説明

入力ナビ機能付きゲーム装置及びオンラインゲームプログラム

【課題】入力ナビ機能付きゲームを提供する。
【解決手段】複数種類の、キー構成の異なる入力装置が選択的に接続可能に設けられており、ゲーム装置に接続された入力装置の種類を判別して、その結果を格納する入力装置判別手段、サーバ側から送られ来る行動メッセージに対してプレイヤが操作すべきキーが、当該ゲーム装置に接続可能な入力装置の種別に対応する形で、それぞれ設定されたキーナビゲーションテーブルを格納したメモリ、サーバから行動メッセージが配達された際に、該行動メッセージをディスプレイに表示するメッセージ表示手段、行動メッセージが配達された際に、キーナビゲーションテーブルを参照して、入力装置判別手段により判別された入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキーをガイドアイコンとして前記ディスプレイ表示するガイドアイコン表示手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キー構成の異なる複数の入力装置を装着可能なゲーム装置に係わり、特に、操作に必要な入力キーを画面上で案内表示することの可能な入力ナビ機能付きゲーム装置及びオンラインゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、通常のコントローラの他に、各種のセンサを搭載して、多様な入力信号を生成することの可能なコントローラや、メールやチャットの文章を入力することの可能なキーボードの付属したコントローラなど、多様なキー構成を持った入力装置がゲーム装置に接続可能となってきている。これに従って、それら入力装置を操作するプレイヤの側でも、各入力装置のキー構成に応じた入力動作が必要となる。
【0003】
一方、複数のキーを順次操作することで所定のコマンドを入力することの出来るゲームプログラム(装置)などにおいては、プレイヤが操作すべきキーの順番を覚える負担を軽減するために、例えば特許文献1で示すように、コマンドの入力に際して、ディスプレイの画面上で、プレイヤが操作すべき複数のキーを表示して、その入力動作を支援することも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−232016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のゲーム装置は、複数のキー入力の組み合わせからなるコマンドのキー入力の順番を表示するものであるが、ゲーム装置に接続される入力装置は、特定の1種類であることが前提であり、それとは異なるキー構成の入力装置が接続されると対応することは出来なかった。
【0006】
本発明は、複数の異なるキー構成を持った入力装置を接続可能なゲーム装置において、接続された入力装置において操作すべきキーを適切に指示することの出来る、入力ナビ機能付きゲーム装置及びオンラインゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、それぞれのプレイヤにより操作される複数のゲーム装置(1)をサーバ(3)に公衆通信回線(2)を介して接続することで前記サーバとの間で通信しながら、それぞれの前記ゲーム装置(1)の仮想空間内にオンラインゲーム用のステージ(STG)を生成し、当該ステージに当該ゲーム装置のプレイヤが操作する操作キャラクタ(PCR)及び他のゲーム装置のプレイヤが操作する他操作キャラクタ(ACR)を表示させた形でゲームを実行することが出来、前記ステージ上に表示されている操作キャラクタ及び他操作キャラクタ間では、それら操作キャラクタ及び他操作キャラクタを操作するプレイヤ間で前記サーバを介した行動メッセージ(MSG)の遣り取りを行うことが出来る、ゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、
該ゲーム装置に接続された入力装置の種類(13A,13B、13C、……)を判別して、その結果を格納する入力装置判別手段(9)、
前記サーバ側から送られ来る前記行動メッセージ(MSG)に対してプレイヤが操作すべきキー(KY)が、当該ゲーム装置に接続可能な前記入力装置の種別(KD)に対応する形で、それぞれ設定されたキーナビゲーションテーブル(KNT)を格納したメモリ、
前記サーバから前記行動メッセージが配達された際に、該行動メッセージをディスプレイ(11)に表示するメッセージ表示手段、
前記行動メッセージが配達された際に、前記キーナビゲーションテーブルを参照して、前記入力装置判別手段により判別された前記入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキー(KY)をガイドアイコン(27)として前記ディスプレイ表示するガイドアイコン表示手段(8)、
を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点は、前記行動メッセージ(MSG)は、複数の種別(MSG1,MSG2,MSG3、……)を有しており、
前記キーナビゲーションテーブル(KNT)は、前記行動メッセージの種別毎に前記プレイヤが操作すべきキー(KY)がそれぞれ設定されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点は、ゲーム装置は、更に、
前記入力装置からの信号を処理する信号処理手段(8)を有し、
前記信号処理手段は、異なる種類の入力装置(13A,13B、13C、……)のキーから入力された信号であっても、前記キーナビゲーションテーブルで示されたそれぞれの行動メッセージに対応したキーからの信号は、すべて同義に解釈して、当該信号を処理する、
ことを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の観点は、それぞれのプレイヤにより操作される複数のコンピュータ(1)をサーバ(3)に公衆通信回線(2)を介して接続することで前記サーバ(3)との間で通信しながら、それぞれの前記コンピュータの仮想空間内にオンラインゲーム用のステージ(STG)を生成し、当該ステージに当該コンピュータのプレイヤが操作する操作キャラクタ(PCR)及び他のコンピュータのプレイヤが操作する他操作キャラクタ(ACR)を表示させた形でゲームを実行することが出来、前記ステージ上に表示されている操作キャラクタ及び他操作キャラクタ間では、それら操作キャラクタ及び他操作キャラクタを操作するプレイヤ間で前記サーバを介した行動メッセージ(MSG)の遣り取りを行うことが出来るコンピュータで、使用されるオンラインゲームプログラム(GPR)であって、
前記オンラインゲームプログラムは前記コンピュータを、
該ゲーム装置に接続された入力装置の種類(13A,13B、13C、……)を判別して、その結果を格納する入力装置判別手段(9)、
前記サーバ側から送られ来る前記行動メッセージ(MSG)に対してプレイヤが操作すべきキーが、当該ゲーム装置に接続可能な前記入力装置の種別(KD)に対応する形で、それぞれ設定されたキーナビゲーションテーブル(KNT)を格納したメモリ、
前記サーバから前記行動メッセージが配達された際に、該行動メッセージをディスプレイ(11)に表示するメッセージ表示手段、
前記行動メッセージが配達された際に、前記キーナビゲーションテーブルを参照して、前記入力装置判別手段により判別された前記入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキー(KY)をガイドアイコン(27)として前記ディスプレイ表示するガイドアイコン表示手段(8)、
として機能させる、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、入力装置判別手段(9)でゲーム装置に接続された入力装置を判別し、ガイドアイコン表示手段(8)が、行動メッセージが配達された際に、キーナビゲーションテーブル(KNT)を参照して、接続された入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキー(KY)をガイドアイコン(27)としてディスプレイ表示するので、プレイヤは操作すべきキーを適切に認識することが出来る。
【0012】
キーナビゲーションテーブル(KNT)で、行動メッセージの種別毎にプレイヤが操作すべきキー(KY)をそれぞれ設定すると、各行動メッセージの種別毎に異なる処理が可能となり、キメの細かな処理が可能となる。
【0013】
また、信号処理手段が、異なる種類の入力装置(13A,13B、13C、……)のキーから入力された信号であっても、キーナビゲーションテーブルで示されたそれぞれのキーからの信号は、すべて同義に解釈して、当該信号を処理するので、異なる種類の入力装置であっても、各行動メッセージに対して統一的な処理が可能となる。
【0014】
なお、ゲーム装置が複数の異なるキー構成を持った入力装置、即ち異なる種類の入力装置が接続可能なゲーム装置である場合には、キー構成の相違に惑わされることなくく適切なキーを選択操作することが出来る。
【0015】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明が適用されるゲーム装置及びサーバの一例を示す制御ブロック図。
【図2】図2は、ゲーム装置に表示される案内画面の一例を示す図。
【図3】図3は、ゲーム装置に表示される案内画面の別の例を示す図。
【図4】図4は、ゲーム装置に表示されるウインド表示画面の一例を示す図。
【図5】図5は、キーナビゲーションテーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0018】
図1には、コンピュータを構成するゲーム装置1及び該ゲーム装置1に公衆通信回線2を介して接続されるサーバ3を示している。ゲーム装置1は、主制御部5を有しており、主制御部5には、バス線6を介して、プログラムメモリ7、ゲーム実行制御部8,入力装置判別部9,通信制御部10、ディスプレイ11及び入力インターフェース12などが接続している。入力インターフェース12には、各種の入力装置13A、13B、13Cを選択的に接続することが出来、各入力装置13A、13B、13Cは、それぞれ異なるキー構成を有し、複数のキー15a、15b、15c、15d……(キー相互間を区別する必要がない場合には、単にキー15と表示する)がそれぞれ、各入力装置13A、13B、13Cで個別に設定定義された信号をゲーム装置1側に出力自在に設けられている。なお、本図は、本発明に関係する部分のみを例示的に示したものであり、実際の携帯型ゲーム装置1の全ての構成を示すものではない。また、入力装置については、各入力装置について、その種別を区別した形で表示する場合には、入力装置13A、13B、13C、……で表示し、その種別を区別する必要のない場合には、単に入力装置13と表示する。
【0019】
また、図1に示すゲーム装置1は、実際にはコンピュータが、プログラムメモリ7等のメモリに格納されたゲームプログラムやその他の公知の制御プログラムを読み出して、実行することで、図示しないCPUやメモリが、マルチタスクにより時分割的に動作し、図1に示す各ブロックに示された機能を実行してゆくこととなる。しかし、ゲーム装置1を、各ブロックに対応したハードウエアで構成することも可能であり、また各ブロックを各ブロックに分散的に設けられたCPU又はMPUにより制御するように構成することも可能である。
【0020】
また、ゲーム装置1の通信制御部10は、インターネットや電話網などの公衆通信回線2に接続されており、公衆通信回線2には、サーバ3の通信制御部19が接続している。サーバ3は、主制御部20を有しており、主制御部20にはバス線21を介してゲーム実行制御部22などが接続している。
【0021】
ゲーム装置1及びサーバ3は以上のような構成を有するので、ユーザがゲームを行なう場合には、ゲームに使用する入力装置を自分が所有している入力装置13A、13B,13Cの中から選択して入力インターフェース12に接続する。何らかの入力装置が入力インターフェース12に接続されると、入力装置判別部9が、プログラムメモリ7に格納されたオンラインゲームプログラムであるゲームプログラムGPRを読み出すと共に、該ゲームプログラムGPRに基づいて、入力インターフェース12に接続された入力装置が該ゲーム装置1に接続可能な複数種類の入力装置13の内のいずれであるのか、即ち入力装置13A、13B、13C……の内のいずれであるのかを、入力装置13から入力インターフェース12に出力される装置識別信号を受信解析することで判別する(この手法は公知の手法である)。入力装置13の種別が判別されると、その判別結果は、図示しないメモリに格納される。入力インターフェース12に接続された入力装置13の種別が判明したところで、主制御部5は該ゲームプログラムGPRに基づいて、サーバ3との間で通信を行いつつオンラインゲームを実行するようにゲーム実行制御部8に指令する。
【0022】
これを受けて、ゲーム実行制御部8は、通信制御部10に対して公衆通信回線2を介してゲーム装置1とサーバ3を通信可能に接続するように指令し、通信制御部10は、直ちにゲーム装置1を、公衆通信回線2を介してサーバ3に接続する。サーバ3側では、新たに接続してきたゲーム装置1について、公知の手法で認証処理を行い、当該ゲーム装置1のサーバ3への接続資格を確認し、当該接続資格が確認されたところで、サーバ3の主制御部20は、ゲーム実行制御部22に対してゲーム装置1と相互に通信しながら、サーバ3及びゲーム装置1の間で所定のオンラインゲームを実行すように指令する。
【0023】
なお、サーバ3には、図1に示すゲーム装置1の他に、公衆通信回線2を介して多数の図示しないゲーム装置がオンラインで接続されており、ゲーム実行制御部22は、こうした多数のゲーム装置とも、ゲーム装置1と同様に、公衆通信回線2を介して常時通信しながら、各ゲーム装置1とサーバ3の間でオンラインでゲームを実行することが出来るように制御する。こうしたオンラインゲームシステムは、Massively Multiplayer Online(MMO)ゲームと一般的に称されるものである。
【0024】
このように、オンラインゲームでは、極めて多数のプレイヤがそれぞれのゲーム装置(ゲーム端末)を操作して、各ゲーム装置1側のゲームプログラムGPR及びサーバー3側の制御プログラムと協働する形で、サーバ3のメモリ内に形成された仮想空間内のステージにそれぞれの操作キャラクタを配置し、行動させることで、同一タイトルのゲームをそれぞれのゲーム装置1側でオンラインでプレイすることが出来る。そして、各プレイヤのゲーム装置1では、サーバ3側からのデータの供給に基づいて、ゲーム実行制御部8がゲームプログラムGPRに基づいて図示しないメモリ空間に当該ゲーム装置専用の仮想空間を形成し、オンラインゲーム用のステージSTGが、サーバ3内に生成されているステージのコピーとして生成され、図2に示すように、ディスプレイ11上に表示される。従って、プレイヤは、自分の操作キャラクタPCRをサーバ3内のステージで行動させつつ、その行動の結果を自分のゲーム装置1のディスプレイ11に表示されるサーバ3内のステージSTGのコピーの画像を見ることで確認しつつ、ゲームを実行してゆくこととなる。
【0025】
なお、ゲーム装置1内の、オンラインゲーム中のプレイヤが操作する操作キャラクタPCRが移動するステージATG(サーバ3のステージのコピー)内には、図2に示すように、操作キャラクタPCRが位置する仮想空間内の座標位置周辺に存在する、他のプレイヤ(ゲーム装置)が操作する他操作キャラクタACR1,ACR2……も、サーバ3からのデータに基づいて表示される。こうしたMMOゲームにおけるプレイヤ以外の他のプレイヤの操作キャラクタACRの表示技術は公知のものであるので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0026】
ディスプレイ11に表示されるステージSTG上に表示される操作キャラクタPCR及びそれ以外の他のプレイヤが操作する他操作キャラクタACR1,ACR2……間では、即ち、ステージSTG上に表示されている全ての操作キャラクタ間では、それら操作キャラクタを操作するプレイヤ間でサーバ3を介した行動メッセージの遣り取りを行うことが出来る。本発明は、他のプレイヤの操作する他操作キャラクタACRから自分(プレイヤ)が操作するキャラクタPCRへ行動メッセージが配達された場合に適用されるので、以下、当該場合について説明する。
【0027】
行動メッセージMSGは、ゲームプログラムGPRで、対応する行動メッセージ文25と対になる形で複数種類(MSG1,MSG2,MSG3,……)設定されており、行動メッセージMSGには、例えば、
「〇〇〇〇さんから、武器の製造をたのまれたよ!」といった行動メッセージ文25で示される、「生産のお手伝い」メッセージMSG1、
「〇〇〇〇さんから、ともだちにさそわれたよ」といった行動メッセージ文25で示される、「友達への勧誘」メッセージMSG2、
「〇〇〇〇さんから、取引を申し込まれたよ!」といった行動メッセージ文25で示される、「取引」メッセージMSG3など、
各種のメッセージMSGが設定されている。
【0028】
プレイヤのディスプレイ11に表示されたステージSTGに表示されている他操作キャラクタACRから行動メッセージMSGがサーバ3を介してゲーム装置1に配達されると、主制御部5はゲーム実行制御部8を介して、当該配達された行動メッセージMSGに付帯された付帯情報を解析して、ゲームプログラムGPRに基づいてプレイヤに対して、他操作キャラクタACRから行動メッセージMSGが来ていることをディスプレイ11の表示を介してプレイヤに伝達する処理を行う。これは、例えば、図2に示すように、ゲームプログラムGPRに基づいて、ディスプレイ11上にキャラクタアイコン23を表示し、当該キャラクタアイコン23がプレイヤに対して会話を投げかける形で、配達された行動メッセージMSGに対応した行動メッセージ文25を表示する。具体的には、キャラクタアイコン23から出る吹き出し26を表示し、該吹き出し26の中に行動メッセージ文25、即ち「エリカさんから ともだちにさそわれたよ!!」を表示する。
【0029】
また、ゲーム実行制御部8は、キャラクタアイコン23を表示する際に、ガイドアイコン27を表示し、当該ガイドアイコン27に、プレイヤが行動メッセージMSGを確認した後に操作すべきキーKYを表示する。この表示処理は、以下の手順で行われる。
【0030】
即ち、ゲーム実行制御部8は、行動メッセージMSGに対応するメッセージ文25をディスプレイ11に表示する際に、現在ゲーム装置1に接続されている入力装置13の種類(既に入力装置判別部9により判別済み)を図示しないメモリから読み出し、同様に図示しないメモリに格納されたキーナビゲーションテーブルKNTを参照して、表示すべきガイドアイコン27を決定する。即ち、キーナビゲーションテーブルKNTにはゲームプログラムGPRに基づいて、図5に示すように、サーバ3側から公衆通信回線2を介して送られ来る行動メッセージMSGに対してプレイヤが操作すべきキーKYが、当該ゲーム装置1に接続可能な複数種の入力装置13A、13B、13C……の種別KDに対応する形で、それぞれ設定されており、ゲーム実行制御部8は、サーバ3から配達された行動メッセージMSGの種別MSG1,MSG2,MSG3……に応じて、キーナビゲーションテーブルKNTを参照して、ディスプレイ11に表示すべきガイドアイコン27を決定する。
【0031】
例えば、ゲーム装置1に接続された入力装置13の種別KDが13Aの場合、サーバ3から友達への勧誘メッセージMSG2なる行動メッセージMSGが配達された場合には、ゲーム実行制御部8は、キーナビゲーションテーブルKNTに基づいて、表示すべきガイドアイコン27は、図2に示すように、Xボタンを示すアイコン27と決定し、ディスプレイ11に表示する。また、ゲーム装置1に接続された入力装置13の種別KDが13Bの場合、サーバ3から友達への勧誘メッセージMSG2なる行動メッセージMSGが配達された場合には、ゲーム実行制御部8は、キーナビゲーションテーブルKNTに基づいて、表示すべきガイドアイコン27は、図3に示すように、Aボタンを示すアイコン27と決定し、ディスプレイ11に表示する。更に、ゲーム装置1に接続された入力装置13の種別KDが13Cの場合、サーバ3から取引メッセージMSG3なる行動メッセージMSGが配達された場合には、ゲーム実行制御部8は、キーナビゲーションテーブルKNTに基づいて、表示すべきガイドアイコン27は、Altキーを示すアイコン27と決定し、ディスプレイ11に表示する(図示せず)。
【0032】
このように、ゲーム装置1に、どのような種類の入力装置13が接続されていても、ゲーム装置1側で、現在接続されている入力装置13の種別KDを判別し、当該種別の判別された入力装置13A、13B、13Cにおいてサーバ3側から配達された行動メッセージMSGの種別MSG1,MSG2,MSG3……に応じた操作すべきキーKYを表示したガイドアイコン27を直ちに表示することが出来る。
【0033】
プレイヤは、ディスプレイ11に表示されたガイドアイコン27に示されたキーKYに対応するキー15を操作し、所定の信号を入力インターフェース12を介してゲーム装置1に出力する。例えば、プレイヤが現在、入力装置13Aをゲーム装置1に接続していた場合には、ゲーム装置1のディスプレイ11には、図2に示すように、Xボタンのキー15e(KY)を示すガイドアイコン27が表示されるので、プレイヤは入力装置13Aのキー15eを操作する。また、プレイヤが現在、入力装置13Bをゲーム装置1に接続していた場合には、ゲーム装置1のディスプレイ11には、図3に示すように、Aボタンのキー15b(KY)を示すガイドアイコン27が表示されるので、プレイヤは入力装置13Bのキー15bを操作する。
【0034】
ゲーム装置1では、ゲーム実行制御部8がプレイヤにより操作されたキー15に応じた処理を、即ちサーバ3側から伝達された行動メッセージMSGに対応する処理、具体的には行動メッセージMSGの種別に対応したウインドウWDを開ける処理をゲームプログラムGPRに基づいて行なう。各行動メッセージMSGに対応する処理は、行動メッセージMSGの種別に応じて予め決まっているので、異なる種類の入力装置13のキー15から入力された信号であっても、キーナビゲーションテーブルKNTで示されたそれぞれの行動メッセージMAGの種別MSG1、MSG2、MSG3……に対応したキー15からの信号は、すべて同義に解釈され、当該種別MSG1、MSG2、MSG3……対応したウインドWDが、例えば図4に示すように開かれ、プレイヤに対して次の入力動作を促す。このウインドWDには、配達された行動メッセージMSGに対してプレイヤが取りうる行動に対応したコマンドCMを含む複数のコマンドCM(ウインドWDには、配達された行動メッセージMSGとは直接関係のないコマンドCMを含んでいることもある)が表示されている。プレイヤは、ウインドWDと共に表示されるカーソルCSを操作して、配達された行動メッセージMSGの応答に適したコマンドCSを選択する。図4の場合は、コマンドCSとして、「へんじをする」を選択する。
【0035】
このように、ゲーム装置1にキー構成の異なるどのような入力装置13を接続していたとしても、ゲーム装置1側で、行動メッセージMSGに対して操作すべきキー15(KY)をガイドアイコン27で表示してくれるので、プレイヤは迷わず、適切な入力装置13の操作を行うことが出来る。
【符号の説明】
【0036】
1……コンピュータ、ゲーム装置
2……公衆通信回線
3……サーバ
8……ガイドアイコン表示手段、信号処理手段(ゲーム実行制御部)
9……入力装置判別手段(入力装置判別部)
11……ディスプレイ
13……入力装置
13A,13B、13C……入力装置の種類
15,KY……キー
KNT……キーナビゲーションテーブル
MSG……行動メッセージ
MSG1,MSG2,MSG3……行動メッセージの種別
STG……ステージ
PCR……プレイヤが操作する操作キャラクタ
ACR……他操作キャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれのプレイヤにより操作される複数のゲーム装置をサーバに公衆通信回線を介して接続することで前記サーバとの間で通信しながら、それぞれの前記ゲーム装置の仮想空間内にオンラインゲーム用のステージを生成し、当該ステージに当該ゲーム装置のプレイヤが操作する操作キャラクタ及び他のゲーム装置のプレイヤが操作する他操作キャラクタを表示させた形でゲームを実行することが出来、前記ステージ上に表示されている操作キャラクタ及び他操作キャラクタ間では、それら操作キャラクタ及び他操作キャラクタを操作するプレイヤ間で前記サーバを介した行動メッセージの遣り取りを行うことが出来る、ゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、
該ゲーム装置に接続された入力装置の種類を判別して、その結果を格納する入力装置判別手段、
前記サーバ側から送られ来る前記行動メッセージに対してプレイヤが操作すべきキーが、当該ゲーム装置に接続可能な前記入力装置の種別に対応する形で、それぞれ設定されたキーナビゲーションテーブルを格納したメモリ、
前記サーバから前記行動メッセージが配達された際に、該行動メッセージをディスプレイに表示するメッセージ表示手段、
前記行動メッセージが配達された際に、前記キーナビゲーションテーブルを参照して、前記入力装置判別手段により判別された前記入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキーをガイドアイコンとして前記ディスプレイ表示するガイドアイコン表示手段、
を有することを特徴とする、入力ナビ機能付きゲーム装置。
【請求項2】
前記行動メッセージは、複数の種別を有しており、
前記キーナビゲーションテーブルは、前記行動メッセージの種別毎に前記プレイヤが操作すべきキーがそれぞれ設定されていることを特徴とする、
請求項1記載の入力ナビ機能付きゲーム装置。
【請求項3】
請求項1記載の入力ナビ機能付きゲーム装置において、
前記ゲーム装置は、更に、
前記入力装置からの信号を処理する信号処理手段を有し、
前記信号処理手段は、異なる種類の入力装置のキーから入力された信号であっても、前記キーナビゲーションテーブルで示されたそれぞれの行動メッセージに対応したキーからの信号は、すべて同義に解釈して、当該信号を処理する、
ことを特徴とする。
【請求項4】
それぞれのプレイヤにより操作される複数のコンピュータをサーバに公衆通信回線を介して接続することで前記サーバとの間で通信しながら、それぞれの前記コンピュータの仮想空間内にオンラインゲーム用のステージを生成し、当該ステージに当該コンピュータのプレイヤが操作する操作キャラクタ及び他のコンピュータのプレイヤが操作する他操作キャラクタを表示させた形でゲームを実行することが出来、前記ステージ上に表示されている操作キャラクタ及び他操作キャラクタ間では、それら操作キャラクタ及び他操作キャラクタを操作するプレイヤ間で前記サーバを介した行動メッセージの遣り取りを行うことが出来るコンピュータで、使用されるオンラインゲームプログラムあって、
前記オンラインゲームプログラムは前記コンピュータを、
該ゲーム装置に接続された入力装置の種類を判別して、その結果を格納する入力装置判別手段、
前記サーバ側から送られ来る前記行動メッセージに対してプレイヤが操作すべきキーが、当該ゲーム装置に接続可能な前記入力装置の種別に対応する形で、それぞれ設定されたキーナビゲーションテーブルを格納したメモリ、
前記サーバから前記行動メッセージが配達された際に、該行動メッセージをディスプレイに表示するメッセージ表示手段、
前記行動メッセージが配達された際に、前記キーナビゲーションテーブルを参照して、前記入力装置判別手段により判別された前記入力装置に対応したプレイヤが操作すべきキーをガイドアイコンとして前記ディスプレイ表示するガイドアイコン表示手段、
として機能させるためのオンラインゲームプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−110552(P2012−110552A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263278(P2010−263278)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】