説明

入れ子式ラック

【課題】正状態において同一構造のラックを積み重ねて使用出来、不要時には、入れ子式収納保管が可能なラックであって、同一構造のラックを正逆積み重ねして使用する場合、別途金具が必要となり、急な対応が不可能であり部材保管や装着の手間も要した。
【解決手段】ラック同士を入れ子式に収納するため、関連寸法間の要件を満足させ、ネスティング時の水平保管を可能にすると共に、積み重ねを可能にするための突起9、凹み部12による前面部積み重ねを、後柱2下部を背面上梁正面3aに接地させ背面部の積み重ねを可能にし、更に、逆使用と正逆積み重ねを可能にするため逆使用脚と逆立・嵌合兼用脚の部材間の干渉を防止し、正逆積み重ね用突起と逆立・嵌合兼用脚との部材間嵌合を可能にする配置と組み合わせを行い、正・逆・正逆積み重ねの3形態を一切金具を使用せずラックR単独で使用可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保管用ラックとして使用するとき、正逆いずれの状態でも同一構造のラックを積み重ねることができ、不使用時には、正・逆いずれの状態でも入れ子にすることができ、更に、正立状態のラックの上に一切他の補助金具等を使用しないで同一構造の別のラックを上下逆にして安定的に積み重ねることができ、以てラックを新規に購入することなく同一構造ラックで保管出来る商品の高さに柔軟に対応できる多用途ラックに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のラックとしては、例えば下記特許文献1に記載のものがある。このラックは、正立状態でも積み重ねて使用することが出来、不要なとき入れ子式保管状態にして保管することが可能なラックであり、その他ブリッジ掛けして使用できるなど多様に使用でき、更に別途積み重ね用金具を使用して正逆積み重ねが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2008-205232
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のラックは、正立状態のラックに逆立状態のラックを積み重ねる(以下、「単に正逆積み重ね」という。)場合、専用の積み重ね金具を必要とするため、急な正逆積み重ねに対応する為には、常にこの積み重ね金具をそろえておく必要があり、また、正逆積み重ねには、上記した金具の装着等に手間がかかるなど問題が有った。さらに、特許文献1のラックは、逆状態での使用には対応していないため、正逆積み重ね使用時の上段部積載床の保管スペースに幅寸法に対する制限があった。
【0005】
本発明のラックは、同一構造のラックで正・逆いずれの状態でも積み重ねが出来、不要なとき入れ子式に保管できるラックであり、一切他の金具等を使用することなく正状態のラックを下段とし逆状態のラックを上段とした安定的な積み重ねを可能にするラックを提供することにある。正逆積み重ねを可能にする目的は、正逆積み重ねによって生み出される飛躍的に高い保管空間により、製作や輸送に手間やコストがかかる背高のラックを製作せず低コストで汎用性の広い正・逆・正逆積み重ね可能ラックによって対応することが出来ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
同一構造のラックを正立・逆立いずれでも積み重ねて使用出来また、不要時には、入れ子式収納保管が可能なラックであって、一切他の金具等使用することなく正逆積み重ね可能な下記の基本構造および(1)〜(5)の要件を具備する入れ子式ラック
本発明の入れ子式ラックの基本構造は、前後4隅に柱1,2を配置し、柱最下面から少し上部に井桁状の積載床24を取り付け4隅の柱材を結合すると共に、柱材上部には左右後柱上端部間に背面上梁3を、また、前柱背面寄りから背面上梁に亘ってサイド上梁4が架設されことにより主要骨組みが形成されている。前記基本構造を基に本発明の細部の要件を列記する。
(1)同一構造のラックの入れ子式収納保管を可能にするため次の要件を満足すること。
(1)−1 前柱1の内法間寸法およびサイド上梁4内法間寸法を後柱2外法間寸法および積載床24幅寸法より大きくする。
(1)−2 入れ子式保管したとき上段のラックを水平に保つためにラック前面部側に水平保管を可能にする部品を設けていること。この水平に保つ部品は、前柱の背面側サイド上梁の下側、または、サイド上梁前面寄り上面のいずれかに設ける。なお、ラック背面部は、積載床24の上面に後柱の下端面が接地するので特に考慮しなくても良い。
【0007】
(2)同一構造のラックの積み重ね保管を可能にするため次の条件を満足すること。
(2)−1 左右前柱1上端部には、積み重ね用突起9を設け、前柱下端面には、積み重ね用突起9が嵌合する凹み部12を設ける。
(2)−2 背面部には、左右の後柱2の上端部間に背面上梁3を設け、背面上梁上面3aの水平位置は、積み重ねた時にラックの水平を確保するため、前柱上面積み重ね突起9の水平面7と同一水平面上にあること。同一水平面が確保出来ない場合は、背面上梁上面3aに高さ調整部材を敷設するなどして対応しても良い。
(2)−3 背面上梁3の両端部付近外面には、積み重ね時の位置決めや移動止めのためのストッパー11を設けていること。
【0008】
(3)ラックを正立状態で使用し、フォークリフト等の荷役設備を使用して搬送するため、積載床下面と前後柱の下端面間に適切な空間Fが確保されていること。
【0009】
(4)ラックを上下逆にして使用する、いわゆる逆使用するため、サイド上梁上面4a若しくは、サイド上梁上面4aと背面上梁上面3aに逆使用時土間面等と接地する脚13または、13aをラックの左右に補助的な役割の脚18R,18Lを除き最低2ヶ処宛(1台分最低4ヶ処となる。)設ける。
【0010】
(5)正状態のラックの上段に逆状態の同一構造のラックを一切他の金具を使用することなく安定的に積み重ねるため次の要件を満足すること。
(5)−1 前項(4)の逆立用の脚13または、13aは、正逆積み重ね時に互いに干渉しない位置に取り付ける。
(5)−2 サイド上梁4の上面、または、サイド上梁4と背面上梁3の上面に正逆積み重ね用突起9aを1台分最低2ヶ処(必ずしも片側1ヶ処の必要はない。)取り付ける。
(5)−3 逆立用脚のうち2ヶ処分は、前項の突起9aが嵌り込む凹み部を有し、これを逆立・嵌合兼用脚13とする。この逆立・嵌合兼用脚13と前項の突起9aは、ラックの幅方向の中心線に対し対称位置に相対して取り付け、正逆積み重ね時、逆立・嵌合兼用脚13と突起9aが嵌り込むよう位置設定を行っていること。
(5)−4 逆立・嵌合兼用脚13および逆立用脚13aの高さは、特に規定しないが最低高さは、前柱の積み重ね用突起突き出し高さの2倍から同脚に嵌合する突起9aの1ヶ分の板厚を、差し引いた寸法である。(1)−2項のラックを入れ子式保管する際の水平保管を可能にする部品をサイド上梁4の上面4aに取り付ける場合、逆立・嵌合兼用脚13および逆立用脚13aがこの水平保管の役割を果たし、入れ子式収納保管時の高さ方向のせり上がり寸法Pに等しい高さに設定する。
【発明の効果】
【0011】
物流倉庫等で物品の保管に使用される移動式ラックは、一般的に(1)正立状態で使用するもの(2)逆立状態で使用するもの に分類され、それぞれ専用タイプが供給されている。本発明のラックRは、単独で上記2つの使用方法だけでなく、同一構造のラックにおいて正逆積み重ねを可能にすることで、保管商品の形状寸法の大幅な変化により不要となるラックや付属金具などを保有することなく、また、正逆積み重ね時付属金具の装着等の手間を要することなく、保管商品の多角的対応が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の最適な一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本考案に係る入れ子式ラックRを示す等角図である。図2の(a)は、図1のX−X断面図、(b)は、ラックRの平面図、図3の(a)は、ラックRの正面図、(b)は、ラックRの背面図である。図4の(a)は、ラックRの左側面図、(b)は、ラックRの右側面図である。
【0013】
図5(a)は、図4(b)の矢印Cで示す部分の拡大図、(b)は、正面図、(c)は、平面図である。図5(d)は、図4(a)の矢印Aで示す部分の拡大図、(e)は、正面図、(f)は、平面図である。
【0014】
図6(a)は、図3(b)矢印Eで示す部分の拡大図、(b)は、側面図、(c)は、平面図である。図6(d)は、図3矢印Fに示す部分の拡大図であり、(e)は、側面図、(f)は、平面図である。
【0015】
図7(a)は、図3矢印Gで示す部分の拡大図であり、(b)は、側面図(c)は、平面図である。
【0016】
図1において、25,25は、左右の前柱構造、2,2は、左右の後柱、24は、4本の左右の柱1、1、2、2の下端側に設けられた格子状の積載床を、3は、左右の後柱2,2の上端面に亘って架設された背面上梁、4、4は、前柱構造25の上端部と背面上梁3とに架設されたサイド上梁である。
【0017】
前記した様に24は、積載床であり、周辺材である前面下梁5、サイド梁15、15、背面下梁6と井桁を構成する中横梁16及び中縦梁17の組み合わせからなり、本発明のラックRは、正逆いずれでも使用可能であるため積載床24の上水平面・下水平面は、共に保管商品の積載面となるので同一にすることが必須となり、それぞれ上下同じ断面形状を有する角形鋼管で構成される。
【0018】
また、25は、前柱構造であり、本発明の実施の1形態では、前柱1の上端部に積み重ね用突起9と、上端部背面側にネスティングスペーサー10が取り付けられている。前柱1の下端部は、積み重ね用突起9が嵌合する凹み部12をもつ。ネスティングスペーサー10については、後で詳述する。
【0019】
以上が本発明の全体を示す図面とその概略の構成要素であるが、以下、本発明のラックが持つ機能別に実施形態について詳述する。
まず、本発明のラックは、入れ子式に収納保管が可能なラック(以下入れ子式に収納保管が可能なラックのことをネスティングラックという。ここでネスティングとは、”入れ子にすること”を意味する英語である。)であるから、最初にネスティングを可能にする必須条件を示す。図13は、本発明のラック2台をネスティングしたときの等角図である。このようにネスティングすることで不要時コンパクトに収納保管できるのがネスティング式ラックRの最大の特長点である。
【0020】
ラックRをネスティング出来るようにするためには、図1及び図2、図3に示す左右の前柱1の内法間隔をWとし、後柱2間隔をW2とすれば、W>W2であり、積載床24の幅をW1とすれば、W>W1となる。また、サイド上梁4の内法間隔W4は、W4>W1であり、これらの条件は、ラックRが同一構造の他のラックRを入れ子式に収納保管するための寸法的必須条件である。
【0021】
図1、図13に示すPは、入れ子式収納したときの高さ(垂直)方向の積み重ねピッチ寸法である。正・逆いずれでも使用可能なラックの場合、入れ子式収納保管時において前面部は、図13の矢印Gで示す部分、即ち上段ラックの前柱下面が積載床24に着地出来ないため、図13の範囲Mに示す様に前柱上面部付近にこのP寸法を確保する部品が必要となる。この役割を果たすのがネスティングスペーサー10で、図8は前面上部における正立状態でネスティングしたときの状態を示している。図8(a)は、右側側面上部、(b)は、左側側面上部を示している。
【0022】
図8(a)(b)に示す様に、ネスティングスペーサー10の下面は、積み重ね用突起9aがはまり込む凹み部14を有しているため入れ子式収納時外部荷重等による崩落しにくくなり安定的に収納保管できる。本実施形態においては、これがネスティング時の水平を確保するための必須条件であるが、この方式が後述する様に唯一の方法ではない。
【0023】
次に、本発明のラックの積み重ねについてその実施形態を説明する。図12は、同一構造のラックRを2段積みにした時の等角図である。本発明のラックRの前面部における積み重ね部は、前柱上部の積み重ね用突起9を上段に来るラックRの前柱下面の凹み部12とによって形成され、この突起9は、本発明の実施形態では、半球状突起であり、その形状的特長により位置決めや移動止めが確保される。
【0024】
背面部における積み重ね部の形態は、上段のラックRの背面柱2の下面が下段の背面上梁3の上面3aの図1の26に示す部分に着地し、ストッパー11及び逆立用脚13aにより移動止めが実施される。
【0025】
次に上下逆にして使用する、いわゆる逆使用時における等角図を図17に示す。ここでは、逆使用を可能にするための実施形態を図1、図4、図5で説明する。図はいずれも正状態で示している。特許文献1によれば、逆使用時は、サイド上梁4の正立状態での上面高さを積み重ね突起9の頂上より高く設定し、その面即ちサイド上梁上面で着地させ、逆立用として脚を設けないのが一般的である。
【0026】
しかし、前記した特許文献1の方法であれば、正逆積み重ね時、補助的な金具を必要とし、金具なしでは安定的な積み重ねが確保されない。本発明では、図4、図5に示す様に、サイド上梁4の上面4aを積み重ね突起9の水平面7と略等しい高さとし、サイド上梁上面4a上に逆使用時用脚13、13a、18R、18Lを取り付ける。逆使用脚の符号が4種類あるのは、それぞれの役割の違いがあり区別を明確にする為便宜上変えている。
【0027】
符号別に逆使用脚を説明すると13は、正逆積み重ね時に突起9aと嵌め合いも兼ねる逆立・嵌合兼用脚であり、13aは、逆使用時専用脚としてのみ使用する。また、18R,18Lは、いわゆる補助脚で逆使用時前面部付近に取り付けられ上部の積載荷重の支持位置(接地部)を可能な限り前寄りにし、逆使用時における上部荷重負荷時の安定化向上を目的とし左右ほぼ対称位置に取り付けることを必要とするため正逆積み重ね時に干渉しない様形状設計されている。この補助脚18R,18Lは、必須のものでないが取り付けることが望ましいものと考えられる。
【0028】
図10は、補助脚を必要とすることを示す説明図であり、(a)は、右側面サイド上梁4に補助脚18Rを取り付けない場合の状態を示している。(b)は、本発明の実施形態である。図からも解る様に荷重支持位置までの距離(同図(a)のケースでのL,同(b)ケースでのL1においてL>Ll)を小さし積載荷重の重心が大きく前方に偏った場合などの安定支持を得るため荷重支点を少しでも前方にすることを目的としている。図中の ▼、▲ 印は、それぞれ上部荷重、支持点をまた、「T」は、上部荷重を示している。
【0029】
本発明における逆立用補助脚18R,18Lの実施の形態は、図11(a)に示す。同図の上側の図面はラック前上面左側を、下側の図面は同右側を示す平面図である。図のハッチィング部で示す部材が18L,18Rの断面形状で、図の様に18R,18L共、同一断面形状ではあるが取り付け位置及び方向を変えることにより、勝手反対となり種別が発生する。同図(b)は正逆積み重ねた場合の18R,18Lの関係を示す平面図であるが、図に示す様に正逆積み重ねた場合に互いに干渉しない様に工夫し、且つ荷重支持点が前面に近づける様考慮している。
【0030】
背面側における逆使用時脚13,13aについては、図1、図2(b)、図4に、ストッパー11については、図1、図2(b)、図3、図6にそれぞれの位置関係を示す。
【0031】
背面側左右の逆立脚13、13aの位置は、正逆積み重ね時に干渉しない位置に取り付けられている。ストッパー11は、その機能を果たすためには、本来後柱とラック幅方向同位置に付け、積み重ね時後柱をストッパーにより止める様にするのが一般的であるが、本来の位置では、正逆積み重ね時にストッパー同士が干渉をすることになるため、どちらか片方のラック中心よりに位置をずらせて配置している。このストッパーの位置移動のためストッパーとしての機能が果たせなくなるため、図3、図7(a)(c)に示す用にスッパー当て部材19が配置されている
【0032】
実施形態により、逆立脚13,13aの高さがネスティング高さピッチ寸法Pに等しいときは、ストッパー11は、図16(d)に示すように、ストッパーの高さ寸法を小さくしても機能を満足できるため、この位置移動を実施する必要がない。
【0033】
次に正逆積み重ね時においてそれを可能にする実施形態について図を用いて示す。図14は、本発明の同一構造のラックRを正逆積み重ねた時の等角図であり、図15は、図14に示す正逆積み重ね直前の様子を示す等角図である。図1に示す様な同一構造ラックR同士を図14、図15示す様に、正逆積み重ねによって生み出される飛躍的に高い保管空間により、製作や輸送に手間やコストがかかる背高のラックを製作せず低コストで汎用性の広い正・逆・正逆積み重ね可能ラックによって対応することが出来る。
【0034】
正逆積み重ねると、右側のサイド上梁を例にとると右側のサイド上梁上面に、左側のサイド上梁を上下逆にして重ねることになる。図9(a)は、右側面上部に於ける正逆積み重ね積み重ねる直前の拡大側立面図であり、(b)は、積み重ね完了後の右側面前面上部の拡大側立面図である。図に示す様に、前柱上部の積み重ね突起9を除き、脚部材13と13aは一切干渉することなく配置する必要があり、正逆積み重ね時にずれ止めとなる逆・嵌合兼用脚13と嵌合突起9aは、ラックR中心線を対称軸として相対する位置に配置することが求められる。13,13aは、逆用の上部荷重支持する脚としての機能を持つので、可能な限りラックの前後外寄りに取り付ける必要がある。なお、補助脚18R,18Lについては、前述したのでここでは省略する。
【0035】
図9(b)のSは、正逆積み重ね時のサイド上梁上面間のスペースを意味し、前柱上面の積み重ね突起9の凸部の高さの2倍が最小寸法となるが、(b)図に示す実施形態は、Sが最小寸法の場合を示す。
【0036】
図16は、S寸法が、Fと等しくした時実施形態を示す。(a)は、ネスティング状態における左側面上部拡大図、(b)は、正逆積み重ねた時の右前側面上部の拡大図、(c)は、単独状態での背面視右上部立面拡大図、(d)は、正逆積み重ねた時の背面視右上部立面拡大図である。
【0037】
図16の(a)(b)示す様に、逆立用脚類13、13aがネスティングスペーサーを兼用するためネスティングスペーサー10(図で2点鎖線で示す部材)が不要となり、また、図16(c)(d)に示す様にストッパー11の高さを低く設定してもストッパーとしての機能を果たせる様になるため、ストッパー11の高さ寸法を、1/2F以下に設定することにより、取り付け位置を図6(a)(d)に示す様な取り付け位置を左右でずらす必要は無くなり、以て、図7(a)のストッパー当て部材19も省略可能となる。
【0038】
図9のSの最大寸法は、特に規定しないがS寸法が大きくなるほど、正逆積み重ねたときの保管有効内法高さがをS寸法の2倍高くすることが出来るが、逆にネスティングした時、1ネスティング群(例えば7台を入れ子収納したときその7台を1群と呼ぶと)につきSが高くなった分だけ高くなり、輸送コストなどに影響することもあり個別に総合的に検討して決定すると良い。
【0039】
なお、図1、図4、図5等において、前柱上面の積み重ね突起9と正逆積み重ね時における突起9aとは、同一品を使用しても良い。また、本発明における実施形態における逆立・嵌合兼用脚13と逆使用専用脚13aについても同様に同一品を使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に関わる入れ子式ラックRをしめす等角図である。
【図2】(a)は、図1のX−X線断面図、(b)は、ラックRの平面図である。
【図3】(a)は、ラックRの正面立面図、(b)は、ラックRの背面立面図
【図4】(a)は、ラックRの左側面立面図、(b)は、ラックRの右側面立面図である。
【図5】(a)は、図4の矢印Cの拡大図であり、(b)は、(a)の正面図、(c)は、(a)の平面図である。(d)は、図4矢印Aの拡大図、(e)は、(d)の正面図、(f)は、(d)の平面図である。
【図6】(a)は、図3矢印Eの拡大図、(b)は、(a)の側面図、(c)は、(a)の平面図である。(d)は、図3矢印Fの拡大図であり、(e)は、(d)の側面図、(f)は、(d)の平面図である。
【図7】(a)は、図3矢印Gの拡大図であり、(b)は、(a)の側面図、(c)は、(a)の平面図である。(d)は、ラックRを正状態で積み重ねた時の下段ラックの背面視左上部付近を示す立面図である。
【図8】ラックRをネスティングした時の右側面上部の部材の関係を示す立面図であり、(b)は、(a)同様、左側面上部の部材の関係を示す立面図である。
【図9】正逆積み重ねる場合におけるラックRの右側面上部における各部材の嵌め合いや位置関係を示す立面図であり、(a)は、積み重ね直前を、(b)は、積み重ね完了じを示す。
【図10】(a)は、ラックRの逆使用時に於ける左側面下部に補助脚18Rを設けない場合の荷重支持の関係を示す立面図であり、(b)は、同部分に補助脚18Rを取り付けた場合の本発明における実施形態を示す立面図である。
【図11】(a)は、サイド上梁の前面寄り上面部の平面図であり、上側の図は、ラックRの左側、下側の図は、右側を示す。(b)は、正逆積み重ねたときの左右のサイド上梁が重なった場合に於ける平面図で、補助脚18R、18Lの関係を示す図面。
【図12】ラックRを正状態で2段積みしたときの等角図
【図13】ラックRを正状態で2台をネスティングした時の等角図
【図14】ラックRを正逆積み重ねた場合の等角図
【図15】ラックRを正逆積み重ねる直前における等角図で、部材の嵌り込む関係や部材の位置関係を示すための等角図
【図16】(a)は、逆立脚の高さをネスティングピッチ寸法Pにした時の左側面上部のラックRの構造実施形態を示す立面図で、併せてネスティング時における部材の関係を示す。(b)は、(a)と同条件時における正逆積み重ねた時の各部材の関係を示す。(c)は、(a)同様の条件下での背面視右上部の構造実施形態を示す立面図、(d)は、(c)を正逆積み重ねた場合の各部材の関係を示す。
【図17】逆使用時のラックRの等角図
【符号の説明】
【0041】
R 入れ子式ラック
S 正逆積み重ね時の上梁上面間の隙間寸法
T ラックR前柱に作用する垂直荷重
G 前柱下面のネスティング時の着地位置
F 積載床下面と前柱及び、後柱下端面間の距離でフォークリフト等の荷役機械等が使用する空間を形成し、ネスティング時の高さ方向のせり上がり寸法Pの決定する元寸法となる。
P ネスティング時の高さ方向のせり上がり寸法
M ネスティング時の水平保管を確保するためのスペーサー取り付け範囲
1 前柱
2 後柱
3 背面上梁
4 サイド上梁
5 積載床の前面下梁
6 積載床の背面下梁
7 正逆積み重ね時突起の水平面
9 前柱構造の積み重ね用突起
9a 正逆積み重ね時突起
10 前柱構造のネスティングスペーサー
11 ストッパー
12 前柱構造の前柱の凹み部
13 逆立・嵌合兼用脚
13a 逆立専用脚
14 前柱構造のネスティングスペーサーの凹み部
15 積載床のサイド下梁
16 積載床の中横梁
17 積載床の中縦小梁
18R 逆立用補助脚右勝手
18L 逆立用補助脚左勝手
19 背面ストッパー当て部材
24 積載床
25 前柱構造
26 積み重ね時の後柱接地部分



















































【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一構造のラックを正立・逆立いずれでも積み重ねて使用出来また、不要時には、入れ子式収納保管が可能なラックであって、一切他の金具等使用することなく正逆積み重ね可能な下記の基本構造および(1)〜(5)の要件を具備する入れ子式ラック
本発明の入れ子式ラックの基本構造は、前後4隅に柱を配置し、柱最下面から少し上部に井桁状の積載床を取り付け4隅の柱材を結合すると共に、柱材上部には左右後柱上端部間に背面上梁を、また、前柱背面寄りから背面上梁に亘ってサイド上梁が架設されことにより主要骨組みが形成されている。前記基本構造を基に本発明の細部の要件を列記する。
(1)同一構造のラックの入れ子式収納保管を可能にするため次の要件を満足すること。
(1)−1 前柱の内法間寸法およびサイド上梁内法間寸法を後柱外法間寸法および積載床幅寸法より大きくする。
(1)−2 入れ子式保管したとき上段のラックを水平に保つためにラック前面部側に水平保管を可能にする部品を設けていること。この水平に保つ部品は、前柱の背面側サイド上梁の下側、または、サイド上梁前面寄り上面のいずれかに設ける。なお、ラック背面部は、積載床の上面に後柱の下端面が接地するので特に考慮しなくても良い。
(2)同一構造のラックの積み重ね保管を可能にするため次の条件を満足すること。
(2)−1 左右前柱上端部には、積み重ね用突起を設け、前柱下端面には、積み重ね用突起が嵌合する凹み部を設ける。
(2)−2 背面部には、左右の後柱の上端部間に背面上梁を設け、背面上梁上面水平位置は、積み重ねた時にラックの水平を確保するため、前柱上面積み重ね突起の水平面と同一水平面上にあること。同一水平面が確保出来ない場合は、背面上梁に高さ調整部材を敷設するなどして対応しても良い。
(2)−3 背面上梁の両端部付近外面には、積み重ね時の位置決めや移動止めのためのストッパーを設けていること。
(3)ラックを正立状態で使用し、フォークリフト等の荷役設備を使用して搬送するため、積載床下面と前後柱の下端面間に適切な空間が確保されていること。、
(4)ラックを上下逆にして使用する、いわゆる逆使用するため、サイド上梁上面若しくは、サイド上梁と背面上梁上面に逆使用時土間面等と接地する脚をラックの左右に補助的な役割の脚を除き最低2ヶ処宛(1台分最低4ヶ処となる。)設ける。
(5)正状態のラックの上段に逆状態の同一構造のラックを一切他の金具を使用することなく安定的に積み重ねるため次の要件を満足すること。
(5)−1 前項(4)の逆立用の脚は、正逆積み重ね時に互いに干渉しない位置に取り付ける。
(5)−2 サイド上梁の上面、または、サイド上梁と背面上梁の上面に正逆積み重ね用突起を1台分最低2ヶ処(必ずしも片側1ヶ処の必要はない。)取り付ける。
(5)−3 逆立用脚のうち前項突起に相当する分(最低2ヶ処)は、突起が嵌り込む凹み部を有し、これを逆立・嵌合兼用脚とする。この逆立・嵌合兼用脚と前項の突起は、ラックの幅方向の中心線に対し対称位置に相対して取り付け、正逆積み重ね時、逆立・嵌合兼用脚と突起が嵌り込むよう位置設定を行っていること。
(5)−4 逆立・嵌合兼用脚および逆立用脚の高さは、特に規定しないが、最低高さは、前柱の積み重ね用嵌合突起突き出し高さの2倍から同脚に嵌合する突起1ヶ分の板厚を、差し引いた寸法である。(1)−2項のラックを入れ子式保管する際の水平保管を可能にする部品をサイド上梁の上面に取り付ける場合、逆立・嵌合兼用脚および逆立用脚がこの水平保管の役割を果たし、入れ子式収納保管時の高さ方向のせり上がり寸法に等しい高さに設定する。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−62132(P2012−62132A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−205350(P2010−205350)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(710008257)
【出願人】(508079393)株式会社松井工業 (3)
【Fターム(参考)】