説明

光源ユニット及び分析装置

【課題】製造コストを抑制しつつ、光源からの光を分岐し得る、光源ユニット、及びそれを備えた分析装置を提供することにある。
【解決手段】光源ユニット10は、光源40と、光源40から出射された光の照度分布を均一化させる照度均一化素子20と、照度均一化素子20から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子30とを備えている。照度均一化素子20は、第1の光透過性材料で形成された単一のコア層21と、第1の光透過性材料よりも屈折率が低い第2の光透過性材料で形成され、且つ、コア層21の周囲を覆うクラッド層22とを備えているのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学分析に用いられる光源ユニット、及びそれを備えた分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光を利用した光学的分析は、多くの分野において利用されている。光学的分析の代表的な例としては、吸光光度法が知られている。吸光光度法は、物質毎に、吸収する光の波長が異なることを利用した分析方法である。吸光光度法では、試料の入った反応室に、特定波長の光が照射され、反射光又は透過光の強度が測定される。そして、測定値から試料の吸光度が求められ、求められた吸光度から含有物質の濃度が特定される。
【0003】
また、このような吸光光度法を実行するため、種々の分析装置が提案されている。例えば、特許文献1は、複数個の反応室と、光源と、光学系とを備えた分析装置を開示している。特許文献1に開示の分析装置では、光学系は、光ファイバカプラと、それから分岐した複数の光ファイバアレイとを備えている。そして、光ファイバカプラの入力側は光源に向けられ、各光ファイバアレイの照射側は反応室に向けられている。
【0004】
従って、特許文献1に開示された分析装置では、光源が出射した光は、光ファイバカプラによって分岐され、その後、各反応室に導かれる。特許文献1に開示された分析装置を用いれば、光源を一度発光させるだけで、複数個の試料に対して同時に吸光度を求めることができる。
【0005】
また、特許文献2は、分析装置に用いられる光源装置の一例を開示している。特許文献2に開示された光源装置は、主に、光源と、集光レンズと、照度均一化素子と、ビームスプリッタと、検査用受光素子と、光量検出用の受光素子とを備えている。特許文献2に開示された光源装置では、光源から出射された光は、集光レンズによって集光されたのち、照度均一化素子に入射する。そして、光源からの光は、照度均一化素子を通過した後、ビームスプリッタによって分岐され、一方は検査用受光素子によって受光され、他方は光量検出用の受光素子によって受光される。
【0006】
特許文献2に開示された光源装置を用いれば、光量検出用の受光素子から信号に基づいて、光源の光量を制御することができる。特許文献2に開示された光源装置は、光量の厳密な調節が求められる分析装置に有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−285999号公報
【特許文献2】特開2005−070021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述した特許文献1に開示の分析装置では、光学系として、光ファイバカプラが備えられるが、光ファイバカプラの作製には光ファイバ同士を溶融させて結合させる必要がある。このため、特許文献1に開示の分析装置には、製造コストが高いという問題がある。
【0009】
また、上述した特許文献2に開示の光源装置では、高価なビームスプリッタが必要となるため、この光源装置を備えた分析装置においても、製造コストが高いという問題がある。更に、特許文献2に開示の光源装置においては、集光レンズの光軸に合わせてビームスプリッタを配置する必要があり、組み立て調整が難しく、この点でも分析装置の製造コストを引き上げてしまう。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、製造コストを抑制しつつ、光源からの光を分岐し得る、光源ユニット、及びそれを備えた分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明における光源ユニットは、光源と、前記光源から出射された光の照度分布を均一化させる照度均一化素子と、前記照度均一化素子から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明における分析装置は、光源ユニットと、反応室と、光量検出用の受光素子とを備え、前記光源ユニットは、前記光源から出射された光の照度分布を均一化させる照度均一化素子と、前記照度均一化素子から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子と、を備え、前記分岐光の一つは前記反応室へと導かれ、別の前記分岐光は前記光量検出用の受光素子へと導かれている、ことを特徴とする。
【0013】
以上の特徴により、照度均一化素子による照度分布の均一化により、光源から出射された光は合波(ミキシング)されて、高出力、高輝度な一つの光束となる。そして、このような光束から、分岐光が得られるので、各分岐光は、発光源の揺らぎに対しても同調する。このことから、本発明が、多チャンネルを有する分析装置に適用された場合は、光源ユニットに由来する測定間差が軽減され、高精度な測定が可能となる。
【0014】
上記本発明における光源ユニット及び分析装置では、前記2以上の分岐光それぞれの光量が、前記2以上の分岐光の全部または一部において一致するように、前記分岐素子が、前記照度均一化素子から出射された光を分岐する、のが好ましい。
【0015】
また、前記光源としては、発光ダイオードが挙げられる。更に、具体的には、前記発光ダイオードとしては、端面発光ダイオード、点光源発光ダイオード、及び面発光ダイオードが挙げられる。
【0016】
上記本発明における光源ユニット及び分析装置は、前記照度均一化素子が、第1の光透過性材料で形成された単一のコア層と、前記第1の光透過性材料よりも屈折率が低い第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記コア層の周囲を覆うクラッド層とを備えている、態様とするのが好ましい。この場合、光源ユニット、ひいては分析装置の製造コストの低減が可能となる。
【0017】
また、上記の場合、前記分岐素子が、前記第1の光透過性材料で形成された複数のコア層と、前記第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層とを備え、前記複数のコア層は、それぞれの一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されている、のが好ましい。更に、前記照度均一化素子の前記コア層が、前記分岐素子の前記複数のコア層と一体的に形成され、前記照度均一化素子の前記クラッド層が、前記分岐素子の前記クラッド層と一体的に形成されている、のが特に好ましい。これらの場合は、よりいっそう、光源ユニット及び分析装置の製造コストの低減が可能となる。
【0018】
更に、前記分岐素子は、複数の光導波路と、前記複数の光導波路それぞれの一端を前記照度均一化要素の前記コア層の出射面に向けた状態で、前記複数の光導波路を保持する、保持部材と、を備えていても良い。この場合も、光源ユニット、ひいては分析装置の製造コストの低減が可能となる。
【0019】
また、上記本発明における光源ユニット及び分析装置は、前記光源が、P型の半導体層と、前記P型の半導体層に接合されているN型の半導体層と、光反射層とを備え、前記光反射層は、更に、前記P型の半導体層及び前記N型の半導体の少なくとも一方における、接合面の反対側に位置する面に設けられている、態様であるのが好ましい。この場合は、出射される光の高出力化及び高輝度化が可能となる。また、上記態様では、前記光反射層の反射率は60%以上であるのが好ましい。
【0020】
上記、本発明のける光源ユニット及び分析装置は、前記光源から出射された光を集光し、集光した光を前記照度均一化素子に入射させる、集光素子を更に備えている態様とするのが好ましい。この態様によれば、光源が出射した光を、効率良く、照度均一化素子に入射させることができる。
【0021】
また、上記態様では、前記集光素子が、前記第1の光透過性材料で形成された複数のコア層と、前記第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層とを備え、前記複数のコア層は、前記照度均一化素子側のそれぞれの一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されている、のが好ましい。この場合は、集光素子の製造コストの低減が可能となる。そして、この場合においては、前記照度均一化素子の前記コア層が、前記集光素子の前記複数のコア層と一体的に形成され、更に、前記照度均一化素子の前記クラッド層が、前記集光素子の前記クラッド層と一体的に形成されているのが特に好ましい。
【0022】
また、本発明の光源ユニットは、光源と、光導波路とを備え、前記光導波路は、その入射面が、前記光源の光を出射する部分に接触するように、または前記光を出射する部分に近接するように、配置されている、ことを特徴としていても良い。この場合、前記光導波路が、前記光源の光を出射する部分での光量に対する、前記光導波路の入射面での光量の割合が50%以上となるように、配置されているのが好ましい。
【0023】
上記の態様によれば、簡単な構成で、光源から出射された光を効率良く光導波路に導くことができる。従って、この場合は、光源、レンズ、光導波路といった光学部品それぞれ間での位置関係の調整が必要なく、精度の高い組み立て技術が求められることはない。結果、組立工程の簡易化が促進される。また、光学ユニットの小型化も容易となる。
【発明の効果】
【0024】
以上の特徴により、本発明における光源ユニット及び分析装置によれば、製造コストを抑制しつつ、光源からの光を分岐することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1における光源ユニット及び分析装置の概略構成を示す構成図である。
【図2】図2(a)は、図1に示した照度均一化素子及び分岐素子の構成を示す断面図である。図2(b)は、照度均一化素子に入射する光の照度分布を示す図である。図2(c)は、照度均一化素子から出射する光の照度分布を示す図である。
【図3】図3は、図1に示した照度均一化素子の分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2における光源ユニットの構成を示す上面図である。
【図5】図5は、図4に示した光源ユニットの断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態3における光源ユニットの第1の例を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態3における光源ユニットの第2の例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態4における光源ユニットの構成を示す断面図である。
【図9】図9は、図8に示した光源ユニットにおける、光源から光導波路までの距離と光量との関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における光源ユニット及び分析装置について、図1〜図3を参照しながら説明する。最初に、図1を用いて、本実施の形態1における光源ユニット10と分析装置300との全体構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における光源ユニット及び分析装置の概略構成を示す構成図である。
【0027】
図1に示すように、本実施の形態1における光源ユニット10は、光源40と、光源40から出射された光の照度分布を均一化させる、照度均一化素子20と、照度均一化素子20から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子30とを備えている。
【0028】
本実施の形態1では、光源40としては発光ダイオードが用いられており、光源40から出射された光の照度分布はそのままでは、不均一である。しかし、光源ユニット10は、照度均一化素子20を備えているため、複数の分岐光を照度が均一な状態で出射することができる。
【0029】
また、光源ユニット10では、分岐のために、フォトカプラ及びビームスプリッタといった高価な光学部品は利用されておらず、従来に比べ、光源ユニット10の製造コストは低くなっている。つまり、光源ユニット10によれば、製造コストを抑制しつつ、光源40からの光を分岐することができる。
【0030】
また、図1に示すように、本実施の形態1における分析装置300は、光源ユニット10と、試料と試薬との反応が行われる反応室50と、分析用の受光素子51と、光量検出用の受光素子52とを備えている。分岐光の一つは、反応室50へと導かれ、別の分岐光は光量検出用の受光素子52へと導かれている。
【0031】
更に、本実施の形態1では、分岐素子30は、光導波路32及び33と、これらを保持する保持部材31とを備えている。保持部材31は、光導波路32及び33の一端を、照度均一化素子20の出射面に向けた状態で、光導波路32及び33を保持するように構成されている(後述の図2(a)参照)。
【0032】
また、光導波路32は、分岐光の一つが反応室50へと導かれるように配置されている。一方、光導波路33は、別の分岐光が光量検出用の受光素子52へと導かれるように配置されている。更に、分析用の受光素子51は、反応室50で反射された分岐光、又は反応室50を透過した分岐光が入射するように配置されている。
【0033】
このように、分析装置300では、照度分布の均一化後に、試料の分析と光量のモニタリングとが行われる。分析装置300によれば、試料の分析に用いられる光の光量と、光量のモニターに用いられる光の光量とを同期できるため、光量制御の精度の向上が図られる。
【0034】
ここで、光源ユニット10の構成について、図1に加えて、図2(a)〜図2(c)及び図3を用いて更に具体的に説明する。図2(a)は、図1に示した照度均一化素子及び分岐素子の構成を示す断面図、図2(b)は、照度均一化素子に入射する光の照度分布を示す図、図2(c)は、照度均一化素子から出射する光の照度分布を示す図である。図3は、図1に示した照度均一化素子の分解斜視図である。
【0035】
図2(a)に示すように、照度均一化素子20は、単一のコア層21と、コア層21の周囲を覆うクラッド層22とを備えている。そして、光導波路の原理から、コア層21の屈折率ncは、クラッド層22の屈折率nkよりも高くなる必要がある。即ち、式「nc>nk」が成立する必要がある。よって、コア層21は、第1の光透過性材料で形成されているのに対して、クラッド層22は、第1の光透過性材料よりも屈折率が低い第2の光透過性材料で形成されている。更に、クラッド層22において入射面及び出射面以外は、遮光層23によって覆われている。従って、照度均一化素子20の入射面Xから入射した光は、コア層21とクラッド層20との界面で反射しながら、照度均一化素子20の出射面Yから出射される。
【0036】
ところで、図1に示したように、光源40として発光ダイオードが用いられているとすると、入射面Xからは、モード(経路)が異なる複数の光が入射するため、図2(b)に示すように、入射面Xでの照度分布は不均一となる。しかしながら、これらの光は、コア層21とクラッド層22との界面での反射を繰り返しながら、混じり合う。結果、図2(c)に示すように、出射面Yでの照度分布は均一化される。
【0037】
また、照度均一化素子20において、光の反射回数は、3回以上であるのが好ましい。但し、反射回数が多いほど照度分布は均一化されやすい傾向にあるが、多すぎると光量が低下する可能性がある。また、光の反射回数は、これをkとおくと、下記の数1によって表すことができる。下記の数1において、Lはコア層21の全長、Dはコア層21の断面の外接円の直径、ncはコア層21を形成する第1の光透過性材料の屈折率、NAは入射光の波長である。
【0038】
(数1)
k=L/(D・SQRT((nc−NA)/NA))
【0039】
なお、図2(a)の例では、コア層21の断面形状は矩形であるが、本実施の形態において、コア層21の断面形状は特に限定されるものではない。コア層21の断面形状は、円形、三角形、六角形などであっても良い。
【0040】
また、照度均一化素子20の具体的な作製は、例えば、次に示すようにして行うことができる。先ず、図3に示すように、第2の光透過性材料で形成された基板22aを用意し、これに、コア層21を形作る溝21aを形成する。次に、溝21aに、第1の光透過性材料を充填する。図3において、21bは、充填された第1の光透過性材料を示している。
【0041】
そして、溝21aを、第2の光透過性材料で形成された板22bによって覆い、塗料の塗布などによって遮光層23を形成すれば、照度均一化素子20が得られる。また、第1の光透過性材料及び第2の光透過性材料の具体例としては、硝子、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、ポリシラン(ケイ素系樹脂)などが挙げられる。
【0042】
なお、その他、照度均一化素子20は、紫外線などの光線によって性質が変化する樹脂を用いて基板を形成し、この基板のコア層とする部分に光線を照射することによっても形成することができる。
【0043】
また、図2に示すように、分岐素子30は、上述したように、光導波路32及び33と、保持部材31とを備えている。保持部材31は、各光導波路の一端を照度均一化要素20のコア層21の出射面Yに向けた状態で、光導波路32及び33を保持している。具体的には、光導波路32及び33は、光ファイバー束である。保持部材31は、スリーブ31aとコレット31bとを備えている。
【0044】
また、光導波路32及び33の一端とコア層21との間には、密着性を高めるために、オイル34が塗布されているのが好ましい。更に、図2では図示されていないが、照度均一化要素20と分岐素子30とは、互いに圧着された状態で保持されているのが好ましい。このような態様とすれば、照度均一化素子20と分岐素子30と界面における光の損失の発生が抑制される。
【0045】
以上のように、本実施の形態1における光源ユニット10では、光源40からの光は照度均一化素子20によって、高出力、且つ、高輝度な一つの光束とされる。そして、このような光束から、各分岐光が得られるので、各分岐光は、光源の揺らぎに対しても同調する。
【0046】
従って、上述したように、分析装置300では、試料の分析に用いられる光の光量と、光量のモニターに用いられる光の光量とを同期できる。更に、本実施の形態1における光源ユニット10を、多チャンネルを有する分析装置に適用した場合は、光源ユニット由来の測定間差を軽減することができ、高精度な測定が可能となる。また、本実施の形態1における光源ユニットは、その構造により、製造コストの低減化に加え、レイアウトの容易化及び耐衝撃性の向上を図ることもできる。
【0047】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における光源ユニット及び分析装置について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態2における光源ユニットの構成を示す上面図である。図5は、図4に示した光源ユニットの断面図である。図5に示す断面は、図4に示した切断線A−Aに沿って得られている。
【0048】
図4及び図5に示すように、本実施の形態2における光源ユニット100は、分岐素子3の構造の点で、実施の形態1と異なっている。また、光源ユニット100は、更に、実施の形態1と異なり、光源1から出射された光を集光し、集光した光を照度均一化素子2に入射させる集光素子9も備えている。加えて、本実施の形態2では、集光素子9、照度均一化素子2、及び分岐素子3は一体的に形成されている。以下に、実施の形態1との相違点を具体的に説明する。
【0049】
本実施の形態2では、照度均一化素子2は、第1の光透過性材料で形成された単一のコア層2aと、第2の光透過性材料で形成され、且つ、コア層2aの周囲を覆うクラッド層2bとを備えている。
【0050】
また、本実施の形態2では、分岐素子3は、第1の光透過性材料で形成された複数のコア層3aと、第2の光透過性材料で形成され、且つ、複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層3bとを備えている。更に、各コア層3aは、それぞれの照度均一化素子2側の一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されている。
【0051】
更に、集光素子9は、第1の光透過性材料で形成された複数のコア層9aと、第2の光透過性材料で形成され、且つ、複数のコア層9aそれぞれの周囲を覆うクラッド層9bとを備えている。各コア層9aは、それぞれの光源1側の一端が互いに離れ、それぞれの照度均一化素子2側の一端が集合するように形成されている。
【0052】
そして、図4及び図5に示すように、集光素子9、照度均一化素子2、及び分岐素子3において、コア層9a、コア層2a、コア層3aは、連続的に一体化された状態で形成されている。同様に、クラッド層9b、クラッド層2b、及びクラッド層3bも、連続的に一体化された状態で形成されている。図5において、24は、遮光層を示している。図4においては、説明のため、遮光層24の図示は省略している。
【0053】
具体的には、本実施の形態2では、第2の光透過性材料で形成された基板8aに、コア層9a、コア層2a及びコア層3aとなる溝を設け、溝内に第1の光透過性材料が充填される。そして、基板8aの上に、第2の光透過性材料で形成された板8bが接合される。これにより、コア層9a、コア層2a及びコア層3aとして機能するコア層7と、クラッド層9b、クラッド層2b、及びクラッド層3bとして機能するクラッド層9とが形成される。そして、集光素子9、照度均一化素子2、及び分岐素子3が一体的となった光学素子が得られる。
【0054】
なお、その他、コア層7及びクラッド層8は、紫外線などの光線によって性質が変化する樹脂を用いて基板を形成し、この基板のコア層とする部分に光線を照射することによっても形成することができる。また、コア層とする部分に不純物イオンを打ち込むことによっても形成できる。
【0055】
また、本実施の形態2においても、第2の光透過性材料の屈折率は、第1の光透過性材料の屈折率よりも低くなっている。第1の光透過性材料及び第2の光透過性材料の具体例としては、硝子、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、ポリシラン(ケイ素系樹脂)などが挙げられる。
【0056】
このように、本実施の形態2では、照度均一化素子2と分岐素子3とを一体的に形成できるため、更なる製造コストの低減化を図ることができる。更に、照度均一化素子2と分岐素子3とが、接合部分を介すことなく一体的に接合されているため、両者の間における光の損失及び反射を抑制でき、導波効率の向上が図られる。また、本実施の形態2では、集光素子9も用いられるため、集光率の向上も図られる。
【0057】
また、本実施の形態2による場合も、実施の形態1で述べた効果を得ることができる。即ち、光源1から出射された光は、照度の均一化が行われた後に、分岐光として出射されるので、どの分岐光も同じ光量成分を有している。更に、光源1の発光量が変化した場合は、いずれの分岐光も同様に変化する。本実施の形態2においても、分岐光は何れも同じ特性を有するため、極めて高精度な分光測定が可能となる。
【0058】
本実施の形態2では、図4及び図5に示すように、光源1は、P型の半導体層90と、N型の半導体層91とを備えている。また、P型の半導体層90及びN型の半導体層91それぞれは、ワイヤー5を介して回路基板4の配線パターン41に電気的に接続されている。
【0059】
また、光源1では、配線パターン41を介して、P型の半導体層90には、N型の半導体層91よりも高い電圧が印加され、P型の半導体90層の電位は、N型の半導体層91の電位よりも高くに設定される。そして、これにより、P型の半導体層90とN型の半導体装置91との間に形成された活性層(発光層)6に、キャリアである電子及び正孔が集中し、再結合が起こり、発光が生じる。
【0060】
また、本実施の形態2においては、光導波路として機能するコア層7は、活性層(発光層)6に近接または接触するように配置されるのが好ましい。この場合、より高出力で、高輝度な分岐光を得ることができる。そして、このような配置とすれば、高精度なレンズ等が不要となるため、調整箇所が少なくなる。その結果、製造の簡易化及び部品コストの低減化が図られると共に、光源ユニット100を小型化でき、光源ユニット100を備える分析装置の小型化も達成できる。
【0061】
本実施の形態2における分析装置は、図4及び図5に示した光源ユニット100に、図1に示した、反応室50、分析用の受光素子51、及び光量検出用の受光素子52などを組み合わせることで得ることができる。
【0062】
本実施の形態2において、光源1は、P型の半導体層90と、N型の半導体層91とを備えていれば良く、面発光ダイオード、端面発光ダイオード、点光源LED、及び半導体レーザのいずれであっても良い。
【0063】
また、ワイヤーボンディングに用いられるワイヤー5の形成材料としては、銅、金、アルミニウムの他、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛の合金を使用することができる。また、回路基板4としては、放熱性の良好なアルミ製の基板を用いるのが好ましいが、その他、ガラスエポキシ樹脂または紙フェノールを基材とした基板を用いることもできる。
【0064】
また、配線パターン41としては、銅、アルミなど形成された配線パターンが挙げられる。その他、配線パターン41としては、銅の表面にニッケルまたは金をメッキして形成された配線パターンも挙げられる。なお、光源1、ワイヤー5、回路基板4、及び配線パターン41は、上述した例に限定されるものではない。
【0065】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における光源ユニット及び分析装置について、図6及び図7を参照しながら説明する。最初に図6を用いて、本実施の形態3における光源ユニットの第1の例について説明する。図6は、本発明の実施の形態3における光源ユニットの第1の例を示す図である。
【0066】
図6に示すように、本実施の形態3においては、光源ユニット200は、光源として、面発光ダイオード10(後述の図8参照)を備えている。面発光ダイオード10は、1つの側面だけでなく、2以上の側面で発光することができる。本実施の形態3では、面発光ダイオードは、4つの側面から、各側面の法線方向に沿って、光を出射させることができる。
【0067】
また、光源として面発光ダイオード10が用いられるため、本実施の形態3では、図6に示すように、面発光ダイオード10を囲むように、4つの集光素子9が配置されている。また、各集光素子9の出射面は、同一の照度均一化素子2の入射面に接続されており、集光された光は全て一箇所に集められる。
【0068】
このように、本実施の形態3では、発光ダイオード10の1つの側面だけでなく、他の3つの側面から発光された光も、照度均一化素子2に入射することから、1個の面発光ダイオード10から、より高出力、高輝度な光を取得することができる。照度均一化素子2から出射された光は、分岐素子3に入射し、複数の分岐光とされる。
【0069】
また、本実施の形態4においても、4つの集光素子9と、照度均一化素子2と、分岐素子3とは、実施の形態2と同様に、一体的に形成されている。これらの作製は、実施の形態22において述べた手法によって行うことができる。
【0070】
なお、図6の例では、光源として、4つの側面で発光可能な面発光ダイオード10が例示されているが、本実施の形態3において、光源はこれに限定されるものではない。本実施の形態3では、面発光ダイオードは、4つ以外の数の発光可能な側面を備えていても良く、集光素子9は、発光可能な側面の形状及び数に応じて配置される。
【0071】
また、本実施の形態3では、光源となる面発光ダイオード10の数は限定されるものではない。図7は、本発明の実施の形態3における光源ユニットの第2の例を示す図である。図7の例では、光源ユニット201は、光源となる面発光ダイオードを2つ備えている。そして、各面発光ダイオード毎に4つの集光素子9が合計8個配置されている。
【0072】
一方、照度均一化要素2及び分岐素子3はそれぞれ1つである。よって、8個の集光素子9によって集光された光は、全て、一つの照度均一化素子2に入射する。このように、図7の例によれば、よりいっそう、高出力、高密度な光を取得することができる。また、図7の例では、面発光ダイオード10の数は2個であるが、例えば、3個以上の面発光ダイオード10が配置された態様であっても良い。
【0073】
また、本実施の形態3において、光導波路として機能するコア層7(各集光素子9の入射面)は、面発光ダイオード10の各発光面(側面)に近接または接触するように配置されるのが好ましい。また、面発光ダイオード10が2以上の場合も同様である。このような構成とすれば、より高出力で、高輝度な分岐光を得ることができる。
【0074】
本実施の形態3における分析装置は、図6に示した光源ユニット200又は図7に示した光源ユニット201に、図1に示した、反応室50、分析用の受光素子51、及び光量検出用の受光素子52などを組み合わせることで得ることができる。
【0075】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における光源ユニット及び分析装置について、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、本発明の実施の形態4における光源ユニットの構成を示す断面図である。図9は、図8に示した光源ユニットにおける、光源から光導波路までの距離と光量との関係を表すグラフである。
【0076】
ところで、従来からの分析装置では、測定時間を短縮するために、複数の測定チャンネルを並列させる手段を備えることが多い(例えば、特開平2−184740号公報)。そして、透過測光、又は反射率測光などの測光手法を用いて、複数の測定チャンネルを備える分析装置においては、各測定チャンネル間で測定光のばらつきに起因する測定誤差が生じることがないように、挙動及び光量が同一となる測定光を、各々の測定チャンネルに配分することが要求されている。その要求を満たすために、例えば特開平5−93688号公報および特開2007−41342号公報では、光ファイバーの特性を合わせる、また測定用チャンネルと補正用チャンネルとを用意する等の工夫を行なっている。
【0077】
特開平5−93688号公報に示したような測定系において、一つの光源であったとしても、その光源の発光部位によって発光度ムラがあり、また、そのムラの強度分布も、環境温度や光源の発熱の影響で時間の経過により変動する。それゆえに、光ファイバーを複数本束ねた光バンドルファイバーで光導波した場合、各々の光ファイバーへ入射する光量の比率が時間の経過によって変動してしまうという欠点がある。そのため、単一チャンネルの分析装置であっても、測定用と補正用チャンネルへの光導波される光量の変動が一致しない。
【0078】
光バンドルファイバーの欠点として、そのように束ねられる光ファイバーの位置に依存して、すなわち、発光部位が同一でない光を光導波してしまうことによって、光量の比率変動が生じてしまうことにある。
【0079】
特開2007−41342号公報においては、特開平5−93688号公報に示されたようなバンドルファイバーの欠点を補うために、複数の光ファイバーで取得した光を、単一の光路へ光導波する方法が提案されている。
【0080】
しかしこの手法は、複数光源から単一光路に集光させて光強度を高めることが目的とされており、時間の経過によって比率変動しない光、すなわち挙動が一定の光を複数チャンネルに分岐することを目的とはしていない。
【0081】
また、特開平5−93688号公報のような分岐構造をもつ光ファイバーを作製するためには、高度な光ファイバー融着方法が必要であり、歩留まりや製造時間の問題から製造コストが高くなりがちであり、最終的な分析装置のコストアップがユーザー負担へと繋がる可能性がある。
【0082】
また、光ファイバーは断面直径によって、曲げRの制限があるために、提案されているように分岐構造の光ファイバーを接続すればするほど、装置の規模を大きくしなければならない。
【0083】
また、光ファイバーへの入射方法はレンズによる集光によるとされているが、光ファイバーのように小さな開口へ入射させるためには、光軸を厳密に合わせることが特に重要となる。そして、光源とレンズ、光ファイバーの各々の位置関係を保障するためには、高精度で高価な構成部品が必要となり、同時に高い精度で組み立てる必要性から、組立工程が煩雑となる。従って、このような構成とすると、製造コストが高くなり、最終的な分析装置のコストアップがユーザー負担へと繋がる可能性がある。
【0084】
また、一定の焦点距離を確保する必要があること、また、高精度に組立調整された光学部品には、振動による位置ずれが生じる可能性があることから、上述の光源ユニットは、小型の可搬型の分析装置には不向きである。
【0085】
また、発光ダイオードを使う場合に、電気的接続の為にワイヤーボンディングされているワイヤーの影が、レンズの集光時に問題となることがある。この場合、高輝度化の妨げにもなる。更に、ワイヤーは屈曲半径が大きく、光導波路を近接または接触させる際の妨げにもなっている。
【0086】
以上の問題を解消するため、本実施の形態4における光源ユニット201では、光導波路は、その入射面が、光源の光を出射する部分に接触するように、または光源の光を出射する部分に近接するように、配置される。以下、図8及び図9に基づいて説明する。
【0087】
図8に示すように、本実施の形態4における光源ユニット202は、光源60と、光導波路61とを備えている。また、光導波路61は、その入射面61aが、光源60の光を出射する部分(活性層)6に接触するように、または光を出射する部分6に近接するように、配置されている。
【0088】
また、本実施の形態4において、光導波路61は、光源60の光を出射する部分6での光量に対する、光導波路61の入射面61aでの光量の割合が、50%以上となるように、配置されているのが好ましい。つまり、光源61の出射面から光導波路61の入射面までの距離Sは、上記条件が満たされるように設定される。これは、割合が50%未満となると、分析装置に用いた場合に分析精度が低下する可能性があるからである。
【0089】
具体的には、図9に示すように、光源ユニット202において、光源60から光導波路61までの距離Sが長くなると、光導波路61から出射される光の光量は低下してしまう。言い換えると、光導波路61が光源60に近づくに伴い、光導波路61から出射された光の光量は増加する。特に、光源60と光導波路61とが接触する場合、即ち、図9において距離がゼロの場合は、光量は最大となる。なお、図9において、縦軸は光導波路61から出射される光の光量であり、横軸は光源60から光導波路61までの距離Sである。
【0090】
また、光源の種類及び構造によっては、ワイヤーボンディングの存在により、光源60と光導波路61とを接触させることが困難な場合があるが、この場合であれば、できる限り、光源60と光導波路61とを接近させるのが好ましい。なお、本実施の形態4においては、光導波路61の構成は特に限定されるものではなく、実施の形態1〜3に示した、集光素子、照度均一化素子などであっても良い。
【0091】
以上の特徴によれば、簡単な構成で、光源60から出射された光を効率良く光導波路61に導くことができる。従って、この場合は、高精度なレンズなどの光学部品が必要ないため、光源、レンズ、光導波路といった光学部品それぞれ間での位置関係の調整も必要なくなる。よって、精度の高い組み立て技術が求められることはなく、組立工程の簡易化が促進される。また、光学ユニットの小型化も容易となる。
【0092】
また、本実施の形態では、光源60は、面発光ダイオードであり、P型の半導体層90とN型の半導体層91とを接合して構成されており、両者の接合部分には、光を出射する活性層6が形成されている。また、光源60において、P型の半導体90層の外側(活性層6側の反対側)には、反射層93が形成され、更に、N型の半導体層91の外側(活性層6側の反対側)には、反射層94が形成されている。なお、図8において、92は、緩衝層である。
【0093】
従って、図8に示すように、活性層6の主面からP型の半導体層90またはN型の半導体層91へと光が出射されたとしても、出射された光は、反射層93または反射層94によって反射される。光源60によれば、活性層6から出射される光を確実に、光導波路61へと導くことができるので、結果、出射光の高出力化及び高輝度化が可能となる。
【0094】
また、本実施の形態4において、反射層93及び反射層94の反射率は60%以上であるのが好ましく、特には90%以上であるのが好ましい。なお、図8の例では、P型の半導体装置90及びN型の半導体層91の両方に反射層が設けられているが、本実施の形態4では、このうちの一方のみに反射層が設けられた態様であっても良い。
【0095】
また、本実施の形態4において図8に示した光源60は、実施の形態1〜3においても用いることができる。光源60は、従来からの面発光ダイオードの製造工程を殆ど変えることなく作製出来るため、光源60の開発コスト及び最終的な製造コストは低く、光源ユニット及び分析装置の製造コストの低減化に貢献できる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
以上のように、本発明によれば、光源ユニットにおける製造コストを抑制しつつ、光源からの光を分岐することができる。本発明は、光学分析を実行する分析装置に有用である。
【符号の説明】
【0097】
1 光源
2 照度均一化素子
2a 照度均一化素子のコア層
2b 照度均一化素子のクラッド層
3 分岐素子
3a 分岐素子のコア層
3b 照度均一化素子のクラッド層
4 回路基板
41 配線パターン
5 ワイヤーボンディング
6 活性層(発光層)
7 コア層
8 クラッド層
8a 基板
8b 板
9 集光素子
9a 集光素子のコア層
9b 集光素子のクラッド層
10 面発光ダイオード
20 照度均一化素子
21 コア層
21a 溝
21b 充填された第1の光透過性材料
22 クラッド層
22a 基板
22b 板
23 遮光層
24 遮光層
30 分岐素子
31 保持部材
32 光導波路
33 光導波路
40 光源
50 反応室
51 分析用の受光素子
52 光量検出用の受光素子
60 光源
61 光導波路
61a 入射面
90 P型の半導体層
91 N型の半導体層
92 緩衝層
93 反射層(上面)
94 反射層(下面)
100 光源ユニット(実施の形態2)
200 光源ユニット(実施の形態3:第1の例)
201 光源ユニット(実施の形態3:第2の例)
202 光源ユニット(実施の形態4)
300 分析装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から出射された光の照度分布を均一化させる照度均一化素子と、
前記照度均一化素子から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子と、
を備えていることを特徴とする光源ユニット。
【請求項2】
前記2以上の分岐光それぞれの光量が、前記2以上の分岐光の全部または一部において一致するように、前記分岐素子が、前記照度均一化素子から出射された光を分岐する、請求項1に記載の光源ユニット。
【請求項3】
前記照度均一化素子が、第1の光透過性材料で形成された単一のコア層と、前記第1の光透過性材料よりも屈折率が低い第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記コア層の周囲を覆うクラッド層とを備えている、請求項1または2に記載の光源ユニット。
【請求項4】
前記分岐素子が、前記第1の光透過性材料で形成された複数のコア層と、前記第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層とを備え、
前記複数のコア層は、それぞれの一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されている、請求項3に記載の光源ユニット。
【請求項5】
前記照度均一化素子の前記コア層が、前記分岐素子の前記複数のコア層と一体的に形成され、
更に、前記照度均一化素子の前記クラッド層が、前記分岐素子の前記クラッド層と一体的に形成されている、請求項4に記載の光源ユニット。
【請求項6】
前記分岐素子が、複数の光導波路と、前記複数の光導波路それぞれの一端を前記照度均一化要素の前記コア層の出射面に向けた状態で、前記複数の光導波路を保持する、保持部材と、を備えている、請求項3に記載の光源ユニット。
【請求項7】
前記光源が、P型の半導体層と、前記P型の半導体層に接合されているN型の半導体層と、光反射層とを備え、
前記光反射層は、更に、前記P型の半導体層及び前記N型の半導体の少なくとも一方における、接合面の反対側に位置する面に設けられている、請求項1または2に記載の光源ユニット。
【請求項8】
前記光反射層の反射率が60%以上である、請求項7に記載の光源ユニット。
【請求項9】
前記光源から出射された光を集光し、集光した光を前記照度均一化素子に入射させる、集光素子を更に備えている請求項1〜8のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項10】
前記集光素子が、前記第1の光透過性材料で形成された複数のコア層と、前記第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層とを備え、
前記複数のコア層は、前記照度均一化素子側のそれぞれの一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されている、請求項9に記載の光源ユニット。
【請求項11】
前記光源から出射された光を集光し、集光した光を前記照度均一化素子に入射させる、集光素子を更に備え、
前記集光素子は、前記第1の光透過性材料で形成された複数のコア層と、前記第2の光透過性材料で形成され、且つ、前記複数のコア層それぞれの周囲を覆うクラッド層とを備え、前記集光素子の前記複数のコア層は、前記照度均一化素子側のそれぞれの一端が集合し、それぞれの他端が互いに離れるように形成されており、そして、
前記照度均一化素子の前記コア層は、前記集光素子の前記複数のコア層と一体的に形成され、前記照度均一化素子の前記クラッド層は、前記集光素子の前記クラッド層と一体的に形成されている、請求項3に記載の光源ユニット。
【請求項12】
光源と、光導波路とを備え、
前記光導波路は、その入射面が、前記光源の光を出射する部分に接触するように、または前記光を出射する部分に近接するように、配置されている、ことを特徴とする光源ユニット。
【請求項13】
前記光導波路が、前記光源の光を出射する部分での光量に対する、前記光導波路の入射面での光量の割合が50%以上となるように、配置されている、請求項12に記載の光源ユニット。
【請求項14】
光源ユニットと、反応室と、光量検出用の受光素子とを備え、
前記光源ユニットは、
前記光源から出射された光の照度分布を均一化させる照度均一化素子と、
前記照度均一化素子から出射された光を2以上の分岐光に分岐する、分岐素子と、
を備え、
前記分岐光の一つは前記反応室へと導かれ、別の前記分岐光は前記光量検出用の受光素子へと導かれている、
ことを特徴とする分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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