説明

光プローブ

本発明は医療目的の二光子イメージングなどの非線形光学に適した光プローブ1に関する。該プローブは光ガイド2と、光ガイドの端部2aに強固に配置されるレンズ系6を持つ。加えて、光ガイド2及びレンズ系6のための空洞を持つ筐体3であって、その遠位端に透明窓4を持つ筐体が該プローブ内に含まれる。光ガイド2はレンズ系6と共に、筐体内に好ましくは横方向に移動可能なように取り付けられる。また、筐体3は透明窓4に光学的に接続される補助的な周辺光ガイド5を持つ。本発明は著しく大きな収集効率を持つ光プローブを得るために有利である。該光プローブは、弾道光子と拡散蛍光光子の両方がイベントの検出において使用され得る二光子分光法との関連において有利に適用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばin‐vivoの医療検査及び医療処置、又は例として食品若しくは小型装置の検査などの工業検査といった、小型用途に適した光プローブに関する。本発明はまた、対応するイメージングシステム及びかかるイメージングシステムを用いるイメージングのための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
例えば癌などの様々な疾患の正確な診断のために、しばしば生検が採られる。これは、内視鏡のルーメンによるもの、又は針生検によるもののいずれであってもよい。生検を採る正確な位置を見つけるために、X線、MRI、及び超音波などの様々な画像診断法が使用される。例えば前立腺癌の場合は、ほとんどの場合生検は超音波によって誘導される。こうした誘導法は有用ではあるものの、決して最適とは言えない。解像度が限られ、さらに、これらの画像診断法はほとんどの場合良性組織と悪性組織を区別することができない。結果として、医師は組織の正確な部位から生検が採られたかどうか、確実にはわからない。従って医師はほとんど盲目の生検を採り、例え組織の検査後に癌細胞が全く検出されなくても、ただ単に生検を採る正しい場所が見逃されてしまったということが確実にはわからない。
【0003】
生検法を改良するために、生検を採る前に生検位置の直接検査が必要とされる。これを実現する方法は、この位置における顕微鏡検査によるものである。これは小型共焦点顕微鏡を必要とする。さらにより詳細な組織検査の場合は、非線形光学技術が、組織を染色する必要なく高分子コントラストを可能にする(J. Palero et al. SPIE vol. 6089 (2006) pp. 1A1‐1A11参照)。こうした技術は二光子及び第二高調波スペクトルイメージングに基づく。スキャナをこうした非線形技術に適合させるためには、光ファイバ自体における非線形効果を減らすために、フォトニック結晶ファイバが大きなコア径で利用されなければならない。とはいえ、二光子イメージング又は他の非線形光学技術の収集効率は低いかもしれない。収集を増加させる1つの方法は、光ファイバによって拡張される立体角を増加させることであり得る。例えばL. Fu, X. Gan及びM. Guは、"Nonlinear optical spectroscopy based on double‐clad photonic crystal fibers", Optics Express 13 (2005) 5528において、ダブルクラッドフォトニック結晶ファイバ(PCF)の内部クラッド及びコアを利用することによって収集効率を著しく増加させる方法を示している。しかしながら得られる開口数は実用化にとっては依然としてかなり低い。
【0004】
故に、改良された光プローブが有利であり、特により効率的で及び/又は信頼性のある光プローブが有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は好ましくは、上述の欠点の1つ以上を個々に又は任意の組み合わせで軽減、緩和または排除しようとする。特に、上述の先行技術の収集効率に関する問題を解決する光プローブを提供することが本発明の目的とみなされ得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的及び様々な他の目的は、光プローブを提供することによって本発明の第一の態様において達成される。該プローブは、
光ガイドと、
光ガイドの端部に強固に配置されるレンズ系と、
光ガイド及びレンズ系のための空洞を持つ筐体であって、その遠位端に透明窓を持つ筐体とを有し、
光ガイドはレンズ系と共に筐体内に移動可能なように取り付けられ、
筐体はさらに、透明窓に光学的に接続される補助的な周辺光ガイドを有する。
【0007】
本発明は特に、著しく大きな収集効率を持つ光プローブを得るために有利であるが、これに限定されない。光プローブは、弾道光子と拡散蛍光光子の両方がイベントの検出において使用され得る二光子分光法に関連して有利に適用され得る。さらに、本発明にかかる光プローブは、線形及び非線形の分光法の両方に対して散乱放射線の検出のために有利に適用され得る。
【0008】
本発明の文脈において、"光ガイド"という用語は、光ファイバ(マルチモード及びシングルモード)、薄膜光路、フォトニック結晶ファイバ、フォトニックバンドギャップファイバ(PBG)、偏波保持ファイバなどを含んでよく、これらに限定されないことが理解される。光プローブは1つよりも多くのファイバ、すなわち複数のファイバ又はファイバ束も有し得る。
【0009】
中心の移動可能な光ファイバから光を収集するために使用される光ファイバのリングを持つ走査型ファイバ内視鏡が、Eric J. Seibel et al., Optical Fibers and Sensors for Medical Diagnostics and Treatment Applications VI, Proc. SPIE, Vol. 6083, 608303, (2006)に開示されていることが言及され得る。しかしながら、内視鏡の中心ファイバはそれに付属したレンズ系を持たず、それ故、有効開口数が例えば非線形光学イメージングにとって十分に高くない。Seibel et al.の研究において簡潔に述べられている二光子イメージング設定は、この参考文献の図2に示された内視鏡構成では機能せず、この二光子イメージングがどのように実行されるのかは完全には明らかではない。
【0010】
有利に、光ガイドとレンズ系は共焦点イメージング用に配置され得る。代替的に又は付加的に、補助的な周辺光ガイドは非共焦点イメージング用に配置され得る。例えば該ガイドは何度も散乱される拡散光子を収集するために配置され得る。従って、補助的な周辺光ガイドは典型的には光プローブによって放出される反射光を受光するために配置され得る。
【0011】
有利に、補助的な周辺光ガイドは実質的に光プローブの端部の周辺の少なくとも半分に沿ってのび得る。典型的には該ガイドは周辺全体にのび得るが、より少なくてもよい。形状は光プローブとその筐体に依存しているが、典型的には断面がほぼ円形であり得る。しかし必ずしもそうとは限らない。従って、周辺ガイドの様々な形態及び形状が容易に想像される。
【0012】
典型的には、光ガイドは光ファイバであり得、レンズ系は光ファイバの光学出口から距離(L)だけ離れて配置され得る。距離(L)は光ファイバのコア径よりも著しく大きい。出口位置における距離(L)とファイバ径の比率は、5,10,20,又は30,及びそれ以上であってもよい。付加的に又は代替的に、レンズ系は、中間取り付け具を光ガイドの遠位端に固定させ、かつレンズ系の上に固定させて、光ガイドに強固に接続され得る。
【0013】
好ましくは、レンズ系は光ガイドの遠位端において、視野(FOV)を拡げるために光ガイドの横方向に移動可能なように取り付けられ得る。これは弾性的に取り付けられ得る。
【0014】
筐体の透明窓はさらなるレンズ系を有してもよく、さらなるレンズ系は筐体に強固に接続されるか又は固定される。
【0015】
好ましくは、補助的な周辺光ガイドの断面積は光プローブに沿って実質的に不変であり得る。これはetendue保存を実現するためであるが、形状はプローブ及び検出器出口の形状に応じて変化し得る。
【0016】
一部の用途では、レンズ系は、以下でより詳細に記載されるように例えば二光子イベント及び周波数混合などの非線形光学現象を可能にするような開口数を持ち得る。少なくとも0.3、又は少なくとも0.4、又は少なくとも0.5、又は少なくとも0.6の開口数が、非線形光学の実行を容易にし得る。
【0017】
非線形用途の場合、光ガイドはシングルモード光ファイバであり得る。代替的に又は付加的に、光ガイドはフォトニック結晶ファイバ、又は偏波保持ファイバであってもよい。なぜならこうした種類の光ガイドは、本発明との関連において利用することが特に有利である様々な有利な光学特性を持つためである。
【0018】
一部の用途では、光プローブは、内視鏡、カテーテル、針、生検針、又は当業者が容易に気づくような他の同様の用途の一部を形成し得る。本発明の応用分野は、小型装置などによる検査を使用する産業といった、小型イメージング装置が有用な分野を含み得るが、これに限定されないこともまた考えられる。
【0019】
第二の態様において、本発明は光イメージングシステムに関し、該システムは、
第一の態様にかかる光プローブと、
上記光プローブに光学的に結合される放射源であって、該プローブは放射源から放出される放射線を関心領域(ROI)へと誘導するために配置される、放射源と、
上記光プローブに光学的に結合されるイメージング検出器であって、該検出器は関心領域(ROI)から反射される放射線を用いるイメージング用に配置される、イメージング検出器とを有する。
【0020】
本発明の文脈において、"放射源"という用語は、レーザ(任意の波長及び任意の動作モードのレーザ、すなわち連続レーザ又は任意の周期のパルスレーザ、フェムト秒レーザを含む)、LED、ガス放電ランプ、あらゆる種類の発光などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な種類の放射源を有し得る。
【0021】
好ましくは、光イメージングシステムの放射源は、例えば二光子イメージング及び周波数混合などの非線形光学現象を可能にするような、強度、及び/又は、空間及び時間の分布を持つ放射線を放出することができてもよい。
【0022】
従って、該システムは二光子イメージングシステム又は第二高調波発生(SHG)イメージング又は第三若しくは高次の高調波発生であってもよい。好ましくは、放射源はフェムト秒(fs)パルスレーザを持つレーザ源である。その場合イメージングシステムは適切な分散補償手段を有し得る。しかしイメージングシステムはより線形の光イメージングも実行し、例えばイメージングシステムは蛍光イメージングシステムなどであってもよい。
【0023】
第三の態様において、本発明は光イメージングのための方法に関し、該方法は、
第一の態様にかかる光プローブを設けるステップと、
上記光プローブに光学的に結合される放射源(RS)を設けるステップであって、該プローブは放射源から放出される放射線を関心領域(ROI)へと誘導するために配置される、ステップと、
上記光プローブに光学的に結合されるイメージング検出器(ID)を用いてイメージングプロセスを実行するステップであって、検出器は関心領域(ROI)から反射される放射線を用いるイメージング用に配置される、ステップとを有する。
【0024】
本発明の第一、第二、第三の態様は、各々が他の態様のいずれと組み合わされてもよい。本発明のこれらの、及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、これらを参照して説明される。
【0025】
本発明は、ほんの一例として、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は本発明にかかる光イメージングプローブの概略的な断面図である。
【図2】図2は本発明にかかる光イメージングシステムの概略図である。
【図3】図3は本発明にかかる関心領域(ROI)をイメージングする光プローブのための光路の概略図を示す。
【図4】図4は光プローブの2つの補助的な周辺光ガイドの概略図を示す。
【図5】図5は補助的な周辺光ガイドの変化する形状の概略図を示す。
【図6】図6は本発明にかかる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、図1の右側に示されたサンプルSの中の関心領域(ROI)においてイメージングを実行するための、本発明にかかる光画像プローブ1の概略的な断面図である。光プローブ1は例えば光ファイバなどの光ガイド2と、光ガイド2が埋め込まれることができる空洞を持つ筐体3とを有する。筐体3はその遠位端又はサンプリング端部において、透明かつ実質的に非集束(non‐focusing)の窓4を持つ。窓4は光伝送ガラス又はポリマーの平面断面であることができる。窓4は好ましくは非集束である、すなわち屈折力を持たないが、窓4は一部の用途ではいくらか集束効果を持ってもよいことが考えられる。しかしこれはレンズ系6の性能に影響し得るので、通例ではない。とはいえ、出口窓4は場合によっては、画像平面を平坦で湾曲しないようにするフィールドフラットナーレンズであってもよく、これはわずかな屈折力を要することが考えられる。
【0028】
筐体3はさらに、筐体内に埋め込まれることができる、又は筐体3の内面若しくは外面の上若しくは近傍に配置されることができる、補助的な周辺光ガイド5を有する。光の収集のため、ガイド又はファイバ2はROIのイメージングのための共焦点設定で適用されることができるが、プローブ1の前の二光子過程によって生成される光子を収集する共焦点光路の外側にあるガイド5を通る追加の収集光路も存在する。追加の光路は、励起ビームの焦点を形成するために使用されない窓の外側部分4aを利用する(以下図3を参照)。プローブ1は、補助的な周辺光ガイド5の遠位端を、透明窓4に実質的に隣接して、すなわち図1に示されるように窓に面して配置させ得る。この透明窓の外側部分4aは、補助的な周辺光ガイド5に光学的に接続され、光プローブ1からの発光中には実質的に使用されない。従って共焦点イメージングのためには窓の外側部分4aは使用されない。
【0029】
レンズ系6は光ガイド2の端部2aに強固に結合される。レンズ系6は単に明瞭化の理由から図面においては単レンズとして示される。以下で明らかになる通り、レンズ系6は1つよりも多くのレンズを持ってもよく、また回折素子又はミラー素子を含んでもよい。レンズ系6と光ガイド2の間の結合は好ましくは機械的である、すなわち、レンズ系6と光ガイド2の光学出口の位置を互いに関連した固定位置に維持する中間取り付け具7が存在する。
【0030】
レンズ系6を動かすことができる作動手段8もまた設けられる。作動手段8は矢印A1によって示されるようにレンズ系6に対して多かれ少なかれ直接的に作動し得る。実用的な実施においては、作動手段8は取り付け具7との機械的接触である可能性が最も高い。代替的に又は付加的に、作動手段8は矢印A2によって示されるように光ガイド2の端部2aを介してレンズ系6を間接的に作動させ得る。作動手段8の機能は、作動手段8が、窓4の外側の関心領域ROIの光学的走査を可能にするようにレンズ系6を動かすために配置される、というものである。典型的には、光ガイド2は、例えばin‐vivo医療検査及び/又はサンプル採取など、容易にアクセスできない位置での検査を容易にするような可撓性材料で作られ、この場合光ガイド2は、作動手段8によって光ガイド2の少なくとも一部を弾性的に動かすことを可能にするよう、端部2aからある距離だけ離れた場所に固定されるか又は置かれてもよい。プローブの端部における光ガイド2の移動のための様々な方法は、US2001/0055462において論じられ、これは本明細書に引用によってその全体が組み込まれる。
【0031】
小型の光プローブ1を得るために、レンズ系6は好ましくは非球面レンズを有し、これによって比較的高い開口数(NA)、例えば0.3,0.4,又は0.5又はさらにより高い開口数を持つことを可能にする。
【0032】
図2は本発明にかかる光イメージングシステム100の概略図である。光イメージングシステムはサンプルアーム20の端部において上記のような光プローブ1を有する。サンプルアーム20は好ましくは非常に柔軟性が高く、ある程度まで曲げることができる。光プローブ1は拡大部が示されており、図1と同様である。
【0033】
加えて、放射源RSが結合器Cを介して光プローブ1に光学的に結合される。従ってプローブ1は、放射源RSから放出される例えばレーザ光などの放射線を関心領域ROIへと誘導するために配置され、さらにイメージング検出器IDが光プローブ1に光学的に結合される。イメージング検出器はサンプル中の関心領域ROI(図示せず)から反射される放射線を用いるイメージング用に配置される。イメージング検出器IDはまた、結果へのアクセス及び/又はイメージングプロセスの制御のためのユーザインターフェース(UI)も有し得る。
【0034】
図3は本発明にかかる関心領域ROIをイメージングする光プローブのための光路の概略図を示す。
【0035】
図3の上部Aにおいて、プローブ1からの放出ビーム30はイメージングのために望ましいROI内の焦点に集束される。例えばこれはin vivo検査中の患者内の悪性組織の疑いがある部位であり得る。
【0036】
図3の下部Bにおいて、2つの可能な光学的帰路が示される。経路32において、二光子過程によって生成された光子は、レンズ6を用いて同じ光学的帰路30を介して走査ファイバ2に達することができる、いわゆる弾道光子である。生成された光子の別の部分は散乱され、いわゆる拡散光子となり、もはや走査ファイバ2の先端に達することができない。ここでこれらの散乱された光子の一部は、本発明に従って窓の外側部分4aによって収集され、補助光波ガイド5の中へ誘導される。従って、本発明にかかるプローブは、特に拡散光子と弾道光子の両方がイメージングのために使用され得る二光子イメージングなどのイメージング技術に関連して、収集効率を著しく増加させる。これは識別ピンホールを通過する弾道光子のみがイメージング目的のために適用される共焦点イメージングとは異なる。
【0037】
図4は様々な形状を持つ光プローブの2つの補助的な周辺光ガイドの概略図を示す。実施例405aにおいて、遠位端における最初の環状形状の光波ガイドは、近位端において検出器IDに接続される1つの矩形光波ガイドとなる。実施例405bにおいて、光ガイドは光収集を改良するために2つの矩形光波ガイドとなる。遠位端における収集開口数を大きいまま維持するために、遠位端において環状リングによって覆われる面積は、矩形形状の近位端によって覆われる面積と比べてサイズが同程度であるべきである。これは光学の当業者によって理解されるようにetendueの保存のためである。これらの先細のファイバについてのさらなる詳細は、Polymicro, Phoenix, AZ, USAのカタログが参考にされ得る。
【0038】
図4において、周辺光ガイド405a又は405bは1つの実体として示されているが、周辺光ガイドは、中心光ガイド2のまわりで周辺に配置されるコヒーレント光ガイドを形成するために光学的に接続される複数の素子を有してもよい(図1参照)。
【0039】
図5は、環状形状から矩形形状へと形状を変える補助的な周辺光ガイドの概略図を示す。環と矩形の面積は同程度である。矩形はイメージング検出器ID(この図には示されていない。図2を参照)の中の分光器の入射スリットへと接続されるために適している。座標系505a,505b,及び505cにおいて、光ガイド505の変化する形状の様々な断面が示される。
【0040】
図6は本発明にかかる方法のフローチャートである。該方法は、
S1 光プローブ1を設けるステップ(図1参照)と、
S2 上記光プローブ1にCを通して光学的に結合される放射源RSを設けるステップであって、該プローブは放射源から放出される放射線を関心領域ROIへと誘導するために配置されるステップと、
S3 光プローブ1に光学的に結合されるイメージング検出器IDを用いてイメージングプロセスを実行するステップであって、該検出器は関心領域ROIから反射される放射線を用いるイメージング用に配置されるステップとを有する。
【0041】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせを含む任意の適切な形で実装されることができる。本発明又は本発明のいくつかの特徴は、1つ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタルシグナルプロセッサ上で作動するコンピュータソフトウェアとして実装されることができる。本発明の実施形態の要素及び構成部品は、任意の適切な方法で物理的に、機能的に、及び論理的に実装され得る。実際に機能性は、単一ユニット、複数のユニット、又は他の機能ユニットの一部として実装され得る。従って本発明は単一ユニットに実装されてもよく、又は異なるユニット及びプロセッサの間に物理的に及び機能的に分布してもよい。
【0042】
本発明は特定の実施形態に関連して記載されているが、本明細書に記載された特定の形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明の範囲は添付の請求項によってのみ限定される。請求項において、"有する"という用語は他の要素又はステップの存在を除外するものではない。加えて、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これらは場合により有利に組み合わされてもよく、異なる請求項に含まれることは、特徴の組み合わせが実現不可能及び/又は有利でないことを示唆するものではない。加えて、単数形の言及は複数形を除外するものではない。従って"a","an","第一","第二"などへの言及は複数形を排除するものではない。さらに、請求項における参照符号は範囲を限定するものと解釈されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ガイドと、
前記光ガイドの端部に強固に配置されるレンズ系と、
前記光ガイド及び前記レンズ系のための空洞を持つ筐体であって、その遠位端に透明窓を持つ筐体とを有する光プローブであって、
前記光ガイドは前記レンズ系と共に前記筐体内に移動可能なように取り付けられ、
前記筐体はさらに、前記透明窓に光学的に接続される補助的な周辺光ガイドを有する、光プローブ。
【請求項2】
前記光ガイド及び前記レンズ系が共焦点イメージング用に配置される、請求項1に記載の光プローブ。
【請求項3】
前記補助的な周辺光ガイドが非共焦点イメージング用に配置される、請求項1又は2に記載の光プローブ。
【請求項4】
前記補助的な周辺光ガイドが、前記光プローブによって放出される反射光を受光するために配置される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項5】
前記補助的な周辺光ガイドが、実質的に前記光プローブの端部の周辺の少なくとも半分に沿ってのびる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項6】
前記光ガイドが光ファイバであり、前記レンズ系が前記光ファイバの光学出口から距離(L)だけ離れて配置され、前記距離(L)は前記光ファイバのコア径(D)よりも著しく大きい、請求項1に記載のプローブ。
【請求項7】
前記レンズ系が、中間取り付け具を前記光ガイドの前記遠位端に固定させ、かつ前記レンズ系の上に固定させて、前記光ガイドに強固に接続される、請求項1又は6に記載のプローブ。
【請求項8】
前記光ガイドの前記遠位端に取り付けられる前記レンズ系が、前記光ガイドの横方向に移動可能なように取り付けられる、請求項7に記載のプローブ。
【請求項9】
前記透明窓がさらなるレンズ系を有し、前記さらなるレンズ系は前記筐体に強固に接続される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項10】
前記レンズ系が非線形光学現象を可能にするような開口数を持つ、請求項1に記載のプローブ。
【請求項11】
前記光ガイドがフォトニック結晶ファイバ又は偏波保持ファイバである、請求項1に記載のプローブ。
【請求項12】
請求項1に記載の光プローブと、
前記光プローブに光学的に結合される放射源であって、前記プローブは前記放射源から放出される放射線を関心領域へと誘導するために配置される、放射源と、
前記光プローブに光学的に結合されるイメージング検出器であって、前記検出器は前記関心領域から反射される放射線を用いるイメージング用に配置される、イメージング検出器とを有する、光イメージングシステム。
【請求項13】
前記光イメージングシステムの前記放射源が、非線形光学現象を可能にするような、強度、及び/又は、空間及び時間の分布を持つ放射線を放出することができる、請求項12に記載の光イメージングシステム。
【請求項14】
前記システムが二光子イメージングシステム、第二又は第三高調波発生イメージングシステム、又は蛍光イメージングシステムである、請求項12に記載の光イメージングシステム。
【請求項15】
請求項1に記載の光プローブを設けるステップと、
前記光プローブに光学的に結合される放射源を設けるステップであって、前記プローブは前記放射源から放出される放射線を関心領域へと誘導するために配置される、ステップと、
前記光プローブに光学的に結合されるイメージング検出器を用いてイメージングプロセスを実行するステップであって、前記検出器は前記関心領域から反射される放射線を用いるイメージング用に配置される、ステップとを有する、光イメージングのための方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2011−508888(P2011−508888A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541118(P2010−541118)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/IB2008/055460
【国際公開番号】WO2009/087522
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】