説明

光学機器用接続装置および光学機器

【課題】光源からの熱伝導による顕微鏡本体部の膨張および変形を抑制してフォーカスずれを防止する光学機器接続装置および光学機器を提供する。
【解決手段】本発明のアダプタ40は、顕微鏡本体1と光源20とを接続する光学機器用接続装置であって、顕微鏡本体1と光源20とを接続するアダプタ本体41と、アダプタ本体41の外部に冷却面を接して配置される冷却素子42と、冷却素子42の放熱面に配置される放熱部材43と、冷却素子42の出力を制御する制御部51と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源からの放熱による光学機器の光軸方向の焦点ずれを軽減する光学機器用接続装置および光学機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光学機器、例えば、顕微鏡を用いた観察では、微小な領域をレンズにより拡大して観察するため、多量の光を標本に照明する必要がある。このため、顕微鏡は水銀ランプやハロゲンランプ等を用いた光源を備えている。観察者が顕微鏡観察を行う場合、机上に腕を置くスペースや、メモを取るスペースが必要となるが、図13に示すように、光源は顕微鏡の背面に取付されることが多い。
【0003】
図13に示す透過型の顕微鏡200において、顕微鏡本体1のベース部1aの背後に設置された光源20のランプ21から放射された光は、コレクタレンズ22および熱吸収フィルタ23を通過し、ミラー26で反射された後、標本2に照射される。係る構成を有する顕微鏡200では、標本2の観察時に、ランプ21で発生する熱が、図14に矢印で示すように、顕微鏡本体1のベース部1aおよびフレーム部1bに伝導するため、顕微鏡本体1が熱膨張したり、不均一な熱分布により顕微鏡本体1が変形してしまうことがあった。このような顕微鏡本体1の熱膨張や変形により、ステージ3と対物レンズ5との距離が数ミクロンから数十ミクロン変化するため、焦点深度範囲が極めて小さい場合には合焦位置が失われてしまうという問題を有していた。特にタイムラプス観察では、数時間から数日間に渡り、顕微鏡に取付けられたデジタルカメラ等の撮像装置で、所定間隔(時間)で観察画像を撮像するため、観察中に合焦位置が失われると、実験をやり直すことになり、大きな無駄が発生していた。
【0004】
これに対して、顕微鏡本体のベース部と、フレーム部と、アーム部とをそれぞれ別体とし、ベース部とフレーム部とアーム部とを締結部材を用いて一体として形成し、前記各部の接触面積を小さくする、または前記各部を熱膨張率の異なる材料により形成することで照明光学系等から前記各部への熱伝導を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献1、参照)。
【0005】
また、顕微鏡本体のベース部と、フレーム部と、アーム部とをそれぞれ別体とし、ベース部とフレーム部とアーム部とを締結部材を用いて一体として形成し、前記各部の接触面積を小さくする接触面積調整部材により、照明光学系等から前記各部への熱伝導を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献2、参照)。
【0006】
さらに、図15に示す顕微鏡300のように、顕微鏡本体1と光源20とを離して配置し、光ファイバーに31より顕微鏡本体1と光源20とを接続して、光源20から照射された照明光を光ファイバー31を介して顕微鏡300に導入することで、光源20から放射される熱の顕微鏡本体1への伝導を抑制する技術がある(従来例3)。
【0007】
さらにまた、図16に示す顕微鏡400のように、顕微鏡本体1と光源20との間にアダプタ40Eを設けて、光源20と顕微鏡本体1との間の熱抵抗を大きくし、かつアダプタ40Eから外気への放熱面積を大きくすることで、光源20から放射される熱の顕微鏡本体1への伝導を低減する技術がある(従来例4)。
【0008】
また、図17に示す顕微鏡500のように、顕微鏡本体1と光源20との相対位置が変化のないように、顕微鏡本体1と光源20とをそれぞれ机32にボルト33等で固定し、光源20から放射される熱の顕微鏡本体1への伝導を低減する技術がある(従来例5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−66514号公報
【特許文献2】特開2001−66515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ベース部とフレーム部とアーム部とから形成される顕微鏡本体部は、剛性を確保し、かつ軽量化を図るという観点からアルミニウムを使用することが一般的であるため、接触面積を小さくし熱伝導を低減してはいるものの、アルミニウムは熱伝導率が高いため、顕微鏡本体の膨張や変形は依然として発生していた。
【0011】
また、特許文献2に記載の技術では、顕微鏡本体の温度分布が定常化するまで3〜4時間程度必要であった。また、周辺環境や観察条件により光源の出力が調整されるため、光源の出力条件により定常化後の温度差が一定でないことから、フレーム部の伸び変形とアーム部の曲げ変形とによる対物レンズの変位の相殺は十分に行われていなかった。
【0012】
さらに、従来例3では、光ファイバーや関連機器等が必要となるため、大きな初期投資が必要になるとともに、顕微鏡設置場所周辺に十分なスペースがない場合には、配置できないという問題を有していた。
【0013】
また、従来例4では、顕微鏡本体への熱伝導をなくすためには、アダプタの全長をかなり長くしなければならず、顕微鏡の設置場所が限定されてしまうという問題を有していた。
【0014】
さらにまた、従来例5では、顕微鏡本体と光源の位置を正確に配置しないと、標本への照明光の照射にムラにカゲリが生じ観察に支障を来たすことから、顕微鏡本体と光源の机上等への固定は非常に面倒であった。また、光源と顕微鏡本体との間から漏光するため、蛍光観察等における微弱光の観察には大きな支障となっていた。
【0015】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、顕微鏡の設置場所を限定することなく、接続固定も簡易に行うことができ、さらに、光源からの熱伝導を低減して顕微鏡本体部の膨張および変形を抑制してフォーカスずれを抑制する光学機器接続装置および光学機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の光学機器用接続装置は、光学機器本体と該光学機器本体へ供給する光を発する光源とを接続する光学機器用接続装置であって、前記光学機器本体と前記光源とを接続する接続部材と、前記接続部材の外部に冷却面を接して配置される冷却手段と、前記冷却手段の放熱面に配置される放熱部材と、前記冷却手段の出力を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の光学機器用接続装置は、上記発明において、前記接続部材の前記光源との接続部近傍の温度と、前記接続部材の前記光学機器本体との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度と、をそれぞれ測定する温度測定手段を備え、前記制御手段は、前記温度測定手段が測定した温度に基づき、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の光学機器用接続装置は、上記発明において、前記接続部材の前記光源との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度との差である第一温度差、および前記接続部材の前記光学機器本体との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度との差である第二温度差を算出する算出手段を備え、前記制御手段は、前記算出手段が算出した前記第一温度差と前記第二温度差とを用いて、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の光学機器用接続装置は、上記発明において、前記第一温度差と前記冷却手段の基本出力値との関係を示す基本出力値データと、前記第二温度差と前記冷却手段の出力係数との関係を示す出力係数データとを記憶する記憶手段を備え、前記算出手段は、前記記憶手段に記憶された前記基本出力値データおよび前記出力係数データと、前記算出手段が算出した前記第一温度差および前記第二温度差とから前記冷却手段の基本出力値と出力係数を決定し、かつ決定した基本出力値と出力係数との積を算出し、前記制御手段は、前記算出手段が算出した前記積により前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の光学機器用接続装置は、上記発明において、前記接続部材は、前記光学機器本体に接続される第一接続部材と、前記光源に接続される第二接続部材とからなり、前記第二接続部材を構成する材料は、前記第一接続部材を構成する材料より熱伝導率が小さいことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の光学機器用接続装置は、上記発明において、前記冷却手段は、前記第一接続部材上に配置されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の光学機器は、光学機器本体へ供給する光を発する光源と、上記に記載の光学機器用接続装置を介して接続したことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の光学機器は、上記発明において、前記温度測定手段は、前記放熱部材の温度を測定し、前記放熱部材の温度が所定値よりも高くなった場合に、前記光源の出力を調整する光源制御手段を備えることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の光学機器は、上記発明において、前記光学機器用接続装置と接続する接続部を端部に有し、前記光学機器用接続装置に最も隣接する光学機器本体側の光学素子を固定する固定部と一体化して形成される接続装置用接続部材を備えることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の光学機器は、上記発明において、前記光源の点灯時間を計測する計測手段を備え、前記制御手段は、前記光源の出力値と、前記光源の点灯時間とに基づき、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の光学機器は、上記発明において、前記記憶手段は、前記光源の出力値および前記光源の点灯時間と、前記光学機器本体への熱伝導量との関係を示す熱伝導量データを記憶し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された熱伝導量データと、前記光源の出力値および前記光源の点灯時間とを用いて熱伝導量を決定し、該熱伝導量により前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明にかかる光学機器用接続装置および光学機器は、光学機器本体と光源とを接続する光学機器用接続部材を冷却手段により冷却することにより、光源から照射された光とともに放射される熱の光学機器本体への伝導による光学機器本体の変形を抑制して、ぼけのない良好な観察像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係るアダプタを備えた透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図2A】図2Aは、図1のアダプタで使用される放熱部材の一例を示す斜視図である。
【図2B】図2Bは、図1のアダプタで使用される放熱部材の一例を示す斜視図である。
【図3】図3は、実施の形態1にかかるアダプタの制御機構を模式的に示すブロック図である。
【図4】図4は、図3の記憶部に記憶される出力基本値表の一例を示す図である。
【図5】図5は、図3の記憶部に記憶される出力係数表の一例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態2に係るアダプタを備えた透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図7A】図7Aは、本実施の形態2のアダプタ本体の温度分布を示す図である。
【図7B】図7Bは、本実施の形態1のアダプタ本体の温度分布を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態3に係る透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図9】図9は、実施の形態3にかかる顕微鏡の制御機構を模式的に示すブロック図である。
【図10】図10は、実施の形態4にかかる顕微鏡の制御機構を模式的に示すブロック図である。
【図11】図11は、図10の記憶部に記憶される、点灯時間-出力相関データの一例を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態5に係る透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図13】図13は、従来の透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図14】図14は、光源から顕微鏡本体への熱伝導を示す模式図である。
【図15】図15は、従来の透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図16】図16は、従来の透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図17】図17は、従来の透過照明型の顕微鏡の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明にかかる光学機器用接続装置および光学装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0030】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光学機器用接続装置としてのアダプタ40を備えた光学機器である透過照明型の顕微鏡100の概略構成を示す図である。
【0031】
本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡100は、透過照明型の顕微鏡であり、標本2が載置されるステージ3と、標本に透過照明する照明光学系12と、標本を透過した光を観察する観察光学系13と、側面視略コの字状を有し、ステージ3を支持するとともにレボルバ4を介して対物レンズ5を保持する顕微鏡本体1と、を備える。
【0032】
顕微鏡本体部1は、ベース部1aと、フレーム部1bと、アーム部1cとを一体的に備えている。ベース部1aは、顕微鏡100を所定箇所に設置する部分であり、奥側にフレーム部1bが立設されている。フレーム部1bは、このように設けることでベース部1aと支持したアーム部1cとの間にステージ3の昇降動作に必要なスペースを確保している。アーム部1cは、フレーム部1bの上端から手前前方側にベース部1aに対向するように延在されている。
【0033】
ベース部1aには、ステージ3を昇降させるための焦準ハンドル6が取り付けられている。焦準ハンドル6はピニオン7に連動し、ピニオン7は遊星ギア8を介してステージ3に取り付けられたラック9に螺合している。焦準ハンドル6、ピニオン7、遊星ギア8、およびラック9は、焦準機構を構成する。
【0034】
アーム部1cの上部には接眼レンズ10を設けた鏡筒11が配置され、鏡筒11と対向する位置に複数の対物レンズ5を着脱自在に取り付けたレボルバ4が設けられている。対物レンズ5、接眼レンズ10および焦準機構等は観察光学系13を構成する。
【0035】
ベース部1aの背面後方には、光学機器用接続装置であるアダプタ40を介して光源20が設けられる。光源20は、光を放射するランプ21と、ランプ21から放射された照明光を略平行光束に変換するコレクタレンズ22と、コレクタレンズ22を通過した光から熱線(赤外線)を吸収する熱線吸収フィルタ23と、を備えている。
【0036】
また、ベース部1aには、光源20から照射された光を拡散して透過する拡散板24と、開口が調節可能な視野絞り25と、照明光の光路を対物レンズ5の光軸に沿って折り曲げるミラー26と、ミラー26により折り曲げられた光を集光し、標本2に照射する窓レンズ27およびコンデンサレンズ28が設けられる。光源20、拡散板24、視野絞り25、ミラー26、窓レンズ27およびコンデンサレンズ28により照明光学系12を構成する。
【0037】
アダプタ40は、内部に照明用光路を有する接続部材としてのアダプタ本体41と、アダプタ本体41の外側表面に冷却面を接して配置された冷却素子42と、冷却素子42の放熱面に接して配置された放熱部材43と、冷却素子42および放熱部材43とを取り囲むカバー44と、冷却素子42の出力を制御する制御機構50と、を備える。
【0038】
アダプタ本体41は、両端部が開放される内部が空洞状の矩形体をなし、顕微鏡本体1と光源20とに接続するための丸アリ形状の顕微鏡本体接続部411と光源接続部412とを両端部に備える。
【0039】
また、アダプタ40は、顕微鏡本体接続部411近傍の温度を計測する温度センサ46と、光源接続部412近傍の温度を計測する温度センサ47と、顕微鏡本体1のアダプタ本体41から離れた箇所の温度、例えば、アーム部1c先端部近傍の温度を計測する温度センサ48と、を備える。温度センサ48の取り付け位置は、アーム部1c先端部に限定されるものではなく、外気温と略同等の温度となる箇所であれば、顕微鏡本体1の他の箇所でも、また顕微鏡100を設置する机等でも、また直接外気温を測定できるように顕微鏡や机から棒状のものを突出させて、その先端等に取り付けてもよい。
【0040】
図2Aは、図1のアダプタ40で使用される放熱部材43の一例を示す斜視図である。図2Bは、図1のアダプタ40で使用される放熱部材43aの一例を示す斜視図である。放熱部材43は、図2Aに示すように、体積あたりの表面積を大きくし、かつ空気の対流が発生するように適度な間隔を持たせた板状の部材431を複数配置した形状が好ましい。または、図2Bに示すように、ピン状の部材432を複数配置した放熱部材43a等も図2Aに示す放熱部材43と同様に使用可能である。
【0041】
カバー44は、複数のスリットが形成され、放熱部材43による放熱により暖められた空気がスリットを介してアダプタ40外部に排出される。
【0042】
実施の形態1にかかる顕微鏡100において、光源20から標本2に照射する光が照射される際、光源20から光とともに放射された熱は、光源20の筐体部等からアダプタ本体41に伝導する。アダプタ本体41の温度および顕微鏡本体1の温度は、温度センサ46、47および48により測定され、制御機構50は、アダプタ本体41の温度の上昇を検知すると、冷却素子42の出力を調整して、アダプタ本体41に伝導した熱を吸熱し、放熱部材43を介して外部に放熱する。実施の形態1では、上記のような構成とすることにより、効果的に外部に放熱させて、アダプタ本体41を介した光源20から顕微鏡本体1への熱伝導を抑制することができる。
【0043】
次に、制御機構50による冷却素子42の出力調整について詳細に説明する。
【0044】
図3は、実施の形態1にかかるアダプタ40の制御機構を模式的に示すブロック図である。制御機構50は、冷却素子42の出力を調整する制御部51と、アダプタ本体41と顕微鏡本体の温度差を算出する算出部52と、算出部が算出した温度差と冷却素子42の出力との関係データを記憶する記憶部53と、を備える。
【0045】
算出部52は、温度センサ47が測定した光源接続部412近傍の温度と、温度センサ48が測定したアーム部1c先端部近傍の温度との差である第一温度差、および温度センサ46が測定した顕微鏡本体接続部411近傍の温度と、アーム部1c先端部近傍の温度との差である第二温度差とを算出する。
【0046】
記憶部53は、光源接続部412近傍とアーム部1c先端部近傍との温度差である第一温度差(温度センサ47の温度−温度センサ48の温度)と冷却素子42の基本出力値との関係を示す基本出力値データ54と、顕微鏡本体接続部411近傍とアーム部1c先端部近傍との温度差である第二温度差(温度センサ46の温度−温度センサ48の温度)と冷却素子42の出力係数との関係を示す出力係数データ55と、をそれぞれ記憶する。
【0047】
算出部52は、算出した光源接続部412近傍(温度センサ47の温度)とアーム部1c先端部近傍(温度センサ48の温度)との温度差である第一温度差と、基本出力値データ54とに基づき冷却素子42の基本出力値を決定する。図4は、図3の記憶部53に記憶される基本出力値データ54の一例を示す図である。たとえば、図4に示すように、第一温度差(光源接続部412近傍とアーム部1c先端部近傍との温度差)が5℃であれば、冷却素子42の基本出力値は4Wであり、第一温度差が20℃であれば、基本出力値は30Wとなる。
【0048】
また、算出部52は顕微鏡本体接続部411近傍(温度センサ46の温度)とアーム部1c先端部近傍(温度センサ48の温度)との温度差である第二温度差と出力係数データ55とに基づき冷却素子42の出力係数を決定する。図5は、図3の記憶部53に記憶される出力係数データ55の一例を示す図である。図5に示すように、第二温度差(顕微鏡本体接続部411近傍とアーム部1c先端部近傍との温度差)が1℃であれば、出力係数は1.1となり、第二温度差が3℃であれば出力係数は1.5となる。さらに、算出部52は、決定した基本出力値と出力係数との積を算出する。
【0049】
制御部51は、算出部52が算出した基本出力値と出力係数との積を用いて、冷却素子42の出力を調整する。なお、温度センサ46、47および48が測定した各部の温度は、制御機構50に常に送信され、制御部51は、各部の温度から算出部52が算出した基本出力値と出力係数との積により、冷却素子42の出力値をリアルタイムに調整している。
【0050】
実施の形態1に係るアダプタ40は、光源接続部412とアーム部1c先端部との温度差を把握し、光源20からアダプタ40に流入する熱量を、冷却素子42により概略正確に吸熱することで、顕微鏡本体接続部411近傍の温度を顕微鏡本体1のアーム部1c先端部の温度を略同一に制御することができる。さらに、顕微鏡本体接続部411近傍の温度とアーム部1c先端部の温度差から導いた出力係数を用いて、光源接続部412とアーム部1c先端部との温度差から決定した基本出力値を微調整することで、顕微鏡本体接続部411の温度をアーム部1c先端部の温度と一致させることが可能となる。
【0051】
なお、実施の形態1で使用する基本出力値データ54は、光源20をオンにして十分な時間が経過した状態で冷却素子42を稼動した場合であって、光源20から顕微鏡本体1に流入する熱によって顕微鏡本体1の温度上昇が起きない冷却素子42の出力値と、光源接続部412とアーム部1c先端部との温度差の関係を、予め実験的に求めたものが使用できる。
【0052】
本実施の形態1に係るアダプタ40を介して顕微鏡本体1と光源20とを接続することにより、光源20からアダプタ40に流入する熱量を、冷却素子42により概略正確に吸熱することができるため、顕微鏡本体接続部411近傍、すなわち、顕微鏡本体接続部411に隣接するベース部1aおよびフレーム部1bの温度の上昇を抑制でき、顕微鏡本体1は光源20からの熱による膨張や変形をすることがなく、ステージ3と対物レンズ5との距離の変動を抑え、フォーカスずれを防止することが可能となる。
【0053】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2にかかる光学機器用接続装置としてのアダプタは、アダプタ本体が、顕微鏡本体と接続される第一アダプタ本体と、光源と接続される第二アダプタ本体とから構成される点で、実施の形態1と異なる。以下、実施の形態2に係るアダプタについて説明する。
【0054】
図6は、本発明の実施の形態2に係るアダプタ40Aを備えた透過照明型の顕微鏡100Aの概略構成を示す図である。顕微鏡100Aは、アダプタ40Aにより顕微鏡本体1と光源20とを接続している。
【0055】
アダプタ40Aは、第一アダプタ本体413と第二アダプタ本体414とからなるアダプタ本体41aを備える。第一アダプタ本体413は、顕微鏡本体1と接続する顕微鏡本体接続部411を備える。第二アダプタ本体414は、光源20と接続する光源接続部412を備える。第一アダプタ本体413と第二アダプタ本体414とは、図示しないねじ等の係合部材で一体的に係合されている。冷却素子42は、熱伝導率が大きい第一アダプタ本体413上に配置されることが好ましい。
【0056】
第一アダプタ本体413と第二アダプタ本体414は、異なる材質から形成され、第二アダプタ本体の材料は、第一アダプタ本体を構成する材料より熱伝導率が小さい材料から選択される。第二アダプタ本体の材料を、第一アダプタ本体の材料より熱伝導率が小さい材料を選択することで、光源20から顕微鏡本体1への熱伝導を低減することができる。
【0057】
図7Aは、本実施の形態2のアダプタ本体41Aの温度分布を示す図である。図7Bは、本実施の形態1のアダプタ本体41の温度分布を示す図である。
【0058】
図7Aおよび図7Bは、光源20をオンにして十分な時間が経過した状態で、温度センサ46、47および48が測定した各部の温度と、記憶部53に記憶される基本出力値データ54と出力係数データ55とから、算出部52が基本出力値と出力係数の積を求め、算出部52が算出した前記積により制御部51が冷却素子42の出力を調整した場合であって、各部の温度が定常化したときの、アダプタ本体41(図7B:実施の形態1)およびアダプタ本体41a(図7A:実施の形態2)の各部の温度を等値線図化して示した図である。図7Aおよび図7Bでは、図面左側の光源側が最も温度が高く、等値線毎に温度が低くなり、冷却素子を貼付した上部の温度が最も低くなっている。なお、実施の形態1に係るアダプタ本体41と実施の形態2に係る第一アダプタ本体413は、同一の材料で形成している。
【0059】
実施の形態2のアダプタ本体41aは、第一アダプタ本体413と、第一アダプタ本体より熱伝導率の小さい材料で形成される第二アダプタ本体414とからなる。図7Aに示すように、熱伝導率の小さい第二アダプタ本体414では等値線の幅が狭く、温度が伝熱しにくいことがわかる。また、実施の形態2では、熱伝導率の小さい第二アダプタ本体414で光源20との光源接続部412を形成することにより、第二アダプタ本体414から第一アダプタ本体413への熱伝導量を小さくすることができるため、図7Aおよび図7Bからわかるように、第一アダプタ本体413は、アダプタ本体41より等値線の幅が広くなり、実施の形態1のアダプタ本体部41より温度分布の不均一を抑制することができる。
【0060】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3にかかる顕微鏡は、放熱部材43の温度を測定する温度センサを備え、放熱部材の温度が所定温度を超えた場合に、光源の出力を制御する光源制御部を備える点で、実施の形態1の顕微鏡と異なる。以下、実施の形態3に係る顕微鏡について説明する。
【0061】
図8は、実施の形態3に係る透過照明型の顕微鏡100Bの概略構成を示す図である。図9は、実施の形態3にかかる制御機構50Bを模式的に示すブロック図である。
【0062】
実施の形態3に係るアダプタ40Bは、顕微鏡本体接続部411近傍の温度を計測する温度センサ46と、光源接続部412近傍の温度を計測する温度センサ47と、顕微鏡本体1のアーム部1c先端部近傍の温度を計測する温度センサ48とに加え、放熱部材43の温度を計測する温度センサ49を備える。温度センサ46、47、48および49は、計測した各部の温度を、制御機構50Bに逐次送信する。
【0063】
光源制御部29は、制御機構50Bを介して温度センサ49が測定した放熱部材43の温度を取得し、取得した放熱部材43の温度が所定温度(T1)以上と判定した場合は、ランプ21の出力を小さくする。
【0064】
光源20からの伝熱量が冷却素子42の吸熱量の限界を超えてしまった場合、アダプタ本体41を十分に冷却することができず、顕微鏡本体1の温度は外気温より上昇してしまう。実施の形態3では、このような状況下での顕微鏡本体1の温度上昇を抑制するために、放熱部材43の温度を温度センサ49にて測定して、放熱部材43の温度が所定温度を超えた場合に、光源制御部29によりランプ21の出力を小さくすることにより、アダプタ本体41への熱伝導量を低減して、顕微鏡本体1の温度上昇を抑制することができる。
【0065】
光源制御部29は、ランプ21の出力を小さくした後、放熱部材43の温度が、所定温度(T2)より小さくなった場合(T2>T1)、ランプ21の出力を元の値に戻すよう制御する。
【0066】
実施の形態3に係る顕微鏡100Bでは、放熱部材43の温度により光源制御部29がランプ21の出力を制御することにより、光量の可変はあるものの、光源20からの熱伝導による顕微鏡本体1の膨張や変形を抑制するため、フォーカスずれを起こすことなく、継続して顕微鏡観察を行うことが可能となる。
【0067】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4にかかる顕微鏡は、ランプの点灯時間を計測するタイマーを備え、制御部がランプの点灯時間および出力値と経時出力表とに基づき、冷却素子の出力を制御する点で、実施の形態1と異なる。
【0068】
図10は、実施の形態4にかかる顕微鏡の制御機構50Cを模式的に示すブロック図である。図11は、図10の記憶部53Cに記憶される、経時出力表56の一例を示す図である。
【0069】
実施の形態4にかかる顕微鏡は、ランプ21の点灯開始からの時間を計測するタイマー45を備える。タイマー45は、制御機構50Cに、ランプ21の点灯開始からの時間を逐次送信する。
【0070】
記憶部53Cは、ランプ21の点灯開始からの時間とランプ21の出力値とから導出した冷却素子42の経時出力表56を記憶する。経時出力表56は、ランプ21の出力値を、最小出力値から最大出力値の間で制御しうる出力値に分割し、ランプ21を各出力値で連続して点灯させた場合に、光源20から顕微鏡本体1に流入する熱によって顕微鏡本体1の温度上昇が起きない冷却素子42の出力値を、点灯時間毎に予め実験的に求めたものである。なお、ある一定以上の時間が経過すると、各部の温度が安定するため同一の値となる。図11でいえば、180分以上経過すると温度上昇がないため、同一の値となる。
【0071】
制御部51Cは、光源制御部29Cからランプ21の出力値を取得し、タイマー45から得たランプ21の点灯時間を取得する。取得したランプ21の出力値と点灯時間とに基づき、制御部51Cは、記憶部53Cに記憶された経時出力表56から、冷却素子42の出力値を決定し、冷却素子42の出力値を制御する。ここで、ランプ点灯時間やランプ出力値が表にない値の場合には、その前後の値から比例計算を行って冷却素子42の出力値を制御する。
【0072】
例えば、ランプ点灯時間が35分で、ランプ出力値が55Wの場合には、ランプ点灯時間35分の前後である30分、50分でランプ出力値が55Wの場合の冷却素子42の出力値をそれぞれ求めた後、30分55Wの値と50分55Wの値からさらに比例計算を行えばよい。まず、ランプ点灯時間30分・ランプ出力値50Wの冷却素子出力値23Wと、ランプ点灯時間30分・ランプ出力値60Wの冷却素子出力値28Wから、ランプ点灯時間30分・ランプ出力値55Wのランプ出力値は、両者の中央値である25.5Wと比例計算する。同様にして、ランプ点灯時間50分・ランプ出力値55Wのランプ出力値は、29.9Wと比例計算する。さらに、ランプ点灯時間35分・ランプ出力値55Wのランプ出力値は、上記の計算結果から、25.5Wと29.9Wとの差を4分割し、25.5Wに加算した値である26.5Wと比例計算することにより求められる。
【0073】
本実施の形態4に係る顕微鏡は、ランプ21の出力値および点灯時間と経時出力表56とにより冷却素子42の出力を調整することにより、光源20からアダプタ本体41への熱伝導を抑制できるので、顕微鏡本体1の熱膨張や変形をすることなく、ステージ3と対物レンズ5との距離の変動を抑えることが可能となる。
【0074】
(実施の形態5)
実施の形態5に係る顕微鏡は、光学機器用接続装置としてのアダプタと接続する接続部を端部に有し、アダプタ40に最も隣接する顕微鏡本体側の光学素子を固定する固定部と一体化して形成される接続装置用接続部材であるアダプタ接続部材を備える点で、実施の形態1と異なる。図12は、本発明の実施の形態5に係る透過照明型の顕微鏡100Dの概略構成を示す図である。
【0075】
実施の形態5に係る顕微鏡100Dは、接続装置用接続部材としてのアダプタ接続部材57を備える。アダプタ接続部材57は、レンズ30等の光学素子を固定するレンズ固定部571を端部に有するとともに、アダプタ本体41の顕微鏡本体接続部411と接続するアダプタ接続部572を他端に有する。
【0076】
本実施の形態5の顕微鏡100Dによれば、熱線吸収フィルタ23を透過した熱線(赤外線)により熱せられたレンズ30およびレンズ固定部571をアダプタ本体41とともに冷却素子42で冷却することが可能となり、レンズ30やレンズ固定部571からの熱伝導による顕微鏡本体1の膨張や変形を抑制することが可能となる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態に係るアダプタおよび顕微鏡について説明したが、本発明において冷却手段である冷却素子は、単数ではなくアダプタ本体の外周に複数配置してもよい。また、本明細書において、アダプタ本体は矩形体状で、冷却素子のアダプタ本体貼付面は平面形状の構成を採用するが、アダプタ本体を横転した円柱状とし、冷却素子の貼付面はアダプタ本体の外形に沿うような曲面形状としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上のように、本発明にかかる光学機器用接続装置および光学機器は、透過照明型の顕微鏡に使用可能であり、特にタイムラプス観察を行う場合に有用である。
【符号の説明】
【0079】
1 顕微鏡本体
2 標本
3 ステージ
4 レボルバ
5 対物レンズ
6 焦準ハンドル
7 ピニオン
8 遊星ギア
9 ラック
10 接眼レンズ
11 鏡筒
12 照明光学系
13 観察光学系
20 光源
21 ランプ
22 コレクタレンズ
23 熱線吸収フィルタ
24 拡散板
25 視野絞り
26 ミラー
27 窓レンズ
28 コンデンサレンズ
29 光源制御部
40 アダプタ
41 アダプタ本体
42 冷却素子
43 放熱部材
44 カバー
45 タイマー
46、47、48、49 温度センサ
50 制御機構
51 制御部
52 算出部
53 記憶部
100 顕微鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機器本体と該光学機器本体へ供給する光を発する光源とを接続する光学機器用接続装置であって、
前記光学機器本体と前記光源とを接続する接続部材と、
前記接続部材の外部に冷却面を接して配置される冷却手段と、
前記冷却手段の放熱面に配置される放熱部材と、
前記冷却手段の出力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする光学機器用接続装置。
【請求項2】
前記接続部材の前記光源との接続部近傍の温度と、前記接続部材の前記光学機器本体との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度と、をそれぞれ測定する温度測定手段を備え、
前記制御手段は、前記温度測定手段が測定した温度に基づき、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の光学機器用接続装置。
【請求項3】
前記接続部材の前記光源との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度との差である第一温度差、および前記接続部材の前記光学機器本体との接続部近傍の温度と、前記光学機器本体の前記接続部材から離れた箇所の温度との差である第二温度差を算出する算出手段を備え、
前記制御手段は、前記算出手段が算出した前記第一温度差と前記第二温度差とを用いて、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする請求項2に記載の光学機器用接続装置。
【請求項4】
前記第一温度差と前記冷却手段の基本出力値との関係を示す基本出力値データと、前記第二温度差と前記冷却手段の出力係数との関係を示す出力係数データとを記憶する記憶手段を備え、
前記算出手段は、前記記憶手段に記憶された前記基本出力値データおよび前記出力係数データと、前記算出手段が算出した前記第一温度差および前記第二温度差とから前記冷却手段の基本出力値と出力係数を決定し、かつ決定した基本出力値と出力係数との積を算出し、
前記制御手段は、前記算出手段が算出した前記積により前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする請求項3に記載の光学機器用接続装置。
【請求項5】
前記接続部材は、前記光学機器本体に接続される第一接続部材と、前記光源に接続される第二接続部材とからなり、
前記第二接続部材を構成する材料は、前記第一接続部材を構成する材料より熱伝導率が小さいことを特徴とする請求項1に記載の光学機器用接続装置。
【請求項6】
前記冷却手段は、前記第一接続部材上に配置されることを特徴とする請求項5に記載の光学機器用接続装置。
【請求項7】
光学機器本体へ供給する光を発する光源と、請求項1〜6のいずれか一つに記載の光学機器用接続装置を介して接続したことを特徴とする光学機器。
【請求項8】
前記温度測定手段は、前記放熱部材の温度を測定し、
前記放熱部材の温度が所定値よりも高くなった場合に、前記光源の出力を調整する光源制御手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項9】
前記光学機器用接続装置と接続する接続部を端部に有し、
前記光学機器用接続装置に最も隣接する光学機器本体側の光学素子を固定する固定部と一体化して形成される接続装置用接続部材を備えることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項10】
前記光源の点灯時間を計測する計測手段を備え、
前記制御手段は、前記光源の出力値と、前記光源の点灯時間とに基づき、前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項11】
前記記憶手段は、前記光源の出力値および前記光源の点灯時間と、前記光学機器本体への熱伝導量との関係を示す熱伝導量データを記憶し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された熱伝導量データと、前記光源の出力値および前記光源の点灯時間とを用いて熱伝導量を決定し、該熱伝導量により前記冷却手段の出力を制御することを特徴とする請求項10に記載の光学機器。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate


【公開番号】特開2012−137663(P2012−137663A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290749(P2010−290749)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】