説明

光拡散性蛍光粒子含有成形体

【課題】光拡散性、耐湿性、耐熱性に優れ、且つ全光線透過率の低下が少なく、しかも、拡散光の透過効率が高い光拡散性蛍光粒子含有成形体を提供する。
【解決手段】透明基材樹脂に光拡散性蛍光粒子が配合されてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体であって、前記光拡散性蛍光粒子は、前記透明基材樹脂との屈折率差が0.01〜0.10である蛍光色素を含む重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子であり、
(式) 拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で表される拡散光透過率の値が80%以上とされてなることを特徴とする光拡散性蛍光粒子含有成形体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明基材樹脂に光拡散性蛍光粒子が配合されてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体に関するものである。更に詳しくは、該光拡散性蛍光粒子として、蛍光色素を含有した重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子が用いられてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具カバー、レンズ、導光板、ビデオディスク、プロジェクションテレビ用スクリーン等の光学用部品、化粧品容器、自動販売機の前面板、看板、商品ディスプレイ、卓上容器等の各種成形体においては、母材として種々の樹脂、特に、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられている。
【0003】
ところで、各種成形体においては、その意匠性等商品価値を高めるために、樹脂に光拡散性粒子を配合することによって光拡散性の向上が図られている。
【0004】
従来、この種の光拡散性粒子としては、ガラス、炭酸カルシウム、シリカ等の無機粒子、あるいはアクリル樹脂、スチレン樹脂のみからなる樹脂粒子が用いられている。しかしながら、これらの光拡散性粒子を用いた成形体においては、透明性が低下するとともに、光拡散性向上の点においても十分とは言い難いという問題を有している。
【0005】
この問題に対して、特許文献1には、樹脂粒子中に500nm以下のシリカ粒子を分散させた複合粒子が提案されている。しかしながら、斯かる複合粒子によれば、光拡散性向上に優れているものの、拡散光の透過率が低くなるという問題がある。
【0006】
一方、従来より、エネルギーを吸収して励起した電子が、基底状態へ戻る際に余分なエネルギーとして電磁波を放射するような材料は、吸収と放出のエネルギーの違いから波長変換能を有しており、色変換色素(波長変換色素)として、染料、顔料、光学フィルタ、農業用フィルム等に用いられており、有機化合物においては吸収及び放射の波長が無機化合物に比較して制御しやすいため、盛んに研究されてきた。特に吸収したエネルギーを蛍光として放射する化合物は蛍光色素と呼ばれ、可視光の蛍光を放射するものは実用性が高く、例えば、ディスプレイ等の表示装置、蛍光灯等の照明装置、生物学及び医学におけるマーカーとしての用途に用いることができる。
【0007】
蛍光色素はその用途上、高い耐久性(耐湿性、耐熱性等)が求められている。また、樹脂中に添加して用いられることが多く、樹脂中において蛍光強度が高いことが望ましい。
【0008】
特許文献2には、希土類錯体を蛍光色素とした波長変換フィルムが例示されているが、封止材として用いられているエチレンビニルアセテートと共に加水分解しやすく、たちまち劣化してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−265580号公報
【特許文献2】特開2006−303033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記従来の問題点に鑑み、本発明は、光拡散性、耐湿性、耐熱性に優れ、且つ全光線透過率の低下が少なく、しかも、拡散光の透過効率が高い光拡散性蛍光粒子含有成形体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、下記手段により上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、透明基材樹脂に光拡散性蛍光粒子が配合されてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体であって、前記光拡散性蛍光粒子は、前記透明基材樹脂との屈折率差が0.01〜0.10である重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子からなり、
(式) 拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で表される拡散光透過率の値が80%以上とされてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体を提供する。
本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、拡散光透過率が80%以上であることによって、例えば、これを用いた液晶ディスプレイ等では、バックライトからの光の損失が少ないため消費電力を抑えることができる。
尚、本明細書において、透明には、半透明も含まれる。また、光拡散性蛍光粒子とは、樹脂に配合することにより、未配合のものよりも成形体の光拡散性を向上させるとともに、吸収したエネルギーの一部を蛍光として放射する粒子を意味する。本発明の光拡散性蛍光粒子は、蛍光色素が重合性ビニル系モノマー由来の重合粒子中に取り込まれていることで、耐湿性、耐熱性に優れる。
更に、本発明において、前記光拡散性蛍光粒子の配合量は、前記透明基材樹脂100質量部(紫外線吸収剤等の各種添加剤を除く樹脂成分100質量部)に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。斯かる範囲であれば、より確実に、光拡散性に優れ且つ全光線透過率の低下が少なく、しかも、拡散光透過率が80%以上のものとすることができる。
【0012】
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)透明基材樹脂に光拡散性蛍光粒子が配合されてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体であって、前記光拡散性蛍光粒子は、前記透明基材樹脂との屈折率差が0.01〜0.10である蛍光色素を含む重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子であり、
(式) 拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で表される拡散光透過率の値が80%以上とされてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体。
(2)光拡散性蛍光粒子の配合量が、透明基材樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部である(1)に記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。
(3)光拡散性蛍光粒子が、蛍光色素を溶解又は分散させたビニルモノマーを、乳化重合又は、懸濁重合により球状樹脂とした粒子である(1)又は(2)に記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。
(4)蛍光色素が、有機蛍光体又は希土類金属錯体である(1)〜(3)のいずれかに記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、光拡散性、耐湿性、耐熱性に優れ、且つ全光線透過率の低下が少なく、しかも拡散光の透過効率が高い光拡散性蛍光粒子含有成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】シート状に成形された本発明の光拡散性粒子含有成形体の一実施形態を示す断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施の形態は本発明の趣旨をより良く理解させるためのものであり、特に制限がない限り発明内容を制限するものではない。
本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、図1に例示されるように、透明基材樹脂1に光拡散性蛍光粒子2が配合されて構成されてなり、
(式) 拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で表される拡散光透過率の値が80%以上とされている。
【0016】
光拡散性蛍光粒子2は、透明基材樹脂1との屈折率差が0.01〜0.10である蛍光色素を含む重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子で、好ましくは、球状又は略球状とされている。
【0017】
本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、通常、光拡散性蛍光粒子と透明基材樹脂とを混合し、溶融混練して、押出成形、射出成形等の成形方法により得られる。
本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体において、光拡散性蛍光粒子の配合割合は、透明基材樹脂100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜15質量部、更に好ましくは1〜15質量部である。配合割合が30質量部を上回ると、成形体の製造が難しくなるため好ましくない。また、0.1質量部を下回ると、拡散光透過率を80%以上に調製し難くなり好ましくない。
尚、斯かる配合割合の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、斯かる割合で透明基材樹脂と光拡散性蛍光粒子とを混合し、成形することにより得られる。
【0018】
本発明において、透明基材樹脂としては、通常、熱可塑性樹脂が使用され、該熱可塑性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸アルキル−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、優れた透明性が求められる場合には、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸アルキル−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記透明基材樹脂は、前記光拡散性蛍光粒子との屈折率差が0.01〜0.1の範囲、好ましくは0.02〜0.1の範囲となるものが選択されて用いられる。
屈折率差が0.01未満である場合、十分なヘイズが得られず、拡散光透過率が80%未満となり好ましくない。また、屈折率差が0.1より大きくなる場合、成形体の光拡散性が高くなりすぎ、全光線透過率が著しく低下する。
尚、前記透明基材樹脂には、紫外線吸収剤、熱安定剤、着色剤、フィラー等の添加剤が微量添加されていてもよい。
【0019】
前記光拡散性蛍光粒子は、蛍光色素を溶解又は分散させた重合性ビニル系モノマーを、乳化重合又は、懸濁重合させることで得られる。
【0020】
本発明に用いられる蛍光色素としては、用途に応じて好ましい蛍光性を有する化合物であれは、特は制限ない。
【0021】
例えば、希土類金属の有機錯体を好ましく挙げることができる。中でも波長変換効率の観点から、ユーロピウム錯体及びサマリウム錯体の少なくとも1種であることが好ましい。
また有機錯体を構成する配位子としては特に制限はなく、用いる金属に応じて適宜選択することができる。中でもユーロピウム及びサマリウムの少なくとも1種と錯体を形成可能な配位子であることが好ましい。
【0022】
本発明では、配位子を限定するものではないが、中性配位子である、カルボン酸、含窒素有機化合物、含窒素芳香族複素環式化合物、β−ジケトン類、及びホスフィンオキサイドから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また希土類錯体の配位子として、一般式 RCOCHRCOR(式中、Rはアリール基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アラルキル基又はそれらの置換体を、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アラルキル基又はアリール基を、Rはアリール基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アラルキル基又はそれらの置換体をそれぞれ示す)で表わされるβ−ジケトン類を含有してもよい。
【0023】
β−ジケトン類としては、具体的にはアセチルアセトン、パーフルオロアセチルアセトン、ベンゾイル−2−フラノイルメタン、1,3−ビス(3−ピリジル)−1,3−プロパンジオン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、ベンゾイルアセトン、5−クロロスルフォニル−2−テノイルトリフルオロアセトン、ジ(4−ブロモ)ベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、d,d−ジカンフォリルメタン、1,3−ジシアノ−1,3−プロパンジオン、p−ビス(4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−1,3−ヘキサンジノイル)ベンゼン、4,4′−ジメトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン、ジナフトイルメタン、ジピバロイルメタン、ビス(パーフルオロ−2−プロポキシプロピオニル)メタン、1,3−ジ(2−チエニル)−1,3−プロパンジオン、3−(トリフルオロアセチル)−d−カンファー、6,6,6−トリフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−ヘキサンジオン、1,1,1,2,2,6,6,7,7,7−デカフルオロ−3,5−ヘプタンジオン、6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオン、2−フリルトリフルオロアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、3−(ヘプタフルオロブチリル)−d−カンファー、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ヘキサンジオン、4−メトキシジベンゾイルメタン、4−メトキシベンゾイル−2−フラノイルメタン、6−メチル−2,4−ヘプタンジオン、2−ナフトイルトリフルオロアセトン、2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール、5,6−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、1−フェニル−3−メチル−4−ベンゾイル−5−ピラゾール、1−フェニル−3−メチル−4−(4−ブチルベンゾイル)−5−ピラゾール、1−フェニル−3−メチル−4−イソブチリル−5−ピラゾール、1−フェニル−3−メチル−4−トリフルオロアセチル−5−ピラゾール、3−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−2,4−ペンタンジオン、3−フェニル−2,4−ペンタンジオン、3−[3′,5′−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−1−(9−フェナンチル)−1−プロパン−1,3−ジオン、5,5−ジメチル−1,1,1−トリフルオロ−2,4−ヘキサンジオン、1−フェニル−3−(2−チエニル)−1,3−プロパンジオン、3−(t−ブチルヒドロキシメチレン)−d−カンファー、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,2,2,3,3,7,7,8,8,9,9,9−テトラデカフルオロ−4,6−ノナンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、4,4,4−トリフルオロ−1−(2−ナフチル)−1,3−ブタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタンジオン、2,2,6−トリメチル−3,5−ヘプタンジオン、2,2,7−トリメチル−3,5−オクタンジオン、4,4,4−トリフルオロ−1−(チエニル)−1,3−ブタンジオン(TTA)、1−(p−t−ブチルフェニル)−3−(N−メチル−3−ピロール)−1,3−プロパンジオン(BMPP)、1−(p−t−ブチルフェニル)−3−(p−メトキシフェニル)−1,3−プロパンジオン(BMDBM)、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、べンゾイルアセトン、ジべンゾイルアセトン、ジイソブチロイルメタン、ジビパロイルメタン、3−メチルペンタン−2,4−ジオン、2,2−ジメチルペンタン−3,5−ジオン、2−メチル−1,3−ブタンジオン、1,3−ブタンジオン、3−フェニル−2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフロロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフロロ−5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、2−アセチルシクロペンタノン、2−アセチルシクロヘキサノン、1−ヘプタフロロプロピル−3−t−ブチル−1,3−プロパンジオン、1,3−ジフェニル−2−メチル−1,3−プロパンジオン、又は1−エトキシ−1,3−ブタンジオン等が挙げられる。
【0024】
希土類錯体の中性配位子の含窒素有機化合物、含窒素芳香族複素環式化合物、ホスフィンオキサイドとしては、たとえば、1,10−フェナントロリン、2−2′−ビピリジル、2−2′−6,2″−ターピリジル、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリ−n−ブチルホスフィンオキサイド、トリ−n−オクチルホスフィンオキサイド、トリ−n−ブチルホスフェート等が挙げられる。
【0025】
上記のような配位子を有する希土類錯体として、中でも波長変換効率の観点から、例えば、Eu(TTA)Phen、Eu(BMPP)Phen、Eu(BMDBM)Phen、等を好ましく利用できる。
Eu(TTA)Phenの製造法は、例えば、Masaya Mitsuishi, Shinji Kikuchi, Tokuji Miyashita, Yutaka Amano, J.Mater.Chem.2003, 13, 285−2879に開示されている方法を参照できる。
【0026】
有機蛍光体を用いる場合は、例えば、赤色系の発光を得たい場合は、4−ジシアノメチレン−2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTI)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−tert−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)やペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン等、600nmから680nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を発光物質として用いればよい。
【0027】
また、緑色系の発光を得たいときは、N,N′−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6やクマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)等、500nmから550nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を発光物質として用いればよい。
【0028】
また、青色系の発光を得たいときは、9,10−ビス(2−ナフチル)−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9′−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−ガリウム(略称:BGaq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)等、420nmから500nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を発光物質として用いればよい。
【0029】
前記重合性ビニル系モノマーとしては、形成される光拡散性蛍光粒子と透明基材樹脂との屈折率差が0.01〜0.1の範囲、好ましくは0.02〜0.1の範囲となるようなエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であれば特に制限はなく、重合反応した際にビニル樹脂、特にアクリル樹脂又はメタクリル樹脂になり得るアクリルモノマー、メタクリルモノマー、アクリルオリゴマー、メタクリルオリゴマー等を特に制限なく用いることができる。本発明において好ましくは、アクリルモノマー、及びメタクリルモノマー等が挙げられる。
【0030】
アクリルモノマー、及びメタクリルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、これらのアルキルエステルが挙げられ、またこれらと共重合し得るその他のビニル化合物を併用しても良く、1種単独でも、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
【0031】
アクリル酸アルキルエステル、及びメタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸無置換アルキルエステル及びメタクリル酸無置換アルキルエステル;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート;多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物(例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジ(メタ)アクリレート等);グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート等);多価カルボン酸(例えば、無水フタル酸)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する物質(例えば、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)とのエステル化物;アクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル);ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物等);これらのアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換したアクリル酸置換アルキルエステル又はメタクリル酸置換アルキルエステル;等が挙げられる。
【0032】
また、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルと共重合し得るその他のビニル化合物としては、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。これらのビニルモノマーは、1種単独でも、2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0033】
本発明におけるビニル化合物としては、形成される樹脂粒子の屈折率が所望の値になるように適宜選択することが好ましく、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及びメタクリル酸プロピルから選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。
【0034】
(ラジカル重合開始剤)
本発明においてはビニル化合物を重合させるためにラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、特に制限なく通常用いられるラジカル重合開始剤を用いることができる。例えば、過酸化物等が好ましく挙げられる。具体的には、熱により遊離ラジカルを発生させる有機過酸化物やアゾ系ラジカル開始剤が好ましい。
有機過酸化物としては例えば、イソブチルパーオキサイド、α,α′ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルネオデカノエート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ(エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネート、t−ヘキシルネオデカノエート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、サクニックパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイル)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、m−トルオノイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサノン、2,2−ビス(4,4−ジブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α,α′ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等を使用することができる。
アゾ系ラジカル開始剤としては、たとえば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、別名:V−60)、2,2′−アゾビス(2−メチルイソブチロニトリル)(別名:V−59)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(別名:V−65)、ジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)(別名:V−601)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(別名:V−70)等が挙げられる。
【0035】
ラジカル重合開始剤の使用量は、前記ビニル化合物の種類や形成される樹脂粒子の屈折率等に応じて適宜選択することができ、通常用いられる使用量で使用される。具体的には例えば、ビニル化合物に対して0.01〜2質量%で使用することができ、0.1〜1質量%で使用することが好ましい。
【0036】
本発明において、前記複合粒子は、その大きさ及び形状が特に限定されるものではないが、成形体が、看板や容器等として用いられる場合には、粒径:1〜100μmが好ましく、成形体が、光学部品、特に、液晶ディスプレイやプロジェクションテレビ等において高精細な画像表示等の精密さが求められる光学部品に用いられる場合には、粒径:3〜50μmが好ましい。
粒径:3〜50μmであれば、より均一な拡散光や高い全光線透過率を得られ、また、ディスプレイ等の高精細な画像が求められる分野においては、粒径:3〜30μmとより小さい粒子の方が精細な画像が得られるためである。
光拡散性蛍光粒子の粒径は、後述する製造方法において、モノマー組成物と水との混合条件、懸濁安定性や界面活性剤等の添加量及び上記攪拌機の攪拌条件、分散条件を調整することにより調整し得る。
【0037】
尚、本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、本発明の効果を阻害しない範囲において、前記蛍光粒子に加えて、樹脂粒子(樹脂単独の粒子)や無機粒子が配合されていてもよい。
【0038】
本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、光拡散性蛍光粒子と透明基材樹脂とを混合し溶融混練して、押出成形、射出成形等の成形方法により所定の形状に成形して、光拡散性粒子含有成形体とする。
【実施例】
【0039】
以下に、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0040】
〔実施例1〕
<蛍光色素の合成>
まず、蛍光色素を合成する。4,4,4−トリフルオロ−1−(チエニル)−1,3−ブタンジオン(TTA)200mgを7mlのエタノールに溶解し、ここへ1Mの水酸化ナトリウム1.1mlを加え混合した。7mlのエタノールに溶かした6.2mgの1,10−フェナントロリンを先の混合溶液に加え、1時間攪拌した後、EuCl・6HOを103mgを含有する3.5ml水溶液を加え、沈殿物を得る。これをろ別し、エタノールで洗浄し、乾燥をし、蛍光色素Eu(TTA)Phenを得た。
【0041】
<光拡散性蛍光粒子の作製>
上記の蛍光色素Eu(TTA)Phenを1g、メタクリル酸メチルを100g、熱ラジカル開始剤であるラウロイルパーオキサイドを0.2gを、200mlスクリュー管に入れ、超音波洗浄器とミックスローターを用いて、攪拌混合した。冷却管をつけたセパラブルフラスコにイオン交換水:500g、界面活性剤としてポリビニルアルコール1.8質量%水溶液:4gを加え、攪拌した。これに先に調整したメタクリル酸メチルの混合液を加え、ホモジナイザーを用い、8000rpmで20秒間攪拌して、モノマー組成物を微分散させた。これを200rpmで攪拌しながら、60℃に加熱し、10時間反応させた。この懸濁液中の懸濁粒子の粒径をBeckman Coulter社製のレーザー回折散乱粒度分布測定装置、商品名:LS13320を用い、測定すると、体積平均径が、20μmであった。沈殿物をろ別し、イオン交換水で洗浄し、60℃で乾燥させ、懸濁重合による光拡散性蛍光粒子を得た。
【0042】
<光拡散性蛍光粒子含有成形体の作製>
作製した光拡散性蛍光粒子を、エチレン−酢酸ビニル樹脂(東ソー株式会社製、商品名:ウルトラセン634(「ウルトラセン」は登録商標):屈折率1.487):300gに対して30g添加し、フードミキサーにて3分間ブレンド後、射出成形機に供給して射出成形し、長さ:100mm、幅:50mm、厚さ:2mmの成形体を得た。
【0043】
<全光線透過率、ヘイズ、拡散光透過率の測定>
成形品の全光線透過率及びヘイズを、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、商品名:NDH−2000(JIS K7105に準拠))により測定した。また、拡散光透過率は、全光線透過率のうちの拡散光が占める割合であり、該拡散光透過率を
拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で示される式により求めた。
【0044】
<屈折率測定方法>
1.光拡散性蛍光粒子の屈折率測定方法
スライドガラス上に、光拡散性蛍光粒子を0.001gのせ、刊行物「アタゴ屈折計データブック」(株式会社アタゴ発行)より任意に選出した屈折率の液体有機化合物:0.2mlで該粒子を分散させ、サンプルプレートを作製した。
次に、各サンプルプレートを光学顕微鏡にセットし、光源にナトリウムランプを用いて観察し、各液体有機化合物の屈折率既知の温度において、粒子の輪郭が見えなくなることを確認し、このとき用いた液体有機化合物の屈折率を、粒子の屈折率とした。尚、液体有機化合物及びその屈折率として、上記刊行物には、例えば、「フリフリルアミン(17℃)・・・屈折率1.4900、p−ジエチルベンゼン ・・・屈折率1.4948」と記載されているが、屈折率としては、小数点第4位を四捨五入したものを採用した。また、p−ジエチルベンゼンの如く、特に温度が記載されていないものについては、20℃において粒子の輪郭の有無を確認した。
2.透明基材樹脂の屈折率測定方法
透明基材樹脂を粒子状(1粒当たり1mg以下程度)に粉砕したものを、上記光拡散性蛍光粒子の場合と同様の方法により測定した。
【0045】
<光拡散性蛍光粒子含有成形体の発光高温高湿耐性の評価>
作製した光拡散性蛍光粒子含有成形体にアズワン株式会社製のハンディーUVランプ、商品名:SLUV−4の365nmの光を照射し、赤色発光の有無を観察した。観察した光拡散性蛍光粒子含有成形体を85℃、85%相対湿度に調整された恒温恒湿槽に入れ、適当な時間をおいて同様な観察をした。
【0046】
作製した光拡散性蛍光粒子含有成形体の透過率、ヘイズ及び拡散光透過率、発光高温高湿耐性の評価結果を表1に示す。
【0047】
〔比較例1〕
実施例1の<光拡散性蛍光粒子含有成形体の作製>で、実施例の光拡散性蛍光粒子のところを、蛍光色素Eu(TTA)Phenをそのまま0.3gとし、以下同様の手順、方法で、成形体の作製を行った。更に実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズ、拡散透過率、発光高温高湿耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0048】
〔比較例2〕
光拡散性蛍光粒子を配合せず、エチレン−酢酸ビニル樹脂のみを用いて実施例1と同様にして成形体を得た。更に実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズ、拡散透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】

【0050】
表1から明らかなように、本発明の光拡散性蛍光粒子含有成形体は、高い全光線透過率を保持し、高いヘイズが得られている為、拡散光透過率が80%以上と高く、効果的に拡散光が透過しているものと認められる。また、蛍光色素の高温高湿耐性も向上していることが認められた。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の光拡散性粒子含有成形体は、太陽電池用波長変換フィルム、照明器具カバー、レンズ、導電板、ビデオディスク、プロジェクションテレビ用スクリーン等の光学用部品、化粧品容器、自動販売機の前面板、看板、商品ディスプレイ、卓上容器等に用いられ得る。
【符号の説明】
【0052】
1・・・透明基材樹脂
2・・・光拡散性蛍光粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基材樹脂に光拡散性蛍光粒子が配合されてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体であって、前記光拡散性蛍光粒子は、前記透明基材樹脂との屈折率差が0.01〜0.10である蛍光色素を含む重合性ビニル系モノマー由来の重合体粒子であり、
(式) 拡散光透過率(%)=全光線透過率(%)×ヘイズ(%)×0.01
で表される拡散光透過率の値が80%以上とされてなる光拡散性蛍光粒子含有成形体。
【請求項2】
光拡散性蛍光粒子の配合量が、透明基材樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部である請求項1に記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。
【請求項3】
光拡散性蛍光粒子が、蛍光色素を溶解又は分散させたビニルモノマーを、乳化重合又は、懸濁重合により球状樹脂とした粒子である請求項1又は2に記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。
【請求項4】
蛍光色素が、有機蛍光体又は希土類金属錯体である請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散性蛍光粒子含有成形体。

【図1】
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【公開番号】特開2013−64767(P2013−64767A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201830(P2011−201830)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000004455)日立化成株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】