説明

入力ウィンドウへの広告表示装置、方法及びプログラム

【課題】ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる入力ウィンドウへの広告表示装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】 表示装置の表示画面に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する入力ウィンドウ表示工程11と、前記入力ウィンドウの表示領域内に入力されるべきテキスト情報を受付け、前記テキスト情報を前記入力ウィンドウの表示領域内に表示するテキスト情報受付工程13と、前記入力ウィンドウの表示領域内に、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示する広告情報表示工程12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力ウィンドウへの広告表示装置、方法及びプログラムに関する。さらに、詳細には、通信回線を介したユーザ端末における入力ウィンドウへの広告表示装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、インターネット上に無数のウェブページが存在しており、目的とするウェブページを検索することは容易ではない。そのため、目的とするウェブページの検索を補助するために検索エンジンが提供されている。
【0003】
ユーザは、このような検索エンジンを利用して、様々なキーワードを組み合わせて入力し、目的とするウェブページをユーザ端末等の情報処理装置を用いて検索している。
【0004】
このような情報処理装置には、検索エンジンを有するシステム提供者から検索用のウェブページが提供され、ウェブページには様々なキーワードが入力される入力ウィンドウが用意されている。
【0005】
また、これまでは入力ウィンドウを有するウェブページには、様々な広告情報が表示され、ユーザに様々なサービスを提供する為の広告情報には、様々なデザインが工夫されてきた(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−182840号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、検索エンジンの利用時において、このような広告情報は検索エンジンを利用するユーザに注目されるべきものであるが、検索を実行するためにキーワードを入力しているユーザにとっては、どのようなキーワードを入力ウィンドウに入力すれば適切なウェブページを探せるかということに注意が集中しており、入力ウィンドウの周囲に表示されている広告情報にユーザが必ずしも気が付かない場合があった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザが入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる入力ウィンドウへの広告表示装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)表示装置の表示画面に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する入力ウィンドウ表示工程と、
前記入力ウィンドウの表示領域に入力されるべきテキスト情報を受付け、前記テキスト情報を前記入力ウィンドウの表示領域内に表示するテキスト情報受付工程と、
前記入力ウィンドウの表示領域内に、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示する広告情報表示工程と、
を含むことを特徴とする入力ウィンドウへの広告表示方法。
【0009】
(1)に係る発明によれば、ユーザ端末30の表示画面に情報を検索するためのテキスト情報または/および広告情報が表示されるための入力ウィンドウを表示し、前記入力ウィンドウが表示されている表示領域内に広告情報を表示する動作を実行する。
【0010】
このようにして、(1)に係る発明によれば、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる。
【0011】
また、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域には、ユーザの意識が集中するので、ユーザにとって広告情報を視認することが容易になる。
【0012】
また、広告情報にハイパーテキストがリンクしていれば、視認容易な広告情報を活用し、広告情報の内容が記載されているウェブページを容易に閲覧することが可能になる。
【0013】
また、広告情報を探す手間が省けるので、ユーザにとって煩わしい作業が減ることになりマンマシンインターフェース機能が向上する。
【0014】
また、前記入力ウィンドウの表示領域内に広告情報と情報を検索するためのテキスト情報が同時に(合成して)表示されるように動作を実行する。
【0015】
したがって、同じ入力ウィンドウの表示領域内に広告を配信する事業者の広告情報と、ユーザが情報検索をするために入力されたテキスト情報とが表示されるので、広告情報にもテキスト情報を入力しているユーザの関心が向き、広告情報を効率良く且つ効果的に表示することが可能となる。
【0016】
(2)前記入力ウィンドウの表示領域内に表示される広告情報の表示領域は、前記テキスト情報の表示量が多くなるに従って小さくなることを特徴とする(1)に記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【0017】
このようにして、(2)に係る発明によれば、ユーザが所望する情報を検索するためのテキスト情報が入力されるに従って、広告情報の表示領域が小さくなるので、ユーザにとって広告情報が煩わしいものではなくり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【0018】
(3)前記入力ウィンドウの表示領域内に表示される前記広告情報は、前記テキスト情報の表示量が多くなるに従って、前記広告情報が前記入力ウィンドウの表示領域内で前記テキスト情報に隣接する前記表示画面の周辺部へ移動することを特徴とする(1)または(2)記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【0019】
このようにして、(3)に係る発明によれば、ユーザが所望する情報を検索するためのテキスト情報が入力されるに従って、広告情報の表示領域がテキスト情報に隣接しつつも表示画面の周辺部へ移動するので、ユーザにとって広告情報が煩わしいものではなくり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【0020】
(4)前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウと、前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウとは異なる入力ウィンドウであり、前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウと前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウとはそれぞれ少なくとも一つ以上の前記入力ウィンドウで構成され、前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウの表示領域と前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウの表示領域とは少なくとも一部分が重なっていることを特徴とする(1)乃至(3)の何れか一項に記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【0021】
このようにして、(4)に係る発明によれば、広告情報が入力されるべき入力ウィンドウとテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウとが別々に設定できるので、アプリケーションプログラムにおいて、それぞれのウィンドウの表示が自由に設定でき、ユーザの視覚に訴えやすい表示を設定することが可能になる。
【0022】
また、それぞれの入力ウィンドウの表示領域の少なくとも一部分が重なっているのでユーザの注目を集めやすい広告情報の表示を設定することが可能である。
【0023】
それぞれの入力ウィンドウの深度を変更すれば、広告情報とテキスト情報との優先度に応じてユーザ端末30の表示画面に表示される情報を選択することが可能になる。
【0024】
(5)前記広告情報と前記テキスト情報とは、輝度、色相、明度の少なくともいずれか一つが異なることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか一項に記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【0025】
このようにして、(5)に係る発明によれば、広告情報とテキスト情報とは、輝度、色相、明度の少なくともいずれか一つが異なるので、ユーザにとって広告情報とテキスト情報とを区別して視認し易くなり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【0026】
(6)表示装置の表示画面に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する入力ウィンドウ表示手段と、
前記入力ウィンドウの表示領域内に入力されるべきテキスト情報を受付け、前記テキスト情報を前記入力ウィンドウの表示領域内に表示するテキスト情報受付手段と
前記入力ウィンドウ内に広告情報を表示する広告情報表示手段と、
を含むことを特徴とする入力ウィンドウへの広告表示装置。
【0027】
このようにして、(6)に係る発明によれば、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる。
【0028】
また、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域には、ユーザの意識が集中するので、ユーザにとって広告情報を視認することが容易になる。
【0029】
また、広告情報にハイパーテキストがリンクしていれば、視認容易な広告情報を活用し、広告情報の内容が記載されているウェブページを容易に閲覧することが可能になる。
【0030】
また、広告情報を探す手間が省けるので、ユーザにとって煩わしい作業が減ることになりマンマシンインターフェース機能が向上する。
【0031】
(7)(1)乃至(5)何れか一項に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【0032】
このような構成によれば、当該プログラムをコンピュータに実行させることにより、(1)乃至(5)と同様の効果が期待できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる。
【0034】
また、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域には、ユーザの意識が集中するので、ユーザにとって広告情報を視認することが容易になる。
【0035】
また、広告情報にハイパーテキストがリンクしていれば、視認容易な広告情報を活用し、広告情報の内容が記載されているウェブページを容易に閲覧することが可能になる。
【0036】
また、広告情報を探す手間が省けるので、ユーザにとって煩わしい作業が減ることになりマンマシンインターフェース機能が向上する。
【0037】
また、同じ入力ウィンドウの表示領域内に広告を配信する事業者の広告情報と、ユーザが情報検索をするために入力されたテキスト情報とが表示されるので、広告情報にもテキスト情報を入力しているユーザの関心が向き、広告情報を効率良く且つ効果的に表示することが可能となる。
【0038】
また、ユーザが所望する情報を検索するためのテキスト情報が入力されるに従って、広告情報の表示領域が小さくなるので、ユーザにとって広告情報が煩わしいものではなくり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【0039】
また、ユーザが所望する情報を検索するためのテキスト情報が入力されるに従って、広告情報の表示領域がテキスト情報に隣接しつつも表示画面の周辺部へ移動するので、ユーザにとって広告情報が煩わしいものではなくり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【0040】
広告情報が入力されるべき入力ウィンドウとテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウとが別々に設定できるので、アプリケーションプログラムにおいて、それぞれのウィンドウの表示が自由に設定でき、ユーザの視覚に訴えやすい表示を設定することが可能になる。
【0041】
また、それぞれの入力ウィンドウの表示領域の少なくとも一部分が重なっているのでユーザの注目を集めやすい広告情報の表示を設定することが可能である。
【0042】
また、それぞれの入力ウィンドウの深度を変更すれば、広告情報とテキスト情報との優先度に応じてユーザ端末30の表示画面に表示される情報を選択することが可能になる。
【0043】
また、広告情報とテキスト情報とは、輝度、色相、明度の少なくともいずれか一つが異なるので、ユーザにとって広告情報とテキスト情報とを区別して視認し易くなり、ユーザインターフェースのよい表示画面をユーザに提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
[システム全体構成]
【0045】
図1には、本実施形態に係るユーザ端末30と、入力ウィンドウ機能送信手段を有する検索サーバ装置10と、広告情報送信手段を有する広告配信サーバ装置20とから構成される情報処理システム1を示す。なお、図1においては、情報処理システム1は、検索サーバ装置10と、広告配信サーバ装置20と、ユーザ端末30とがそれぞれ一つずつで示されているが、これに限られず、それぞれ複数台で構成されても良い。
【0046】
ユーザ端末30は、図2に示すように、制御部300を構成するCPU(Central Processing Unit)310(マルチプロセッサ構成ではCPU320等複数のCPUが追加されても良い)、バスライン200、通信I/F(I/F:インタフェース)330、メインメモリ340、BIOS(Basic Input Output System)350、I/Oコントローラ360、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、表示画面420並びに半導体メモリ390を備える。なお、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、並びに、半導体メモリ390はまとめて記憶装置410と呼ばれる。
【0047】
制御部300は、ユーザ端末30を統括的に制御する部分であり、ハードディスク370に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0048】
通信I/F330は、ユーザ端末30が、ネットワークを介して検索サーバ装置10等の他の装置と情報を送受信する場合のネットワーク・アダプタである。
【0049】
BIOS350は、ユーザ端末30の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、ユーザ端末30のハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0050】
I/Oコントローラ360には、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、及び半導体メモリ390等の記憶装置410を接続することができる。
【0051】
ハードディスク370は、本ハードウェアをユーザ端末30として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述するテーブル等を記憶する。なお、ユーザ端末30は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0052】
光ディスクドライブ380としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク400を使用する。光ディスク400から光ディスクドライブ380によりプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ360を介してメインメモリ340又はハードディスク370に提供することもできる。
【0053】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ユーザ端末30は、記憶装置410、制御部300等を備えた情報処理装置により構成される。
【0054】
また、本発明に係るユーザ端末30は、上述のような構成を有することにより、ユーザ端末30の表示部に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示し、入力ウィンドウ内に広告情報を表示し、入力ウィンドウ内に表示されている広告情報と共にユーザが入力した所望のテキスト情報を入力ウィンドウ内に合わせて表示する機能を有している。
【0055】
ここで、当該機能を発揮するための構成について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。広告表示装置としてのユーザ端末30は、入力ウィンドウ表示手段としての入力ウィンドウ表示部11と、広告情報受信表示手段としての広告情報受信表示部12と、テキスト情報受付手段としてのテキスト情報受付部13と、入力ウィンドウ表示態様変更手段としての入力ウィンドウ表示態様変更部14と、表示画面420とを備える。
【0056】
入力ウィンドウ表示部11は、ユーザ端末30の表示部(表示装置)の表示画面420に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する機能を有する。
【0057】
ユーザ端末30の表示部(表示装置)の表示画面420に表示される情報が入力されるべき入力ウィンドウは表示画面内の任意の大きさとすることができる。
【0058】
アプリケーションプログラムにおいて使用される入力ウィンドウを表示する関数は、一例としてActionScript言語の場合にはTextFieldクラスを用いて表示することが可能である。
【0059】
例えば、深度1に配置される、ステージ位置(0,0)、幅が200、高さが20のtheField_txtと呼ばれるテキストフィールド(入力ウィンドウ)を作成するためには、createTextField(インスタンス名,深度,x,y,width、height)から、createTextField(“theField_txt”、1、0、0、200、20)と記述することにより実現される。
【0060】
すなわち、TextField()内の3番目乃至6番目の引数の値を変更することで、表示画面420に表示される情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示画面内で任意の大きさおよび位置で表示することが可能になる。
【0061】
また、borderプロパティを用いて、theField_txt.border=trueとすることで入力ウィンドウのボーダー(枠)が表示される。
【0062】
ここで、textプロパティを用いて入力ウィンドウに表示する文字を指定するが、詳しくは、広告情報受信表示部12、テキスト情報受付部13にて説明する。
【0063】
さらに、TextFieldクラスの_xプロパティで入力ウィンドウの水平位置を変更可能であり、_yプロパティで入力ウィンドウの垂直位置を変更可能であり、_ratationプロパティで入力ウィンドウの回転の角度を設定可能であり、_alphaプロパティで入力ウィンドウ内の不透明度のパーセンテージを0〜100まで変更可能であり、backgroudプロパティで、入力ウィンドウ内のバックグラウンドをオン、オフ可能であり、backgroudColorプロパティで入力ウィンドウ内のバックグラウンドの色を指定可能である。
【0064】
広告情報受信表示部12は、ユーザ端末30の表示部(表示装置)の表示画面420に表示された入力ウィンドウに広告情報を表示する機能を有する。
【0065】
広告情報受信表示部12は、広告配信サーバ20の広告情報送信手段から送信される広告情報を受信して表示する他に、ユーザ端末30の記憶装置410に記憶されていた広告情報を表示してもよい。
【0066】
アプリケーションプログラムにおいて使用される入力ウィンドウを表示する関数は、一例としてActionScript言語の場合にはTextFieldクラスを用いて表示することが可能である。
【0067】
この場合、textプロパティを用いて入力ウィンドウに表示する文字を指定でき、“YAHOO(登録商標)”という文字を入力ウィンドウに表示するには、TextField()にて使用した“theField_txt”を使用し、theField_txt.text=“YAHOO(登録商標)”を実行することで、“YAHOO(登録商標)”が入力ウィンドウに表示される。
【0068】
また、fontプロパティで入力ウィンドウ内の指定した文字のフォントを設定可能であり、textcolorプロパティで入力ウィンドウ内のすべての文字の色を設定可能である。
【0069】
また、ハイパーテキストリンクのウィンドウやフレームを指定するには、TextFieldのhtmlプロパティであるTextField.htmlをtrueに設定し、TextFormat.targetプロパティでハイパーテキストリンクを指定し、TextFormat.targetプロパティで(広告情報に対して)リンクを開くことが可能になる。
【0070】
テキスト情報受付部13は、テキスト情報を受付け、テキスト情報を前記入力ウィンドウに表示する機能を有する。
【0071】
テキスト情報はユーザがユーザ端末30を使用して入力する情報であり、テキスト情報の受付け機能は、一例としてActionScript言語の場合にはTextFieldクラスのtypeプロパティを“input”に設定することで、入力ウィンドウにユーザ入力が受付けられる状態になり、onChanged()ハンドラを用いて、ユーザ端末30からの入力を検知し、TextField.addListener()でonChangedイベントハンドラが呼び出されたときに通知を受け取るオブジェクトを登録することが可能である。
【0072】
テキスト情報を入力ウィンドウに表示するにはTextField(“theField_txt”、1、0、0、200、20)における2番目の引数で表される深度を調節することで、広告情報受信表示部12によって表示された入力ウィンドウ内の広告情報とテキスト情報を合成することが可能である。
【0073】
2番目の引数である深度(重ね順)は、数値の大きいものほどユーザ端末30の表示部(表示装置)の表示画面420の上に表示される。
【0074】
従って、テキスト情報の入力ウィンドウの深度を、広告情報の入力ウィンドウの深度よりも大きくすれば、テキスト情報の入力ウィンドウが優先的に表示され、テキスト情報を優先的にユーザが確認することが可能となる。
【0075】
入力ウィンドウ表示態様変更部14には、入力ウィンドウ内に表示される広告情報の表示領域が、前記テキスト情報の表示量が多くなるに従って小さくなり、テキスト情報の表示量が多くなるに従って、広告情報を前記入力ウィンドウ内で移動させる機能が有る。
【0076】
入力ウィンドウ表示態様変更部14の入力ウィンドウ表示態様の変更機能は、一例としてActionScript言語の場合には、TextField.autoSizeプロパティで、入力ウィンドウのサイズをテキスト情報(または広告情報)に合わせて調節することが可能である。
【0077】
TextField.autoSizeプロパティを“center”に設定すると、入力ウィンドウへのテキスト情報の追加に伴って入力ウィンドウの左右の境界が拡張し、入力ウィンドウへのテキスト情報の削除に伴って入力ウィンドウの左右の境界が縮小させることが可能になる。
【0078】
TextField.autoSizeプロパティを“left”に設定すると、入力ウィンドウの左端が基準になり、テキスト情報の追加に伴って入力ウィンドウの右側の境界が拡張し、入力ウィンドウへのテキスト情報の削除に伴って入力ウィンドウの右側の境界が縮小する。
【0079】
TextField.autoSizeプロパティを“right”に設定すると、入力ウィンドウの右端が基準になり、テキスト情報の追加に伴って入力ウィンドウの左側の境界が拡張し、入力ウィンドウへのテキスト情報の削除に伴って入力ウィンドウの左側の境界が縮小する。
【0080】
ただし、何れのWordWrapプロパティ(入力ウィンドウ(表示範囲内)に収まりきらないテキスト情報がある場合に、テキスト情報の途中で改行するかどうかを指定する)は“false”に設定されているものとする。
【0081】
例えば、テキスト情報が入力される入力ウィンドウのサイズと広告情報が表示されている入力ウィンドウのサイズとの大きさを同じに設定し(入力ウィンドウの少なくとも一部分が重なっている状態)、広告情報が表示されている状態で、テキスト情報が入力ウィンドウの中央に表示される態様にする(テキスト情報が入力ウィンドウで観音開きされる)ことも可能である(詳細は後述する)。
【0082】
また、例えば、テキスト情報が入力される入力ウィンドウのサイズと広告情報が表示されている入力ウィンドウのサイズとの大きさを同じに設定し(入力ウィンドウの少なくとも一部分が重なっている状態)、広告情報が表示されている上にテキスト情報を左端詰めまたは右端詰めで表示させる(広告情報がテキスト情報の入力(表示)に伴って上書きされる)ことも可能である(詳細は後述する)。
【0083】
したがって、入力ウィンドウへの広告情報の表示方法に関し、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることが可能になった。
[処理手順]
【0084】
ここで、本発明を適用した場合において実現され得る具体的な処理手順について、図4に示すフローチャート(ActionScript言語を使用した場合)を参照して説明する。なお、以下に示す処理手順は、一例であってこれ以外にも実現され得る処理手順は無数に存在する。
【0085】
ステップS1において、ユーザ端末30の入力ウィンドウ表示部11は、ユーザ端末30の表示部の表示画面420に、広告情報およびテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する。
【0086】
入力ウィンドウの数には特に制限があるわけではないが、広告情報が入力されるべき入力ウィンドウとテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウの少なくとも一部がオーバラップすることによって、(情報を検索するための)テキスト情報を入力するユーザにとって広告情報が視認し易くなる。
【0087】
ステップS2において、ユーザ端末30の広告情報受信表示部12は、広告情報を受信し、ステップS1において表示した広告情報が入力されるべき入力ウィンドウに受信した広告情報を表示する。
【0088】
広告情報が入力されるべき入力ウィンドウの背景色は任意に設定可能であり、広告情報の色を背景色に対して強調または薄くユーザにとって認識されるように表示し、広告情報にハイパーリンクを関連付けることも可能である。
【0089】
ステップS3において、ユーザ端末30のテキスト情報受付部13は、ユーザがユーザ端末30を使用して入力したテキスト情報を受付け、ステップS1において表示したテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウに表示する。
【0090】
ステップS4において、ユーザ端末30の入力ウィンドウ表示態様変更部14は、ステップS3において入力されるテキスト情報(の数、大きさ等)に応じて広告情報が入力されるべき入力ウィンドウまたは/およびテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウの表示態様を変更する。
【0091】
このような構成によれば、ユーザ端末30は、ユーザ端末30の表示部に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示し、入力ウィンドウ内に広告情報を表示し、入力ウィンドウ内に表示されている広告情報と共にユーザが入力した所望のテキスト情報を入力ウィンドウ内に合わせて表示する動作を実行する。
【0092】
また、ユーザ端末30は、ユーザ端末30の表示部に、広告情報が入力されるべき入力ウィンドウと、テキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウとは異なる入力ウィンドウであり、広告情報が入力されるべき入力ウィンドウとテキスト情報が入力されるべき入力ウィンドウとはそれぞれ少なくとも一つ以上の入力ウィンドウで構成されるように実行することも可能である。
【0093】
したがって、ユーザが情報を検索するためにキーワード等を入力する入力ウィンドウの表示領域を活用して、効果的な広告宣伝効果を上げることができる入力ウィンドウを提供することが可能になった。
【0094】
[実施形態1]
本願に係わる実施形態1(広告情報が観音開きされる実施形態)を図5に示す。
【0095】
図5(a)は、広告情報(“YAHOO(登録商標)”)が入力ウィンドウに表示されている状態を示す。
【0096】
一例としてのActionScript言語の場合には、createTextField(“theField_txt”、1、0、0、200、20)、theField_txt.txt=“YAHOO!!”、theField_txt.border=trueと記述することにより実現される。
【0097】
textcolorプロパティで入力ウィンドウ内のすべての文字の色を設定可能であり、“YAHOO(登録商標)”の文字をテキスト情報が入力される前は薄く表示することも可能である。このように広告情報を薄く表示することで、ユーザにとって、入力ウィンドウが表示されている表示画面上の位置に情報検索をするためのテキスト情報を抵抗感(違和感)なく入力することが可能になる。
【0098】
図5(b)は、広告情報が表示されている入力テキスト位置にユーザが情報検索のためのテキスト情報として“梅”の文字を入力した状態である。図5(c)は、広告情報が表示されている入力テキスト位置にユーザが情報検索のためのテキスト情報として“梅雨明け”の文字を入力した状態である。
【0099】
これは、一例としてのActionScript言語の場合には、テキスト情報が入力される入力ウィンドウを定義したインスタンス名に対してTextField.autoSizeプロパティを“center”に設定することで実現できる。
【0100】
また、左右に分割して表示された広告情報は、テキスト情報が入力された入力ウィンドウのTextField.textWidthプロパティでテキスト情報が入力された入力ウィンドウのテキスト情報(“梅”または“梅雨明け”)の幅を確認し、確認された“梅”または“梅雨明け”の文字幅の半分の値を広告情報が入力される入力テキストの横幅の半分の値から差し引き、差し引かれた値を右辺の端(“YAH”が入力される左側の入力ウィンドウの場合)または左辺の端(“HOO!!”が入力される右側の入力ウィンドウの場合)としてcreateTextFieldにて“YAH”が入力される左側の入力ウィンドウおよび“HOO!!”が入力される右側の入力ウィンドウを表示できる。
【0101】
更に、広告情報の一部である“YAH”が入力される左側の入力ウィンドウにおいて、TextField.autoSizeプロパティを“right”に設定すると、広告情報の一部である“YAH”が入力されたテキスト情報に隣接して表示される。
【0102】
同様に、広告情報の一部である“HOO!!”が入力される右側の入力ウィンドウにおいて、TextField.autoSizeプロパティを“left”に設定すると、広告情報の一部である“HOO!!”が入力されたテキスト情報に隣接して表示される。
【0103】
すなわち、ユーザが検索キーワードを入力すると、文字数に応じて、入力ウィンドウが観音開きになる。したがって、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示することが可能となる。
【0104】
また、ユーザがマウス等の入力装置を用いて、ワンクリックすると広告情報のリンク先にジャンプし、ダブルクリックでは、検索ウィンドウにジャンプするようにハイパーテキストをリンクさせることも可能である。
【0105】
このようにして、分割された広告情報をテキスト情報に隣接して表示することにより、検索情報としてのテキスト情報を入力しているユーザにとって広告情報が視認し易くなり、広告効果が向上する。
【0106】
[実施形態2]
本願に係わる実施形態2を図6に示す。
【0107】
図6(a)は、入力ウィンドウに表示された広告情報(“YAHOO(登録商標)”)の上にテキスト情報“梅雨明け”が入力ウィンドウの左端に重ね書きされている状態を示す。
【0108】
これは、一例としてのActionScript言語の場合には、createTextField(“theField_txt”、1、0、0、200、20)、theField_txt.txt=“YAHOO!!”、theField_txt.border=trueと記述することにより、広告情報および広告情報が入力される入力ウィンドウが図6(a)に示したように表示される(テキスト情報“梅雨明け”の表示部分を除く)。したがって、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示することが可能となる。したがって、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示することが可能となる。
【0109】
次に、テキスト情報“梅雨明け”およびテキスト情報“梅雨明け”が入力されるウィンドウを広告情報が入力される入力ウィンドウよりも深い深度(深度引数の値を広告情報入力ウィンドウよりも大きな値にする。)で表示する。
【0110】
ここでは一例として、深度2で表示するようにすると、createTextField(“theField_txt”、2、0、0、200、20)、theField_txt.txt=“梅雨明け”、theField_txt.border=trueと記述することにより、実現される。
【0111】
さらに、TextField.autoSizeプロパティを“left”に設定すると図6(a)に表示されたようにテキスト情報が入力ウィンドウの左端に表示され、TextField.autoSizeプロパティを“right”に設定すると図6(b)に表示されたようにテキスト情報が入力ウィンドウの左端に表示される。
【0112】
また、広告情報が消えた状態であっても、ユーザがマウス等の入力装置を用いて、ワンクリックすると広告情報のリンク先にジャンプし、ダブルクリックでは、検索ウィンドウにジャンプするようにハイパーテキストをリンクさせることも可能である。
【0113】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【0114】
なお、本実施形態においては、ユーザ端末30は、ハードディスク370及び光ディスクドライブ380を有する構成として説明したが、これに限られず、これらの駆動系を有さない構成、いわゆるゼロスピンドルによる構成であっても良い。このような構成の場合には、ハードディスク370に記憶される内容は、大容量の半導体メモリ390に記憶される。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本実施形態に係るユーザ端末と、検索サーバと、広告配信サーバとから構成される情報処理システムを示す図である。
【図2】本発明に係るユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係るユーザ端末の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態に係るユーザ端末による処理手順についての説明に供するフローチャートである。
【図5】実施形態1に係る概念を示す図である。
【図6】実施形態2に係る概念を示す図である。
【符号の説明】
【0116】
1 情報処理システム
10 検索サーバ装置
11 入力ウィンドウ表示部
12 広告情報受信表示部
13 テキスト情報受付部
14 入力ウィンドウ表示態様変更部
20 広告配信サーバ装置
30 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の表示画面に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する入力ウィンドウ表示工程と、
前記入力ウィンドウの表示領域内に入力されるべきテキスト情報を受付け、前記テキスト情報を前記入力ウィンドウの表示領域内に表示するテキスト情報受付工程と、
前記入力ウィンドウの表示領域内に、入力されたテキスト情報と区別できる状態で、広告情報を表示する広告情報表示工程と、
を含むことを特徴とする入力ウィンドウへの広告表示方法。
【請求項2】
前記入力ウィンドウの表示領域内に表示される広告情報の表示領域は、前記テキスト情報の表示量が多くなるに従って小さくなることを特徴とする請求項1記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【請求項3】
前記入力ウィンドウの表示領域内に表示される前記広告情報は、前記テキスト情報の表示量が多くなるに従って、前記広告情報が前記入力ウィンドウの表示領域内で前記テキスト情報に隣接する前記表示画面の周辺部へ移動することを特徴とする請求項1または2記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【請求項4】
前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウと、前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウとは異なる入力ウィンドウであり、前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウと前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウとはそれぞれ少なくとも一つ以上の前記入力ウィンドウで構成され、前記広告情報が入力されるべき前記入力ウィンドウの表示領域と前記テキスト情報が入力されるべき前記入力ウィンドウの表示領域とは少なくとも一部分が重なっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載入力ウィンドウへの広告表示方法。
【請求項5】
前記広告情報と前記テキスト情報とは、輝度、色相、明度の少なくともいずれか一つが異なることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の入力ウィンドウへの広告表示方法。
【請求項6】
表示装置の表示画面に情報が入力されるべき入力ウィンドウを表示する入力ウィンドウ表示手段と、
前記入力ウィンドウの表示領域内に入力されるべきテキスト情報を受付け、前記テキスト情報を前記入力ウィンドウの表示領域内に表示するテキスト情報受付手段と、
前記入力ウィンドウ内に広告情報を表示する広告情報表示手段と、
を含むことを特徴とする入力ウィンドウへの広告表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至5何れか一項に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−55446(P2010−55446A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220796(P2008−220796)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】