説明

光ファイバの端面処理方法及び端面処理装置

【課題】口金などに対する固定保持力を増大させることができるとともに、光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、光ファイバの端面処理方法及び端面処理装置を提供する。
【解決手段】固定部材20の貫通孔24に、プラスチック光ファイバ50の先端を基部21から突出させた状態で該プラスチック光ファイバ50を配置し、ホットプレート30の加工穴31Cを、固定部材20の保持部23の外周面を覆うように嵌合させ、加熱手段により加工穴31Cを加熱することによって、プラスチック光ファイバ50の先端を熱変形させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバの端面処理方法及び端面処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光通信に使用されるプラスチック光ファイバの端面は、伝送される光が乱反射を起こして光学的損失が生じることを防止するために、平滑に処理される必要がある。このようなプラスチック光ファイバの端面処理方法の主なものとしては、ガラス系光ファイバで行われている研磨法や、加熱されたカッターで端面を切断するホットカット法や平滑な熱板(ホットプレート)に端面を押し当てるホットプレート法等が知られている。中でもホットプレート法は、高い精度の端面を短時間で処理できるという特徴を有している。
【0003】
しかしながら、ホットプレート法を用いたプラスチック光ファイバの端面処理方法では、プラスチック光ファイバの端面が加熱面に押し当てられて融解変形することにより、プラスチック光ファイバの先端部においてコアとクラッドの融解混合やコア径の拡大変形等が生じ、コアとクラッドの屈折率構造が崩れてしまう場合がある。そのため、ホットプレート法では、研磨法に比べて光の伝送損失が増大したり、開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化する等の問題が生じていた。
【0004】
そこで、従来のホットプレート法を用いたプラスチック光ファイバの端面処理方法では、光の伝送損失が増大したり、開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化する点を改良するため、例えば、特許文献1に記載のものが提案されている。即ち、この端面処理方法では、図9(A)に示すように、フェルール(口金)101の先端から突出したプラスチック光ファイバ300の突出部301に加熱されたホットプレート200を押し当て、同図(B)に示すように、コアを含むクラッドの一部を残して周囲のクラッドを溶融してクラッド膨出部302を形成する。この方法によれば、SI型とGI型のプラスチック光ファイバのいずれにも適用でき、フェルール先端からのプラスチック光ファイバの引き込みを防止できると共に、コアとクラッドの屈折率構造を当初のものに保持できる。
【特許文献1】特開2005−309244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常、光ファイバには1次被覆が施されているので、光ファイバの端面に方向に向けた力に対しても、口金(又はフェルール)などでの保持が可能である。ところが、光ファイバの細線化の要求に伴って1次被覆を省略した光ファイバも開発されているが、このような光ファイバにあっては、特に上記の特許文献1に記載のものの場合には、光ファイバの端面方向に向かう力が作用すると、1次被覆がないので、口金などに対する保持力が脆弱である。
【0006】
そのため、例えば光ファイバを過度に加熱させることで、光ファイバを十分に膨出化させて口金内部のテーパの隅々まで光ファイバを肥大化させることで、口金部分での固定保持力を増大させることも考えられる。ところが、このように過度に加熱すると、前述したように、コアとクラッドの融解混合やコア径の拡大変形等が生じ、コアとクラッドの屈折率構造が崩れてしまうといった問題を生じるため、過度の加熱を行うことなく、口金部分での固定保持力を増大させる手段や方法の開発が求められている。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、口金やフェルールなどに対する固定保持力を増大させることができるとともに、光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、光ファイバの端面処理方法及び端面処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係る光ファイバの端面処理方法は、下記(1)を特徴としている。
(1) プラスチック光ファイバのコアよりも径の大きな貫通孔が設けられた基部と、前記基部の端面のうちの前記貫通孔の周囲から該貫通孔の軸方向に突出するように形成された保持部と、前記保持部を前記貫通孔の径方向に貫通する流出孔と、を有する固定部材の前記貫通孔に、前記プラスチック光ファイバの先端を前記基部から突出させた状態で該プラスチック光ファイバを配置し、
前記貫通孔を挿通する前記プラスチック光ファイバのコアのうちの前記基部から突出する先端を内部に収容するとともに、前記保持部の外周面を覆うように内面が嵌合する加工穴と、前記加工穴を加熱する加熱手段と、を有するホットプレートの前記加工穴を、前記固定部材の前記保持部の外周面を覆うように嵌合させ、
前記加熱手段により前記加工穴を加熱することによって、前記プラスチック光ファイバの先端を熱変形させる、
こと。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る光ファイバの端面処理装置は、下記(2)を特徴としている。
(2) プラスチック光ファイバのコアよりも径の大きな貫通孔が設けられた基部と、前記基部の端面のうちの前記貫通孔の周囲から該貫通孔の軸方向に突出するように形成された保持部と、前記保持部を前記貫通孔の径方向に貫通する流出孔と、を有する固定部材と、
前記貫通孔を挿通する前記プラスチック光ファイバのコアのうちの前記基部から突出する先端を内部に収容するとともに、前記保持部の外周面を覆うように内面が嵌合する加工穴と、前記加工穴を加熱する加熱手段と、を有するホットプレートと、
を備えたこと。
【0009】
上記(1)の構成の光ファイバの端面処理方法によれば、口金などに対する固定保持力を増大させることができるとともに、光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、光ファイバの端面処理方法が実現できる。
上記(2)の構成の光ファイバの端面処理装置によれば、口金などに対する固定保持力を増大させることができるとともに、光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、光ファイバの端面処理装置が実現できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ホットプレートによって保持部の外周面を加熱して保持部内のプラスチック光ファイバの一部を保持部の流出孔へ流出させて流出突部を形成する。従って、その流出突部により、口金などに対する固定保持力を増大させることができるとともに、光の伝送損失が増大したり、開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、光ファイバの端面処理方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置10を示すものであり、この光ファイバの端面処理装置10は、後述する光ファイバの端面処理方法に用いるものであって、口金などとしての機能を有する固定部材20と、光ファイバ端面加熱による平滑処理手段であるホットプレート30と、を備えている。なお、本実施形態の場合には、光ファイバとして、プラスチック光ファイバ(Plastic Optical Fiber)(以下、POF)50を用いている。
【0012】
このPOF50には、シングルモードのSI(Step Index)型のものを用いており、コアには有機ガラスの一種で透明度の高いPMMA(Poly Methyl MethAcrylate)樹脂、クラッドにはガラス転移点が約100℃であるフッ素樹脂が用いられている。なお、このPOF50には、SI型の他に、例えばマルチモードのGI(Graded Index)型など各種タイプのものが適用可能である。また、プラスチッククラッド光ファイバなどを用いてもよい。
【0013】
上記した本発明の端面処理方法によって加工処理されているこのPOF50には、図4に示すように、先端部分が加熱されて軟化し、クラッド部分の樹脂のうち、特にコア寄りの中心側ではなく外周寄りの部分がテーパ状に加工処理されて、クラッド膨出部(以下、テーパ部51)が形成されている。さらに、このPOF50には、保持部23の内周面に接する部分、つまりクラッド部分の樹脂のうち、特に外周寄りの部分が流出孔(後述する)25に押出されて突起状の部分(以下、流出突部52)が形成されている。
【0014】
したがって、このPOF50では、特に流出突部52が、前述のテーパ部51とともに協働して、POF50の抜け出す方向の引張力(図4では右方向)に対する抜け止めする機能を有している。換言すれば、固定部材20に対する固定保持力を増大させることができるように構成されている。
なお、このPOF50では、後述する保持部23から前方に突出する部分(以下、突出部54;図5(A)及び図6、7参照)などに対する端面加工の際に、その突出部54が軟化・溶融して余った主にクラッド部分の樹脂(以下、余剰部55)が、後述する逃げ穴26に逃げ込んで堆積している。
【0015】
固定部材20は、図2に示すように、少なくともPOF50のコアより大きな貫通孔24を設けた断面略コ字形の基部21と、図4に示すように、貫通孔24に連通して該貫通孔24の端部を開口する孔(ファイバ孔22Aとよぶ)を内部に設け、基部21の一方面から突出するガイド部22と、貫通孔24と連通して開口する孔(保持孔23A)を有し、ガイド部22の形成面である一方面(以下、引出面)21Aとは反対面(以下、先端面)21Bの保持孔23Aの周囲から貫通孔24の軸方向に突出する保持部23と、を備えている。
【0016】
基部21は、平面度及び平行度の高い平行平板、つまり、引出面21A及び先端面21Bを有するものであって、特に、先端面21Bは鏡面加工される。
【0017】
ガイド部22は、POF50の軸心と後述するホットプレート30の加工孔31Cの中心との正確な軸心合わせを行うためのものであって、一方面21Aに対して高い精度の角度で垂直に突設されている。
【0018】
保持部23の保持孔23Aは、図2に示すように、開口する基部21の外部に向けて拡開したテーパ形状を有するとともに、図2に示すように、この保持孔23Aの内周面から外周面23Bに通ずる逃げ溝23Cが複数個所(本実施形態では180度ずつ離間する位置に都合2箇所)に刻設されている。さらに、この保持部23には、保持孔23Aを構成する内周面の一部から保持部23の外周面23Bに貫通孔24の径方向に貫通する流出孔25を設ける。本実施形態の流出孔25は、一方の逃げ溝23Cと他方の逃げ溝23Cの各刻設部分の中間部に、つまり、位相差180度ずらして都合2箇所開口されている。
【0019】
また、本実施形態の固定部材20には、POF50の突出部54の加熱の際に、溶融するクラッドの一部の余剰部分が、逃げ溝23Cを通って逃げ込むために、逃げ溝23Cと連通する逃げ穴26(図6参照)を保持部23の周囲の先端面23Aに穿設させている。
【0020】
この逃げ穴26は、基部21の引出面21Aにボス27を突設させてその内部まで到達するように深く穿設してある。これにより、POF50の先端面の加工処理の際に溶融するクラッドの余剰部が逃げ場を失ってPOF50の先端部に滞留してPOF50の先端部のコアに混ざり込み、所望の形状の先端加工が形成できなくなる、といった不都合が解消される。換言すれば、コアクラッドの屈折率構造の崩れを防止できるので、光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化する、といった不都合が発生するのを回避できるわけである。
【0021】
なお、本発明の光ファイバの端面処理方法を行う際には、最初に、ガイド部22のファイバ孔22AからPOF50の先端部分を挿入し、基部21の貫通孔24を貫通させて、保持部23の保持孔23Aから外側に所定長さ(以下、突出部とよぶ)だけ突出させておくようになっている。
【0022】
ホットプレート30には、図3に示すような角柱状(又は略円柱形状)を有するものであって、固定部材20の基部21の先端面21Bに当接する本体31の加熱面31Aからその裏面31Bに至るまで貫通する加工孔31Cを設けているとともに、その加工孔31Cには、円柱状のスライド部材32が該円柱形状の軸方向にスライド可能な状態で挿入されている。
【0023】
本体31は、熱伝導性が高く、かつ、熱膨張率の小さな適宜の材料で形成されており、特に加熱面31Aは所要の平面精度で鏡面加工が施されている。
【0024】
加工孔31Cは、POF50の少なくともコアより大きな寸法の内径を有するものであり、本実施形態では保持部23の外径寸法Dと同一の外径寸法Dを有しており、保持部23に嵌合させるようになっている。
【0025】
スライド部材32は、本体31と同様、熱伝導性が高く、かつ、熱膨張率の小さな適宜の材料で形成されており、光ファイバの端面処理方法で端面加工を行う際に、POF50の突出部54のクラッドの少なくとも先端に当接可能なものである。
【0026】
なお、本実施形態のホットプレート30の少なくとも本体31またはスライド部材32には、加熱手段である通電部を設けており、POF50の突出部の先端及び固定部材20から突出する保持部23の外周面23Bを所要時間だけジュール熱で加熱させる。
【0027】
次に、専ら図5及び図6を参照しながら、本発明の光ファイバの端面処理方法について、上述した実施形態に係る光ファイバの端面処理装置10を用いて説明する。
本実施形態の光ファイバの端面処理方法では、POF装着工程S1から、押当工程S2、過熱工程S3、熱変形工程S4までの4工程を有する。
【0028】
POF装着工程S1では、図5(A)に示すように、POF50を固定部材20に装着させるとともに、POF50の突出部54を固定部材20の保持部23から所定量だけ突出させる。
【0029】
押当工程S2では、同図(B)に示すように、ホットプレート30の加工穴31C(図3参照)を固定部材20の保持部23に嵌合させるとともに、本体31の加熱面31Aを固定部材20の先端面21Bに密着状態で押し当てる。
【0030】
加熱工程S3では、同図(C)及び図6に示すように、POF50の突出部54の先端面及び固定部材20から突出する保持部23の外周面23Bを加熱し、その後、ホットプレート30を固定部材20から離間させる。即ち、図6に示すように、POF50の先端の突出部54に当接するように、ホットプレート30の加熱したスライド部材32の先端面を押し当てながら、スライド部材32を右方に前進移動させ、POF50の先端の突出部を軟化させていく。
【0031】
これにより、POF50の溶融した突出部54が逃げ溝23Cから逃げ穴26へ流動していくとともに、保持部23内でPOF50の軟化した一部が保持部23の流出孔25へ流入していく。このような流動動作は、スライド部材32の先端面が保持部23の先端面に当接して前進移動が停止するまで行われる。
なお、本実施形態の場合、コアのほうがクラッドよりもガラス転移点が低い場合、この加熱工程S3でのPOF50の突出部54の先端での加熱処理に関しては、コアを含むクラッドの中心側の一部を残して、POF50の突出部54の先端のクラッドのうちの外部寄りを加熱させるようにして、余熱でコアの溶融を行うようにしてもよい。
【0032】
熱変形工程S4では、加熱工程S3によってPOF50先端及び保持部23内のクラッドが加熱変形し、POF50の先端には平滑処理されたクラッド膨出部であるテーパ部51が形成されるとともに、POF50の先端側には保持部の流出孔25への流出により流出突部52が形成される。
【0033】
従って、本実施形態によれば、固定部材(口金などとして機能する)20に対するPOF50の固定保持力を増大させることができるとともに、POF50における光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、良好な光ファイバの端面処理方法が実現できる。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図7、図8を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0035】
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置の一部を示すものであり、本実施形態の光ファイバの端面処理装置には、固定部材20とホットプレート30との他に、固定部材20の後述するボス27に嵌着させたフェルール40を備えている。なお、本実施形態の場合にも、光ファイバとして、POF50を用いている。
【0036】
本実施形態の固定部材20については、基部21の引出面21Aに貫通孔24の端部を開口したボス27を突設するとともに、基部21の先端面21Bに逃げ穴26(図2参照)を設けた構成であって、このボス27に対してフェルール40を固着させている。また、このフェルール40にはPOF50の先端側を嵌挿させているとともに、フェルール40先端面からPOF50の先端部分を所定量だけ突出させて突出部54を形成している。なお、このフェルール40は、図8に示すように、POF50の端面処理の際に溶融する樹脂で固定部材20に対して一体に固着されるが、予め、適宜手段によって固定部材20に一体に固定させておくようにしてもよい。
【0037】
フェルール40には、先端部に先端に向けて拡開したテーパ面41を有するとともに、このテーパ面41よりも基端部寄りに、流出孔(第1の実施形態における流出孔25に相当する孔)42及び図示外の逃げ溝(第1の実施形態における逃げ溝23C)を互いに(例えば90度)位相をずらして形成する。また、この逃げ溝は、図示外の逃げ穴と連通しており、第1の実施形態の図6に示す場合と同様、POF50先端部の溶融する樹脂の余剰部分が、その逃げ溝から逃げ穴へ流出する。なお、この固定部材20側の逃げ穴に余剰部分の樹脂が流出することで、その樹脂がフェルール40と固定部材20との間を一体に固着させることができる。
【0038】
従って、本実施形態の光ファイバの端面処理装置を用い、第1の実施形態と同様の光ファイバの端面処理方法によってPOF50の端面処理を行うと、図8に示すホットプレート30でPOF50先端部が加熱されて溶融する樹脂の余剰部分が、その逃げ溝から逃げ穴へ流出することで、第1の実施形態と同様に、先端がフェルール40の先端面と面一状態で鏡面加工されるのと同時に、フェルール40先端内部のテーパ面41に接する部分が拡開する。
【0039】
また、図示外のホットプレートでPOF50先端部が加熱されて溶融する樹脂の余剰部分の一部は、第1の実施形態と同様、フェルール40の流出孔42への流出により流出突部52が形成される。
【0040】
従って、本実施形態でも、フェルール40および固定部材(口金などとして機能する)20に対するPOF50の固定保持力を増大させることができるとともに、POF50における光の伝送損失が増大したり開口数(NA)が変化して光学系の結合効率が悪化することがない、良好な光ファイバの端面処理方法が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置を示す側面図である。
【図2】その光ファイバの端面処理装置の保持部材を示す斜視図である。
【図3】(A)及び(B)は、その光ファイバの端面処理装置のホットプレートを示す斜視図及び平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置を用いて端面処理した光ファイバを取り付けた保持部材を示す断面図である。
【図5】(A)〜(C)は、本発明の第1の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置を用いた光ファイバの端面処理方法を示す工程図である。
【図6】その端面処理方法における押当工程を説明する要部拡大図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置である保持部材及ぶフェルールを示す断面図である。
【図8】その第2の実施形態に係る光ファイバの端面処理装置による端面処理を示す説明図である。
【図9】(A)及び(B)は、従来の光ファイバの端面処理方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
10 光ファイバの端面処理装置
20 固定部材
21 基部
21A 一方面
21B 先端面
22A ファイバ孔
22 ガイド部
23 保持部
23A 保持孔
23B 外周面
23C 逃げ溝
24 貫通孔
25 流出孔
26 逃げ穴
27 ボス
30 ホットプレート
31 本体
31A 加熱面
31C 加工穴
32 スライド部材
40 フェルール
41 テーパ面
42 流出孔
50 プラスチック光ファイバ(POF)
51 テーパ部(クラッド膨出部)
52 流出突部
53 保持部
54 突出部
55 余剰部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック光ファイバのコアよりも径の大きな貫通孔が設けられた基部と、前記基部の端面のうちの前記貫通孔の周囲から該貫通孔の軸方向に突出するように形成された保持部と、前記保持部を前記貫通孔の径方向に貫通する流出孔と、を有する固定部材の前記貫通孔に、前記プラスチック光ファイバの先端を前記基部から突出させた状態で該プラスチック光ファイバを配置し、
前記貫通孔を挿通する前記プラスチック光ファイバのコアのうちの前記基部から突出する先端を内部に収容するとともに、前記保持部の外周面を覆うように内面が嵌合する加工穴と、前記加工穴を加熱する加熱手段と、を有するホットプレートの前記加工穴を、前記固定部材の前記保持部の外周面を覆うように嵌合させ、
前記加熱手段により前記加工穴を加熱することによって、前記プラスチック光ファイバの先端を熱変形させる、
ことを特徴とする光ファイバの端面処理方法。
【請求項2】
プラスチック光ファイバのコアよりも径の大きな貫通孔が設けられた基部と、前記基部の端面のうちの前記貫通孔の周囲から該貫通孔の軸方向に突出するように形成された保持部と、前記保持部を前記貫通孔の径方向に貫通する流出孔と、を有する固定部材と、
前記貫通孔を挿通する前記プラスチック光ファイバのコアのうちの前記基部から突出する先端を内部に収容するとともに、前記保持部の外周面を覆うように内面が嵌合する加工穴と、前記加工穴を加熱する加熱手段と、を有するホットプレートと、
を備えたことを特徴とする光ファイバの端面処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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