説明

光源装置及び光源装置の使用方法

【課題】光源装置及び光源装置の使用方法を提供する。
【解決手段】光源装置は、第一表面と、前記第一表面に相対する第二表面と、前記第一表面及び前記第二表面に接続する入光面とを有し、前記第一表面及び前記第二表面は前記入光面に相対する箇所に接続して尖端を成し、且つ、前記第一表面及び前記第二表面は前記尖端における夾角が0度より大きく且つ20度以下である導光板と、前記入光面の近傍に配置される少なくとも一つの発光素子と、前記第二表面に配置される反射ユニットと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置及び光源装置の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光電技術の進歩に伴って伝統の白熱電灯及び蛍光灯を置換するための次世代光源である発光ダイオード(LED)に関する技術は次第に成熟しつつある。発光ダイオードは、電力消耗が少なく、体積が小さく、熱による発光でなく、環境に優しいなどの利点を有するため、その応用分野は幅広くなっている。
【0003】
発光ダイオードの体積は小さいので、発光ダイオードを採用するランプの外形は、伝統のランプの形状に限られず、変化することができる。そのうち、厚みが比較的薄い平板状の発光ダイオード照明器具は消費者に歓迎されている。
【0004】
従来の平板状の照明器具から発した光の形状は、通常、対称であり、このような形状は、特定の領域の照明に適しない。なぜなら、この種の形状の下で、一部の光のみが特定の領域に伝播し、他の大部分の光が他の領域へ射出するからであり、これにより、無効な光が生じ、エネルギーの浪費を招く。また、上述の特定の領域に十分な照度を持たせるよう平板状の照明器具との距離を短くしても、上述の無効な光は、使用者の目を直接照射しやすくなり、グレア(glare)を来たし、これにより、人の目に不快感を与えてしまう。
【0005】
また、平板状の照明器具が卓上電気スタンドとして使用されるときに、平板状の照明器具は卓の真上に置かれ、これにより、卓上空間が占用され、且つ、使用上の柔軟性も制約される。
【0006】
特許文献1には、導光板を採用して光線を導く照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許公開第2010/0165661号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、傾斜出光の効果を有する光源装置を提供することにある。
【0009】
本発明のもう一つの目的は、エネルギーを節約し、空間を占用せず、及び、照明が充分である効果を有する光源装置の使用方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的と利点については、本発明に開示される技術的特徴から更なる理解を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の一又は部分又は全部の目的若しくは他の目的を達成するために、本発明の一実施例は、光源装置を提供する。この光源装置は、導光板と、少なくとも一つの発光素子と、反射ユニットとを含む。導光板は、第一表面と、第一表面に相対する第二表面と、第一表面及び第二表面に接続する入光面とを有する。第一表面及び第二表面は、入光面に相対する箇所に接続して尖端を成し、且つ、第一表面及び第二表面は、尖端における夾角が0度より大きく且つ20度以下である。発光素子は、入光面の近傍に配置され、且つ、反射ユニットは、第二表面に配置される。
【0012】
本発明のもう一つの実施例は、光源装置の使用方法を提供する。この光源装置の使用方法は、光源装置を提供するステップであって、光源装置は、出光面を有し、且つ、光束を発し、光束は、出光面から傾斜に射出するステップと、出光面は第一表面に実質的に平行であり且つ光束は第二表面を傾斜に照射するよう光源装置を第一表面に配置するステップであって、第二表面は第一表面に平行でないステップとを含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例は、以下の利点又は効能の少なくとも一つを達成することができる。本発明の実施例による光源装置では、導光板の第一表面及び第二表面が入光面から離れる箇所に接続して尖端を成すので、光束が第一表面から尖端への方向に沿って有効に傾斜に射出することができ、これにより、光束が入光面から離れる導光板の一端から漏れる可能性を有効に低下させることができる。これにより、本発明の実施例による光源装置は、傾斜照明を提供する場合でも比較的に高い光効率を維持することができ、且つ、第一表面から射出する光束の光束密度を上げることができる。また、光源装置からの光束は、比較的に集中的であるため、特定の領域を集中的に照明するために用いられることができ、これにより、無効な光の発生が抑えられ、効率向上及び省エネルギーの効果を実現することができる。また、本発明の実施例による光源装置の使用方法を採用することにより、光束は、照明待ちの物体を集中的に傾斜に照射することができるので、無効な光の発生を有効に避け、エネルギーを節約することができる。或いは、他の角度から見れば、本発明の実施例による光源装置の使用方法は、比較的に少ない発光素子を使用して、照明待ちの物体に対して充分な照明を提供することができるので、光源装置のコストを有効に下げることができる。また、本発明の実施例による光源装置の使用方法を採用することにより、光束は、照明待ちの物体を集中的に傾斜に照射することができるので、照明待ちの物体の近傍に位置する使用者の目には、光源装置を直視する時にグレアの現象が生じることがない。よって、本発明の実施例による使用方法を以って照明装置を使用するときに、使用者の目は、快適な状態を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明の一実施例による光源装置の断面図である。
【図1B】図1Aの光源装置の斜視図である。
【図2】図1Aの光源装置からの光の分布図である。
【図3】本発明の一実施例による光源装置の使用方法を示す図である。
【図4A】本発明のもう一つの実施例による光源装置の使用方法を示す図である。
【図4B】本発明のもう一つ実施例による光源装置の使用方法を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例による光源装置の使用方法を示す図である。
【図6】本発明の他の実施例による光源装置の使用方法を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例による光源装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0016】
なお、次の各実施例の説明は、添付した図面を参照して行われたものであり、本発明の実施可能な特定の実施例を例示するために用いられる。また、次の各実施例に言及した方向の用語、例えば、上、下、前、後、左、右などは、添付した図面の方向を参考するためのもののみである。よって、以下に使用された方向の用語は、説明のために用いられ、本発明を限定するためのものでない。
【0017】
図1Aは、本発明の一実施例による光源装置の断面図であり、図1Bは、図1Aの光源装置の斜視図であり、そのうち、図1Aは、図1Bの光源装置のI−I線に沿った断面図である。図1及び図2を参照する。本実施例による光源装置100は、導光板110、少なくとも一つの発光素子120(図1Bには、複数の発光素子120を例とする)、及び反射ユニット140を含む。導光板110は、第一表面112、第一表面112に相対する第二表面114、及び、第一表面112及び第二表面114に接続する入光面116を有する。第一表面112及び第二表面114は入光面116に相対する箇所に接続して尖端Tを成し、且つ、第一表面112及び第二表面114は尖端Tにおける夾角θが0度より大きく且つ20度以下である。発光素子120は、入光面116の近傍に配置され、且つ、反射ユニット140は、第二表面114に配置される。
【0018】
本実施例では、発光素子120は、例えば、発光ダイオードであり、且つ、発光素子120は、基板130上に設けられても良く、そのうち、基板130は、例えば、回路板である。しかし、他の実施例では、発光素子120は、冷陰極蛍光ランプ又は他の適切な発光素子であってもよい。本実施例では、反射ユニット140は、例えば、反射片である。しかし、他の実施例では、反射ユニット140は、反射膜であっても良い。また、本実施例では、第二表面は、例えば、平面であるが、本発明は、これに限られない。また、反射ユニット140は、例えば、白色反射片、銀色反射片、銀メッキ膜又はアルミニウムメッキ膜である。或いは、反射ユニット140は、反射率が90%を超える反射片又は反射膜であっても良い。
【0019】
本実施例では、発光素子120は、光束122を発し、光束122は、入光面116を経由して導光板110中に進入し、且つ、第一表面112を経由して導光板110から射出する。具体的に言えば、入光面116から第一表面112へ傾斜に射出する光束122は、一部が第一表面112により屈折され第一表面112から導光板110の外へ傾斜に射出し、他の一部が第一表面112により反射され第二表面114に到着する。入光面116及び第一表面112から且つ第二表面114への光束122は、反射ユニット140により反射され第一表面112に到着し、且つ、それから、一部の光束122は、第一表面112により屈折されて導光板110の外へ射出し、他の一部の光束122は、第一表面112により反射され第二表面114に到着する。上述の導光板110の光学作用により、光束122は、第一表面112から導光板110の外へ傾斜に射出することができる。即ち、第一表面112から射出した光束122の、最大の光強度を有する中心軸Cは、第一表面112の法線Nに対して、入光面116から離れる方向に傾斜する。
【0020】
図2は、図1Aの光源装置100からの光の分布図である。図1A、図1B及び図2を参照する。図2では、径方向は、第一表面112から射出した光束122の光強度を示し、円周方向は、光束122が第一表面112に対する射出角度を示す。図2中の実曲線は、xy平面に平行であり且つ導光板110の中心を通る平面上の光分布を表し、そのうち、0度は、+y方向を表し、90度は、+x方向を表し、180度は、−y方向を表す。また、図2中の点曲線は、zx平面に平行であり且つ導光板110の中心を通る平面上の光分布を表し、そのうち、0度は、+z方向を表し、90度は、+x方向を表し、180度は、−z方向を表す。図1A及び図1B中のx方向、y方向は、z方向と互いに垂直である。本実施例では、入光面116は、xz平面に実質的に平行であり、且つ、第一表面112は、yz平面に実質的に平行である。図2によれば、本実施例による光源装置100は、光束122を傾斜に射出させる効果を確かに実現することができ、且つ、光の形状はxy平面において左右対称でないことが分かっている。
【0021】
本実施例による光源装置100に、より良い傾斜射出の効果を持たせるために、本実施例では、第一表面112から射出した光束122が第一表面112及び入光面116に実質的に垂直である平面(即ち、xy平面に平行である平面)上における光強度の半値全幅 (full width at half maximum、FWHM)は、90度以下である。ここでは、光強度の半値全幅は、光束122が各種の異なる角度における光強度のうち光束122の最大の強度の半分以上である角度の範囲と定義される。例えば、一実施例では、光束122のうち光強度が最大である方向は、xy平面上において図2の45度に対応する方向であり、このとき、半値全幅が90度以下であることは、光束122のうち光強度が45度方向の光強度の半分以上である光束122の角度範囲が0度より大きく且つ90度以下である範囲内にあることを表す。一実施例では、光源装置100に、比較的に良い傾斜射出の効果を持たせるために、第一表面112と第二表面114との夾角は、0度より大きく且つ15度以下であると設定されても良く、或いは、ひいては、0度より大きく且つ12度以下であると設定されても良い。
【0022】
本実施例では、導光板110の第一表面112及び第二表面114は、入光面116から離れる箇所に尖端Tを成すので、光束122を第一表面112から尖端Tへの方向に沿って有効に傾斜に射出させることができ、これにより、光束122が入光面116から離れる導光板110の一端から漏れる可能性を有効に下げることができる。これにより、本実施例の光源装置100は、傾斜照明を提供する場合でも比較的に高い光効率を維持することができ、且つ、第一表面112から射出する光束122の光束密度を上げることができる。また、入光面116から離れる導光板110の一端は尖端Tを成すので、入光面116から離れる導光板110の一端は、光を入光面116の一端へ反射することがなく、本来の光の形状の左右対称でない効果を破壊することがない。言い換えると、本実施例による光源装置100は、指向性のある非対称照明を生成することができる。また、光源装置100からの光束122は比較的に集中的であるため、特定の領域を集中的に照明するために用いられことができ、これにより、無効な光の発生が抑えられ、効率向上及びエネルギー節約の効果を達成することができる。また、本実施例では、導光板100の製作は一体成型によるので、製作プロセスは、比較的に簡単であり、これにより、製作コストを削減することができる。
【0023】
図3は、本発明の一実施例による光源装置の使用方法を示す図である。図1A、図1B及び図3を参照する。本実施例による光源装置の使用方法は、図1Aの光源装置100に応用されても良い。本実施例による使用方法は、次のステップを含む。まず、上述の光源装置100を提供し、そのうち、光源装置100は、出光面(即ち、導光板110の第一表面112)を有し、且つ、光束122を発する。光束122は、出光面(即ち、導光板110の第一表面112)から傾斜に射出する。続いて、出光面(即ち、導光板110の第一表面112)が第一表面210にほぼ平行であり且つ光束122が第二表面310を傾斜に照射するよう光源装置100を第一表面210に配置し、そのうち、第一表面310は、第一表面210に平行でない。本実施例では、第一表面210は、例えば、物体200の表面であり、第二表面310は、例えば、もう一つの物体300の表面310である。例えば、物体200は壁である場合、第一表面210は壁面であり、物体300は床板である場合、表面310は地面である。しかし、第一表面210は、他の物体の表面であっても良く、例えば、天井板、家具表面、又は、光源装置100が固定され得る他の物体の表面であっても良く、また、第二表面310は、他の物体の表面であっても良く、例えば、卓面、他の家具表面、壁面、照明待ちの物体表面、又は、照明待ちの物体を積載可能な物体表面であっても良い。本実施例では、第一表面210は、第二表面310に実質的に垂直であるが、本発明は、これに限られない。
【0024】
本実施例では、光源装置100は、例えば、平板状のランプであり、且つ、光源装置100を第一表面210に配置する方法は、光源装置100を第一表面に平らに貼ることを含む。このようにして、光源装置100は、第一表面210に配置される照明待ちの物体60の上方の空間を占用することがなく、使用者に視覚上で空間が比較的に広いように感じさせることができる。他の実施例では、光源装置100を第一表面210に嵌入させても良い。例えば、光源装置100を壁面に嵌入させ、また、導光板110の第一表面112を壁面とほぼ同じ平面に位置させてもよく、これにより、さらに空間節約の効果を達成することができ、また、環境美化の効果を達成することもできる。
【0025】
また、光源装置100は、光束122を、壁面(即ち、第一表面210)から地面(即ち、第二表面310)へ傾斜に射出させるので、室外の太陽光が窓を経由して室内へ傾斜に射入する効果をシミュレーションすることができる。言い換えると、光源装置100は、自然光源をシミュレーションすることができ、これにより、室内環境の美化の効果を達成することができる。本実施では、光束122のうち光線L1及びL2の光強度は、光束122の最大の光強度の半分であるので、角度範囲ψは、光束122の半値全幅である。本実施例では、角度範囲ψは、0度より大きく且つ90度以下である。このようにして、光束122は、照明待ちの物体60を集中的に照射することができ、これにより、無効な光の発生を避け、エネルギーを節約することができる。或いは、他の角度から見れば、比較的に少ない発光素子120を使用することにより、照明待ちの物体60に充分な照明を提供することができるので、光源装置100のコストを有効に下げることができる。また、光束122は照明待ちの物体60を集中的に傾斜に照射するので、照明待ちの物体60の近傍に位置する使用者の目50には光源装置100を直視する時にグレアの現象が生じることがない。よって、本実施例の使用方法を以って照明装置100を使用するときに、使用者の目50は、快適な状態を保つことができる。
【0026】
本実施例では、第一表面210はyz平面に実質的に平行であり、第二表面310はxz平面に実質的に平行である。また、x方向、y方向及びz方向は、図1A及び図1B中の方向の定義と同じであるため、ここではその説明を略す。
【0027】
図4A及び図4Bは、本発明のもう一つの実施例による光源装置の使用方法を示す図であり、そのうち、図4Aは、斜視図であり、図4Bは、側面図である。図4A及び図4Bを参照する。本実施例による光源装置の使用方法は、図3に示す実施例と類似するが、両者の相違点は、本実施例において物体300aが卓であり、第二表面310aが卓面であり、また、物体200aが壁であり、第一表面210aが卓の近傍の壁面であり、且つ、光源装置100が第一表面210aに設けられることにある。光源装置100からの光束122が第二表面310aを集中的に傾斜に照射するので、使用者が観察方向V1で光源装置100を直視する時にグレアが生じることがない。また、使用者が観察方向V2で第二表面310a(即ち、卓面)を直視し、又は、卓面上の部品又は本を直視する時に充分な照明も提供され得る。これにより、光源装置100は、室外の太陽光が窓を経由して卓面上に着く効果をシミュレーションすることができるので、使用者に、自然光の環境で卓面上の部品を閲覧又は使用するように感じさせることができる。
【0028】
図5は、本発明の他の実施例による光源装置の使用方法を示す図である。図5を参照する。本実施例による光源装置の使用方法は、図3に示す実施例と類似するが、両者の相違点は、本実施例において第一表面210bが天井板であり、第二表面310bが壁面であることにある。光源装置100からの光束122は、壁面(即ち、第二表面310)の領域Rを傾斜に照射するので、光を以って壁を洗うような効果を生成させることができる。言い換えると、光源装置100は、壁を洗うランプとして使用され得るので、環境美化の効果を達成することができる。
【0029】
図6は、本発明の他の実施例による光源装置の使用方法を示す図である。図6を参照する。本実施例による光源装置の使用方法は、図3に示す実施例と類似するが、両者の相違点は、本実施例において第一表面210cがキッチン中の上戸棚70と下戸棚300cとの間の壁面であり、第二表面310cが下戸棚300cの上表面、即ち、板置き台の台面であることにある。第一表面210cに平らに貼る光源装置100は、板置き台の台面を傾斜に照明して充分な照明を提供することができ、また、グレアを生じさせないため使用者の目に不快感を与えることがない。他の実施例では、光源装置100は、上戸棚70の底面に設けられ、壁面を傾斜に照明し、又は、壁面及び一部の板置き台の台面を傾斜に照明することができる。
【0030】
図7は、本発明の他の実施例による光源装置の断面図である。図7を参照する。本実施例による光源装置100dは、図1Aに示す光源装置100と類似するが、両者の相違点は、次のようである。本実施例では、導光板110dの第二表面114dが湾曲凸面であり、例えば、xy平面に湾曲し且つz方向に湾曲しない湾曲凸面である。また、反射ユニット140dが第二表面114dの湾曲に伴って湾曲する。また、本実施例では、第一表面112及び第二表面114dが接続して成す尖端T′の夾角θ′は0度より大きく且つ20度以下である。夾角θ′は、例えば、第一表面112が図7において+y方向へ延伸する延伸面と、第二表面114dが尖端T′に近い箇所の接平面Eとの夾角である。本実施例による光源装置100dは、図1Aに示す光源装置100と類似する利点及び効能を達成こともできるため、ここでは、その説明を略す。
【0031】
また、図3乃至図6に示す実施例による光源装置の使用方法は、図7の光源装置100d又は傾斜照明を提供できる他の光源装置に応用されても良く、例えば、図7中のx、y、z方向を参考し、それらの方向を図3中のx、y、z方向と一致するようにさせることにより、図7の光源装置100dを図3に示す光源装置の使用方法に応用することができる。
【0032】
以上述べたところを総合すれば、本発明の実施例は、以下の利点又は効能の少なくとも一つを達成することができる。本発明の実施例による光源装置では、導光板の第一表面及び第二表面が入光面から離れる箇所に接続して尖端を成すので、光束が第一表面から尖端への方向に沿って有効に傾斜に射出することができ、これにより、光束が入光面から離れる導光板の一端から漏れる可能性を有効に低下させることができる。これにより、本発明の実施例による光源装置は、傾斜照明を提供する場合でも比較的に高い光効率を維持することができ、且つ、第一表面から射出する光束の光束密度を上げることができる。また、光源装置からの光束は、比較的に集中的であるため、特定の領域を集中的に照明するために用いられることができ、これにより、無効な光の発生が抑えられ、効率向上及び省エネルギーの効果を実現することができる。また、本発明の実施例による光源装置の使用方法を採用することにより、光束は、照明待ちの物体を集中的に傾斜に照射することができるので、無効な光の発生を有効に避け、エネルギーを節約することができる。或いは、他の角度から見れば、本発明の実施例による光源装置の使用方法は、比較的に少ない発光素子を使用して、照明待ちの物体に対して充分な照明を提供することができるので、光源装置のコストを有効に下げることができる。また、本発明の実施例による光源装置の使用方法を採用することにより、光束は、照明待ちの物体を集中的に傾斜に照射することができるので、照明待ちの物体の近傍に位置する使用者の目には、光源装置を直視する時にグレアの現象が生じることがない。よって、本発明の実施例による使用方法を以って照明装置を使用するときに、使用者の目は、快適な状態を保つことができる。
【0033】
本発明は、上述した好適な実施例に基づいて以上のように開示されたが、上述した好適な実施例は、本発明を限定するためのものでなく、当業者は、本発明の精神と範囲を離脱しない限り、本発明に対して些細な変更と潤色を行うことができるので、本発明の保護範囲は、添付した特許請求の範囲に定まったものを基準とする。また、本発明の何れの実施例又は特許請求の範囲は、本発明に開示された全ての目的又は利点又は特徴を達成する必要がない。また、要約の部分と発明の名称は、文献の検索を助けるためのみのものであり、本発明の権利範囲を限定するものでない。
【符号の説明】
【0034】
50 目
60 照明待ちの物体
70 上戸棚
100、100d 光源装置
110 導光板
112 導光板の第一表面
114、114d 導光板の第二表面
116 入光面
120 発光素子
122 光束
130 基板
140、140d 反射ユニット
200、200a、300、300a 物体
210、210a、210b、210c 第一表面
300c 下戸棚
310、310a、310b、310c 第二表面
C 中心軸
E 接平面
L1、L2 光線
N 法線
R 領域
T、T′ 尖端
V1、V2 観察方向
θ、θ′ 夾角
ψ 角度範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源装置であって、
第一表面と、前記第一表面に相対する第二表面と、前記第一表面及び前記第二表面に接続する入光面とを有し、前記第一表面及び前記第二表面は前記入光面に相対する箇所に接続して尖端を成し、且つ、前記第一表面及び前記第二表面は前記尖端における夾角が0度より大きく且つ20度以下である導光板と、
前記入光面の近傍に配置される少なくとも一つの発光素子と、
前記第二表面に配置される反射ユニットと、
を含む、光源装置。
【請求項2】
前記発光素子は光束を発し、前記光束は前記入光面を経由して前記導光板中に進入し、且つ、前記第一表面を経由して前記導光板から射出し、前記第一表面から射出した前記光束の、最大の光強度を有する中心軸は、前記第一表面の法線に対し、前記入光面から離れる方向に傾斜する、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第一表面から射出した前記光束は、前記第一表面及び前記入光面に実質的に垂直である平面上における光強度の半値全幅が90度以下である、
請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第二表面は、平面である、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項5】
前記第二表面は、湾曲凸面である、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項6】
前記反射ユニットは、反射片又は反射膜である、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項7】
前記発光素子は、発光ダイオードである、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項8】
光源装置の使用方法であって、
光源装置を提供するステップであって、前記光源装置は、出光面を有し、且つ、光束を発し、前記光束は、前記出光面から傾斜に射出するステップと、
前記出光面は第一表面に平行であり且つ前記光束は第二表面を傾斜に照射するよう前記光源装置を前記第一表面に配置するステップであって、前記第二表面は、前記第一表面に平行でないステップと、
を含む、光源装置の使用方法。
【請求項9】
前記第一表面は、前記第二表面に実質的に垂直である、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項10】
前記第一表面は、壁面であり、前記第二表面は、卓面である、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項11】
前記第一表面は、天井板であり、前記第二表面は、壁面である、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項12】
前記光束の光強度の半値全幅は、90度以下である、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項13】
前記光源装置は、
第三表面と、前記第三表面に相対する第四表面と、前記第三表面及び前記第四表面に接続する入光面とを有し、前記第三表面及び前記第四表面は前記入光面に相対する箇所に接続して尖端を成し、前記第三表面及び前記第四表面は前記尖端における夾角が0度より大きく且つ20度以下であり、前記第三表面は前記出光面である導光板と、
前記入光面の近傍に配置される少なくとも一つの発光素子と、
前記第四表面に配置される反射ユニットと、
を含む、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項14】
前記発光素子は前記光束を発し、前記光束は前記入光面を経由して前記導光板中に進入し、且つ、前記第三表面を経由して前記導光板から射出し、前記第三表面から射出した前記光束の、最大の光強度を有する中心軸は、前記第三表面の法線に対し、前記入光面から離れる方向に傾斜する、
請求項13に記載の光源装置の使用方法。
【請求項15】
前記第四表面は、平面である、
請求項13に記載の光源装置の使用方法。
【請求項16】
前記第四表面は、湾曲凸面である、
請求項13に記載の光源装置の使用方法。
【請求項17】
前記反射ユニットは、反射片又は反射膜である、
請求項13に記載の光源装置の使用方法。
【請求項18】
前記発光素子は、発光ダイオードである、
請求項13に記載の光源装置の使用方法。
【請求項19】
前記光源装置は、平板状のランプである、
請求項8に記載の光源装置の使用方法。
【請求項20】
前記光源装置を前記第一表面に配置するステップは、
前記光源装置を前記第一表面に平らに貼ること、又は、前記光源装置を前記第一表面に嵌入することを含む、
請求項19に記載の光源装置の使用方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−59699(P2012−59699A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179332(P2011−179332)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(510097611)揚昇照明股▲ふん▼有限公司 (19)
【Fターム(参考)】