光学式エンコーダ
【課題】受光素子に十分な光量を確保させることができ、小型化することができる光学式エンコーダの提供。
【解決手段】光学式エンコーダ1は、格子状の目盛り21を有するスケール2と、スケール2に光を出射する光源31、スケール2と平行に配設され、スケール2にて反射される光を受光する受光素子32、スケール2にて反射される光を受光素子32に伝達するスケール側レンズ33、及びスケール2にて反射される光を導光するスケール用プリズム34を有するヘッド3とを備える。光源31から出射される光の光軸Lsrcは、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜している。スケール用プリズム34は、目盛り21の直交方向では、スケール2にて反射される光の光軸をスケール側レンズ33の光軸Lsと一致させる。
【解決手段】光学式エンコーダ1は、格子状の目盛り21を有するスケール2と、スケール2に光を出射する光源31、スケール2と平行に配設され、スケール2にて反射される光を受光する受光素子32、スケール2にて反射される光を受光素子32に伝達するスケール側レンズ33、及びスケール2にて反射される光を導光するスケール用プリズム34を有するヘッド3とを備える。光源31から出射される光の光軸Lsrcは、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜している。スケール用プリズム34は、目盛り21の直交方向では、スケール2にて反射される光の光軸をスケール側レンズ33の光軸Lsと一致させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式エンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、格子状の目盛りを有するスケールと、このスケールに光を出射する光源、及びスケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、受光素子にて受光される光に基づいて、スケールに対するヘッドの位置を測定する光学式エンコーダが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の光学式エンコーダは、目盛り板(スケール)と、発光ダイオード(光源)、対物レンズ、及び受光部(受光素子)を有する反射型光学読取器(ヘッド)とを備えている。また、反射型光学読取器は、発光ダイオードと、対物レンズとの間に配設されるハーフミラーを備え、発光ダイオードから出射され、対物レンズを介して目盛り板に向かう光の光路と、目盛り板にて反射され、対物レンズを介して受光部に向かう光の光路とを分離している。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の光学式エンコーダでは、受光部は、ハーフミラーを介した光を受光することになるので、十分な光量を確保することができないという問題がある。また、十分な光量を確保するために、発光ダイオードから出射される光の光量を大きくすると、発光ダイオードの消費電力が大きくなり、ひいては発光ダイオードの寿命が短くなるという問題がある。
これに対して、特許文献2に記載の光電式エンコーダ(光学式エンコーダ)は、スケールと、光源、レンズ、及び受光素子とを備えている。また、光電式エンコーダは、スケール、レンズ、及び受光素子をシャインプルーフの関係となるように配設することによって、光源から出射され、スケールに向かう光の光路と、スケールにて反射され、レンズを介して受光素子に向かう光の光路とを分離するとともに、受光素子に十分な光量を確保させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−307440号公報
【特許文献2】特開2006−284564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子を平行に配設することができないので、光電式エンコーダが大型化するという問題がある。
また、特許文献2の第5実施形態に記載の光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子の間に4つのレンズを配設することによって、スケール、及び受光素子を平行に配設している。しかしながら、この光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子の間に4つのレンズを配設するので、光電式エンコーダが大型化するという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、受光素子に十分な光量を確保させることができ、小型化することができる光学式エンコーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光学式エンコーダは、格子状の目盛りを有するスケールと、前記スケールに光を出射する光源、及び前記スケールと平行に配設され、前記スケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、前記受光素子にて受光される光に基づいて、前記スケールに対する前記ヘッドの位置を測定する光学式エンコーダであって、前記ヘッドは、前記スケールにて反射される光を前記受光素子に伝達するスケール側レンズと、前記スケール、及び前記スケール側レンズの間に配設され、前記スケールにて反射される光を導光するスケール用導光手段とを備え、前記光源から出射される光の光軸は、前記目盛りの読取方向では、前記スケール側レンズの光軸と一致し、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向では、前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、前記スケール用導光手段は、前記スケールにて反射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸と一致させることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、光源から出射される光の光軸は、目盛りの読取方向と直交する直交方向では、スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、スケール用導光手段は、スケールにて反射される光の光軸をスケール側レンズの光軸と一致させるので、光源から出射される光は、スケールに対して斜めから入射し、スケールにて反射される光は、スケール用導光手段、及びスケール側レンズを介して受光素子に伝達される。したがって、本発明によれば、光源から出射され、スケールに向かう光の光路と、スケールにて反射され、スケール側レンズを介して受光素子に向かう光の光路とをハーフミラーを用いることなく分離することができるので、受光素子に十分な光量を確保させることができる。
また、スケール、及び受光素子は、平行に配設され、スケール、及び受光素子の間には、1つのスケール側レンズを配設しているので、光学式エンコーダを小型化することができる。
【0009】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源から出射される光の光路後段に配設され、前記光源から出射される光を導光する光源用導光手段を備え、前記光源用導光手段は、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向における前記光源から出射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜させることが好ましい。
【0010】
このような構成によれば、光源の光軸がスケール側レンズの光軸に対して平行となるように光源を配設することができるので、光学式エンコーダの組み立てを容易にすることができる。
【0011】
本発明では、前記スケール用導光手段、及び前記光源用導光手段は、1つのプリズムとされることが好ましい。
このような構成によれば、光学式エンコーダの部品点数を削減することができ、光学式エンコーダの製造コストを削減することができる。
【0012】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源、及び前記光源用導光手段の間に配設され、前記スケール側レンズと同一の焦点距離の光源側レンズを備えることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、スケール側レンズ、及び光源側レンズの焦点距離は同一であるので、受光素子、及び光源を同一の平面内に配設することができる。したがって、受光素子、及び光源を1つの基板に実装することができるので、光学式エンコーダの組み立てを容易にすることができる。
【0014】
本発明では、前記ヘッドは、前記スケールにて反射され、前記スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えることが好ましい。
【0015】
ここで、光源の幅や位置を設計することのみで本発明の光学式エンコーダを構成すると、光源の位置ずれの影響によって、光学式エンコーダの光学系の性能が変化してしまう場合があるという問題がある。
本発明によれば、光学式エンコーダは、スケールにて反射され、スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えるので、アパーチャの幅や位置を設計することで光源の幅や位置を設計する場合と同様の光学系を構成することができる。また、アパーチャの設計や位置決めは、光源の設計や位置決めと比較して容易であるので、光学式エンコーダの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
【0016】
本発明では、前記アパーチャと、前記スケール側レンズとの間の距離は、前記スケール側レンズの焦点距離とされていることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、アパーチャと、スケール側レンズとの間の距離は、スケール側レンズの焦点距離とされているので、光学式エンコーダは、目盛りの読取方向では、物体(スケール)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、スケール、及びヘッドの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0018】
本発明では、前記ヘッドは、前記アパーチャと、前記受光素子との間に配設される受光素子側レンズを備え、前記アパーチャと、前記受光素子側レンズとの間の距離は、前記受光素子側レンズの焦点距離とされ、前記受光素子側レンズの光軸は、前記スケール側レンズの光軸と一致していることが好ましい。
【0019】
このような構成によれば、光学式エンコーダは、像(受光素子)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、受光素子、及び受光素子側レンズの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0020】
本発明では、前記光源は、光を出射する発光体と、前記発光体から出射される光の光路後段に配設され、前記発光体から出射される光を拡散させる拡散板とを備えることが好ましい。
このような構成によれば、光源の幅は、拡散板の幅に置き換えることができるので、光学式エンコーダの設計を容易にすることができる。
【0021】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源から出射される光の光路後段に配設される光源側レンズを備え、前記光源は、光を出射する発光体と、前記発光体から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズとを備え、前記光源側レンズと、前記発光体用レンズとでケーラー照明を構成することが好ましい。
このような構成によれば、光源から出射され、光源側レンズを介してスケールに向かう光のむらを低減することができ、適切な測定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学式エンコーダを示す模式図。
【図2】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図4】本発明の第3実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図5】本発明の第4実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図6】本発明の第5実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図7】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図8】本発明の第6実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図9】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図10】本発明の第7実施形態に係る光学式エンコーダの光源を示す模式図。
【図11】本発明の第8実施形態に係る光学式エンコーダの光源を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学式エンコーダ1を示す模式図である。なお、図1では、紙面垂直方向の軸をX軸とし、左右方向の軸をY軸とし、上下方向の軸をZ軸としている。
光学式エンコーダ1は、図1に示すように、X軸方向に沿って読み取り可能な格子状の目盛り21を有するスケール2と、スケール2に光を出射する光源31、スケール2と平行に配設され、スケール2にて反射される光を受光する受光素子32、スケール2にて反射される光を受光素子32に伝達するスケール側レンズ33、及びスケール2、及びスケール側レンズ33の間に配設され、スケール2にて反射される光を導光するスケール用プリズム34を有するヘッド3とを備える。この光学式エンコーダ1は、受光素子32にて受光される光に基づいて、スケール2に対するヘッド3の位置を測定するものである。
スケール2は、X軸方向を長手方向とし、Y軸方向を短手方向とする矩形板状に形成されている。なお、図1は、光学式エンコーダ1を目盛り21の読取方向に沿って見た図である。
【0024】
図2は、光学式エンコーダ1を目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。なお、目盛り21の直交方向は、目盛り21の読取方向と直交する方向(Y軸方向)である。
光源31は、図1,2に示すように、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して光源31の光軸Lsrcを傾斜させるように配設されている。具体的に、光源31から出射される光の光軸Lsrcは、目盛り21の読取方向では、スケール側レンズの33の光軸Lsと一致し(図2参照)、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜している(図1参照)。
【0025】
スケール用導光手段としてのスケール用プリズム34は、断面を直角三角形とする三角柱状に形成されたプリズムであり、目盛り21の直交方向では、入射する光を屈折させることでスケール2にて反射される光の光軸をスケール側レンズ33の光軸Lsと一致させる(図1参照)。
なお、図1,2では、受光素子32に受光される光の光路を実線で示し、他の光の光路を省略している。以下の図面においても同様である。
光源31から出射される光は、スケール2に対して斜めから入射し、スケール2にて反射される光は、スケール用プリズム34、及びスケール側レンズ33を介して受光素子32に伝達される。
【0026】
このような本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)光源31から出射され、スケール2に向かう光の光路と、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介して受光素子32に向かう光の光路とをハーフミラーを用いることなく分離することができるので、受光素子32に十分な光量を確保させることができる。
(2)スケール2、及び受光素子32は、平行に配設され、スケール2、及び受光素子32の間には、1つのスケール側レンズ33を配設しているので、光学式エンコーダ1を小型化することができる。
【0027】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る光学式エンコーダ1Aを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第1実施形態では、光学式エンコーダ1は、光源31、受光素子32、スケール側レンズ33、及びスケール用プリズム34を有するヘッド3を備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Aは、図3に示すように、光源31A、受光素子32、スケール側レンズ33、及びスケール用プリズム34の他、光源31Aから出射される光の光路後段に配設され、光源31Aから出射される光を導光する光源用プリズム35を有するヘッド3Aを備えている点で異なる。
【0028】
光源31Aは、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して光源31の光軸Lsrcを平行とするように配設されている。具体的に、光源31Aの光軸Lsrcは、目盛り21の読取方向では、スケール側レンズの33の光軸Lsと一致し(図示略)、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsと平行とされている(図3参照)。
光源用導光手段としての光源用プリズム35は、スケール用プリズム34と同一の形状のプリズムであり、目盛り21の読取方向と直交する平面(紙面)内では、光源用プリズム35と、スケール用プリズム34とは、Z軸を中心とした線対称の関係である。この光源用プリズム35は、目盛り21の直交方向では、出射する光を屈折させることで光源31Aから出射される光の光軸Lsrcをスケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜させる。
なお、光源31Aと、光源用プリズム35との間の距離は、スケール側レンズ33と、スケール用プリズム34との間の距離と同一に設定されている。
【0029】
このような本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(3)光源31Aの光軸Lsrcがスケール側レンズ33の光軸Lsに対して平行となるように光源31Aを配設することができるので、光学式エンコーダ1Aの組み立てを容易にすることができる。
【0030】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図4は、本発明の第3実施形態に係る光学式エンコーダ1Bを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第2実施形態では、光学式エンコーダ1Aは、ヘッド3Aを備え、ヘッド3Aを構成するスケール用導光手段、及び光源用導光手段は、スケール用プリズム34、及び光源用プリズム35の2つのプリズム34,35とされていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Bは、ヘッド3Bを備え、ヘッド3Bを構成するスケール用導光手段、及び光源用導光手段は、断面を二等辺三角形とする三角柱状に形成された1つのプリズム36とされている点で異なる。
【0031】
このような本実施形態においても、前記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(4)光学式エンコーダ1Bの部品点数を削減することができ、光学式エンコーダ1Bの製造コストを削減することができる。
【0032】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
図5は、本発明の第4実施形態に係る光学式エンコーダ1Cを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第3実施形態では、光学式エンコーダ1Bは、光源31A、受光素子32、スケール側レンズ33、及びプリズム36を有するヘッド3Bを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Cは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、及びプリズム36の他、光源31C、及びプリズム36の間に配設され、スケール側レンズ33と同一の焦点距離の光源側レンズ37を有するヘッド3Cを備えている点で異なる。
また、受光素子32、及び光源31Cは、1つの基板Pに実装され、光源31Cと、光源用プリズム35との間の距離は、光源用プリズム35の焦点距離に設定されている。
【0033】
このような本実施形態においても、前記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(5)受光素子32、及び光源31Cを1つの基板Pに実装することができるので、光学式エンコーダ1Cの組み立てを容易にすることができる。
【0034】
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
図6は、本発明の第5実施形態に係る光学式エンコーダ1Dを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。図7は、光学式エンコーダ1Dを目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。
前記第4実施形態では、光学式エンコーダ1Cは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37を有するヘッド3Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Dは、図6,7に示すように、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37の他、アパーチャ38を有するヘッド3Dを備えている点で異なる。
【0035】
アパーチャ38は、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介した光を通過させるものであり、アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされている。
ここで、目盛り21の直交方向におけるアパーチャ38の幅Wayは(図6参照)、目盛り21の直交方向における光源31Cの幅をWsrcyとすると、光源31Cの位置決め誤差をδだけ許容するように、以下の式(1)に示すように設定する。
【0036】
【数1】
【0037】
このような設定によれば、目盛り21の直交方向における光源31Cの位置決めに誤差を生じた場合であってもδ以下の誤差であれば光源31Cから出射される光をアパーチャ38にて制限することができる。したがって、光源31Cの位置ずれの影響によって、光学式エンコーダ1Dの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
【0038】
また、アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされているので、光学式エンコーダ1Dは、目盛り21の読取方向では、図7に示すように、物体(スケール2)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。
具体的に、目盛り21の読取方向におけるアパーチャ38の幅をWaxとし、スケール2の目盛り21からスケール側レンズ33までの距離をDsとし(図示略)、スケール側レンズ33から受光素子32までの距離をDpとすると(図示略)、スケール側レンズ33の開口数NAは、以下の式(2)で表すことができる。
【0039】
【数2】
【0040】
また、光源31Cから出射される光の波長をλとすると、光学式エンコーダ1Dの焦点深度DOFは、以下の式(3)で表すことができる。
【0041】
【数3】
【0042】
したがって、アパーチャ38の幅Waxを小さくするに従って焦点深度DOFを大きくすることができる。
【0043】
このような本実施形態においても、前記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(6)光学式エンコーダ1Dは、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介した光を通過させるアパーチャ38を備えるので、アパーチャ38の幅や位置を設計することで光源31Cの幅や位置を設計する場合と同様の光学系を構成することができる。
【0044】
(7)アパーチャ38の設計や位置決めは、光源31Cの設計や位置決めと比較して容易であるので、光学式エンコーダ1Dの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
(8)アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされているので、光学式エンコーダ1Dは、目盛り21の読取方向では、物体(スケール2)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、スケール2、及びヘッド3Dの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0045】
〔第6実施形態〕
図8は、本発明の第6実施形態に係る光学式エンコーダ1Eを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。図9は、光学式エンコーダ1Eを目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。
前記第5実施形態では、光学式エンコーダ1Dは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37、及びアパーチャ38を有するヘッド3Dを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Eは、図8,9に示すように、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37、及びアパーチャ38の他、受光素子側レンズ39を有するヘッド3Eを備えている点で異なる。
【0046】
受光素子側レンズ39は、アパーチャ38と、受光素子32との間に配設され、アパーチャ38と、受光素子側レンズ39との間の距離は、受光素子側レンズ39の焦点距離fpとされている。
また、受光素子側レンズ39の光軸Lpは、スケール側レンズ33の光軸Lsと一致している。
【0047】
このような本実施形態においても、前記第5実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(9)光学式エンコーダ1Eは、像(受光素子32)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、受光素子32、及び受光素子側レンズ39の間隔の許容量を大きくすることができる。
【0048】
〔第7実施形態〕
図10は、本発明の第7実施形態に係る光学式エンコーダ1Fの光源31Fを示す模式図である。
前記各実施形態では、光学式エンコーダ1〜1Eは、光源31,31A,31Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Fは、図10に示すように、光源31Fを備え、光源31Fは、光を出射する発光体311と、発光体311から出射される光の光路後段に配設され、発光体311から出射される光を拡散させる拡散板312とを備えている点で異なる。
【0049】
このような本実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(10)光源31Fの幅は、拡散板312の幅に置き換えることができるので、光学式エンコーダ1Fの設計を容易にすることができる。
【0050】
〔第8実施形態〕
図11は、本発明の第8実施形態に係る光学式エンコーダ1Gの光源31Gを示す模式図である。
前記第4実施形態から前記第6実施形態では、光学式エンコーダ1C〜1Eは、光源31Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Gは、図11に示すように、光源31Gを備え、光源31Gは、光を出射する発光体311と、発光体311から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズ313とを備え、光源側レンズ37と、発光体用レンズ313とでケーラー照明を構成する点で異なる。
【0051】
このような本実施形態においても、前記第4実施形態から前記第6実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(11)光源31Gから出射され、光源側レンズ37を介してスケール2に向かう光のむらを低減することができ、適切な測定をすることができる。
【0052】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、スケール用導光手段、及び光源用導光手段は、プリズムで構成されていたが、他の光学素子で構成されていてもよい。すなわち、スケール用導光手段は、スケールにて反射される光の光軸をスケール側レンズの光軸と一致させる機能を有していればよく、光源用導光手段は、目盛りの読取方向と直交する直交方向における光源から出射される光の光軸をスケール側レンズの光軸に対して傾斜させる機能を有していればよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、光学式エンコーダに好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1〜1G…光学式エンコーダ
2…スケール
3〜3E…ヘッド
31,31A,31C,31F,31G…光源
32…受光素子
33…スケール側レンズ
34…スケール用プリズム(スケール用導光手段)
35…光源用プリズム(光源用導光手段)
36…プリズム(スケール用導光手段、及び光源用導光手段)
37…光源側レンズ
38…アパーチャ
39…受光素子側レンズ
311…発光体
312…拡散板
313…発光体用レンズ
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式エンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、格子状の目盛りを有するスケールと、このスケールに光を出射する光源、及びスケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、受光素子にて受光される光に基づいて、スケールに対するヘッドの位置を測定する光学式エンコーダが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の光学式エンコーダは、目盛り板(スケール)と、発光ダイオード(光源)、対物レンズ、及び受光部(受光素子)を有する反射型光学読取器(ヘッド)とを備えている。また、反射型光学読取器は、発光ダイオードと、対物レンズとの間に配設されるハーフミラーを備え、発光ダイオードから出射され、対物レンズを介して目盛り板に向かう光の光路と、目盛り板にて反射され、対物レンズを介して受光部に向かう光の光路とを分離している。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の光学式エンコーダでは、受光部は、ハーフミラーを介した光を受光することになるので、十分な光量を確保することができないという問題がある。また、十分な光量を確保するために、発光ダイオードから出射される光の光量を大きくすると、発光ダイオードの消費電力が大きくなり、ひいては発光ダイオードの寿命が短くなるという問題がある。
これに対して、特許文献2に記載の光電式エンコーダ(光学式エンコーダ)は、スケールと、光源、レンズ、及び受光素子とを備えている。また、光電式エンコーダは、スケール、レンズ、及び受光素子をシャインプルーフの関係となるように配設することによって、光源から出射され、スケールに向かう光の光路と、スケールにて反射され、レンズを介して受光素子に向かう光の光路とを分離するとともに、受光素子に十分な光量を確保させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−307440号公報
【特許文献2】特開2006−284564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子を平行に配設することができないので、光電式エンコーダが大型化するという問題がある。
また、特許文献2の第5実施形態に記載の光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子の間に4つのレンズを配設することによって、スケール、及び受光素子を平行に配設している。しかしながら、この光電式エンコーダでは、スケール、及び受光素子の間に4つのレンズを配設するので、光電式エンコーダが大型化するという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、受光素子に十分な光量を確保させることができ、小型化することができる光学式エンコーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光学式エンコーダは、格子状の目盛りを有するスケールと、前記スケールに光を出射する光源、及び前記スケールと平行に配設され、前記スケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、前記受光素子にて受光される光に基づいて、前記スケールに対する前記ヘッドの位置を測定する光学式エンコーダであって、前記ヘッドは、前記スケールにて反射される光を前記受光素子に伝達するスケール側レンズと、前記スケール、及び前記スケール側レンズの間に配設され、前記スケールにて反射される光を導光するスケール用導光手段とを備え、前記光源から出射される光の光軸は、前記目盛りの読取方向では、前記スケール側レンズの光軸と一致し、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向では、前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、前記スケール用導光手段は、前記スケールにて反射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸と一致させることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、光源から出射される光の光軸は、目盛りの読取方向と直交する直交方向では、スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、スケール用導光手段は、スケールにて反射される光の光軸をスケール側レンズの光軸と一致させるので、光源から出射される光は、スケールに対して斜めから入射し、スケールにて反射される光は、スケール用導光手段、及びスケール側レンズを介して受光素子に伝達される。したがって、本発明によれば、光源から出射され、スケールに向かう光の光路と、スケールにて反射され、スケール側レンズを介して受光素子に向かう光の光路とをハーフミラーを用いることなく分離することができるので、受光素子に十分な光量を確保させることができる。
また、スケール、及び受光素子は、平行に配設され、スケール、及び受光素子の間には、1つのスケール側レンズを配設しているので、光学式エンコーダを小型化することができる。
【0009】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源から出射される光の光路後段に配設され、前記光源から出射される光を導光する光源用導光手段を備え、前記光源用導光手段は、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向における前記光源から出射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜させることが好ましい。
【0010】
このような構成によれば、光源の光軸がスケール側レンズの光軸に対して平行となるように光源を配設することができるので、光学式エンコーダの組み立てを容易にすることができる。
【0011】
本発明では、前記スケール用導光手段、及び前記光源用導光手段は、1つのプリズムとされることが好ましい。
このような構成によれば、光学式エンコーダの部品点数を削減することができ、光学式エンコーダの製造コストを削減することができる。
【0012】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源、及び前記光源用導光手段の間に配設され、前記スケール側レンズと同一の焦点距離の光源側レンズを備えることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、スケール側レンズ、及び光源側レンズの焦点距離は同一であるので、受光素子、及び光源を同一の平面内に配設することができる。したがって、受光素子、及び光源を1つの基板に実装することができるので、光学式エンコーダの組み立てを容易にすることができる。
【0014】
本発明では、前記ヘッドは、前記スケールにて反射され、前記スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えることが好ましい。
【0015】
ここで、光源の幅や位置を設計することのみで本発明の光学式エンコーダを構成すると、光源の位置ずれの影響によって、光学式エンコーダの光学系の性能が変化してしまう場合があるという問題がある。
本発明によれば、光学式エンコーダは、スケールにて反射され、スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えるので、アパーチャの幅や位置を設計することで光源の幅や位置を設計する場合と同様の光学系を構成することができる。また、アパーチャの設計や位置決めは、光源の設計や位置決めと比較して容易であるので、光学式エンコーダの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
【0016】
本発明では、前記アパーチャと、前記スケール側レンズとの間の距離は、前記スケール側レンズの焦点距離とされていることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、アパーチャと、スケール側レンズとの間の距離は、スケール側レンズの焦点距離とされているので、光学式エンコーダは、目盛りの読取方向では、物体(スケール)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、スケール、及びヘッドの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0018】
本発明では、前記ヘッドは、前記アパーチャと、前記受光素子との間に配設される受光素子側レンズを備え、前記アパーチャと、前記受光素子側レンズとの間の距離は、前記受光素子側レンズの焦点距離とされ、前記受光素子側レンズの光軸は、前記スケール側レンズの光軸と一致していることが好ましい。
【0019】
このような構成によれば、光学式エンコーダは、像(受光素子)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、受光素子、及び受光素子側レンズの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0020】
本発明では、前記光源は、光を出射する発光体と、前記発光体から出射される光の光路後段に配設され、前記発光体から出射される光を拡散させる拡散板とを備えることが好ましい。
このような構成によれば、光源の幅は、拡散板の幅に置き換えることができるので、光学式エンコーダの設計を容易にすることができる。
【0021】
本発明では、前記ヘッドは、前記光源から出射される光の光路後段に配設される光源側レンズを備え、前記光源は、光を出射する発光体と、前記発光体から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズとを備え、前記光源側レンズと、前記発光体用レンズとでケーラー照明を構成することが好ましい。
このような構成によれば、光源から出射され、光源側レンズを介してスケールに向かう光のむらを低減することができ、適切な測定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学式エンコーダを示す模式図。
【図2】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図4】本発明の第3実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図5】本発明の第4実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図6】本発明の第5実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図7】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図8】本発明の第6実施形態に係る光学式エンコーダを目盛りの読取方向に沿って見た模式図。
【図9】前記実施形態における光学式エンコーダを目盛りの直交方向に沿って見た模式図。
【図10】本発明の第7実施形態に係る光学式エンコーダの光源を示す模式図。
【図11】本発明の第8実施形態に係る光学式エンコーダの光源を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学式エンコーダ1を示す模式図である。なお、図1では、紙面垂直方向の軸をX軸とし、左右方向の軸をY軸とし、上下方向の軸をZ軸としている。
光学式エンコーダ1は、図1に示すように、X軸方向に沿って読み取り可能な格子状の目盛り21を有するスケール2と、スケール2に光を出射する光源31、スケール2と平行に配設され、スケール2にて反射される光を受光する受光素子32、スケール2にて反射される光を受光素子32に伝達するスケール側レンズ33、及びスケール2、及びスケール側レンズ33の間に配設され、スケール2にて反射される光を導光するスケール用プリズム34を有するヘッド3とを備える。この光学式エンコーダ1は、受光素子32にて受光される光に基づいて、スケール2に対するヘッド3の位置を測定するものである。
スケール2は、X軸方向を長手方向とし、Y軸方向を短手方向とする矩形板状に形成されている。なお、図1は、光学式エンコーダ1を目盛り21の読取方向に沿って見た図である。
【0024】
図2は、光学式エンコーダ1を目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。なお、目盛り21の直交方向は、目盛り21の読取方向と直交する方向(Y軸方向)である。
光源31は、図1,2に示すように、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して光源31の光軸Lsrcを傾斜させるように配設されている。具体的に、光源31から出射される光の光軸Lsrcは、目盛り21の読取方向では、スケール側レンズの33の光軸Lsと一致し(図2参照)、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜している(図1参照)。
【0025】
スケール用導光手段としてのスケール用プリズム34は、断面を直角三角形とする三角柱状に形成されたプリズムであり、目盛り21の直交方向では、入射する光を屈折させることでスケール2にて反射される光の光軸をスケール側レンズ33の光軸Lsと一致させる(図1参照)。
なお、図1,2では、受光素子32に受光される光の光路を実線で示し、他の光の光路を省略している。以下の図面においても同様である。
光源31から出射される光は、スケール2に対して斜めから入射し、スケール2にて反射される光は、スケール用プリズム34、及びスケール側レンズ33を介して受光素子32に伝達される。
【0026】
このような本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)光源31から出射され、スケール2に向かう光の光路と、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介して受光素子32に向かう光の光路とをハーフミラーを用いることなく分離することができるので、受光素子32に十分な光量を確保させることができる。
(2)スケール2、及び受光素子32は、平行に配設され、スケール2、及び受光素子32の間には、1つのスケール側レンズ33を配設しているので、光学式エンコーダ1を小型化することができる。
【0027】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る光学式エンコーダ1Aを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第1実施形態では、光学式エンコーダ1は、光源31、受光素子32、スケール側レンズ33、及びスケール用プリズム34を有するヘッド3を備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Aは、図3に示すように、光源31A、受光素子32、スケール側レンズ33、及びスケール用プリズム34の他、光源31Aから出射される光の光路後段に配設され、光源31Aから出射される光を導光する光源用プリズム35を有するヘッド3Aを備えている点で異なる。
【0028】
光源31Aは、スケール側レンズ33の光軸Lsに対して光源31の光軸Lsrcを平行とするように配設されている。具体的に、光源31Aの光軸Lsrcは、目盛り21の読取方向では、スケール側レンズの33の光軸Lsと一致し(図示略)、目盛り21の直交方向では、スケール側レンズ33の光軸Lsと平行とされている(図3参照)。
光源用導光手段としての光源用プリズム35は、スケール用プリズム34と同一の形状のプリズムであり、目盛り21の読取方向と直交する平面(紙面)内では、光源用プリズム35と、スケール用プリズム34とは、Z軸を中心とした線対称の関係である。この光源用プリズム35は、目盛り21の直交方向では、出射する光を屈折させることで光源31Aから出射される光の光軸Lsrcをスケール側レンズ33の光軸Lsに対して傾斜させる。
なお、光源31Aと、光源用プリズム35との間の距離は、スケール側レンズ33と、スケール用プリズム34との間の距離と同一に設定されている。
【0029】
このような本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(3)光源31Aの光軸Lsrcがスケール側レンズ33の光軸Lsに対して平行となるように光源31Aを配設することができるので、光学式エンコーダ1Aの組み立てを容易にすることができる。
【0030】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図4は、本発明の第3実施形態に係る光学式エンコーダ1Bを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第2実施形態では、光学式エンコーダ1Aは、ヘッド3Aを備え、ヘッド3Aを構成するスケール用導光手段、及び光源用導光手段は、スケール用プリズム34、及び光源用プリズム35の2つのプリズム34,35とされていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Bは、ヘッド3Bを備え、ヘッド3Bを構成するスケール用導光手段、及び光源用導光手段は、断面を二等辺三角形とする三角柱状に形成された1つのプリズム36とされている点で異なる。
【0031】
このような本実施形態においても、前記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(4)光学式エンコーダ1Bの部品点数を削減することができ、光学式エンコーダ1Bの製造コストを削減することができる。
【0032】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
図5は、本発明の第4実施形態に係る光学式エンコーダ1Cを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。
前記第3実施形態では、光学式エンコーダ1Bは、光源31A、受光素子32、スケール側レンズ33、及びプリズム36を有するヘッド3Bを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Cは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、及びプリズム36の他、光源31C、及びプリズム36の間に配設され、スケール側レンズ33と同一の焦点距離の光源側レンズ37を有するヘッド3Cを備えている点で異なる。
また、受光素子32、及び光源31Cは、1つの基板Pに実装され、光源31Cと、光源用プリズム35との間の距離は、光源用プリズム35の焦点距離に設定されている。
【0033】
このような本実施形態においても、前記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(5)受光素子32、及び光源31Cを1つの基板Pに実装することができるので、光学式エンコーダ1Cの組み立てを容易にすることができる。
【0034】
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
図6は、本発明の第5実施形態に係る光学式エンコーダ1Dを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。図7は、光学式エンコーダ1Dを目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。
前記第4実施形態では、光学式エンコーダ1Cは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37を有するヘッド3Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Dは、図6,7に示すように、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37の他、アパーチャ38を有するヘッド3Dを備えている点で異なる。
【0035】
アパーチャ38は、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介した光を通過させるものであり、アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされている。
ここで、目盛り21の直交方向におけるアパーチャ38の幅Wayは(図6参照)、目盛り21の直交方向における光源31Cの幅をWsrcyとすると、光源31Cの位置決め誤差をδだけ許容するように、以下の式(1)に示すように設定する。
【0036】
【数1】
【0037】
このような設定によれば、目盛り21の直交方向における光源31Cの位置決めに誤差を生じた場合であってもδ以下の誤差であれば光源31Cから出射される光をアパーチャ38にて制限することができる。したがって、光源31Cの位置ずれの影響によって、光学式エンコーダ1Dの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
【0038】
また、アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされているので、光学式エンコーダ1Dは、目盛り21の読取方向では、図7に示すように、物体(スケール2)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。
具体的に、目盛り21の読取方向におけるアパーチャ38の幅をWaxとし、スケール2の目盛り21からスケール側レンズ33までの距離をDsとし(図示略)、スケール側レンズ33から受光素子32までの距離をDpとすると(図示略)、スケール側レンズ33の開口数NAは、以下の式(2)で表すことができる。
【0039】
【数2】
【0040】
また、光源31Cから出射される光の波長をλとすると、光学式エンコーダ1Dの焦点深度DOFは、以下の式(3)で表すことができる。
【0041】
【数3】
【0042】
したがって、アパーチャ38の幅Waxを小さくするに従って焦点深度DOFを大きくすることができる。
【0043】
このような本実施形態においても、前記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(6)光学式エンコーダ1Dは、スケール2にて反射され、スケール側レンズ33を介した光を通過させるアパーチャ38を備えるので、アパーチャ38の幅や位置を設計することで光源31Cの幅や位置を設計する場合と同様の光学系を構成することができる。
【0044】
(7)アパーチャ38の設計や位置決めは、光源31Cの設計や位置決めと比較して容易であるので、光学式エンコーダ1Dの光学系の性能が変化してしまうことを抑制することができる。
(8)アパーチャ38と、スケール側レンズ33との間の距離は、スケール側レンズ33の焦点距離fsとされているので、光学式エンコーダ1Dは、目盛り21の読取方向では、物体(スケール2)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、スケール2、及びヘッド3Dの間隔の許容量を大きくすることができる。
【0045】
〔第6実施形態〕
図8は、本発明の第6実施形態に係る光学式エンコーダ1Eを目盛り21の読取方向に沿って見た模式図である。図9は、光学式エンコーダ1Eを目盛り21の直交方向に沿って見た模式図である。
前記第5実施形態では、光学式エンコーダ1Dは、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37、及びアパーチャ38を有するヘッド3Dを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Eは、図8,9に示すように、光源31C、受光素子32、スケール側レンズ33、プリズム36、及び光源側レンズ37、及びアパーチャ38の他、受光素子側レンズ39を有するヘッド3Eを備えている点で異なる。
【0046】
受光素子側レンズ39は、アパーチャ38と、受光素子32との間に配設され、アパーチャ38と、受光素子側レンズ39との間の距離は、受光素子側レンズ39の焦点距離fpとされている。
また、受光素子側レンズ39の光軸Lpは、スケール側レンズ33の光軸Lsと一致している。
【0047】
このような本実施形態においても、前記第5実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(9)光学式エンコーダ1Eは、像(受光素子32)側テレセントリック光学系を構成することができ、焦点深度を大きくすることができる。したがって、受光素子32、及び受光素子側レンズ39の間隔の許容量を大きくすることができる。
【0048】
〔第7実施形態〕
図10は、本発明の第7実施形態に係る光学式エンコーダ1Fの光源31Fを示す模式図である。
前記各実施形態では、光学式エンコーダ1〜1Eは、光源31,31A,31Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Fは、図10に示すように、光源31Fを備え、光源31Fは、光を出射する発光体311と、発光体311から出射される光の光路後段に配設され、発光体311から出射される光を拡散させる拡散板312とを備えている点で異なる。
【0049】
このような本実施形態においても、前記各実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(10)光源31Fの幅は、拡散板312の幅に置き換えることができるので、光学式エンコーダ1Fの設計を容易にすることができる。
【0050】
〔第8実施形態〕
図11は、本発明の第8実施形態に係る光学式エンコーダ1Gの光源31Gを示す模式図である。
前記第4実施形態から前記第6実施形態では、光学式エンコーダ1C〜1Eは、光源31Cを備えていた。これに対して、本実施形態では、光学式エンコーダ1Gは、図11に示すように、光源31Gを備え、光源31Gは、光を出射する発光体311と、発光体311から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズ313とを備え、光源側レンズ37と、発光体用レンズ313とでケーラー照明を構成する点で異なる。
【0051】
このような本実施形態においても、前記第4実施形態から前記第6実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(11)光源31Gから出射され、光源側レンズ37を介してスケール2に向かう光のむらを低減することができ、適切な測定をすることができる。
【0052】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、スケール用導光手段、及び光源用導光手段は、プリズムで構成されていたが、他の光学素子で構成されていてもよい。すなわち、スケール用導光手段は、スケールにて反射される光の光軸をスケール側レンズの光軸と一致させる機能を有していればよく、光源用導光手段は、目盛りの読取方向と直交する直交方向における光源から出射される光の光軸をスケール側レンズの光軸に対して傾斜させる機能を有していればよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、光学式エンコーダに好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1〜1G…光学式エンコーダ
2…スケール
3〜3E…ヘッド
31,31A,31C,31F,31G…光源
32…受光素子
33…スケール側レンズ
34…スケール用プリズム(スケール用導光手段)
35…光源用プリズム(光源用導光手段)
36…プリズム(スケール用導光手段、及び光源用導光手段)
37…光源側レンズ
38…アパーチャ
39…受光素子側レンズ
311…発光体
312…拡散板
313…発光体用レンズ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格子状の目盛りを有するスケールと、前記スケールに光を出射する光源、及び前記スケールと平行に配設され、前記スケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、前記受光素子にて受光される光に基づいて、前記スケールに対する前記ヘッドの位置を測定する光学式エンコーダであって、
前記ヘッドは、
前記スケールにて反射される光を前記受光素子に伝達するスケール側レンズと、
前記スケール、及び前記スケール側レンズの間に配設され、前記スケールにて反射される光を導光するスケール用導光手段とを備え、
前記光源から出射される光の光軸は、前記目盛りの読取方向では、前記スケール側レンズの光軸と一致し、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向では、前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、
前記スケール用導光手段は、前記スケールにて反射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸と一致させることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源から出射される光の光路後段に配設され、前記光源から出射される光を導光する光源用導光手段を備え、
前記光源用導光手段は、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向における前記光源から出射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜させることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項3】
請求項2に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記スケール用導光手段、及び前記光源用導光手段は、1つのプリズムとされることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源、及び前記光源用導光手段の間に配設され、前記スケール側レンズと同一の焦点距離の光源側レンズを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記スケールにて反射され、前記スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項6】
請求項5に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記アパーチャと、前記スケール側レンズとの間の距離は、前記スケール側レンズの焦点距離とされていることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記アパーチャと、前記受光素子との間に配設される受光素子側レンズを備え、
前記アパーチャと、前記受光素子側レンズとの間の距離は、前記受光素子側レンズの焦点距離とされ、
前記受光素子側レンズの光軸は、前記スケール側レンズの光軸と一致していることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記光源は、
光を出射する発光体と、
前記発光体から出射される光の光路後段に配設され、前記発光体から出射される光を拡散させる拡散板とを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源から出射される光の光路後段に配設される光源側レンズを備え、
前記光源は、
光を出射する発光体と、
前記発光体から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズとを備え、
前記光源側レンズと、前記発光体用レンズとでケーラー照明を構成することを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項1】
格子状の目盛りを有するスケールと、前記スケールに光を出射する光源、及び前記スケールと平行に配設され、前記スケールにて反射される光を受光する受光素子を有するヘッドとを備え、前記受光素子にて受光される光に基づいて、前記スケールに対する前記ヘッドの位置を測定する光学式エンコーダであって、
前記ヘッドは、
前記スケールにて反射される光を前記受光素子に伝達するスケール側レンズと、
前記スケール、及び前記スケール側レンズの間に配設され、前記スケールにて反射される光を導光するスケール用導光手段とを備え、
前記光源から出射される光の光軸は、前記目盛りの読取方向では、前記スケール側レンズの光軸と一致し、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向では、前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜し、
前記スケール用導光手段は、前記スケールにて反射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸と一致させることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源から出射される光の光路後段に配設され、前記光源から出射される光を導光する光源用導光手段を備え、
前記光源用導光手段は、前記目盛りの読取方向と直交する直交方向における前記光源から出射される光の光軸を前記スケール側レンズの光軸に対して傾斜させることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項3】
請求項2に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記スケール用導光手段、及び前記光源用導光手段は、1つのプリズムとされることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源、及び前記光源用導光手段の間に配設され、前記スケール側レンズと同一の焦点距離の光源側レンズを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記スケールにて反射され、前記スケール側レンズを介した光を通過させるアパーチャを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項6】
請求項5に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記アパーチャと、前記スケール側レンズとの間の距離は、前記スケール側レンズの焦点距離とされていることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記アパーチャと、前記受光素子との間に配設される受光素子側レンズを備え、
前記アパーチャと、前記受光素子側レンズとの間の距離は、前記受光素子側レンズの焦点距離とされ、
前記受光素子側レンズの光軸は、前記スケール側レンズの光軸と一致していることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記光源は、
光を出射する発光体と、
前記発光体から出射される光の光路後段に配設され、前記発光体から出射される光を拡散させる拡散板とを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学式エンコーダにおいて、
前記ヘッドは、
前記光源から出射される光の光路後段に配設される光源側レンズを備え、
前記光源は、
光を出射する発光体と、
前記発光体から出射される光の光路後段に配設される発光体用レンズとを備え、
前記光源側レンズと、前記発光体用レンズとでケーラー照明を構成することを特徴とする光学式エンコーダ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−37265(P2012−37265A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175193(P2010−175193)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】
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