS111およびS112における処理を繰り返し、本ステップS113でYesと判断された時点で、制御は上述のステップS106に進む。
【0058】
このように、ユーザによるコンテンツの再生指示であるリードコマンドCrを受信しており、さらに、コンテンツの再生は欠陥セクタSdを含む再生指示であると判断される場合(ステップS105、S126)に、欠陥セクタSdへのアクセスのカウント処理(ステップS109、S127)を行い、生成される欠陥セクタアクセス情報IASdを欠陥セクタアクセス情報保持器23に格納する。
【0059】
(第2の実施の形態)
図4、図5、図6、および図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク再生装置について説明する。図4に示すように、光ディスク再生装置11bは、図1に示した光ディスク再生装置11aにおいて、信号処理装置13aが信号処理装置13bに交換されている。つまり、信号処理装置13bは、信号処理装置13aにおいて制御器14aが14bに交換されている。制御器14bは、制御器14aに、交換セクタ重要度判別器24と代替セクタ読み込み順序決定器25が追加されている。
交換セクタ重要度判別器24は、欠陥セクタアクセス情報保持器23に格納されている欠陥セクタアクセス情報IASdに基づいて、欠陥セクタSd毎に、コンテンツ再生における重要さを表す欠陥セクタ重要度PSdを生成する。代替セクタ読み込み順序決定器25は、交換セクタ重要度判別器24で生成された欠陥セクタ重要度PSdに基づいて、代替セクタデータDSe毎に代替セクタデータバッファ20に格納させる順序を決定する。
【0060】
次に、図5および図6を参照して、ステップS103における欠陥セクタ重要度PSdの決定方法について説明する。図5および図6において、左欄から順番に、該当する欠陥セクタSdの光ディスク12における「内周からの順番」、「欠陥セクタSdの別」、「アクセス回数TASd」、「優先度Pr」、「演算結果((TASd+0.1)×Pr))」、および「重要度PSd」が示されている。なお、図5には、光ディスク12が初めて、光ディスク再生装置11bにセットされた時の状態が示されている。そして、図6には、欠陥セクタSdA、欠陥セクタSdB、欠陥セクタSdCに、それぞれ、5回、8回、および16回のアクセスがあった状態が示されている。図5と図6を見比べれば分かるように、アクセス回数TASdによって、欠陥セクタ重要度PSdが変化している。
【0061】
図5および図6に示す例では、優先度Prは次式(1)で表されるように設定しているが、別の優先度であっても構わない。
優先度Pr = 欠陥セクタSdの総数 − 内周からの順序 ・・・ (1)
【0062】
また、重要度PSdは、次式(2)で表される数値の大きい順に決定しているが、これも他の方法であっても構わない。
数値 = (アクセス回数TASd+0.1)×優先度Pr ・・・ (2)
【0063】
交替管理情報Ieが複数ある場合、前記メモリ15に読み出した光ディスク12の欠陥セクタSdに対するアクセス情報に基づいた欠陥セクタ重要度PSdの順序に従って読み込む。例えば図2に示す光ディスク12を初めて挿入したとき、図5に示すようにアクセス回数TASdと重要度Prにより読み込み順序(欠陥セクタ重要度PSd)は、1番目が欠陥セクタSdA、2番目が欠陥セクタSdB、3番目が欠陥セクタSdCと決定する。そして、欠陥セクタSdへのアクセスが何度かあった後の欠陥セクタアクセス情報IASdをもとにした重要度(欠陥セクタ重要度PSd)が図6に示すようになったとすると1番目が欠陥セクタSdB、2番目が欠陥セクタSdC、そして、3番目が欠陥セクタSdAの順に読み出すこととなる。
【0064】
次に、図7を参照して、光ディスク再生装置11bにおける、光ディスク12からのデータ読み出し制御動作について説明する。本図に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS102とステップS104の間に、再生に対する重要度を決定するステップS103が新たに挿入されている。さらに、ステップS104とステップS115の間に、代替セクタ読みだし順序決定ステップS114が新たに挿入されている。よって、ステップS103およびS114に重点を置いて説明すると共に、その他の第1の実施の形態におけるのと共通のステップに関しては特に必要の無い限り説明を省く。
【0065】
ステップS103において、交替管理情報Ieが読み出された後(S102)に、欠陥セクタSdのコンテンツ再生に対する重要度が決定される。具体的には、欠陥セクタアクセス情報保持器23から欠陥セクタアクセス情報IASdが読み出される。そして、当該欠陥セクタアクセス情報IASdに基づいて、交換セクタ重要度判別器24は欠陥セクタ重要度PSdを決定して、代替セクタ読み込み順序決定器25に通知する。
【0066】
また、ステップS114において、ユーザによるコンテンツ再生指示が未だ成されていないと判断される場合(S104でNo)には、ステップS103で決定された欠陥セクタ重要度PSdに基づいて、代替セクタ領域RSeにおける代替セクタSeから代替セクタデータDSeを読み出す順序が決定される。具体的には、交換セクタ重要度判別器24から通知された欠陥セクタ重要度PSdに基づいて、代替セクタ読み込み順序決定器25が代替セクタデータDSeを読み出す順序決定する。つまり代替セクタ領域RSeにおける代替セクタSeにアクセスする順序を代替セクタ読出順序OSeと呼ぶ。代替セクタ読出順序OSeで、代替セクタデータバッファ20に出力される。
【0067】
そして、ステップS115において、光ディスクが代替セクタ領域RSeに、ただし、代替セクタ読出順序OSeにおいて、アクセス順位が1番の代替セクタSe上に、光ピックアップが移動させられる。そして、ステップS116において、代替セクタ読出順序OSeに従って、代替セクタSeから順番に代替セクタデータDSeが読み出される。
【0068】
(第3の実施の形態)
図8、図9、および図10を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る光ディスク再生装置について説明する。図8に示すように、光ディスク再生装置11cは、図4に示した光ディスク再生装置11bにおいて、信号処理装置13bが信号処理装置13cに交換されている。さらに、信号処理装置13bにおいて、制御器14bが制御器14cに交換されている。また、制御器14cは、制御器14bに代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器26と代替セクタ読み込み制限器27が追加されている。
【0069】
代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器26は、代替セクタデータバッファ20の空き容量を検出して、当該空き容量が代替セクタデータDSeの格納に十分であるかいなかを判定する。代替セクタ読み込み制限器27は、代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器26による判定結果に基づいて、代替セクタデータバッファ20の空き容量が代替セクタデータDSeの格納に不十分である場合には、代替セクタデータバッファ20への代替セクタデータDSeの記録を禁じる。
【0070】
図9に、欠陥セクタSdに対する代替セクタSeの大きさの重要度PSdの一例を示す。
【0071】
図10を参照して、光ディスク再生装置11bの光ディスク12からのデータ読み出し制御動作について説明する。本図に示すフローチャートは、図7に示したフローチャートにおいて、ステップS116とステップS118の間に、代替セクタデータバッファ20に残があるか否かを判断するステップS117が新たに挿入されている。
【0072】
代替セクタデータバッファ20が、光ディスク12の代替セクタデータDSeのデータ量の合計に対して十分な容量を有している場合には、前記の方法に従って全ての代替セクタデータDSeを格納できる。しかしながら、代替セクタデータDSeのデータ量の合計が代替セクタデータバッファ20の容量より大きい場合は、全ての代替セクタデータDSeを格納できない。
【0073】
そこで、図9に示すような代替セクタデータバッファ20への読み込み重要度(欠陥セクタ重要度PSd)が決定している(S114)ときに、ステップS117において、代替セクタデータバッファ20に代替セクタデータDSeを読み込むことが可能な領域の残りがあるかを代替セクタデータバッファ残りサイズ判別部26で判別し、読み込むことができないと判別されたとき代替セクタ読み込み制限部27によって代替セクタSeの読み込みを禁じる。
【0074】
例えば、代替セクタデータバッファ20に更に読み込めるデータが2セクタであるとするとき、図9に示す重要度(欠陥セクタ重要度PSd)に従って欠陥セクタSdDおよび欠陥セクタSdEからそれぞれ、代替セクタデータDSeDおよび代替セクタデータDSeEを読み出して、代替セクタデータバッファ20に格納できる。しかし、欠陥セクタSdFから代替セクタデータDSeFを読み出しても、代替セクタデータバッファ20に格納することはきない。なお、代替セクタデータバッファ20に更に読み込めるデータが3セクタであるとするときは図13に示す重要度に従って、欠陥セクタSdD、欠陥セクタSdE、および欠陥セクタSdFから読み出される代替セクタデータDSeD、代替セクタデータDSeE、および代替セクタデータDSeFを代替セクタデータバッファ20に格納できる。
【0075】
(第4の実施の形態)
図11および図12を参照して、本発明の実施の形態4にかかる光ディスク再生装置について説明する。光ディスク再生装置11dは、図1に示した光ディスク再生装置11aにおいて、信号処理装置13aが信号処理装置13dに置き換えられ、メモリ15がメモリ15dに置き換えられている。信号処理装置13dは、信号処理装置13aにおいて、代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器26およびデータバッファ振り替え器28が追加されている。また、メモリ15dは、メモリ15において、正常セクタデータバッファ19および代替セクタデータバッファ20が、それぞれ正常セクタデータバッファ19Mおよび代替セクタデータバッファ20Mに置き換えられている。なお、正常セクタデータバッファ19Mと代替セクタデータバッファ20Mは、一つのメモリMによって一体的且つ、その容量が相互に可変に構成されている。
【0076】
そして、データバッファ振り替え器28は、代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器26の判定結果に基づいて、代替セクタデータバッファ20Mの容量が代替セクタデータDSeの格納に対して余裕がある場合には、その分の容量を正常セクタデータバッファ19Mに転用させるようにメモリMを制御する。
【0077】
図11を参照して、光ディスク再生装置11dのデータ読み出し制御について説明する。本図に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS118とステップS119の間に、代替セクタデータバッファサイズを変更するステップS119が新たに挿入されている。
【0078】
図1に示す光ディスク再生装置11aにおいてシステムを安価に提供する方法のひとつとして正常セクタデータバッファ19と代替セクタデータバッファ20に割り当てるバッファサイズ(容量)を小さくする方法がある。しかし、正常セクタバッファ19と代替セクタデータバッファ20のバッファサイズが小さいと再生倍速を早くすることが困難になる。
【0079】
そこで、本実施の形態に係る光ディスク再生装置11dにおいては、ステップS118において、代替セクタSeのデータ読み出しが完了した(ステップS118)後に、代替セクタデータバッファ20Mのバッファを正常セクタデータバッファ19Mに転用するバッファサイズ変更処理が実行される。具体的には、代替セクタデータバッファ20Mに代替セクタデータDSeを読み込むことが可能な領域の残りがあるかを代替セクタデータバッファ残りサイズ判別部26で判別する。そして、読み込むことができると判別されたときには、代替セクタデータバッファ20の残り容量がデータバッファ振り替え部28によって正常セクタバッファ19に転用される。
【0080】
本明細書においては、記録媒体として光ディスクを例に、各実施の形態について説明した。しかしながら、本発明は、アクセス頻度などに基づき欠陥セクタSdに退避優先度(欠陥セクタ重要度PSd)をつけて、交替セクタデータDSeを退避優先度(欠陥セクタ重要度PSd)の高い順に記録することでバッファ(メモリ)を有効に活用するべく、交替セクタを有する記録媒体に適用される。つまり、本発明においては.記録媒体(セクタ)からデータを読み出して、途切れることなく連続的に再生表示する場合に、許される次のセクタからのデータ(Dd)の読み出に要する時間(Td)と、次のセクタが欠陥セクタSdである場合にピックアップが代替セクタSe(Se)にジャンプして、代替セクタデータDSe(DSe)の読み出しに要する時間(Te)と、バッファ(20)に退避されたデータ(DSb)の読み出しに要す時間(Tb)との間には、Tb<Td<Teの関係がある。
【0081】
この関係さえ満たせば、ソースメディア、およびバッファメディアは、何でもよい。例えば、ソースメディアはHDDでも良い、さらにランダムアクセス、シーケンシャルアクセスであることは必須ではない。例えば、ROM部とRAM部とのハイブリッドなディスクであっても良い。バッファについても、RAMであることは必須では無い。結果、アクセス頻度の高い交替データを優先的に退避することで、必要とされるバッファ容量を小さくできる。これでも、再生の途切れは生じ得るがその回数の時間は低減される。
【0082】
さらに、再生開示時に近い位置(時間)の欠陥セクタSdの交替セクタを先ず退避させて、再生が進む(時間の経過した)時点(つまり、生成セクタの位置が交替セクタと近く位置)で、バッファの内容を更新することによって、再生の途切れ回数および時間を低減できる。なお、この場合、2Te≦Tdの関係を満たす場合には、再生のとぎれは発生しない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明にかかる光ディスク再生制御方法は、光ディスクやハードディスクなど、欠陥セクタに記録されるデータを代わりに記録する代替セクタSeを有する記録メディアの再生装置等に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ディスク再生装置の構造を示すブロック図
【図2】光ディスクにおける、交替管理情報領域、ユーザデータ領域、および代替セクタ領域の一例を示す説明図
【図3】図1に示した光ディスク再生装置におけるデータ読み出し制御の動作を表すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク再生装置の構造を示すブロック図
【図5】図4に示した交換セクタ重要度判別器による欠陥セクタ重要度の決定方法の一例を示す説明図
【図6】図4に示した交換セクタ重要度判別器による欠陥セクタ重要度の決定方法の図5に示したのとは異なる例を示す説明図
【図7】図4に示した光ディスク再生装置におけるデータ読み出し制御の動作を表すフローチャート
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る光ディスク再生装置の構造を示すブロック図
【図9】図8に示した交換セクタ重要度判別器と代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器による代替セクタサイズと重要度の判定方法の説明図
【図10】図8に示した光ディスク再生装置におけるデータ読み出し制御の動作を表すフローチャート
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る光ディスク再生装置の構造を示すブロック図
【図12】図11に示した光ディスク再生装置におけるデータ読み出し制御の動作を表すフローチャート
【符号の説明】
【0085】
10 外部コントローラ
11a、11b、11c、11d 光ディスク再生装置
12 光ディスク
13a、13b、13c、13d 信号処理装置
14a、14b、14c、14d 制御器
15 メモリ
16 データ読み取り器
17 データ入出力器
18 交替管理情報保持器
19 正常セクタデータバッファ
20 代替セクタデータバッファ
21 データ読み込みコントローラ
22 代替セクタ読み込みコントローラ
23 欠陥セクタアクセス情報保持器
24 欠陥セクタ重要度判定器
25 代替セクタ読み込み順序決定器
26 代替セクタデータバッファ残りサイズ判別器
27 代替セクタ読み込み制限器
28 データバッファ振り替え器
RIe 交替管理情報領域
RDu ユーザデータ領域
RSe 代替セクタ領域
Sd 欠陥セクタSd
Se 代替セクタSe
T トラック



【特許請求の範囲】
【請求項1】
欠陥セクタの個々に対応する代替セクタSeが設けられた光ディスクからデータを読み取るデータ信号読取手段と、当該データ信号読み取り手段のデータの読み取り動作を制御するデータ読み込みコントローラと、当該代替セクタSeに記録されている代替データを格納する代替セクタバッファ手段とを含む光ディスク再生装置の光ディスク再生制御方法であって、
前記欠陥セクタに対する過去のアクセス回数情報を保持するステップと、
前記保持されたアクセス回数に基づいて、前記欠陥セクタの再生に対する重要度を決定するステップとを備える、光ディスク再生制御方法。
【請求項2】
前記欠陥セクタに対する前記代替セクタSeの割り当て情報を複数保持するステップと、
前記代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させるステップと、
前記重要度に基づいて、前記欠陥セクタが複数ある場合に、対応する代替セクタSeに記録された代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させる順序を決定するステップとをさらに備える、請求項1に記載の光ディスク再生制御方法。
【請求項3】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出するステップと、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより小さい場合には、当該代替セクタデータバッファへの前記代替データの記録を禁止するステップとをさらに備える、請求項1に記載の光ディスク再生制御方法。
【請求項4】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出するステップと、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより大きい場合には、当該代替セクタデータバッファの容量を縮小して、当該縮小された容量を正常なセクタから読み出されるデータの格納に用いるステップとをさらに備える請求項1に記載の光ディスク再生制御方法。
【請求項5】
欠陥セクタの個々に対応する代替セクタSeが設けられた光ディスクからデータを読み取るデータ信号読取手段と、当該データ信号読み取り手段のデータの読み取り動作を制御するデータ読み込みコントローラと、当該代替セクタSeに記録されている代替データを格納する代替セクタバッファ手段と、全体の動作を制御する制御手段とを含む光ディスク再生装置に用いられる信号処理装置であって、
前記欠陥セクタに対する過去のアクセス回数情報を保持する手段と、
前記保持されたアクセス回数に基づいて、前記欠陥セクタの再生に対する重要度を決定する手段とを備える、信号処理装置。
【請求項6】
前記欠陥セクタに対する前期代替セクタSeの割り当て情報を複数保持する手段と、
前記代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させる手段と、
前記重要度に基づいて、前記欠陥セクタが複数ある場合に、対応する代替セクタSeに記録された代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させる順序を決定する手段とをさらに備える、請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項7】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出する手段と、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより小さい場合には、当該代替セクタデータバッファへの前記代替データの記録を禁止する手段とをさらに備える、請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項8】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出する手段と、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより大きい場合には、当該代替セクタデータバッファの容量を縮小して、当該縮小された容量を正常なセクタから読み出されるデータの格納に用いる手段とをさらに備える、請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項9】
欠陥セクタの個々に対応する代替セクタSeが設けられた光ディスクからコンテンツを再生する光ディスク再生装置であって、
前記光ディスクに記録されているデータを読み取るデータ信号読取手段と、
当該データ信号読み取り手段をデータの読み取り動作を制御するデータ読み込みコントローラと、
当該代替セクタSeに記録されている代替データを格納する代替セクタバッファ手段と、
前記欠陥セクタに対する過去のアクセス回数情報を保持する手段と、
前記保持されたアクセス回数に基づいて、前記欠陥セクタの再生に対する重要度を決定する手段と、
全体の動作を制御する制御手段とを備える光ディスク再生装置。
【請求項10】
前記欠陥セクタに対する前期代替セクタSeの割り当て情報を複数保持する手段と、
前記代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させる手段と、
前記重要度に基づいて、前記欠陥セクタが複数ある場合に、対応する代替セクタSeに記録された代替データを前記代替セクタデータバッファ手段に格納させる順序を決定する手段とをさらに備える、請求項9に記載の光ディスク再生装置。
【請求項11】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出する手段と、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより小さい場合には、当該代替セクタデータバッファへの前記代替データの記録を禁止する手段とをさらに備える、請求項9に記載の光ディスク再生装置。
【請求項12】
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量を検出する手段と、
前記代替セクタデータバッファの格納可能容量が前記代替データのサイズより大きい場合には、当該代替セクタデータバッファの容量を縮小して、当該縮小された容量を正常なセクタから読み出されるデータの格納に用いる手段とをさらに備える、請求項9に記載の光ディスク再生装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−24332(P2006−24332A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203751(P2004−203751)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】