説明

光ディスク収納マガジン、およびディスクチェンジャー

【課題】複数の光ディスクを収納した薄型マガジンと、マガジンから光ディスクを取出して記録再生を行う高速、小型大容量、高信頼ディスクチェンジャーを提供する。
【解決手段】装置本体から取外し可能であって、収納部4に光ディスク5を収納するマガジン2と、マガジン2の収納部4において光ディスク5の側面に接触するアーム11およびローラ12を設ける。アーム11は回転軸15を回転中心として回転してマガジン2から光ディスク5を排出、又は、マガジン2へ収納する。記録再生時は、プッシュロッド36でトリガロッド24を押込み、トリガ16およびアーム11を時計方向に回転させる。この時、アーム11にはトーションばね17による回転力が加わり、光ディスク5を押出す。光ディスク5はディスク搬送ローラ50、51によりドライブ60に搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体に着脱できる光ディスクを複数収納するマガジンと、マガジンから光ディスクを取出しデータを記録又は再生するためのディスクチェンジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
このような光ディスクを複数収納したマガジンおよびその記録再生をするディスクチェンジャーとして特許文献1がある。特許文献1には、ディスクの外周部を保持し複数のディスクを収納するストッカと、ストッカから記録再生装置にディスクの外周面を挟持し搬送するディスク搬送手段からなるディスクチェンジャーが開示されている。
また、光ディスクを収納するディスクケースとして特許文献2がある。特許文献2には、円弧状の両端部の中ほどに回転軸を設けた可動ホルダーと円弧状の固定ホルダーが、光ディスクと接触し対向して配置され、円弧状の可動ホルダーを揺動することにより、円弧状の可動ホルダーに載せた光ディスクをケースに対して出し入れする構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−87810号公報
【特許文献2】WO06/051978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のディスクチェンジャーは、ストッカ内の1枚のディスクの外周面を挟持して取出すため、隣接のディスク間隔を広くしておく必要がある。したがって、ストッカにおいては、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できない課題があった。
【0005】
また、特許文献2に記載のディスクケースは、円弧状の可動ホルダーの円弧部に光ディスクを載せて可動ホルダーを回転させるため、光ディスクは円弧を描いて移動する。したがって、可動ホルダーを外部機構で自動的に動かして光ディスクを記録再生装置に搬送するディスクチェンジャーを構成しようとした場合、ディスクケースにおいては、光ディスクが移動する搬送路の幅が広くなり小型化できない問題があった。さらに、固定ホルダーが光ディスクの外周側面を押さえ付けており、光ディスクの中心が固定ホルダーの端部を通り過ぎないと光ディスクを取出すことが出来ないため、ディスクケースと記録再生装置との距離を光ディスクの半径より長くする必要がある。この距離に相当する分だけディスクケースの一辺を長くする必要があり、ディスクケースを小型化できない問題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものであり、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できるマガジンと、マガジンから光ディスクを取出してデータを記録又は再生しアクセスが高速で小型大容量のディスクチェンジャーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、
請求項1において、光ディスク収納マガジンは装置本体に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、前記光ディスク収納マガジンに光ディスクを収納し、前記光ディスクの外周側面と対向する辺が略円弧状のアームと、前記アームの両端部の間に設けた回転軸と、前記アームに回転力を与えるトーションばねを設け、前記アームに外部より回転力を与え前記トーションばねの回転力を逆方向に切替えて前記アームを前記トーションばねの回転力により回転させて、前記アームの回転方向によって前記アームの一方の端部、又は、他方の端部が前記光ディスクの外周側面に接触し、前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンから排出する方向および挿入する方向に移動できることを特徴とする。これにより、小さな外力でディスクを高速に出し入れできる効果がある。また、運搬時にディスクが移動しない効果がある。
【0008】
請求項2において、請求項1の前記光ディスク収納マガジンを複数集積し複数の前記光ディスクを収納することを特徴とする。これにより、ディスクの収納間隔を狭くでき高密度にディスクを収納できマガジンの薄型化に効果がある。
請求項3において、請求項1、2の前記アームの両端部にローラを設け前記光ディスクの外周側面と接触することを特徴とする。これにより、ディスクを回転させないのでディスクに傷をつける摩耗粉を出さない効果がある。
請求項4において、請求項1乃至3の前記光ディスクの外周側面に対向し前記光ディスクが移動する方向と平行に前記光ディスクを案内するガイドを設けたことを特徴とする。これにより、ディスクをマガジンから直線的に移動でき高速に出し入れできる効果がある。
請求項5において、請求項1乃至4の前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの外周側面に対向した位置に外部と通じる貫通穴を設け、前記貫通穴に前記光ディスクに接触する接触子を挿入し前記接触子の侵入長さの変化から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とする。これにより、マガジン内のディスクの有無を検出できる効果がある。また、誤動作を検出できる効果がある。また、誤操作をなくす効果がある。
【0009】
請求項6において、光ディスク収納マガジンは装置本体に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、前記光ディスク収納マガジンには光ディスクが収納され、前記光ディスク収納マガジンには前記光ディスクの外周側面と対向する辺が略円弧状のアームと、前記アームの両端部の間に設けた回転軸と、前記アームに回転力を与えるトーションばねを設け、ディスクチェンジャーは前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に前記光ディスクの記録再生装置と、前記光ディスク収納マガジンと記録再生装置との間に前記光ディスクを搬送する駆動ローラと従動ローラからなるディスク搬送ローラと、前記光ディスク収納マガジン方向に移動し前記アームに回転力を与えるプッシュロッドを設け、前記光ディスクの記録再生時は、前記プッシュロッドを移動して前記アームに回転力を与え前記トーションばねの回転力を逆方向に切替えて前記アームを前記トーションばねの回転力により回転させ、前記アームの一方の端部を前記光ディスクの外周側面に接触させ前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンから排出し、排出した前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで前記記録再生装置に搬送して記録再生し、前記光ディスクの収納時は、前記記録再生装置から排出した前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで前記光ディスク収納マガジンへ搬送し、前記アームの前記端部に前記光ディスクの外周側面を接触させ前記ディスク搬送ローラの押込力により前記アームに回転力を与え前記トーションばねの回転力を逆方向に切替えて前記アームを前記トーションばねの回転力により回転させ、前記アームの他方の端部を前記光ディスクの外周側面に接触させ前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに押込むように構成したことを特徴とする。これにより、ディスク交換の省力化と高速化および小型薄型化に効果がある。
【0010】
請求項7において、請求項6の前記光ディスク収納マガジンを複数収納した光ディスク収納マガジンと、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に前記ディスク搬送ローラと前記記録再生装置および前記プッシュロッドを載せ前記光ディスクの搬送路平面と垂直方向に移動する移動台を設けたことを特徴とする。これにより、光ディスク収納マガジンに収納されている全ての光ディスクを記録再生装置で記録再生できる効果がある。また、記憶容量の増大に効果がある。
請求項8において、請求項6の前記光ディスク収納マガジンを複数収納した光ディスク収納マガジンと、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に複数の前記ディスク搬送ローラと複数の前記記録再生装置および複数の前記プッシュロッドを載せ前記光ディスクの搬送路平面と垂直方向に移動する移動台を設けたことを特徴とする。これにより、記録再生装置の複数運転による記録再生の高速化に効果がある。また、RAIDを構成することによりデータの信頼性向上に効果がある。
【0011】
請求項9において、請求項8の前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMp、前記ディスク搬送ローラと前記プッシュロッドおよび前記記録再生装置の配置間隔DpをMpの整数倍にして配置し、1度に複数の前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンから前記記録再生装置に搬送し記録再生し、1度に複数の前記光ディスクを前記記録再生装置から前記光ディスク収納マガジンに戻すようにしたことを特徴とする。これにより、ディスクの交換時間を短縮できる効果がある。また、ディスクと記録再生装置の位置合わせの移動距離を短くできるので小型化できる効果がある。
請求項10において、請求項6乃至9の前記アームの両端部にローラを設け前記光ディスクの外周側面と接触するようにしたことを特徴とする。これにより、ディスクを回転させないのでディスクに傷をつける摩耗粉を出さない効果がある。
【0012】
請求項11において、請求項6乃至10の前記光ディスクの外周側面に対向し前記光ディスクが移動する方向と平行に前記光ディスクを案内するガイドを設けたことを特徴とする。これにより、ディスクをマガジンから直線的に移動でき高速に出し入れできる効果がある。
請求項12において、請求項6乃至11の前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの外周側面に対向した位置に外部と通じる貫通穴を設け、前記貫通穴に前記光ディスクに接触する接触子を挿入し前記接触子の侵入長さの変化から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とする。これにより、マガジン内のディスクの有無を検出できる効果がある。また、誤動作を検出できる効果がある。また、誤操作をなくす効果がある。
【0013】
請求項13において、請求項6乃至12の前記ディスク搬送ローラの片方のローラの回転軸に前記光ディスクの搬送方向と直行方向に移動し前記ディスク搬送ローラのローラ径より大きいローラを有する押込みローラを設け、前記押込みローラを前記光ディスクの搬送路から退避しておき、前記ディスク搬送ローラを前記光ディスクが通過した時点で前記押込みローラを前記光ディスクの方向に移動して、前記押込みローラを前記光ディスクに接触させて前記光ディスクを前記記録再生装置および前記光ディスク収納マガジンに押込むことを特徴とする。これにより、従動ローラと記録面の押し付け力を小さくできるので記録面の損傷を防止できる効果がある。
請求項14において、請求項13の前記ディスク搬送ローラの従動ローラを省き駆動ローラの回転軸に前記押込みローラを設け、前記光ディスクを駆動ローラの上に載せて搬送し前記駆動ローラを前記光ディスクが通過した時点で前記押込みローラを前記光ディスクの方向に移動して、前記押込みローラを前記光ディスクに接触させて前記光ディスクを前記記録再生装置および前記光ディスク収納マガジンに押込むことを特徴とする。これにより、駆動ローラと記録面の押し付け力を小さくできるので記録面の損傷を防止できる効果がある。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マガジンには高密度に光ディスクを収納でき、さらにはディスクチェンジャーに対する光ディスクの搬送時間を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。
【図2】図1のマガジン2を矢印A方向から見た平面図を示す。
【図3】図2のマガジン2から光ディスク5を部分的に排出した状態の平面図を示す。
【図4】実施例2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示す。
【図5】実施例3におけるディスク搬送ローラとその周辺の平面図を示す。
【図6】図5のディスク搬送ローラの側面図を示す。
【図7】図5のディスク搬送ローラの別な側面図を示す。
【図8】実施例4におけるディスク収納検出センサ102を有するマガジン2の平面図を示す。
【図9】実施例4におけるディスク収納検出センサ102を有するマガジン2の別な平面図を示す。
【図10】図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
【図11】図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
【図12】図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示す。
【図13】図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づきながら説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例における複数の光ディスクを収納するマガジンと、マガジンから光ディスクを取出して記録再生を行う高速アクセス、大容量のディスクチェンジャーの一実施例を図1乃至図3、図10乃至図13を用いて説明する。
【0018】
まず、ディスクチェンジャー1の構成と動作を、図1乃至図3、図12、図13を用いて説明する。
図1は、実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。但し、図1には収納された複数の光ディスク5の内1枚のみを記載し、該光ディスクが部分的にマガジン2の外部に排出された状態を記載している。ここでは、ディスクチェンジャー1とマガジン2に対して別の符号を付したが、マガジン2はディスクチェンジャー1に対して着脱可能であるので、双方を併せてディスクチェンジャーと呼ぶことがある。
【0019】
ディスクチェンジャー1は、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と、マガジン2に設けられた光ディスク5を出し入れするためのアーム11と、アーム11に回転力を励起するトリガロッド24と、マガジン2から光ディスク5を取出す時にトリガロッド24を押込むためのプッシュロッド36a乃至36dと、プッシュロッド36a乃至36dを移動するためのプッシュロッド駆動モータ35a乃至35dと、マガジン2から取出した光ディスク5の記録再生を行うドライブ60a乃至60dと、マガジン2とドライブ60a乃至60dの間に配置され光ディスク5をドライブ60a乃至60dに搬送、又は、ドライブ60a乃至60dからマガジン2に搬送するディスク搬送ローラの駆動ローラ50a乃至50dと従動ローラ51a乃至51dと、マガジン2とディスク搬送ローラの間に設けた光透過型の第1のディスク通過検出センサ106と、ディスク搬送ローラとドライブ60a乃至60dとの間に設けた光透過型の第2のディスク通過検出センサ107と、マガジン2に収納されている光ディスク5の位置を検出するディスク位置検出センサ108と、ドライブ60a乃至60dとプッシュロッド36a乃至36dとプッシュロッド駆動モータ35a乃至35dとディスク搬送ローラの駆動ローラ50a乃至50dと従動ローラ51a乃至51dと第1のディスク通過検出センサ106と第2のディスク通過検出センサ107とディスク位置検出センサ108とを搭載し上下方向に移動する移動台104を有する。また、光ディスク5は回転部に固定されるためのクランプ穴6を有する。
【0020】
マガジン2はディスクチェンジャー1に着脱できるように構成されている。マガジン2は光ディスク5を収納する複数の(一例として8個の)収納部4a乃至4hがあり、それぞれの収納部4a乃至4hに光ディスク5a乃至5h(図1では光ディスク5で代表する)が収納されている。各収納部4a乃至4hには光ディスク5をマガジン2から出し入れするためのアーム11が設けられている。アーム11の両端部にはローラ12a、12bが設けられ光ディスク5の側面に接触する。アーム11は回転軸15を回転中心として揺動する。アーム11にはトーションばね(ねじりばね)17が取付けられておりアーム11に回転力を与える。アーム11にはトリガ16が設けられトリガロッド24に接触している。
【0021】
プッシュロッド36a乃至36dをトリガロッド24の方向に移動しトリガロッド24およびトリガ16を押込むことによりアーム11に回転力が励起される。これにより、アーム11およびローラ12aはトーションばね17のばね力により出入口23方向に回転し光ディスク5がマガジン2より飛び出す。また、光ディスク5をマガジン2に収納する場合は、光ディスク5をマガジン2の方向に押込むことによりアーム11に回転力を励起させる。これにより、アーム11およびローラ12bはトーションばね17のばね力により収納方向に回転し光ディスク5をマガジン2に押込む。
【0022】
図12は、図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示し、上位制御部100、チェンジャー1の制御部101、マガジン2、ディスク搬送ローラ50及び51、プッシュロッド36、ドライブ60、移動台104、ディスク搬送ローラ50及び51を駆動する搬送ローラ駆動モータ105、プッシュロッド36を駆動するプッシュロッド駆動モータ35、移動台104を駆動する移動台駆動モータ109、ディスク収納検出センサ102、第1のディスク通過検出センサ106、第2のディスク通過検出センサ107、ディスク位置検出センサ108、および上位制御部100と制御部101間で授受する制御信号であるチェンジャー信号110と、上位制御部100とドライブ60間で授受する制御信号とデータ信号であるドライブ信号111、制御部101と各モータ、センサ間の信号線112を示す。なお、例えばディスク収納検出センサ102のように、これまでの説明で述べていない構成要素については後に詳しく述べる。
図13は、図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【0023】
図1において、マガジン2から光ディスク5を取出しドライブ60aで記録再生動作122(図13に符号を付す)を行う場合は、図12に示す移動台104を、図12と図13に示す移動台駆動モータ109により移動し、ディスク位置検出センサ108を用いてドライブ60aをマガジン2の目標の光ディスク5と対向する位置に位置決めするドライブ位置決め動作120を行う。以下、この位置決め動作をドライブ側移動と呼ぶ。なお、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50a乃至50d、従動ローラ55a乃至51dのディスク通過位置とドライブ60の出入口61は直線上に配置する。また、マガジン2を取付けた移動台(図示せず)を移動して、目標の光ディスク5とドライブ60aが対向する位置に位置決めすることもできる。以下、この位置決め動作をマガジン側移動と呼ぶ。また、マガジン2を複数上下方向に配置することもできる。これにより、記憶容量の増加とマガジン2を順次切替えて使用できるので、シームレスな記録再生ができる効果がある。
【0024】
次に、ディスク繰出し動作121を行う場合は、プッシュロッド36aをトリガロッド24の方向に移動し、トリガロッド24およびトリガ16を押込むことによりアーム11に回転力が励起される。これにより、アーム11およびローラ12aはトーションばね17のばね力により出入口23の方向に回転し、光ディスク5をマガジン2より押出す。マガジン2から押出された光ディスク5、ディスク搬送ローラ50a、51aに噛み込まれ搬送されドライブ60aの出入口61よりドライブ60aに取り込まれて記録再生が行われる。ディスク搬送ローラ50a乃至50d、51a乃至51dの回転に関して、図13に示すように、光ディスク5a乃至5hが第1のディスク通過検出センサ106の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第2のディスク通過検出センサ107の通過を終了した時点で搬送ローラ駆動モータ105を停止させるように制御することにより、光ディスク5a乃至5hとディスク搬送ローラ50a乃至50d、51a乃至51dとの摩耗を低減できる効果がある。
【0025】
次に、ドライブ60aから光ディスク5をマガジン2に戻すディスク収納動作123の場合は、ドライブ60aから排出された光ディスク5はディスク搬送ローラ50a、51aに噛み込まれて搬送されマガジン2に挿入される。マガジン2に挿入された光ディスク5の側面はアーム11のローラ12aに接触しアーム11を押込むことによりアーム11に回転力が励起される。これにより、アーム11およびローラ12bはトーションばね17のばね力により収納方向に回転し光ディスク5をマガジン2に押込む。ディスク搬送ローラ50a乃至50d、51a乃至51dの回転に関して、図13に示すように、光ディスク5が第2のディスク通過検出センサ107の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第1のディスク通過検出センサ106の通過を終了した時点で停止させるように制御することにより、光ディスク5とディスク搬送ローラ50a乃至50d、51a乃至51dとの摩耗を低減できる効果がある。
【0026】
なお、上記のディスクチェンジャー1は複数の光ディスク5を収納したマガジン2と複数のディスク搬送ローラ50、51と複数のプッシュロッド36および複数のドライブ60からなる構成であるが、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と一つのディスク搬送ローラ50、51と一つのプッシュロッド36および一つのドライブ60からなる構成にすることもできる。また、一つの光ディスク5を収納したマガジン2と一つのディスク搬送ローラ50、51と一つのプッシュロッド36および一つのドライブ60からなる構成にすることもできる。
【0027】
次に、本実施例のマガジン2の構成を図2と図3を用いて説明する。
図2は、図1のマガジン2における光ディスク5の収納部4a乃至4hの一つを矢印A方向から見た平面図を示す。なお、図2は光ディスク5がマガジン2に収納されている状態を示す。
図3は、図2のマガジン2から光ディスク5を部分的に外部へ排出した状態の平面図を示す。
【0028】
図2と図3において、図1と同じ符号の構成要素については説明を省略する場合がある。図2のマガジン2はベース板3と、ベース板3の両面に設けられるカバー(図示せず)を嵌めこむ段差部8と、ベース板3に設けられた光ディスク5を収納する段差部9と、マガジン2から光ディスク5の出し入れを案内する段差部9のガイド10a、10bと、ベース板3の光ディスク5とは反対側に設けられマガジン2から光ディスク5を押出す動作とマガジン2へ収納する動作を行うアーム11と、アーム11の両端部に設けられ光ディスク5の側面に接触するローラ12a、12bと、アーム11の両端部に設けられローラ12a、12bの回転軸13a、13bと、アーム11に設けられアーム11の回転中心となる軸受け15と、ベース板3に設けられ軸受け15の回転軸14と、アーム11に設けられトリガロッド24に接触するトリガ16と、アーム11に回転力を与えるトーションばね17と、アーム11に設けられトーションばね17の一端を挿入する穴18と、ベース板3に設けられトーションばね17の他端を挿入する穴19と、ベース板3に設けられローラ12a、12bを案内するリンク溝20、21と、ベース板3に設けられトリガ16を押込むことにより回転させるトリガロッド24と、アーム11のトリガ16を挿入する切欠部25と、トリガロッド24を出入口23の方向に押し戻すためのばね26から構成される。
このような構成のマガジンを複数集積して光ディスク5を複数収納する図1に示すマガジン2を構成する。なお、図1に示すマガジン2では外側の2個のマガジンにはベース板3の両面にカバーを設け、内側のマガジンには片側のみにカバーを設けることもできる。これにより、マガジン2の全体の厚さを薄くできる効果がある。
【0029】
マガジン2から光ディスク5を排出する動作を説明する。図2に示すように、トリガロッド24がプッシュロッド36(図1)により押込まれるとトリガ16が反時計方向に回転する。次に、図3に示すようにアーム11が反時計方向に回転し、ローラ12aがリンク溝20に沿って移動し光ディスク5を出入口23の方向に押出す。一方、ローラ12bはリンク溝21に沿って移動し、光ディスク5と接触しない位置に移動する。この時、アーム11のトーションばね17の止め穴18が、アーム11の回転中心である回転軸15とトーションばね17の止め穴19を結ぶ直線上よりも出入口23の方向に移動すると、トーションばね17のばね力によりアーム11は反時計方向に回転が加速される。これにより、光ディスク5はガイド10a、10bに案内されて直線状にマガジン2より飛び出す。なお、トリガロッド24は、ばね26により元の位置に押し戻される。次に、光ディスク5をマガジン2に収納する動作を説明する。図3に示すように光ディスク5がマガジン2に押込まれると、光ディスク5はローラ12aに接触しアーム11が時計方向に回転する。一方、ローラ12bはリンク溝21に沿って移動し光ディスク5と接触する。この時、アーム11のトーションばね17の止め穴18が、アーム11の回転中心である回転軸15とトーションばね17の止め穴19を結ぶ直線上よりも出入口23とは反対の方向に移動すると、トーションばね17のばね力によりアーム11は時計方向に回転が加速される。これにより、光ディスク5はローラ12bによってマガジンに押込まれる。そして、光ディスク5はガイド10a、10bに案内されて直線状に移動しマガジン2に収納される。なお、マガジン2の運搬時に光ディスク5が移動しないようにトーションばね17のばね力によって光ディスク5を収納方向に押し付けておくこともできる。また、ディスクの出入口23から埃がはいらないように出入口23を塞ぐ開閉できる蓋を設けることもできる。
【0030】
次に、ドライブ60の構成と動作を図10、図11を用いて説明する。
図10は、図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
図11は、図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
ドライブ60は出入口61から挿入された光ディスク5をスピンドルモータ90に装着するためのリンク62、63、64からなる平行リンクおよびリンク71、76、82、83からなる案内機構と、記録再生のための光学機構91を有している。図中のリンク機構の黒丸65、67、72、77、82、85は筺体に固定された回転軸を示す。白丸66、68は連結軸を示す。
【0031】
図10に示すように、出入口61から挿入された光ディスク5は平行リンクのリンク62の側壁とリンク83の溝ローラ89に案内されクランプ穴6をスピンドルモータ90の方向へ案内されて移動される。リンク83は駆動軸88をリンク溝87に沿って移動させて光ディスク5をスピンドルモータ90の方向に押し込む。リンク71は駆動軸74をリンク溝75に沿って移動させて溝ローラ73を後退させる。同様に、リンク76は駆動軸79をリンク溝80に沿って移動させて溝ローラ78を後退させる。この動作により、クランプ穴6をスピンドルモータ90に位置決めする。次に、スピンドルモータ90が光ディスク5の方向に移動し、クランプ穴6を回転部に挿入し固定する。次に、図11に示すように、平行リンクのリンク64は駆動軸70をリンク溝69に沿って移動させてリンク62、63の側壁を光ディスク5に接触しない位置に退避する。同様に、リンク71、76、83が移動しローラ73、78、89は光ディスク5に接触しない位置に退避して記録再生が行われる。次に、ドライブ60から光ディスク5を排出する場合は、図10で説明した光ディスク5の挿入動作と逆の動作により光ディスク5がドライブ60から排出される。これにより、薄型で小型のドライブを提供できる効果がある。
【0032】
このように本発明の実施例によれば、マガジンに収納された光ディスクの外周側面にアームの両端部ローラを接触させ、アームを外部から回転させてアームのばね力による回転力を逆方向に切替えて光ディスクをマガジンから押出し、又、マガジンに押込むように構成した。これにより、小さな力を与えるだけで光ディスクをマガジンから直線的に移動でき高速に出し入れできる効果がある。また、マガジンとドライブ間の距離を短くできるので小型化に効果がある。また、光ディスクの収納間隔を狭くできるので小型で大容量のマガジンを提供できる効果がある。
【0033】
また、運搬時は光ディスクがアームにより収納方向に押し付けられているので、光ディスクがマガジンから飛び出さない効果と、光ディスクがマガジン内で移動しないので記録面が損傷しない効果がある。
また、本体装置に着脱できるマガジンと、マガジンに収納されている光ディスクの中から目標の光ディスクを、アームを揺動させることにより取出し記録再生し、また、収納できるディスクチェンジャーを構成した。これにより、高速アクセスと小型で大容量のディスクチェンジャーを提供できる効果がある。
また、光ディスク5は市販の平均厚さ1.2mm(最高厚さ部約1.5mm)、外径120mmが使用できる。市販の光ディスクを使用した場合、マガジン2のディスク収納ピッチは5mmから8mm程度となる。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50a乃至50dを光ディスク5の非記録面に接触させ、従動ローラ51a乃至51dを記録面に接触させるように配置する。これにより、ディスク搬送ローラ51と光ディスク5の記録面とは滑りを生じないので記録面の損傷を防止できる。
【実施例2】
【0034】
図1のディスクチェンジャー1における他の一実施例を、図4に基づいて説明する。
図4は、実施例2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示し、図1のマガジン2から1度に4枚の光ディスク5a、5c、5e、5gが排出され、光ディスクを記録再生する4台のドライブ60a乃至60dに並列に搬送された状態を示す。
【0035】
図4において、図1と同じ符号の構成要素については説明を省略する場合がある。図4に示すように、マガジン2の光ディスク5の収納ピッチMpに対して、ドライブ5の設置ピッチDpをDp=n×Mp(nは整数)とする。なお、図4ではn=2とした場合を示す。これにより、奇数番目の光ディスク5a、5c、5e、5g、又は、偶数番目の光ディスク5b、5d、5f、5hにドライブ60a乃至60dを位置決めすることにより、4枚の光ディスク5を1度にドライブ60a乃至60dに搬送し記録再生できる。また、ドライブ60a乃至60dから1度に4枚の光ディスク5をマガジン2に収納することができる。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50a乃至50dには歯付きベルト40によって回転駆動される歯付きプーリ39a乃至39dが設けられている。また、駆動モータ41は歯付きベルト40を回転駆動する。また、駆動ローラ50a乃至50dに対向して設けられた従動ローラ51a乃至51dとは光ディスクの厚さの50%乃至75%程度のギャップを設けている。なお、図4の構成において、光ディスク5を12枚収納するマガジン2の場合、ドライブ60の配置をDp=3×Mpにするのが好適である。
【0036】
このように本発明の実施例によれば、マガジンから1度に複数の光ディスクをドライブに搬送し記録再生し、また、1度に複数の光ディスクをドライブからマガジンに収納できるので、ディスク交換時間を短縮できる効果がある。また、ドライブをマガジンの光ディスクの奇数番目から偶数番目に移動するだけで、マガジンに収納されている全ての光ディスクに対して信号を記録再生できる。これにより、ドライブの移動距離と移動時間を短縮でき、チェンジャーの小型化とディスク交換時間を短縮できる効果がある。また、同時に複数のドライブにより並列に記録再生ができるので、データの転送速度を高速にできる効果がある。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラと従動ローラ間にギャップを設け光ディスクの噛み込み時の押圧力を低減できるので、光ディスクの記録面の損傷を低減できる効果と、噛み込みトルクを低減できる効果がある。
【実施例3】
【0037】
図1のディスク搬送ローラにおける他の一実施例を、図5乃至図7に基づき説明する。図5乃至図7において、図1と同じ符号は説明を省略する。
図5は、実施例3におけるディスク搬送ローラとその周辺の平面図を示し、図1のディスクチェンジャー1の上側から見た図を示す。
図6は、図5のディスク搬送ローラの側面図を示す。
【0038】
図5、図6に示すディスク搬送ローラの駆動ローラ50と従動ローラ51は、回転軸52に取付けたローラ53と、回転軸52に設けられ矢印57方向に移動できるディスク押込みローラ55と、ディスク押込みローラ55を図中の矢印57方向に移動する移動機構(図示しない)と、駆動ローラ50を回転させるプーリ39と、駆動ローラ50の軸受け54a、54bを有する。また、光ディスク5は非記録エリア7を有している。なお、ディスク押込みローラ55のローラ径は駆動ローラ50および従動ローラ51のローラ径よりも大きくする。
【0039】
ディスク押込みローラ55の動作を説明する。まず、ディスク押込みローラ55を破線の位置に退避する。次に、マガジン2から排出された光ディスク5を駆動ローラ50と従動ローラ51間で狭持してドライブ60に搬送する。次に、光ディスク5が駆動ローラ50と従動ローラ51間を通過した時点でディスク押込みローラ55を光ディスク5の方向に移動させディスク押込みローラ55を光ディスク5の側面に接触させてドライブ60に押込む。同様に、ディスク押込みローラ55により光ディスク5をマガジン2に押込むこともできる。
【0040】
一般には、ドライブ60およびマガジン2に光ディスク5を挿入するためには大きな押込力を必要とする。そこで、本発明の実施例では、ディスク押込みローラ55を設けることにより駆動ローラ50と従動ローラ51による押込力が小さくても、ディスク押込みローラ55により光ディスク5をドライブ60およびマガジン2に押込むことができる。このため、駆動ローラ50と従動ローラ51の狭持力を小さくできるので、光ディスク5の記録面の損傷を低減できる効果がある。
【0041】
図7は、図5のディスク搬送ローラの別な側面図を示す。
図7のように、従動ローラ51を省き駆動ローラ50の上に載せて光ディスク5を搬送し、ディスク押込みローラ55でライブ60およびマガジン2に押込むこともできる。これにより、光ディスクに対する押圧力がないので、光ディスク5の記録面の損傷を低減できる効果がある。
【実施例4】
【0042】
図2のマガジン2に収納された光ディスク5を検出するディスク収納検出センサ102の一実施例を、図8に基づき説明する。
図8は、実施例4におけるディスク収納検出センサ102を有するマガジン2の平面図を示す。図8において、図2と同じ符号の構成要素については説明を省略する場合がある。
【0043】
マガジン2のベース板3に設けた光ディスク5を収納する段差部9において、光ディスク5の外周部の近傍に、外部と貫通する貫通穴44を設ける。この貫通部44に接触子45と、接触子45を光ディスク5の方向に押し付けるばね47を設ける。接触子45の光ディスク5と接触する面とは反対側に突起部を設け、該突起部の位置を透過型の光センサ46で検出する。これにより、マガジン2に光ディスク5が収納されている場合は、接触子45が外部に押出されるので、接触子45の突起部が光センサ46の光路を遮断し、光ディスク5が収納されていることを検出できる。また、光ディスク5が収納されていない場合は、接触子45の突起部が光センサ46の光路を遮断しないので、光ディスク5が収納されていないことが検出できる。
【0044】
図9は、実施例4におけるディスク収納検出センサ102を有するマガジン2の別な平面図を示す。図9では、接触子45とばね47および光センサ46を、例えばベース板3と一体で形成された固定部48に設けた構成を示す。
このように本発明の実施例によれば、マガジン2の中における光ディスク5の収納の有無を検出できる効果がある。
なお、これまで説明した実施例のマガジン2、ディスクチェンジャー1は光ディスク5を水平にして搬送しているが、ディスクチェンジャーを90度回転させて光ディスク5を垂直にして搬送することもできる。この他にも、以上述べた実施例に対して変更を加えた実施形態を考えることができるが、いずれも本発明の範疇にある。
【符号の説明】
【0045】
1…ディスクチェンジャー、2…マガジン、4a〜4h…光ディスク収納部、5…光ディスク、6…クランプ穴、11…アーム、12a,12b…ローラ、15…回転軸、16…トリガ、17…トーションばね、23…出入口、24…トリガロッド、35a〜35d…プッシュロッド駆動モータ、36a〜36d…プッシュロッド、50a〜50d,51a〜51d…ディスク搬送ローラ、60…ドライブ、61…出入口、104…移動台、106,107…ディスク通過検出センサ、108…ディスク位置検出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体である光ディスクが収納され、該光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置を有するディスクチェンジャーに着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、
前記光ディスクの外周側面と対向する辺が略円弧状のアームと、
該アームの両端部の間に設けられ前記アームの回転中心である回転軸と、
前記アームに回転力を与えるトーションばねを有し、
該トーションばねの前記回転力は、前記アームに前記光ディスク収納マガジンの外部より供給された力に応じて二つの所定方向のうち一方向に切替えられ、
前記アームは、前記トーションばねの回転力により前記いずれかの方向に回転され、前記アームの回転方向に応じて、前記アームの一方の端部、又は、他方の端部が前記光ディスクの外周側面に接触し、前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに対して排出する方向、又は、挿入する方向に移動することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項2】
請求項1において、前記光ディスク収納マガジンを複数集積し複数の前記光ディスクを収納したことを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項3】
請求項1、又は請求項2において、前記光ディスク収納マガジンは、前記アームの両端部にローラを有し、該ローラは前記光ディスクの移動時に前記光ディスクの外周側面と接触することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3において、前記光ディスク収納マガジンは、前記光ディスクの外周側面に対向し前記光ディスクが移動する方向に前記光ディスクを案内するガイドを有することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4において、前記光ディスク収納マガジンは、前記光ディスクの外周側面に対向した位置に、前記光ディスクの有無を検出するための前記光ディスク収納マガジンの外部に対して貫通した貫通穴を有することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項6】
記録媒体である光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置を有し、前記光ディスクが収納された光ディスク収納マガジンを着脱可能なディスクチェンジャーであって、
前記光ディスク収納マガジンは、
前記光ディスクの外周側面と対向する辺が略円弧状のアームと、
前記アームの両端部の間に設けられ前記アームの回転中心である回転軸と、
前記アームに回転力を与えるトーションばねを有し、
前記ディスクチェンジャー、又は前記光ディスク収納マガジンは、
前記光ディスクドライブ装置と前記光ディスクマガジンとの間で前記光ディスクを搬送する駆動ローラと該駆動ローラとの間に前記光ディスクを挟みながら回転駆動される従動ローラを備えたディスク搬送ローラを有し、
前記ディスクチェンジャーは、
前記光ディスク収納マガジンが有する前記アームに対して回転力を与えるプッシュロッドを有し、
前記光ディスク収納マガジンに収納された光ディスクを前記光ディスクドライブ装置に装着する際は、
前記ディスクチェンジャーは、前記プッシュロッドを用いて前記光ディスク収納マガジンが有する前記アームに回転力を与え、前記トーションばねの回転力を逆方向に切替えて前記アームを前記トーションばねの回転力により回転させ、前記アームの一方の端部を前記光ディスクの外周側面に接触させて、前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンから排出し、
前記ディスク搬送ローラは、排出された前記光ディスクを前記光ディスクドライブ装置に搬送し、
前記光ディスクドライブ装置に装着された光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに収納する際は、
前記ディスク搬送ローラは、前記光ディスクドライブ装置から排出された前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンへ搬送し、前記光ディスク収納マガジンが有する前記アームの端部に前記光ディスクの外周側面を接触させ、前記光ディスク収納マガジンが有する前記アームに回転力を与え、前記トーションばねの回転力を逆方向に切替えて前記アームを前記トーションばねの回転力により回転させ、前記アームの他方の端部を前記光ディスクの外周側面に接触させて、前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに収納する
ことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項7】
請求項6において、前記光ディスク収納マガジンには前記光ディスクが複数収納されており、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に前記光ディスクドライブ装置と前記ディスク搬送ローラおよび前記プッシュロッドを搭載し前記光ディスクの搬送路平面に対して垂直な方向に移動する移動台を有することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項8】
請求項6において、前記光ディスク収納マガジンには前記光ディスクが複数収納されており、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に複数の前記光ディスクドライブ装置と複数の前記ディスク搬送ローラおよび複数の前記プッシュロッドを搭載し前記光ディスクの搬送路平面に対して垂直な方向に移動する移動台を有することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項9】
請求項8において、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMpとして、前記ディスク搬送ローラと前記プッシュロッドおよび前記光ディスクドライブ装置の配置間隔Dpを前記Mpの略整数倍にして配置し、複数の前記光ディスクを前記光ディスク収納マガジンから前記光ディスクドライブ装置に搬送して装着し、複数の前記光ディスクを前記光ディスクドライブ装置から前記光ディスク収納マガジンに搬送して収納することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項10】
請求項6乃至請求項9において、前記光ディスク収納マガジンは、前記アームの両端部にローラを有し、該ローラは前記光ディスクの搬送時に前記光ディスクの外周側面と接触することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項11】
請求項6乃至請求項10において、前記光ディスク収納マガジンは、前記光ディスクの外周側面に対向し前記光ディスクが移動する方向に前記光ディスクを案内するガイドを有することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項12】
請求項6乃至請求項11において、前記光ディスク収納マガジンは、前記光ディスクの外周側面に対向した位置に、前記光ディスク収納マガジンの外部に対して貫通した貫通穴を有し、前記光ディスクドライブ装置は、前記貫通穴に前記光ディスクに接触するための接触子を挿入し、前記接触子の侵入長から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項13】
請求項6乃至請求項12において、前記ディスク搬送ローラのいずれかのローラの回転軸に前記光ディスクの搬送方向に対して直交する方向に移動し前記ディスク搬送ローラよりもローラ径の大きい押込みローラを有し、該押込みローラは、前記光ディスクに接触して前記光ディスクを前記光ディスクドライブ装置、又は/及び前記光ディスク収納マガジンに搬送することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項14】
請求項13において、前記押込みローラは、前記ディスク搬送ローラが備える駆動ローラの回転軸に設けられたことを特徴とするディスクチェンジャー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−45476(P2013−45476A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181388(P2011−181388)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】