説明

光学装置の光路において検知信号を分離する方法

【課題】光学装置の光路において検出信号を分離する方法を提供する。
【解決手段】異なる信号が一定の時系列にて生成されるような場合に光学的装置の光路にて検出信号を分離する方法であって、既知の又は特定可能/確認可能な時系列に基づいて信号の抑制又は分離が実施されることを特徴とする方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる信号が一定の時系列にて生成されるような場合に光学装置の光路において検知信号を分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本件は、具体的な適用/使用に関わらず、ごく一般的な光学装置の光路において検知信号を分離する方法である。最も重要なのは、異なる由来と品質を有する検知信号が時系列に生成されるということである。このような光学装置は、例えば、蛍光顕微鏡、具体的には共焦点レーザ顕微鏡であり得る。蛍光顕微鏡法を用いる場合、対応する染料を用いて生体試料をマーキングする。これらの染料は通常、発光するように、レーザ光により励起される。この蛍光光は撮像のために検知される。
【0003】
問題となるのは、直接試料表面上において、また励起光が例えば空気からガラス又はその逆など、一方の光学媒体から他方へと移行する際に発生する反射である。最終的には妨害となる迷光がここで生じる。
【0004】
さらに、蛍光光が励起用のレーザ光よりも約100万倍弱いことが問題となる。
【0005】
したがって、画像化にとっては反射された励起光又は迷光及び蛍光光又はこれらの信号を可能な限り効果的に互いから分離することが必須である。
【0006】
ここで注意すべきなのは、基本的には光学装置の光路における検知信号の分離に関し、蛍光顕微鏡法は単に一例として挙げられているということである。したがって本発明の方法は、一定の時系列にて生成される「混合された」検知信号の分離に関する場合には常に適用可能である。
【0007】
実地においては前述の例、すなわち蛍光顕微鏡法において画像化又は評価のために必要とされる蛍光光、すなわちこれらの信号から励起光/迷光を分離するための様々な方法が公知である。このためビームスプリッタ又は音響光学要素が検知光路において用いられる。励起光/迷光と蛍光光との波長が互いにずれていることを生かして区別することが可能であることが利用される。ここでは蛍光光が通常、迷光よりも大きな波長を有することが重要となる。
【0008】
また、実地においては所望されない反射を光学的構成要素上、具体的にはガラス上に反射防止用コーティングを設けることによって最小限にすることは既に一般的である。このような(受動的な)方法を用いることによって反射光の割合を数パーセントから0.数パーセントにまで低減することが可能である。しかしながら、これでは不十分である。
【0009】
さらに、実地においては所望されない反射光を、光学的ノッチフィルタを用いて抑制することが知られている。これらのフィルタは、同様に反射光/迷光及び蛍光光における波長のずれを利用するものである。ノッチフィルタを用いることによって反射光/迷光の抑制は、8以上の光学的厚さに及ぶものであり、光学的厚さ7は、約0.00001%の透過に相当する。同時に、蛍光光の透過は99%を超える。
【0010】
前述の実施例を踏まえると、実地から公知である方法を用いることによって、励起波長が固定である場合に妨害となる反射光/迷光を対象となる蛍光光から効果的に分離することが可能である。しかしながら、複数の波長にて順次又は同時に励起が実施されるような複数の定義されたレーザ線を有するシステムを用いた場合、前述の方法は不十分である。このことは、反射信号が染料の蛍光帯域内に存在し得ることに起因するものである。この場合、フィルタリング又は分離によって蛍光信号の損失を生じる。さらにノッチフィルタ又はビームスプリッタの組み合わせが必要となる。そのため、これに対応する装置の費用は高額となる。さらに密接した線(zu-sammenliegenden Linien)の場合の効率は通常不十分である。
【0011】
欠点は、特にいわゆる白色光レーザを用いた場合に生じるものであるが、白色光レーザの使用がますます増えている理由は、その波長が、例えば470nm〜670nmの特定の範囲内において所望に調整可能なためである。特にこれまでは固定又は一定の波長にのみ対応するノッチフィルタがあるため、現在の技術を用いて可変でありながら反射光/迷光を効果的に抑制することは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は、光学装置の光路において検出信号を分離する方法を提供するという課題に基づくものであって、簡単な装置を用いて対象となる部分信号の良好な効率性を確保しながら定義可能な検出信号又は定義可能な検出信号の領域を十分良好に分離することが可能となるような方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述の課題は、請求項1に記載の特徴によって解決される。これにより包括的な(gattungsbildende)方法は、光学装置の光路において異なる信号が一定の時系列にて生成されるという特別な状況に基づくものである。本発明は、既知の又は特定/確認可能な時系列に基づいて信号の抑制又は分離が行われるため、対象となる分離された信号が十分良好な効率性を有しながら、さらなる目的に利用可能であることを特徴とする。
【0014】
再度注目すべき点は、本発明が基本的に、信号自体が生成される際の時系列に基づいた検出信号の分離に関するという点である。ここで検出信号の時系列が何によって生じたかということは重要ではない。また、信号の分離又は分割が実施される目的も重要ではない。
【0015】
実地から公知である方法とは異なり、ここでは時間依存的に、すなわち異なる信号の時系列を既知である状態又は特定した状態で作業が実施される。
【0016】
基本的に、検出信号はいかなる種類の信号であってもよい。数多くの具体的な利用例があるが、これらは検出信号が蛍光光及び反射光/迷光であり、これらにおいては前述の実施例を踏まえた場合、光の分離の問題が特に重要な意味をもつ。
【0017】
したがって本発明の方法においては、蛍光光を発光するのに適した試料をパルス状の励起光を用いて励起することによって、パルス状の励起に基づいて蛍光光と反射光/迷光の定義された時系列が期待される。いずれにしても試料から蛍光光が発光され、反射光/迷光が試料やレンズなどにて散乱される。蛍光信号及び反射信号は、励起光のパルスに対して時間的に定義された系列にて生成されるため、蛍光光及び励起光の分離を信号の時系列に基づいて、すなわち時間的分離に基づいて実施することが可能である。
【0018】
蛍光信号は広範な用途に利用可能である。すなわち、蛍光信号は、例えば蛍光相関分光法(FKS)の範疇における計測に用いることが可能である。このような用途の範疇においては蛍光強度の変動によって情報が得られる。例えば拡散定数、濃度又は異なる拡散を行う種別間の結合などが計測される。ここでは共焦点蛍光顕微鏡を利用する。
【0019】
同様に蛍光信号を蛍光寿命法(FLIM技術)、具体的にはイオン感受性を有する蛍光染料を用いて利用することも可能である。ここでは試料の細胞間におけるイオン濃度が計測される。その場合、励起された状態における電子の持続時間の平均である蛍光寿命がイオン濃度によって左右されるという事実を利用する。
【0020】
極めて有利な形で分離された又は調整された蛍光信号を、特に共焦点蛍光顕微鏡法での画像形成に用いることが可能である。ここでは染料をドーピングした試料の放射率を利用した高解像度の画像形成である。
【0021】
基本的に、本発明の方法を使用すると、特に蛍光顕微鏡法にて検出光路内の、すなわち蛍光試料からレンズを介して到達する蛍光光及び反射光が検出器に照射されるように装置を構成することができる。ここに照射される光子は、電気信号に変換され、下流側に接続された積分器で積分又は加算され、画像形成のため画素に割り当てられる。したがって本発明の方法は、検出器の後、具体的には検出器と積分器との間において反射信号が分離又はフィルタリングされるという点で、従来技術とは異なる。前述のとおり、フィルタリング又は分離は、時系列的に、具体的には既知である蛍光信号及び反射信号/迷光信号の時間的な順序で実施される。
【0022】
極めて有利な形で蛍光信号から反射信号をフィルタリング又は分離するために、関数が励起光のパルスに同期されているゲートを用いることが可能である。換言すると、分離又はフィルタリングを行う構成要素の制御に励起のパルスが用いられ、この場合、基本的には、例えば反射信号などの必要とされない又は妨害となる信号を完全にフィルタリングすることも、又は異なる信号を互いに分離して、例えば独立した積分器に供給することも可能である。
【0023】
同期には、直接レーザドライバで取得される特別な同期信号を用いることができる。同様に検出信号を直接取得することも、又は例えば検出器、具体的には高速なフォトダイオードを用いて間接的に取得することも可能である。これらは励起光又は励起光の分割部分にて直接実施される。最終的には、励起光上又は励起光内にて計測が実施される。
【0024】
さらに好ましい形態においては、ゲート信号が蛍光信号に対して時間較正されることによって一義的な信号選択とその後の検出の割り当てを実現する。ゲート信号の較正は、極めて簡単にレーザ、又は光ダイオードとゲート又はスイッチとの間のケーブル長を調整することによって実施することができる。なお、「ゲート信号」という表現は、最も広義の意味で、すなわち分離又はフィルタリングを行う装置の制御との関連において理解されたい。
【0025】
さらにゲート信号は、好ましくは可変である同期信号の電気遅延によって、具体的には対応する電気装置を利用して較正されることも考えられる。このようなゲート信号の時間較正は、応用可能に個々に、具体的には対応する電子機器を利用することで調整することができる。
【0026】
さらに又は代替として、ソフトウェアを用いてユーザにより又は自動的に電気同期信号を変更することも考えられる。これは最適化の範疇において実施可能である。
【0027】
基本的には、単一の同期信号を用いて1つ又は2つ、又は複数の検出器を制御することが考えられる。特に異なる信号が(異なる方法で)さらに加工される場合には、少なくとも2つの検出器に異なる検出光を供給するために、又はそれぞれの検出器に所定の信号のみを実際にフィルタリング又は分離して供給するために、少なくとも2つの同期信号を用意するのが有利である。
【0028】
本発明の方法において、蛍光顕微鏡法との関連において光源がパルスを発するように作動することが重要である。その場合、異なる種類と品質の検出信号を生成することが可能なように、交互にパルスを発する光源を光源として用いるのがさらに有利である。必要な同期信号は、前述の実施例に応じて取得又は生成される。既に冒頭において、白色光レーザを用いることには、それ自体の波長が所定の領域でほぼ無制限に調整可能であるという利点があることを記載した。したがって白色光レーザは、異なる波長領域で照射又は励起を実施することが可能な励起の柔軟性という計り知れない利点を持つ。
【0029】
さらに、本方法を用いた装置の柔軟性が最大限確保されるように複数の定義されたレーザ線を用いて順次又は同時に励起が実施されることも有利な点である。
【0030】
例えば蛍光顕微鏡法にて蛍光信号などの光信号を検出するために光子計数検出器を用いることが可能である。同様に光電子増倍管を用いることも可能である。具体的なニーズに応じて広範な種類の検出器を用いることが可能である。
【0031】
検出器としてアバランシェフォトダイオード(APD)を用いることも可能である。
【0032】
ゲート信号の起動は、光子計数信号のエッジで実施することができる。
【0033】
さらに、特にPTMを用いる場合には信号の高さに依存しない時間的起動を行うため、定比率波抗弁別器を用いることも可能である。
【0034】
同様に、各用途に最適に適応させるため、ゲートの持続時間の可変調整も可能であり、この点で特別な利点を持つ。
【0035】
ゲートの代わりにスイッチを用いて信号を抑制するのではなく分離することも可能である。これにより、蛍光信号から反射信号を、又は交互に励起する場合は異なる色を分離することが可能となる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、光学装置の光路において検出信号を分離できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】共焦点蛍光顕微鏡で検出された反射信号と蛍光信号が一定期間毎に繰り返される時系列を示した概略図である。
【図2】図1における一定期間毎に繰り返される時系列、ゲート用制御信号の経路、及びゲートの出力信号を上下に示した概略図である。
【図3】本発明の方法に基づき動作する光学的装置の機能的構成要素の相互作用を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の教示内容を有利な形態で発展又は展開する方法は多様に存在する。これらについては、一方では請求項1に従属する請求項を、他方では以下の図面を参照した好ましい実施例の説明を参照されたい。図面を参照した本発明の好ましい実施例の説明に関連して、教示内容の好ましい発展例又は展開例についても概括的に説明する。
【実施例】
【0039】
図1は、それぞれ共焦点蛍光顕微鏡で検出された反射信号と蛍光信号が一定期間毎に繰り返される時系列が表れる形を示した概略図である。この図は自明のものである。まずは試料からの反射信号から始まる。その後、時間の経過とともに継続的に平坦化する蛍光信号が続いた後、顕微鏡からの反射信号が続くが、その場合の信号は、次の主パルス又は反射信号までの先行パルスであると理解することができる。最終的には一定時間毎に反復される時系列を有する連続図となる。
【0040】
図1の要点は、蛍光信号及び反射信号が励起レーザパルスに対して時間的に固定された距離を有するということである。これにより、具体的には共焦点蛍光顕微鏡法での反射信号及び蛍光光であるのか、又はそれ以外の時間的に分離可能な定義された異なる信号であるのかにかかわらず、本発明の方法によってそれぞれパルスの既知の又は特定可能又は確認可能な時系列に基づき各信号の抑制又は分離を実施することが可能となる。
【0041】
図2の上の図には、2つの期間を含んだ、一定期間毎に繰り返される図1の時系列が示されている。これは最終的には検出信号に関するものである。検出信号から得られる電気信号は、制御信号を用いて適宜ゲーティングされる。このゲーティングに関与する信号は、下の図に示されている。
【0042】
例えば直接励起光にて特定された同期信号に基づき行われるゲーティングに応じて、下の図に示すような出力がゲートにて定義され、この図によると下方へカーブする蛍光部分又は蛍光信号のみが残る。
【0043】
ここで再度、ゲーティングによる反射抑制以外にも本発明の教示内容に関連して他の利用方法もあることに注目されたい。したがって、例えば赤色と青色のレーザが交互にパルス駆動するような交互光源を極めて優れた形で組み合わせることが可能であり、その場合それぞれの蛍光信号は互いに分離することができる。こうして2つの信号を互いに独立して単一の検出器で検出することが可能となる。
【0044】
ここでは、信号を所定の時間にゲーティングにより抑制する代わりに、信号をスイッチを介して時間依存的に2つの積分器に分配する。
【0045】
クロストークする信号は減らすことができる。したがって、例えば青色のレーザ光の所定の割合が青色染料に加えて赤色染料も励起することになり、その逆もまた然りである。所定の用途では、この効果が計測結果を妨害するという影響を及ぼす。検出信号を時間的にゲーティングすることによって、波長だけではなくレーザパルスも検出器に割り当てることが可能である。このことは、赤色光を担当する検出器が、時間的にずらしてパルスを発する青色のレーザにより生成される蛍光信号に対して「盲目である」ことを意味し、その逆もまた然りである。さらなる所望の適用例が考えられる。
【0046】
図3は、本発明の方法を用いた光学的装置の基本構造と機能方法を概略図として示している。
【0047】
蛍光励起に用いられるレーザ光1は、パルス状のレーザ2によって提供される。励起光/照明光として機能するレーザ光1は、適当な光学系3を介して試料4(生体試料であってもよい)に到達する。試料4は、蛍光性の染料を用いてマーキングされている。したがって、試料4に存在する蛍光染料をレーザ光1が励起して光を発光させる。以下で検出光5と簡潔に称する、戻り方向の光は、一方では蛍光染料の発光から得られる蛍光光6と、他方では試料4からの別の反射光7とを含む。検出光5が光学系3を通過する又は通り抜ける際に、反射光7は光学系3からの別の反射又は散乱を追加される。したがって蛍光光6とともに別の反射又は散乱を補充された反射光7が、検出器8に到達する。
【0048】
従来の光学的装置と比べると、検出器8と前記検出器8の電気信号を積分又は加算する積分器9との間にはゲート10が設けられており、このゲートを用いて、同期信号11によって異なる信号を定義された時系列にて検出光から得られる全信号からフィルタリング又は互いに分離することができる。いずれにしても、ゲート10は励起光のパルスに同期されており、同期信号11は直接レーザドライバで取得することができる。
【0049】
したがって、積分器9に到達するのはゲート10によって許可された又はフィルタリングされなかった信号であり、ここで選択した共焦点蛍光顕微鏡の実施例では蛍光信号だけであり、これらが積分器9で加算され、その後の画像形成12に利用される。
【0050】
本発明のさらなる有利な実施例については、繰り返しを避けるために本明細書の概略部分と添付の特許請求の範囲を参照されたい。
【0051】
最後に、本発明の前述の説明は、特許請求された教示内容に関する考察を目的として用いられているにすぎず、発明を限定するものではないことを強く主張する。
【符号の説明】
【0052】
1 レーザ光
2 パルス状レーザ
3 光学系
4 試料、生体試料
5 検出光
6 蛍光光(5の一部)
7 反射光(5の一部)
8 検出器
9 積分器
10 ゲート、ゲーティング
11 同期信号
12 画像形成

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる信号が一定の時系列にて生成される光学的装置の光路において検出信号を分離する方法であって、
既知の又は特定可能/確認可能な時系列に基づいて信号の抑制又は分離が実施されること、
を特徴とする光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項2】
前記検出信号が蛍光光及び反射光/迷光を生じる信号であること、
を特徴とする請求項1に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項3】
蛍光光を発光するのに適した試料をパルス状の励起光を用いて励起し、該蛍光光が試料から発光されて反射光が試料及び光学系上又は光学系中にて散乱され、蛍光信号及び反射信号が励起光のパルスに対して時間的に定義された系列にて生成される方法であって、前記分離が信号の時系列に基づいて、すなわち時間的分離に基づいて実施されること、
を特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項4】
蛍光信号が、例えば蛍光相関分光法(FKS)又は蛍光寿命法(FLIM技術)の範疇における計測に用いられるか、又は前記蛍光信号が特に好ましくは共焦点蛍光顕微鏡法での画像形成に用いられること、
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項5】
蛍光光と反射光が検出器に照射され、そこに照射される光子から得られる電気信号を下流に接続された積分器で積分又は加算し、画素に割り当てる光学的装置の光路において検出信号を分離する方法であって、
反射信号が前記検出器と前記積分器との間でフィルタリングにより除去され、
関数が励起光のパルスと適切に同期されているゲートを用いて該フィルタリングを実施することが可能であること、
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項6】
前記同期には、
直接レーザドライバで取得される同期信号、
又は、好ましくは高速なフォトダイオードである検出器を介して励起光から特定される同期信号、
が用いられること、
を特徴とする、請求項5に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項7】
ゲート信号が蛍光信号に対して時間較正されていること、
を特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項8】
ゲート信号の較正が、レーザ(フォトダイオード)とゲート(フィルタ)との間のケーブル長を調整することによって実施されることを特徴とする、請求項7に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項9】
ゲート信号が、同期信号の好ましくは可変である電気遅延によって較正されること、
を特徴とする、請求項7に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項10】
前記同期信号の電気遅延がソフトウェアを用いて較正されること、
を特徴とする、請求項9に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項11】
少なくとも2つの検出器に異なる検出光を供給するために少なくとも2つの同期信号を用意すること、
を特徴とする、請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項12】
交互にパルスを発する光源が光源として用いられること、
を特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項13】
レーザ光源、具体的には白色光レーザが光源として用いられること、
を特徴とする、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項14】
複数の定義されたレーザ線を用いて順次又は同時に励起が実施されること、
を特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。
【請求項15】
検出器として光子計数検出器及び/又は光電子増倍管を用いること、
を特徴とする、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の光学的装置の光路において検出信号を分離する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−42467(P2012−42467A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175828(P2011−175828)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(511196652)ライカ マイクロシステムズ ツェーエムエス ゲーエムベーハー (1)
【氏名又は名称原語表記】Leica Microsystems CMS GmbH
【Fターム(参考)】