説明

光ディスク記録再生装置

【課題】
シート状光ディスクを用いたA面およびB面記録再生装置を用いディスク反転機構のないディスクチェンジャを提供することを目的とする。
【解決手段】
シート状光ディスクをトレイに入れ複数枚収納したカートリッジと、トレイ引出し機構の上側にA面記録再生部を配置し下側にクランパとディスク持上げ機構のある移動台を設けたA面記録再生装置と、トレイ引出し機構の下側にB面記録再生部を配置し上側にクランパとディスク持上げ機構のある移動台を設けたB面記録再生装置とで構成し、A面記録再生装置は、トレイを引出したのち光ディスクを一時ディスク持上げ機構で持上げて退避させ、B面記録再生装置はディスク持上げ機構で持上げて退避させてトレイ引出し機構の移動通路を確保しトレイ1をカートリッジに戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
可撓性を有するシート状の光ディスクを収納したカートリッジおよびその記録再生装置として例えば特開2004−134019号公報などがある。
【0003】
また、光ディスクを多数収納して大容量化したCD,DVD等のディスクチェンジャとしては特開2005−31930号公報や特開2005−108432号公報などがある。さらに光ディスクを運搬する手段としては特開平8−293131号公報などが知られている。
【0004】
特開2004−134019号公報に記載のカートリッジには、カートリッジの中に光ディスクを積層し、光ディスクの間にシートを挟んで積層および光ディスクを小カートリッジに入れて積層することが開示されている。また、カートリッジから積層した光ディスクを全部取りだした後にローラにより外側から順に分離し、ローラにより搬送し回転軸にチャッキングして記録再生する記録再生装置が開示されている。
【0005】
また、特開2005−31930号公報,特開2005−108432号公報に記載のディスクチェンジャには、両面記録再生光ディスクを表裏反転するディスク反転装置を設けて両面記録再生ができるディスクチェンジャが開示されている。特開平8−293131号公報には、光ディスクの外周を持上げて運搬する手段が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−134019号公報
【特許文献2】特開2005−31930号公報
【特許文献3】特開2005−108432号公報
【特許文献4】特開平8−293131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シート状の光ディスクを安定に記録再生するためには、光ディスクを面振れなく安定に回転させることが重要である。従来技術では、光ディスクの上側単独,下側単独および上下に安定板を配置して流体力のバランスにより振動を低減する構造が用いられていたが回転数が高速になると不安定になり振動が低減できない問題があった。
【0008】
従来のシート状光ディスク記録再生装置で問題となる点はBlu−ray,HD−DVD,DVD,CD等の1.2mm厚の光ディスクそれぞれとの互換性がないことであった。
また、特許文献1に記載のカートリッジは、カートリッジから一枚づつ光ディスクを取り出すことが困難であり、光ディスクをカートリッジへ正確に戻すことも困難であるばかりでなく、ランダムにアクセスできない問題がある。
【0009】
一方、記録再生装置は摩擦やすべりを伴うローラ搬送であるため光ディスクの損傷,搬送時の位置決め精度および小型化に問題がある。
【0010】
特許文献2と特許文献3に記載のディスクオートチェンジャは、ディスク反転装置を用いて両面記録再生を行っているためディスクの交換時間が長いおよび装置が大型化する問題がある。
【0011】
本発明の目的は、シート状の光ディスクを一枚づつ取り出しランダムにアクセスできる高信頼で小型大容量で、かつ両面記録再生のシート状光ディスクを用いディスク反転機構のない光ディスク記録再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的は、光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを上下に移動させる移動台と、前記トレイを引出し前記光ディスクを記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、このトレイ引出し機構の上側に前記光ディスクの上面を記録再生する記録再生部を配置し、前記トレイ引出し機構の下側に前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を上下に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを持上げ、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させて前記光ディスクの上面の記録再生を行うようにしたことにより達成される。
【0013】
また上記目的は、光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを上下に移動させる移動台と、前記トレイを引出し前記光ディスクを記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、前記トレイ引出し機構の下側に前記光ディスクの下面を記録再生する記録再生部を配置し、前記トレイ引出し機構の上側に前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を上下に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引き出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを持上げて、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定したのち前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの下面の記録再生を行うようにしたことにより達成される。
【0014】
また上記目的は、前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置と、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0015】
また上記目的は、前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0016】
また上記目的は、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0017】
また上記目的は、光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを立位にして複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを水平方向に移動させる移動台と、前記トレイを引出して前記光ディスクを立位で記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、前記立位の光ディスクの上面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記立位の光ディスクの上面を記録再生する記録再生部を配置し、前記立位の光ディスクの下面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を水平方向に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを前記トレイから分離して、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの上面の記録再生を行うようにしたことにより達成される。
【0018】
また上記目的は、光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを立位にして複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを水平方向に移動させる移動台と、前記トレイを引出して前記光ディスクを立位で記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、前記立位の光ディスクの下面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記立位の光ディスクの下面を記録再生する記録再生部を配置し、前記立位の光ディスクの上面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を水平方向に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを前記トレイから分離して、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの下面の記録再生を行うようにしたことにより達成される。
【0019】
また上記目的は、前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置と、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0020】
前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0021】
また上記目的は、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことにより達成される。
【0022】
また上記目的は、前記クランパは、単独で移動できる機構に設けられていることにより達成される。
【0023】
また上記目的は、カバーと基材の間に前記光ディスクを収納する前記トレイは、前記基材に前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを持上げる部分が進入できる穴を開けたことにより達成される。
【0024】
また上記目的は、前記記録再生部の回転部には、内周側に空気穴を開けたガラス円板を設け光ディスクと一緒に回転することにより達成される。
【0025】
前記ガラス円板の直径は、前記光ディスクの直径より小さいことにより達成される。
【0026】
また上記目的は、前記ガラス円板と前記光ディスクの間を空けるために前記ガラス円板の上にスペーサを設け、前記スペーサの上に前記光ディスクを装着するようにしたことにより達成される。
【0027】
また上記目的は、前記クランパには、内周側に空気穴を開けた円板を設け光ディスクと一緒に回転することにより達成される。
【0028】
また上記目的は、前記円板の直径は、前記光ディスクの直径より小さいことにより達成される。
【0029】
また上記目的は、前記円板と前記光ディスクの間を空けるために前記円板の上にスペーサを設け、前記スペーサの上に前記光ディスクを装着することにより達成される。又は、前記円板に凸部を設けても良い。
【0030】
また上記目的は、前記ガラス円板は、前記記録再生部の回転部に柔軟媒体を介して装着されていることにより達成される。
【0031】
また上記目的は、前記円板は、前記クランパと移動可能に装着されていることにより達成される。
【0032】
また上記目的は、光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、前記光ディスクをカバーと基材の間に収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、前記トレイの基材端部に設けた穴にフックを引掛け前記トレイを引出すフック機構を備え、このフック機構に前記トレイの基材端部を前記フックに案内する切欠を有するガイドを設け、前記切欠をトレイの進入口に向かって広くしたことにより達成される。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、シート状の光ディスクを一枚づつ取り出しランダムにアクセスできる高信頼で小型大容量で、かつ両面記録再生のシート状光ディスクを用いディスク反転機構のない光ディスク記録再生装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施例を図にそって説明する。
【実施例1】
【0035】
両面記録再生のできる薄いシート状の光ディスク5を複数枚収納したカートリッジ23から光ディスク5をA面記録再生装置70と、B面記録再生装置80に供給するディスクチェンジャ20の一実施例を図1乃至図13を用いて説明する。
【0036】
図1は本発明の一実施例を備えた両面記録再生ディスクチェンジャの正面図である。
【0037】
図2は光ディスクを収納するトレイの正面図である。
【0038】
図1はカートリッジ23を上下に移動するカートリッジ移動部(装置左側)と、光ディスク5の上面を記録再生するA面記録再生装置70(装置右上側,図8参照)と、下面を記録再生するB面記録再生装置(装置右下側,図11参照)からなるディスクチェンジャ20の全体構成を示している。
【0039】
図1,図2において、1は光ディスク5を収納するトレイである。このトレイ1はカバー3と基材2の間に光ディスク5を収納しカートリッジ23に積層されている。カバー3は基材2に接着部4で接着されている。基材2には、カバー3を持上げるための突起物を通すためのカバー持上げ穴10と、光ディスク5を持上げるディスク持上げレバーを差し込むための穴16と、トレイ1をカートリッジ23から引出す時にフックを引掛けるためのフック引掛け穴8と、トレイを引出す時にフックが隣接トレイに当たらないようにしたフック逃げ部9とが設けられている。そしてフック引掛け穴8とフック逃げ部9は、隣接ごとに位置をずらせて設けている。切欠7は、図3の支柱17に挿入され光ディスク5が移動できないようにしたものである。
【0040】
図3はカートリッジに設けたセパレータの正面図である。
【0041】
図3において、カートリッジ23の側板15は断面で示している。セパレータ12はトレイ1をカートリッジ23から引出す時に、隣接のトレイ1を連出さないためにトレイ1と交互に積層される。そして、セパレータ12には穴13が設けられ、カートリッジ23に設けた支柱17に挿入することにより紙面に垂直な方向には移動できるがカートリッジ23から引出される方向には移動しないように構成されている。これによりトレイ1とセパレータ12が一緒に引出されることはない。
【0042】
図4はA面記録再生装置のディスク持上げ機構の上面図である。
【0043】
図4において、図1に示した40はA面記録再生装置70のトレイ1から光ディスク5を持上げるディスク持上げ機構である。このディスク持上げ機構40はトレイ1の基材2の外側に配置された4個の支柱65に取付けたディスク持上げレバー66をトレイ1の基材2の穴10,16の上方から挿入して基材2に載っている光ディスク5を持上げるように構成されている。
【0044】
図5は、図4のA−A′断面図である。
【0045】
図5において、ディスク持上げレバー66を基材2の外側より乗り越えて基材2の穴10,16に挿入し爪68上に光ディスク5の外周部を載せて上方に持上げる。
【0046】
図6はB面記録再生装置のディスク持上げ機構の上面図である。
【0047】
図6において、60はB面記録再生装置80のトレイ1から光ディスク5を持上げるディスク持上げ機構である。このディスク持上げ機構60は4個の支柱75に取付けたディスク持上げレバー76をトレイ1の基材2の穴10,16の上方から挿入して基材2に載っている光ディスク5を持上げるように構成されている。
【0048】
図7は、図6のA−A′断面図である。
【0049】
図7において、ディスク持上げレバー76を基材2の上方から基材2の穴10,16に挿入して爪78に光ディスク5の外周部を載せて上方に持上げる。
【0050】
図8はA面記録再生装置70の構成を示す。ここでは、指定されたトレイ1に載った光ディスク5をカートリッジ23から引出しA面記録再生部25に搬送した状態を示す。
【0051】
図9は、図8のトレイ1から光ディスク5をディスク持上げ機構40により上方に持上げた状態を示す。その後、トレイ1をカートリッジ23に戻す。
【0052】
図10は、光ディスク5をA面記録再生部25のスピンドルモータ30のクランプ部31に移動しクランパ36で固定した記録再生状態を示す。
【0053】
図11は、B面記録再生装置80の構成を示す。ここでは、指定されたトレイ1に載った光ディスク5をカートリッジ23から引出しB面記録再生部45に搬送した状態を示す。
【0054】
図12は、図11のトレイ1から光ディスク5をディスク持上げ機構60により上方に持上げた状態を示す。その後、トレイ1をカートリッジ23に戻す。
【0055】
図13は、光ディスク5をB面記録再生部45のスピンドルモータ50のクランプ部51に移動しクランパ56で固定した記録再生状態を示す。
【0056】
図1を用いてディスクチェンジャ20の構成を説明すると、カートリッジ23は図2に示す光ディスク5を収納したトレイ1と図3に示すセパレータ12を交互に積層している。積層されて一定枚数のトレイごとにトレイの荷重を受ける仕切り板11が設けられている。カートリッジ移動台24はカートリッジ23を載せて上下に移動しA面およびB面の記録再生装置70,80に目標のトレイ1を位置決めするようになっている。
【0057】
A面記録再生装置70はトレイ1を引出すためのトレイ引出し機構35を備えている。
このトレイ引出し機構35の上側に配置された光ディスク5のA面を記録再生するためのA面記録再生部25が取付けられている。A面記録再生部ベース28にはA面記録再生部25が取付られている。トレイ引出し機構35の下側に配置された光ディスク5をA面記録再生部25のクランプ部31に固定するためのクランパ36が取付けられている。光ディスク5を持上げるためのディスク持上げ機構40を取付け上下に移動できるクランプ移動台29から構成されている。A面記録再生部ベース28はガイド19に固定されている。
【0058】
上記トレイ引出し機構35はカートリッジ23から引出したトレイ1を載せるためのベース27に設けられカートリッジ方向に移動する水平移動機構と、水平移動機構に設けられた図2に示すトレイ1の基材2に設けたフック引掛け穴8にフックを引掛けてトレイを引出すためのフック機構からなる。また、フック機構は隣接ごとに位置をずらせて設けられたフック引掛け穴8に対応する位置に移動できる。ベース27にはクランパ36が通過できる貫通穴が設けられている。
【0059】
剥離爪26は図2に示したトレイ1のカバー3を剥離するためのもので、トレイ1がトレイ引出し機構35によって引出されてくると、図2に示すトレイ1の基材2に設けたカバー持上げ穴10から突起物によりカバー3を押上げ、剥離爪26にカバーの先端を引掛けて剥離させることができる。
【0060】
A面記録再生部25は、光ディスク5を回転させるためのスピンドルモータ30と、スピンドルモータ30に設けられた光ディスク5を固定するためのクランプ部31と、光ディスク5に光を照射して情報を読書きするための光学部33と、光学部33をディスクの半径方向に移動させる光学部移動機構34から構成されている。
【0061】
図8において、クランパ36はクランパ36に埋め込まれた強磁性体42(鉄片など)とクランプ部31に埋め込まれた永久磁石39の磁気吸引力で引寄せられ、光ディスク5をクランプ部31に固定する。なお、クランパ36に永久磁石39を設けクランプ部31に強磁性体42を設けることもできる。ガラス円板32は内周側に空気穴41を設けクランプ部31に取付けられている。さらに、光ディスク5とガラス円板32との隙間を作るための浮上スペーサ38が取付けられている。ガラス円板32は光ディスク5の記録再生時に光路長を補正するためと光ディスク5が面振れ振動なく回転できるように流体力による振動抑制機能を有するものである。これは、回転により光ディスク5とガラス円板32の間に内周側の空気穴41から外周に空気が流れるため負圧が発生する。そのため、光ディスク5はガラス円板側へ吸引された状態で浮上し面振れ振動なく安定に回転することができる。ガラス円板32の直径は光ディスク5の直径と同じが望ましいが小さくしても良い。これは、ディスク持上げレバー66の爪68が光ディスク5の外周部を挟み易くするためである。
【0062】
クランプ移動台29はクランパ36とディスク持上げ機構40とを取付け、上下に移動できるようになっている。クランパ36は図8に示すようにクランパ36を上下および回転自由に保持するためのホルダ44と、ホルダ44を取付けた支柱43からなる。ホルダ44はクランプ移動台29に固定されている。
【0063】
ディスク持上げ機構40は図4,図5に示すように、円周上に配置され対向して設けられた光ディスク5を持上げる4個のディスク持上げレバー66と、ディスク持上げレバー66の光ディスクを載せる爪68と、クランプ移動台29に設けられディスク持上げレバー66を取付ける支柱65と、ディスク持上げレバー66を回転自由に支柱65に取付ける軸67と、ディスク持上げレバー66を回転させるためのカム71から構成されている。
【0064】
カム71は支柱43を回転軸とする円板状のカムであって、カム71の外周とディスク持上げレバー66が接触する。このディスク持上げレバー66はばねによりカム71の外周に押付けられている。このカム71の径を回転位置により変化させることでディスク持上げレバー66を回転させることができる。カム71の外周に溝を設け、この溝にディスク持上げレバー66の端部を差し込むようにする。この溝の位置をカム71の回転位置により変化させることでディスク持上げレバー66を回転させることもできる。
【0065】
このように、4個のディスク持上げレバー66を円周上に対向させて配置することで、光ディスク5のクランプ穴6の位置が記録再生部25のクランプ部31の中心とずれていた場合でも光ディスク5を中心位置に移動することができ光ディスク5を確実にクランプ部31に固定できる効果がある。
【0066】
図1において、B面記録再生装置80はトレイ1を引出すためのトレイ引出し機構55と、トレイ引出し機構55の下側に配置された光ディスク5のB面を記録再生するためのB面記録再生部45と、B面記録再生部45を取付けたB面記録再生部ベース48と、トレイ引出し機構55の上側に配置された光ディスク5をB面記録再生部45のクランプ部51に固定するためのクランパ56と光ディスク5を持上げるためのディスク持上げ機構60を取付け上下に移動できるクランプ移動台49から構成されている。B面記録再生部ベース48はガイド19に固定されている。
【0067】
トレイ引出し機構55はカートリッジ23から引出したトレイ1を載せるためのベース47に設けられカートリッジ方向に移動する水平移動機構と、水平移動機構に設けられた図2に示すトレイ1の基材2に設けたフック引掛け穴8にフックを引掛けてトレイを引出すためのフック機構からなる。また、フック機構は隣接ごとに位置をずらせて設けられたフック引掛け穴8に対応する位置に移動できる。ベース47には光ディスク5をクランプ部51に移動できるように貫通穴が設けられている。
【0068】
剥離爪46は図2に示すトレイ1のカバー3を剥離するためのもので、トレイ1がトレイ引出し機構55によって引出されてくると、図2に示すトレイ1の基材2に設けたカバー持上げ穴10から突起物によりカバー3を押上げ、剥離爪46にカバーの先端を引掛けて剥離させるものである。
【0069】
B面記録再生部45は光ディスク5を回転させるためのスピンドルモータ50と、スピンドルモータ50に設けられた光ディスク5を固定するためのクランプ部51と、光ディスク5に光を照射して情報を読書きするための光学部53と、光学部53をディスクの半径方向に移動させる光学部移動機構54とから構成されている。
【0070】
図11において、クランパ56はクランパ56に埋め込まれた強磁性体62(鉄片など)とクランプ部51に埋め込まれた永久磁石59の磁気吸引力で引寄せられ光ディスク5をクランプ部51に固定するようになっている。しかしクランパ56に永久磁石59を設けクランプ部51に強磁性体62を設けることも可能である。
【0071】
ガラス円板52は図11に示すように内周側に空気穴61を設けクランプ部51に取付けられている。さらに、光ディスク5とガラス円板52との隙間を作るための浮上スペーサ58が取付けられている。ガラス円板52は光ディスク5の記録再生時に光路長を補正するためと、光ディスク5が面振れ振動なく回転できるように流体力による振動抑制機能を有する。これは、回転により光ディスク5とガラス円板52の間に内周側の空気穴61から外周に空気が流れるため負圧が発生するからである。そのため、光ディスク5はガラス円板側へ吸引された状態で浮上し面振れ振動なく安定に回転することができる。
【0072】
ガラス円板52の直径は光ディスク5の直径と同じが望ましいが小さくしても良い。これは、ディスク持上げレバー76の爪78が光ディスク5の外周部を挟み易くするためである。クランプ移動台49はクランパ56とディスク持上げ機構60とを取付け、上下に移動できるように構成されている。クランパ56は図11に示すようにクランパ56を上下および回転自由に保持するためのホルダ64と、このホルダ64を取付けた支柱63からなる。ホルダ64はクランプ移動台49に固定されている。
【0073】
図6,図7において、ディスク持上げ機構60は円周上に配置され、対向して設けられた光ディスク5を持上げる4個のディスク持上げレバー76と、このディスク持上げレバー76の光ディスクを載せる爪78と、クランプ移動台49に設けられディスク持上げレバー76を取付ける支柱75と、ディスク持上げレバー76を回転自由に支柱75に取付ける軸77と、ディスク持上げレバー76を回転させるためのカム81からなる。
【0074】
カム81は支柱63を回転軸とする円板状のカムであって、このカム81の外周とディスク持上げレバー76が接触するようになっている。ディスク持上げレバー76はばねによりカム81の外周に押付けられている。カム81の径を回転位置により変化させることでディスク持上げレバー76を回転させることができる。
【0075】
このように、4個のディスク持上げレバー76を円周上に対向させて配置することで、光ディスク5のクランプ穴6の位置が記録再生部45のクランプ部51の中心とずれていた場合でも光ディスク5を中心位置に移動することができ光ディスク5を確実にクランプ部51に固定できる効果がある。
【0076】
なお、ガラス円板32はクランプ部31,51に平坦度を保って取付けることが望ましいが、弾性体を介して接着するか柔軟性を有して取付けることもできる。これにより、ガラス円板32は回転による遠心力で回転面が自動調整され平坦に回転できる。
【0077】
図5,図7に示すように、ディスク持上げレバー66,76は光ディスク5の側面を中心方向に押すことによりその摩擦力で持上げることもできる。また、爪68,78は光ディスク5を上下から挟む構造にすることもできる。ディスクチェンジャ20の筐体21と、筐体21に設けられたカートリッジ23を挿入する挿入口22と、移動台のガイド19を示す。これらの移動台、トレイ引出し機構および光学部移動機構の移動部は図示しない駆動源により動力が与えられ移動できるように構成されている。
【0078】
次に、ディスクチェンジャ20のA面記録再生装置の記録再生動作を説明する。
【0079】
図1に示すように、カートリッジ移動台24を移動しカートリッジ23の指定されたトレイ1をA面記録再生装置70のトレイ引出し機構35の位置に位置決めする。次に、図5に示すようにディスク持上げレバー66とクランパ36がトレイ引出し機構35と衝突しないように、クランプ移動台29とカム71を動かしベース27より上側の位置で点線で示した外側に開いた位置69に移動する。次に、トレイ引出し機構35を移動しカートリッジ23からトレイ1を引出し光ディスク5をA面記録再生部25に装着できる位置に移動する。この時、剥離爪26によりカバー3がトレイ1より剥離される。また、トレイ1をカートリッジ23に戻し易いようにトレイ1の一部を隣接するトレイ1とセパレータ12に挟まれた状態でカートリッジ23に残すようにする。
【0080】
次に、図5に示すようにクランプ移動台29を下方向に動かしディスク持上げレバー66をトレイ1の基材2の下側に移動する。次に、カム71を動かしディスク持上げレバー66の爪68を光ディスクの外周部の下に移動する。次に、図9に示すようにクランプ移動台29を上方向に動かしディスク持上げレバー66の爪68で光ディスク5をトレイ1の基材2から持上げる。この後、トレイ引出し機構35を動かしトレイ1をカートリッジ23に戻す。
【0081】
図10において、クランプ移動台29を上方向に動かし光ディスク5のクランプ穴6を記録再生部25のクランプ部31に挿入する。挿入後、カム71を動かしディスク持上げレバー66が光ディスク5と接触しない外側に移動する。次に、クランプ移動台29を上方向に動かしクランパ36で光ディスク5をクランプ部31に固定する。次に、クランプ移動台29を移動しクランパ36が自由に動ける状態にしてA面の記録再生を実行する。
【0082】
なお、光ディスク5のクランプ穴6を記録再生部25のクランプ部31に挿入した時に、クランパ36がクランプ部31に嵌合していることが望ましい。また、ホルダ44の支柱43を上下に動かす機構を設けることで、ディスク持上げレバー66で光ディスク5を持上げクランプ穴6をクランプ部31に挿入した状態で、クランパ36を上昇させて光ディスク5をクランプ部31に固定することもできる。
【0083】
次に、B面記録再生装置の記録再生動作を説明すると、図1,図11に示すようにカートリッジ移動台24を移動しカートリッジ23の指定されたトレイ1をB面記録再生装置80のトレイ引出し機構55の位置に位置決めする。次に、図7に示すようにディスク持上げレバー76とクランパ56がトレイ引出し機構55とぶつからないように、クランプ移動台49とカム81を動かしベース47より上側の位置で外側に開いた位置79に移動する。次に、トレイ引出し機構55を移動しカートリッジ23からトレイ1を引出し光ディスク5をB面記録再生部45に装着できる位置に移動する。この時、剥離爪46によりカバー3がトレイ1より剥離される。また、トレイ1をカートリッジ23に戻し易いようにトレイ1の一部を隣接するトレイ1とセパレータ12に挟まれた状態でカートリッジ23に残すようにする。
【0084】
図7において、クランプ移動台49を下方向に動かしディスク持上げレバー76をトレイ1の基材2の下側に移動する。次に、カム81を動かしディスク持上げレバー76の爪78を光ディスク5の外周部の下に移動する。次に、図12に示すようにクランプ移動台49を上方向に動かしディスク持上げレバー76の爪78で光ディスク5をトレイ1の基材2から持上げる。この後、トレイ引出し機構55を動かしトレイ1をカートリッジ23に戻す。
【0085】
図13において、クランプ移動台49を下方向に動かし光ディスク5のクランプ穴6(例えば図6を参照)を記録再生部45のクランプ部51に挿入する。次に、カム81を動かしディスク持上げレバー76が光ディスク5と接触しない外側に移動する。続いてクランプ移動台49を下方向に動かしクランパ56で光ディスク5をクランプ部51に固定する。次に、クランプ移動台49を移動しクランパ56がホルダ64の内部で自由に動ける状態にしてA面の記録再生を実行する。なお、光ディスク5のクランプ穴6を記録再生部45のクランプ部51に挿入した時に、クランパ56がクランプ部51に挿入されていることが望ましい。また、ホルダ64の支柱63を上下に動かす機構を設けることで、ディスク持上げレバー76で光ディスク5を持上げクランプ穴6をクランプ部51に挿入した状態で、クランパ56を下降させて光ディスク5をクランプ部51に固定することもできる。
【0086】
続いて、A面記録再生部25の光ディスク5をカートリッジ23に戻す動作を説明する。この動作は、図10の状態から図9の状態をへて図8の状態に戻る動作である。
【0087】
図10の状態において、カム71を動かしディスク持上げレバー66の爪68(例えば、図5参照)を光ディスク5の下側に移動する。続いて、クランプ移動台29を下方向に移動してクランパ36をクランプ部31から外す。この時、光ディスク5は、ディスク持上げレバー66の爪68の上に落下する。その後、クランプ移動台29を下方向に移動してディスク持上げレバー66とクランパ36がトレイ引出し機構35とぶつからない位置に移動する。
【0088】
次に、図1に示すようにカートリッジ移動台24を移動しカートリッジ23の指定されたトレイ1をA面記録再生装置70のトレイ引出し機構35の位置に位置決めする。
【0089】
次に図9に示すように、トレイ引出し機構35を移動しカートリッジ23(例えば、図4に示す)からトレイ1の基材2を引出し、光ディスク5を受取れる位置に移動する。この時、剥離爪26によりカバー3がトレイ1より剥離される。また、トレイ1をカートリッジ23に戻し易いようにトレイ1の一部を隣接するトレイ1とセパレータ12に挟まれた状態でカートリッジ23に残すようにする。続いて、ディスク持上げレバー66を下方向に移動して光ディスク5をトレイ1の基材2の上に受け渡す。
【0090】
続いて、図8に示すようにカム71を動かしディスク持上げレバー66を外側に移動させ、クランプ移動台29を上方向に移動してディスク持上げレバー66とクランパ36がトレイ引出し機構35とぶつからない位置に移動する。その後、トレイ引出し機構35を移動しトレイ1をカートリッジ23に押込む。この時、光ディスク5の上にカバー3が覆われる。
【0091】
次に、B面記録再生部45の光ディスク5をカートリッジ23に戻す動作を説明する。
この動作は図13の状態から図12の状態をへて図11の状態に戻る動作となる。
【0092】
図13の状態において、カム81を動かしディスク持上げレバー76の爪78を光ディスク5の下側に移動させ、クランプ移動台49を上方向に移動してクランパ56をクランプ部51から外す。さらに、クランプ移動台29を上方向に移動して光ディスク5をディスク持上げレバー76の爪78の上に受取る。その後、クランプ移動台49を上方向に移動してディスク持上げレバー76とクランパ56がトレイ引出し機構55とぶつからない位置に移動する。
【0093】
続いて、図1に示すようにカートリッジ移動台24を移動しカートリッジ23の指定されたトレイ1をB面記録再生装置80のトレイ引出し機構55の位置に位置決めする。
【0094】
次に、図12に示すようにトレイ引出し機構55を移動しカートリッジ23からトレイ1の基材2を引出し、光ディスク5を受取れる位置に移動する。この時、剥離爪46によりカバー3がトレイ1より剥離される。また、トレイ1をカートリッジ23に戻し易いようにトレイ1の一部を隣接するトレイ1とセパレータ12に挟まれた状態でカートリッジ23に残すようにする。次に、ディスク持上げレバー76を下方向に移動して光ディスク5をトレイ1の基材2の上に受け渡す。
【0095】
次に、図11に示すようにカム81を動かしディスク持上げレバー76を外側に移動する。次に、クランプ移動台49を上方向に移動してディスク持上げレバー76とクランパ56がトレイ引出し機構55とぶつからない位置に移動する。その後、トレイ引出し機構55を移動しトレイ1をカートリッジ23に押込む。この時、光ディスク5の上にカバー3が覆われる。
【0096】
次に、両面記録再生の光ディスク5を用いたディスクチェンジャ20の連続して記録再生動作を行うためのディスク取り出し順序の一実施例を表1に示す。
【0097】
【表1】

【0098】
収納ディスク番号は、カートリッジ23に収納されている光ディスクの上側、又は、下側からの収納位置の番号を示す。このように、3枚の光ディスクを一つの単位として繰り返すことにより連続した記録再生が可能となる。
【0099】
また、上記のA面記録再生装置のみを複数台、B面記録再生装置のみを複数台上下に配置したディスクチェンジャを構成することもできる。この場合は、片面記録再生光ディスクを使用して連続した記録再生および並列記録再生が可能となる。また、上記ディスクチェンジャを複数台縦横に並べ各ディスクチェンジャにカートリッジ収納庫よりカートリッジを運搬する機構を設けて大規模なデータ記録再生装置を構成することができる。
【0100】
また、上記カートリッジ移動台とA面記録再生装置の構成、またはカートリッジ移動台とB面記録再生装置の構成にして単独で使用することもできる。
【0101】
また、上記シート状光ディスクの一例は、おおよそ厚さ0.05mm〜0.2mmのポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂等の基材の表面に記録層を設けたもので標準規格のBlu−ray,HD−DVD,CD,DVD等のフォーマットで記録再生できるものである。また、両面記録再生のシート状光ディスクは、二枚のシート状光ディスクの記録面同士を貼り合せたものである。また、上記カートリッジは、カートリッジ当たり100枚程度のシート状光ディスクを収納する。また、記録再生部も市販のBlu−ray,HD−DVD,CD,DVD等の記録再生装置を使用することが出来る。
【0102】
また、上記説明では、シート状の両面記録再生光ディスクについて説明したが、片面光ディスクの記録再生もできる。また、ガラス円板を取除けばBlu−ray,HD−DVD,CD,DVD等の標準厚さの光ディスクを取り扱うこともできる。
【0103】
このように本発明によれば、トレイに入れた両面記録再生光ディスクを複数収納したカートリッジからA面記録再生装置とB面記録再生装置に光ディスクを供給し光ディスクを記録再生装置内で一旦退避し、トレイをカートリッジに戻したのち記録再生を行うように構成した。これにより一つのカートリッジに収納した光ディスクをA面記録再生装置とB面記録再生装置に交互に供給すことができ連続して記録再生ができる効果がある。また、一つのカートリッジに収納した光ディスクを用いてA面記録再生装置とB面記録再生装置を並列に動作させることにより転送レートを向上できる効果がある。
【0104】
図14,図15は、Blu−ray対応の薄いシート状の光ディスクを用いたA面記録再生装置70の他の一実施例を示す。図14,図15は、浮上スペーサ38と内周に空気穴41を設けた浮上安定円板32をクランパ36に取付けたことを除いては図8,図5と同じ構成で記録再生動作も同じである。
【0105】
図16,図17は、Blu−ray対応の薄いシート状の光ディスクを用いたB面記録再生装置80の他の一実施例を示す。図16,図17は、浮上スペーサ58と内周に空気穴61を設けた浮上安定円板52をクランパ56に取付けたことを除いては図11,図7と同じ構成で記録再生動作も同じである。
【0106】
また、B面記録再生部45を上下に移動する機構を設けることもできる。この場合は、クランプ部51をベース47より上に移動させたのち、光ディスク5をクランプ部51に挿入しクランパ56で固定する。これにより、ベース47に光ディスク5を通過するための大きな貫通穴を設ける必要がないため、ディスク持上げ機構60が光ディスク5を落下させた場合でもベース47で受け止めることができる効果がある。
【0107】
なお、標準厚さ1.2mmのBlu−ray光ディスクの記録層は、表面からおおよそ0.1mmのところにあるため、本発明の厚さ0.1mmのBlu−ray対応の光ディスクを市販のBlu−ray対応の記録再生装置で記録再生する場合には、光路長の補正を必要としない。ここでの浮上安定円板32、52は、光ディスク5を面振れなく回転させるための浮上安定円板としてのみ必要なものである。したがって、浮上安定円板の材質は、ガラス,樹脂,金属,セラミック等、軽量で面振れなく回転できるものであれば何でも使用できる。浮上安定円板の直径は、光ディスク5の直径と同じが望ましいが小さくしても良い。
【0108】
また、浮上安定円板32,52とクランパ36,56は、平坦度を確保するために一体成形することが望ましいが、弾性体を介して接着するかお互いが移動できるようにガタを設けて柔軟に取付けることもできる。これにより、浮上安定円板は、回転による遠心力により回転面が自動調整され平坦に回転できる効果がある。
【0109】
このように本発明によれば、Blu−ray対応の薄いシート状の光ディスクをトレイに入れた両面記録再生光ディスクを複数収納したカートリッジからA面記録再生装置とB面記録再生装置に光ディスクを供給し光ディスクを記録再生装置内で一旦退避し、トレイをカートリッジに戻したのち記録再生を行うように構成した。これにより一つのカートリッジに収納した光ディスクをA面記録再生装置とB面記録再生装置に交互に供給すことができ連続して記録再生ができる効果がある。また、一つのカートリッジに収納した光ディスクを用いてA面記録再生装置とB面記録再生装置を並列に動作させることにより転送レートを向上できる効果がある。
【0110】
次に、光ディスク5を立位にしてA面記録再生装置70と、B面記録再生装置80に供給するディスクチェンジャ20の他の一実施例を図18乃至図24を用いて説明する。
【0111】
図18は、光ディスク5を立位にして記録再生を行うディスクチェンジャ20を上側から見た構成を示す。図18は、図1に示すディスクチェンジャ20を90度横に倒した構成で、カートリッジ移動台24とクランプ移動台29,49を水平に移動すること、トレイ1の構造と、光ディスク5を収納したトレイ1を立位にカートリッジ24に収納していること、カートリッジ23から引出したトレイ1の基材2を載せるベース27,47の構造が異なることを除いては図1に示すディスクチェンジャ20と同じ構成である。
【0112】
図19は図18に示すA面記録再生装置70のベース27を記録再生部25側から見た構成図である。
【0113】
図20は図18に示すA面記録再生装置70をトレイ引出し機構35側から見た構成図である。
【0114】
図19に示すようにトレイ1の基材2のフック逃げ部9を基材2の中央部まで拡大し光ディスク5に接するまでの切り欠を設ける。また、図19,図20に示すようにベース27の上端と下端をU字状のレール82を設ける。このU字状のレール82に沿ってカートリッジから引出してきたトレイ1の基材2と光ディスク5を移動する。そして、レール82の側板84,83を移動できるようにする。また、ベース27には、クランパ36が通過できる貫通穴85を設ける。また、ディスク持上げレバー66の爪88を光ディスク5の外周部を挟むように二股の構造にする。フック機構89は、紙面上下方向に移動できる。
【0115】
図21は、光ディスク5と基材2を重ねてカートリッジに収納する動作を示す図である。
このように、フック機構89に設けたトレイ挿入ガイド92で光ディスク5の中央部外周と基材2を挟んでカートリッジ23に押込むようにする。そして、光ディスク5がカートリッジ23に収納された時点でフック引掛け穴8の位置にフック機構89を移動し基材2を押すことによりカートリッジ23に押込むようにする。
【0116】
図22はフック機構89の構成を示す図である。
【0117】
フック移動機構89は、トレイ1のフック引掛け穴8に挿入する引掛け爪94を設けたフックレバー91と、フック引掛け穴8を引掛け爪94に案内するための扇状のガイド96とトレイ導入通路97を設けたトレイ挿入ガイド92と、フック引掛け爪94の移動を停止するフック停止板101と、トレイ挿入ガイド92に設けたフックレバー91の回転軸93と、フックレバー91に設けた強磁性体100と、フックレバー91を持上げるためのばね99と、フックレバー91を吸引するためのヨーク107に巻かれた電磁石106と、トレイ挿入ガイド92と電磁石106を取付けるベース90で構成される。
【0118】
トレイ1をカートリッジ23から引出す場合は、電磁石106に通電しフックレバー91を吸引し引掛け爪94を上に持上げる。次に、トレイ1のフック引掛け穴8を扇状のガイド96からトレイ導入通路97に導入する。そして、電磁石106の通電を停止し引掛け爪94を下に移動しフック引掛け穴8に挿入する。また、光ディスクの収納時は、引掛け爪94を下に下げた状態で基材2と光ディスク5をトレイ導入通路97に挿入する。
【0119】
このように本発明によれば、フック機構にトレイ挿入ガイドを設けたので、フック機構とトレイの位置がずれた場合でも扇状のガイドにより確実にトレイを引掛けることができる効果がる。また、トレイ挿入ガイドにより光ディスクとトレイを挟んだ状態でカートリッジに押込める効果がある。
【0120】
図23は図18に示すB面記録再生装置80のベース47をクランパ56側から見た構成図である。
【0121】
図24は図18に示すB面記録再生装置80をトレイ引出し機構55側から見た構成図である。
【0122】
図23,図24に示すようにベース47の上端と下端をU字状のレール102にする。
このU字状のレールに沿ってカートリッジから引出してきたトレイ1の基材2と光ディスク5を移動する。そして、レール102の側板104、103を移動できるようにする。
また、ベース47には、光ディスク5が通過できる貫通穴105を設ける。また、ディスク持上げレバー76の爪98を光ディスク5の外周部を挟むように二股の構造にする。フック機構89は、上下方向に移動できる。
【0123】
次に、図18に示すディスクチェンジャ20のA面記録再生装置70の記録再生動作を説明する。図18のA面記録再生装置70の記録再生動作は、図1に示すA面記録再生装置70の記録再生動作とほぼ同じである。
【0124】
以下変更を述べると、ここではカートリッジ23から引出してきたトレイ1の基材2と光ディスク5をベース27に設けたU字状のレール82に沿って移動させる。そして、4箇所のディスク持上げレバー66を動かし光ディスク5の外周部を二股の爪88で挟む。
次に、レール82の側板84,83を矢印の方向に退避する。次に、トレイ1の基材2をカートリッジ23に戻す。次に、光ディスク5を基材2から分離しクランプ部30に移動してクランパ36で固定し記録再生を行う。光ディスク5の収納時は、4箇所のディスク持上げレバー66を動かし光ディスク5の外周部を二股の爪88で挟む。次に、トレイ1の基材2をレール82に引入れる。次に、光ディスク5をレール82に移動し基材2と重ね合わせる。次に、図21に示すようにフック機構89に設けたトレイ挿入ガイド92で光ディスク5の中央部外周と基材2を挟んでカートリッジ23に押込む。そして、光ディスク5がカートリッジ23に収納された時点でフック引掛け穴8の位置にフック機構89を移動し基材2を押すことによりカートリッジ23に押込むようにする。
【0125】
また、ディスク持上げレバー66,76は、光ディスク5の側面を中心方向に押すことによりその摩擦力で光ディスク5を持上げることもできる。
【0126】
次に、図18に示すディスクチェンジャ20のB面記録再生装置80の記録再生動作を説明する。図18のB面記録再生装置80の記録再生動作は、図1に示すB面記録再生装置80の記録再生動作とほぼ同じである。以下変更を述べる。
【0127】
ここでは、カートリッジ23から引出してきたトレイ1の基材2と光ディスク5をベース47に設けたU字状のレール102に沿って移動させる。そして、4箇所のディスク持上げレバー76を動かし光ディスク5の外周部を二股の爪98で挟む。次に、レール102の側板104,103を矢印の方向に退避する。次に、トレイ1の基材2をカートリッジ23に戻す。次に、光ディスク5を基材2と分離しクランプ部50に移動してクランパ56で固定し記録再生を行う。光ディスク5の収納時は、4箇所のディスク持上げレバー76を動かし光ディスク5の外周部を二股の爪98で挟む。次に、トレイ1の基材2をレール102に引入れる。次に、光ディスク5をレール102に移動し基材2と重ね合わせる。次に、図21に示すようにフック機構89に設けたトレイ挿入ガイド92で光ディスク5の中央部外周と基材2を挟んでカートリッジ23に押込む。そして、光ディスク5がカートリッジ23に収納された時点でフック引掛け穴8の位置にフック機構89を移動し基材2を押すことによりカートリッジ23に押込むようにする。
【0128】
また、上記のA面記録再生装置のみを複数台、B面記録再生装置のみを複数台上下に配置したディスクチェンジャを構成することもできる。この場合は、片面記録再生光ディスクを使用して連続した記録再生および並列記録再生が可能となる。また、上記ディスクチェンジャを複数台縦横に並べ各ディスクチェンジャにカートリッジ収納庫よりカートリッジを運搬する機構を設けて大規模なデータ記録再生装置を構成することができる。また、上記カートリッジ移動台とA面記録再生装置の構成、またはカートリッジ移動台とB面記録再生装置の構成にして単独で使用することもできる。
【0129】
このように本発明によれば、トレイに入れた薄い光ディスクを立位に複数収納したカートリッジからA面記録再生装置とB面記録再生装置に光ディスクを供給し光ディスクを記録再生装置内で一旦退避し、トレイをカートリッジに戻したのち記録再生を行うように構成した。これにより一つのカートリッジに収納した光ディスクをA面記録再生装置とB面記録再生装置に交互に供給すことができ連続して記録再生ができる効果がある。また、一つのカートリッジに収納した光ディスクを用いてA面記録再生装置とB面記録再生装置を並列に動作させることにより転送レートを向上できる効果がある。
【0130】
図25は、Blu−ray対応の薄いシート状の光ディスクを立位で記録再生するA面記録再生装置70の他の一実施例を示す。図25は、浮上スペーサ38と内周に空気穴41を設けた浮上安定円板32をクランパ36に取付けたことを除いては図20と同じ構成で記録再生動作も同じである。
【0131】
図26は、Blu−ray対応の薄いシート状の光ディスクを立位で記録再生するB面記録再生装置80の他の一実施例を示す。図26は、浮上スペーサ58と内周に空気穴61を設けた浮上安定円板52をクランパ56に取付けたことを除いては図24と同じ構成で記録再生動作も同じである。
【0132】
なお、標準厚さ1.2mmのBlu−ray光ディスクの記録層は、表面からおおよそ0.1mmのところにあるため、本発明の厚さ0.1mmのBlu−ray対応の光ディスクを市販のBlu−ray対応の記録再生装置で記録再生する場合には、光路長の補正を必要としない。ここでの浮上安定円板は、光ディスク5を面振れなく回転させるための浮上安定円板としてのみ必要なものである。したがって、浮上安定円板の材質は、ガラス,樹脂,金属,セラミック等、軽量で面振れなく回転できるものであれば何でも使用できる。
【0133】
また、浮上安定円板の直径は、光ディスク5の直径と同じが望ましいが小さくしても良い。また、浮上安定円板32,52とクランパ36,56は、平坦度を確保するために一体成形することが望ましいが、弾性体を介して接着するかお互いが移動できるようにガタを設けて柔軟に取付けることもできる。これにより、浮上安定円板は、回転による遠心力により回転面が自動調整され平坦に回転できる効果がある。
【0134】
このように本発明によれば、トレイに入れたBlu−ray対応の薄い光ディスクを立位に複数収納したカートリッジからA面記録再生装置とB面記録再生装置に光ディスクを供給し光ディスクを記録再生装置内で一旦退避し、トレイをカートリッジに戻したのち記録再生を行うように構成した。これにより一つのカートリッジに収納した光ディスクをA面記録再生装置とB面記録再生装置に交互に供給すことができ連続して記録再生ができる効果がある。また、一つのカートリッジに収納した光ディスクを用いてA面記録再生装置とB面記録再生装置を並列に動作させることにより転送レートを向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の両面記録再生ディスクチェンジャの一実施例を示す。
【図2】本発明の光ディスクを収納するトレイの一実施例を示す。
【図3】本発明のトレイを分離するためのセパレータの一実施例を示す。
【図4】図1のA面記録再生装置のディスク持上げ機構を示す。
【図5】図4のディスク持上げ機構の断面を示す。
【図6】図1のB面記録再生装置のディスク持上げ機構を示す。
【図7】図6のディスク持上げ機構の断面を示す。
【図8】図1のA面記録再生装置のトレイを引出した状態を示す。
【図9】図1に示すA面記録再生装置の光ディスクの一時退避状態を示す。
【図10】図1に示すA面記録再生装置の光ディスクの記録再生状態を示す。
【図11】図1のB面記録再生装置のトレイを引出した状態を示す。
【図12】図1に示すB面記録再生装置の光ディスクの一時退避状態を示す。
【図13】図1に示すB面記録再生装置の光ディスクの記録再生状態を示す。
【図14】図1のBlu−ray対応A面記録再生装置の一実施例を示す。
【図15】図14のディスク持上げ機構の断面を示す。
【図16】図1のBlu−ray対応B面記録再生装置の一実施例を示す。
【図17】図16のディスク持上げ機構の断面を示す。
【図18】本発明の光ディスクを立位で記録再生する両面記録再生ディスクチェンジャの一実施例を示す。
【図19】図18のA面記録再生装置のトレイを引出した状態を示す。
【図20】図18のA面記録再生装置の断面を示す。
【図21】図18のA面記録再生装置のトレイを収納する状態を示す。
【図22】本発明のフック機構の一実施例を示す。
【図23】図18のB面記録再生装置のトレイを引出した状態を示す。
【図24】図18のB面記録再生装置の断面を示す。
【図25】図18のBlu−ray対応A面記録再生装置の一実施例を示す。
【図26】図18のBlu−ray対応B面記録再生装置の一実施例を示す。
【符号の説明】
【0136】
1 トレイ
3 カバー
5 光ディスク
11 仕切り板
12 セパレータ
19 移動台ガイド
20 ディスクチェンジャ
21 筐体
22 カートリッジ挿入口
23 カートリッジ
24 カートリッジ移動台
25 A面記録再生部
45 B面記録再生部
26,46 剥離爪
27,47 ベース
28,48 記録再生部ベース
29,49 クランプ部移動台
30,50 スピンドルモータ
31,51 クランプ部
32,52 ガラス円板
33,53 光学部
34,54 光学部移動機構
35,55 トレイ引き出し機構
36,56 クランパ
40,60 ディスク持上げ機構
70 A面記録再生装置
80 B面記録再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを上下に移動させる移動台と、前記トレイを引出し前記光ディスクを記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、
このトレイ引出し機構の上側に前記光ディスクの上面を記録再生する記録再生部を配置し、前記トレイ引出し機構の下側に前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を上下に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを持上げ、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させて前記光ディスクの上面の記録再生を行うようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項2】
光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを上下に移動させる移動台と、前記トレイを引出し前記光ディスクを記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、
前記トレイ引出し機構の下側に前記光ディスクの下面を記録再生する記録再生部を配置し、前記トレイ引出し機構の上側に前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を上下に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引き出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを持上げて、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定したのち前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの下面の記録再生を行うようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置と、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項4】
請求項1又は2のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項5】
請求項2記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を上下方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項6】
光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを立位にして複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを水平方向に移動させる移動台と、前記トレイを引出して前記光ディスクを立位で記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、
前記立位の光ディスクの上面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記立位の光ディスクの上面を記録再生する記録再生部を配置し、前記立位の光ディスクの下面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を水平方向に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを前記トレイから分離して、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの上面の記録再生を行うようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項7】
光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクを収納したトレイと、このトレイを立位にして複数枚収納するカートリッジと、このカートリッジを水平方向に移動させる移動台と、前記トレイを引出して前記光ディスクを立位で記録再生部に搬送するトレイ引出し機構とを備え、
前記立位の光ディスクの下面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記立位の光ディスクの下面を記録再生する記録再生部を配置し、前記立位の光ディスクの上面側に前記トレイ引出し機構と並行して前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に固定するクランパと、前記光ディスクを持上げるディスク持上げ機構と、前記クランパとディスク持上げ機構を水平方向に移動させる移動台とを設け、前記カートリッジから前記トレイを引出し、前記ディスク持上げ機構を前記トレイ上の前記光ディスクに移動して前記光ディスクを前記トレイから分離して、前記光ディスクと前記クランパを前記トレイ引出し機構の移動通路外に移動し、前記トレイ引出し機構で前記トレイを前記カートリッジに戻し、前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを前記記録再生部の回転部に前記クランパで固定して前記光ディスクと前記クランパを回転させ前記光ディスクの下面の記録再生を行うようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項8】
請求項6又は7のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置と、前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項9】
請求項6記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの上面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項10】
請求項7記載の光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクの下面を記録再生する光ディスク記録再生装置を水平方向に配置し、前記二つの光ディスク記録再生装置間を移動する前記カートリッジを移動する移動台を備え、前記二つの光ディスク記録再生装置に前記カートリッジから前記光ディスクを供給し記録再生するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記クランパは、単独で移動できる機構に設けられていることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
カバーと基材の間に前記光ディスクを収納する前記トレイは、前記基材に前記ディスク持上げ機構の前記光ディスクを持上げる部分が進入できる穴を開けたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記記録再生部の回転部には、内周側に空気穴を開けたガラス円板を設け光ディスクと一緒に回転することを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項14】
請求項13記載の光ディスク記録再生装置において、
前記ガラス円板の直径は、前記光ディスクの直径より小さいこと特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項15】
請求項13又は14のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記ガラス円板と前記光ディスクの間を空けるために前記ガラス円板の上にスペーサを設け、前記スペーサの上に前記光ディスクを装着するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項16】
請求項1乃至12のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記クランパには、内周側に空気穴を開けた円板を設け光ディスクと一緒に回転することを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項17】
請求項16記載の光ディスク記録再生装置において、
前記円板の直径は、前記光ディスクの直径より小さいことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項18】
請求項16又は17のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記円板と前記光ディスクの間を空けるために前記円板の上にスペーサを設け、前記スペーサの上に前記光ディスクを装着するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項19】
請求項13乃至15のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記ガラス円板は、前記記録再生部の回転部に柔軟媒体を介して装着されていることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項20】
請求項16乃至18のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置において、
前記円板は前記クランパと移動可能に装着されていることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
【請求項21】
光ディスクを多数枚収納するカートリッジと、このカートリッジから前記光ディスクを取り出して記録再生し、前記光ディスクを前記カートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置において、
前記光ディスクをカバーと基材の間に収納したトレイと、このトレイを複数枚収納するカートリッジと、前記トレイの基材端部に設けた穴にフックを引掛け前記トレイを引出すフック機構を備え、このフック機構に前記トレイの基材端部を前記フックに案内する切欠を有するガイドを設け、前記切欠をトレイの進入口に向かって広くしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−181618(P2009−181618A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−18482(P2008−18482)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】