説明

光学的な特殊効果フレークを含むレーザ印刷用の媒体

【課題】支持体に粒子を結合させるのに適した結合剤の中に光学効果タゲント・フレークまたは他の構造物を含むレーザ・トナーを提供する。
【解決手段】好適には、光学効果タゲント構造物は、レーザ印刷に適した大きさの結合剤内で実質的に同じ形状または同じ目印を有する。印刷後、フレークまたは構造物はそれらが印刷されている支持体に結合された状態となり、拡大して見ることによって認識することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、「Microstructured Covert Taggants On Electrophotographic And Magnetographic Toner Laser Printing」と題され、2008年2月13日に出願された、Argoitiaらによる米国特許出願第61/028,442号の優先権を主張するものであり、これはあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、レーザ・トナーなどの印刷媒体に付加的なセキュリティ機能が設けられている、プリンタまたはコピー機によるレーザ印刷に関する。
【背景技術】
【0003】
この10年間で、製品および文書を偽造およびデジタル複製から保護するためのならびに真正性の簡単な確認を実現するのを補助するための不正排除技術が多数導入されてきた。これらの技術の多くは、実装するのに精巧かつ高価な装置の使用を必要とし、また、セキュリティ機能を希望しているユーザが選択したとしても、パスワードの変更のようには変更することができない。例えば、カラー・シフト・コーティングで文書または物品を被覆するには、しばしば、被覆を成功裏に行うために物品を真空蒸着チャンバ内に配置することが必要となる。この装置は高価であり、1回分の物品を印刷するための設定時間がかなり長くなる。
【0004】
もちろん、内部または上部にセキュリティ機能が付されているラベルを文書または物品に接着剤で取り付けることができるが、偽造者が認識できるこのようなラベルはしばしばコピーされ、多くの場合においてこれらの偽造は問題なくセキュリティをパスする。また、いくつかの例では、ラベルを剥がして別の文書またはパッケージに再利用して人々にその物品が本物であると思わせることでもできる。
【0005】
本発明は、これまでに知られていない、レーザ印刷された文書を実質的に保護するための手頃な解決策を提供する。
【0006】
レーザ・プリンタは一般に普及しており、レーザ・プリンタまたはコピー機を使用するのに特別なスキルは必要ではない。使用者は、ボタンを押すだけで自身のコンピュータ上の文書の印刷を要求することができる。何百万もの個人使用者が、彼らの個人用または仕事用コンピュータに接続されたレーザ・プリンタ、レーザ・コピー機または多機能レーザ・プリンタ・コピー機を所有している。これらのレーザ・プリンタおよびコピー機は個別に開発されたレーザ・トナーを使用しており、これらのレーザ・トナーは、特定のプリンタまたはコピー機の中に嵌め込まれるように設計されたカートリッジ内に収容される。これらのレーザ・プリンタ/コピー機用のカートリッジの多くは詰め替え可能であり、何度も詰め替えて再利用されてよい。ここ数年、レーザ印刷は進化しており、それに伴いトナーも進化しており、現在、カラー画像を印刷することができる複数の色のトナーを有するカラー・レーザ・プリンタを購入することが可能となっている。レーザ・プリンタの改善に関わった人たちは、高解像度機能を有し、1分間により多くの枚数を印刷し、より強靭性の高いトナーを備え、さらに、ページの両面に印刷する機能を有するプリンタを製造することはできている。しかし、レーザ・プリンタの機能はこれだけにとどまっている。
【0007】
レーザ印刷システム
本発明は、概して、トナー組成物に関する。より詳細には、本発明は、好適には特定の比率の隠しタゲント(taggent)の形態で存在する特異的な特性を備えており印刷文書の真正性を確認するのに有用である外部添加剤を含むトナー組成物に関する。例えば、機密文書または制限された場所への通行証または入場許可証として機能する文書の一部は、しばしば正当性の証明を必要とする。このレーザ・トナーが文書の印刷に使用された場合、人間の目には見えない印刷文書のタゲントが拡大により認識され、それにより文書の真正性を確認することができる。無限の数の異なるタゲント・デザインが使用されてよく、その結果セキュリティのレベルが向上する。また、セキュリティのレベルを向上させるために様々なタゲントの組合せを同時に使用することもできる。
【0008】
近年、レーザ・プリンタ、ファックス装置およびコピー機などの電子写真用画像形成装置が、それらの高速作動および高品質画像という利点のために広く使用されるようになってきた。
【0009】
図1は、非接触現像システムに基づく従来の乾式電子写真用の画像形成装置の概略図である。図1の乾式電子写真用の画像形成装置の処理過程では、感光性の物体(または感光性ドラム)100が帯電装置600によって帯電され、画像がレーザ走査ユニット900からのレーザ・ビームに露光され、感光性ドラム100の表面上に潜像が現像される。供給ローラ300にある乾式トナー400が現像ローラ200に送られる。トナー層調整装置500により、現像ローラ200に送られたトナーが確実に薄い一定の厚さを有するようになる。この処理では、トナーは、トナーの重量の測定ならびにトナーの単位重量当たりの電荷量の測定を調整するトナー層調整装置500と現像ローラ200との間での接触によって摩擦帯電される。調整装置500を通過したトナーは、次に、感光性ドラム100上で現像されて静電潜像となり、移送ローラ(図示せず)によって紙などの記録媒体へと移送され、フューザ(fuser)(図示せず)によって溶解される。したがって、溶解前に、ドラムが回転し続けることにより、ドラムの領域のうちのレーザ光が入射していない領域を基にして静電画像が生成され、さらに、ドラムが、トナーが完全にコーティングされている現像ローラと接触するが、ローラとドラムが接触するときは、ローラ上にコーティングされたトナーはドラムの静電画像の部分のみに付着する。その後、ドラムは回転して、ドラムと移送ローラとの間に挟まれている紙と接触する。そのとき、静電画像のトナーは紙へと移送されてその後溶解される。感光性ドラム100上に残っているトナーはすべてクリーニング・ブレード700によって拭い取られて残留トナー収集ビン800内に貯蔵され、その後、帯電ステップから画像形成ステップまでの印刷処理が始めから繰り返される。
【0010】
数多くの米国特許がレーザ印刷処理を説明しており、このような説明は例えば米国特許第4,847,652号、第4,685,793号および第4,174,170号で見ることができ、これらはあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
一部の別のプリンタでは、電荷は逆であってよい。この例では、正電荷の静電画像が負電荷の下地の上に形成される。
【0012】
現存する一部のより進歩したプリンタでは、紙は強力に静電気的に帯電され、それにより十分な引っ張り力が保証されて画像ドラムからトナーの粒子が移送される。紙の中にトナーを固定するために、紙は加熱されたローラまたはフューザの間を通過する。ローラによって加えられる熱および圧力によりトナーは溶解されて紙の繊維と融合する。
【0013】
関連する印刷技術、磁気記録印刷(magneto−graphic printing)、では、光導電体およびトナーは磁気を帯びている。ドラムは、最初の刷りのときに、帯電され、画像化され、調色され、その後刷りでは、再帯電され、調色される。
【0014】
レーザ印刷の詳細な説明をインターネットにおいて以下のインターネットサイトで見ることができる。
【0015】
http://computer.howstuffworks.com/laser−printer.htm
【0016】
http://en.wikipedia.org/wiki/Laser_printer
【0017】
レーザ・プリンタで使用される標準的トナーの組成
標準的な白黒レーザ・プリンタのレーザ・トナーは、炭素、高分子樹脂(スチレン・アクリラートまたはポリエステル樹脂)、静電特性を調整するため添加剤、流動的な潤滑剤などの混合物である。処理中、印刷時にトナー粒子のポリマーがフューザによって融解され、それにより、炭素粒子が紙または媒体に付着されてその上に画像が印刷される。カラー・レーザ・トナーで使用される着色顔料は、シアン、マゼンタおよびイエローであり、酸化鉄磁性体の粒子が磁性トナーに使用される。粒子のサイズ、形状および分布は非常に重要であり、これらはトナーの流れ特性および静電特性に影響を及ぼす。
【0018】
初期のレーザ・プリンタでは、粒径が14〜16ミクロンの範囲であるトナーが使用されていた。しかし、より最新型の現行のレーザ・プリンタでは、平均的なトナーの粒径は約8ミクロンまで小さくなっており、それにより、画像解像度が約600ドット/インチまで向上した。
【0019】
最適な画像品質というのは、サイズの分散が少ないレーザ・トナー粒子すなわち8μm〜10μmの平均径を中心としたレーザ・トナー粒子を形成すること、ならびに、形状の分散が小さいレーザ・トナー粒子すなわち実質的に形状が類似しておりさらに円形または正方形の断面を有しかつピクセル状であるレーザ・トナー粒子を形成することにかなりの程度依存している。
【0020】
図2および3は、それぞれ低品質および高品質の一般的なトナーを示したマイクロ写真である。各電子走査顕微鏡写真にある白い線は10ミクロンを示している。図2では、粗いトナーの場合には一部の粒子が幅20ミクロン程度の大きさになることが示される。図3に示された精巧なトナーでは一部の粒子が10ミクロン程度となっている。
【0021】
本発明によれば、一般的なトナーの平均の粒径と同等の大きさのレーザ・トナーまたは結合剤(binder)に加えるための、成形されたおよび/またはシンボル化されたフレークまたは加工構造物が作られる。有利には、これらのフレークまたは構造物は拡大することにより容易に視認することができ、さらに、印刷物は、所定のシンボルまたは成形された構造物が存在するかどうかによりその真正性が確認されてよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】米国特許第4,847,652号
【特許文献2】米国特許第4,685,793号
【特許文献3】米国特許第4,174,170号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明によると、
支持体に粒子を結合させるのに適した結合剤と、
レーザ印刷に適した大きさの結合剤内にある第1の複数の光学効果構造物であって、拡大して見ることにより認識することができる前記フレークと
を含むレーザ印刷用の媒体が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0024】
光学効果構造物はフレークであってよく、このフレークは1つまたは複数の物質層を含む略平坦なフレークであるが、これらのフレークは、回折格子を形成するあるいは拡大なしでは視認されないが拡大することによって視認され得るロゴまたは他の目印を形成するエンボス加工部(embossing)をその中にあるいはパターンをその上に含むことができる。別法として、ピラミッド状構造物またはディスクなどの他の人工構造物が形成されてもよい。
【0025】
本発明の別の態様によると、レーザ・トナーと、セキュリティ機能を有するレーザ・トナーを形成するために組み合わせられる光学効果フレークとを含むキットが用意される。
【0026】
本発明の例示の実施形態を以下の図面で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】非接触現像システムに基づく従来の乾式電子写真用の画像形成装置の断面図である。
【図2】低品質のトナー粒子を示した走査電子顕微鏡写真(Scanning Electron Micrograph(SEM))である。
【図3】高品質のトナー粒子を示した走査電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図4】ロゴが付されている背面から見た場合の、クローバーの葉の図を含む10×10ミクロンの正方形フレーク、ならびに、JDSUという文字を含む24×24ミクロンの正方形フレークのマイクロ写真である。
【図5】SiOHの層で閉じられた24×24ミクロンの3層のチャームを示した走査電子顕微鏡写真である。
【図6】10ミクロンのクローバーのチャームおよび14ミクロンのJDSUのチャームが標準的なブラック・トナーと混合されている、本発明に従って印刷された画像のマイクロ写真である。
【図7】500倍に拡大された、トナー粒子の混合物内の1つのチャームを示したSEMである。
【図8】2000倍に拡大された、図7と同様のチャームを示した図である。
【図9】上にエンボス加工されたクローバーの葉が視認可能である、7000倍に拡大された図7のチャームのSEMである。
【図10】上にエンボス加工されたクローバーの葉が視認可能である、15000倍に拡大された図7のチャームのSEMである。
【図11】図11aはレーザ・トナー粒子およびチャームが視認可能である、レーザ印刷された画像が拡大されているマイクロ写真である。図11bは外形寸法が24×24ミクロンである1つのレーザ・トナー・チャームが拡大されているマイクロ写真である。
【図12】各図において文字「S」が数倍の倍率で拡大されている、矢印でつながれた一連のマイクロ写真である。
【図13】トナーの塊の一部である透明なポリマー上に埋め込まれたチャームのマイクロ写真である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、一般に市販されているプリンタまたはコピー機/プリンタを使用して印刷文書のセキュリティの向上を実現することができる。拡大ループを用いた簡単な検査により、拡大ループなしでは見ることができない文書内に印刷されているチャーム(charm)を視認することができ、それにより、印刷文書の一定程度の認証が確立される。
【0029】
再び図2を参照すると、比較的高品質のレーザ・トナーのマイクロ写真が示されており、ここでは、精巧な粒子の大きさは約10ミクロンである。
【0030】
本発明の第1の実施形態では、約10ミクロンの大きさの外形寸法を有するフレークの形態である作為的に成形された加工構造物が、従来技術による精巧な粒子の乾式トナーに約0.1%の濃度で加えられる。この混合物はレーザ・トナー・カートリッジ内に配置され、標準のプリンタ・コマンドを使用して文書上に印刷される。
【0031】
図3を参照すると、2つのフレークが示されており、大きい方のフレークはフレーク内に刻まれている反転したJDSUを有しており、小さい方のフレークはその上にシンボルを有している。小さい方のフレークは、表面の端から端までの外形寸法が約10ミクロンである。部分的なフレームが見られるが、これは、フレークがフレームの線に沿って分離されさらにフレームが実質的に正方形になるように形成されている。フレームまたは境界線を有するフレークの説明は、すべてがArgoitiaの名義である、米国特許出願第20060035080号、第2008107856号および第20080236447号で見ることができる。このタイプのフレークは単層フレークまたは複層フレークであってよく、さらに、好適にはファブリ・ペロー型構造物の形態でカラー・シフティング・フレークを含んでよく、非対称スタックの場合は3層のみを必要とし、対称スタックの場合は5層のみを必要とする。対称スタックを含むことの利点は、フレークがどのような状態、すなわちいずれの側にあっても、観察される効果がカラー・シフティングとなることである。非対称のフレークは、印刷文書上でどちらの側が上を向いているかによって、反射効果またはカラー・シフティング効果のどちらかを有する。フレークはまた、単層形態のあるいはよく知られている(HLH)nまたは(LHL)nの複層スタックの、成形された誘電体フレークであってよい。このような複層スタックのフレークはカラー・シフティング特性を有することができる。これらのフレークは誘電体層のみを使用して作られることから、ドラムの静電気帯電画像(electrostatically charged image)に引き付けられるのに適した静電特性を有することができる。この点において、すべての誘電体フレークおよび金属層を含むフレークは、試験において有益な結果をもたらした。
【0032】
図6を参照すると、試験印刷物のマイクロ写真が示されており、ここでは、約100グラムのトナーに10ミクロンのクローバーのチャームが1グラムおよび14ミクロンのJDSUのチャームが0.1グラフだけ加えられている。クローバーのチャームは、2QWのZnS(550nm)/100nmのAl/2QWのZnS(550nm)から構成される複層チャームである。14ミクロンのJDSUのチャームは、Cr/4QWのZnS(510nm)/100nmのAl/4QWのZnS(510nm)/Crから構成され、非シフター・グリーン・チャーム(non shifter green charm)となっている。吸収剤、誘電体スペーサ層および反射層を含む複層のカラー・シフティング・フレークは、他のチャーム状フレークと組み合わせて使用されてよく、あるいは単独で使用されてもよい。どちらの側が無作為的に上を向いているかにかかわらずフレークにカラー・シフティング特性をもたせる場合には、5層の対称フレークが好適である。
【0033】
図7から10では、トナー粒子の混合物内にある、上にクローバーがエンボス加工されている形態の目印を有するフレークが示されている。これらのマイクロ写真はすべて、それぞれ500から15000倍の範囲で拡大されている。
【0034】
次に図11aを参照すると、複数のチャームを含む印刷領域が示されている。図11bは、図11aの上側領域内にある1つのチャームの拡大図である。画像の印刷後にときどき見られる望ましくない効果の1つは、暗色のトナー粒子の一部が1つまたは複数のチャームの一部分を覆いそれにより本来なら目に見えるチャーム領域を覆ってしまうことである。これは図11bにはっきりと見られる。この効果は、ブラック・トナーが反射チャームと共にあるいはチャームと対比する色を有するトナーと共に使用される場合に最も明白となる。この問題を回避するための試みとして、本発明の1実施形態では、暗色のトナー粒子を加えることなくチャームを透明ポリマーに加えることができる。このチャームの混合物には、任意選択でカラー・シフティング・フレークまたはチャームが加えられてよい。透明ポリマーは、プリンタのローラの間で加熱されると、印刷される紙にチャームおよびカラー・シフティング粒子をしっかりと結合させることが分かっている。図13に、トナーの塊の一部である透明ポリマー上に埋め込まれているチャームが示されており、トナーのポリマーが融解されてチャームを支持体に結合させているのが分かる。
【0035】
次に図12を参照すると、図の右上側に10ポイント・フォントで印刷された文字Sから始まる、矢印でつながれた一連のマイクロ写真が示されている。矢印が次の写真を指している反時計回りに続くそれぞれの写真には、文字S内に印刷されている同一のチャームが示されており、それぞれの連続する写真では拡大が大きくなっている。図12では本発明が使用されていることが明確に示されている。通常のレーザ印刷によるテキストらしきものは、印刷文書の真正性を確認するのに使用され得る、印刷された文字または印刷された画像のタゲント内では隠される。これらのタゲントは印刷文書内で微小署名(micro−signature)として機能することができる。また、タゲントを変えることにより、より高いレベルのセキュリティを印刷文書に組み込むことができる。例えば、異なるタゲントを異なる比率で使用することができ、さらに、好都合には、1つのカラー・レーザ・プリンタにおいて異なる色のトナーに異なるタゲントを使用することによって別の形態の符号化を実現することもできる。
【0036】
本発明はまた、個人用のタゲントを標準のレーザ・プリンタ・トナーに加える一方で、カートリッジに標準のトナーまたは特別なトナーを充填しさらにそのトナーに特定のタゲントまたは特定の量のタゲント・フレークを加えるというような融通性をもたらす。
【0037】
別の実施形態では、約10ミクロンの外形寸法を有する微小ピラミッド状のまたは他の成形された微小構造物といったような別の構造物がレーザ・トナーに加えられてよく、それらはトナーと共に文書上に印刷されてよい。本発明の好適な実施形態では所定の同一形状のフレークが使用されるが、本発明は平坦なフレーク状の構造物に限定されない。回折性の平面状構造物もトナーに加えられてよく、この場合、その中にあるいはその上に回折性の構造物を含む実質的に平坦なフレークが使用されてよい
【符号の説明】
【0038】
100 感光性ドラム
200 現像ローラ
300 供給ローラ
400 乾式トナー
500 トナー層調整装置
600 帯電装置
700 クリーニング・ブレード
800 残留トナー収集ビン
900 レーザ走査ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に粒子を結合させるのに適した結合剤と、
レーザ印刷に適した大きさの前記結合剤内に実質的に同じ形状または同じ目印を有する第1の複数の光学効果タゲント構造物であって、拡大して見ることによって認識することができる前記構造物と
を含むレーザ印刷用の媒体。
【請求項2】
前記結合剤が高分子の結合剤材料であり、前記第1の複数の特殊効果タゲント構造物が前記結合剤材料内に分散される、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
第1の複数のタゲント光学効果構造物が前記結合剤で被覆される、請求項1に記載の媒体。
【請求項4】
前記光学効果タゲント構造物がフレークであり、前記媒体が前記タゲント・フレークと視覚的に区別され得るトナー材料をさらに含む、請求項1に記載の媒体。
【請求項5】
さらにトナーを含み、前記第1の複数の光学効果タゲント構造物は拡大されたときに識別可能となる特徴を有し、それらを前記結合剤から区別する、請求項4に記載の媒体。
【請求項6】
前記タゲント構造物が、実質的に同一の所定形状であるカラー・シフティング・フレーク、上に目印を有するフレーク、および、回折性のフレークのうちの少なくとも1つのフレークである、請求項5に記載の媒体。
【請求項7】
前記タゲント構造物の少なくとも一部が拡大により視認され得る目印をその中またはその上に有し、前記目印が20ミクロンより小さい、請求項3に記載の媒体。
【請求項8】
前記タゲント・フレークはその表面の幅が50ミクロンより小さい、請求項4に記載の媒体。
【請求項9】
前記タゲント・フレークのそれぞれが金属の層または誘電体材料の単層もしくは複層を有する、請求項4に記載の媒体。
【請求項10】
前記金属がAlである、請求項8に記載の媒体。
【請求項11】
前記金属の層が誘電体材料の1つまたは複数の層を支持する、請求項9に記載の媒体。
【請求項12】
前記誘電体材料が誘電体高分子材料である、またはZnSおよびMgF2のうちの一方である、請求項9に記載の媒体。
【請求項13】
前記媒体が15%未満のタゲント・フレークから構成される、請求項4に記載の媒体。
【請求項14】
前記タゲント・フレークの一部はそれぞれの厚さが500nmより小さく可視表面の全面積が900μより小さい、請求項13に記載の媒体。
【請求項15】
前記タゲント・フレークの一部が、上に目印を有する金属層から構成される成形されたフレークである、請求項13に記載の媒体。
【請求項16】
前記タゲント・フレークの少なくとも一部が、Alの中心層、および、前記中心層の上側表面および下側表面にあるZnSの被覆物または前記Alの中心層を囲んでいるZnSの被覆物を有する、請求項13に記載の媒体。
【請求項17】
レーザ・プリンタまたはコピー機のカートリッジ内に配置される、請求項1に記載の媒体。
【請求項18】
前記フレークが微小構造の隠しタガント・フレークである、請求項4に記載の媒体。
【請求項19】
同一のプリンタ内にある印刷用トナーの分離した複数の容器内に配置される媒体であって、前記分離した容器の少なくとも一部が他の容器とは異なるタゲントを有し、前記異なるタゲントが拡大により視覚的に区別可能である、請求項4に記載の媒体。
【請求項20】
前記成形されたフレークが磁気記録印刷で使用されるために磁気を帯びている、請求項1に記載の媒体。
【請求項21】
レーザ・トナーと、セキュリティ機能を有するレーザ・トナーを形成するために組み合わせられる光学効果フレークと含むキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−193069(P2009−193069A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−29195(P2009−29195)
【出願日】平成21年2月11日(2009.2.11)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】430 N. McCarthy Boulevard, Milpitas, California, 95035, USA
【Fターム(参考)】