説明

光ディスク装置およびレーザー出力制御方法

【課題】 対物レンズの汚れに対する耐性を向上させることのできる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 光ディスク装置1は、レーザーの光軸方向に沿って対物レンズ6を移動させるフォーカス制御を行い、フォーカス制御が行われているときのレーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、対物レンズ6の焦点が光ディスク3のディスク表面に位置しているときの光量レベル(表面反射光量レベル)を判定する。そして、表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、対物レンズ6が汚れているレンズ汚れ状態であるか否かの判定を行い、対物レンズ6が汚れていると判定された場合には、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対物レンズの汚れに対する耐性を向上させた光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置の対物レンズは、光ディスクに対して露出するように配置されるため、外部に露出するように構成されることが多いため、光ディスク装置を長期間使用していると、粉塵等で対物レンズが汚れてしまうことがあった。光ディスク装置の対物レンズが粉塵等で汚れてしまうと、光ディスクに照射されたレーザーの反射光量が低下し、その結果、光ディスクの読み取り性能が低下することになる。
【0003】
そこで従来、対物レンズが汚れていると判断した場合に、自動的に掃除を行う光ディスクドライブが提案されている(例えば、特許文献1参照)。従来の光ディスクドライブでは、光ディスクドライブ内にカセット式のクリーニングユニットを設け、そのクリーニングユニットを用いて、対物レンズの汚れを除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−272146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の光ディスクドライブにおいては、対物レンズの汚れを除去するための専用の装置(クリーニングユニット)を、光ディスクドライブ内に設ける必要があるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、対物レンズの汚れを除去するための専用の装置を設けることなく、対物レンズの汚れに対する耐性を向上することのできる光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光ディスク装置は、光ディスクに記録された情報を読み取るためのレーザーを出射するレーザー部と、前記光ディスクで反射された前記レーザーの反射光を受光する受光部と、前記受光部で受光した前記レーザーの反射光の光量レベルを検出する光量検出部と、前記レーザーの光軸方向に沿って対物レンズを移動させるフォーカス制御を行うフォーカス制御部と、前記フォーカス制御が行われているときの前記レーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、前記対物レンズの焦点が前記光ディスクのディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルを判定する表面反射光判定部と、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、前記対物レンズが汚れているレンズ汚れ状態であるか否かの判定を行う汚れ判定部と、前記対物レンズが汚れていると判定された場合に、前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うレーザー制御部と、を備えた構成を有している。
【0008】
この構成により、レーザーの光軸方向に沿って対物レンズを移動させたときの光量レベルの変化から、対物レンズの焦点が光ディスクのディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルが求められる。表面反射光量レベル(ディスク表面の反射光量)は、光ディスクの記録面の反射光量に比べて、光ディスクの種類によるばらつきが小さいため、対物レンズが汚れているか否かの指標として用いるのに適している。本発明では、表面反射光量レベルの経時減少パターンに基づいて、対物レンズが汚れているか否かの判定を適切に行うことができ、対物レンズが汚れていると判定された場合に、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。これにより、対物レンズが汚れているときに(すなわち、必要なときに)、光ディスクの読み取り性能を向上させることができる。この場合、従来のように対物レンズの汚れを除去するための専用の装置を、光ディスク装置の内部に別途設ける必要がない。
【0009】
また、本発明の光ディスク装置では、前記汚れ判定部は、前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルが、所定の基準レベル以下であり、かつ、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンから予測される光量レベル範囲内であるときには、前記レンズ汚れ状態であると判定し、前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルが、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外であるときには、前記レンズ汚れ状態でないと判定する構成を有している。
【0010】
この構成により、表面反射光量レベルが、所定の基準レベル以下であり、かつ、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲内であるときには、対物レンズが汚れていると判定される。一方、表面反射光量レベルが、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外であるときには、対物レンズが汚れているのではない(光ディスクが汚れている)と判定される。このように、本発明によれば、表面反射光量レベルの経時減少パターンに基づいて、対物レンズが汚れているか否かの判定を適切に行うことができる。
【0011】
また、本発明の光ディスク装置では、前記レーザー制御部は、前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルの減少度合いに応じて、段階的に前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行う構成を有している。
【0012】
この構成により、表面反射光量レベルの減少度合い(対物レンズの汚れの度合い)に応じて、段階的にレーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。これにより、光ディスクの読み取り性能を適切に向上させることができる。
【0013】
本発明の方法は、光ディスクに記録された情報を読み取るためのレーザーの出力を制御する方法であって、前記レーザーの光軸方向に沿って対物レンズを移動させるフォーカス制御を行い、前記フォーカス制御が行われているときの前記レーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、前記対物レンズの焦点が前記光ディスクのディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルを判定し、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、前記対物レンズが汚れているレンズ汚れ状態であるか否かの判定を行い、前記対物レンズが汚れていると判定された場合に、前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行う。
【0014】
この方法によっても、上記と同様、表面反射光量レベルの経時減少パターンに基づいて、対物レンズが汚れているか否かの判定を適切に行うことができ、対物レンズが汚れていると判定された場合に、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。これにより、対物レンズが汚れているときに(すなわち、必要なときに)、光ディスクの読み取り性能を向上させることができる。この場合も、従来のように対物レンズの汚れを除去するための専用の装置を、光ディスク装置の内部に別途設ける必要がない。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、対物レンズの汚れに対する耐性を向上することができるという効果を有する光ディスク装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態における光ディスク装置の構成を説明するためのブロック図
【図2】対物レンズの移動制御(フォーカス駆動制御)の説明図
【図3】フォーカス駆動制御を行ったときの光量レベルの変化の説明図
【図4】光量レベルの変化(レンズ汚れの場合)の説明図
【図5】光量レベルの変化(ディスク汚れの場合)の説明図
【図6】本発明の実施の形態におけるレーザーパワー制御を説明するためのフロー図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態の光ディスク装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、光ディスク装置が、車載型のブルーレイディスク(登録商標)用の光ディスク装置に適用される場合を例示する。すなわち、本実施の形態の光ディスク装置は、車両に搭載される光ディスク装置であって、青色レーザーを用いて光ディスク(BD)に記録された情報を読み取る機能を備えている。
【0018】
本発明の実施の形態の光ディスク装置の構成を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、光ディスク装置1は、青色レーザーを出射するレーザー部2と、光ディスク3で反射された青色レーザーの反射光を受光する受光部4とを有する光ピックアップ部5を備えている。レーザー部2は、波長405nmの青紫色半導体レーザーを出すレーザー光源である。受光部4は、4つの受光エリアに分割された受光素子(光検出器)である。
【0019】
この光ディスク装置1は、対物レンズ6を、青色レーザーの光軸方向(図1における上下方向)に沿って移動させるレンズアクチュエータ部7を備えている。また、光ディスク装置1は、対物レンズ6の焦点の位置をかえる制御(フォーカス制御)を行うフォーカス制御部8を備えている。フォーカス制御部8は、レンズアクチュエータ部7を制御することにより、対物レンズ6を光軸方向に沿って移動させて、対物レンズ6の焦点の位置をずらすことができるように構成されている(図2参照)。
【0020】
また、光ディスク装置1は、受光部4で受光した青色レーザーの反射光の光量レベルを検出(測定)する光量検出部9を備えている。そして、この光ディスク装置1は、フォーカス制御が行われているときに検出(測定)された青色レーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、対物レンズ6の焦点が光ディスク3のディスク表面に位置しているときの光量レベル(表面反射光量レベル)を判定する表面反射光判定部10を備えている。
【0021】
ここで、表面反射光量レベルの判定の仕方について、図3を参照して詳しく説明する。図3に示すように、フォーカス制御を行って対物レンズ6を光軸方向に沿って少しずつ移動していくと、対物レンズ6の焦点がディスク表面にきたときに、青色レーザーの反射光の光量レベルに小さなピーク(図3における左側の小ピーク)が検出される。そして、さらに対物レンズ6を光軸方向に沿って移動していくと、対物レンズ6の焦点が光ディスク3の記録面にきたときに、青色レーザーの反射光の光量レベルに大きなピーク(図3における右側の大ピーク)が検出される。表面反射光判定部10は、このような検出結果(2つのピークが検出される検出結果)から、最初に検出された小さなピークを、対物レンズ6の焦点が光ディスク3のディスク表面に位置しているときの光量レベル(表面反射光量レベル)と判定する。
【0022】
光ディスク装置1は、表面反射光量レベルで「表面反射光量レベル」であると判定された光量レベル(ディスク表面の反射光量)の履歴が保存される不揮発性メモリ11を備えている。不揮発性メモリ11には、例えば、光ディスク装置1の製造時(組立工程時)における光ディスク3のディスク表面の反射光量が「初期値」として保存される。なお、光ディスク3の記録面(ディスク表面より内側の面)の反射光量は、光ディスク3ごとにばらつきがあるのに対して、ディスク表面の反射光量は、どの光ディスク3でもほぼ同じである。例えば、ディスク表面の反射率は、どの光ディスク3でも約5%である。
【0023】
そして、この光ディスク装置1は、不揮発性メモリ11に記録された表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、対物レンズ6が汚れている「レンズ汚れ」の状態であるか否かの判定を行う汚れ判定部12を備えている。この汚れ判定部12は、光ディスク3が挿入される度に測定されるディスク表面の反射光量と、不揮発性メモリ11に記録されたディスク表面の反射光量の履歴との比較を行う。
【0024】
汚れ判定部12は、図4に示すように、測定されたディスク表面の反射光量が、履歴から得られるディスク表面の反射光量のパターン(経時減少パターン)から予測される光量レベル範囲内である場合には、「レンズ汚れ」であると判定し、不揮発性メモリ11の履歴を更新する。この場合、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。
【0025】
一方、汚れ判定部12は、図5に示すように、測定されたディスク表面の反射光量が、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外である場合、例えば、過去数回分のディスク表面の反射光量に対して急激に光量レベルが落ちている場合には、「ディスク汚れ」である(「レンズ汚れ」ではない)と判定する。この場合、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御は行われない。
【0026】
光ディスク装置1は、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うレーザー制御部13と、パワー補正制御で用いる補正量を決定する補正量決定部14を備えている。補正量決定部14は、測定されたディスク表面の反射光量を初期値(製造時のディスク表面の反射光量)と比較し、その比較結果に応じて段階的に補正量を決定する。したがって、レーザー制御部13は、比較結果に応じて段階的にレーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うことができる。
【0027】
例えば、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して50%以上かつ100%以下の光量レベルの範囲内である場合には、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御は行わない。これは、パワー補正制御の補正量を0%に設定するともいえる。また、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して25%以上かつ50%未満以下の光量レベルの範囲内である場合には、パワー補正制御の補正量を10%に設定し、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行う。また、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して0%以上かつ25%未満以下の光量レベルの範囲内である場合には、パワー補正制御の補正量を20%に設定し、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行う。
【0028】
以上のように構成された光ディスク装置1について、図6のフロー図を参照してその動作を説明する。
【0029】
図6に示すように、本発明の実施の形態では、光ディスク装置1を起動すると、まず、標準パワーでレーザー(青色レーザー)が出力される(S1)。そして、対物レンズ6をレーザーの光軸に沿って移動させるフォーカス制御を行うことにより、対物レンズ6の焦点が光ディスク3のディスク表面に位置しているときの光量レベル(表面反射光量レベル)が取得される(S2)。
【0030】
つぎに、その表面反射光量レベル(測定されたディスク表面の反射光量)を、不揮発性メモリ11に記録された履歴と比較する(S3)。そして、その比較結果に基づいて、対物レンズ6が汚れている「レンズ汚れ」であるか否かの判定を行う(S4)。
【0031】
図5に示すように、測定されたディスク表面の反射光量が、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外である場合(例えば、過去数回分のディスク表面の反射光量に対して急激に光量レベルが落ちている場合)には、「ディスク汚れ」である(「レンズ汚れ」ではない)と判定され(S4)、処理を終了する。
【0032】
一方、図4に示すように、測定されたディスク表面の反射光量が、履歴から得られるディスク表面の反射光量のパターン(経時減少パターン)から予測される光量レベル範囲内である場合には、「レンズ汚れ」であると判定される(S4)。その場合、不揮発性メモリ11の履歴を更新した後(S5)、測定されたディスク表面の反射光量を初期値(製造時のディスク表面の反射光量)と比較し(S6)、その比較結果に応じて補正量を決定する(S7)。
【0033】
例えば、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して50%以上かつ100%以下の光量レベルの範囲内である場合には、パワー補正制御の補正量を0%に決定する。また、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して25%以上かつ50%未満以下の光量レベルの範囲内である場合には、パワー補正制御の補正量を10%に決定する。また、また、測定されたディスク表面の反射光量が、初期値に対して0%以上かつ25%未満以下の光量レベルの範囲内である場合には、パワー補正制御の補正量を20%に決定する。そして、このようにして決定された補正量を用いて、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる(S8)。
【0034】
このような本発明の実施の形態の光ディスク装置1によれば、対物レンズ6の汚れを除去するための専用の装置を設けることなく、対物レンズ6の汚れに対する耐性を向上することができる。
【0035】
すなわち、本実施の形態では、レーザーの光軸方向に沿って対物レンズ6を移動させたときの光量レベルの変化から、対物レンズ6の焦点が光ディスク3のディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルが求められる(図2および図3参照)。表面反射光量レベル(ディスク表面の反射光量)は、光ディスク3の記録面の反射光量に比べて、光ディスク3の種類によるばらつきが小さいため、対物レンズ6が汚れているか否かの指標として用いるのに適している。
【0036】
本実施の形態では、表面反射光量レベルの経時減少パターンに基づいて、対物レンズ6が汚れているか否かの判定を適切に行うことができ、対物レンズ6が汚れていると判定された場合に、レーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。これにより、対物レンズ6が汚れているときに(すなわち、必要なときに)、光ディスク3の読み取り性能を向上させることができる。この場合、従来のように対物レンズ6の汚れを除去するための専用の装置を、光ディスク装置1の内部に別途設ける必要がない。
【0037】
また、本実施の形態では、図4に示すように、表面反射光量レベルが、所定の基準レベル以下であり、かつ、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲内であるときには、対物レンズ6が汚れていると判定される。一方、図5に示すように、表面反射光量レベルが、経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外であるときには、対物レンズ6が汚れているのではない(光ディスク3が汚れている)と判定される。このように、本実施の形態によれば、表面反射光量レベルの経時減少パターンに基づいて、対物レンズ6が汚れているか否かの判定を適切に行うことができる。
【0038】
また、本実施の形態では、表面反射光量レベルの減少度合い(対物レンズ6の汚れの度合い)に応じて、段階的にレーザーの出力を大きくするパワー補正制御が行われる。これにより、光ディスク3の読み取り性能を適切に向上させることができる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0040】
例えば、以上の説明では、本発明の光ディスク装置が、車載型のBD用の光ディスク装置である例について説明したが、本発明の範囲は、車載型の光ディスク装置に限定されるものではなく、例えば、室内で用いられる家庭用の光ディスク装置も含まれる。また、本発明の範囲は、BD用の光ディスク装置に限られるものではなく、例えば、CD用やDVD用の光ディスク装置も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明にかかる光ディスク装置は、対物レンズの汚れを除去するための専用の装置を設けることなく、対物レンズの汚れに対する耐性を向上させることができるという効果を有し、例えば、車載型のBD用の光ディスク装置等として有用である。
【符号の説明】
【0042】
1 光ディスク装置
2 レーザー部
3 光ディスク
4 受光部
5 光ピックアップ部
6 対物レンズ
7 レンズアクチュエータ部
8 フォーカス制御部
9 光量検出部
10 表面反射光判定部
11 不揮発性メモリ
12 汚れ判定部
13 レーザー制御部
14 補正量決定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクに記録された情報を読み取るためのレーザーを出射するレーザー部と、
前記光ディスクで反射された前記レーザーの反射光を受光する受光部と、
前記受光部で受光した前記レーザーの反射光の光量レベルを検出する光量検出部と、
前記レーザーの光軸方向に沿って対物レンズを移動させるフォーカス制御を行うフォーカス制御部と、
前記フォーカス制御が行われているときの前記レーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、前記対物レンズの焦点が前記光ディスクのディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルを判定する表面反射光判定部と、
前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、前記対物レンズが汚れているレンズ汚れ状態であるか否かの判定を行う汚れ判定部と、
前記対物レンズが汚れていると判定された場合に、前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うレーザー制御部と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記汚れ判定部は、
前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルが、所定の基準レベル以下であり、かつ、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンから予測される光量レベル範囲内であるときには、前記レンズ汚れ状態であると判定し、
前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルが、前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンから予測される光量レベル範囲外であるときには、前記レンズ汚れ状態でないと判定することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記レーザー制御部は、
前記表面反射光判定部から得られる表面反射光量レベルの減少度合いに応じて、段階的に前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
光ディスクに記録された情報を読み取るためのレーザーの出力を制御する方法であって、
前記レーザーの光軸方向に沿って対物レンズを移動させるフォーカス制御を行い、
前記フォーカス制御が行われているときの前記レーザーの反射光の光量レベルの変化に基づいて、前記対物レンズの焦点が前記光ディスクのディスク表面に位置しているときの光量レベルである表面反射光量レベルを判定し、
前記表面反射光量レベルの履歴から得られる経時減少パターンに基づいて、前記対物レンズが汚れているレンズ汚れ状態であるか否かの判定を行い、
前記対物レンズが汚れていると判定された場合に、前記レーザーの出力を大きくするパワー補正制御を行うことを特徴とするレーザー出力制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−190505(P2012−190505A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52586(P2011−52586)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】