説明

光記録装置

【課題】 赤外、赤色、青色LD対応など種類の異なる光ディスクを一台の装置で記録するため、波長の異なる2個以上のLDを一つのドライバ回路で駆動する。
【解決手段】 LD1とLD2の抵抗成分と容量成分をそれぞれ付加抵抗R2A及び付加容量C2Aによって補い、ドライバ回路の負荷をLD1側とLD2側で一定にして駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体に対する情報記録の際にマルチパルス化された光変調波形を駆動・制御するCD−Rドライブ、CD−RWドライブ、DVD−Rドライブ、DVD−RWドライブ、DVD−RAMドライブ、Blu-Rayドライブ、HD−DVDドライブ等の光記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光記録装置は大容量化が進み、従来までの赤外レーザ(波長780nm)を用いたCDや赤色レーザ(波長650nm)を用いたDVD、さらに青色レーザ(405nm)を用いたBlu-Lay Disk(BD)やHigh Density(HD)−DVDの製品化が始まっている。今後は更にこの赤外レーザ、赤色レーザ、青色レーザの3つそれぞれの互換光ピックアップが開発されていく。光ピックアップは、情報を記録する際などに情報記録媒体の半径方向に駆動するため、小型化は必須であるが、波長の違う2つもしくは3つのレーザの互換光ピックアップでは部品点数の増加は避けられない状況である。さらピックアップに搭載されたレーザダイオード(LD)の近傍に配置されるLDドライバ回路は、通常は駆動するLDに合わせて設計されている。このLDドライバからストラテジーと呼ばれるパルス電流波形でLDを駆動する。
【0003】
例えば、DVD−RWに利用されるライトストラテジ技術は(図12のライトストラテジを参照)、3種類のパワーレベルを持つ複数のレーザパルスを利用する。3種類のパワーレベルは、高いレベルから順に、ライトパワーPw、イレイズパワーPe、ボトムパワーPbである。上記のライトパワーPwのレーザ光で光ディスクを照射すると、光ディスクの記録膜が溶融される。その後、急冷すると、光ディスクはアモルファス状態(非晶質状態)となり、光の反射率が低くなる。これが記録マークとして利用される。また、イレイズパワーPeのレーザ光で光ディスクを照射すると、光ディスクの記録膜は結晶状態にされる。レーザ光照射前に非晶質状態であった光ディスク部分は結晶状態になり、元々結晶状態であった光ディスク部分は、そのまま結晶状態に留まる。これにより、記録マークを消去できる。
【0004】
図13に、駆動波形と光出力の関係を示す。CD用の赤外LD(波長780nm)とDVD用の赤色LD(650nm)は波長が近いため使われる化合物半導体の材料も類似し、特性に大きな違いはなかった。しかしながら次世代DVDである青色LDはGaNという特別な化合物半導体材料を用いているためLDの特性も従来とは異なる。
【0005】
【特許文献1】特開2002-25104号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
赤外LD、赤色LD、青色LDはそれぞれ材料が違うため、様々な特性が異なる。具体的には、図3に示すようにレーザダイオード(LD)を等価回路で表したときの抵抗値Rや容量値Cが異なる。これに対して、通常このLDを駆動する回路(LDドライバ回路)は駆動対象の負荷(抵抗や容量)に合わせて設計する。装置全体の小型化を考えると、複数のLDを搭載した光ピックアップは、それぞれのLDに対して専用のLDドライバ回路を設けるのではなく、一つのLDドライバ回路で複数のLDを駆動できる構成にしたい。しかしながら一つのLDドライバで負荷の違うLDを駆動すると、負荷が設計に対し小さい場合リンギングなど波形劣化が生じ、負荷が大きい場合立上り/立下り時間の劣化、振幅の減少などが生じる。
【0007】
また今後、光ディスクの高速化が進むと、DVD16倍速やBD10倍速相当の高速記録では数100MHz〜GHzオーダーの高周波のパルスを扱うことになる。通常、光ディスクでは配線をインピーダンス整合することはないため、高速化により配線による波形劣化の影響が出てくる。一般に配線長を無視できるのは配線長が波長の1/10以下の場合であり、早い立上り/立下り時間をもつ波形はさらに数倍の高周波成分を含んでいるため、波長の1/10より短い配線長が必須となる。しかしながら赤外LD、赤色LD、青色LDの互換ヘッドの場合、LDドライバ回路との距離が長くなるLDが存在し、高周波成分が劣化する。
【0008】
本発明は以上の点を考慮し、2つ以上の特性の異なるLDを一つのLDドライバ回路で駆動可能とする光記録装置および記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
材料の異なる2つのLDの電流(I)−電圧(V)特性の例を図4に示す。ここでLD1とLD2が動作範囲でI−V特性が異なるということは、負荷として抵抗値が異なることを意味する。このように負荷の異なる複数のLDを一つのドライバ回路で駆動するには、負荷の一番大きいと考えられるLDに合わせて設計されたドライバ回路を用いる。このとき、LDを図3のように容量成分と抵抗成分で記述できると考える。抵抗成分は、これまで述べてきたようにLDを作製する材料に大きく依存する。一方、容量成分は、まずダイオードがPN接合で形成されていることに依存する。PN接合による接合容量は接合面積によって大きく異なる。記録の高速化が進むと、短時間で光ディスクを結晶化させたりアモルファス化させたりしなければならないため、一般的にLDの出力パワーが増える。出力パワーを大きくするためには、LDは全体的に大きくなり、容量も増加する。
【0010】
このように、駆動するLDの抵抗値や容量値が異なると、様々な問題が起こる。例えば、図3中の抵抗が小さいLDを駆動するとオーバーシュート、アンダーシュートなどが問題となる。これを解決する一つの手段として、異なるLDの抵抗成分Rと容量成分Cをそれぞれ補うことにより、ドライバ回路からみて負荷(ここではLDを意味する)を一定に保つ。この結果、一つのドライバで異なるLDを駆動する。例えばLD1とLD2の2つのレーザダイオードを搭載した光ピックアップの場合、ドライバ回路からレーザダイオードを負荷として見たときドライバ負荷の抵抗成分の小さい方のLDに直列に抵抗を付加し、ドライバ回路の負荷の抵抗成分をLD1側とLD2側とで実質的に同一にする。また、ドライバ負荷の容量成分の小さい方のLDに並列に容量を付加し、ドライバ回路の負荷の容量成分をLD1側とLD2側とで実質的に同一にする。
【0011】
次に、高速記録対応について考える。インダクタンス成分は高速(高周波)になるほど損失や波形劣化が問題となり、その値はLDとLDドライバ回路の配線長に大きく依存する。そのため、まず高速性の高いLDまでの距離が短くなるようLDドライバ回路を配置する。例えば図7(a)ではL1<L2、図7(b)ではL1<L2<L3となるように配置する。この時のLD−LDドライバ回路間の距離の目安を導く。例えば、DVD16倍速の16分周では、ウィンドウ幅(1Tw)が約2nsとなり500MHz相当になる。このときの波長λを次式(1)で計算する。
λ=(μ0ε0εs-0.5/fm (1)
【0012】
但し、fmは周波数、μ0は真空の透磁率であり、ε0は真空の誘電率、εsは配線周りの材料の実効的な比誘電率である。比誘電率9を仮定すると、波長λは約20cmとなる。ひとつの目安として(1/10)λ以下であるから、この場合の配線長は2cm以下が望ましい。また、なんらかの要因によりLD−ドライバ回路間の距離が長く、高周波伝送が困難な場合は、伝送路の周波数特性をあらかじめ求めておき、その特性を補償するためにデータ送信時に特定の周波数を強調して送るプリエンファシス技術を導入する。この技術により、伝送後のアイ・パターンの開口を大きくできる。
【0013】
本発明の記録装置および記録方式は、2つ以上のLDを一つのLDドライバ回路で駆動可能にする。特に毎秒100Mビット以上の転送速度の光ディスクストレージシステムに好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、光ディスクにおいて2つ以上のレーザダイオードを用いる場合、一つのレーザドライバ回路で駆動可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下の図において、同じ構成部分には同一の符号を付けて説明する。
【0016】
[実施例1]
2種類のレーザダイオードLD1,LD2を1つのLDドライバ回路で選択的に駆動する実施例について説明する。図1は、本実施例の光記録装置の概略図である。細い矢印は電気信号を表し、太い矢印は光信号を表す。光ピックアップ20には、LD1,LD2と共にLDドライバ回路10が搭載されている。記録データ16は符号化回路17で符号化され、符号化された信号は記録パルス生成回路18によって光ディスク19に書き込むためのストラテジーを形成する信号に変換される。記録パルス生成回路18からの信号はLDドライバ回路10に入力され、LD1あるいはLD2が駆動されて光ディスク19に記録が行われる。
【0017】
図2aは、LDドライバ回路とLDの概略図である。LDドライバ回路は、内部にLD1とLD2の切り替えスイッチ15を備えている。このスイッチ15によりLD1とLD2の切り替えを行う。また、LD1,LD2はそれぞれ異なる閾値電圧をもつため、それぞれ所望の電源電圧を必要とし、駆動対象となったLD側にのみ電源供給される。LDドライバ回路10からは駆動電流パルス信号がL1もしくはL2のインダクタンスを通して送られる。ここではL1とL2は高周波に対して十分小さい値であると考える。
【0018】
LD1及びLD2を、それぞれ図3に示したように抵抗Rと容量Cからなる等価回路で表す。LD1は抵抗R1と容量C1で表され、LD2は抵抗R2と容量C2で表されるものとする。C1,C2はダイオードを形成するPN接合による接合容量を表し、R1,R2はI−V特性の発振後の微分抵抗を表す。この抵抗と容量の2つを駆動時のパラメータとして考える。
【0019】
一例として、LD1のパラメータR1,C1の値に対してLD2のパラメータR2,C2の値がそれぞれ半分であるとする。すなわち、R2=R1/2,C2=C1/2であるとする。この時、図2aに示すように、抵抗R2A(=R2)をLD2に直列に付加し、容量C2A(=C2)をLD2に並列に付加する。これらを付加することにより、LDドライバ回路10の負荷としてLD1とLD2を同じにする。なお、図2aでは電流を供給する接続を示しているが、電流を引き抜くLDドライバ回路でも同様である。
【0020】
DVD16倍速のウィンドウ幅に相当するLD2の500MHzのパルス駆動波形を図5に示す。図5(a)は抵抗及び容量を付加した駆動波形を示し、図5(b)は抵抗及び容量を付加していない駆動波形を示す。図5(b)の波形ではオーバーシュートが起きており、LDパワーの最高値が高くなっている。両特性を比較すれば、本発明によってLD2の波形劣化が大きく低減できること、即ち、本発明によってLDの駆動信号の劣化が低減できることを容易に理解することが出来る。
【0021】
なお、LD2に付加する抵抗R2A及び容量C2Aの大きさは、それらを付加したとき、ドライバ回路の負荷の抵抗成分及び容量成分がLD1側とLD2側において実質的に同一と見なすことができるようになればよい。具体的には、ドライバ負荷の抵抗成分がLD1側とLD2側において±30%程度の範囲で一致するように抵抗を補正すればよい。同様に、ドライバ負荷の容量成分がLD1側とLD2側において±30%程度の範囲で一致するように容量を補正すればよい。
【0022】
[実施例2]
図2bは、1つのドライバ回路で3種類のレーザダイオードLD1,LD2,LD3を選択的に駆動する実施例について説明する。
【0023】
LD1,LD2及びLD3を、それぞれ図3に示したように抵抗Rと容量Cからなる等価回路で表したとき、LD1は抵抗R1と容量C1で表され、LD2は抵抗R2と容量C2で表され、LD3は抵抗R3と容量C3で表されるものとする。C1,C2,C3はダイオードを形成するPN接合による接合容量を表し、R1,R2,R3はI−V特性の発振後の微分抵抗を表す。ここでは、一例として、LD1の抵抗R1がR2,R3より大きく、LD1の容量C1がC2,C3より大きい場合を例にとって説明する。この時、図2bに示すように、LD2に対しては抵抗R2Aを直列に付加し、容量C2AをLD2に並列に付加する。LD3に対しては、抵抗R3Aを直列に付加し、容量C3Aを並列に付加する。これらを付加することにより、LDドライバ回路10の負荷としてLD1,LD2,LD3を同じにする。
【0024】
LD2に付加する容量C2A及び抵抗R2Aの値は典型的には、
C1A=C2−C1 (2)
R2A=R1−R2 (3)
であり、LD3に付加する容量C3A及び抵抗R3Aの値は典型的には、
C1A=C2−C1 (4)
R2A=R1−R2 (5)
である。しかし、厳密に上式(2)〜(5)の関係が成立する必要はなく、ドライバ回路10の負荷の抵抗成分及び容量成分がLD1側、LD2側及びLD3側において実質的に同一と見なすことができればよい。そのためには、ドライバ負荷の抵抗成分がLD1側、LD2側、LD3側において±30%程度の範囲で一致するように、抵抗R2A、R3Aが付加されればよい。同様に、ドライバ負荷の容量成分がLD1側、LD2側、LD3側において±30%程度の範囲で一致するように、容量C2A、C3Aが付加されればよい。
【0025】
[実施例3]
LD1,LD2の2つのレーザダイオードを一つのドライバ回路で駆動する第2の実施例を図6に示す。基本的に実施例1と同じ事項に関しては説明を省略する。実施例1との違いは、LD1とLD2のパラメータが異なり、抵抗はLD1の抵抗R1の方がLD2の抵抗R2より大きく、ダイオード間容量はLD2の容量C2の方がLD1の容量C1より大きい場合である。
【0026】
本実施例では、LD1側には並列に容量C1Aを付加し、LD2側には抵抗R2Aを付加して、LD1及びLD2を共通のLDドライバ回路10で駆動する。容量C1A及び抵抗R2Aの値は典型的には、
C1A=C2−C1 (6)
R2A=R1−R2 (7)
である。しかし、厳密に上式(6)(7)の関係が成立する必要はなく、ドライバ回路10の負荷の抵抗成分及び容量成分がLD1側とLD2側において実質的に同一と見なすことができるように容量C1A及び抵抗R2Aが付加されればよい。具体的には、ドライバ負荷の抵抗成分がLD1側とLD2側において±30%程度の範囲で一致するように抵抗R2Aが付加されればよい。同様に、ドライバ負荷の容量成分がLD1側とLD2側において±30%程度の範囲で一致するように容量C1Aが付加されればよい。
【0027】
本例は、このようにLD1駆動時とLD2駆動時でLDドライバ回路の負荷を一定にするために、2つのレーザダイオードの特性を調べてお互いに容量あるいは抵抗を付加して用いる実施例である。この場合にも、LDの駆動信号の劣化を低減することができる。
【0028】
[実施例4]
複数のLDとLDドライバ回路の配置を図7に示す。LDとLDドライバ回路の距離の目安としてはLDの最大動作周波数(fm)の波長(λ)の1/10以下が望ましいことは上述した。各LDの使用される最大倍速からウィンドウ幅を割り出し、ストラテジーにおいて用いられる最大動作周波数(fmLD)を求める。LDを2つ用いる場合、このfmLD1とfmLD2を比較して、高い周波数を必要とする側のLD−LDドライバ間の距離が短くなるようにLDドライバ回路10を配置する。
【0029】
図7(a)の例ではfmLD1>fmLD2であるので、ドライバ回路10からLD1,LD2までの伝送路のインダクタンスL1,L2がL1>L2となるように、LD1,LD2とLDドライバ回路10を配置する。図7(b)の例ではfmLD1>fmLD2>fmLD3であるので、ドライバ回路10からLD1,LD2,LD3までの伝送路のインダクタンスL1,L2,l3がL1>L2>L3となるように、LD1,LD2,LD3とLDドライバ回路10を配置する。
【0030】
図8に、実施例1と同様にDVD16倍速のウィンドウ幅に相当する500MHzのパルス波形の伝送距離依存性を示す。(a)はLD−LDドライバ回路間の距離を(1/20)λにしたときの波形、(b)は(1/5)λにしたときの波形である。(b)では波形劣化が大きく、トップの電流値が小さくなっているため光出力のパワーも減少する。つまりLD−LDドライバ回路間の距離が長すぎると、所望のマークが記録できないため読み取り時にエラーの原因となる。これを避けるためにも、LD−LDドライバ回路間の距離の管理は重要である。
【0031】
[実施例5]
プリエンファシス技術を導入した実施例について説明する。光ディスク記録装置では光ディスクのN倍速記録を実現するにあたり、1倍速からN倍速に対応する必要がある。例えば、DVDでは16倍速までが製品化される予定であり、記録波形としてウィンドウ幅で500MHzの高周波を要求される。このとき図9に示すように、ドライバ回路10がなんらかの理由で光ピックアップ20に搭載できない場合は、LD−LDドライバ回路間の距離を(1/10)λ以下にすることができず、波形補償技術が必要となる。
【0032】
図10は、プリエンファシス技術の説明図である。プリエンファシス技術とは、高周波伝送が困難な伝送路の周波数特性をあらかじめ求めておき、その特性を補償するためにデータ送信時に特定の周波数を強調して送る技術である。図10(a)に示すように、高い周波数成分をもつパルスを大きく増幅して伝送することにより、伝送による高周波成分の減衰をカバーして所望のLD駆動波形を得ることができる。図10(b)は、伝送路の周波数特性の逆関数にあたるプリエンファシス量の周波数特性を示す図である。プリエンファシス量とは、高周波成分の振幅を低周波成分の振幅に対して何倍にするかを表す量である。図示するように、周波数が高いほどプリエンファシス量は大きくなる。これを速度とマーク長のテーブルとしてLDドライバ回路に持たせる。
【0033】
プリエンファシス技術導入した構成図を図11(a)に、DVDを例とした速度とマーク長によるプリエンファシステーブルを図11(b)に示す。このテーブルに従って、強調させる(ここでは電流を増倍させる)値を読み出して、駆動電流を決めることにより、LDドライバ回路−LD間の電気信号の伝送にプリエンファシス技術を導入する。これにより複数のLDを一つのLDドライバ回路で駆動するために距離が長くなってしまった伝送路でも信号の正確な伝送を可能とする。
【0034】
以上、実施の形態に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。その他、種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】ドライバ回路が光ピックアップに搭載された光記録装置の例を示す概略図。
【図2a】LD1とLD2を一つのLDドライバで駆動する光記録装置の構成例を示す図。
【図2b】LD1,LD2,LD3を一つのLDドライバで駆動する光記録装置の構成例を示す図。
【図3】レーザダイオード(LD)を抵抗と容量の等価回路で示した図。
【図4】LD1とLD2のI−V特性の違いを示す図。
【図5】本発明を用いた場合(a)と用いない場合(b)の波形の違いを示す図。
【図6】LD1とLD2を一つのLDドライバで駆動する光記録装置の構成例を示す図。
【図7】複数のLDとドライバ回路の距離を示す図。
【図8】LDとLDドライバの距離がλ/20の時の波形(a)と、距離がλ/5の時の波形(b)を示す図。
【図9】ドライバ回路が光ピックアップに搭載されない光記録装置の例を示す概略図。
【図10】プリエンファシス技術の説明図。
【図11】プリエンファシス技術を導入した実施例を示す図。
【図12】ライトステラテジー(3値の場合)の一例とこのストラテジーにより光記録媒体に形成される記録マークの説明図。
【図13】駆動電流と光出力の関係を示す図。
【符号の説明】
【0036】
LD,LD1,LD2,LD3…レーザダイオード
L1,L2,L3…インダクタンス
10…LDドライバ回路
15…スイッチ
16…記録データ
17…符号化回路
18…記録パルス生成回路
19…光ディスク
20…光ピックアップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の波長の光を照射する第1の光源と、
第2の波長の光を照射する第2の光源と、
前記第1の光源又は第2の光源を選択的に駆動するドライバ回路とを備える光記録装置において、
前記ドライバ回路から前記第1の光源及び第2の光源を負荷として見たときドライバ負荷の抵抗成分の小さい方の光源に直列に抵抗を付加したことを特徴とする光記録装置。
【請求項2】
請求項1記載の光記録装置において、第3の波長の光を照射する第3の光源を有し、前記ドライバ回路から前記第1の光源、第2の光源及び第3の光源を負荷として見たときドライバ負荷の抵抗成分の最も大きい光源以外の光源に直列に抵抗を付加したことを特徴とする光記録装置。
【請求項3】
請求項1記載の光記録装置において、前記ドライバ回路の負荷の抵抗成分が前記第1の光源側と前記第2の光源側とで実質的に同一であることを特徴とする光記録装置。
【請求項4】
請求項1記載の光記録装置において、前記ドライバ回路から前記第1の光源及び第2の光源を負荷として見たときドライバ負荷の容量成分の小さい方の光源に並列に容量を付加したことを特徴とする光記録装置。
【請求項5】
請求項4記載の光記録装置において、前記ドライバ回路の負荷の容量成分が前記第1の光源側と前記第2の光源側とで実質的に同一であることを特徴とする光記録装置。
【請求項6】
請求項1記載の光記録装置において、前記第1の光源、第2の光源及びドライバ回路は可動な光ピックアップに搭載されていることを特徴とする光記録装置。
【請求項7】
第1の波長の光を照射する第1の光源と、
第2の波長の光を照射する第2の光源と、
前記第1の光源又は第2の光源を選択的に駆動するドライバ回路とを備える光記録装置において、
前記ドライバ回路から前記第1の光源及び第2の光源を負荷として見たときドライバ負荷の容量成分の小さい方の光源に並列に容量を付加したことを特徴とする光記録装置。
【請求項8】
請求項7記載の光記録装置において、第3の波長の光を照射する第3の光源を有し、前記ドライバ回路から前記第1の光源、第2の光源及び第3の光源を負荷として見たときドライバ負荷の容量成分の最も大きい光源以外の光源に並列に容量を付加したことを特徴とする光記録装置。
【請求項9】
請求項7記載の光記録装置において、前記ドライバ回路の負荷の容量成分が第1の光源側と第2の光源側とで実質的に同一であることを特徴とする光記録装置。
【請求項10】
請求項7記載の光記録装置において、前記第1の光源、第2の光源、及びドライバ回路は可動な光ピックアップに搭載されていることを特徴とする光記録装置。
【請求項11】
最大動作周波数fmxで第1の波長の光を照射する第1の光源と、
前記周波数fmxより低い最大動作周波数fmyで第2の波長の光を照射する第2の光源と、
前記周波数fmyより低い最大動作周波数fmzで第3の波長の光を照射する第3の光源と、
前記第1の光源、第2の光源又は第3の光源を選択的に駆動するドライバ回路とを備える光記録装置において、
前記ドライバ回路から前記第1の光源までの配線長は前記ドライバ回路から前記第2の光源までの配線長より短く、前記ドライバ回路から前記第2の光源までの配線長は前記ドライバ回路から前記第3の光源までの配線長より短いことを特徴とする光記録装置。
【請求項12】
請求項11記載の光記録装置において、μ0を真空の透磁率、ε0を真空の誘電率、εsを前記ドライバ回路の出力端子と前記各光源の入力端子との間を接続する配線周りの材料の実効的な比誘電率とするとき、前記ドライバ回路から前記第1の光源までの配線長は(μ0ε0εs-0.5/fmxの1/10以下であり、前記ドライバ回路から前記第2の光源までの配線長は(μ0ε0εs-0.5/fmyの1/10以下であり、前記ドライバ回路から前記第3の光源までの配線長は(μ0ε0εs-0.5/fmzの1/10以下であることを特徴とする光記録装置。
【請求項13】
請求項11記載の光記録装置において、前記第1の光源、第2の光源及び第3の光源は可動な光ピックアップに搭載されていることを特徴とする光記録装置。
【請求項14】
請求項11記載の光記録装置において、前記第1の光源、第2の光源、第3の光源及びドライバ回路は可動な光ピックアップに搭載されていることを特徴とする光記録装置。
【請求項15】
請求項13記載の光記録装置において、前記ドライバ回路から前記第1の光源までの信号、第2の光源までの信号、第3の光源までの信号のうち1つ以上の信号はプリエンファシスされていることを特徴とする光記録装置
【請求項16】
請求項15記載の光記録装置において、前記プリエンファシスの調整量は、前記第1の光源までの信号と、前記第2の光源までの信号と前記第3の光源までの信号とで異なることを特徴とする光記録装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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