説明

入力支援装置、入力支援方法及び入力支援プログラム

【課題】入力項目間の関連性を予め定義することなく入力が必要な入力項目をユーザに提示し、ユーザの入力状況に応じてその次に入力されるべき入力項目を動的に変更する。
【解決手段】本発明の入力支援装置は、複数の入力項目を有し前記入力項目に対してデータ入力を受け付ける入力フォームへの入力装置を介したデータの入力を、入力項目への入力履歴である入力ログに基づいて支援する入力支援装置であって、記憶部に記憶された入力ログにおける入力項目別の入力状況に基づいて、各入力項目への値の入力頻度を解析して解析情報を作成する解析部と、解析情報における入力頻度に基づいて、入力フォームにおけるどの入力項目の表示態様を変化させるかを決定する決定部と、決定に基づいて、入力フォームにおける入力項目の表示態様を変化させて、入力フォームへの入力装置を介したユーザの入力を支援する表示処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力支援装置、入力支援方法及び入力支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、書類を用いて行われていた業務を電子化した電子業務システムが、企業内外の様々な場所及び用途で用いられている。電子業務システムを利用する際、ユーザは、入力フォーム上の入力項目欄に所定のデータを入力することによって電子業務の提供を受けることができる。
近年、業務システムの複雑化に伴い、入力フォームの入力項目の種類や数は増加傾向にある。このような傾向のなかで、ユーザは、例えば画面上に表示される入力項目のうち、どの項目への入力が所望する業務のために必要であって、どの項目への入力が不要であるか、を一見して判別することは困難になっている。したがって、ユーザは表示された入力項目をすべて確認したうえで、実際に入力すべき入力項目を選択するという負担を強いられている。
特許文献1に開示される技術は、このような入力フォームの問題に対し、特定の入力項目と他のデータ項目との関連性を予めデータベース上で管理し、その関連性を画面に表示することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−118389号公報(段落0008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、入力項目間の従属関係を階層的に記憶しておく等、入力項目間の関連性を予め所定のデータベースに定義したうえで格納しておく必要があり煩雑である。
さらに、一般に、多数の入力項目を有する入力フォームでは、所定の入力項目に入力された値によって、その次に入力されるべき入力項目が変わるということが多い。特許文献1の技術では、所定の入力項目に入力された値によって、その次に入力されるべき入力項目を柔軟に表示するという点の配慮がなされていない。
【0005】
そこで、本発明は、入力項目間の関連性を予め定義することなく入力が必要な入力項目をユーザに提示すること、さらには、ユーザの入力状況に応じてその次に入力されるべき入力項目を動的に変更することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の入力支援装置は、複数の入力項目を有し前記入力項目に対してデータ入力を受け付ける入力フォームへの入力装置を介したデータの入力を、入力項目への入力履歴である入力ログに基づいて支援する入力支援装置であって、記憶部に記憶された入力ログにおける入力項目別の入力状況に基づいて、各入力項目への値の入力頻度を解析して解析情報を作成する解析部と、解析情報における入力頻度に基づいて、入力フォームにおけるどの入力項目の表示態様を変化させるかを決定する決定部と、決定に基づいて、入力フォームにおける入力項目の表示態様を変化させて、入力フォームへの入力装置を介したユーザの入力を支援する表示処理部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入力項目間の関連性を予め定義することなく入力が必要な入力項目をユーザに提示すること、さらには、ユーザの入力状況に応じてその次に入力されるべき入力項目を動的に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係る入力支援システムの構成図である。
【図2】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係る入力ログの一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る入力率情報の一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る入出力処理手順のフローチャートである。
【図6】(a)は、本実施形態に係る入出力処理手順のステップS301の詳細フローチャートである。(b)は、本実施形態に係る入出力処理手順のステップS307の詳細フローチャートである。
【図7】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図8】本実施形態に係る入力ログの一例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る入力率情報の一例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る入力支援システムの構成図である。
【図12】本実施形態に係る項目値情報の一例を示す図である。
【図13】本実施形態に係る入出力処理手順のステップS301の詳細フローチャートである。
【図14】本実施形態に係る入出力処理手順のステップS307の詳細フローチャートである。
【図15】本実施形態に係る入力ログの一例を示す図である。
【図16】本実施形態に係る入力率情報の一例を示す図である。
【図17】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図18】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図19】本実施形態に係る入出力処理手順のフローチャートである。
【図20】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【図21】本実施形態に係る入力フォームの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態としては、以下の第1〜第3の実施形態を説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
(入力支援システム)
図1に沿って、入力支援システム1を説明する。
入力支援システム1は、入力支援装置2及びクライアント装置3を有する。これらは、ネットワーク4によって接続されている。
【0011】
(入力支援装置)
入力支援装置2は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入力装置14、出力装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
補助記憶装置13は、入力ログ31を記憶している(詳細後記)。
入力率情報24は、後記する入出力処理手順において作成され、一時的に主記憶装置12に記憶されるデータである。
入力フォーム25は、後記する入出力処理手順においてクライアント装置3に対して送信される入力用画面(図2)である。
入力フォーム25は、既に作成されたものが、補助記憶装置13に格納され、必要な場合に、主記憶装置12から読み出されるものとする。
入出力処理部21、入力ログ解析部22及び入力データ解析部23は、プログラムである。以降、「○○部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置13から各プログラムを読み出し、主記憶装置12にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)を実現するものとする。
なお、「解析部」には、「入力ログ解析部22」及び「入力データ解析部23」が相当する。「決定部」及び「表示処理部」には、「入出力処理部21」が相当する。
【0012】
(クライアント装置)
クライアント装置3も、一般的なコンピュータであり、中央制御装置41、主記憶装置42、補助記憶装置43、入力装置44、出力装置45及び通信装置46を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
さらに、クライアント装置3は、画面表示プログラム(図示せず)を有する。中央制御装置41は、補助記憶装置43から、画面表示プログラムを読み出し、主記憶装置42にロードしたうえで、画面表示プログラムの機能を実行する。画面表示プログラムの機能は、出力装置45を介して、入力フォーム25(図2)及び強調表示箇所(詳細後記)を表示することである。
【0013】
本実施形態では、入力支援装置2とクライアント装置3が別々の筐体に格納されている例を説明する。しかしながら、両者のうちのそれぞれ一部または全部の構成が、1つの筐体に纏まっていてもかまわない。さらに、クライアント装置3が複数存在してよいし、入力支援装置2が複数の筐体に分散されていてもよい。
【0014】
本実施形態では、入力支援システム1を「旅費精算」を行うためのシステムとして利用する例を説明する(後記する第2の実施形態及び第3の実施形態においても同様である)。ユーザは、クライアント装置3の出力装置45に表示された入力フォーム25(図2)に対して、氏名や乗車金額等を入力する。ユーザが入力フォーム25のある入力項目に入力することを終了すると、入力支援装置2は、次に入力すべき入力項目を強調表示し、ユーザに対して入力を促す。
【0015】
(入力フォーム)
図2に沿って、入力フォーム25を説明する。
入力フォーム25は、氏名欄101、出張日欄102、乗車金額欄103、出張種別欄104、用務先場所欄105、用務先名称欄106、用務内容欄107、備考欄108(以上をまとめて「入力項目欄」と言うことがある)及び入力完了ボタン109を有する。
【0016】
ユーザは、マウス等の入力装置44を用いて入力フォーム25の入力項目欄101〜108のうちの1つを選択する。その後、キーボード等の入力装置44を用いてデータを入力する。例えば、氏名欄101に「飯田恵子」を入力する。そして、次の入力項目欄が選択される、入力項目毎に設けられた「OK」ボタン(図示せず)が押下される等を契機として、直前に入力された入力項目欄の名前「氏名」と入力されたデータ「飯田恵子」が、入力支援装置2に送信される。このように、ユーザが各入力項目欄101〜108にデータを入力して、次の入力項目欄に進む度に、入力項目と入力データの組が入力支援装置2に一時的に蓄積されていく。
一連の入力が終了しユーザによって入力完了ボタン109が押下されると、入力項目と入力データの組に基づいて、入力支援装置2は入力ログ31のレコードを新たに作成し、記憶する。
各入力項目欄に入力すべきデータについては入力ログ31の説明において後記する。
【0017】
(入力ログ)
図3に沿って、入力ログ31を説明する。
入力ログ31には、案件ID欄201に記憶された案件IDに関連付けて、氏名欄202には氏名が、出張日欄203には出張日が、乗車金額欄204には乗車金額が、出張種別欄205には出張種別が、用務先場所欄206には用務先場所が、用務先名称欄207には用務先名称が、用務内容欄208には用務内容が、備考欄209には備考が、記憶されている。
【0018】
入力ログ31の1つのレコードは、1件の旅費精算に対応している。すなわち、ユーザが入力完了ボタン109を押下する前に、入力フォーム25(図2)の入力項目欄101〜108に入力された一連のデータが1つのレコードを構成する。
例えば入力フォーム25の氏名欄101に対して「前田靖男」と、出張日欄102に対して「20090630」と、乗車金額欄103に対して「150」と、出張種別欄104に対して「出張旅費」と、用務先名称欄106に対して「研修センタ」と、用務内容欄107に対して「教育」と入力され、最後に入力完了ボタン109が押下されたとする。この場合、入力ログ31には、氏名欄202に「前田靖男」が、出張日欄203に「20090630」が、乗車金額欄204に「150」が、出張種別欄205に「出張旅費」が、用務先名称欄207に「研修センタ」が、用務内容欄208に「教育」が記憶されたレコード(図3の1行目)が作成される。
また、例えば、ユーザが、一連のデータの入力後、入力ボタン109を押下し、さらに続けてデータを入力し、再度入力ボタンを押下したとする。この場合、入力支援装置2は、「旅費精算」が2件あると認識し、入力ログ31のレコードを2件作成する。
【0019】
案件ID欄201の案件IDは、レコードを一意に特定する識別子であり、前記したように、1件の「旅費精算」に対応している。
氏名欄202の氏名は、ユーザの氏名である。
出張日欄203の出張日は、ユーザが出張を開始した日である。
乗車金額欄204の乗車金額は、ユーザが出張において支出した交通費の合計額である。ユーザが1つの出張において、飛行機と鉄道を利用した場合のように、支払いが複数に分かれる場合は、それらの合計額である。
出張種別欄205の出張種別は、出張の理由である。ここでは、例えば、顧客訪問のような日常業務に係る「出張旅費」及び人事異動に係る「転勤旅費」を含むものとする。
用務先場所欄206の用務先場所は、ユーザが赴く場所の住所である。
用務先名称欄207の用務先名称は、ユーザが赴く場所の名称(顧客名、組織名、それらについての企業内での略称等)である。
用務内容欄208の用務内容は、ユーザの業務の内容である。
備考欄209の備考は、その他の情報である。
入力ログ31のレコードは、すべての欄にデータが記憶されているとは限らない。ユーザが入力しなかった入力項目欄は空欄のままである。
【0020】
(入力率情報)
図4に沿って、入力率情報24を説明する。
入力率情報24の各欄212〜219は、入力ログ31(図3)の各欄202〜209と同じである。そして、入力率情報24にはレコードが1つしかなく、そのレコードには、欄毎に入力率が記憶されている。
入力率とは、入力ログ31のレコードのうち、その入力項目欄に値が記憶されている(空白でない)レコードの数が占める比率(本実施形態では百分率)であり、入力項目毎に算出される。例えば、入力ログ31は100個のレコードを有しており、そのうち85個のレコードには、出張種別欄205に何らかの値(入力データ)が記憶されており、残る15のレコードの出張種別欄205は空白であるとする。この場合、「出張種別」についての入力率は、85個÷100個×100=85(%)である。そしてこの「85(%)」が、入力率情報24の出張種別欄215に記憶される。
なお、入力ログ31のすべてのレコードについて、入力率が計算される場合と、入力ログ31のすべてのレコードのうち所定の規則で抽出されたレコードについて、入力率が計算される場合がある(詳細後記)。
「入力頻度」には、入力率(%)が相当する。
【0021】
(入出力処理手順)
図5に沿って、入出力処理手順を説明する。
ステップS301において、入力支援装置2の入力ログ解析部22は、入力ログ解析処理を行う。
ステップS301の詳細は後記するが、ここで入力率情報24(図4)が作成されるものとする。
【0022】
ステップS302において、入力支援装置2の入出力処理部21は、入力フォーム25をクライアント装置3に送信する。クライアント装置3は、入力フォーム25を受信し、出力装置45に表示する。
【0023】
ステップS303において、入出力処理部21は、強調表示箇所を決定する。
具体的には、入出力処理部21は、ステップS301において作成された入力率情報24の各欄212〜219を参照し、入力率が所定の閾値(ここでは100(%)とする)以上である欄の入力項目を強調表示の対象として決定する。
入力率情報24が、例えば図4の通りであったとすると、「氏名」、「出張日」及び「乗車金額」が強調表示の対象として決定されることになる。
【0024】
ステップS304において、入出力処理部21は、強調表示箇所をクライアント装置3に対して指示する。
具体的には、入出力処理部21は、ステップS303において強調表示する対象として決定した入力項目を特定する情報をクライアント装置3に送信する。そして、クライアント装置3は、ステップS302において送信された入力フォーム25(図2)の入力項目欄101〜108のうち、特定された入力項目欄を強調表示する。
図7は、強調表示が行われた入力フォーム25の例である。氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている。
【0025】
ステップS305において、入出力処理部21は、クライアント装置3からユーザ操作を受信する。
ユーザ操作には、「データ入力」及び「入力完了」の2つがある。
「データ入力」とは、ユーザが入力フォーム25の入力項目欄101〜108のうちの1つの欄に対しデータを入力し、次にデータを入力する欄を選択する(又は図示しない「OK」ボタンを押下する)操作を言う。前記したように、入出力処理部21は、「データ入力」のユーザ操作があるたびに、入力項目と入力データの組をクライアント装置3から受信する。そしてこの組は、主記憶装置12に一時的に記憶される。
「入力完了」とは、ユーザが入力完了ボタン109を押下するユーザ操作を言う。
【0026】
ステップS306において、入出力処理部21は、ユーザ操作に応じて処理を分岐する。
具体的には、入出力処理部21は、ステップS305において受信したユーザ操作が「データ入力」である場合(ステップS306“データ入力”)は、ステップS307に進む。ステップS305において受信したユーザ操作が「入力完了」である場合(ステップS306“入力完了”)は、ステップS308に進む。
【0027】
ステップS307において、入力支援装置2の入力データ解析部23は、入力データ解析処理を行う。
具体的には、入力データ解析部23は、入力データに基づき入力率情報24を更新したうえで、ステップS303に戻る。ステップS307の詳細については後記する。
【0028】
ステップS308において、入出力処理部21は、入力ログ31を更新する。
具体的には、入出力処理部21は、第1に、入力ログ31(図3)の新たなレコードを作成する。
第2に、新たな案件IDを採番し、作成したレコードの案件ID欄201に記憶する。
第3に、ステップS305において受信した入力項目と入力データの組(組が複数ある場合もある)について、入力データを対応する入力項目欄に記憶する処理を受信したすべての組について繰り返す。
その後、入出力処理手順を終了する。
【0029】
図6(a)に沿って、ステップS301の詳細を説明する。
ステップS401において、入力ログ解析部22は、入力ログ31のすべてのレコードを読み出す。
具体的には、入力ログ解析部22は、補助記憶装置13から入力ログ31のすべてのレコードを読み出す。
【0030】
ステップS402において、入力ログ解析部22は、入力率を算出する。
具体的には、入力ログ解析部22は、ステップS401において取得したすべてのレコードについて、入力項目毎に(欄202〜209毎に)、前記した入力率を算出する。
【0031】
ステップS403において、入力ログ解析部22は、入力率情報24を作成する。
具体的には、入力ログ解析部22は、ステップS402において算出した入力率を入力項目に関連付けて記憶した入力率情報24(図4)を作成する。例えば、このとき作成された入力率情報24が図4の通りであったとして以降の説明を続ける。図4においては、氏名欄212、出張日欄213及び乗車金額欄214に記憶された入力率が、すべて「100(%)」になっている。このことは、過去に入力フォーム25に対して入力された「旅費精算」が100件あり、そのすべてについて、入力フォーム25の氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103に対し、何らかのデータの入力があったことを意味する。
その後、ステップS302に戻る。
【0032】
図6(b)に沿って、ステップS307の詳細を説明する。
ステップS501において、入力データ解析部23は、入力ログ31のレコードのうち入力された項目に値を有するレコードを抽出する。
具体的には、入力データ解析部23は、第1に、ステップS305において受信され、記憶された入力項目と入力データのすべての組のなかから、入力項目を取得する。
前記したように、主記憶装置12には、複数の組が記憶されている場合があるが、前回「入力完了」を受け付けた以降に記憶した、すべての組(繰り返しループのステップS305において、「データ入力」のユーザ操作があった回数分記憶されている)の入力項目を取得するものとする。このとき取得された入力項目が「氏名」、「出張日」、「乗車金額」及び「出張種別」であったとして以下の説明を続ける。
第2に、補助記憶装置13から入力ログ31を読み出し、「第1」において取得したすべての入力項目の入力項目欄に値(データ)が記憶されているレコードを抽出する。入力ログ31のレコードのうち、入力項目「氏名」、「出張日」、「乗車金額」及び「出張種別」に値が記憶されているレコードを抽出した場合の例が図8に示されている。
【0033】
ステップS502において、入力データ解析部23は、抽出したレコードを基に入力率情報を更新する。
具体的には、入力データ解析部23は、第1に、ステップS501において抽出したすべてのレコードについて、入力項目毎に(欄202〜209毎に)入力率を算出する。
第2に、ステップS301(S403)において作成された入力率情報24の各欄212〜219に「第1」において算出した入力率を上書きして記憶する。この段階において、入力率情報24は、図9に示す状態になっている。図4と図9を比較すると、図9においては、出張種別欄215及び用務先名称欄217の入力率が、新たに「100(%)」となっている。用務先場所欄216、用務内容欄218及び備考欄219の入力率も変化している(図9の例では、入力率が、図4に比して増加しているが、減少する場合、変化がない場合もある)。
その後、ステップS303に戻る。
【0034】
図10に沿って、入力フォーム25に対する入力と強調表示の遷移について説明する。
(1)ユーザによるデータ入力がなされていない最初の時点では、図7に示すように、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている。この状態は、入力率情報24(図4)において、氏名欄212、出張日欄213及び乗車金額欄214の入力率が、閾値である「100(%)」以上であることに対応する。
【0035】
(2)ユーザが、氏名欄101に「飯田恵子」を入力し終えたとする(次の入力項目を選択する、又は図示しない「OK」ボタンを押下する等のユーザ操作も行ったものとする。以下同様。)。この時点では、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態である。以前に入力された入力項目「氏名」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」であったので、入力率情報24は更新されている(ステップS307、S502)が、結果的に強調表示される入力項目欄に変化はない。
【0036】
(3)続いて、ユーザが、出張日欄102に「20090720」を入力し終えたとする。この時点でも、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態に留まる。なぜなら、以前に入力された入力項目「氏名」及び「出張日」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」であったからである。
【0037】
(4)続いて、ユーザが、乗車金額欄103に「380」を入力し終えたとする。この時点でも、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態に留まる。なぜなら、以前に入力された入力項目「氏名」、「出張日」及び「乗車金額」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」であったからである。
【0038】
(5)続いて、ユーザが、出張種別欄104に「出張旅費」を入力し終えたとする。この時点において、入力フォーム25は、図10に示すように、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103に加えて、出張種別欄104及び用務先名称欄106もまた強調表示されている状態になる。なぜならば、入力ログ31のレコードのうち、以前に入力された入力項目「氏名」、「出張日」、「乗車金額」及び「出張種別」に値を有するレコードのみが抽出され(ステップS307、S501)、抽出されたレコードに基づいて入力率情報24が更新(ステップS307、S502)された結果、図9に示すように、入力率が「100(%)」以上である入力項目が2つ(「出張種別」及び「用務先名称」)増加したからである。この増加は、検索キーとして「出張種別」が追加されたこと、直前に入力された入力項目「出張種別」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点では「100(%)」以上ではなかったこと、による。
【0039】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、入力ログ31のレコードを抽出するに際し、入力のあった入力項目の値の有無のみを抽出の判断基準とし、値そのものは判断基準としていない。しかしながら、入力された値を判断基準にすると、よりユーザの目的に適した強調表示の対象を決定することができる。
【0040】
図11もまた、入力支援システム1の構成図である。図1と比較して異なる点は、入力支援装置2が項目値情報26を有する点である。
図12に沿って、項目値情報26を説明する。
項目値情報26もまた、入力ログ31のレコードに基づいて作成される。
項目値情報26の各欄222〜229は、入力ログ31の各欄202〜209と同じである。そして、項目値情報26にはレコードが1つしかなく、そのレコードには、欄毎に項目値数が記憶されている。
項目値数とは、入力ログ31において、その入力項目欄に何種類の値が記憶されているかを示す数である。
例えば、入力ログ31は100個のレコードを有しているとする。氏名欄202に注目し、すべてのレコードに氏名が記憶されているとする。記憶されている100個の氏名のうち15個については、他のレコードに記憶されている氏名と重複しており(同じユーザが入力完了ボタン109を複数回押下している)、重複分を除いた氏名の種類としては85種類であったとする。この場合、氏名欄222には項目値数として「85」が記憶される。
【0041】
同様に、出張種別欄205に注目し、そのうち10個のレコードは出張種別欄205が空白であり、残り90個のレコードに出張種別が記憶されているとする。その90個のレコードの内訳は、値が「出張旅費」となっているものが50レコード、値が「転勤旅費」となっているものが40レコードであるとする。この場合、出張種別欄225には項目値数として「2」が記憶される。
【0042】
(入出力処理手順)
第2の実施形態における入出力処理手順は、第1の実施形態における入出力処理手順と比較して、図5のステップS301及びS307の詳細が異なる。
【0043】
図13に沿って、ステップS301の詳細を説明する。
ステップS401〜S403は、図6(a)において説明した通りである。
ステップS601において、入力支援装置2の入力ログ解析部22は、入力項目毎に項目値数を算出する。
具体的には、入力ログ解析部22は、ステップS401において読み出した入力ログ31のすべてのレコードついて、前記した項目値数を算出する。
【0044】
ステップS602において、入力ログ解析部22は、項目値情報26を作成する。
具体的には、入力ログ解析部22は、ステップS601において算出した項目値数を入力項目に関連付けて記憶した項目値情報26(図12)を作成する。
その後、ステップS302に戻る。
【0045】
図14に沿って、ステップS307の詳細を説明する。
ステップS701において、入力支援装置2の入力データ解析部23は、項目値数を取得する。
具体的には、入力データ解析部23は、第1に、ステップS305において直前に受信され、記憶された入力項目と入力データの組のなかから、入力項目を取得する。
前記したように、主記憶装置12には、複数の組が記憶されている場合があるが、前回「入力完了」を受け付けた以降に記憶した、すべての組(繰り返しループのステップS305において、「データ入力」のユーザ操作があった回数分記憶されている)のうち、直前に記憶した組の入力項目を取得するものとする。
ユーザは、入力項目「氏名」、「出張日」、「乗車金額」に対しデータ入力を行った後、入力項目「出張種別」に対してデータ入力を行ったとして説明を続ける。すると、直近の入力項目「出張種別」がここで取得されることになる。
第2に、ステップS602において作成した項目値情報26を参照し、「第1」において取得した入力項目に対応する項目値数を取得する。
例えば、入力項目「出張種別」に対応する項目値数は「2」(図12の欄225)である。
【0046】
ステップS702において、入力データ解析部23は、項目数値に応じて処理を分岐する。
具体的には、ステップS701において取得した項目数値がn以下である場合(ステップS702“n以下”)は、ステップS703に進む。ステップS701において取得した項目数値がn+1以上である場合(ステップS702“n+1以上”)は、ステップS501に進む。nはユーザが適宜設定しうる整数(n=0,1,2,3,・・・)である。
いま、例えば「n=3」が設定されているとすると、取得した項目値数は「2」であるので、ステップS703に進むことになる。
【0047】
ステップS703において、入力データ解析部23は、入力データの値が入力ログ31に存在するか否かを判断する。
具体的には、入力データ解析部23は、第1に、ステップS305において直前に受信され、記憶された入力項目と入力データの組のなかから、入力データの値を取得する。
第2に、入力ログ31の対応する入力項目欄に、取得した入力データの値が記憶されている場合(ステップS703“YES”)は、ステップS704に進み、記憶されていない場合(ステップS703“NO”)は,ステップS501に進む。
ここでは、取得した項目値は「出張旅費」であり、「出張旅費」は、入力ログ31(図3)の出張種別欄205に記憶されているので、ステップS704に進むことになる。
【0048】
ステップS704において、入力データ解析部23は、入力ログのレコードのうち入力データの値を有するレコードを抽出する。
具体的には、入力データ解析部23は、ステップS703において取得した入力データの値を検索キーとして、入力ログ31の対応する入力項目欄を検索し、該当したレコードをすべて取得する。
この段階で取得された入力ログ31のレコードの例を、図15に示す。図3の状態と比較して、絞込みがかけられている。すなわち、出張種別欄205に「出張旅費」が記憶されているレコードだけが抽出されている。
【0049】
ステップS501、S502は、図6(b)において説明した通りである。
但し、ステップS502において、「第1に、ステップS501において抽出されたすべてのレコードについて」との説明部分は「第1に、ステップS501又はS704において抽出されたすべてのレコードについて」と読み替える。
【0050】
ステップS704を経由した後にステップS502において更新された入力率情報24の例が図16に示されている。
図16の入力率情報24は、図4と比較して、出張種別欄215、用務先名称欄217及び用務内容欄218の入力率が、新たに「100(%)」になっている。用務先場所欄216及び備考欄219の入力率も変化している(図16の例では、入力率が、図4と比較して増加しているが、減少する場合、変化がない場合もある)。
【0051】
図17に沿って、入力フォーム25に対する入力と強調表示の遷移について説明する。
(1)ユーザによる入力がなされていない最初の時点では、図7に示すように、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている。この状態は、入力率情報24(図4)において、氏名欄212、出張日欄213及び乗車金額欄214の入力率が「100(%)」以上であることに対応する。
【0052】
(2)ユーザが、氏名欄101に「飯田恵子」を入力し終えたとする。この時点では、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態である。直前の入力項目「氏名」の項目値数は「85」(図12)であるので、ステップS704における入力ログ31のレコードの抽出(絞り込み)は行われない。そして、前記の通り、以前に入力された入力項目「氏名」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」であったので、入力率情報24は更新されている(ステップS307、S502)が、結果的に強調表示箇所に変化はない。
【0053】
(3)続いて、ユーザが、出張日欄102に「20090720」を入力し終えたとする。この時点でも、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態に留まる。なぜなら、直前の入力項目「出張日」の項目値数は「80」(図12)であるので、ステップS704における入力ログ31のレコードの抽出は行われない。そして、前記の通り、以前に入力された入力項目「氏名」及び「出張日」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」以上であったからである。
【0054】
(4)続いて、ユーザが、乗車金額欄103に「380」を入力し終えたとする。この時点でも、入力フォーム25は、引き続き、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103が強調表示されている状態に留まる。なぜなら、直前の入力項目「乗車金額」の項目値数は「85」(図12)であるので、ステップS704における入力ログ31のレコードの抽出は行われない。そして、前記の通り、以前に入力された入力項目「氏名」、「出張日」及び「乗車金額」についての入力率は、最初にステップS303を経由した時点から「100(%)」であったからである。
【0055】
(5)続いて、ユーザが、(強調表示がされていない)出張種別欄104に「出張旅費」を入力し終えたとする。この時点において、入力フォーム25は、図17に示すように、氏名欄101、出張日欄102及び乗車金額欄103に加えて、出張種別欄104、用務先名称欄106及び用務内容欄107もまた強調表示されている状態になる。なぜならば、直前の入力項目「出張種別」の項目値数は「2」(図12)であるので、ステップS704における入力ログ31のレコードの抽出が行わる。すなわち、入力ログ31のレコードのうち、直前に入力された入力データの値「出張旅費」を有するレコードのみが抽出され(ステップS307、S704)、抽出されたレコードに基づいて入力率情報24が更新(ステップS307、S502)された結果、入力率が「100(%)」以上である入力項目が3つ(「出張種別」、「用務先名称」及び「用務内容」)増加したからである(図16)。
【0056】
(第3の実施形態)
第1、2の実施形態においては、入力ログ31のレコードを抽出するに際し、入力率が「100%」以上である入力項目欄を強調表示した。しかしながら、当該閾値を0〜100%の間で変化させることにより、動的に強調表示箇所を変更することも可能である。
【0057】
図18もまた、入力フォーム25の一例である。図18は、図2との比較において、入力フォーム25がスライドバー110を有している点が異なっている。
【0058】
(入出力処理手順)
図19に沿って、入出力処理手順を説明する。
第3の実施形態における入出力処理手順は、第1、2の実施形態における入出力処理手順(図5)と比較して、ステップS303がステップS801に置き換えられている点、及び、ステップS306がステップS802に置き換えられている点が異なる。
【0059】
ステップS301、S302は、図5において説明した通りである。
ステップS801において、入力支援装置2の入出力処理部21は、閾値を用いて強調表示箇所を決定する。
具体的には、入出力処理部21は、ステップS301において作成された入力率情報24の各欄212〜219を参照し、入力率が閾値以上である欄の入力項目を強調表示する対象として決定する。ここでいう閾値とは、入力フォーム25(図18)のスライドバー110が示す値(%)である。
例えば、入力率情報24が図4の通りであり、かつ、閾値が「80(%)」であったとする。図4の入力率情報24において、80%以上の入力率を有するのは、氏名欄212、出張日欄213、乗車金額欄214、出張種別欄215及び用務先名称欄217である。したがって、「氏名」「出張日」「乗車金額」「出張種別」及び「用務先名称」が強調表示する対象として決定されることになる。
【0060】
ステップS304、S305は、図5において説明した通りである。
但し、ステップS305において、ユーザ操作には、ユーザが入力フォーム25のスライドバー110を操作することによって変更後の閾値を入力する「閾値変更」も含まれるものとする。変更後の閾値は、例えば、ユーザがマウス等の入力装置44を使用してスライドバー110を移動し、マウスから手を離した時点で入力支援装置2に送信されるものとする。
【0061】
ステップS802において、入出力処理部21は、ユーザ操作に応じて処理を分岐する。
具体的には、入出力処理部21は、ステップS305において受信したユーザ操作が「データ入力」である場合(ステップS802“データ入力”)は、ステップS307に進む。ステップS305において受信したユーザ操作が「入力完了」である場合(ステップS802“入力完了”)は、ステップS308に進む。ステップS305において受信したユーザ操作が「閾値変更」である場合(ステップS802“閾値変更”)は、ステップS801に戻る。
【0062】
ステップS307、S308は、図5において説明した通りである。
【0063】
図20、21に沿って、入力フォーム25に対する入力と強調表示の遷移について説明する。
図20は、第2の実施形態における「(5)」の状態である。そして、この状態に至るまで、スライドバー110によって閾値は「100(%)」に維持されていたとする。
(6)ユーザが、スライドバー110を移動して、閾値を「80(%)」に変更したとする(図21の符号110)。すると、用務先場所欄105が追加的に強調表示される(図21)。なぜならば、ステップS802“閾値変更”を経由してステップS801に戻ると、ステップS801においては、変更後の閾値「80(%)」以上の入力率を有する入力項目を強調表示の対象として決定することになる。そして、入力率情報24(図16)において、用務先場所欄216の入力率は「85(%)」であるから、入力フォーム25(図21)の用務先場所欄105も強調表示される。
【0064】
(変形例)
本実施形態においては、解析情報として入力率(%)に基づいて、入力率情報24を作成することとした。しかしながら、入力率(%)に替わり、例えば、入力された回数や、その順位に基づいて、解析情報を作成することも可能である。
【0065】
図18において、閾値の入力手段として、スライドバー110をマウス等で移動させる例を説明したが、入力手段はこれに限定されず、例えばキーボードから数値を入力することとしてもよい。
【0066】
図1においては、クライアント装置3は1台しか記載されていないが、複数台存在する場合、入力率情報25及び項目値情報26は、クライアント装置3毎に作成されてもよい。
さらに、入力項目が異なる入力フォーム25が複数存在し、異なる入力フォームに対応した入力ログ31が複数存在することとしてもよい。そして、異なる入力フォーム25のそれぞれに、入力フォーム25を一意に特定する識別番号を割り当て、当該識別番号を用いて入力ログ31を記憶するものとする。
【0067】
また、図10等において、強調表示の方法としては、入力項目欄をハッチングする例を説明した。しかしながら、強調表示の方法はこれに限定されず、例えば、入力項目欄を特定の色で塗り潰す、入力項目欄の枠の色又は太さを変更する、入力項目名の文字色や太さを変更する、等の方法がある。
なお、強調表示に替わり、弱め表示を用いてもかまわない。
また、強調表示の対象以外の入力項目欄又は入力項目名の表示を、強調表示の対象との比較において、変化することで、強調表示の対象を相対的に強調してもよい。
さらに、強調表示の対象となる入力項目名を音声でユーザに知らせてもよい。
【0068】
本実施形態によれば、ユーザが入力フォーム25にデータを入力する際、入力が必要な項目を入力ログ31から判断することにより、どの入力項目に入力する必要があるかがユーザに視覚的に提示される。また,ユーザがデータを入力する度に強調提示箇所を動的に変更することができ、入力値によって関連する入力項目が変化する場合にも柔軟に対応できるという効果がある。
【0069】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 入力支援システム
2 入力支援装置
3 クライアント装置
4 ネットワーク
11、41 中央制御装置(制御部)
12、42 主記憶装置(記憶部)
13、43 補助記憶装置(記憶部)
14、44 入力装置
15、45 出力装置
16、46 通信装置
21 入出力処理部
22 入力ログ解析部
23 入力データ解析部
24 入力率情報
25 入力フォーム
26 項目値情報
31 入力ログ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力項目を有し前記入力項目に対してデータ入力を受け付ける入力フォームへの入力装置を介したデータの入力を、前記入力項目への入力履歴である入力ログに基づいて支援する入力支援装置であって、
記憶部に記憶された前記入力ログにおける入力項目別の入力状況に基づいて、各入力項目への値の入力頻度を解析して解析情報を作成する解析部と、
前記解析情報における入力頻度に基づいて、前記入力フォームにおけるどの入力項目の表示態様を変化させるかを決定する決定部と、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける入力項目の表示態様を変化させて、前記入力フォームへの前記入力装置を介したユーザの入力を支援する表示処理部とを備えること
を特徴とする入力支援装置。
【請求項2】
前記解析部は、
前記入力ログを読み込み、入力項目ごとにデータの入力の割合を示す入力率としての前記入力頻度を算出し、入力率情報としての前記解析情報を作成する入力ログ解析部と、
利用者の入力データを解析し、入力ログのうち利用者が入力した項目に値を持つレコードを抽出し、抽出したレコードを基に入力率情報としての前記解析情報を更新する入力データ解析部とを備えること
を特徴とする請求項1に記載の入力支援装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記入力頻度が所定の閾値以上である入力項目の表示態様を強調表示させる入力項目として決定し、
前記表示処理部は、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける決定された入力項目の表示態様を強調表示とすること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の入力支援装置。
【請求項4】
複数の入力項目を有し前記入力項目に対してデータ入力を受け付ける入力フォームへの入力装置を介したデータの入力を、前記入力項目への入力履歴である入力ログに基づいて支援する入力支援装置を用いた入力支援方法であって、
前記入力支援装置は、解析部、決定部及び表示処理部を有し、
前記解析部は、
記憶部に記憶された前記入力ログにおける入力項目別の入力状況に基づいて、各入力項目への値の入力頻度を解析して解析情報を作成し、
前記決定部は、
前記作成された解析情報における入力頻度に基づいて、前記入力フォームにおけるどの入力項目の表示態様を変化させるかを決定し、
前記表示処理部は、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける入力項目の表示態様を変化させて、前記入力フォームへの前記入力装置を介したユーザの入力を支援すること
を特徴とする入力支援方法。
【請求項5】
前記解析部は、入力ログ解析部及び入力データ解析部を有し、
前記入力ログ解析部は、
前記入力ログを読み込み、入力項目ごとにデータの入力の割合を示す入力率としての前記入力頻度を算出し、入力率情報としての前記解析情報を作成し、
前記入力データ解析部は、
利用者の入力データを解析し、入力ログのうち利用者が入力した項目に値を持つレコードを抽出し、抽出したレコードを基に入力率情報としての前記解析情報を更新すること
を特徴とする請求項4に記載の入力支援方法。
【請求項6】
前記決定部は、
前記入力頻度が所定の閾値以上である入力項目の表示態様を強調表示させる入力項目として決定し、
前記表示処理部は、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける決定された入力項目の表示態様を強調表示とすること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の入力支援方法。
【請求項7】
複数の入力項目を有し前記入力項目に対してデータ入力を受け付ける入力フォームへの入力装置を介したデータの入力を、前記入力項目への入力履歴である入力ログに基づいて支援する入力支援装置を機能させるプログラムであって、
前記入力支援装置の解析部に対して、
記憶部に記憶された前記入力ログにおける入力項目別の入力状況に基づいて、各入力項目への値の入力頻度を解析して解析情報を作成する処理を実行させ、
前記入力支援装置の決定部に対して、
前記解析情報における入力頻度に基づいて、前記入力フォームにおけるどの入力項目の表示態様を変化させるかを決定する処理を実行させ、
前記入力支援装置の表示処理部に対して、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける入力項目の表示態様を変化させて、前記入力フォームへの前記入力装置を介したユーザの入力を支援する処理を実行させること
を特徴とする入力支援プログラム。
【請求項8】
前記解析部の入力ログ解析部に対して、
前記入力ログを読み込み、入力項目ごとにデータの入力の割合を示す入力率としての前記入力頻度を算出し、入力率情報としての前記解析情報を作成する処理を実行させ、
前記解析部の入力データ解析部に対して、
利用者の入力データを解析し、入力ログのうち利用者が入力した項目に値を持つレコードを抽出し、抽出したレコードを基に入力率情報としての前記解析情報を更新する処理を実行させること
を特徴とする請求項7に記載の入力支援プログラム。
【請求項9】
前記決定部に対して、
前記入力頻度が所定の閾値以上である入力項目の表示態様を強調表示させる入力項目として決定する処理を実行させ、
前記表示処理部に対して、
前記決定に基づいて、前記入力フォームにおける決定された入力項目の表示態様を強調表示とする処理を実行させること
を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の入力支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−96154(P2011−96154A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251588(P2009−251588)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】