説明

入力装置の製造方法

【課題】透光領域外縁における気泡の発生、及び入力装置表面の透光領域外縁の段差の発生を抑制することが可能な入力装置の製造方法を提供する事を目的とする。
【解決手段】入力装置の製造方法であって、(a)フィルム状の第1透明基材10の一方の面に可視光を透過する窓状の透光領域11を設定し、透光領域11と所定の間隔sを設けた外方に複数の第1加飾部21aから構成される第1加飾層21を形成する工程と、(b)透光領域11の外方において、第1透明基材10の一方の面の第1加飾部21aが形成されていない露出部及び第1加飾層21を覆って第2加飾層22を積層する工程と、(c)その一方の面に入力位置情報を検知する透明電極層32が形成されたフィルム状の第2透明基材30の他方の面と、第1透明基材10の一方の面とを、透光性の粘着層41を介し貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置の製造方法に関し、特に加飾層を有する入力装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯用の電子機器などの表示部として、表示画像のメニュー項目やオブジェクトを直接、指などで操作して座標入力を行うための透光型入力装置が用いられている。このような入力装置は、表示装置に重ねて配置され電子機器に組み込まれ、操作者から直接視認されるため、良好な外観を有することが求められる。
【0003】
このような入力装置として様々な種類の動作方式が開発されているが、例えば、特許文献1には抵抗膜式タッチパネルが記載されている。図13に、特許文献1の従来例の入力装置101を示す。入力装置101は、上部透光性基板130と下部透光性基板131とが第2の粘着層142を介し、空間部を設けて対向配置されている。また、上部透光性基板130と下部透光性基板131との対向する面には、それぞれ上部透明導電膜132と下部透明導電膜133とが形成されている。上部透光性基板130は、可撓性を有するフィルム状の材料で構成されており、入力面の任意の箇所を押圧操作することにより上部透明導電膜132と下部透明導電膜133とが接触する。従来例の入力装置101は、このときの抵抗値の変化を読み取り、入力位置座標を検知することができる。
【0004】
また、上部透明導電膜132の周縁には、上部透明導電膜132とフレキシブル基板などの外部回路とを接続する上部印刷回路134が、また、下部透明導電膜133の周縁には下部印刷回路135が形成されている。上部印刷回路134及び下部印刷回路135は、銀または銅など導電性金属フィラーを含み構成された導電性ペーストにより形成される。このような入力装置101では透光性の基板を用いるため、上部印刷回路135及び下部印刷回路136は、外部に透けて見えてしまうことになる。
【0005】
図13に示す従来例の入力装置101では、上部透光性基板130の入力面側に、加飾印刷シート110が第1の粘着層141により接着されており、加飾印刷シート110の外周部に形成された加飾印刷層122により、上部印刷回路134及び下部印刷回路135が外部から視認されることを防いでいる。また、入力装置101は、例えば液晶ディスプレイ等の外部の表示装置と重ねて用いられるが、加飾印刷層122により、外部の表示装置の表示画面からの光も遮蔽する事が可能である。
【0006】
また、加飾印刷シート110の上部透光性基板130と対向する面には、加飾印刷層122と加飾印刷シート110との段差が生じているが、第1の粘着層141の粘弾性によりこの加飾段差を吸収する事が可能である。これにより、加飾印刷シート110と上部透光性基板130とを貼り合わせた場合にも、加飾段差部における気泡の発生を防ぎ、かつ、入力装置表面の平坦性を保つ事が可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−173970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の入力装置101において加飾印刷層122は、遮蔽効果を高めるために、例えば黒色等の濃色を用い単層で設けられることが一般的であった。しかしながら、携帯電話等の電子機器の多様化により個性的で斬新なデザインの電子機器が求められるようになり、表示画面の周囲も電子機器の筐体に合わせデザイン性を高めたものが求められている。そのため、電子機器に搭載される入力装置においても、表示部周辺のデザイン性を高めるため、加飾層によって、様々な模様、図柄、マーク、文字などを表示することが望まれている。この場合、文字、絵柄等を表示する模様加飾層と、背景色となる背景加飾層の少なくとも2層が積層されることとなる。
【0009】
また、背景色を白色など遮蔽効果の低い色合いで形成する場合がある。この場合、単層の加飾層では遮蔽効果が十分に得られないため、2層以上に積層数を増やし遮蔽効果を高めることが必要となる。
【0010】
しかし、加飾層を多層化した場合、透光領域とその周囲の加飾領域との境界における加飾段差が大きくなってしまい、粘着層の粘弾性のみでは加飾段差を吸収することが困難となる。このため、粘着層を介して加飾印刷シートと上部透光性基板とを貼り合わせた時に、透光領域外縁の加飾印刷シートと加飾層との段差部に気泡が発生するという問題が生じた。この気泡は、操作者から直接視認されるため外観上の不具合となり、また高温高湿条件化における信頼性が低下する可能性がある。また、加飾印刷シートは柔軟なフィルム状の材料を用いるため、加飾印刷シート表面の透光領域外縁部において段差が浮き出てしまう場合がある。加飾印刷シートの表面は入力装置の入力面を構成し、操作者から直接視認されるため、透光領域外縁部の段差は外観上好ましくない。
【0011】
本発明は多層の加飾層を有する入力装置の製造方法に関し、上記課題を解決し、透光領域外縁における気泡の発生を抑制し、かつ入力装置表面の透光領域外縁部における段差の発生を抑えることが可能な入力装置の製造方法を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の入力装置の製造方法は、(a)フィルム状の第1透明基材の一方の面に可視光を透過する窓状の透光領域を設定し、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方に複数の第1加飾部から構成される第1加飾層を形成する工程と、(b)前記透光領域の外方において、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部及び前記第1加飾層を覆って第2加飾層を積層する工程と、(c)その一方の面に入力位置情報を検知する透明電極層が形成されたフィルム状の第2透明基材の他方の面と、前記第1透明基材の一方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とする
【0013】
本発明では、(a)の工程において透光領域と所定の間隔を設けた外方に複数の第1加飾部から構成される第1加飾層を形成し、その後、(b)の工程において、透光領域の外方に第2加飾層を積層する。これにより、加飾層を多層に積層した場合であっても、透光領域の外縁における第1透明基材と加飾層との段差は、第2加飾層による段差のみとなる。
【0014】
透光領域外縁の加飾層の段差を低減する事により、(c)の工程においてフィルム状の第1透明基材と第2透明基材とを粘着層を介し貼り合わせた場合において、透光領域の外縁の第1透明基材と第2加飾層との段差部における気泡の発生を抑制する事ができる。また、透光領域外縁においてフィルム状の第1透明基材の表面に段差が発生することを抑制できる。
【0015】
また、本発明の入力装置の製造方法は、前記(b)の工程の後に、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方で、前記第2加飾層の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層を積層する工程を含むことを特徴とする。
【0016】
これによれば、第1透明基材と第1加飾層との凹凸の影響により第2加飾層の表面に形成された凹凸が、第3加飾層を積層することにより平坦化される。従って、(c)の工程において第1透明基材の一方の面と前記第2透明基材の他方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせた場合に、透光領域外方における第1透明基材の表面を平坦に形成することが可能となる。これにより、平坦な表示部を有する良好な外観の入力装置を提供する事ができる。
【0017】
また、本発明の入力装置の製造方法は、前記(a)の工程の後に、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方で、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層を形成する工程を含み、前記(b)の工程において前記第2加飾層により、前記第1加飾層と前記第3加飾層とを覆って前記透光領域の外方に積層することが好適である。
【0018】
これによれば、第1透明基材と第1加飾層とで構成される凹凸が、第3加飾層により平坦化されるため、第1加飾層と第3加飾層とを覆って第2加飾層を平坦に積層する事が可能となる。したがって、(c)の工程において第1透明基材の一方の面と前記第2透明基材の他方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせた場合に、透光領域外方における第1透明基材の表面を平坦に形成することが可能となり、良好な外観を有する入力装置を提供する事ができる。
【0019】
本発明の入力装置の製造方法は、(a)フィルム状の第1透明基材の一方の面に可視光を透過する窓状の透光領域を設定し、前記透光領域を囲むように縁取り層を形成する工程と、(b)前記第1透明基材の一方の面に、前記縁取り層と所定の間隔を設けた外方に複数の第1加飾部から構成される第1加飾層を形成する工程と、(c)前記透光領域の外方において、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とを覆い、且つ前記縁取り層に跨って第2加飾層を積層する工程と、(d)その一方の面に入力位置情報を検知する透明電極層が形成されたフィルム状の第2透明基材の他方の面と、前記第1透明基材の一方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせることを特徴とする工程と、を含むことを特徴とする。
【0020】
これによれば、透光領域を囲む縁取り層が形成された場合においても、透光領域の外縁における段差は、縁取り層の段差のみとなるため、透光領域の外縁における段差を低減することが可能となった。
【0021】
透光領域外縁の段差を低減する事により、(d)の工程においてフィルム状の第1透明基材と第2透明基材とを粘着層を介し貼り合わせた場合において、透光領域の外縁における気泡の発生を抑制する事ができる。また、透光領域外縁部において、フィルム状の第1透明基材表面に段差が発生することを抑制できる。
【0022】
本発明の入力装置の製造方法は、前記(c)の工程の後に、前記縁取り層の外方で、前記第2加飾層の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層を積層する工程を含むことを特徴とする。
【0023】
これによれば、第1透明基材と第1加飾層及び縁取り層との凹凸の影響で第2加飾層の表面に形成された凹凸が、第3加飾層を積層することにより平坦化される。従って、(d)の工程において第1透明基材の一方の面と前記第2透明基材の他方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせた場合に、第1透明基材の表面を平坦に形成することが可能となる。これにより、平坦な表示部を有する良好な外観の入力装置を提供する事ができる。
【0024】
本発明の入力装置の製造方法は、前記(b)の工程の後に、前記縁取り層の外方で、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層を形成する工程を含み、前記(c)の工程において前記第2加飾層により、前記第1加飾層と前記第3加飾層とを覆い、且つ前記縁取り層に跨って前記透光領域の外方に積層することが好適である。
【0025】
これによれば、第1透明基材と第1加飾層及び縁取り層とで構成される凹凸が、第3加飾層により平坦化されるため、第1加飾層と第3加飾層とを覆って第2加飾層を平坦に積層する事が可能となる。したがって、(c)の工程において第1透明基材の一方の面と前記第2透明基材の他方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせた場合に、第1透明基材の表面を平坦に形成することが可能となり、良好な外観を有する入力装置を提供する事ができる。
【0026】
さらに、本発明の入力装置の製造方法によれば、前記第3加飾層を印刷法により形成することが好適である。これによれば、容易に第3加飾層を積層することが可能となり、製造コストの削減を図ることができる。
【0027】
本発明の入力装置の製造方法によれば、前記第1加飾層及び前記第2加飾層を、印刷法により形成することが好適である。これによれば、容易に多層の加飾層を形成する事が可能であり、製造コストの削減を図ることができる。
【0028】
また、本発明によれば、前記第1加飾層により、模様、図柄、文字、マーク等を表示する模様加飾層を形成する事が好適である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、多層の加飾層を有する入力装置の製造方法に関し、透光領域の外縁の段差部における気泡の発生を抑制する事ができる。また、透光領域外縁においてフィルム状の第1透明基材の表面に段差が発生することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1の実施形態の入力装置の断面図である。
【図2】第1の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図3】第1の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図4】第1の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図5】第1の実施形態における入力装置の製造方法の変形例を示す工程図である。
【図6】第1の実施形態における入力装置の製造方法の別の変形例を示す工程図である。
【図7】第2の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図8】第2の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図9】第2の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図10】第2の実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図である。
【図11】第2の実施形態における入力装置の製造方法の変形例を示す工程図である。
【図12】第2の実施形態における入力装置の製造方法の別の変形例を示す工程図である。
【図13】従来例の入力装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<第1の実施形態>
図1に第1の実施形態における入力装置1の断面図を示す。図1に示す様に、本実施形態の入力装置1は、第2透明基材30と第3透明基材31とが空間を有し対向配置されており、第2透明基材30の上面側には、第1の粘着材41を介し第1透明基材10が貼り合わされ構成されている。第2透明基材30及び第3透明基材31の対向する面には、それぞれ上部透明電極層32及び下部透明電極層33が形成されている。また、第2透明基材30及び第3透明基材31の対向する面には、透明電極層の外周にそれぞれ上部配線パターン34と下部配線パターン35とが形成されている。
【0032】
第1透明基材10及び第2透明基材30は柔軟なフィルム状の材料であり、押圧操作により変形可能な材料である。入力装置1の入力操作時に、入力面を指またはペン形状の入力器具により押圧動作すると、その箇所で上部透明電極層32と下部透明電極層33とが接触する。上部透明電極層32及び下部透明電極層33にはそれぞれ、電圧が印加されており、入力操作した箇所で電極層同士が接触することによって電圧値が変化する。本発明の入力装置1は、この電圧値の変化によって入力位置情報を読み取ることが可能な抵抗膜式タッチパネルである。
【0033】
また、第1透明基材10の第2透明基材30と対向する面には、上部配線パターン34及び下部配線パターン35と平面的に重なるように、第1加飾層21及び第2加飾層22が積層されている。
【0034】
これにより、上部配線パターン34及び下部配線パターン35が第1加飾層21及び第2加飾層22により遮蔽され、外部から見た時に視認される事が無くなる。また、第1加飾層21及び第2加飾層22によって、入力装置1と積層される液晶ディスプレイ等の表示装置からの光が透光領域11以外を透過することを防止できる。
【0035】
図2から図6に、第1の実施形態の入力装置1の製造方法における工程図を示す。
【0036】
図2(a)は第1透明基材10の平面図を示す。図2(b)は図2(a)のII−II線で切断した、第1透明基材10の透光領域11外縁近傍の部分拡大断面図を示す。図2(a)及び図2(b)に示す工程では、まず、第1透明基材10を準備する。第1透明基材10は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などの透明な樹脂材料を用い、フィルム状に形成されている。その厚みは、100μmから200μm程度、例えば約125μmに形成されている。この第1透明基材10に、可視光を透過する窓状の透光領域11を設定する。第1透明基材10は入力装置1の入力面を構成し、透光領域11は、入力装置1と積層される液晶ディスプレイ等の外部の表示装置からの表示画像を透過させるための領域である。さらに、カメラや各種センサなどの機器が配置される場合にはその位置に対応し透光領域11が複数設けられる。
【0037】
次に、図2(a)及び図2(b)に示すように、第1透明基材10の一方の面に、透光領域11と所定の間隔sを設けた外方に複数の第1加飾部21aを形成する。本実施形態において、複数の第1加飾部21aは透光領域11の外周を囲む領域に間隔を持って配列させる。第1加飾部21aの態様はこれに限らず、外周の一部に形成されていても良く、また、第1加飾部21aどうしが連結されて形成されても複雑な形状を構成する場合もある。この複数の第1加飾部21aによって第1加飾層21が構成される。
【0038】
また図2(a)、図2(b)に示すように、透光領域11に近接する第1の加飾部21aは、透光領域11と所定の間隔sを設けて形成する。その間隔は、100μmから1mmが好ましく、例えば0.5mm程度がより好ましい。
【0039】
本実施形態において第1加飾層21により、入力装置1の入力面を装飾するための模様、図柄、文字などを表示する、模様加飾層を形成している。
【0040】
また、第1の加飾部21aは、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷法により形成される。印刷法で形成することにより、比較的安価に、かつ容易に加飾層を形成する事が可能である。また、第1加飾層21の形成方法は印刷法に限らず、第1加飾層21をあらかじめ形成してある加飾シートから加飾層を転写する転写法や、蒸着法により形成する事も可能である。
【0041】
次に、図3に示す工程では、透光領域11の外方において、第1透明基材10の一方の面の第1加飾部21aが形成されていない露出部及び第1加飾層21を覆って第2加飾層22を積層する。図3には第1透明基材10の透光領域11と加飾領域との境界付近の部分拡大断面図を示す。このように図2及び図3に示す工程において、第1加飾層21及び第2加飾層22を形成することにより、透光領域11とその外周の加飾領域との境界における加飾段差は第2加飾層22の1層のみの層厚とすることができ、多層の加飾層を有する場合においても、加飾段差を低減する事が可能となった。
【0042】
第2加飾層22についても、第1加飾層21と同様に、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法により形成する事が可能である。
【0043】
第1加飾層21及び第2加飾層22は、いずれも1μmから20μm程度の厚さで形成する事ができ、例えば厚み約6μmで形成される。
【0044】
また、第2加飾層22を積層することにより、透光領域11の外周の加飾領域は遮蔽効果を有し、外部から見た時に、上部配線パターン34及び下部配線パターン35が直接視認されなくなる。また、操作者が外部から見た時に、第2加飾層22は第1加飾層21の背景色を構成する、装飾的効果も有する。
【0045】
次に図4に示す工程において、第1透明基材10と第2透明基材30とを、透明な粘着材41を介して貼り合わせる。図4は、入力装置1の部分拡大断面図である。フィルム状の第2透明基材30の一方の面には、入力位置情報を検知する上部透明電極層32が積層されており、また、上部透明電極層32の外周には上部透明電極層32と外部回路とを接続するための上部配線パターン34が形成されている。図4の工程では、第2透明基材30の他方の面と、第1透明基材10の一方の面(第1加飾層21と第2加飾層22とが積層された面)とを、第1の粘着層41を介し貼り合わせる。
【0046】
次に、その一方の面に下部透明電極層33及び下部配線パターン35が形成された第3透明基材31を準備する。この第3透明基材31と第2透明基材30とを、透明電極層どうしが対向するように空間を設けて配置する。第2透明基材30と第3透明基材31とは第2の粘着層42を介し接着される。以上の工程により、多層の加飾層を有する入力装置1形成する事ができ、入力装置1は押圧操作により入力位置情報を検知可能な抵抗膜式タッチパネルを構成する。
【0047】
第2透明基材30は、フィルム状の樹脂材料であり、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などを用いることができる。第2透明基材30の厚みは100μmから200μm程度、例えば188μmに形成することができる。また、第3透明基材31は、透明な樹脂で形成され、例えばPMMA(メタクリル酸メチル樹脂)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルスルフォン)、ノルボルネン樹脂等の樹脂を用い、その厚みは0.5mmから1.5mm、例えば1.0mm程度で形成される。
【0048】
上部透明電極膜32及び下部透明電極膜33はいずれも、可視光領域で透光性を有するITO(Indium Tin Oxide)、SnO、ZnO等の透明導電材料であり、スパッタ法や蒸着法により形成される。本実施形態では上部透明電極膜32としてITOを用い、その厚みはいずれも0.01μmから0.05μm、例えば0.02μm程度で形成される。また、スパッタ法や蒸着法以外の方法では、あらかじめ透明導電膜が形成されたフィルムを用意し、透明導電膜のみを基材に転写する方法や、液状の原料を塗布する方法により形成することも可能である。
【0049】
上部配線パターン34及び下部配線パターン35は、銅または銀などの導電性材料を含む導電性ペーストを用い印刷法で形成される。印刷法を用いることにより、安価に、かつ容易に上部配線パターン34を形成することが可能である。また、印刷法以外にも上部透明電極層32と同様に、スパッタ法または蒸着法により薄膜で形成することも可能である。
【0050】
第1の粘着層41および第2の粘着層42は、可視光を透過するアクリル系樹脂からなる粘着テープを用いることができる。第1の粘着層41には厚み約50μm、第2の粘着層42には約25μmの厚みの粘着テープをそれぞれ用いた。
【0051】
また、本実施形態では第3透明基材31として厚みは0.5mmから1.5mm、例えば1.0mm程度の樹脂基材を用いたが、これに限らず、フィルム状の樹脂材料を用いてもよい。この場合、第3透明基材31の下部に支持基材を貼り合わせて入力装置を構成する。
【0052】
本実施形態の入力装置1の製造方法において、第1加飾層21を、透光領域11と所定の間隔sを設けて透光領域11の外方に形成している。これにより、透光領域11の境界付近の段差は第2加飾層22による段差分のみとなり、透光領域11の外縁における加飾層の段差を低減することが可能となる。透光領域11の外縁における段差を低減したことにより、多層の加飾層を形成した場合であっても、第1の粘着層41の粘弾性により段差吸収が可能であり、透光領域11の外縁の段差部における気泡の発生を抑制できる。さらに、透光領域11の外縁から外方に向かい、第2加飾層22と第1加飾層21とが、階段状の断面形状を構成するため、全体的に緩やかな傾斜として形成される。これにより、第1透明基材10と第2透明基材30とを第1の粘着層41を介して貼り合わせた時に、透光領域11外縁の加飾段差の影響が第1透明基材10の表面に浮き出ることが無く、入力装置1の入力面が平坦に形成される。
【0053】
図5(a)及び図5(b)には、第1の実施形態の変形例である入力装置1の製造方法の工程図を示す。図5(a)は、図3に示した工程の後に、前記透光領域11と所定の間隔を設けた外方で、第2加飾層22の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層23を積層する工程である。第3加飾層23を積層する事により、第1加飾層21の凹凸を反映し形成された第2加飾層22の表面の凹凸が平坦化される。
【0054】
第3加飾層23は第1加飾層21及び第2加飾層22と同様に、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法により形成することが好適である。これにより、容易に、かつ安価に第3の加飾層23を形成する事ができる。また、第3加飾層23には第2加飾層22と同色のインクを用い印刷する事が好適であり、こうすれば、外部から操作者が見た場合にも外観上の不具合が生じることはない。
【0055】
図5(b)には、第1加飾層21、第2加飾層22及び第3加飾層23を積層した第1透明基材10と、第2透明基材30、第3透明基材31を積層する工程を示し、入力装置1の透光領域11外縁近傍の部分拡大断面図を示す。本変形例においても、透光領域11と所定の間隔を設けて第1加飾層21及び第3加飾層23を積層したことにより、透光領域11の境界付近における段差を低減することが可能となった。これにより、透光領域11の外縁の段差部における気泡の発生を抑制する事ができ、また、透光領域11外縁部において段差の影響が第1透明基材10の表面に現れる事がない。
【0056】
また、第2加飾層22の表面は、第1加飾層21と第1透明基材10との表面の凹凸に倣うように、凹凸が形成されているため、第3の加飾層を形成せず第1透明基材10と第2透明基材30とを第1の粘着層41を介し貼り合わせると、第2加飾層22の凹凸の影響により、第1透明基材10の表面に凹凸が形成される場合がある。本変形例によれば、第2加飾層22表面の凹凸の凹部に第3加飾層23を設け平坦化したことにより、加飾領域の表面が平坦に形成され、平坦性の良い入力装置1を提供することができる。
【0057】
図6(a)から図6(c)には、第1の実施形態の別の変形例である入力装置1の製造方法の工程図を示す。図6(a)の工程は、第1の実施形態における図2に示す工程の後、透光領域11と所定の間隔を設けた外方で、第1透明基材10の一方の面の第1加飾部21aが形成されていない露出部と前記第1加飾層21とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層23を形成する工程である。このように第3加飾層23を積層することにより第1加飾層21と第1透明基材10との凹凸が平坦化される。
【0058】
図6(b)は、第2加飾層22を、第1加飾層21と第3加飾層23とを覆って前記透光領域11の外方に積層する工程である。このような工程で、第1の加飾層21、第2の加飾層22、及び第3の加飾層23を積層することにより、第2加飾層22の表面を平坦化して積層する事が可能となる。
【0059】
図6(c)には、図6(b)で作製した第1透明基材10と、第2透明基材30及び第3透明基材31を積層する工程を示す。本変形例においても、第2加飾層22の表面が平坦に形成されているため、第1の粘着層41を介して第2透明基材30と貼り合わせた場合にも、透光領域11の外方における第1透明基材10の表面は平坦に保たれ、平坦性の良い入力装置1を提供することができる。
【0060】
<第2の実施形態>
図7から図10には、第2の実施形態における入力装置1の製造方法の工程図を示す。なお、第1の実施形態と同じ内容については、詳細な説明を省略する。
【0061】
図7(a)には第1透明基材10の平面図を、図7(b)には図7(a)のVII−VII線で切断した第1透明基材10の透光領域11境界付近の部分拡大断面図を示す。図7(a)及び図7(b)の工程において、フィルム状の第1透明基材10の透光領域11を囲むように縁取り層24を形成する。縁取り層24は、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法により形成する。縁取り層24は、例えば液晶ディスプレイなどの外部の表示装置からの表示画像を際立たせるために設けるものである。
【0062】
図8(a)には第1透明基材10の平面図を、図8(b)には図7(a)のVIII−VIII線で切断した第1透明基材10の透光領域11外縁近傍の部分拡大断面図を示す。図8(a)及び図8(b)は、第1透明基材10の一方の面に、前記縁取り層24と所定の間隔mを設けた外方に複数の第1加飾部21aから構成される第1加飾層21を形成する工程を示す。第1加飾層21は、第1の実施形態と同様に入力装置1の入力面を装飾するための、模様、図柄、文字、マーク等を表示する模様加飾層である。図8(a)に示す第1加飾部21aは、同じマークを表示し、間隔を持って配列されているが、これに限らず、それぞれ異なる模様、図柄、文字、マーク等を表示していても良く、第1加飾部21aどうしが連接されて形成されていても良い。
【0063】
図9は、第1透明基材10の透光領域11の外方において、第1透明基材10の一方の面の第1加飾部21aが形成されていない露出部と第1加飾層21とを覆い、且つ縁取り層24に跨って第2加飾層22を積層する工程である。第2加飾層22は透光領域11と所定の間隔nを設けた外方に形成され、第2加飾層22の内端部は縁取り層24と重なるように積層されており、第2加飾層22が透光領域11にはみ出ることはない。このように第2加飾層22を形成する事により、加飾層の遮蔽効果を得るとともに、入力装置1に操作者からは第1加飾層21の背景色として視認される。
【0064】
図8及び図9の工程において、第1加飾層21及び第2加飾層22はスクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷法により形成することが好適であり、容易にかつ安価に加飾層を形成する事が可能となる。
【0065】
次に図10に示す工程において、第1透明基材10の一方の面(縁取り層24、第1加飾層21、第2加飾層22を積層した面)と第2透明基材30とを、透明の第1の粘着層41を介し貼り合わせる。次に第2透明基材30と第3透明基材31とを空間を設けて対向配置し、第2の粘着材42を介して接着する。第2透明基材30と第3透明基材31の対向する面にはそれぞれ、上部透明電極層32と下部透明電極層33とが積層され、上部透明電極層32と下部透明電極層33の周囲にはそれぞれ、上部配線パターン34及び下部配線パターン35が積層されている。
【0066】
図7から図10の工程により入力装置1が形成され、第2の実施形態においても、入力装置1は抵抗膜式タッチパネルを構成する。
【0067】
第2の実施形態の入力装置1は、縁取り層24,第1加飾層21、第2加飾層22の3層を有する構成である。透光領域11の外縁において、この3層が積層され段差が生じると、その段差は15μmから30μm程度となってしまう。この段差は第1の粘着層41の粘弾性により吸収することが困難であり、透光領域11の外縁で気泡が発生してしまう。または、第1透明基材10の表面に段差が生じてしまい、外観上問題となってしまう。第2の実施形態の図7から図9に示す工程で、縁取り層24と所定の間隔mを設けた外方に第1加飾層21を形成し、透光領域11と所定の間隔nを設けた外方に第2加飾層22を形成することにより、透光領域11外縁の段差は縁取り層24の段差のみとすることができる。これにより、加飾層を多層で形成する場合においても、透光領域11外縁の段差を低減することが可能となり、気泡の発生、及び第1透明基材10の表面において透光領域11の外縁部に段差が生じることを抑制できる。
【0068】
図11(a)及び図11(b)は、第2の実施形態の変形例である入力装置1の製造方法の工程図である。図11(a)は、図9に示した工程の後に、縁取り層24の外方で、前記第2加飾層22の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層23を積層する工程である。第3加飾層23を積層する事により、第1加飾層21の影響で形成された第2加飾層22の表面の凹凸が平坦化される。
【0069】
図11(b)は図11(a)の後、第1透明基材10と第2透明基材30及び第3透明基材31を積層する工程を示す。本変形例においても透光領域11外縁の加飾段差を低減したことにより、第1の粘着層41を介して第1透明基材10と第2透明基材30とを貼り合わせた時の、気泡の発生及び第1透明基材10表面の段差の発生を防ぐことができる。また、第3加飾層23を積層し、第2加飾層22表面の凹凸を平坦化したことにより、第1透明基材10の表面の透光領域11外方において凹凸が発生せず、平坦な入力面を有する入力装置1を提供することが可能となる。
【0070】
図12(a)から図12(c)は、第2の実施形態の入力装置1の製造方法における別の変形例を示す工程図である。本変形例においては、図12(a)の工程において、図8の工程の後に、縁取り層24の外方で、第1透明基材10の一方の面の第1加飾部21aが形成されていない露出部と第1加飾層21とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層23を形成する。
【0071】
図12(a)の工程の次に、図12(b)のように第2加飾層22を、第1加飾層21と前記第3加飾層23とを覆い、且つ縁取り層24に跨って透光領域11の外方に積層する。第3加飾層23を積層する事により、第1加飾層21で構成される凹凸が平坦化され、第2加飾層22を平坦に積層する事が可能となった。
【0072】
これにより図12(c)の工程で、第1透明基材10と第2透明基材30とを第1の粘着層41を介し貼り合わせ、入力装置1を構成した場合に、第1透明基材10表面の透光領域11の外方において、凹凸の無い平坦な加飾領域を有する入力装置1を提供することができる。
【符号の説明】
【0073】
1・・・入力装置
10・・・第1透明基材
11・・・透光領域
21・・・第1加飾層
21a・・・第1加飾部
22・・・第2加飾層
23・・・第3加飾層
24・・・縁取り層
30・・・第2透明基材
31・・・第3透明基材
32・・・上部透明電極層
33・・・下部透明電極層
34・・・上部配線パターン
35・・・下部配線パターン
41・・・第1の粘着層
42・・・第2の粘着層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置の製造方法であって、
(a)フィルム状の第1透明基材の一方の面に可視光を透過する窓状の透光領域を設定し、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方に複数の第1加飾部から構成される第1加飾層を形成する工程と、
(b)前記透光領域の外方において、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部及び前記第1加飾層を覆って第2加飾層を積層する工程と、
(c)その一方の面に入力位置情報を検知する透明電極層が形成されたフィルム状の第2透明基材の他方の面と、前記第1透明基材の一方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせる工程と
を含むことを特徴とする入力装置の製造方法。
【請求項2】
前記(b)の工程の後に、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方で、前記第2加飾層の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層を積層する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の入力装置の製造方法。
【請求項3】
前記(a)の工程の後に、前記透光領域と所定の間隔を設けた外方で、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層を形成する工程と、
前記(b)の工程において前記第2加飾層により、前記第1加飾層と前記第3加飾層とを覆って前記透光領域の外方に積層することを特徴とする、請求項1に記載の入力装置の製造方法。
【請求項4】
前記第3加飾層を、印刷法により形成することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の入力装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1加飾層及び前記第2加飾層を、印刷法により形成することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の入力装置の製造方法。
【請求項6】
前記(b)の工程において、前記第1加飾層により、模様、図柄、文字、マーク等を表示する模様加飾層を形成する事を特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の入力装置の製造方法。
【請求項7】
入力装置の製造方法であって、
(a)フィルム状の第1透明基材の一方の面に可視光を透過する窓状の透光領域を設定し、前記透光領域を囲むように縁取り層を形成する工程と、
(b)前記第1透明基材の一方の面に、前記縁取り層と所定の間隔を設けた外方に複数の第1加飾部から構成される第1加飾層を形成する工程と、
(c)前記透光領域の外方において、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とを覆い、且つ前記縁取り層に跨って第2加飾層を積層する工程と、
(d)その一方の面に入力位置情報を検知する透明電極層が形成されたフィルム状の第2透明基材の他方の面と、前記第1透明基材の一方の面とを、透光性の粘着層を介し貼り合わせる工程と、
を含むことを特徴とする入力装置の製造方法。
【請求項8】
前記(c)の工程の後に、前記縁取り層の外方で、前記第2加飾層の表面に形成された凹凸の凹部に、第3加飾層を積層する工程を含むことを特徴とする、請求項7に記載の入力装置の製造方法。
【請求項9】
前記(b)の工程の後に、前記縁取り層の外方で、前記第1透明基材の一方の面の前記第1加飾部が形成されていない露出部と前記第1加飾層とで構成される凹凸の凹部に第3加飾層を形成する工程を含み、
前記(c)の工程において前記第2加飾層により、前記第1加飾層と前記第3加飾層とを覆い、且つ前記縁取り層に跨って前記透光領域の外方に積層することを特徴とする、請求項7に記載の入力装置の製造方法。
【請求項10】
前記第3加飾層を、印刷法により形成することを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の入力装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1加飾層及び前記第2加飾層を、印刷法により形成することを特徴とする、請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の入力装置の製造方法。
【請求項12】
前記(b)の工程において、前記第1加飾層により、模様、図柄、文字、マーク等を表示する模様加飾層を形成する事を特徴とする、請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の入力装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−98785(P2012−98785A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243654(P2010−243654)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】