説明

光電素子、これを用いたランプ及びディスプレイパネル

【課題】光電素子及びこれを用いたランプ及びディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】基板(10)と、基板に形成され、表面に複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層(12)と、導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層(13)と、電子増幅層上に形成される光電物質層(14)と、を備える光電界素子である。これにより、応用分野が広く、発光素子の場合に低電圧で高輝度を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電素子、これを応用したランプ及びディスプレイパネルに係り、特に光電効果による1次電子及び1次電子を用いた2次電子放出を用いる光電子放出器及びこれを応用したランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来光カソードは、単純にUVによって電子を放出する性質があるアルカリハライド物質(代表的にCsI)を単純に用いることによって、微弱な電流を発生させている。こうした微弱な電流を増幅するためにはマイクロチャネルプレート(MCP、PMT)や電気回路を用いた増幅器などが必要になることから、光カソードには付加的な機器の使用が不可欠であった(特許文献1)。
【0003】
このような特徴を有した光カソードの課題は、光利用効率をより高め、そして電流密度をより向上させることであり、ひいてはより広い分野での応用に拡大することである。
【特許文献1】米国特許第4,616,248号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の技術的課題は、光利用効率が高く、高い電流密度を有する光電子素子及びこれを応用したランプ及びディスプレイパネルを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を達成するための本発明の第1の類型は、基板と、基板に形成され、表面に複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、電子増幅層上に形成される光電物質層と、を備えること特徴とする光電子素子である。
【0006】
本発明の好適な実施形態による光電子素子は、導電性電界強化層としてCNT層を用い、このCNT層は、基板に垂直に成長されるか、或いはペースト状態で塗布された後、焼結されたCNTを含む。
【0007】
導電性電界強化層に、特にCNT層に、バイアスを印加するために、この下部にバイアス電極層が介在される。
【0008】
本発明の第2の類型は、所定距離を置いた第1の電極及び第2の電極と、第2の電極に対向する第1の電極の表面に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、電子増幅層上に形成される光電物質層と、を備えることを特徴とする光電界素子である。
【0009】
本発明の第3の類型は、所定距離を置いた第1の電極及び第2の電極と、第2の電極に対向する第1の電極の表面に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、電子増幅層上に形成される光電物質層と、前記第2の電極上に形成される蛍光体層と、を備えることを特徴とする光電子ランプである。
【0010】
本発明の第4の類型は、所定間隔を置いた第1の基板及び第2の基板と、第1の基板の内面に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成され、第1の電極の一部を露出させ
るウェルを有する絶縁層と、ウェルの底に露出されたカソード電極の一部分上に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層を含む光電界放出層と、絶縁層上に形成され、ウェルに対応するゲートホールを有するゲート電極と、第1の電極に対応するように第2の基板の内面に形成される第2の電極と、第2の基板の第2の電極上に形成される蛍光体層と、を備えることを特徴とするディスプレイ素子である。
【発明の効果】
【0011】
前記のように、本発明は基本的に局部的電界集中端部、すなわち物理的に尖った端部を有する導電性電界強化層、導電性電界強化層から発生した1次電子を増幅する電子増幅層、そして光線によって励起されて電子を放出する光電物質層を有する光電界放出源及びこれを応用することによって光センサー、ランプ、ディスプレイなどの多様な形態の応用範囲を有する。
【0012】
ランプ及びディスプレイの場合は、電子増幅層によって電子増幅を行うことにより、低電圧、低電流下でも高輝度の可視光を得ることができる。
【0013】
かかる本発明は、多様な波長の光に適用することができ、光センサー、平面光源、太陽電池、ディスプレイなどに適用されうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付した図面に基づき本発明による光電子素子、これを応用するランプ、ディスプレイパネルなどについて詳細に説明する。以下の実施形態の説明で、導電性電界強化層は、材料に関係なく導電体として電界の集中が可能であり、所定の条件で電界放出が可能な物質よりなる積層体を意味する。
【0015】
1.光エミッター
図1は、光放出及び電界放出による複合光電界エミッターの構造を説明する図面である。
【0016】
本発明のエミッターは、まず局部的電界集中端部、すなわち物理的に尖った端部を有することによって、所定レベルで電界放出が可能な複数のナノティップ、ナノパーティクル又はCNTなどを効率的な電子放出のための導電性電界強化層として用い、これを1次電子供給源として用いる。電界放出源の一例であるCNT上に2次電子放出によって1次電子を増幅する電子増幅層が設けられ、その上に光線によって励起されて電子を放出する光電物質層が形成されている。光線は、光電物質層上から入射し、電子は光電物質層の表面から放出される。
【0017】
こうしたエミッターは、各種電子装置の電子ソースとして、いわゆるカソードとして応用でき、一方、光の有無を検出する光センサーなど多様な分野にも応用できる。
【0018】
前記の光エミッターで前記エミッターを支持する材料、すなわち基板は、シリコン基板が好ましく、導電性電界強化層は、導電性SWNT(single wall nano
tube)又はMWNT(multi wall nano tube)を用いることが好ましい。そして、2次電子放出のための電子増幅層は、電子増幅係数が高い物質MgF、CaF、LiF、MgO、SiO、Al、ZnO、CaO、SrO、Laよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質、より好ましくは、MgOで形成することが好ましい。他方、前記光電物質層は、光エネルギーの吸収によって電子を放出する既存の物質、例えば好ましくCsIで形成する。前記光電物質として使用されるCsI以外にUV又は可視光線で電子を発生するいかなる物質も使用できる
。例えば、前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成される。具体的に、前記光電物質層は、BaO、Ag−O−Cs、Bi−Ag−O−Cs、K−Cs−Sb、Na−K−Sb、Cs−Na−K−Sb、LiSb、CsTe、CsSb、LiF、NaKSb:Cs、GaN、InP、HgTe、CdS、CdSe、PbS、PbTe、InAs、KBr、CsBr、CsIよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることが好ましい。
【0019】
2.光電子素子
図2は、本発明の実施形態による光センサー又はランプとして応用できる光電素子の概略的断面図を示す。
【0020】
第1の基板(背面板)10と第2の基板(前面板)20が所定間隔を置いて形成され、これらの各内面に第1の電極(カソード電極)11及び第2の電極(アノード電極)21が形成されている。
【0021】
第1の電極11上には、先ず局部的電界集中端部、すなわち物理的に尖った端部を複数有する導電性電界強化層12が形成されている。こうした導電性電界強化層12の材料としては、電界放出素子によく使用されるナノティップやナノパーティクル、CNTなどを使用できる。
【0022】
図2では、前記本発明の一つの実施形態として導電性電界強化層12がCNTで形成されていると表現された。CNTによる導電性電界強化層12は、触媒を用いた成長又は有機バインダーにCNT粉末が分布されたペーストのプリンティングによって得ることができる。
【0023】
本発明では、前記CNTを一般的なFED(Field Emission Display)でのような主な電子ソースを使用せずに、2次電子発生のための1次電子発生源として用いる。すなわち、導電性電界強化層12上には、MgOのような2次電子放出が可能な電子増幅層13を形成して1次電子から初期電子を得、これを2次電子放出層13に供給することによって多量の電子を得る電子増幅がなされる。こうした電子増幅に加えて、電子増幅層13上にUV,DUV(Deep UV)などの励起光によって電子を放出する光電物質層14が形成される。
【0024】
図3は、CNTよりなる導電性電界強化層12上にMgO(写真の中間の上部で相対的に明るい部分)及びCsI(写真の上部側の暗い部分)が形成されたサンプルのSEMイメージを示す図である。
【0025】
一方、第2の基板20の内面に前記第1の電極11と対をなす第2の電極21が形成されて、これら両者に所定電位の電圧が印加される。前記光電物質層14を刺激するためのUVは、基板に並んだ方向又は第2の基板20を通じて進行する。
【0026】
こうした構造の素子は、光センサーとして用いることができる。すなわち、第1の電極11と第2の電極21に所定の電圧を印加した状態で前記第1、第2の基板の間にUVなどの励起光を入射させれば、第1、第2の電極11,12の間には電流の流動又は変化が起こる。前記バイアス電圧は、励起光がないとき、電流の流れが起こらない程度の電位を維持させることによって、入射光がないとき電流が検出されず、こうした状態で励起光が入射すれば、電流が検出され、入射光の強度によって電流量が変化する。
【0027】
図4は、図3と共に説明された光電素子のバイアス電圧別の光電流の変化を示すグラフである。第1、第2の電極間の間隔は、約6mmに設定し、この際の励起光は147nmのDUVである。図4の結果は、本発明の実施形態によって基板としてシリコンを用い、導電性電界強化層12としてMWNTを用い、そして電子増幅物質はMgOを、そして光電物質はCsIを用いたサンプルと、単純にシリコン基板にCsI物質のみあるサンプルとについてのものである。
【0028】
図4を通じて分かる光電物質のみがあるサンプルの場合、バイアス電圧の変化電流の流動が非常に微弱であり、そしてその変化が非常に弱いことが分かる。しかしながら、本発明のサンプルは、バイアス電圧の変動に非常に大きい電流変化を示す。
【0029】
図5は、シリコンウェーハにSWNTを用いた本発明の光電素子が形成された実際に製作したサンプルのSEMイメージを示す図である。図6は、こうしたサンプルにおいて、光電物質層であるCsIの厚さ差による光電流変化を示すグラフである。
【0030】
ここで、MgOの厚さは、200nmであり、CsIの厚さは、実施形態別に10nm,30nm,40nm,60nm,80nmに設定した。図4を通じて分かるように、一番厚い80nmと一番薄い10nmのCsI層を有する場合、結果が似ており、バイアス電圧変化に大きい変動がないことが分かる。これは、CsIは適正な範囲内の値を有するとき、効果的な光電流の変化を得ることができることを示す。30nm厚さのCsIを有するサンプルの場合は、100ボルト前後でかなり極端な変化を示すが、このようなサンプルの場合は、光量変化に線型的な電流変化を示すセンサーよりは、単純に光の有無にオン−オフ動作する光スイッチ用センサーとして適当である。そして40nm及び50nmのCsI層を有するサンプルは、比較的緩慢で直線的な変化を示し、従ってこうしたサンプルは、光量測定用センサーに適当である。
【0031】
3.平板ランプ
図7は、本発明による平板ランプの一つの実施形態を示す。
【0032】
示されたように第1の基板10と第2の基板20とが所定間隔を維持し、この間は真空化される。第1の基板10と第2の基板20との空間は、一般的な真空管のように低圧(一般的に真空)を維持し、このため別途のシーリング部材(図示せず)によって密閉される。真空空間の一側には、光源が設けられ、これを例とすると172nm又は147nmのDUVを放出するエキシマーランプである。
【0033】
第1の基板10の内面にカソード電極としての第1の電極11が形成され、第2の基板の内面にアノード電極としての第2の電極21が形成されている。
【0034】
第2の電極21の内面には、加速された電子によって、励起されることによって、可視光線を放出する蛍光体層が形成されている。電子の加速は、第1の電極11と第2の電極21とに印加される電位差によってなされる。このため、第1の電極11と第2の電極21は、電力供給源30に連結される。
【0035】
多量の電子を生成するカソード装置は、前記第1の電極11上に形成される1次電子ソース又は導電性電界強化層12としてCNT、導電性電界強化層12からの電子を増幅する電子増幅層13としてのMgO、UVによって電子を放出する光電物質としてのCsI層を備える。前記カソード装置を構成する要素の材料は、前述したように当分野で知られた範囲内で選択できる。
【0036】
図8Aと図8Bは、本発明によってカソード装置がCNT−MgO−CsIの積層構造
を有するサンプル(本発明)と、MgOがなくCNT−CsI構造を有する比較サンプルの同一条件下での実際発光状態を示す写真を示す図である。
【0037】
図8Aと図8Bとを単純に比較することによっても分かるように、図8Aのランプが図8Bのランプに比べて非常に明るい光を発していることが分かる。これら二つサンプルの差異は、前述したように、電子増幅層の有無であって、電子増幅層としてMgOがある本発明によるサンプル(図8A)がそうではない比較サンプルに比べて非常に強い可視光線を発生する。
【0038】
ランプの場合は、前述したように光センサーとは違って、より強い電流が要求されるため、第1の電極と第2の電極との間の電圧は、励起光がない状態でも電界放出が可能なように高く設定される。
【0039】
こうしたランプは、多様な分野に応用される。例えば、高輝度の可視光が要求されるバックライト、又はさらなる構造改造を通じた一般的なディスプレイ装置などがその応用例になる。
【0040】
4.ディスプレイ装置
前述したような可視光線発生の構造を応用すれば、平板型ディスプレイ装置を構想できる。
【0041】
基本的に平板型ディスプレイは、図9に概略的に示したように、複数の横電極と縦電極とがx−yマトリックス状に配置され、電極の各交差部に単位画素が形成される。よく知られたように、各画素は、モノディスプレイの場合、一つの単位画素を含み、天然色を模写するカラーディスプレイの場合は、RGB色相を個別的に実現する単位色相画素が三つずつ集まって一つのカラー画素をなす。
【0042】
本発明によるディスプレイ装置は、前述したような概念の本発明によるランプの構造を既存の電界放出ディスプレイに有機的に結合させることによって得ることができる。
【0043】
電界放出ディスプレイの場合、前記横電極は、一般的にゲート電極に該当し、縦電極はカソード電極に該当する。
【0044】
図10は、本発明によるディスプレイ装置の一つの画素を抜粋して示す平面図である。下部にカソード電極41が配置され、その上にゲート電極43が交差する方向に配置される。ゲート電極43には、複数のゲートホール43aが形成されており、各ゲートホール43aの内側に光電界放出源Eが配置されている。平面上から見るときは、既存の電界放出ディスプレイと類似する。
【0045】
図11は、図10のA−A’線断面図である。図11を参照すれば、基板40上にカソード電極41が形成されており、その上にウェル42aが形成されたゲート絶縁層42が形成され、この上にゲートホール43aを有するゲート電極43が形成される。前記ゲートホール43aの下部、すなわちゲート絶縁層42のウェル42aの底に前記カソード電極41が露出され、この上にCNT、MgO及びCsIの積層による光電界放出源Eが形成される。
【0046】
ここで、CsIなどのような光電物質層を刺激するためのDUVのような光は、基板40に平行な方向、基板の背面などで供給できる。
【0047】
他方、前記基板の前方には、別の基板が設けられる。これは一般的に前面板と称し、こ
こに前記カソード電極に対応するアノード電極及び蛍光体層が形成される。蛍光体層は、前記UV又はDUVによって発光されず、電子ビームによって励起されることが必要であれば、これは知られた物質の中で選択される。
【0048】
かかる本願発明の理解を助けるために幾つかの模範的な実施形態が説明され、添付した図面に示されたが、こうした実施形態は単に広い発明を例示し、技術的範囲を制限しないという点は理解されるべきであり、そして本発明は示されて説明された構造と配列に局限されないという点が理解されるべきであり、これは多様な異なる修正が当業者によって可能であるためである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による光電子素子の概略的構成を示す図面である。
【図2】本発明の実施形態による光センサー又はランプとして応用できる光電素子の概略的断面図である。
【図3】本発明による光電素子でCNTよりなる導電性電界強化層を拡大して示すSEMイメージである。
【図4】図3に示された光電素子のバイアス電圧別の光電流の変化を示すグラフである。
【図5】シリコンウェーハにSWNTを用いた本発明の光電素子が形成された実際に製作されたサンプルのSEMイメージである。
【図6】図5に示された光電素子で光電物質層であるCsIの厚さ差による光電流変化を示すグラフである。
【図7】本発明による平板ランプの一つの実施形態の構造を概略的に示す図面である。
【図8A】本発明によってカソード装置がCNT−MgO−CsIの積層構造を有するサンプルとMgOがなくしてCNT−CsIの構造を有する比較サンプルの同一条件下での実際の発光状態を示す写真を示す図である。
【図8B】本発明によってカソード装置がCNT−MgO−CsIの積層構造を有するサンプルとMgOがなくしてCNT−CsIの構造を有する比較サンプルの同一条件下での実際の発光状態を示す写真を示す図である。
【図9】一般的なX−Yマトリックス構造のディスプレイ装置の電極配置例を示す図面である。
【図10】本発明によるディスプレイ装置の一つの画素を抜粋して示す平面図である。
【図11】図10のA−A’線断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 第1の基板・背面板、
11 第1の電極・カソード電極、
12 導電性電界強化層、
13 電子増幅層、
14 光電物質層、
20 第2の基板・前面板、
21 第2の電極・アノード電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に形成され、表面に複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、
前記導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、
前記電子増幅層上に形成される光電物質層と、を備えることを特徴とする光電界素子。
【請求項2】
前記導電性電界強化層は、ナノティップ、ナノパーティクル、CNTのうちいずれか一つよりなることを特徴とする請求項1に記載の光電界素子。
【請求項3】
前記電子増幅層は、MgF、CaF、LiF、MgO、SiO、Al、ZnO、CaO、SrO、Laよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光電界素子。
【請求項4】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光電界素子。
【請求項5】
前記光電物質層は、BaO、Ag−O−Cs、Bi−Ag−O−Cs、K−Cs−Sb、Na−K−Sb、Cs−Na−K−Sb、LiSb、CsTe、CsSb、LiF、NaKSb:Cs、GaN、InP、HgTe、CdS、CdSe、PbS、PbTe、InAs、KBr、CsBr、CsIよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項4に記載の光電界素子。
【請求項6】
前記光電物質層は、BaO、Ag−O−Cs、Bi−Ag−O−Cs、K−Cs−Sb、Na−K−Sb、Cs−Na−K−Sb、LiSb、CsTe、CsSb、LiF、NaKSb:Cs、GaN、InP、HgTe、CdS、CdSe、PbS、PbTe、InAs、KBr、CsBr、CsIよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項3に記載の光電界素子。
【請求項7】
前記導電性電界強化層は、CNT、電子増幅層は、MgOそして光電物質層は、CsIで形成されることを特徴とする請求項1に記載の光電界素子。
【請求項8】
前記導電性電界強化層の下部に電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光電界素子。
【請求項9】
所定距離を置いた第1の電極と第2の電極と、
前記第2の電極に対向する第1の電極の表面に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、
前記導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、
前記電子増幅層上に形成される光電物質層と、を備えることを特徴とする光電界素子。
【請求項10】
前記導電性電界強化層は、ナノティップ、ナノパーティクル、CNTのうちいずれか一つよりなることを特徴とする請求項9に記載の光電界素子。
【請求項11】
前記電子増幅層は、MgF、CaF、LiF、MgO、SiO、Al、ZnO、CaO、SrO、Laよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の光電界素子。
【請求項12】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の光電界素子。
【請求項13】
前記光電物質層は、BaO、Ag−O−Cs、Bi−Ag−O−Cs、K−Cs−Sb、Na−K−Sb、Cs−Na−K−Sb、LiSb、CsTe、CsSb、LiF、NaKSb:Cs、GaN、InP、HgTe、CdS、CdSe、PbS、PbTe、InAs、KBr、CsBr、CsIよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項12に記載の光電界素子。
【請求項14】
前記光電物質層は、BaO、Ag−O−Cs、Bi−Ag−O−Cs、K−Cs−Sb、Na−K−Sb、Cs−Na−K−Sb、LiSb、CsTe、CsSb、LiF、NaKSb:Cs、GaN、InP、HgTe、CdS、CdSe、PbS、PbTe、InAs、KBr、CsBr、CsIよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項11に記載の光電界素子。
【請求項15】
前記導電性電界強化層は、CNT、電子増幅層は、MgOそして光電物質層は、CsIで形成されることを特徴とする請求項9に記載の光電界素子。
【請求項16】
所定距離を置いた第1の電極と第2の電極と、
前記第2の電極に対向する第1の電極の表面に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層と、
前記導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層と、
前記電子増幅層上に形成される光電物質層と、
前記第2の電極上に形成される蛍光体層と、を備えることを特徴とする光電界ランプ。
【請求項17】
前記導電性電界強化層は、ナノティップ、ナノパーティクル、CNTのうちいずれか一つよりなることを特徴とする請求項16に記載の光電界素子。
【請求項18】
前記電子増幅層は、MgF、CaF、LiF、MgO、SiO、Al、ZnO、CaO、SrO、Laよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の光電界素子。
【請求項19】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の光電界素子。
【請求項20】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項18に記載の光電界素子。
【請求項21】
前記導電性電界強化層は、CNT、電子増幅層は、MgOそして光電物質層は、CsIで形成されることを特徴とする請求項16に記載の光電界素子。
【請求項22】
基板と、
前記基板上にカソード電極と、
前記カソード電極上に形成され、前記電極の一部を露出させるウェルを有するゲート絶縁層と、
前記ウェルの底に露出されたカソード電極の一部分上に形成され、複数の局部的電界集中端部を有する導電性電界強化層、前記導電性電界強化層上に形成される2次電子放出物質による電子増幅層を含む光電界放出層と、
前記絶縁層上に形成され、前記ウェルに対応するゲートホールを有するゲート電極と、を備えることを特徴とするディスプレイ素子。
【請求項23】
前記導電性電界強化層は、ナノティップ、ナノパーティクル、CNTのうちいずれか一つよりなることを特徴とする請求項22に記載のディスプレイ素子。
【請求項24】
前記電子増幅層は、MgF、CaF、LiF、MgO、SiO、Al、ZnO、CaO、SrO、Laよりなるグループから選択された少なくともいずれか一つの物質で形成されることを特徴とする請求項22又は請求項23に記載のディスプレイ素子。
【請求項25】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項22又は請求項23に記載のディスプレイ素子。
【請求項26】
前記光電物質層は、Ba、Cs、K、Rb、Na、Mg、Caなどのアルカリ金属よりなるグループと、Pt、W、Cu、Au、Ag、Si、Geなどの金属よりなるグループとから選択された少なくともいずれか一つの物質を含む酸化物又は化合物で形成されることを特徴とする請求項24に記載のディスプレイ素子。
【請求項27】
前記導電性電界強化層は、CNT、電子増幅層は、MgOそして光電物質層は、CsIで形成されることを特徴とする請求項20に記載の光電界素子。

【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8A】
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【図8B】
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【公開番号】特開2006−179467(P2006−179467A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310523(P2005−310523)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】