説明

光半導体照明装置

【課題】ヒートシンクの特定領域、特に、防熱ベースの中央領域の防熱特性を高くし、熱の累積によって半導体光素子が損傷されることを防ぐこと。
【解決手段】本発明の光半導体照明装置は、防熱ベースと防熱ベースの底面に形成された複数の防熱フィンを含むヒートシンクと、防熱ベース上に位置する半導体光素子と、半導体光素子を覆うようにヒートシンクの上段に結合される光学カバーを含み、防熱ベースには防熱フィンの上段部を露出させる空気流動ホールが形成されることを技術的特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光半導体照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDのような光半導体は、白熱灯や蛍光灯に比べて電力の消耗量が少ないと共に、使用寿命が長く、且つ耐久性にも優れることは勿論、遥かに高い輝度によって、近年では照明用として広く脚光を浴びている部品の一つである。
【0003】
特に、前述の種類の光半導体は、アルゴンガスと共に、人体に有害な水銀をガラス管に注入して製作される蛍光灯及び水銀灯のような製品に比べて環境に有害な物質を使用しないため、環境親和的な製品の生産が可能にするものである。
【0004】
このような光半導体を利用した照明器具は、近年、ライトエンジン(light engine)の概念的な面で活発に開発および研究されている。
【0005】
特に、このような光半導体を光源として使用した照明装置は、近年、室外の景観照明用や保安用等としても活用されているため、製品の組立てや施工が便利でなければならなく、大気中に露出されて使用される製品であるだけに防水性の維持もまた重要な要の一つと言える。
【0006】
上のような従来の発光モジュールは、可能な限り小数の半導体光素子を利用しながらも、広く均一な照明光を得ることが要求される。
【0007】
よって、従来の発光モジュールは、半導体光素子から出た光を広く拡散させて送り出す拡散レンズを採択している。
【0008】
拡散レンズの利用にもかかわらず、拡散レンズ間には相対的に暗い領域が発生する可能性が多い。
【0009】
その上、半導体光素子から出た光が光学カバーを過ぎる前にヒートシンクからの突出物に吸収されて損失される恐れがある。
【0010】
一方、ヒートシンクを含む一つ以上の発光モジュールがハウジング構造物に組み立てられてなる照明装置を考慮することもできる。
【0011】
発光モジュールは、背面部に複数の防熱フィンを有するヒートシンクの前面に印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)が提供されて該印刷回路基板上に光半導体を備えた半導体光素子が実装され、複数の光素子各々を覆うように複数のレンズが配置される。
【0012】
ここで光学カバーは、印刷回路基板の上面と半導体光素子とレンズを覆うようにヒートシンクの正面に組み立てられる。
【0013】
このような従来の発光モジュールを製造するためには、複数個のレンズを半導体光素子に対応するように配置させる煩わしい工程が必要となる。
【0014】
また、半導体光素子から出た光がレンズを通過した後、光学カバーを再度通過しなければならないため、これによる光損失が生じ得る。
【0015】
また、光学カバーとヒートシンク間の隙間を通じて水分またはその他異物が浸透する恐れが多くあった。
【0016】
一方、一つの照明装置に前述のような発光モジュールが複数個適用されることもある。
【0017】
ここで、電源供給装置からの主電力線から複数の発光モジュールに電力を供給するためには、複雑な配線が要求される。
【0018】
このとき、このような複雑な配線は、製造単価を上昇させ、前述の配線を接続する工程が複雑で作業性を劣らせる。
【0019】
そして従来の照明装置は、複雑な配線で接続されている複数の発光モジュール中の一つの発光モジュールを個別的に分離し難いため、発光モジュールの交換、補修及び維持が難しいという短所があった。
【0020】
一方、既存のライトエンジンは、ヒートシンクがLED等の半導体光素子を含む発光モジュールの上側に配置されるため、大部分が、自然対流を利用した冷却効果を図り難い構造を有している。
【0021】
特に、現在このような光半導体を利用したライトエンジンの場合、アウトドア用製品では上のような冷却効果を図るための製品の開発が殆ど行われていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2006−0067030号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10−2010−0111354号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10−2010−0118401号公報
【特許文献4】韓国登録特許第10−0967946号公報
【特許文献5】韓国登録特許第10−1133750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、前記のような問題点を改善するために発明されたものであり、点検及び補修の便宜を図り、分離及び締結が簡便なのは勿論、防水性及び耐久性に優れた構造の光半導体照明装置を提供するためのものである。
【0024】
そして、本発明はレンズが統合された光学カバーを利用して光の損失あるいは暗い領域の発生を最小化させ、広く均一な照明光を提供できる改善された構造の発光モジュールを提供するためのものである。
【0025】
そして、本発明は水密等の目的でヒートシンクから突出した突出物が半導体光素子、更には光半導体チップから出た光を吸収して生じ得る光損失を最小化できる改善された構造の発光モジュールを提供するためのものである。
【0026】
そして、本発明はヒートシンクを上下に貫通する方向に空気流動路をさらに確保して防熱特性をより向上させた改善された構造の発光モジュールを提供するためのものである。
【0027】
そして、本発明は複数個の発光モジュールを含む照明装置において、発光モジュール間の容易且つ信頼性のある電気接続構造を提供するためのものである。
【0028】
また、本発明は防熱面積を増加させて防熱効率をより向上させ、自然対流による冷却効率もまた向上させることができる光半導体照明装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
前記のような目的を達成するために、本発明は防熱ベースと前記防熱ベースの底面に形成された複数の防熱フィンを含むヒートシンクと、前記防熱ベース上に位置する半導体光素子と、前記半導体光素子を覆うように前記ヒートシンクの上段に結合される光学カバーとを含み、前記防熱ベースには前記防熱フィンの上段部を露出させる空気流動ホールが形成されることを特徴とする光半導体照明装置を提供できる。
【0030】
ここで、前記光学カバーには前記空気流動ホール及び前記防熱フィンを露出させる開口部が形成されていてもよい。
【0031】
このとき、前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周辺に回路基板が配置される領域を含み、前記回路基板上には前記半導体光素子が複数個で実装されていてもよい。
【0032】
そして、前記防熱フィンは、前記空気流動ホールを通じて前記防熱ベースの上面以上の高さに延長された上向延長部を一体に含んでいてもよい。
【0033】
そして、前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含んでいてもよい。
【0034】
そして、前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含み、前記隔壁は前記光学カバーの開口部に嵌められていてもよい。
【0035】
そして、前記複数の防熱フィン各々は、前記空気流動ホールを通じて前記防熱ベースの上面より高く延長された上向延長部を一体に含み、前記空気流動ホールの周囲に沿って隔壁が突出形成され、前記上向延長部の両側端が前記隔壁に接続されていてもよい。
【0036】
そして、前記光学カバーは、前記開口部の周囲に沿って形成され下方に延長された内部壁を含み、前記内部壁が前記空気流動ホールの上部に挿入されていてもよい。
【0037】
そして、前記光学カバーは、前記半導体光素子に対応するように形成されたレンズ部を含んでいてもよい。
【0038】
そして、前記防熱ベースは、相互対向する両側面各々に設けられたメスコネクタとオスコネクタとを含み、前記メスコネクタと前記オスコネクタとの少なくとも一つは前記防熱ベースと隣り合う防熱ベースのメスコネクタ又はオスコネクタに接続されていてもよい。
【0039】
そして、前記防熱ベースは幅と長さを有し、前記空気流動ホールは前記防熱ベースの中央に長さ方向に非常に長く形成され、前記防熱ベースの上面には前記空気流動ホールを介して一対の非常に長い長さ方向領域が提供され、前記半導体光素子が複数個で実装されている回路基板が前記長さ方向領域に配置されるように搭載されていてもよい。
【0040】
そして、前記複数の防熱フィンと前記上向延長部は、前記空気流動ホールを複数個のセル(cell)型孔で区画していてもよい。
【0041】
一方、本発明は防熱ベースを含むヒートシンクと、前記防熱ベース上に搭載されている少なくとも一つの回路基板と、前記回路基板上に実装されている複数の半導体光素子と、前記半導体光素子を覆うように配置されている光学カバーとを含み、前記防熱ベースには空気流動ホールが形成されていることを特徴とする光半導体照明装置を提供できる。
【0042】
ここで、前記光学カバーは、前記空気流動ホールに対応する開口部を含んでいてもよい。
【0043】
このとき、前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含んでいてもよい。
【0044】
そして、前記隔壁が前記光学カバーの開口部に嵌められていてもよい。
【0045】
そして、前記光学カバーは、前記開口部の周囲に沿って形成され下方に延長された内部壁を含み、前記内部壁が前記空気流動ホールの上部に挿入されていてもよい。
【0046】
一方、本発明は第1の発光モジュールと、前記第1の発光モジュールと隣接して配置される第2の発光モジュールとを含み、前記第1の発光モジュールの一側面にはメスコネクタが設けられ、前記第1の発光モジュールの一側面と向かい合う前記第2の発光モジュールが、他側面には前記メスコネクタに挿入接続されるオスコネクタが設けられたことを特徴とする光半導体照明装置を提供することもできる。
【0047】
また、本発明は少なくとも一つ以上の半導体光素子を含む発光モジュールと、前記発光モジュールに形成される複数の防熱フィンを含むヒートシンクと、前記防熱フィンと隣接した防熱フィン間の空間に形成されるエアー流通路とを含むことを特徴とする光半導体照明装置を提供することもできることは勿論である。
【0048】
ここで、前記ヒートシンクは、前記発光モジュールと結合される防熱ベースと、前記防熱ベースから延長される複数の防熱フィンとを含んでいてもよい。
【0049】
このとき、前記ヒートシンクは前記防熱フィンと隣接した防熱フィンとの間の空間と、前記防熱ベースとの間にエアー流通路が形成されていてもよい。
【0050】
そして、前記ヒートシンクは、前記発光モジュールの長さ方向に沿って配置される複数の防熱フィンと、前記防熱フィン各々の一側とを相互に接続し、前記発光モジュールが形成される防熱ベースとを含んでいてもよい。
【0051】
そして、前記光半導体照明装置は、前記ヒートシンクの少なくとも一側に配置されて前記発光モジュールと電気的に接続されるサービスユニットをさらに含んでいてもよい。
【0052】
そして、前記ヒートシンクは、前記防熱ベースの一側から延長され、前記防熱ベースと前記防熱フィンの接続部から離隔されたリップと、前記リップの長さ方向に沿って貫通するエアースロットとをさらに含むことを特徴とする。
【0053】
そして、前記ヒートシンクは、前記防熱ベースが配置された前記防熱フィンの端と向かい合う端は、一側から他側に傾斜するように形成され、前記防熱ベースは前記防熱フィン各々の一側と接するように配置されていてもよい。
【0054】
そして、前記ヒートシンクは、前記防熱ベースと接続された前記防熱フィンの端と向かい合う端から延長されて前記複数の防熱フィン全部を相互に接続する補強リブをさらに含んでいてもよい。
【0055】
そして、前記エアー流通路は、前記防熱フィン各々の端一側において前記防熱ベースの一側付近の入口と、前記防熱ベースが配置された前記防熱フィンの端と向かい合う端の端部に備えられている出口とを含んでいてもよい。
【0056】
そして、前記ヒートシンクは、前記防熱ベースが配置されている前記防熱フィンの端と向かい合う端から続く端まで、前記複数の防熱フィンを覆うエアーバッフル(Air baffle)を更に備えていてもよい。
【0057】
そして、前記サービスユニットは、前記ヒートシンク両端部に形成されるユニット本体と、前記ユニット本体に形成されるコネクタとを含んでいてもよい。
【0058】
そして、前記サービスユニットは、前記ヒートシンク両端部に形成されるユニット本体と、前記ユニット本体に形成される駆動印刷回路基板とを含んでいてもよい。
【0059】
そして、前記サービスユニットは、前記ヒートシンク両端部に形成されるユニット本体と、前記ユニット本体に形成される充放電器とを含んでいてもよい。
【0060】
なお、特許請求の範囲及び詳細な説明に記載されている「半導体光素子」は、光半導体を含み、これを利用する発光ダイオードチップ等のようなものを意味する。
【0061】
このような「半導体光素子」は、前述の発光ダイオードチップを含む多様な種類の光半導体を内部に含むパッケージレベルのものを含むと言える。
【発明の効果】
【0062】
前記のような構成の本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0063】
先ず、本発明は複数に分離されて着脱結合が可能で、半導体光素子を含む発光モジュールを覆うハウジングを含む構造から分離及び締結が簡便に行われることは勿論、耐久性の向上を図ることができる。
【0064】
そして、本発明はハウジングを構成する各部品が分離される構造のため、故障や異常発生時にすぐに対処でき、作業者の点検及び補修による便宜を図ることができる。
【0065】
そして、本発明は光学カバーとヒートシンク部との間にシール部材を装着して防水性及び機密性の維持が可能である。
【0066】
そして、本発明は、光学カバー、半導体光素子及び印刷回路基板等が防熱部材及び/又はハウジング部によって改善された構造で統合されたまま、照明装置の一領域に信頼性を有するように、そしてコンパクトな構造で配置できる。
【0067】
そして、本発明は発光モジュールが照明装置に適用される際、その発光モジュールの光学カバーがレンズ部を統合的に含み、該レンズが統合された光学カバーによって、光の損失あるいは暗い領域の発生を最小化でき、広く均一な照明光を発する照明装置を実現できる。
【0068】
そして、本発明はヒートシンクから突出された突出物が、半導体光素子、さらには光半導体チップから出た光を吸収して生じ得る光損失を最小化できる。
【0069】
そして、本発明は発光モジュールのヒートシンクと光学カバー間に生じ得る隙間を塞ぎ、水分またはその他異物の浸透による誤作動または故障の危険性を大幅に減らすことができる。
【0070】
そして、本発明によると、半導体光素子が配置されるヒートシンクの防熱ベースに空気を流動させる空気流動ホールが形成されることにより、ヒートシンクの特定領域、特に、防熱ベースの中央領域の防熱特性を高くし、熱の累積によって半導体光素子が損傷されることを防ぐことができる。
【0071】
特に、ヒートシンクに半導体光素子を覆う光学カバーが設けられる際、光学カバーに形成された開口部が前記空気流動ホール及び防熱フィンを露出させるため、発光モジュールの防熱特性をより向上させることができる。
【0072】
また、複数の発光モジュールが一つの照明装置に適用される際、隣り合う発光モジュールの向かい合う側面にメスコネクタとオスコネクタを備えることにより、発光モジュール間の容易且つ信頼性のある電気接続構造を実現でき、発光モジュール間の配線の接続に必要な複雑且つ煩わしい工程をなくして作業性を高めることができる。
【0073】
特に、照明装置に含まれている複数個の発光モジュール中の一つの発光モジュールに問題が生じた場合、該発光モジュールを交換または補修することが容易になる。
【0074】
また、従来は複数の発光モジュールを一つの照明装置に設置する際、発光モジュールから発生する熱の問題により十分な離隔距離を有するようにしていたが、本発明によると、発光モジュール各々の前述の空気流動ホールによって防熱性能が十分に向上するため、複数の発光モジュールをオスコネクタとメスコネクタの接続構造によって隣接配置しても問題視されない。
【0075】
よって、空気流動ホールは、発光モジュールの防熱特性を向上させ、複数の発光モジュール間の離隔距離を減らすことにも寄与する。
【0076】
そして、本発明は発光モジュールの長さ方向に沿って多様な構造のエアー流通路を形成するヒートシンクを配置して電熱面積を増やしながら防熱効率を高めるのは勿論、自然対流もまた誘導して冷却性能を向上させることができる。
【0077】
また、本発明はヒートシンクの両端部に多様な実施例によるサービスユニットをそれぞれ配置して、設置場所及び環境によって多様な駆動メカニズムによる照明装置を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の全体的な構造を示した一部切開斜視図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部であるハウジングから発光モジュールが分離される状態を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部である発光モジュールの全体的な構造を示した分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部である発光モジュールの光学カバーを示した斜視図である。
【図5】多様な実施例にかかる光学プレートの部分断面概念図である。
【図6】多様な実施例にかかる光学プレートの部分断面概念図である。
【図7】多様な実施例にかかる光学プレートの部分断面概念図である。
【図8】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の分離過程を示した斜視図である。
【図9】本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の分離過程を示した斜視図である。
【図10】本発明の一実施例によってカバーを分離する過程を説明するための図面である。
【図11】本発明の一実施例によってカバーを分離する過程を説明するための図面である。
【図12】本発明の一実施例にかかる発光モジュールを示した分解斜視図である。
【図13】本発明の一実施例にかかる発光モジュールを示した結合斜視図である。
【図14】図12及び図13に示された光学カバーを示した斜視図である。
【図15】図12及び図13に示された発光モジュールの前方面を、光学カバーが省略された状態で示した平面図である。
【図16】図15のI−Iに沿って切断された発光モジュールの断面図であり、光学カバーを結合して併せて図示した断面図である。
【図17】図16に示された発光モジュールの構造と同一だが、他の種類の半導体光素子が適用された場合を示した断面図である。
【図18】レンズ部の形状が異なる多様な実施形態の光学カバーを説明するための断面図である。
【図19】レンズ部の形状が異なる多様な実施形態の光学カバーを説明するための断面図である。
【図20】レンズ部の形状が異なる多様な実施形態の光学カバーを説明するための断面図である。
【図21】チューブタイプ又は蛍光灯型照明装置に適用された発光モジュールを説明するための断面図である。
【図22】工場灯型照明装置に適用された発光モジュールを説明するための断面図である。
【図23】本発明の他の実施例にかかる発光モジュールを示した斜視図である。
【図24】図23に示された発光モジュールの分解斜視図である。
【図25】図23及び図24に示された発光モジュールの底面図である。
【図26】図1のI−Iに沿って切断された発光モジュールの断面図である。
【図27】本発明の他の実施例によって複数の発光モジュール間を電気接続する構造を説明するための図面である。
【図28】本発明のまた別の実施例にかかる発光モジュールを説明するための分解斜視図である。
【図29】本発明の他の実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図である。
【図30】本発明の他の実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図である。
【図31】図29の光半導体照明装置をB方向に見た概念図である。
【図32】本発明の多様な実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図である。
【図33】本発明の多様な実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図である。
【図34】図33の光半導体照明装置をC方向から見た概念図である。
【図35】本発明のその他の実施例にかかる光半導体照明装置の主要部であるサービスユニットを示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下、添付の図面を参考に本発明の好ましい実施例について説明する。
【0080】
図1は本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の全体的な構造を示した一部切開斜視図で、図2は本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部であるハウジングから発光モジュールが分離される状態を示した分解斜視図である。
【0081】
本発明は、図示したように、半導体光素子150が配置されるヒートシンク110に結合される光学カバー120からなる発光モジュール100が装着されるハウジング200を含む構造であることが分かる。
【0082】
図1において未説明の符号140は、印刷回路基板を示す。
【0083】
ハウジング200は、図2のように支持フレーム220の両側とそれぞれ結合される外郭フレーム210に内蔵された固定プレート230間に発光モジュール100が少なくとも一つ以上配置される構造である。
【0084】
本発明は、前記のような実施例の適用が可能で、次のような多様な実施例の適用もまた可能であることは勿論である。
【0085】
参考までに、図3は本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部である発光モジュールの全体的な構造を示した分解斜視図で、図4は本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の主要部である発光モジュールの光学カバーを示した斜視図で、図5〜図7は多様な実施例にかかる光学プレートの部分断面概念図である。
【0086】
発光モジュール100は、前述の通り半導体光素子150を含むものであり、ヒートシンク110に光学カバー120が結合された構造であることが分かる。
【0087】
ヒートシンク110は、半導体光素子150が配置され、ハウジング200の内側面下部側に配置されて半導体光素子150から発生する熱を排出させるためのものであり、光学カバー120はヒートシンク110の端に沿って引掛り固定されるものであり、半導体光素子150を保護し光拡散機能もまた追加的に行うことができる。
【0088】
ハウジング200は、図示したように、発光モジュール100を覆うものであり、支持フレーム220の両側にそれぞれ装着された外郭フレーム210に内蔵された固定プレート230間に発光モジュール100が少なくとも一つ以上配置される構造である。
【0089】
外郭フレーム210は発光モジュール100を覆うもので、支持フレーム220は外郭フレーム210が結合されて外部電源と接続されるもので、固定プレート230は外郭フレーム210に内蔵されて発光モジュール100の両側端をそれぞれ固定する部材である。
【0090】
ここで、固定プレート230には電熱面積を最大限増加させてハウジング200内部の防熱性能をより高めることができるように多数のホール231を貫通することもできることは勿論である。
【0091】
一方、発光モジュール100のヒートシンク110に関して図3及び図4を参考してより詳しく見てみると、防熱ベース119上に防熱フィン118が突出され、防熱ベース119に形成された溝116に光学カバー120の端が配置され、締結スリット117は光学カバー120の端、つまり、後述のフック部128が引掛り固定される構造であることが分かる。
【0092】
防熱ベース119は、半導体光素子150が配置される面積を提供するものであり、半導体光素子150は支持フレーム220を通じて外部電源と電気的に接続される。
【0093】
防熱フィン118は、防熱ベース119から複数突出して電熱面積を増加させることにより防熱効果を図るための部材であると言える。
【0094】
防熱フィン118は、図示したように、単純な平板形状のものを等間隔で配置する構造以外に、多様な形状のものを多様なパターンで防熱ベース119上に配置する等の応用及び変形設計は当業者に自明なもののため、追加的な説明は省略する。
【0095】
溝116は、防熱ベース119上に光学カバー120の端と対応する形状で突出する引掛り突起115の長さ方向に沿って光学カバー120の端が配置する部分である。
【0096】
締結スリット117は、引掛り突起115の外側に等間隔で形成され、光学カバー120の端が引掛り固定される部分である。
【0097】
一方、光学カバー120は、透光性カバー板121を含み、透光性カバー板121はヒートシンク110に配置されたエッジ部124と、エッジ部124に沿って形成された切欠部126と、切欠部126から突出し締結スリット117に引掛り固定されるフック部128を含む。
【0098】
透光性カバー板121は、半導体光素子150に対応するレンズ部122が備えられたものであり、半導体光素子150の保護と共に半導体光素子150から光が照射する面積を増減させるための目的で備えられた部材である。
【0099】
エッジ部124は、透光性カバー板121上にヒートシンク110の端に対応する形状で突出し、ヒートシンク110の溝116に配置されて光学カバー120をヒートシンク110に固定させる役割をする部材である。
【0100】
切欠部126は、エッジ部124の長さ方向に沿って等間隔で透光性カバー板121まで切開された部分であり、フック部128が形成される空間を提供する。
【0101】
フック部128は、透光性カバー板121から突出して切欠部126に配置され、ヒートシンク110の端に沿って複数貫通される締結スリット117に着脱結合するものである。
【0102】
ここで、フック部128と締結スリット117の設置箇所と設置個数は、光半導体照明装置が適用される環境に応じて多様に変更でき、通常、フック部128を45mmの間隔で形成し、透光性カバー板121の長さ方向に沿って両側にそれぞれ6個ずつ計12個のフック部128を図示したように形成すると、室外に設置される保安灯や街灯は防塵防水等級(好ましくはIP65以上)に要求される事項を満たすことができた。
【0103】
また、ヒートシンク110は機密維持と防水性維持のために溝116と光学カバー120間にシール部材130が介在することが好ましい。
【0104】
一方、光学カバー120は輝度及び光の照射面積の増減のために透光性カバー板121の表面に光拡散塗料(以下未図示)が塗布されるようにしたり、光拡散フィルム(以下未図示)を付着させたり、或いは透光性カバー板121自体を光拡散物質125が混合された透明又は半透明の合成樹脂からなるようにする等の実施例を適用できる。
【0105】
ここで、光拡散塗料は、PMMA又はシリコン等のような有機粒子ビーズ(bead)を含むものを使用できる。
【0106】
また、光学カバー120は特に図示していないが、半導体光素子150と透光性カバー板121との間に配置されて半導体光素子150から照射される光を乱反射させる色光プレートをさらに装着する実施例の適用もまた可能であることは勿論である。
【0107】
一方、レンズ部122は光拡散効果を図ることができるように図5のような凸レンズ又は凹レンズ(以下未図示)を適用できる。
【0108】
そして、レンズ部122’は光拡散効果を図るために図6のように少なくとも二つ以上の楕円球を、光学カバー120、つまり透光性カバー板121に対して傾斜するように重ねて配置された形状に製作することもでき、レンズ122”は図7のように多面体の形状に製作する等の多様な変形及び応用が可能である。
【0109】
一方、図8及び図9は光半導体照明装置の分離過程を示した斜視図で、図10及び図11は光半導体照明装置のカバーを分離する過程を説明するための図面である。
【0110】
図8及び図9に示したように、照明装置はハウジング200と該ハウジング200に装着される複数の発光モジュール100を含む。
【0111】
ハウジング200は、ボックス型支持フレーム220と、該支持フレーム220の左右両側に結合された外郭フレーム210を含んでいる。
【0112】
外郭フレーム210は、 支持フレーム220と連係して前方部分が塞がっており、上下は開放されている形態を有する。
【0113】
上のような外郭フレーム210と支持フレーム220の結合構造によって、ハウジング200は上下が開放され、発光モジュール100を囲む形状に限定される。
【0114】
照明装置は、発光モジュール100の垂直方向にハウジング200が開放されており、発光モジュール100がハウジング200に上下垂直方向に着脱できる構造を有する。
【0115】
これは、発光モジュール100のうち特定の発光モジュール100に異常が発生したり作動しなかったりした場合、作業者がカバー240だけを分離した後、ハウジング200から該当発光モジュール100のみ垂直方向に容易に分離できるようにする。
【0116】
発光モジュール100をハウジング200から分解する過程について簡単に見てみると、ハウジング200上部に着脱式で結合されているカバー240だけをハウジング200から分離した後、ハウジング200内の相互対向する固定プレート230間にある該当発光モジュール100を垂直方向に持ち上げることにより、発光モジュール100が容易に分離できる。
【0117】
逆に、分離後に修理されたり或いは代替されたりした発光モジュール100を垂直方向にハウジング200に挿入することにより、該発光モジュール100をハウジング200内に容易に装着できる。
【0118】
よって、発光モジュール100を照明装置に設置した後に行われる発光モジュール100の脱装着のために、ハウジング200を全体的に分解する必要がない。
【0119】
ハウジング200は、発光モジュール100のアレイを囲む形状を有する。
【0120】
ハウジング200は、ボックス型支持フレーム220の前方側面と支持フレーム220の両側に結合された外郭フレーム210によって限定された内部空間を横切る一対の対向する固定プレート230が、内部空間の前後に配置される。
【0121】
そして、固定プレート230間に複数の発光モジュール100が並んで配置される。
【0122】
これにより、外郭フレーム210は発光モジュール100を覆う壁の役割をする。
【0123】
外郭フレーム210は支持フレーム220にスライド式に結合され得る。
【0124】
支持フレーム220は、後方にある固定プレート230によって部分的に塞がったボックス形態を有し、以下で説明するように外部電源供給装置と接続したケーブルが支持フレーム220の内部を経た後、固定プレート230を通過して発光モジュール100に接続される。
【0125】
固定プレート230に複数のホール231を形成することにより、ハウジング200内の熱の迅速な排出を図ることができる。
【0126】
作業者は、カバー240の分離のために図10に示したような透明に表示した矢印方向に力を加えると、図11に示したように発光モジュール100の上側にカバー240が容易に分離できる。
【0127】
さらに、作業者は前述のようなカバー240の分離方法以外にも、特に図示してはいないが、カバー240の両側からほぼ同時に力を加えて発光モジュール100の上側にカバー240を分離する等の実施例を適用することもできることは勿論である。
【0128】
以上では、発光モジュールが装着されるハウジングの全体構造について説明した。
【0129】
以下では、発光モジュールについてより具体的に説明する。
【0130】
以下、説明する発光モジュールは、前述の構造のハウジングを有する照明装置によく合いはするが、これと異なる構造を含む照明装置にも有用に利用できるということに留意する。
【0131】
図12は本発明の一実施例にかかる発光モジュールを拡大して示した分解斜視図で、図13は図12に示された発光モジュールの結合斜視図で、図14は図12及び図13に示された光学カバーを示した斜視図で、図15は図13及び図14に示された発光モジュールを光学カバーが除去された状態で示した平面図で、図16は図15のI−Iに沿って切断された発光モジュールの断面図であって、光学カバーを結合して併せて示した断面図で、図17は他の種類の半導体光素子が適用された場合を示した断面図である。
【0132】
図12〜図17に示したように、発光モジュール100は防熱部材の機能をするヒートシンク110と、ヒートシンク110の上側に結合される光学カバー120と、ヒートシンク110と光学カバー120間でヒートシンク110の上面に装着される印刷回路基板140と、印刷回路基板140上に実装された複数の半導体光素子150を含む。
【0133】
本実施例において、ヒートシンク110は上側が開放されており、印刷回路基板140が配置された上面より上に延長された上段を有し、光学カバー120は上側を覆うようにヒートシンク110に結合される。
【0134】
上述のとおり、ヒートシンク110の上面には前記印刷回路基板140が配置されて装着される。
【0135】
また、ヒートシンク110は下部に複数の防熱フィン118を一体に備える。また、ヒートシンク110は上面に印刷回路基板140が装着される周領域111を含み、周領域111の内側には長方形を有する非常に長い陥没領域112が形成される。
【0136】
陥没領域112によって周領域111は略四角環形を有する。陥没領域112と周領域111の底面は扁平に提供される。
【0137】
以下、詳しく説明するように、陥没領域112には半導体光素子150又はこれに含まれる光半導体チップ152を駆動するために提供された駆動回路基板160が装着される。
【0138】
印刷回路基板140は、熱伝導性の大きい金属を用いたMCPB(Metal Core PCB)であることが好ましい。
【0139】
しかし、例えば、一般的なFR4 PCBでもよい。
【0140】
ヒートシンク110は、周領域111を囲む四角環形の内壁113を一体に含む。
【0141】
この内壁113は、以下にて詳しく説明する透光性光学カバー120の挿入型エッジ部124に対応するようにヒートシンク110の上面から垂直に突出形成される。
【0142】
また、内壁113は、ヒートシンク110の端に沿って形成される。そして、内壁113の周囲にはエッジ部124に対応する挿入部が形成される。
【0143】
一方、内壁113と周領域111との間の境界に沿って一定の長さの溝が形成されている。
【0144】
また、ヒートシンク110は内壁113の周囲に沿って形成されている外壁114を一体に含む。
【0145】
内壁113の高さと外壁114の高さとは各々一定だが、内壁113の高さが外壁114の高さより大きい場合もある。
【0146】
内壁113と外壁114との間の溝型挿入部には光学カバー120との結合時にエッジ部124に押されながらヒートシンク110と光学カバー120との間を密封する四角環形のシール部材130が挿入式に設けられる。
【0147】
光学カバー120は、透光性プラスチック樹脂を射出して作られたものであり、一定配列の複数のレンズ部122を一体に有する透光性カバー板121を含む。
【0148】
また、光学カバー120は、カバー板121の周縁に沿って形成され下方に延長された四角環形のエッジ部124を一体に含む。
【0149】
エッジ部124は、自体から部分的に切欠されて弾性を有したまま外側に向かっている複数のフック部128を一体に備える。
【0150】
複数のフック部128は、エッジ部124に沿って略一定間隔で形成できる。
【0151】
この複数のフック部128に対応するように前述のヒートシンク110の挿入部内外壁内側面には複数の噛合いスリット1142が形成されている。
【0152】
本実施例では、ヒートシンク110に光学カバー120を結合する固定手段として前述のようなフック部128と噛合いスリット1142とが用いられるが、例えば、光学カバーの一側面に形成されている貫通部と、貫通部と対応するようにヒートシンクに形成された締結ホールとを通じて締結される締結部材をヒートシンクと光学カバーの固定手段として用いることも考慮できる。
【0153】
光学カバー120をヒートシンク110に結合する際、光学カバー120のエッジ部124がシール部材130を加圧しながらヒートシンク110の内壁113と外壁114との間の環形挿入部に挿入される。
【0154】
このとき、エッジ部124のフック部1242(図14に図示)が噛合いスリット1142(図12に図示)に噛み合い、これによって、光学カバー120はヒートシンク110の上段に固定される。
【0155】
挿入壁124とシール部材130とによって相互作用により、光学カバー120とヒートシンク110との間の内部空間がより確実に密封維持できる。
【0156】
エッジ部124を二重壁構造にして、二重壁構造の外側壁面にのみフック部128を備え、内側壁によって、密封がより確実にされる。
【0157】
このとき、フック部128の設置箇所及び設置個数は発光モジュール100が適用される環境に応じて多様に変形でき、通常、フック部128を45mmの間隔で形成し、光学カバー120の長さ方向に従って両側にそれぞれ6個ずつ計12個のフック部128を形成すれば、室外保安灯や街灯の防塵防水等級が要求される事項を満たす。
【0158】
ヒートシンク110の上面周領域111上には印刷回路基板140が装着される。印刷回路基板140は、周領域111内側の陥没領域112に相応する部分が省略された形態を有する。
【0159】
この形態によって、印刷回路基板140は相互並んだ二つの縦方向実装部142と該縦方向実装部142との一端部を横方向に接続する横方向実装部144を含む。
【0160】
周領域111は、一側領域が縦方向に対向する他側領域より広く形成されており、その広く形成された領域に横方向実装部144が位置する。
【0161】
前述のとおり、印刷回路基板140上には2列の半導体光素子150が一定の間隔を有して実装される。
【0162】
一つの縦方向実装部142上には1列にある6個の半導体光素子150が一定の間隔で実装され、もう一つの縦方向実装部142上には2列にある6個の半導体光素子150が一定の間隔で実装される。
【0163】
陥没領域112を基準に1列の半導体光素子150と2列の半導体光素子150とが対称的に配列され、よって、二つの縦方向実装部142にある各半導体光素子150が向かい合っている。
【0164】
半導体光素子150各々は、内部に発光ダイオードチップのような光半導体チップを含むため、光半導体チップの配列は半導体光素子150の配列に沿う。
【0165】
陥没領域112の底面には半導体光素子150又は光半導体チップを作動させるための回路部品が実装された駆動回路基板160が装着される。
【0166】
駆動回路基板160が相対的に低い陥没領域112に位置するため、駆動回路基板160及びその上に実装された回路部品が半導体光素子150から出た光の進行経路に存在する可能性を大きく減らすことができ、これは光損失を減らすことに大きく寄与する。
【0167】
図16を参照すると、半導体光素子150はチップベース151とチップベース151上に実装された光半導体チップ152と、チップベース151上に形成されて光半導体チップ152を封止する透光性封止材153とを含む。
【0168】
本実施例において、チップベース151は端子パターンが形成されたセラミック基板であり得る。
【0169】
しかし、これは一つの実施例であり、リードフレームを有する樹脂材質のリフレクターをチップベースとして利用することもできる。
【0170】
ヒートシンク110の内壁113および外壁114、特に、内壁113が、半導体光素子150が位置するヒートシンク110の周領域111を囲んでおり、よって、半導体光素子150は内壁113と隣り合っている。
【0171】
半導体光素子150から出た光が内壁113にぶつかると光損失が大きくなり、光は内壁113を経ず、真っ直ぐ光学カバー120を通じて外部に放出されることがよい。
【0172】
半導体光素子150の上段高さを内壁113の上段高さより更に高くすることにより、光が内壁113にぶつかる量を大きく減らすことができる。
【0173】
さらに、光半導体チップ152の上段表面を通じて光が最も多く出るため、半導体光素子150内の光半導体チップ152の上段高さが内壁113の高さよりも大きいことがよい。
【0174】
本実施例においては、ヒートシンク110の外壁114の高さが内壁113の高さより低いため、外壁114の高さはさほど考慮していない。
【0175】
詳細な説明及び特許請求の範囲において、半導体光素子の胴体部の上段は、光半導体チップを覆う透光性封止材又は透光性レンズを除いた部分の上段を意味する。
【0176】
例えば、透光性封止材が、透光性レンズが設けられたキャビティを有するリフレクターをチップベースとして含む半導体光素子の場合、リフレクターの上段が半導体光素子の胴体上段になる。
【0177】
そして、図16に示すように、セラミック基板のような平らなチップベース151上に光半導体チップ152が実装された場合であれば、光半導体チップ152の上段が半導体光素子の胴体部上段になる。
【0178】
封止材とリフレクターの高さが同じ場合があり得るが、この場合、半導体光素子の上段高さと半導体光素子の胴体部上段の高さが同じものと定義する。
【0179】
図17は、キャビティを備えたリフレクタータイプのチップベース151上に光半導体チップが実装された構造の半導体光素子150が適用された発光モジュールの一部を示す。
【0180】
図17を参照すると、半導体光素子150の胴体部、つまり、チップベース151上段下方に光半導体チップ152が位置し、チップベース151、つまり、半導体光素子の胴体部上段が内壁113の上段を超えて位置している。
【0181】
このとき、半導体光素子150の上段、つまり、透光性封止材153の上段も内壁113の上段を超えて位置する。
【0182】
光学カバー120は、大抵、透光性カバー板121と、カバー板121上に一定配列を有するように形成された複数のレンズ部122を含む。
【0183】
前述のように、光学カバー120は透光性プラスチック樹脂を成形して作られ、その成形時にレンズ部122が形成される。
【0184】
複数のレンズ部122の各々は、カバー板121上で半導体光素子150各々に対応する位置に形成される。
【0185】
図18〜図20は、レンズ部の形状が異なる多様な実施形態の光学カバーを説明するための断面図である。
【0186】
図18によく表れているように、光学カバー120はカバー板121前方面が光出射面になり、カバー板121の後方面が、光が入射する面になる。
【0187】
レンズ部122各々は、カバー板121の前方面側に凸部1222を含み、カバー板121の後方面側に凹部1224を含む。
【0188】
凸部1222と凹部1224とは、曲率が相違し得る。
【0189】
例えば、凸部1222は、上から見ると長軸と短軸が異なる略楕円形の凸部形状を有し得る。
【0190】
凸部1222は、光の指向パターンを変化させるにおいて最も多い役割をするレンズ形状部である。
【0191】
また、凹部1224は、例えば半円型又は放物型断面の凹部でもよい。
【0192】
凹部1224は、光学カバー120から入ってくる光の指向パターンを1次的に変化させて凸部1222から出す。
【0193】
本実施例において、レンズ部122は定められた個数の半導体光素子から狭い指向角に出る光を広く拡散させる役割をする。
【0194】
凹部1224と半導体光素子150との間は離隔されている。レンズ部122と空気との屈折率の差も光を拡散させるにおいて重要な役割をする。
【0195】
図19は、他の実施形態の光学カバーを示す。図19を参照すると、レンズ部122の凸部1222中央領域が凹んで陥没している。
【0196】
その陥没している領域もまた、曲面によって限定される。このような形態のレンズ部122は中央に放出される光の量を減らす代わりに、外郭に出る光の量を相対的により増やすことができる。
【0197】
図20は、また別の実施形態の光学カバーを示す。
【0198】
図20に示したような光学カバー120は、カバー板121に光の指向パターンを変化させる凹凸パターン1212が形成される。
【0199】
凹凸パターン1212は、半導体光素子150から出てレンズ部122を通過できず印刷回路基板140上の反射面に反射された光の指向パターンを変化させる役割をし得る。
【0200】
本実施例においては、カバー板121の後方面に凹凸パターン1212を形成しているが、カバー板121の前方面に凹凸パターンを形成することも考慮できる。
【0201】
多様な他の実施形態として、光学カバー120は輝度及び光の照射面積の増減のために光拡散物質あるいは光拡散フィルムを含むことができる。
【0202】
ここで、光拡散物質としては、PMMA又はシリコン等のような有機粒子ビーズ(bead)を含むものを使用できる。
【0203】
半導体光素子と光学カバー間に配置されて半導体光素子から照射される光を乱反射させる別途のプレートをさらに装着することも考慮できる。
【0204】
発光モジュールは、半導体光素子150内の光半導体チップ152から出た光を波長変換させるための波長変換部をさらに含むことができるが、波長変換部は、例えば、コンフォーマルコーティング方式で光半導体チップ152上に直接形成したり、或いは半導体光素子150を封止する封止材が波長変換部を含むようにしたりすることがよい。
【0205】
光学カバー120に波長変換部を置く場合は、その波長変換部がカバー板121とレンズ部122とを覆うようにすることがよい。
【0206】
上では、チップベース151とチップベース151上に実装された光半導体チップ152と、チップベース151上に形成されて光半導体チップ152を封止する透光性封止材153を含む半導体光素子150とが印刷回路基板110上に実装されていることについて主に説明している。
【0207】
しかし、印刷回路基板140上に光半導体チップが直接実装されている構造を含むCOB(Chip On Board)タイプの発光モジュールも考慮できるが、この場合、透光性を有する封止材が印刷回路基板140上に直接形成されて、光半導体チップを全体的に又は個別的に覆うことができる。
【0208】
この場合、印刷回路基板上に直接配置された光半導体チップと、その上に形成された透光性封止材とが一つの半導体光素子であると定義する。
【0209】
一つの透光性封止材が印刷回路基板上の全ての光半導体チップを覆う場合にも、本明細書では、印刷回路基板上に複数の半導体光素子が配置されているとみなす。
【0210】
このときにも、半導体光素子の上段は封止材の上段と同じで、半導体光素子の胴体部上段は光半導体チップの上段と同じと見なす。
【0211】
本発明の技術的思想は、前述の実施例の照明装置に適用可能な発光モジュールは勿論、それ以外の多様な照明装置の発光モジュールにも及ぶ。
【0212】
図21は、チューブタイプ又は蛍光灯型照明装置に適用された発光モジュールを説明するための断面図であり、図22は工場灯型照明装置に適用された発光モジュールを説明するための断面図である。
【0213】
図21を参照すると、本実施例にかかる発光モジュール100’は、防熱部材としてのヒートシンク110’と、ヒートシンク110’の平らな上面に配置された印刷回路基板140’と、印刷回路基板140’に複数の半導体光素子150'(一つのみ図示)を含む。
【0214】
ヒートシンク110’は下部円弧状の周囲に複数の防熱フィン118’を一体に備えている。
【0215】
ヒートシンク110’は、印刷回路基板140’が装着される上面から突出された内壁113’によって上面より高い位置に上段を有する。
【0216】
また、発光モジュール100’はヒートシンク110’に結合される半円形断面の透光性光学カバー120’をさらに含み、該透光性光学カバー120’は、ヒートシンク110’の上段部までもカバーする。
【0217】
前述のとおり、ヒートシンク110’は自体の上面から突出された内壁113’を透光性光学カバー120’のエッジ部124’と対応する部分に備える。
【0218】
このとき、複数の半導体光素子150’の上段が内壁113’の上段より高く位置する。
【0219】
さらに、半導体光素子150’の胴体部が内壁113’の上段より高く位置することが好ましい。
【0220】
ヒートシンク110’は上面左右端に沿って内壁113’が形成され、内壁113’の周囲に透光性光学カバー120のエッジ部124’に対応する挿入部115’が形成される。
【0221】
透光性光学カバー120は、エッジ部124’が挿入部115’にスライド式で挿入されることによってヒートシンク120’に固定される。
【0222】
図示してはいないが、透光性光学カバー120’の少なくとも一面に凹凸パターンが形成できる。
【0223】
図22を参照すると、本実施例による発光モジュール100”は、防熱部材110”と、防熱部材110”の平らな上面に配置された印刷回路基板140”と、印刷回路基板140”上に実装された複数の半導体光素子150”とを含む。
【0224】
防熱部材110”は、下部面に複数のヒートパイプ119”を備えている。
【0225】
また、防熱部材110”は、ヒートパイプ119”と協働して防熱機能を行う多数の板型防熱フィン118”をヒートパイプ119”下部に備える。
【0226】
防熱部材110”は、印刷回路基板140”が装着される上面から突出した内壁113”によって上面より高い位置に上段を有する。
【0227】
また、発光モジュール100”は、ヒートシンク110”に結合される透光性光学カバー120”をさらに含み、該透光性光学カバー120”はヒートシンク110”の上段部までもカバーする。
【0228】
半導体光素子150”の上段を内壁113”の上段より高く設計することもできる。
【0229】
光学カバー120”は、エッジ部124”を備え、該エッジ部124”は前記内壁113”周囲に提供されている挿入部に嵌めて固定される。
【0230】
光学カバー120”は、半導体光素子150”に対応するようにレンズ部122”を備える。
【0231】
一方、図23は本発明の他の実施例にかかる発光モジュールを示した斜視図で、図24は図23に示された発光モジュールの分解斜視図で、図25は図23及び図24に示された発光モジュールの底面図で、図26は図23のI−Iに沿って切断された発光モジュールの断面図である。
【0232】
図23〜図26に示したように、本発明の他の実施例にかかる発光モジュール100は、熱伝導性が良い金属材料で形成されたヒートシンク110と、ヒートシンク110の上段に結合される光学カバー120と、ヒートシンク110と光学カバー120との間でヒートシンク110の上面に装着される印刷回路基板140と、印刷回路基板140上に実装された複数の半導体光素子150とを含む。
【0233】
ヒートシンク110は、幅と長さを有する防熱ベース119と、防熱ベース119の底面に形成された複数の防熱フィン118とを含む。
【0234】
複数の防熱フィン118は、防熱ベース119の長さ方向に沿って約一定の間隔で配列される。
【0235】
また、防熱フィン118各々は、防熱ベース119の幅に対応する長さを有する略四角の板形状を有し、防熱ベース119の幅方向両側端を横切るように形成される。
【0236】
ヒートシンク110は、防熱ベース119の上部を通じて防熱フィン118を外部に露出させる貫通型の空気流動ホール1124を含む。
【0237】
空気流動ホール1124は、防熱ベース119の中央に防熱ベース119の長さ方向に沿って長く形成される。
【0238】
空気流動ホール1124を通じて、複数の防熱フィン118各々の上段がヒートシンク110の上側外部に露出される。
【0239】
本実施例では、ヒートシンク110の長さ方向両端付近の幾つかの防熱フィンは、空気流動ホール1124の領域外側に存在するため、空気流動ホール1124を通じて外部に露出されない。
【0240】
空気流動ホール1124に亘っている全ての防熱フィン118は、上向延長部1142を一体に含む。
【0241】
防熱フィン118の上向延長部1142は、空気流動ホール1124を通じて防熱ベース119の上面を超えて突出されている。
【0242】
防熱フィン118及びそれに属する上向延長部1142が、空気流動ホール1124を複数個のセル(cell)型孔で区画する。
【0243】
空気は、セル型孔を通過しながら各防熱フィン118を冷却させることができる。
【0244】
空気流動ホール1124の周辺であり防熱ベース119の上面には、非常に長いリング形態の搭載領域が提供される。
【0245】
また、非常に長い突出隔壁1123が空気流動ホール1124に沿って形成され、空気流動ホール1124を内側に限定する。
【0246】
突出隔壁1123は、空気流動ホール1124と搭載領域との間で搭載領域を空気流動ホール1124から分離区画する。
【0247】
このとき、上向延長部1142の各々は、両側端で突出隔壁1123と接続される。
【0248】
搭載領域は、防熱ベース119の幅両側に対向するように位置する一対の長さ方向領域1122aを含む。
【0249】
一対の長さ方向領域1122a間に空気流動ホール1124及びその周辺に立てられて形成された突出隔壁1123が位置する。
【0250】
また、搭載領域は一対の幅方向領域1122bを含み、この一対の幅方向領域1122bは空気流動ホール1124の両端部側で一対の長さ方向領域の両端部を接続するように提供される。
【0251】
また、搭載領域の端に沿って突出段1125が形成される。
【0252】
防熱ベース119の搭載領域上には、印刷回路基板140が搭載される。本実施例では、非常に長いバー型を有する2個の印刷回路基板140各々が、一対の長さ方向領域1122a各々に搭載される。
【0253】
印刷回路基板140上には、複数の半導体光素子150が実装されている。
【0254】
複数の半導体光素子150は、印刷回路基板140の長さ方向に沿って一定間隔で配列される。
【0255】
印刷回路基板140は、熱伝導性の良い金属を用いたMCPB(Metal Core PCB)であることが好ましいが、例えば、一般的なFR4 PCBでもよい。
【0256】
複数の半導体光素子150は、LEDであることが好ましい。LEDは、LEDチップをパッケージ構造内部に含むLEDパッケージでもよく、代案として、チップオンボード(chip on board)方式で印刷回路基板140上に直接実装されるLEDチップでもよい。
【0257】
また、LED以外の他の種類の半導体光素子が利用されてもよい。
【0258】
光学カバー120は、ヒートシンク110の上段端に沿って形成された突出段1125に結合される。
【0259】
本実施例では、光学カバー120をヒートシンク110に結合する際にボルトのようなファスナー(f)が用いられる。
【0260】
ヒートシンク110と光学カバー120との各々は、ファスナー(f)との締結のための締結溝及びホール1201、1101を備えている。
【0261】
光学カバー120は、空気流動ホール1124を露出させる開口部1212を備える。
【0262】
開口部1212は、空気流動ホール1124に相応する形状及び大きさで光学カバー120の中央に光学カバー120の長さ方向に沿って長く形成されている。
【0263】
開口部1212によって、空気流動ホール1124及びその内側にある防熱フィン118及びそれに属する上向延長部1142が光学カバー120外側の空気中に露出され得る。
【0264】
光学カバー120は、例えば、透光性プラスチック樹脂を射出成形して作ることができる。
【0265】
さらに、空気流動ホール1124を囲む突出隔壁1123が開口部1212に挿入され得る。
【0266】
このとき、開口部1212の内側面と突出隔壁1123の外部面間との隙間を塞ぐことにより、印刷回路基板140と半導体光素子150とが存在する光学カバー120内側領域内への水分又は異物の浸透を遮断することがよい。
【0267】
隙間を塞ぐための方法として、開口部1212に突出隔壁1123がぴったり合うように嵌めるようにすることを考慮でき、代案として、開口部1212と突出隔壁1123との間にシールを設けることを考慮できる。
【0268】
図26によく表されているように、ヒートシンク110に備えられた空気流動ホール1124と、光学カバー120に備えられた開口部1212を通じて、自然送風又は強制送風される空気が矢印で表示されたように発光モジュール100の上下を貫通する方向に流れ得る。
【0269】
また、空気流動ホール1124と開口部1212とに確保された上下方向の空気流動経路が、ヒートシンク110の中央領域に長さ方向に沿って亘っているため、従来にヒートシンク110の中央領域で引き起こされていた熱遅滞現象を大幅に減らすことができる。
【0270】
また、防熱フィン118が空気流動ホール1124を通じてヒートシンク110の上部にさらに拡張され、上向延長部1142を形成するため、発光モジュール100の大きさの増加がなくても既存に比べて防熱フィン118の表面積が増えて防熱特性がさらに向上される。
【0271】
図27は、複数の発光モジュール間を電気接続する構造を説明するための図面である。
【0272】
図27を参照すると、2個の発光モジュール100が見られる。2個の発光モジュール100は、長い側面同士向かい合うように配置され、街灯、保安灯、又は工場灯のような照明装置内に設置される。
【0273】
また、発光モジュール100は、ヒートシンク110の防熱ベース119の第1の側面110aにオスコネクタ170aを含み、第1の側面110aに対向する第2の側面110bにはメスコネクタ170bを含む。
【0274】
2個の発光モジュール100を長い側面同士向かい合うように近接させると、一つの発光モジュール100に備えられたオスコネクタ170aが他の発光モジュール100に備えられたメスコネクタ170bに挿入されて接続される。
【0275】
これにより、一つの発光モジュール100と他の発光モジュール100とは、電気的に接続される。
【0276】
一つの発光モジュール100を、それと隣り合う他の発光モジュール100から遠く離隔させて、オスコネクタ170aをメスコネクタ170bから分離すると、二つの発光モジュール100間の電気的接続は解除される。
【0277】
図示及び説明の便宜のために、2個の発光モジュールを図面に示し明細書で説明しているが、3個又はそれ以上の発光モジュールを一つの照明装置で利用する際にも、オスコネクタ170aとメスコネクタ170bとの接続によって、連続的に隣り合う3個以上の発光モジュールを電気的に接続させることができる。
【0278】
上の構成を用いると、照明装置の電源供給装置(未図示)からの主電力線から複数の発光モジュールに電力を供給するために必要だった複雑な配線等、別途の部品の省略が可能で、隣り合う発光モジュール100のオスコネクタ170aとメスコネクタ170bとに接続させる簡単な作業だけで発光モジュール100間の配線を接続する複雑な工程を代替できる。
【0279】
図28は、本発明の他の実施例にかかる発光モジュールを説明するための分解斜視図である。
【0280】
図28に示したように、本実施例にかかる発光モジュール100は、前述の実施例と異なり、二つの縦方向実装部142と、その縦方向実装部142の一端部を縦方向に接続する横方向実装部144とを含む一つの印刷回路基板140を用いる。
【0281】
印刷回路基板140を防熱ベース119上の搭載領域に搭載する際、二つの縦方向実装部142は、一対の長さ方向領域1122a上に長く置き、一つの横方向実装部144は一対の幅方向領域1122bのいずれかの幅方向領域1122b上に置く。
【0282】
代案として、二つの縦方向実装部と二つの横方向実装部からなる四角リング型の印刷回路基板を用いることもでき、この場合、印刷回路基板の二つの横方向実装部の各々は、防熱ベース119の搭載領域に提供される一対の幅方向領域1122bに置かれる。
【0283】
また、図示したように、搭載領域を段形態に一定の高さ突出させて構成することができる。
【0284】
また、本実施例にかかる発光モジュール100は、防熱ベース119の上段枠の突出段1125に挿入溝1125aを含む。
【0285】
挿入溝1125aには、四角リング型のシール130が挿入設置される。
【0286】
また、光学カバー120は、透光性プラスチック樹脂を射出成形して作られたものであり、一定配列の複数のレンズ部122を一体に有する透光性カバー板121と、カバー板121の周縁に沿って形成され、下方に延長した四角環形の挿入部124を一体に含む。
【0287】
挿入部124は自体から部分的に切欠されて弾性を有したまま外側に向かっている複数のフック部1242を一体に備える。
【0288】
複数のフック部1242は、挿入部124に沿って約一定間隔で形成できる。
【0289】
この複数のフック部1242に対応するように、前述のヒートシンク110の挿入溝1125a内側面には複数の噛合いスリット1127が形成されている。
【0290】
光学カバー120をヒートシンク110の上段に結合する際、光学カバー120の挿入部124がシール部材130を加圧しながら挿入溝1125a内に挿入される。
【0291】
このとき、光学カバー120のフック部1242がヒートシンク110の噛合いスリット1127に噛み合いながら、これにより、光学カバー120はヒートシンク110の上段に固定される。
【0292】
挿入部124とシール部材130との間の相互作用によって、光学カバー120とヒートシンク110との間の内部空間がより確実に密封され得る。
【0293】
また、本実施例にかかる発光モジュールは、フック部1242と噛合いスリット1127とを用いた光学カバー120の固定構造によって前述の実施例で説明したようなファスナーf(図23及び24参照)は省略できる。
【0294】
また、光学カバー120は、ヒートシンク110に結合される際、空気流動ホール1124及び防熱フィンを露出させるために、開口部1212を含む。
【0295】
また、光学カバー120は開口部1212の周囲に沿って形成され、下方に延長された内部壁1214をさらに含むことができる。
【0296】
本 実施例では、空気流動ホール1124の上段には防熱フィン118がない領域が存在するが、光学カバー120の内部壁1214が空気流動ホール1124の上部に挿入できる。
【0297】
図29及び図30は、本発明の一実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図である。
【0298】
本発明は、図示したように、発光モジュール100に形成されているヒートシンク110の両端部にそれぞれサービスユニット300が配置された構造であることが把握できる。
【0299】
発光モジュール100は、少なくとも一つ以上の半導体光素子150を含むものであり、電源が入力されて駆動される光源としての役割を行うためのものである。
【0300】
ヒートシンク110は、発光モジュール100に形成されるものであり、発光モジュール100から発生される熱を排出させ、冷却させるためのものである。
【0301】
サービスユニット300は、ヒートシンク110の両端部にそれぞれ配置されて発光モジュール100と電気的に接続されるものであり、発光モジュール100に電源を供給したり、隣接した発光モジュール100との相互の接続等を図るための用途として活用されたりするものである。
【0302】
本発明は、前記のような実施例の適用が可能で、次のような多様な実施例の適用もまた可能であることは勿論である。
【0303】
参考までに、図31は、図29の光半導体照明装置をB方向に見た概念図であり、図32及び図33は本発明の多様な実施例にかかる光半導体照明装置の外観を示した斜視図であり、図34は図33の光半導体照明装置をC方向に見た概念図であり、図35は本発明のその他の実施例にかかる光半導体照明装置の主要部であるサービスユニットを図示した部分斜視図である。
【0304】
発光モジュール100は、前述のように、光源としての役割を行うためのものであり、図31を参考にすると、半導体光素子150が配置される印刷回路基板140と、半導体光素子150に対応するようにレンズ122が形成された光学カバー120を含む構造であることが分かる。
【0305】
そして、ヒートシンク110は前述のように電熱面積を広げて防熱及び冷却効果を図るためのものであり、発光モジュール100の長さ方向に沿って並列配置される複数の防熱フィン118と、ヒートシンクの一側に備えられ防熱フィン118各々の一側を相互に接続し、発光モジュール100が形成される防熱ベース119を含む実施例を適用できる。
【0306】
具体的に見てみると、ヒートシンク110は、防熱フィン118と隣接した防熱フィン118との間の空間に防熱ベース119を基準に折り曲げられたエアー流通路P1が形成されることが好ましい。
【0307】
ここで、エアー流通路P1は、防熱フィン118各々の一側において防熱ベース119の一側付近に位置する入口P11から、防熱ベース119が配置された防熱フィン118の端231(以下「第1の端231」)と向かい合う端232(以下「第2の端232」)の端部に備えられる出口P12まで繋がる流路と言える。
【0308】
つまり、防熱フィン118と隣接した防熱フィン118tの間の空間でそれぞれ形成される構造であることが図29及び図30を参考しても分かる。
【0309】
ここで、ヒートシンク110は、入口P11から流れ込んだエアーが出口P12を通じてスムーズに排出できるように、第1の端231と向かい合う第2の端232は一側から他側に傾斜するように形成されることが好ましい。
【0310】
このために、防熱ベース119は防熱フィン118それぞれの端一側に片寄って配置されるようにすると、このようなエアー流通路P1の形成が可能になる。
【0311】
また、ヒートシンク110は、入口P11から出口P12まで強制的にエアー排出を誘導するために第2の端232から続く端(以下「第3の端233」)まで複数の防熱フィン118を覆うエアーバッフル260(Air baffle)をさらに備えることが好ましい。
【0312】
一方、ヒートシンク110は図32のように防熱ベース119の一側端から延長され、防熱ベース119と防熱フィン118との接続部から離隔されたリップ222と、リップ222の長さ方向に沿って貫通するエアースロット221とを含む実施例の適用もまた可能である。
【0313】
エアースロット221は、エアー流通路として入口の役割をすることもでき、エアースロット221が形成されたリップ222は、防熱ベース119から延長されることによって設置される環境及び位置に沿ってヒートシンク110及びサービスユニット300の荷重を効果的に分散支持する役割もまた行うことができる。
【0314】
また、ヒートシンク110は、図33及び図34のように構造的強度、つまり捻れ応力に耐久性を有することができるように第2の端232から延長されて複数の防熱フィン118全部を相互に接続する補強リブ250を更に備えることが好ましい。
【0315】
一方、サービスユニット300は前述のように発光モジュール100に電源を供給したり隣接した発光モジュール100との相互接続等を図ったりするためのものであり、図29を参考すると、ヒートシンク110両端部にそれぞれ配置されるユニット本体310と、ユニット本体310に形成されるコネクタ320とを含む実施例を適用できる。
【0316】
つまり、コネクタ320は、隣接する別途の発光モジュール100に備えられたサービスユニット300との機械的結合を通じて電気的接続を図ることができるものである。
【0317】
また、サービスユニット300は図35のようにユニット本体310に駆動印刷回路基板330又は充放電回路を内蔵した充放電器340を含む実施例を適用できる。
【0318】
よって、駆動印刷回路基板330を通じて発光モジュール100の駆動が可能なことは勿論、充放電器340を利用すると、別途の電源供給が一時的に不可能な状況において非常電源を発光モジュール100に供給する等の動作が可能になる。
【0319】
以上のように、本発明は点検及び補修の便宜を図り、分離及び締結が簡便なのは勿論、防水性及び耐久性に優れ、レンズが統合された光学カバーを利用して光の損失あるいは暗い領域の発生を最小化し、広く均一な照明光を提供でき、水密等の目的でヒートシンクから突出された突出物が半導体光素子、さらには光半導体チップから出た光を吸収して生じ得る光損失を最小化でき、ヒートシンクを上下に貫通する方向に空気流動路をさらに確保して防熱特性をより向上させ、複数個の発光モジュールを含む照明装置で発光モジュール間の容易且つ信頼性のある電気接続構造を提供することは勿論、防熱面積を増やして防熱効率をより向上させ、自然対流による冷却効率もまた向上させることができるようにする光半導体照明装置を提供することを基本的な技術的思想としていることが分かる。
【0320】
そして、本発明の基本的な技術的思想の範疇内で当該業界の通常の知識を有する者においては、本発明にかかる光半導体照明装置の主要部である発光モジュールを含む装置全体を、室内照明は勿論、街灯や保安灯、及び工場灯等の多様な分野に適用できる等、異なる多くの変形及び応用もまた可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0321】
100:発光モジュール、200:ハウジング、300:サービスユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防熱ベースと前記防熱ベースの底面に形成された複数の防熱フィンを含むヒートシンクと、
前記防熱ベース上に位置する半導体光素子と、
前記半導体光素子を覆うように前記ヒートシンクの上段に結合される光学カバーとを含み、
前記防熱ベースには前記防熱フィンの上段部を露出させる空気流動ホールが形成されることを特徴とする光半導体照明装置。
【請求項2】
前記光学カバーには前記空気流動ホール及び前記防熱フィンを露出させる開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項3】
前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周辺に回路基板が配置される領域を含み、前記回路基板上には前記半導体光素子が複数個で実装されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項4】
前記防熱フィンは、前記空気流動ホールを通じて前記防熱ベースの上面以上の高さに延長された上向延長部を一体に含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項5】
前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項6】
前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含み、前記隔壁は前記光学カバーの開口部に嵌められることを特徴とする請求項2に記載の光半導体照明装置。
【請求項7】
前記複数の防熱フィン各々は、前記空気流動ホールを通じて前記防熱ベースの上面より高く延長された上向延長部を一体に含み、前記空気流動ホールの周囲に沿って隔壁が突出形成され、前記上向延長部の両側端が前記隔壁に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項8】
前記光学カバーは、前記開口部の周囲に沿って形成され下方に延長された内部壁を含み、前記内部壁が前記空気流動ホールの上部に挿入されることを特徴とする請求項2に記載の光半導体照明装置。
【請求項9】
前記光学カバーは、前記半導体光素子に対応するように形成されたレンズ部を含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項10】
前記防熱ベースは、相互対向する両側面各々に設けられたメスコネクタとオスコネクタとを含み、前記メスコネクタと前記オスコネクタとの少なくとも一つは前記防熱ベースと隣り合う防熱ベースのメスコネクタ又はオスコネクタに接続することを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項11】
前記防熱ベースは幅と長さを有し、前記空気流動ホールは前記防熱ベースの中央に長さ方向に非常に長く形成され、前記防熱ベースの上面には前記空気流動ホールを介して一対の非常に長い長さ方向領域が提供され、前記半導体光素子が複数個で実装されている回路基板が前記長さ方向領域に配置されるように搭載されることを特徴とする請求項1に記載の光半導体照明装置。
【請求項12】
前記複数の防熱フィンと前記上向延長部は、前記空気流動ホールを複数個のセル(cell)型孔で区画することを特徴とする請求項7に記載の光半導体照明装置。
【請求項13】
防熱ベースを含むヒートシンクと、
前記防熱ベース上に搭載されている少なくとも一つの回路基板と、
前記回路基板上に実装されている複数の半導体光素子と、
前記半導体光素子を覆うように配置されている光学カバーとを含み、
前記防熱ベースには空気流動ホールが形成されていることを特徴とする光半導体照明装置。
【請求項14】
前記光学カバーは、前記空気流動ホールに対応する開口部を含むことを特徴とする請求項13に記載の光半導体照明装置。
【請求項15】
前記防熱ベースは、前記空気流動ホールの周囲に沿って突出形成された隔壁を含むことを特徴とする請求項14に記載の光半導体照明装置。
【請求項16】
前記隔壁が前記光学カバーの開口部に嵌められることを特徴とする請求項15に記載の光半導体照明装置。
【請求項17】
前記光学カバーは、前記開口部の周囲に沿って形成され下方に延長された内部壁を含み、前記内部壁が前記空気流動ホールの上部に挿入されることを特徴とする請求項13に記載の光半導体照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2013−84574(P2013−84574A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−179586(P2012−179586)
【出願日】平成24年8月13日(2012.8.13)
【出願人】(511176506)ポスコ エルイーディ カンパニー リミテッド (15)
【Fターム(参考)】