説明

共役オレフィンのホモ重合又は共重合方法

エチレン性不飽和付加重合性モノマーからポリマーを製造する、金属錯体、金属錯体を含む触媒組成物並びに金属錯体及び触媒組成物の製造方法を開示する。金属錯体は式:(Ia)(Ib)、(VII)


[式中、MI及びMIIは金属であり;Tは窒素又は燐であり;Pは炭素、窒素又は燐原子であり;基R1、R2及びR3は互いに結合でき;Yは二価架橋基であり;X、X1及びX2は、いくつかの例外を除いてアニオン性配位子基であり;Dは中性ルイス塩基配位子であり;且つs、o、k、i、ii、p、m、a、b、c、d、e、t及びyは特許請求の範囲で述べた数である]の1つに対応する化学構造を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属錯体組成物、それらの製造及びエチレン性不飽和付加重合性モノマーの(ホモ)重合によって又はエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合によってポリマーを製造する触媒としてのそれらの使用に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、金属錯体、それらの製造及び共役エチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合によって又は共役エチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合によって共役ジエンのポリマーを製造する触媒としてのそれらの使用に関する。
【0003】
使用する金属錯体組成物はランタニド及びアクチニドを含む第3族金属の化合物、好ましくはランタニド化合物、より好ましくはネオジム化合物と活性剤化合物及び場合によっては触媒担体との組合せである。
【0004】
更に詳しくは、本発明は、少なくとも1個の金属−窒素又は金属−燐結合及びその他に少なくとも1個の金属ハロゲン化物結合、より詳細には少なくとも1個の金属−窒素結合及び少なくとも1個の金属ハロゲン化物結合を含む金属錯体及び触媒の製造並びに共役ジエンのホモポリマー又はコポリマーの製造、好ましくはこれらに限定されるものではないが、1,3−ブタジエンのホモ重合又は1,3−ブタジエンとスチレン又はイソプレンとの共重合による共役ジエンのホモポリマー又はコポリマーの製造用に製造された触媒を使用することに関する。より好ましくは、コポリマーのポリジエン又はポリジエン配列は主にシス単位を含む。
【背景技術】
【0005】
共役エチレン性不飽和付加重合性モノマーからのポリマー及びそれらの製造用金属錯体触媒は公知である。
【0006】
ポリマーの分子量及び分子量分布並びにポリジエン部分の微細構造、例えばポリブタジエンの場合にはシス−1,4−、トランス−1,4−及び1,2−ポリブタジエン比についての知識は、望ましい性質を有するポリマーの製造に非常に重要である。いくつかの特許が、得られるポリジエンのいくつかの特性を記載しているが、重合活性を向上させ、且つ魅力的なポリマーシス選択性を保持しながらポリマーの分子量を変化させるための努力はほとんどなされていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
金属錯体上の配位子の種類及び配列がポリマーの微細構造に対して支配的な影響を及ぼし得るのに対して、金属錯体(プレ触媒)(precatalyst)と助触媒との混合物が、ポリマーの分子量及び重合反応の重合活性に支配的な影響を及ぼし得ることを認識することは有益であろう。ポリジエンの望ましい高シス選択性は、適当なプレ触媒を特異的な活性剤と組合せて選択することによって達成し得るが、活性剤成分を含む同一反応条件下におけるプレ触媒の交換はより高いトランス比をもたらす。他方、適当な型及び量の助触媒を選択することによって、ポリジエンの分子量及び重合反応の重合活性を調整することが望ましい。更に、化合物の取り扱い及び貯蔵がより容易にできるように、室温及びそれより高温において乾燥状態で及び溶液中で安定な触媒前駆体及び触媒が必要とされている。さらに、触媒又は触媒成分をそれほど長時間、エージング(攪拌、振盪又は貯蔵)させる必要なく、重合反応器に直接注入し得る触媒成分が得られれば望ましい。特に、溶液重合法又は連続重合法に関しては、液体又は溶解触媒又は触媒成分は、重合容器中への正確な計量供給により適当である。さらに、失活することなく、より長時間、広い温度範囲において安定且つ効率的な共役ジエン用の高活性重合触媒を得ることが非常に望ましい。また、高シス含量且つ高分子量のポリジエンを効率的に製造できれば有益である。高比率のシス−1,4−ポリブタジエンを有する高分子量ポリブタジエンはタイヤのトレッド又はサイドの製造に魅力的な材料である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合又は1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合用の金属錯体が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の一実施態様によれば、式Ia及びIb:
【0010】
【化1】

【0011】
[式中、MIはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム若しくは元素周期表の第3族の金属又はアクチニド元素であり;
IIは元素周期表の第1族又は第2族の1つの金属であり;
Tは窒素又は燐であり;
A、RB、RC及びRDは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;
基RA及び/又はRBはいずれも、T−MI−T結合基を介する場合を除いて、基RC及び/又はRDのいずれにも結合せず;
Xは、それぞれ独立に、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、Xはアミド基、燐化物基、MI若しくはMIIにπ結合した環状非局在化芳香族基又はMI若しくはMIIにπ結合した非局在化アリル基ではなく;
Dは、それぞれ独立に、30個以下の非水素原子を有する中性ルイス塩基配位子であり;
sは0又は1の数であり;
oは1又は2の数であり;
pは1、2、3又は4の数であり;
tは0〜5の数の1つであり;且つ
yは1〜20の数の1つである]
の1つに対応する金属錯体が提供される。
【0012】
この金属錯体の式量は、好ましくは25,000g/モル未満、より好ましくは20,000g/モル未満である。
【0013】
本発明によれば、更に、1当量の、式IIに対応する第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物と1当量超で且つ3当量未満の、式IIIa及び/又はIIIb
【0014】
【化2】

【0015】
[式中、MI、MII、T、RA、RB、RC、RD、t、D及びXは前記定義の通りであり;
nはゼロ又は1の数であり;且つ
uは1又は2の数である]
に対応する第1族又は第2族錯体との組合せから得られる金属錯体が提供される。
【0016】
本発明によれば、更に、式Ia及びIb[式中、MI、MII、T、RA、RB、RC、RD、X、D、o、s、p、t及びyは前記定義の通りであり;基RA及び/又はRBはいずれも、T−MI−T結合基を介する場合を除いて、基RC及び/又はRDのいずれにも結合しない]の1つに対応する金属錯体の製造方法であって、式II[式中、MI、X、t及びDは前記定義の通りである]の化合物を式IIIa及び/又はIIIb[式中、MI、MII、T、RA、RB、RC、RD、t、D及びXは前記定義の通りであり;nはゼロ又は1の数であり;且つuは1又は2の数である]に対応する、1当量超で且つ3当量未満の第1族又は第2族化合物とを接触させることを含んでなる方法が提供される。
【0017】
本発明に係る別の実施態様においては、式VIIの1つに対応する金属錯体が提供される。
【0018】
【化3】

【0019】
{式中、MIは元素周期表の第3族、第4族若しくは第5族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であり;
IIは元素周期表の第1族又は第2族の1つの金属であり;
Tは窒素又は燐であり;
Pは炭素原子、窒素原子又は燐原子であり;
1、R2、R3、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;且つ基R1、R2及びR3は互いに結合することができ;
Yは2つの基を結合させる二価架橋基であって、1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり、好ましくはYは(CR112a又は(CR132bO(CR142c又は(CR152dS(CR162e又は1,2−二置換芳香環系[R11、R13、R14、R15及びR16は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルである]であり;
1、X2は、それぞれ独立に、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、X1、X2は、Mにπ結合した非局在化芳香族基又はMにπ結合した非局在化アリル基ではなく;
Dは、それぞれ独立に、30個以下の非水素原子を有する中性ルイス塩基配位子であり;
sは0、1、2、3又は4の数であり(好ましくは0、1、3又は4であり);
oは1又は2の数であり;
kは0、1、2、3又は4の数であり;
i、iiは、それぞれ独立に、0、1、2、3又は4の数であり;
pは1又は2の数であり;
mは0又は1の数であり;
a、b、c、d及びeは、それぞれ独立に、1、2、3又は4の数であり;
tは0〜5の数の1つであり;且つ
yは1〜20の数の1つである}。
【0020】
i及びiiはそ、れぞれ独立に、好ましくは0、1、2又は3の数であり;好ましくは、iとiiとの合計は1、2、3又は4の数の1つを表し、従ってゼロであることができない(i+ii≠0)。
【0021】
前記金属錯体の式量は、好ましくは25,000g/モル未満、より好ましくは20,000g/モル未満である。
【0022】
本発明によれば、更に、式VIIIに対応する化合物と式IXに対応する化合物との反応によって生じる金属錯体が提供される。
【0023】
【化4】

【0024】
[式中、MI、MII、T、R1、R2、R3、R5、R6、Y、P、D、X1、m及びtは前記定義の通りである]。
【0025】
本発明によれば、更に、式VIIa、VIIb及びVIIc:
【0026】
【化5】

【0027】
[式中、MII、T、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Y、P、D、X1、X2、k、s、p、t、o及びyは前記定義の通りであり;
Iは、元素周期表第3族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であり;
i及びiiは、それぞれ独立に、前記定義の通りであり、好ましくは0、1、2又は3の数であり;好ましくは、iとiiとの合計は1、2、3又は4の数の1つであり、従ってゼロであることはできず(i+ii≠0);且つ
Cは炭素原子である]
の1つに対応する金属錯体の製造方法であって、
式VIII:
I(X13*tD
[式中、MI、D、t及びX1は前記定義の通りである]
の化合物を式IXa、IXb又はIXc:
【0028】
【化6】

【0029】
[式中、MII、T、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Y、D及びtは前記定義の通りであり;Cは炭素原子である]
に対応する化合物の1つと接触させることを含む方法が提供される。
【0030】
本発明によれば、好ましくは、X1はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子であり、Tは窒素原子である。
【0031】
更に好ましくは、MIIは元素周期表第1族の原子である。
【0032】
好ましい一実施態様においては、式VIII:
I(X13*tD
{式中、MI、D及びtは前記定義の通りであり、X1はフッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素を数えず)を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]である}
の化合物を、式IXd/e又はIXf:
【0033】
【化7】

【0034】
[式中、MII、R1、R2、R3、R4、R5、R6、D、N及びtは前記定義の通りであり、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルである]
の1つの化合物と溶媒中で接触させる。
【0035】
好ましい一実施態様においては、式VIII:
I(X13*tD
[式中、D及びtは前記定義の通りであり;MIはランタニド金属であり;X1はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子である]
の化合物1当量を、式IXd/e及びIXf(前記参照)[式中、MII、R1、R2、R3、R4、R5、R6、D、N及びtは前記定義の通りであり、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルである]
に対応する1つの化合物と溶媒中で接触させる。
【0036】
本発明によれば、好ましくは、MIは金属ネオジム、ランタン、セリウム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム又はジスプロシウムの1つであり、更に好ましくはMIはネオジムである。
【0037】
前述したものは、以下に詳述するように、1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合又は1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合に有用である。
【0038】
本発明によれば、更に
1)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤(助触媒)及び、場合によっては、担体(担体材料)との組合せ;又は
2)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体とを接触させることによって形成された反応生成物;
3)1種又はそれ以上の前記金属錯体及び、場合によっては、担体を活性化法に供することによって形成された生成物
を含んでなる、1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合又は1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合用の触媒が提供される。
【0039】
本発明は、また、1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合用又は1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合用の触媒の製造方法であって、(1)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体とを接触させるか、あるいは(2)1種又はそれ以上の前記金属錯体及び、場合によっては、担体を活性化法に供することを含んでなる方法を提供する。
【0040】
本発明は、また、1種又はそれ以上のエチレン性不飽和付加重合性モノマーを重合条件下で、場合によっては、不活性脂肪族、脂環式若しくは環状又は芳香族炭化水素の存在下において、
1)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体との組合せ;又は
2)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体とを接触させることによって形成された反応生成物;
3)1種又はそれ以上の前記金属錯体及び、場合によっては、担体を活性化法に供することによって形成された生成物
を含む触媒と接触させることを含んでなる重合方法を提供する。
【0041】
前記重合は、溶液、懸濁液、スラリー又は気相プロセス条件下で実施でき、触媒又はその個々の成分はプロセス条件に従って、不均一状態で、即ち、担持された状態で使用することもできるし、又は均一状態でも使用できる。触媒は、同一又は異なる性質の1種又はそれ以上の追加触媒と組合せて、同一反応器中で同時に若しくは連続して、且つ/又は別の反応器中で連続して使用できる。触媒は、1種又はそれ以上のエチレン性不飽和付加重合性モノマーを含んでなる反応混合物の存在下において、インシトゥ(in situ)で、又は該反応混合物への添加前に形成できる。
【0042】
本発明によれば、1種のエチレン性不飽和付加重合性モノマー、特に1種の共役エチレン性ポリ不飽和付加重合性モノマーを含むホモポリマーが提供される。
【0043】
本発明によれば、更に、1種より多いエチレン性不飽和付加重合性モノマー、特に、共役エチレン性ポリ不飽和付加重合性モノマーと第2の型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの組合せを含むコポリマーが提供される。
【0044】
エチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合用触媒、好ましくは共役エチレン性ポリ不飽和付加重合性モノマーの重合用触媒は、本発明によれば、改良された触媒特性を有し、共役ジエンの重合に特に有用である。更に、本発明の錯体は、それらの触媒特性に悪影響を与えずに、モノマー不純物を掃去するのに使用できるアルキルアルミニウム化合物と相溶性であり、それらと組合せて使用できる。
【0045】
本発明のホモポリマー及びコポリマーは、多くの有用な形状、成形品、フィルム、発泡体、ゴルフボール、タイヤ、ホース、コンベヤー及び他のベルト、ガスケット、シール、靴の製造に、また、プラスチックの改質に使用できる。
【0046】
本明細書中における元素周期表への言及は全て1989年にCRC Press,Inc.が発行し且つ著作権を有する元素周期表を参照するものとする。また、1種又はそれ以上の族への言及は全てこの元素周期表において、族の番号付けにIUPAC系を用いて示された1種又はそれ以上の族への言及とする。
【0047】
用語「中性ルイス塩基配位子」とは、本発明の金属錯体の金属原子に対して配位結合を形成できるのに充分な求核性を有する、荷電していない基を意味する。好ましい中性ルイス塩基配位子基Dは一酸化炭素、アセチルアセトネート、エーテル、チオエーテル、ポリエーテル、アミン、ポリアミン、ホスフィン類、ホスファイト類、ポリホスフィン、アルコール、ニトリル、エステル、オレフィン及び共役ジエンである。本発明に係る金属錯体は、中性ルイス塩基配位子の配位子錯体として存在できる。
【0048】
式IVa又はIVb:
【0049】
【化8】

【0050】
の1つに対応する、本発明に係る好ましい金属錯体において、
IIは元素周期表の第1族又は第2族の1つの金属であり;
Tは窒素又は燐であり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム又はプロメチウムであり;
A及びRBはヒドロカルビル、特にアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、さらにとりわけ、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びヒドロカルビルシリルであり;且つ2つの配位子(RA)(RB)Tは、MI結合基を介する場合を除いて、互いには結合せず;
Dは、それぞれ独立に、一酸化炭素;ホスフィン類PRi3及びホスファイト類P(ORi3[式中、Riはそれぞれ独立に、ヒドロカルビル、シリルである]、特にトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン及び1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト;チオエーテル、特にジメチルチオエーテル、メチルフェニルチオエーテル、ジエチルチオエーテル;エーテル及びポリエーテル、特にテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(Et2O)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME);アミン及びポリアミン、特にピリジン、ビピリジン、ピロリジン、ピペリジン、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)及びトリエチルアミン(TEA);オレフィン、特にエチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、スチレン、ジビニルベンゼン;炭素数4〜40の共役ジエン、特にブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン;アルコール、特にメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール;ニトリル、特にアセトニトリル、アクリロニトリル、プロパンニトリル、ベンゾニトリル;エステル、特に酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、安息香酸メチルから選ばれ;
X基は、フッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、又は−OR基[式中、Rはそれぞれ独立して水素、又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり、より好ましい基はフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
sは0又は1の数であり;
oは1又は2の数であり;
pは1、2、3又は4の数であり;
tは0〜3の数の1つであり;且つ
yは1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の数である。
【0051】
この金属錯体の式量は、好ましくは20,000g/モル未満、より好ましくは15,000g/モル未満である。
【0052】
Iは、好ましくはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウムを含んでなり、より好ましくはネオジムである。
【0053】
IIは、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム又はマグネシウム原子を含んでなる。
【0054】
Tは、好ましくは窒素を含む。
【0055】
Dは、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(Et2O)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)を含む。
【0056】
Xは、好ましくはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子であり、Tは窒素原子である。
【0057】
IIは、更に好ましくは元素周期表の第1族の原子であり、nはゼロの数である。
【0058】
更に好ましくは、RAとRCとが同一であるように選び、RBとRDとが同一であるように選ぶ。
【0059】
好ましい一実施態様において、式II[式中、X基はフッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、又は−OR基(式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである)である]の化合物を、1当量より多く且つ3当量未満の、式IIIa及びIIIbの第1族又は第2族化合物と溶媒中で接触させる。
【0060】
本発明に係る好ましい金属錯体は、1当量の、式IIに対応する第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物と、1.5当量より多く且つ2.5当量未満の、式IIIc:
【0061】
【化9】

【0062】
[式中、MI、MII、T、RA、RB、t、D及びXは前記定義の通りであり;Tは好ましくは窒素である]
に対応する第1族化合物との反応によって得られた金属錯体である。
【0063】
本発明に係る特に好ましい金属錯体は式Va又はVbに対応する:
【0064】
【化10】

【0065】
{式中、
A、RB及びtは前記定義の通りであり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム又はプロメチウムであり;
Nは窒素であり;
IIは元素周期表の第1族の金属、特にリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
Xは、それぞれ独立に、フッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり、より好ましい基はフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
DはTHF、DME、TEA、TMEDA、Et2Oであり;
oは1の数であり;
pは1の数であり;
sは0又は1の数であり;且つ
yは1、2、3、4、5又は6の数であり;且つ
2つの配位子(RA)(RB)Nは、MI結合基を介する場合を除いて、互いには結合しない}。
【0066】
この金属錯体の式量は、好ましくは15,000g/モル未満、より好ましくは9,000g/モル未満である。
【0067】
本発明に係る特に好ましい金属錯体は、1当量の、式IIに対応するランタニド化合物と、1.5当量より多く且つ2.5当量未満の、式IIIc[式中、MIIは第1族金属である]に対応する第1族化合物との反応によって得られた金属錯体である。
【0068】
更に好ましい実施態様においては、1当量の、式II[式中、MIはネオジムであり、t及びDは前記定義の通りであり、Xはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子である]の化合物を、1.5当量より多く且つ2.5当量未満の、式IIIc[式中、RA及びRBは前記定義の通りであり、MIIは元素周期表の第1族の原子である]に対応する第1族化合物とを溶媒中で接触させる。
【0069】
本発明に係る最も好ましい金属錯体は、式VIa又はVIbに対応する。
【0070】
【化11】

【0071】
[式中、RA及びRBはアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、特にメチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びベンジル(ジメチル)シリル、t−ブチル(ジメチル)シリル、n−ブチル(ジメチル)シリルであり;且つRAとRBとは、N結合基を介する場合を除いて、互いには結合せず;
Ndはネオジムであり;
IIはリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
Xはフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
DはTHF、DME又はEt2Oであり;
tは0、1、2又は3の数であり;
sは0の数であり;
yは1、2、3又は4の数である]。
【0072】
この金属錯体の式量は好ましくは6,000g/モル未満である。
【0073】
金属錯体は、好ましくはシクロペンタジエニル、インデニル又はフルオレニル配位子のようなハプト−5−結合配位子(これらに限定されるものではない)並びにアリル又はペンタジエニル配位子(これらに限定されるものではない)のようなハプト−3−結合配位子を含まない。
【0074】
本発明に係る金属錯体の非限定的代表例としては、以下のネオジム錯体が挙げられる。
リチウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジプロピルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジエチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチルメチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジメチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジペンチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジオクチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジデシルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N,N−ジフェニルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(N−ピロリルアミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[ビス(ピペリジノ)ジフルオロネオジメート];
リチウム[ビス(ピペリジノ)ジクロロネオジメート];
リチウム[ビス(ピペリジノ)ジブロモネオジメート];
リチウム[ビス(ピペリジノ)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[ビス(ピペリジノ)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[ビス(ピペリジノ)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[ビス(ピペリジノ)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[ビス(ピペリジノ)ジヨードネオジメート];
カリウム[ビス(ピペリジノ)ジフルオロネオジメート];
カリウム[ビス(ピペリジノ)ジクロロネオジメート];
カリウム[ビス(ピペリジノ)ジブロモネオジメート];
カリウム[ビス(ピペリジノ)ジヨードネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジフルオロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジクロロネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ジブロモネオジメート];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−べンジル−シリル)アミド)ジヨードネオジメート]。
【0075】
当業者ならば、前記リストの追加の構成員として、対応するルイス塩基付加物及びその第1族金属ハロゲン化物付加物が挙げられることがわかるであろう。
【0076】
本発明に係る金属錯体の非限定的代表例として、以下のネオジム錯体が挙げられる。
ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジプロピルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジプロピルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジプロピルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジプロピルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジエチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジエチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジエチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジエチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ジエチル−N−メチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ジエチル−N−メチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ジエチル−N−メチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ジエチル−N−メチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジメチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジメチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジメチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジメチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジイソブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−メチル−N−プロピルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−メチル−N−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−メチル−N−イソブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−メチル−N−t−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−メチル−N−−t−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−メチル−N−−t−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−エチル−N−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−プロピル−N−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジペンチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジペンチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジペンチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジペンチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジヘキシルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジオクチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジオクチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジオクチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジオクチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ジデシルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ジデシルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ジデシルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ジデシルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ベンジル−N−プロピルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ベンジル−N−メチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ベンジル−tert−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ベンジル−tert−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ベンジル−tert−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ベンジル−tert−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ベンジル−N−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ベンジル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−t−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−シクロヘキシル−N−イソ−ブチルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−フェニル−N−ベンジルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ピロリルアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ピロリルアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ピロリルアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ピロリルアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N−ピペリジノアミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N−ピペリジノアミド)ネオジムクロリド;
ビス(N−ピペリジノアミド)ネオジムブロミド;
ビス(N−ピペリジノアミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチルシリル)アミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチルシリル)アミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチルシリル)アミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチルシリル)アミド)ネオジムヨージド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ネオジムフルオリド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ネオジムクロリド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ネオジムブロミド;
ビス(N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド)ネオジムヨージド。
【0077】
当業者ならば、前記リストの追加の構成員として、対応するルイス塩基付加物及びその第1族金属ハロゲン化物付加物が挙げられることがわかるであろう。
【0078】
式VIIa、VIIb又はVIIc(式は前記参照)の1つに対応する、本発明に係る特に好ましい金属錯体は、
1、R2、R3、R4、R5、R6が、ヒドロカルビル、特にアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、更にとりわけ、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びヒドロカルビルシリルであり;
Dが、それぞれ独立に、一酸化炭素;ホスフィン類PRi3及びホスファイト類P(ORi3[式中、Riは、それぞれ独立に、ヒドロカルビル、シリルである]、特にトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン及び1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト;チオエーテル、特にジメチルチオエーテル、メチルフェニルチオエーテル、ジエチルチオエーテル;エーテル及びポリエーテル、特にテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(Et2O)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME);アミン及びポリアミン、特にピリジン、ビピリジン、ピロリジン、ピペリジン、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)及びトリエチルアミン(TEA);オレフィン、特にエチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、スチレン、ジビニルベンゼン;炭素数4〜40の共役ジエン、特にブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン;アルコール、特にメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール;ニトリル、特にアセトニトリル、アクリロニトリル、プロパンニトリル、ベンゾニトリル;エステル、特に酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、安息香酸メチルから選ばれ;
1が、それぞれ独立に、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、X1がアミド基、燐化物基、Mにπ結合した環状非局在化芳香族基又はMにπ結合した非局在化アリル基ではなく;特にX1基はフッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり、より好ましい基がフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
2が、それぞれ独立に、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、X2が、Mにπ結合した環状非局在化芳香族基又はMにπ結合した非局在化アリル基ではなく;特にX2基は、ヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、シリル基、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり、より好ましい基がアルキル又はアリールであり;
i、iiが、それぞれ独立に、前記定義の通りであるか、又は好ましくは0、1、2又は3の数であり;好ましくはiとiiとの合計が、1、2、3又は4の数の1つを表し、従って、ゼロであってはならず(i+ii≠0);MII、T、Y、k、s、p、o、y及びtが前記定義の通りであり;
1当量の、式VIII(前記参照)の化合物と0.3当量より多く且つ4当量未満の、式IXa、IXb又はIXc(前記参照)に対応する化合物の1つとを接触させることを含んでなる。
【0079】
本発明に係る特に好ましい金属錯体は、式VIId、VIIe又はVIIf:
【0080】
【化12】

【0081】
[式中、MI、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、MII、X1、X2、Y、D、k、s、p、o、y、i、ii及びtは前記定義の通りである]
の1つに対応し、この金属錯体の式量は好ましくは10,000g/モル未満であり;1当量の、式VIII(前記参照)の化合物と0.5当量より多く且つ3当量未満の、式IXd/e又はIXf(前記参照)に対応する化合物の1つとを溶媒中で接触させることを含む。
【0082】
Iは、好ましくはランタニド金属、より好ましくはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウムを含み;
IIは、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム又はマグネシウム原子、より好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウムを含み;
Dは、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(EtO)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)を含む。
【0083】
本発明に係る、さらに特に好ましい金属錯体は、1当量の、式VIII(前記参照)に対応するランタニド化合物と、式IXd/e又はIXf(前記参照)に対応する化合物の1つとの反応によって得られた、式VIIg、VIIh又はVIIi:
【0084】
【化13】

【0085】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びX2はアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、特にメチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びベンジル(ジメチル)シリル、t−ブチル(ジメチル)シリル、n−ブチル(ジメチル)シリルであり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、好ましくはMIはネオジムであり;
Nは窒素であり;
IIはリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
1はフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
2はヒドロカルビル、特にアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、とりわけメチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びヒドロカルビルシリルであり;
DはTHF、DME又はEtOであり;
tは0、1、2、3、4、5又は6の数であり;
sは0、1又は2の数であり;
oは1又は2の数であり;
kは0、1、2、3又は4の数であり;
i、iiは0、1又は2の数であり;好ましくはiとiiとの合計は1、2又は3の数の1つを表し、従ってゼロであることができない(i+ii≠0)]
の1つに対応する金属錯体であり、この金属錯体の式量は好ましくは6,000g/モル未満である。
【0086】
金属錯体は、好ましくはシクロペンタジエニル、インデニル又はフルオレニル配位子(これらに限定されるものではない)のようなヘプト5結合配位子を含まない。
【0087】
一般に、錯体は、式MI(X13*tD(式VIII)に対応する第3族、第4族若しくは第5族金属、ランタニド又はアクチニド化合物を、式IX、IXa、IXb、IXc、IXd/e若しくはIXf[式中、MI、MII、T、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Y、P、D、X、X1、X2、n、m、i、ii、s、p、o、y、k及びtは前記定義の通りである]に対応する化合物又はそれらのルイス塩基付加物の1つと、第3族、第4族若しくは第5族金属、ランタニド又はアクチニド化合物(式VIII)対式IX、IXa、IXb、IXc、IXd/e若しくはIXfの1つに対応する化合物のモル比を1:0.1〜1:5.0、好ましくは1:0.3〜1:3.0、より好ましくは1:0.5〜1:2.7、最も好ましくは1:0.8〜1:2.5として、適当な非干渉性溶媒又は反応媒体中で−100℃〜300℃、好ましくは−78℃〜150℃、最も好ましくは−20℃〜125℃の温度において接触させることによって製造できる。
【0088】
「非干渉性」とは、溶媒が式VII、VIIa、VIIb、VIIc、VIId、VIIe、VIIf、VIIg、VIIh又はVIIiの金属錯体の形成を妨げないことを意味する。錯体の形成に適当な反応媒体は脂肪族及び芳香族炭化水素及びハロ炭化水素、エーテル、アミン、アルコール、アミド、ニトリル及びエステルである。例としては、直鎖及び分岐鎖炭化水素、例えばイソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びそれらの混合物;環状及び脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びそれらの混合物;塩素化、フッ素化又はクロロフッ素化炭化水素、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及びペルフルオロ化C4〜C10アルカン;芳香族及びヒドロカルビル置換芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及びスチレン;各アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルエーテル、例えばジエチルエーテル、THF及びジオキサン;(ポリ)アルキレングリコールのC1〜C4ジアルキルエーテル誘導体、例えばDME;芳香族又は脂肪族アミン、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)及びトリエチルアミン(TEA);ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド(DMA);ニトリル、特にアセトニトリル、プロパンニトリル、ベンゾニトリル;エステル、特に酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチルが挙げられる。これらの混合物もまた適当である。好ましい溶媒としては、ジエチルエーテル、トルエン、DME及びTHFが挙げられる。
【0089】
回収方法は通常、反応媒体及び/又は任意の考えられる副生成物及び/又は未反応出発原料からの生成物の分離を含む。溶媒及び他の揮発性成分は、反応媒体の脱揮によって有利に除去する。所望ならば、第2の溶媒への抽出を使用できる。抽出を使用する場合には、無極性脂肪族、芳香族又は塩素化溶媒、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム又はジクロロメタン及びそれらの混合物(これらに限定されるものではない)を使用できる。あるいは、目的生成物が不溶性沈殿物である場合には、濾過又は他の分離方法を使用できる。
【0090】
本発明の式VIIIの第3族、ランタニド又はアクチニド化合物に関する非限定的代表例としては以下のネオジム化合物が挙げられる。三臭化ネオジム;三塩化ネオジム;三ヨウ化ネオジム;三フッ化ネオジム、塩化二臭化ネオジム;臭化二塩化ネオジム;フッ化二臭化ネオジム;臭化二フッ化ネオジム;フッ化二塩化ネオジム;及び塩化二フッ化ネオジム。
【0091】
当業者ならば、前記リストの追加の構成員として、対応するルイス塩基付加物が挙げられることがわかるであろう。
【0092】
一般に、前記錯体は、適当な非干渉性溶媒又は反応媒体中で−100℃〜300℃、好ましくは−78℃〜150℃、最も好ましくは0℃〜125℃の温度において、式II(前記参照)に対応する第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物と、式IIIa又はIIIb(前記参照)に対応する第1族若しくは第2族化合物又はそれらのルイス塩基付加物とを接触させることによって製造でき、第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物(式II)対第1族化合物(式IIIa又はIIIb)のモル比は1:0.1〜1:2.8、好ましくは1:0.5〜1:2.5、より好ましくは1:1.1〜1:2.5、最も好ましくは1:1.5〜1:2.5であり;第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物(式II)対第2族化合物(式IIIa又はIIIb)のモル比は1:0.05〜1:1.4、好ましくは1:0.25〜1:1.25、より好ましくは1:0.6〜1:1.25、最も好ましくは1:0.75〜1:1.25である。
【0093】
[非干渉性]とは、溶媒が式Ia、Ib、IVa、IVb、Va、Vb、VIa又はVIbの金属錯体の形成を妨げないことを意味する。錯体の形成に適当な反応媒体は、脂肪族及び芳香族炭化水素及びハロ炭化水素、エーテル、アミン、アルコール、アミド、ニトリル及びエステルである。例としては、以下のものが挙げられる。直鎖及び分岐鎖炭化水素、例えば、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びそれらの混合物;環状及び脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びそれらの混合物;塩素化、フッ素化又はクロロフッ素化炭化水素、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及びペルフルオロ化C4〜C10アルカン;芳香族及びヒドロカルビル−置換芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及びスチレン;各アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキルエーテル、例えばジエチルエーテル、THF及びジオキサン;(ポリ)アルキレングリコールのC1〜C4ジアルキルエーテル誘導体、例えばDME;芳香族又は脂肪族アミン、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)及びトリエチルアミン(TEA);ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド(DMA);ニトリル、特にアセトニトリル、プロパンニトリル、ベンゾニトリル;エステル、特に酢酸メチル及び酢酸ブチル。前記溶媒の混合物も適当である。好ましい溶媒としては、ジエチルエーテル、トルエン、DME及びTHFが挙げられる。
【0094】
回収方法は通常、反応媒体及び/又は考えられる任意の副生成物及び/又は未反応出発原料からの生成物の分離を含む。溶媒及び他の揮発性成分は、反応媒体の脱揮によって有利に除去される。所望ならば、第2の溶媒中への抽出を使用できる。抽出を用いる場合には、無極性の脂肪族、芳香族又は塩素化溶媒、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム又はジクロロメタン及びそれらの混合物(これらに限定されものではない)を使用できる。あるいは、目的生成物が不溶性沈殿物である場合には、濾過又は他の分離方法を使用できる。
【0095】
本発明の式IIの第3族金属、ランタニド又はアクチニド化合物に関する非限定的代表例としては、以下のネオジム化合物が挙げられる。三臭化ネオジム;三塩化ネオジム;三ヨウ化ネオジム;三フッ化ネオジム、塩化二臭化ネオジム;臭化二塩化ネオジム;フッ化二臭化ネオジム;臭化二フッ化ネオジム;フッ化二塩化ネオジム;及び塩化二フッ化ネオジム。
【0096】
当業者ならば、前記リストの追加の構成員として、それらの対応するルイス塩基付加物が挙げられることがわかるであろう。
【0097】
本発明に係る式IIIa、IIIb、IIIc又はIIIdの、第1族又は第2族化合物の非限定的代表例として、以下の化合物が挙げられる。
リチウム[(N,N−ジイソプロピルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジイソプロピルアミド)];
カリウム[(N,N−ジイソプロピルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジイソプロピルアミド)];
リチウム[(N,N−ジプロピルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジプロピルアミド)];
カリウム[(N,N−ジプロピルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジプロピルアミド)];
リチウム[(N,N−ジエチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジエチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジエチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジエチルアミド)];
リチウム[(N−エチル−N−メチルアミド)];
ナトリウム[(N−エチル−N−メチルアミド)];
カリウム[(N−エチル−N−メチルアミド)];
マグネシウム[(N−エチル−N−メチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジメチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジメチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジメチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジメチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジメチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジメチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジメチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジメチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジイソブチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジイソブチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジイソブチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジイソブチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジブチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジブチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジブチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジブチルアミド)];
リチウム[(N−メチル−N−プロピルアミド)];
ナトリウム[(N−メチル−N−プロピルアミド)];
カリウム[(N−メチル−N−プロピルアミド)];
マグネシウム[(N−メチル−N−プロピルアミド)];
リチウム[(N−メチル−N−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−メチル−N−ブチルアミド)];
カリウム[(N−メチル−N−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−メチル−N−ブチルアミド)];
リチウム[(N−メチル−N−イソブチルアミド)];
ナトリウム[(N−メチル−N−イソブチルアミド)];
カリウム[(N−メチル−N−イソブチルアミド)];
マグネシウム[(N−メチル−N−イソブチルアミド)];
リチウム[(N−メチル−N−tert−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−メチル−N−tert−ブチルアミド)];
カリウム[(N−メチル−N−tert−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−メチル−N−tert−ブチルアミド)];
リチウム[(N−エチル−N−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−エチル−N−ブチルアミド)];
カリウム[(N−エチル−N−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−エチル−N−ブチルアミド)];
リチウム[(N−プロピル−N−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−プロピル−N−ブチルアミド)];
カリウム[(N−プロピル−N−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−プロピル−N−ブチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジペンチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジペンチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジペンチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジペンチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジヘキシルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジヘキシルアミド)];
カリウム[(N,N−ジヘキシルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジヘキシルアミド)];
リチウム[(N,N−ジオクチルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジオクチルアミド)];
カリウム[(N,N−ジオクチルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジオクチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジデシルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジデシルアミド)];
カリウム[(N,N−ジデシルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジデシルアミド)];
リチウム[(N−ベンジル−N−プロピルアミド)];
ナトリウム[(N−ベンジル−N−プロピルアミド)];
カリウム[(N−ベンジル−N−プロピルアミド)];
マグネシウム[(N−ベンジル−N−プロピルアミド)];
リチウム[(N−ベンジル−N−メチルアミド)];
ナトリウム[(N−ベンジル−N−メチルアミド)];
カリウム[(N−ベンジル−N−メチルアミド)];
マグネシウム[(N−ベンジル−N−メチルアミド)];
リチウム[(N−ベンジル−N−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−ベンジル−N−ブチルアミド)];
カリウム[(N−ベンジル−N−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−ベンジル−N−ブチルアミド)];
リチウム[(N−ベンジル−N−s−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−ベンジル−N−s−ブチルアミド)];
カリウム[(N−ベンジル−N−s−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−ベンジル−N−s−ブチルアミド)];
リチウム[(N−ベンジル−N−イソブチルアミド)];
ナトリウム[(N−ベンジル−N−イソブチルアミド)];
カリウム[(N−ベンジル−N−イソブチルアミド)];
マグネシウム[(N−ベンジル−N−イソブチルアミド)];
リチウム[(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)];
ナトリウム[(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)];
カリウム[(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)];
マグネシウム[(N−シクロヘキシル−N−プロピルアミド)];
リチウム[(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)];
ナトリウム[(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)];
カリウム[(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)];
マグネシウム[(N−シクロヘキシル−N−メチルアミド)];
リチウム[(N−シクロヘキシル−N−tert−ブチルアミド)];
ナトリウム[(N−シクロヘキシル−N−tert−ブチルアミド)];
カリウム[(N−シクロヘキシル−N−tert−ブチルアミド)];
マグネシウム[(N−シクロヘキシル−N−tert−ブチルアミド)];
リチウム[(N,N−ジフェニルアミド)];
ナトリウム[(N,N−ジフェニルアミド)];
カリウム[(N,N−ジフェニルアミド)];
マグネシウム[(N,N−ジフェニルアミド)];
リチウム[(N,N−フェニルベンジルアミド)];
ナトリウム[(N,N−フェニルベンジルアミド)];
カリウム[(N,N−フェニルベンジルアミド)];
マグネシウム[(N,N−フェニルベンジルアミド)];
リチウム[(N−ピロリルアミド)];
ナトリウム[(N−ピロリルアミド)];
カリウム[(N−ピロリルアミド)];
マグネシウム[(N−ピロリルアミド)];
リチウム[(N−ピペリジルアミド)];
ナトリウム[(N−ピペリジルアミド)];
カリウム[(N−ピペリジルアミド)];
マグネシウム[(N−ピペリジルアミド)];
リチウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド];
ナトリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド];
カリウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド];
マグネシウム[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド];
マグネシウム[N,N−ビス(ジメチル−tert−ブチル−シリル)アミド];
リチウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド];
ナトリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド];
カリウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド];
マグネシウム[N,N−ビス(ジメチル−ベンジル−シリル)アミド]。
【0098】
当業者ならば、前記リストの追加の構成員として、対応するルイス塩基付加物及びその第1族金属ハロゲン化物付加物が挙げられることがわかるであろう。
【0099】
エチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合において、又はエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合において、有用な本発明に係る触媒組成物、好ましくは共役エチレン性不飽和付加重合性モノマーの重合において、又は共役エチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合において、有用な本発明に係る触媒組成物は、
1)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤(助触媒)及び、場合によっては、担体との組合せ;又は
2)1種又はそれ以上の前記金属錯体と1種又はそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体とを接触させることによって形成された反応生成物;あるいは
3)1種又はそれ以上の前記金属錯体及び、場合によっては、担体を活性化法に供することによって形成された生成物
を含む。
【0100】
触媒組成物は、1)1種若しくはそれ以上の金属錯体を1種若しくはそれ以上の活性剤及び、場合によっては、担体と接触させるか、又は2)1種又はそれ以上の前記金属錯体を、場合によっては、担体の存在下で活性化法に供する方法において、前記金属錯体を触媒活性にすることによって形成する。
【0101】
活性剤又は助触媒を用いた又は活性化法による金属錯体の活性化方法は、活性化化合物の単離を場合によっては含む別の反応工程において実施することもできるし、あるいは好ましくは、例えば重合反応器中においてインシトゥ(in situ)で又は重合反応器の直前のエージング反応器中で実施することもできる。金属錯体の活性化後に活性化錯体の分離及び/又は精製が必要ない場合には、活性化は好ましくはインシトゥ(in situ)で実施する。金属錯体の活性化方法は、適当な非干渉性溶媒又は反応媒体中で−78℃〜250℃、好ましくは−5℃〜160℃、より好ましくは10℃〜110℃の温度において実施する。触媒組成物の形成に適当な反応媒体は、脂肪族及び芳香族炭化水素及びハロ炭化水素である。例としては、直鎖及び分岐鎖炭化水素、例えばイソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びそれらの混合物;環状及び脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びそれらの混合物;塩素化、フッ素化又はクロロフッ素化炭化水素、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及びペルフルオロ化C4〜C10アルカン;芳香族及びヒドロカルビル−置換芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及びスチレンが挙げられる。有利には、活性化に使用する反応媒体は、それに続く重合に使用するのと同じ反応媒体であり、その際には第2の溶媒系を使用せずにすむ。前記反応媒体の他に、この例としては、石油化学工業において溶媒として市販されている、ヘプタン又は鉱油フラクション、例えば軽若しくはレギュラーガソリン、ナフサ、ケロシン又は軽油及び他の安価な脂肪族炭化水素又はそれらの混合物が挙げられる。本発明の利点は、本発明に係る金属錯体触媒前駆体を、室温で又は高温、例えば50℃(これに限定されるものではない)ですら、固体状態において長期間貯蔵できることである。さらに、適当な溶媒中の触媒溶液もまた、室温で少なくとも数時間貯蔵できる。これは、工場における生産の融通性を高める。本発明の更なる利点は、本発明の触媒が通常、別のエージング工程を必要としない(ラン1〜11、13、16、18参照)ことであり、任意のエージング工程を使用するのが望ましい場合には、長いエージング時間を必要としない(ラン12、17参照)ので有利である。従って、触媒成分を望ましい順序で重合反応器中に添加するだけで、重合反応を開始できる。重合は、例えば最終成分としての金属錯体の添加によって(例えばラン2、3及び5を参照)又は最終成分としての共役ジエンの添加によって開始できる。任意のエイジング工程を触媒製造/重合方法に組み込む場合には、エージング時間は短く、例えば60分未満、好ましくは40分未満、より好ましくは30分未満、更に好ましくは10分未満、又はそれより短い時間であり、広い温度範囲、例えば、0℃〜150℃(これに限定されるものではない)において高触媒活性で実施できる。触媒製造、触媒エージング及び重合の温度範囲は独立して選ばれ、−50℃〜+250℃、好ましくは−5℃〜+160℃、より好ましくは10℃〜110℃である。例えば、重合ラン8(重合温度70℃)の触媒活性は、ポリマーの転化率次第で、ポリブタジエン17,0kg/ミリモル(ネオジム)/時([kg{ポリマー}/ミリモル{Nd}[時]])に達する。別の例として、重合ラン17(重合温度80℃)の触媒活性は、ポリブタジエン529,1g/ミリモル(ネオジム)/時([kg{ポリマー}/ミリモル{Nd}[時]])に達する。重合反応は、重合反応器に最終触媒成分を添加すると、それほど待ち時間なしに(直ちに)誘発できるので有利である。
【0102】
本発明において使用するのに適当な活性化助触媒としては以下のものが挙げられる。
1)中性ルイス酸、特にa)有機第13族化合物、特にi)C1〜C30有機硼素化合物又は有機アルミニウム化合物、とりわけ、(ヒドロカルビル)アルミニウム−又は(ヒドロカルビル)硼素化合物、中でも、トリアリール及びトリアルキルアルミニウム化合物、例えばトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム;アルキルアルミニウムヒドリド、例えばジイソブチルアルミニウムヒドリド;アルキルアルコキシアルミニウム化合物、例えばジブチルエトキシアルミニウム;ハロゲン化アルミニウム化合物、例えば塩化ジエチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、塩化ジイソブチルアルミニウム、塩化エチル(オクチル)アルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロリド、塩化エチル(シクロヘキシル)アルミニウム、塩化ジシクロヘキシルアルミニウム、塩化ジオクチルアルミニウム及びii)有機第13族化合物の有機ハロゲン化(ペルハロゲン化を含む)誘導体、特にハロゲン化C1〜C30有機硼素又は有機アルミニウム化合物、とりわけ、ハロゲン化(ヒドロカルビル)アルミニウム−又は(ヒドロカルビル)硼素化合物、中でも、フッ素化又はペルフルオロ化トリ(アリール)硼素又は−アルミニウム化合物、例えばトリス(ペンタフルオロフェニル)硼素、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、トリス(o−ノナフルオロビフェニル)硼素、トリス(o−ノナフルオロビフェニル)アルミニウム、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]硼素、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アルミニウム;又はb)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン、特にメチルアルモキサン(MAO)、トリイソブチルアルミニウム改質メチルアルモキサン(MMAO)、若しくはイソブチルアルモキサン;あるいは
2)非ポリマー相溶性非配位性イオン形成化合物(酸化条件下におけるこのような化合物の使用を含む)、特に相溶性非配位性アニオンのアンモニウム−、ホスホニウム−、オキソニウム−、カルボニウム−、シリリウム−、スルホニウム−又はフェロセニウム−塩の使用;及び前記活性化化合物の組合せ。
【0103】
前記活性化助触媒は、種々の金属錯体に関して以下の参考文献中に既に教示されている。米国特許第5,132,380号、第5,153,157号、第5,064,802号、第5,321,106号、第5,721,185号、第5,350,723号及びWO−97/04234号(1997年3月14日に出願された米国特許出願第08/818,530号。)
【0104】
本発明において使用するのに適当な活性剤としては、ヒドロカルビルナトリウム、ヒドロカルビルリチウム、ヒドロカルビル亜鉛、ヒドロカルビルマグネシウムハロゲン化物、ジヒドロカルビルマグネシウム、特にアルキルナトリウム、アルキルリチウム、アルキル亜鉛、アルキルマグネシウムハロゲン化物、ジアルキルマグネシウム、例えばn−オクチルナトリウム、ブチルリチウム、ネオペンチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、フェニルリチウム、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛、ブチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、オクチルマグネシウムクロリド、ジブチルマグネシウム、ジオクチルマグネシウム、ブチル(オクチル)マグネシウムが挙げられる。
【0105】
本発明において使用するのに特に望ましい活性化助触媒は、中性の任意のルイス酸の組合せ;特に各アルキル基中の炭素数が1〜4であるトリアルキルアルミニウム化合物と1種又はそれ以上のC1〜C30ヒドロカルビル−置換第13族ルイス酸化合物、特に各ヒドロカルビル基中の炭素数が1〜20のハロゲン化トリ(ヒドロカルビル)硼素又は−アルミニウム化合物、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン又はトリス(ペンタフルオロフェニル)アルマンとの組合せ;さらにこのような中性ルイス酸混合物とポリマー又はオリゴマーアルモキサンとの組合せ;及び単一中性ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン又はトリス(ペンタフルオロフェニル)アルマンとポリマー又はオリゴマーアルモキサンとの組合せである。本発明による利益は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン/アルモキサン混合物のこのような組合せを用いた最も効率的な触媒活性化が低減されたアルモキサンレベルで起こるという発見である。金属錯体:トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン:アルモキサンの好ましいモル比は1:1:1〜1:5:5、より好ましくは1:1:1.5〜1:5:3である。本発明によって比較的低レベルのアルモキサンが意外にも高効率で使用できるため、高価なアルモキサン活性剤をより少ない量で用いて高触媒効率でジエンポリマーを製造できる。さらに、より低レベルのアルミニウム残基を有する、従ってより透明度の高いポリマーが得られる。
【0106】
本発明の一実施態様において活性剤として有用な適当なイオン形成化合物は、プロトンを供与できるブレンステッド酸のカチオン、及び相溶性非配位性又は弱配位性アニオンを含んでなる。本明細書中で使用する用語「非配位性」とは、金属含有前駆体錯体及びそれから得られる触媒誘導体に配位せず、その結果、重合が進行できるようにオレフィンモノマーのようなルイス塩基で置換されるのに充分に不安定であり続けるか、又はこのような錯体に弱くしか配位せず、アニオン若しくは物質を意味する。非配位性アニオンは特に、カチオン性金属錯体中の電荷均衡アニオンの役割を果たす場合には、アニオン置換基又はそのフラグメントを前記カチオンに移動させずに、その結果、中性錯体を形成するアニオンを意味する。「相溶性アニオン」は、最初に形成された錯体が分解する際に中性まで分解されず、且つ続いて行われる所望の重合又は錯体の他の使用を妨害していないアニオンである。
【0107】
好ましいアニオンは、電荷を有する金属又はメタロイドコアを含んでなる単一配位錯体を含むものであり、このアニオンは、二成分を合する際に形成されることができる活性触媒種(金属カチオン)の電荷を均衡させることができる。また、前記アニオンは、オレフィン性、ジオレフィン性及びアセチレン性不飽和化合物又は他の中性ルイス塩基、例えば、エーテル又はニトリルによって置換されるのに充分に不安定でなければならない。適当な金属としては、アルミニウム、金及び白金が挙げられるがこれらに限定されない。単一金属又はメタロイド原子を含む配位錯体を含んでなるアニオンを含む化合物は、言うまでもなく公知であり、多くの化合物が、特にアニオン部分中に単一の硼素原子を含むこのような化合物が市販されている。好ましくは、このような活性剤は下記一般式によって表すことができる。
【0108】
(L*−H)+dd-
[式中、L*は中性ルイス塩基であり;
(L*−H)+はブレンステッド酸であり;
d-はd−の電荷を有する非配位性相溶性アニオンであり;
dは1〜3の整数である]。
【0109】
より好ましくは、Ad-は下記式に対応する:
[M*4-
[式中、
*は、+3の正規酸化状態の硼素又はアルミニウムであり;
Qは、それぞれ独立に、水素化物、ジアルキルアミド、ハロゲン化物、ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビル、ハロカルビル、ヒドロカルビルオキシド、ヒドロカルビルオキシ置換−ヒドロカルビル、有機金属置換−ヒドロカルビル、有機メタロイド置換−ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルオキシ、ハロヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ハロカルビル−置換ヒドロカルビル及びハロ−置換シリルヒドロカルビル基(ペルハロゲン化ヒドロカルビル−、ペルハロゲン化ヒドロカルビルオキシ−及びペルハロゲン化シリルヒドロカルビルオキシ基を含む)から選ばれ、Qは炭素数が20以下であるが、但し、Qがハロゲン化物であるのは多くても1つである]。
適当なヒドロカルビルオキシドQ基の例は、米国特許第5,296,433号に開示されている。
【0110】
より好ましい実施態様において、dは1であり、即ち、対イオンは単一の負電荷を有し、A-である。本発明の触媒の製造において特に有用な硼素を含んでなる活性化助触媒は、下記一般式で表されることができる。
【0111】
(L*−H)+(BQ4-
[式中、(L*−H)+は、前記定義の通りであり;
Bは3の正規酸化状態の硼素であり;
Qは非水原子20以下のヒドロカルビル−、ヒドロカルビルオキシ−、フッ素化ヒドロカルビル−、フッ素化ヒドロカルビルオキシ−、又はフッ素化シリルヒドロカルビル−基であるが、Qがヒドロカルビルであるのは多くても1つである]。
【0112】
最も好ましくはQはそれぞれフッ素化アリール基、特にペンタフルオロフェニル又はノナフルオロビフェニル基である。好ましいBQ4-アニオンはメチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はテトラキス(ノナフルオロビフェニル)ボレートである。
【0113】
本発明の改良触媒の製造において活性化助触媒として使用できる硼素化合物の非限定的具体例は、以下の通りである。三置換アンモニウム塩:例えば、トリメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、メチルジオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、メチルテトラデシルオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウム)テトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムビス(7,8−ジカルボウンデカボレート)コバルテート(III)、トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジ(テトラデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジ(オクタデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(sec−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウム)−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、ジメチル(t−ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート及びN,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウム)テトラキス−(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート;ジアルキルアンモニウム塩:例えばジ(オクタデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジ(テトラデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及びジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;三置換ホスホニウム塩:例えばトリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジ(オクタデシル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及びトリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。
【0114】
好ましいのは、長鎖アルキル一置換、二置換及び三置換アンモニウム錯体、特にC14〜C20アルキルアンモニウム錯体のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩、特にメチルジ(オクタデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及びメチルジ(テトラデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、又はこれらを含む混合物である。このような混合物としては、2つのC14、C16又はC18アルキル基及び1つのメチル基を含むアミンから得られるプロトン化アンモニウムカチオンが挙げられる。このようなアミンは、Witco Corp.から商品名Kemamine(商標)T9701として、また、Akzo−Nobelから商品名Armeen(商標)M2HTとして入手できる。
【0115】
本発明において最も好ましい触媒活性剤の例としては、以下の化合物の前述のトリヒドロカルビルアンモニウム−、特にメチルビス(テトラデシル)アンモニウム−又はメチルビス(オクタデシル)アンモニウム−塩が挙げられる:ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4.5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ジメチルベンゾイミダゾリド;ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンゾイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマンー4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ジメチルベンゾイミダゾリド、及びビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンゾイミダゾリド。前記活性化助触媒は、以下の文献において異なる金属錯体に関して既に教示されている:EP 1 560 752A1。
【0116】
特に不均一触媒系に使用するのに適当な別のアンモニウム塩は、有機金属化合物、特にトリ(C1〜C6アルキル)アルミニウム化合物とヒドロキシアリールトリス(フルオロアリール)ボレート化合物のアンモニウム塩との反応時に形成される。得られる化合物は、脂肪族液体に一般に不溶な有機金属オキシアリールトリス(フルオロアリール)ボレート化合物である。適当な化合物の例としては、トリ(C1〜C6アルキル)アルミニウム化合物とヒドロキシアリールトリス(アリール)ボレートとの反応生成物が挙げられる。適当なヒドロキシアリールトリス(アリール)ボレートとしては、以下の化合物のアンモニウム塩、特に前述の長鎖アルキルアンモニウム塩が挙げられる。(4−ジメチルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジメチルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(トリメチルシリル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジメチルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジメチルアルミニウムオキシベンジル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジメチルアルミニウムオキシ−3−メチルフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジメチルアルミニウムオキシ−テトラフルオロフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(5−ジメチルアルミニウムオキシ−2−ナフチル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ジメチルアルミニウムオキシフェニル)フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−(4−(ジメチルアルミニウムオキシフェニル)プロパン−2−イル)フェニルオキシ)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(トリメチルシリル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシベンジル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシ−3−メチルフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジエチルアルミニウムオキシ−テトラフルオロフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(5−ジエチルアルミニウムオキシ−2−ナフチル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ジエチルアルミニウムオキシフェニル)フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−(4−(ジエチルアルミニウムオキシフェニル)プロパン−2−イル)フェニルオキシ)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(トリメチルシリル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシ−3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシベンジル)トリス(ペンタオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシ−3−メチルフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシ−テトラフルオロフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(5−ジイソプロピルアルミニウムオキシ−2−ナフチル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ジイソプロピルアルミニウムオキシフェニル)フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及び4−(2−(4−(ジイソプピルアルミニウムオキシフェニル)プロパン−2−イル)フェニルオキシ)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。
【0117】
特に好ましいアンモニウム化合物は、メチルジ(テトラデシル)アンモニウム(4−ジエチルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジ(ヘキサデシル)アンモニウム(4−ジエチルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジ(オクタデシル)アンモニウム(4−ジエチルアルミニウムオキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及びそれらの混合物である。前述の錯体は米国特許第5,834,393号及び第5,783,512号に開示されている。
【0118】
別の適当なイオン形成性活性化助触媒は、下記式で表されるカチオン性酸化剤と非配位性相溶性アニオンとの塩を含む。
【0119】
(Oxe+d(Ad-e
[式中、Oxe+は電荷e+のカチオン性酸化剤であり;
dは1〜3の整数であり;
eは1〜3の整数であり;
d-は前記定義の通りである]。
【0120】
カチオン性酸化剤の例としては以下のものが挙げられる。フェロセニウム、ヒドロカルビル置換フェロセニウム、Pb+2又はAg+。Ad-の好ましい実施態様は、活性化助触媒を含むブレンステッド酸に関して前に定義したアニオン、特にテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0121】
別の適当なイオン形成性活性化助触媒は、下記式で表されるカルベニウムイオンと非配位性相溶性アニオンとの塩である化合物を含む。
+-
[式中、@+は、C1〜C20カルベニウムイオンであり;
-は、電荷−1の非配位性相溶性アニオンである]。
好ましいカルベニウムイオンはトリチルカチオン、特にトリフェニルメチリウムである。
【0122】
好ましいカルベニウム塩活性化助触媒は、トリフェニルメチリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチリウムテトラキス(ノナフルオロビフェニル)ボレート、トリトリルメチリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及びそれらのエーテル置換付加物である。
【0123】
さらに適当なイオン形成性活性化助触媒は、下記式で表される、シリリウムイオンと非配位性相溶性アニオンとの塩である化合物を含む。
【0124】
3Si+-
[式中、RはC1〜C10ヒドロカルビルであり;
-は前記定義の通りである]。
【0125】
好ましいシリリウム塩活性化助触媒はトリメチルシリリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルシリリウムテトラキス(ノナフルオロビフェニル)ボレート、トリエチルシリリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及びそれらの他の置換付加物である。シリリウム塩は、J.Chem Soc.Chem.Comm.,1993,383〜384及びLambert,J.B.,et al.,Organometallics,1994,13,2430〜2443にすでに一般的に開示されている。付加重合触媒用の活性化助触媒としての前記シリリウム塩の使用は、米国特許第5,625,087号において特許請求されている。
【0126】
アルコール、メルカプタン、シラノール及びオキシムとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとのいくつかの錯体もまた、有効な触媒活性剤であり、本発明に従って使用できる。このような活性剤は、米国特許第5,296,433号に開示されている。
【0127】
活性化助触媒はまた、組合せて使用できる。特に好ましい組合せは、各ヒドロカルビル基の炭素数が1〜4であるトリ(ヒドロカルビル)アルミニウム又はトリ(ヒドロカルビル)ボラン化合物とオリゴマー又はポリマーアルモキサン化合物との混合物である。
【0128】
使用する触媒/活性剤のモル比は、好ましくは1;10,000〜10:1、より好ましくは1:5000〜10:1、最も好ましくは1:2500〜1:1である。アルモキサンは、活性化助触媒として単独で使用する場合には、好ましくは大きいモル比で、一般にはモルベースで金属錯体の量の少なくとも50倍で使用する。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランは、活性化助触媒として使用する場合には、好ましくは金属錯体に対するモル比0.5:1〜10:1で、より好ましくは1:1〜6:1、最も好ましくは1:1〜5:1で使用する。残りの活性化助触媒は一般に好ましくは、金属錯体とほぼ等モル量で使用する。
【0129】
相溶性非配位性又は弱配位性アニオンを含む前記イオン形成性化合物を活性剤として使用する場合には、本発明に係る金属錯体は、アルキル化されている(即ち、金属錯体のX基の1つがアルキル又はアリール基である)のが好ましい。硼素を含む活性剤が好ましい。最も好ましいのは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(o−ノナフルオロビフェニル)ボラン、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン、トリス(o−ノナフルオロビフェニル)アルマンを含む活性剤である。
【0130】
有機金属化合物が活性剤として選ばれる場合の金属錯体中の金属中心に対する活性剤のモル比は、通常は1:10〜10,000:1、より好ましくは1:10〜5000:1、最も好ましくは1:1〜2,500:1の範囲である。非配位性又は弱配位性アニオンを含有又は生成する化合物を活性剤として選択する場合には、モル比は通常は1:100〜1,000:1、好ましくは1:2〜250:1の範囲である。
【0131】
本発明において特に望ましい活性化助触媒は、任意の中性ルイス酸、特に各アルキル基の炭素数が1〜4であるトリアルキルアルミニウム化合物と1つ又はそれ以上のC1〜C30ヒドロカルビル置換第13族ルイス酸化合物、特に各ヒドロカルビル基の炭素数が1〜20であるハロゲン化テトラキス(ヒドロカルビル)硼素又は−アルミニウム化合物、特にテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートとの組合せ、さらに単一中性ルイス酸、特にテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はテトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートとポリマー又はオリゴマーアルモキサンとの組合せである。本発明に係る利益は、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラン/アルモキサン混合物のこのような組合せを用いた最も高効率の触媒活性化が、低減されたアルモキサンレベルで起こるという発見である。
【0132】
金属錯体:テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラン:アルモキサンの好ましいモル比は1:1:1〜1:5:1.000、より好ましくは1:1:1.5〜1:5:500である。本発明によって比較的低レベルのアルモキサンが意外にも高効率で使用できるため、高価なアルモキサン活性剤をより少ない量で用いて高触媒効率でジエンポリマーを製造できる。さらに、より低レベルのアルミニウム残基を有する、従ってより透明度の高いポリマーが得られる。金属錯体:テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラン:任意の中性ルイス酸、特にトリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド化合物の好ましいモル比は1:1:10〜1:10:1000、より好ましくは1:1:20〜1:5:500である。この場合にもまた、より低レベルのアルミニウム残基を有する、従ってより透明度の高いポリマーが得られる。
【0133】
本発明において使用するのに特に望ましい活性化助触媒は、任意の中性ルイス酸、特にトリヒドロカルボニルアルミニウム化合物、中でも各アルキルの炭素数が1〜5であるトリアルキルアルミニウム化合物と、少なくとも1つの金属ハロゲン化物結合を有する中性ルイス酸、特にペルハロゲン化金属又は遷移金属、特に三フッ素化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム、四フッ化チタンとの組合せ、さらに単一中性ルイス酸、特に三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム、四フッ化チタンとポリマー又はオリゴマーアルモキサンとの組合せ(金属錯体:金属フッ化物:アルモキサンのモル比1:1:1〜1:5:10.000、より好ましくは1:1:10〜1:5:5.000)、さらに単一中性ルイス酸、特に三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム、四フッ化チタンとトリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド化合物(金属錯体:テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラン:トリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド化合物のモル比1:1:10〜1:10:1000、より好ましくは1:1:20〜1:5:500)との組合せである。
【0134】
本発明に係る金属錯体及び活性剤の他に、触媒組成物はまた、いわゆる掃去剤として使用される別の有機金属化合物を少量含むことができる。掃去剤は、反応混合物中の活性低下不純物と反応させるか又はそれらを不動化するために添加する。それはいつでも添加できるが、通常は金属錯体及び活性剤(助触媒)の添加前に反応混合物に添加する。通常は、有機アルミニウム化合物を掃去剤として使用する。適当な掃去剤の例は、トリオクチルアルミニウム、トリエチルアルニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、トリ−イソブチルアルミニウム、メチルアルモキサン又はMMAOである。金属錯体及び活性剤は、触媒組成物中に単一成分として又はいくつかの成分の混合物として存在することができる。例えば、混合物は、分子量分布のようなポリマーの分子特性に影響を与える必要がある場合に望ましいことがある。
【0135】
反応系は場合によっては、活性剤成分及び/又は金属錯体の担体又は担体材料として働く固体材料を含む。担体材料は、以下の材料の1つから選ぶことができる。クレイ、シリカ、木炭(活性炭)、グラファイト(黒鉛)、膨張クレイ、膨張黒鉛、カーボンブラック、層状珪酸塩、及びアルミナ。クレイ及び層状珪酸塩としては、マガディアイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、セピオライト、アタパルガイト、スメクタイト及びラポナイトが挙げられるがこれらに限定されない。本発明の担持触媒系は、いくつかの方法で製造できる。金属錯体及び場合によっては活性剤は、担体材料の添加前に合することができる。混合物は、通常は液体のアルカン又は芳香族溶媒中の従来の溶液中で製造できる。溶媒は好ましくは、オレフィンモノマーの液相重合用の重合希釈剤として使用するのにも適当である。あるいは、活性剤を担体材料上に配置してから、金属錯体を添加することもできるし、又は逆に、金属錯体を担体材料に適用してから、活性剤を添加することもできる。担持触媒は予備重合されることができる。さらに、第三成分は、担持触媒の製造の任意の段階で添加できる。第三成分は、ルイス酸または塩基官能基を含む化合物と定義でき、その例としては、N,N−ジメチルアニリン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン及びビス−tert−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)のような化合物(これらに限定されるものではない)が挙げられる。この触媒は、H.C.L.AbbenihuisによってAngew.Chem.Int.Ed.37(1998)356〜58に、M.BuisioらによってMicroporous Mater.,5(1995)211に及びJ.S.BeckらによってJ.Am.Chem.Soc.,114(1992)10834に記載された固相固定化(SPI)法、並びに細孔容積含浸(PVI)法(WO 97/24344参照)のような方法を用いて担体材料に担持されることができる。含浸担体の単離は、濾過によって又は存在する揮発性材料(即ち、溶媒)を減圧下で若しくは加熱によって除去することによって行うことができる。
【0136】
担体は存在するならば、好ましくは触媒(金属に基づく):担体の重量比を1:100,000〜1:10、より好ましくは1:50,000〜1:20、最も好ましくは1:10,000〜1:30とするような量で使用する。適当な気相反応は、反応において使用する1種又はそれ以上のモノマーの凝縮又は不活性希釈剤の凝縮を用いて、反応器から熱を除去できる。
【0137】
重合方法においては、触媒は触媒有効量で、即ち、ポリマーをうまく形成する任意の量で使用する。このような量は、当業者によれば、日常実験によって容易に求めることができるが、一般には、使用する触媒:重合性化合物のモル比は10-12:1〜10-1:1、より好ましくは10-12:1〜10-3:1である。
【0138】
触媒は、エチレン性不飽和付加重合性モノマーを、好ましくは炭素数2〜100,000の共役エチレン性付加重合性モノマーを、ホモポリマーの場合には単独で又はコポリマーの場合には異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと組合せて、ホモ重合又は共重合するのに使用できる。好ましいモノマーとしては、エテン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及びメタクリル酸n−ブチルから選ばれたα−オレフィン並びに内部共役オレフィン、環状共役オレフィン及び非環状共役オレフィンを含んでなる群から選ばれた共役ジエンが挙げられる。好ましい共役ジエンは、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、2−メチル−2,4−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエンである。より好ましくは、ブタジエン、イソプレン及び/又はシクロペンタジエンを共役ジエンとして使用し、エチレン、プロペン及びスチレンをα−オレフィンとして使用する。
【0139】
本発明の重合方法において触媒を使用して特に望ましく形成されるポリマーは、共役ジエン、特にブタジエン又はイソプレンのホモポリマー、コポリマー及びターポリマー、及び少なくとも1種の共役ジエン、特にブタジエンと少なくとも1種の異なる型の共役ジエン、特にイソプレンとの、又はα−オレフィン、特にエチレン、プロペン及びスチレンとのランダム又はブロックコポリマーである。特に好ましいのは、ブタジエン又はイソプレンのホモ重合及び少なくとも1種の共役ジエン、特にブタジエンと少なくとも1種の異なる型の共役ジエン、特にイソプレンとの、又は少なくとも1種のα−オレフィン、特にスチレンとのランダム共重合又はブロック共重合、場合によっては三元重合である。非常に好ましいホモポリマーはブタジエンを含んでなり、非常に好ましいコポリマーは、ブタジエン又はイソプレンから選ばれた共役ジエンを含んでなるか、あるいはブタジエン及びスチレンを含んでなる。
【0140】
一般に、共役ジエンのホモ重合又は1つの型の共役ジエンモノマーと異なる型のモノマー、α−オレフィン又は共役ジエンのモノマーとの共重合は、チーグラー−ナッタ又はカミンスキー−シン型重合反応に関して先行技術においてよく知られた条件、例えば50〜250℃の温度において実施できる。重合は大気圧、減圧下又は500MPaまでの又はそれ以上の高圧において、連続的又は不連続的に実施できる。ホモ重合又は共重合は、好ましくは0.01〜500MPa、最も好ましくは0.01〜10MPa、特に0.1〜2MPaの圧力において実施する。これより高い圧力も適用できる。このような高圧方法においても、本発明に係る金属錯体の使用によって良好な結果を得ることができる。スラリー及び溶液重合は、通常、比較的低い圧力で、好ましくは10MPa未満で行われる。重合は気相及び液体反応媒体中で実施できる。重合は一般に、回分、連続又は半連続重合条件下で実施する。重合方法は、気相重合として(例えば、流動床又は攪拌床反応器中で)、溶液重合(形成されるホモポリマー又はコポリマーが反応混合物中に実質的に可溶である)として、懸濁/スラリー重合(形成されるポリマーは反応媒体中に実質的に不溶である)として、固相粉体重合として、又はいわゆるバルク重合法(過剰量の重合すべきモノマーを反応媒体として使用する)として実施できる。
【0141】
触媒は、また、同一反応器中で又は直列若しくは並列に接続された別々の反応器中で、少なくとも1種の追加均一又は不均一重合触媒と組合せて使用して、所望の特性を有するポリマーブレンドを製造できる。このような方法の例は、WO94/00500(米国特許出願第07/904,770号に対応)及び米国特許第5,844,045号に開示されている。
【0142】
触媒の使用量は一般に、溶媒又は分散剤中のその濃度が10-8〜10-3モル/L、好ましくは10-7〜10-4モル/Lになるような量である。
【0143】
溶液又はスラリー法による重合又は共重合法に適当な溶媒、分散剤又は希釈剤は典型的には非配位性の不活性液体であり、直鎖及び分岐鎖炭化水素、例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、環状及び脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、芳香族及びアルキル−置換芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン及びキシレンとそれらの異性体並びにそれらの混合物、さらにペンタメチルヘプタン又は鉱油フラクション、例えば軽若しくはレギュラーガソリン、ナフサ、ケロシン又は軽油を含む(これらに限定されるものではない)群から選ばれることができる。ペルフッ素化C4〜C10アルカンのようなフッ素化炭化水素流体も適当である。更なる適当な溶媒として、重合方法においてコモノマーとして作用できる液体オレフィン、例えばシクロペンタジエン、ブタジエンイソプレン、ブテン、ペンテン及びヘキセン並びにシクロオクタジエン(異性体を含む)が挙げられる。これらの混合物も適当である。芳香族炭化水素、例えばベンゼン及びトルエンも使用できる。コスト面を考慮して、石油化学工業によって溶媒として販売されているような低価格脂肪族炭化水素又はそれらの混合物を技術的規模の重合法に使用するのが好ましい。脂肪族炭化水素を溶媒として使用する場合には、溶媒は場合によっては、少量の芳香族炭化水素、例えばトルエンを含むことができる。従って、活性剤として例えばメチルアルミノキサン(MAO)を使用する場合には、MAOを溶解された形態で重合反応器に供給するためにMAO用の溶媒としてトルエンを使用できる。このような溶媒を使用する場合には、溶媒の乾燥又は精製が望ましく;これは、当業者によく知られた方法によって問題なく実施できる。
【0144】
重合又は共重合は、好ましくはプロピレン、プロパン、ブタン、ブテン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン(それらの異性体を含む)及びそれらの混合物のような炭化水素中で回分、連続又は半連続溶液又はバルク重合条件下で−10℃〜200℃、好ましくは0℃〜130℃の温度で実施する。重合は、直接又は並列に接続された1つ又はそれ以上の連続攪拌反応器又は流動床、気相反応器中で実施できる。モノマー及び/又は溶媒は、当業界でよく知られた反応器に添加できる。触媒はまた、使用前に担持及び/又は予備重合させることができる。連続法が好ましく、この場合には、有利には、触媒、溶媒及びジエンの反応成分混合物を反応器系に実質的に連続的に又は頻繁に供給し、高効率の反応及びそこから連続的に除去される目的生成物を確認するために連続的に監視する。例えば、重合方法用の多くの担持配位触媒及び触媒系は、程度の差はあっても、水、酸素、一酸化炭素、アセチレン化合物及び硫黄化合物のような触媒毒に対して感受性が高いことがよく知られている。このような化合物が持ち込まれると、反応器に乱れが生じ、等級外製品が生産されるおそれがある。典型的には、多くの場合、温度、粘度、分子量、発熱量、流量又は触媒生産性のようなポリマー変数を測定することによって、コンピューター制御システムを使用して、プロセス変数を許容限界内に保持できる、重合方法を懸濁又は気相重合条件下で実施する場合には、温度は一般的に150℃未満である。
【0145】
本発明の触媒を用いると、高い反応器温度でもこの触媒の使用によって容易に高分子量ポリマーが得られる。ジエンポリマーの分子量は水素、ジ−及びトリヒドロカルビルアルミニウム化合物(例えば、トリイソプロピルアルミニウム、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド、トリエチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド及びジイソプロピルアルミニウムクロリド(これらに限定されるものではない))、1,5−シクロオクタジエン又は同様な連鎖移動剤の使用によって容易に減少され得るので、この結果は非常に望ましい。さらに、高分子量は、スチレン(これに限定されるものではない)のような芳香族モノマーの使用によっても減少され得る(ラン18参照)。更に、ポリマー溶解性の改良、溶液粘度の低下及びより高いポリマー濃度により、生産性が増大される。
【0146】
本発明の触媒を用いると、ホモポリマー及び異なるコモノマーが混和されたコポリマーが容易に製造することができる。
【0147】
本発明のホモポリマー、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリエチレン及びポリプロピレン、好ましくはポリブタジエン、ポリイソプレン及びポリスチレン、より好ましくはポリブタジエン及びポリイソプレン(これらに限定されるものではない)並びに本発明のコポリマー、例えばジエン−ジエン、ジエン−α−オレフィン又は芳香族α−オレフィン−非芳香族α−オレフィンコポリマー又はターポリマー、好ましくはブタジエン−イソプレン、ブタジエン−スチレン、ブタジエン−エチレン及びブタジエン−プロペンコポリマー、より好ましくはブタジエン−イソプレン及びブタジエン−スチレンコポリマー(これらに限定されるものではない)は、完全に非晶質のコポリマーとして又は程度の差はあるが拡大された結晶領域を含むコポリマーとして製造できる。
【0148】
本発明の触媒及び重合方法を用いると、使用するモノマーに応じて及び使用するコモノマー比、特にジエン型A:エチレン性不飽和付加重合性モノマー型の比又はジエン型A:ジエン型Bの比に応じて、程度の差はあるが結晶質、非晶質又はゴム状若しくはゴムホモポリマー又はコポリマーを製造できる。
【0149】
好ましくは、コポリマー中の1つの型のモノマーの百分率、好ましくは1つの型の共役ジエンの百分率は、0%超で100%未満である。ポリブタジエンホモポリマーの又はジエン−ジエンコポリマーのポリブタジエン含量は好ましくは高シス−1,4−ポリブタジエンを含む。
【0150】
重合又は共重合によって得られるポリマーは、それ自体公知の方法によって処理することができる。一般に、触媒はそれ自体公知の方法で、例えば水又はアルコールを用いて、ポリマーの処理のある時点で失活させる。本発明に係る触媒系の使用の結果としてポリマー又はコポリマー中の触媒量、特にハロゲン及び金属の含量は非常に少ないので、触媒残渣の除去はたいてい省くことができる。しかし、所望ならば、ポリマー中の触媒残渣のレベルを公知の方法で、例えば洗浄によって低減させることができる。失活工程後にストリッピング工程(ポリマーからの有機溶媒の除去)を行うことができる。
【0151】
重合又は共重合は、また、連続して又は同時にいくつかの工程で実施できる。必要に応じて、触媒組成物、温度、水素濃度、圧力、滞留時間などは工程毎に変化させることができる。このようにして、広い特性分布、例えば分子量分布を有する生成物を得ることも可能である。オレフィンの重合に本発明の触媒を用いることによって、50,000〜1,500,000g/モル、好ましくは100,000〜1,000,000g/モルの分子量及び1.0〜50、好ましくは1.0〜20の多分散度(Mw/Mn)を有するポリマーを得ることができる。
【0152】
付加重合メカニズムによる共役ジエンの重合又は共重合は、残留オレフィン性ビニル、E(entegegen)及びZ(zusammen)二重結合の形成をもたらす。ブタジエンの場合には、これらは、ビニル(又は1,2−、若しくは1,2−ポリブタジエン)、トランス(又はトランス−1,4−若しくはトランスー1,4−ポリブタジエン)及びシス(又はシス−1,4−若しくはシス−1,4−ポリブタジエン)二重結合と称される。本発明の利点は、シス含量の高いポリブタジエンポリマー又はコポリマーを製造できることである。好ましくは、Z又はシス単位である共役ジエンの重合によって得られるポリマー又はコポリマー中の残留オレフィン二重結合の割合は、共役ジエンの重合によって得られる残留オレフィン二重結合の総量の50〜100%、より好ましくは60〜100%、更に好ましくは80〜99%、更に好ましくは90〜99%、更に好ましくは95〜99%の範囲である。有利には、高シス−1,4−含量を有する共役ジエンポリマーはまた、0〜30%、好ましくは0〜20%のビニル含量(1,2−ポリブタジエン並びに/又は1,2−及び3,4−ポリイソプレン)を有し、より好ましくはホモ−又はコポリマーのポリブタジエンフラクションの1,2−ポリブタジエン含量は0〜10%、さらに好ましくは0〜5%である。有利には、本発明によれば、ポリブタジエンのシス含量は、例えば、94.0%(ラン12参照)又は97.9%(ラン3参照)(これらに限定されない)のように非常に高くすることができる。
【0153】
1つの型の共役ジエンモノマーと第2のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの形成された共重合生成物は好ましくは、ランダム又はブロックコポリマーであるように選ばれることができ、より好ましくはコポリマーは、ブタジエン及びスチレン(ラン18参照)又はブタジエン及びイソプレンを含む。
【0154】
前記したような本発明のポリマーは、プラスチックの改質に、特にHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)の製造におけるポリスチレンの改質に使用するのに適している。
【0155】
本発明の重合方法は、個々の目的に合わせたコポリマーの製造を可能にする。詳細には、活性剤及び金属錯体並びに触媒製造方法、さらに重合反応に使用する溶媒(非芳香族又は芳香族)、ジエンモノマーの濃度及び重合温度の選択によって、ポリマーの微細構造(シス含量、トランス含量及びビニル含量の比)、ポリマー粘度(ムーニー粘度)、得られるポリマーの分子量、分子量分布及び所定の触媒の重合活性を調整できる。非限定的例は以下の通りである。
【0156】
ネオジム錯体1を改質メチルアルモキサン(MMAO)と合した場合(ラン1)には平均分子量(Mw)は974,000g/モルであることができ、同様な重合条件下で金属錯体1をジイソブチルアルミニウムヒドリド及び三フッ素化硼素エーテラートと合した場合(ラン11)にははるかに低い平均分子量Mw=394,000g/モルが得られた。錯体1をシクロヘキサン溶媒中でジイソブチルアルミニウムヒドリド及びイソブチルアルモキサン(IBAO)と合した場合(ラン3)にはシス含量は97.9%であることができるが、錯体1をトリエチルアルミニウム及び[CPh3][B(C654]と合した場合(ラン10)にも66.6%に達することができる。分子量分布は小さくすることができ、例えば、2.5(これに限定されるものではない)であることができ、これはシングルサイト重合方法(ラン4)に典型的であるが、MWDは7.6であることもできる(ラン6)。
【0157】
ランタン錯体9を改質メチルアルモキサン(MMAO)と合した場合(ラン17)には、ムーニー粘度は高くなる、例えば、38.2(これに限定されるものではない)であることができ、ネオジム錯体6を同様な重合条件下でMMAOと合した場合(ラン13)にはこれより低い25.8のムーニー値が得られた。錯体5を(MMAO)と合した場合にはシス含量は94.0%であることができるが、錯体9をMMAOと合した場合(ラン16)にも69.5%であることができる。分子量分布(MWD)は小さくすることができ、例えば、2.2(これに限定されるものではない)であることができ、これはシングルサイト重合(ラン13)に典型的であるが、MWDは4.7であることもできる(ラン12)。
【0158】
既に前述した別の利点は、触媒のエージング(前記参照)を回避できることである。
【0159】
ジエン重合反応に関する本発明の別の利点は、触媒製造方法(例えば触媒成分の添加順序及び触媒エージング)が、ポリマー微細構造及び分子量のようなホモポリマー及びコポリマーの特性に有利な影響を与えることができることである。
【0160】
本発明のホモポリマー及びコポリマーは、多くの有用な形状、成形品、フィルム、発泡体、ゴルフボール、タイヤ、ホース、コンベヤー及び他のベルト、ガスケット、シール、靴の製造に、また、プラスチックの改質、例えば、耐衝撃性ポリスチレン又は耐衝撃性改良ポリプロピレンの製造に使用できる。
【実施例】
【0161】
本発明は、具体的には開示しなかった成分の不存在下で実施可能であることは言うまでもない。以下の実施例を、本発明をさらに説明するために記載するが、これらは本発明を限定するものと解してはならない。特に断らない限り、全ての部及び百分率は重量基準で表す。用語「一夜」は、使用する場合には、約16〜18時間の時間を意味し、「室温」は、使用する場合には、20〜25℃の温度を意味する。
【0162】
有機金属化合物が関連する試験は全て、標準シュレンク(Schelenk)装置及び方法を用いて又はグローブボックス中で不活性雰囲気中において実施した。以下において、「THF」はテトラヒドロフランを、「Me」は「メチル」を、「Et」はエチルを、「Bu」は「ブチル」を、「Ph」は「フェニル」を、「MMAO」又は「MMAO−3a」はAKZO Nobelから購入された「改質メチルアルモキサン」を、TMBはトリメトキシベンゼンを表す。前記圧力は絶対圧力である。重合は、窒素雰囲気下で水分及び酸素を排除して実施した。生成物は、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)、元素分析、NMR(Bruker Analytic GmbHのAvance 400装置(1H=400MHz;13C=100MHz))及びIR(Bruker Optics GmbHのIFS 66 FT−IRスペクトロメーター)によって特性決定した。IRサンプルは、膨潤剤としてCS2を用い、2倍又は4倍に溶解することよって製造した。DSC(示差走査熱量測定法)は、TA InstrumentsのDSC 2920を用いて測定した。Mn及びMwは分子量であり、SECのユニバーサル・キャリブレーションによって求めた。ブタジエン又はイソプレンポリマーの1,4−シス−、1,4−トランス−及び1,2−ポリジエン含量の比は、IR及び13C NMRスペクトル分析法によって求めた。ポリマーのガラス転移温度は、DSC測定によって求めた。
1.遷移金属錯体の合成
【0163】
【化14】

【0164】
1.1:ビス(ジイソプロピルアミド)ネオジムブロミド*リチウムブロミド付加物1の製造
フラスコ中で0℃においてNdBr3(THF)3 6,0g(10ミリモル)とTHF 200mLとを合した。リチウムジイソプロピルアミド1.28g(20.0ミリモル)のTHF 100mL中溶液約100mLを0℃において添加した。混合物を室温まで加温し、さらに18時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をペンタンで抽出した。抽出物を遠心分離して(又は濾過して)、不溶性物質を除去した。透明なペンタン溶液を蒸発乾固した。収率:87%。
【0165】
【化15】

【0166】
1.2:ビス(ジイソプロピルアミド)ネオジムクロリド*リチウムクロリド付加物2の製造
フラスコ中で0℃においてNdCl3(THF)3 4.7g(10ミリモル)とTHF 200mLとを合した。リチウムジイソプロピルアミド1.28g(20.0ミリモル)のTHF 100mL中溶液約100mLを0℃において添加した。混合物を室温まで加温し、さらに18時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をペンタンで抽出した。抽出物を遠心分離して(又は濾過して)、不溶性物質を除去した。透明なペンタン溶液を蒸発乾固した。収率:78%。
1.3:(Et2O)LiN(iPr)−CH=C(Me)−CH(Ph)−CH(Ph)−C(Me)=CHN(iPr)Li(Et2O) (3)の製造
1−アザ−1,3−ジエン(iPr)N=CH−C(Me)=CH(Ph) 20.0g(106.8ミリモル)のジエチルエーテル100mL中溶液を室温でリチウム1.0g(142.8ミリモル)と合した。混合物は、リチウム添加時に顕著に温められ、これを24時間撹拌した。続いて、得られた溶液を濾過によって残りのリチウムから分離し、濾過された溶液を容量50mLまで蒸発させ、−5℃において貯蔵した。同温度において、淡黄色のN,N’−ジリチウム−ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミン(Et2O)LiN(iPr)−CH=C(Me)−CH(Ph)−CH(Ph)−C(Me)=CH−N(iPr)Li(Et2O)(3)の結晶が形成された。収量:23.0g(42.7ミリモル,80%)。
1.4:(THF)3LiN[(iPr)263]−CH=C(Me)−CH(Ph)−CH(Ph)−C(Me)=CH−N[(iPr)263]Li(THF)3 (4)の製造
1−アザ−1,3−PhCH=C(CH3)−CH=N[(iPr)263] 10.0g(33.0ミリモル)のTHF 100mL中溶液を室温でリチウム0.3g(43.0ミリモル)と合し、48時間撹拌した。続いて、得られた溶液を蒸発させた。得られた固体残渣をジエチルエーテル150mLで抽出した。得られたジエチルエーテル溶液を濾過後に0℃で貯蔵した。同温度において、淡黄色のN,N’−ジリチウム−ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−(THF)3LiN[(iPr)263]−CH=C(Me)−CH(Ph)−CH(Ph)−C(Me)=CH−N[(iPr)263]Li(THF)3 (4)の結晶が形成された。収量:14.0g(13.1ミリモル,80%)。
【0167】
【化16】

【0168】
1.5:ジスプロシウム錯体C6810848Cl4Li2Dy2 (5)の製造
フラスコ中で0℃において、DyCl3 3.40g(12.65ミリモル)をジメトキシエタン(dme)100mLと合した。この溶液を室温まで温め、ジリチウム(ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミド)−化合物[{Li(OEt2)}2{(iPr)NCH=C(Me)CH(Ph)CH(Ph)C(Me)=CHN(iPr)}](3) 6.80g(12.65ミリモル)を添加した。混合物をさらに24時間攪拌した。沈殿した塩化リチウム(LiCl)を濾去した。濾過された溶液を容量50mLまで蒸発させ、0℃において貯蔵した。ジスプロシウム化合物5(M=1590.32g/モル)の黄色結晶を濾過によって単離し、真空中で乾燥させた。収量:7.47g(9.40ミリモル,DyCl3に関して75%,)。
【0169】
【化17】

【0170】
1.6:ネオジム錯体C386426Br2LiNd (6)の製造
フラスコ中で−20℃において、ジメトキシエタン(dme)200mL中ジリチウム(ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミド)−化合物[{Li(OEt2)}2{(iPr)NCH=C(Me)CH(Ph)CH(Ph)C(Me)=CHN(iPr)}](3) 6.80g(12.65ミリモル)をNdBr3(THF)4 8.50g(12.65ミリモル)と合した。混合物を室温まで温め、48時間撹拌した。その後、反応溶媒を真空中で除去し、油状残渣をジエチルエーテル200mlで抽出した。溶媒を−20℃の温度に冷却した。同温度において、LiBr(dme)2の無色結晶が沈殿し、続いてこれを濾去した。濾過された溶液を容量100mLまで蒸発させ、室温で貯蔵した。ゆっくりと、ネオジム錯体6の結晶が形成された。錯体6(M=955.9g)を濾過によって単離し、真空中で乾燥させた。収量:2.30g(2.40ミリモル,NdBr3(THF)4に関して19%)。
【0171】
【化18】

【0172】
1.7:ネオジム錯体C649846LiN (7)の製造
フラスコ中で−20℃において、ジメトキシエタン(dme)150mL中ジリチウム(ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミド)−化合物[{Li(OEt2)}2{(iPr)NCH=C(Me)CH(Ph)CH(Ph)C(Me)=CHN(iPr)}](3) 6.80g(12.65ミリモル)を攪拌しながらNdBr3(THF)4 4.25g(6.30ミリモル)と合した。混合物を室温まで温め、24時間撹拌した。その後、反応溶媒を真空中で除去し、油状残渣をジエチルエーテル100mlで抽出した。沈殿したLiBr(dme)2を濾去した。濾過された溶液を温度−20℃まで冷却し、沈殿したLiBr(dme)2を濾去した。濾過された溶液を5℃において貯蔵し、それによってネオジム錯体7の結晶が形成された。錯体7(M=1170.68g)を濾過によって単離し、真空中で乾燥させた。収量:5.50g(4.73ミリモル,NdBr3(THF)4に関して75%)。
【0173】
【化19】

【0174】
1.8:ランタン錯体C10815646Br4Li2La2 (8)の製造
フラスコ中で−20℃において200mLテトラヒドロフラン(THF)中LaBr3(THF)4 4.20g(6.30ミリモル)を攪拌しながら、ジリチウム(ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミド)−化合物[{Li(THF)32{(C63−2,6−(iPr)2}NCH=C(Me)CH(Ph)CH(Ph)C(Me)=CHN{C63−2,6−(iPr)2}] (4) 6.61g(6.25ミリモル)と合した。混合物を48時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させた。残渣をジエチルエーテル250mL中に溶解させ、沈殿した臭化リチウムを真空中で除去した。濾過された溶液を−20℃の温度まで冷却し、同温度で数日間貯蔵した。ランタン錯体8の結晶が形成された。錯体8(M=2217.5g)を濾過によって単離し、真空中で乾燥させた。収量:2.80g(2.52ミリモル,LaBr3(THF)4に関して40%)。
【0175】
【化20】

【0176】
1.9:ランタン錯体C608844Br4Li2La2 (9)の製造
フラスコ中で温度−20℃において200mLジメトキシエタン(dme)中LaBr3(THF)4 7.50g(11.25ミリモル)を攪拌しながら、ジリチウム(ヘキサ−1,5−ジエン−1,6−ジアミド)−化合物[{Li(OEt2)}2{(iPr)NCH=C(Me)CH(Ph)CH(Ph)C(Me)=CHN(iPr)}] (3) 6.05g(11.25ミリモル)と合した。混合物を48時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させた。残渣をジエチルエーテル250mL中に溶解させ、沈殿臭化リチウムを真空中で除去した。濾過された溶液を容量100mLまで蒸発させ、−20℃において貯蔵した。ランタン錯体9の結晶が形成された。錯体9(M=1540.69g)を濾過によって単離し、真空中で乾燥させた。収量:8.04g(6.19ミリモル,LaBr3(THF)4に関して55%)。
【0177】
2.重合
2.1:重合手順の説明−方法1
重合は、二重壁2Lスチール反応器中で実施した。反応器は、有機溶媒、金属錯体、活性剤、ルイス酸又は他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、特に断らない限り、70℃に調整した。次いで、以下の成分を以下の順序で添加した:有機溶媒、活性剤1、共役ジエンモノマー。混合物を1時間撹拌した。次いで、以下の成分を以下の順序で2Lスチール反応器中に添加した:場合によっては第2活性剤成分及び/又はルイス酸。続いて、金属錯体を添加して、重合を開始させた。特に断らない限り、重合は70℃で実施した。重合時間は、実験に応じて変化させた。
【0178】
重合プロセスを停止させるために、ポリマー溶液を、メタノール50mL及びポリマー用安定剤としてのIrganox 1520(メタノール1LはIrganox 2gを含む)を含む第3の二重壁スチール反応器に移した。この混合物を15分間攪拌した。次に、回収したポリマーを1時間スチームでストリッピングして、溶媒及び他の揮発分を除去し、オーブン中で45℃において24時間乾燥させた。
【0179】
2.2:重合手順の説明−方法2
重合は、二重壁2Lスチール反応器中で実施した。反応器は、有機溶媒、金属錯体、活性剤、ルイス酸又は他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、特に断らない限り、80℃に調整した。次いで、以下の成分を以下の順序で添加した:有機溶媒、活性剤1の一部、共役ジエンモノマー。混合物を1時間撹拌した。
【0180】
温度値が80℃を超えないならば重合反応器と同じ温度に調整された(重合プロセスのために、これより高温を選択したとしても、200mLの反応器は依然として80℃に調整された)別の200mL二重壁スチール反応器中に、以下の成分を以下の順序で添加した:有機溶媒及び活性剤1の一部。混合物を0.5時間撹拌した。次いで、場合によっては第2活性剤成分及び/又はルイス酸、続いて金属錯体を添加し、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。
【0181】
2L重合器中に200mLスチール反応器の内容物を添加することによって重合を開始した。特に断らない限り、重合は80℃で実施した。重合時間は、実験に応じて変化させた。
【0182】
重合プロセスを停止させるために、ポリマー溶液を、ポリマー用安定剤としてIrganox 1520を含むメタノール50mL(メタノール1LはIrganox 2gを含む)を含む第3の二重壁スチール反応器に移した。この混合物を15分間攪拌した。次に、回収したポリマーを1時間スチームでストリッピングして、溶媒及び他の揮発分を除去し、オーブン中で45℃において24時間乾燥させた。
【0183】
2.3:重合手順の説明−方法3
重合は、二重壁2Lスチール反応器中で実施した。反応器は、有機溶媒、金属錯体、活性剤、ルイス酸又は他の成分の添加の前に、窒素でパージした。重合反応器は、特に断らない限り、80℃に調整した。次いで、以下の成分を以下の順序で添加した:有機溶媒、活性剤1、共役ジエンモノマー。混合物を1時間撹拌した。次いで、以下の成分を以下の順序で2Lスチール反応器に添加した:場合によっては第2活性剤及び/又はルイス酸。続いて、金属錯体を添加して、重合を開始させた。特に断らない限り、重合は80℃で実施した。重合時間は実験に応じて変化させた。
【0184】
重合プロセスを停止させるために、ポリマー溶液を、メタノール50mL及びポリマー用安定剤としてのIrganox 1520(メタノール1LはIrganox 2gを含む)を含む第3の二重壁スチール反応器に移した。この混合物を15分間攪拌した。次に、回収したポリマーを1時間スチームでストリッピングして、溶媒及び他の揮発分を除去し、オーブン中で45℃において24時間乾燥させた。
3 重合例
3.1:1,3−ブタジエンのホモ重合
A) 錯体1及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン1)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒540g中で実施した。従って、シクロヘキサン540g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 10.0ミリモルを含むヘプタン溶液3.9g)を重合反応器に添加し、100分間撹拌した。その後、シクロヘキサン3.8g中に溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0185】
10分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは73.4%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン39.7gが回収された。
【0186】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを97.3%;トランス−1,4−ポリブタジエン2.0%;1,2−ポリブタジエン0.7%を含んでいた。ポリマーの分子量は、974,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は2.8(Mn=338,000;Mz=1,820,000)になった。ムーニー値は85.3となり、溶融エンタルピー(□HSL)は43.3J/gとなり、ガラス転移温度は−107.2℃となった。
【0187】
B) 錯体1、IBAOを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン2)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒542g中で重合温度80℃で実施した。従って、シクロヘキサン542g、1,3−ブタジエンモノマー53.9g(1.0モル)及びIBAO(IBAO 30.0ミリモルを含むヘプタン溶液11.2g)を重合反応器に添加し、75分間撹拌した。その後、シクロヘキサン4.0g中に溶解されたネオジム錯体1 28.6mg(0.05ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0188】
44分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは43.3%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン23.5gが回収された。
【0189】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを96.5%;トランス−1,4−ポリブタジエン2.0%;1,2−ポリブタジエン1.5%を含んでいた。ムーニー値は88.1となり、溶融エンタルピー(□HSL)は39.1J/gとなり、ガラス転移温度は−107.4℃となった。
【0190】
C) 錯体1、iBu2AlH及びIBAOを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン3)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒540g中で重合温度80℃において実施した。従って、シクロヘキサン540g、1,3−ブタジエンモノマー54.3g(1.0モル)、IBAO(IBAO 15.0ミリモルを含むヘプタン溶液5.6g)及びシクロヘキサン3.7g中ジイソブチルアルミニウムヒドリド270mg(2ミリモル)を重合反応器に添加し、80分間撹拌した。その後、シクロヘキサン3.5g中に溶解されたネオジム錯体1 14.3mg(0.025ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0191】
1時間17分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは70.2%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン38.0gが回収された。
【0192】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを97.9%;トランス−1,4−ポリブタジエン1.4%;1,2−ポリブタジエン0.7%を含んでいた。ポリマーの分子量は、566,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は3.3(Mn=171,000;Mz=1,188,000)になった。ムーニー値は91.0となった。
【0193】
D) 錯体1及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン4)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はトルエン溶媒541g中で重合温度50℃において実施した。従って、トルエン541g、1,3−ブタジエンモノマー54.0g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 25.1ミリモルを含むヘプタン溶液9.8g)を重合反応器に添加し、81分間撹拌した。その後、トルエン3.1g中に溶解されたネオジム錯体1 28.8mg(0.05ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0194】
2時間15分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは62.3%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン33.7gが回収された。
【0195】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを93.0%;トランス−1,4−ポリブタジエン6.1%;1,2−ポリブタジエン0.9%を含んでいた。ポリマーの分子量は、477,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は2.5(Mn=185,000;Mz=654,000)になった。ムーニー値は81.3となった。
【0196】
E) 錯体1、Et3Al及びB(C653を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン5)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒543g中で実施した。従って、シクロヘキサン543g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)及びシクロヘキサン1.45g中トリエチルアルミニウム0.341g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、1時間18分間撹拌した。その後、シクロヘキサン3.4g中に溶解されたトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン20.5mg(0.04ミリモル)及びシクロヘキサン3.4gに溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0197】
1時間35分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは57.3%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン31.0gが回収された。
【0198】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを92.4%;トランス−1,4−ポリブタジエンを6.9%;1,2−ポリブタジエンを0.8%を含んでいた。ポリマーの分子量は、726,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は3.1(Mn=233,000;Mz=1,730,000)になった。ムーニー値は112.7となった。
【0199】
F) 錯体1、iBu2AlH及びB(C653を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン6)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒539g中で実施した。従って、シクロヘキサン539g及び蒸留された、酸素を含まない(脱ガスされた)水27mg(1.5ミリモル)を重合反応器に添加し、室温で15分間撹拌した。続いて、トリエチルアルミニウム227.3mg(2.0ミリモル)、ジイソブチルアルミニウムヒドリド135mg(1.0mg)及び1,3−ブタジエンモノマー54.2g(1.0モル)を重合反応器に添加し、70℃において1時間18分攪拌した。その後、シクロヘキサン3.5g中に溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0200】
2時間後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは21.6%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン11.7gが回収された。
【0201】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを95.4%;トランス−1,4−ポリブタジエンを3.7%;1,2−ポリブタジエンを0.9%を含んでいた。ポリマーの分子量は、728,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は7.6(Mn=96,000;Mz=2,050,000)になった。
【0202】
G) 錯体2、Et3Al及びB(C653を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン7)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒540g中で実施した。従って、シクロヘキサン540g、1,3−ブタジエンモノマー54.0g(1.0モル)及びシクロヘキサン2.4g中トリエチルアルミニウム0.341g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、28分間撹拌した。その後、シクロへキサン溶媒3.2gに溶解されたトリ(ペンタフルオロフェニル)ボラン20.5mg(0.04ミリモル)及びシクロヘキサン3.6gに溶解されたネオジム錯体2 9.7mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0203】
1時間30分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは55.5%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン30.0gが回収された。
【0204】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを91.5%;トランス−1,4−ポリブタジエンを7.8%;1,2−ポリブタジエンを0.8%を含んでいた。ポリマーの分子量は、486,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は3.3(Mn=147,000;Mz=1,388,000)になった。ムーニー値は54.2になった。
【0205】
H) 錯体1、Et3Al及び[(C18372NMeH][B(C654]を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン8)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒542g中で実施した。従って、シクロヘキサン542g、1,3−ブタジエンモノマー53.9g(1.0モル)及びシクロヘキサン1.83g中トリエチルアルミニウム0.341g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、1時間41分間撹拌した。その後、、メチルシクロヘキサン300mgに溶解された[(C18372NMeH][B(C654] 36.47mg(0.03ミリモル)及びシクロヘキサン3.2gに溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0206】
1時間8分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは83.5%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン45.2gが回収された。
【0207】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを80.1%;トランス−1,4−ポリブタジエンを18.8%;1,2−ポリブタジエンを1.1%を含んでいた。ムーニー値は155.3になった。
【0208】
I) 錯体1、iBu2AlH及び[(C18372NMeH][B(C654]を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン9)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒540g中で実施した。従って、シクロヘキサン540g、1,3−ブタジエンモノマー54.2g(1.0モル)及びシクロヘキサン1.5g中ジイソブチルアルミニウムヒドリド0.405g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、1時間11分間撹拌した。その後、メチルシクロヘキサン300mgに溶解された[(C18372NMeH][B(C654] 36.47mg(0.03ミリモル)及びシクロヘキサン3.4gに溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0209】
1時間2分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは66.8%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン36.1gが回収された。
【0210】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを83.5%;トランス−1,4−ポリブタジエンを15.2%;1,2−ポリブタジエンを1.3%を含んでいた。ポリマーの分子量は、414,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は5.8(Mn=71,000;Mz=1,200,000)になった。ムーニー値は87.3になった。
【0211】
J) 錯体1、Et3Al及び[CPh3][B(C654]を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン10)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はトルエン溶媒540g中で実施した。従って、トルエン540g、1,3−ブタジエンモノマー54.2g(1.0モル)及びトルエン2.1g中トリエチルアルミニウム0.341g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、1時間撹拌した。その後、トルエン溶媒3.4gに溶解された[CPh3][B(C654] 20.1mg(0.03ミリモル)及びトルエン4.8g中に溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0212】
1時間34分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは80.6%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン43.6gが回収された。
【0213】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを66.6%;トランス−1,4−ポリブタジエンを31.8%;1,2−ポリブタジエンを1.5%含んでいた。ポリマーの分子量は、300,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は5.0(Mn=60,000;Mz=1,900,000)になった。ムーニー値は23.6になった。
【0214】
K) 錯体1、i−Bu2AlH及びBF3を用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン11)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はトルエン溶媒541g中で実施した。従って、トルエン541g、1,3−ブタジエンモノマー54.2g(1.0モル)及びトルエン3.8g中ジイソプロピルアルミニウムヒドリド0.405g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、1時間45分間撹拌した。その後、トルエン溶媒4.6gに溶解されたBF3*Et2O 6.5mg(0.046ミリモル)及びトルエン6.6g中に溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.020ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0215】
2時間50分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは83.7%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン45.3gが回収された。
【0216】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを86.2%;トランス−1,4−ポリブタジエンを12.6%;1,2−ポリブタジエンを1.2%含んでいた。ポリマーの分子量は、394,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は4.0(Mn=98,000;Mz=1,530,000)になった。ムーニー値は30.5になった。
【0217】
L) 錯体5及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン12)
実験は、前記の一般的重合手順(2.2)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒508g及びトルエン溶媒70g中で実施した。従って、シクロヘキサン508g、1,3−ブタジエンモノマー55.2g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 15.1ミリモルを含むヘプタン溶液5.9g)を重合反応器に添加した。トルエン70g及びMMAO 15.0ミリモルを含むヘプタン溶液5.9gを、別の反応器中で金属錯体5 159mg(0.10ミリモル)と混合し、30分間撹拌した。
【0218】
その後、得られた混合物を重合反応器に移して、重合反応を開始させた。
【0219】
1時間33分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.2.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは27.7%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン15.3gが回収された。
【0220】
ポリマーは、13C−NMR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを94.0%;トランス−1,4−ポリブタジエンを3.0%;1,2−ポリブタジエンを3.0%含んでいた。ポリマーの分子量は、512,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は4.74(Mn=108,000;Mz=1,430,000)になった。
【0221】
M) 錯体6及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン13)
実験は、前記の一般的重合手順(2.3)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒500g中で実施した。従って、シクロヘキサン496.7g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 30.3ミリモルを含むヘプタン溶液11.8g)を重合反応器に添加し、1時間30分間撹拌した。その後、シクロヘキサン3.3gに溶解されたネオジム錯体6 95.6mg(0.10ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0222】
2時間16分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.3.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは82.1%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン44.4gが回収された。
【0223】
ポリマーは、13C−NMR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを93.5%;トランス−1,4−ポリブタジエンを5.5%;1,2−ポリブタジエンを1.0%含んでいた。ポリマーの分子量は、283,500g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は2.23(Mn=127,000;Mz=592,000)になった。ムーニー値は25.8になった。
【0224】
N) 錯体7及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン14)
実験は、前記の一般的重合手順(2.3)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒500g中で実施した。従って、シクロヘキサン495.6g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 30.3ミリモルを含むヘプタン溶液11.6g)を重合反応器に添加し、1時間7分間撹拌した。その後、シクロヘキサン4.4gに溶解されたネオジム錯体7 95.0mg(0.081ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0225】
1時間39分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.2.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは5.1%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン2.8gが回収された。
【0226】
O) 錯体8及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン15)
実験は、前記の一般的重合手順(2.2)に従って実施した。重合はシクロヘキサン500.9g中で実施した。従って、シクロヘキサン401.0g、1,3−ブタジエンモノマー55.1g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 15.3ミリモルを含むヘプタン溶液6.0g)を重合反応器に添加した。シクロヘキサン90.5g及びMMAO 15.2ミリモルを含むヘプタン溶液5.9gを、別の反応器中でシクロヘキサン9.4g中に溶解された金属錯体8 103.7mg(0.047ミリモル)と混合し、1時間16分間撹拌した。
【0227】
その後、得られた混合物を重合反応器に移して、重合反応を開始させた。
【0228】
1時間35分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.2.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは3.5%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン1.9gが回収された。
【0229】
P) 錯体9及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン16)
実験は、前記の一般的重合手順(2.3)に従って実施した。重合はシクロヘキサン500g中で実施した。従って、シクロヘキサン491.6g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)及びMMAO(MMAO 30.3ミリモルを含むヘプタン溶液11.8g)を重合反応器に添加し、34分間撹拌した。その後、シクロヘキサン8.4g中に溶解されたネオジム錯体9 82.4mg(0.053ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0230】
1時間46分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.3.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは46.8%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン25.3gが回収された。
【0231】
ポリマーは、IR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを69.5%;トランス−1,4−ポリブタジエンを12.5%;1,2−ポリブタジエンを8.5%含んでいた。ムーニー値は33.9になった。
【0232】
Q) 錯体9及びMMAO−3aを用いた1,3−ブタジエンの重合(ラン17)
実験は、前記の一般的重合手順(2.2)に従って実施した。重合はシクロヘキサン2000.7g中で実施した。従って、シクロヘキサン1901g、1,3−ブタジエンモノマー218.0g(4.0モル)及びMMAO(MMAO 31.0ミリモルを含むヘプタン溶液11.9g)を重合反応器に添加した。シクロヘキサン91.5g及びMMAO 31.0ミリモルを含むヘプタン溶液11.9gを、別の反応器中でシクロヘキサン7.5gに溶解された金属錯体9 164.8mg(0.107ミリモル)と混合し、44分間撹拌した。
【0233】
その後、得られた混合物を重合反応器に移して、重合反応を開始させた。
【0234】
1時間34分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.2.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは44.5%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン97.0gが回収された。
【0235】
ポリマーは、13C−NMR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを93.7%;トランス−1,4−ポリブタジエンを4.7%;1,2−ポリブタジエンを1.7%含んでいた。ムーニー値は38.2になった。
【0236】
3.2:1,3−ブタジエンとスチレンとの共重合
R) 錯体1、Et3Al及び[C18372NMeH][B(C654]を用いた1,3−ブタジエンとスチレンとの共重合(ラン18)
実験は、前記の一般的重合手順(2.1)に従って実施した。重合はシクロヘキサン溶媒542g中で実施した。従って、シクロヘキサン542g、1,3−ブタジエンモノマー54.1g(1.0モル)、スチレン20.9g(0.20モル)及びシクロヘキサン1.5g中トリエチルアルミニウム0.341g(3.0ミリモル)を重合反応器に添加し、3時間8分間撹拌した。その後、メチルシクロヘキサン300mgに溶解された[C18372NMeH][B(C654](RIBS 2)36.47mg(0.03ミリモル)及びシクロヘキサン4.0gに溶解されたネオジム錯体1 11.5mg(0.02ミリモル)を重合反応器に添加して、重合反応を開始させた。
【0237】
3時間2分後に、前述のようにして重合反応を停止させた(2.1.参照)。この時点で、モノマーのポリブタジエンへの転化レベルは27.3%であった。ストリッピングプロセスの結果、ポリブタジエン14.8gが回収された。
【0238】
ポリマーは、IR及び13C−NMR測定によって、シス−1,4−ポリブタジエンを85.4%;トランス−1,4−ポリブタジエンを13.4%;1,2−ポリブタジエンを1.0%;スチレンを0.2%含んでいた。ポリマーの分子量は、362,000g/モルとなり、多分散度(分子量分布)は5.0(Mn=72,000;Mz=2,363,000)になった。
3.3:重合活性−比較
【0239】
【表1】

【0240】
*…15分後に測定;
**…10分後に測定;
***…8分後に測定。
【0241】
【表2】

【0242】
*…30分後に測定;
**…60分後に測定;
3.4:分子量−比較
【0243】
【表3】

【0244】
【表4】

【0245】
3.5:分子量分布(MWG)&ムーニー粘度−比較
【0246】
【表5】

【0247】
【表6】

【0248】
3.6:微細構造−ブタジエンフラクションの比較
【0249】
【表7】

【0250】
*…スチレン含量は0.2%。
【0251】
【表8】

【産業上の利用可能性】
【0252】
前記したような本発明のポリマーは、プラスチックの改質に、特にHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)の製造におけるポリスチレンの改質に使用するのに適している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式:
【化1】

[式中、MIは元素周期表の第3族、第4族若しくは第5族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であるが、但し、金属錯体が式Ia又はIbである場合にはMIはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム若しくは元素周期表の第3族金属又はアクチニド元素であり;
IIは元素周期表の第1族又は第2族の一つの金属であり;
Tは窒素又は燐であり;
Pは炭素原子、窒素原子又は燐原子であり;
A、RB、RC、RD、R1、R2、R3、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;基RA及び/又はRBはいずれも、T−MI−T結合基を介する場合を除いて、基RC及び/又はRDのいずれにも結合せず;且つ基R1、R2及びR3は互いに結合でき;
Yは2つの基を結合する二価架橋基であり、Yは1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;
Xは、それぞれ独立に、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、Xはアミド基、燐化物基、MI若しくはMIIにπ結合した環状非局在化芳香族基又はMI若しくはMIIにπ結合した非局在化アリル基ではなく;
1、X2はそれぞれ独立して、60個以下の原子を有するアニオン性配位子基であるが、但し、X1又はX2は、Mにπ結合した非局在化芳香族基又はMにπ結合した非局在化アリル基ではなく;
Dは、それぞれ独立に、30個以下の非水素原子を有する中性ルイス塩基配位子であり;
sは0、1、3又は4の数であるが、但し金属錯体が式Ia又はIbである場合には。sは0又は1の数であり;
oは1又は2の数であり;
kは0、1、2、3又は4の数であり;
i,iiは、それぞれ独立に、0、1、2、3又は4の数であり;
pは1、2、3又は4の数であるが、ただし、金属錯体が式VIIである場合には、pは1又は2であり;
mは0又は1の数であり;
a、b、c、d及びeは、それぞれ独立に、1、2、3又は4の数であり;
tは0〜5の数の1つであるが、但し金属錯体が式Ia又はIbである場合には、tは0〜3の数の1つであり;且つ
yは1〜20の数の1つである]
の一つに係る金属錯体。
【請求項2】
式IVa又はIVb:
【化2】

{式中、MIIは元素周期表の第1族又は第2族の1つの金属であり;
Tは窒素又は燐であり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム又はプロメチウムであり;
A及びRBはアルキル、環状アルキル、アリール又はアルカリールであり;且つ2つの配位子(RA)(RB)Tは、MI結合基を介する場合を除いて、互いには結合せず;
Dは、それぞれ独立に、一酸化炭素;ホスフィン類PRi3及びホスファイト類P(ORi3[式中、Riは、それぞれ独立に、ヒドロカルビル、シリルである];チオエーテル;エーテル;ポリエーテル;アミン;ポリアミン;オレフィン;炭素数4〜40の共役ジエン;アルコール;ニトリル;又はエステルから選ばれ;
X基はフッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基又は−OR基[式中、Rはそれぞれ独立して水素、又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり;
sは0又は1の数であり;
oは1又は2の数であり;
pは1、2、3又は4の数であり;
tは0〜3の数の1つであり;且つ
yは1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の数である}
を有し且つ式量が20,000g/モル未満である請求項1に記載の金属錯体。
【請求項3】
式Va又はVb:
【化3】

{式中、RA、RB及びtは請求項1に定義した通りであり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム又はプロメチウムであり;
Nは窒素であり;
IIは元素周期表の第1族の金属であり;
Xは、それぞれ独立に、フッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に水素、又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり;
DはTHF、DME、TEA、TMEDA、Et2Oであり;
oは1の数であり;
pは1の数であり;
sは0又は1の数であり;且つ
yは1、2、3、4、5又は6の数であり;且つ
2つの配位子(RA)(RB)Nは、MI結合基を介する場合を除いて、互いには結合しない}
を有し且つ式量が15,000g/モルより小さい前記請求項のいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項4】
式VIIa、VIIb又はVIIc:
【化4】

{式中、MII、T、R1、R2、R3、R4、R5、R6、P、D、X1、X2、k、s、p、t、o及びyは請求項1に定義した通りであり;
Iは元素周期表第3族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であり;
Yは(CR112a又は(CR132bO(CR142c又は(CR152dS(CR162e又は1,2−二置換芳香環系[R11、R13、R14、R15及びR16は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルである]であり;
i及びiiは、それぞれ独立に、0、1、2又は3の数であり;iとiiとの合計は1、2、3又は4の数の1つであり、従ってゼロであることはできない(i+ii≠0)}
の1つに対応する請求項1に記載の金属錯体。
【請求項5】
Iが元素周期表第3族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6がアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリールであり;
Dが、それぞれ独立に、一酸化炭素;ホスフィン類PRi3及びホスファイト類P(ORi3[式中、Riは、それぞれ独立に、ヒドロカルビル、シリルである];チオエーテル;エーテル及びポリエーテル;アミン及びポリアミン;オレフィン;炭素数4〜40の共役ジエン;ニトリル;及びエステルから選ばれ;
1が、それぞれ独立に、フッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、ヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、又は−OR基[式中、Rはそれぞれ独立して、1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり;
2が、それぞれ独立に、ヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基、シリル基又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素、又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり;
i及びiiは、それぞれ独立に、0、1、2又は3の数であり;iとiiとの合計は、1、2、3又は4の数の1つを表し、従って、ゼロであることはできず(i+ii≠0);
II、T、Y、P、k、s、p、t、o及びyは請求項1に定義した通りであり、
前記錯体の式量が20,000g/モル未満である請求項4に記載の金属錯体。
【請求項6】
式VIId、VIIe又はVIIf:
【化5】

[式中、
Iは元素周期表の第3族の金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であり;
1、R2、R3、R4、R5、R6は請求項1に定義した通りであり;且つR7、R8、R9、及びR10は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;
Nは窒素原子であり;
II、X1、X2、Y、D、k、s、p、o、y、i、ii及びtは請求項1に定義した通りであり;
iとiiとの合計は1、2、3又は4の数の1つを表し、従って、ゼロであることはできない(i+ii≠0)]
の1つに対応し且つ式量が10,000g/モル未満である請求項1に記載の金属錯体。
【請求項7】
式VIIg、VIIh又はVIIi:
【化6】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びX2はアルキル、環状アルキル、アリール、アルカリール、特にメチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジアルキルフェニル、ベンジル、トリメチルシリル及びベンジル(ジメチル)シリル、t−ブチル(ジメチル)シリル、n−ブチル(ジメチル)シリルであり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウムであり;
IIはリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
1はフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
2はアルキル、環状アルキル、アリール及びアルカリールから選ばれ;
DはTHF、DME又はEt2Oであり;
tは0、1、2、3、4、5又は6の数であり;
sは0、1又は2の数であり;
o及びpは1又は2の数であり;
kは0、1、2、3又は4の数であり;
i、iiは0、1又は2の数であり;iとiiとの合計は1、2又は3の数の1つを表し、従って、ゼロであることはできない(i+ii≠0)]
の1つに対応し且つ式量が6,000g/モル未満である請求項6に記載の金属錯体。
【請求項8】
Iがネオジムである前記請求項のいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項9】
(A)式II:
I(X13*tD
式II
に対応する化合物を式IIIa又はIIIb:
【化7】

に対応する化合物又はそのルイス塩基付加物とを接触させて、請求項1の式Ia又はIbの金属錯体を生成するか;あるいは
(B)式VIII:
I(X13*tD
式VIII
に対応する化合物を式IX:
【化8】

[式中、MI、MII、T、RA、RB、RC、RD、R1、R2、R3、R5、R6、Y、P、D、X、X、m及びtは前記請求項の1つに定義した通りであり;nはゼロ又は1の数であり;且つuは0又は2の数である]
の化合物と接触させて、請求項1に記載の式VIIの金属錯体を生成せしめる
ことを含んでなる前記請求項のいずれか1項に記載の金属錯体の調製方法。
【請求項10】
式IIに対応するネオジム化合物と式IIIa[式中、Tは窒素であり、nはゼロであり、且つuは1である]に対応する第1族化合物又はそのルイス塩基付加物とを、非干渉性溶媒又は反応媒体中で−75℃〜150℃の温度において、式IIのネオジム化合物対式IIIaの第1族化合物のモル比1:1.5〜1:2.5の範囲で接触させることを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
式VIII{式中、MI、D及びtは前記定義の通りであり、且つX1基はフッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又はヒドロカルビル基、ヒドロカルビルシリル基、ハロ−置換ヒドロカルビル基又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]である}に対応する化合物と式IXd/e又はIXf:
【化9】

[式中、MII、R1、R2、R3、R4、R5、R6、D、N及びtは前記定義の通りであり、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルである]
の化合物とを溶媒中で接触させる請求項9に記載の方法。
【請求項12】
Iがランタニド金属であり;X1がフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子であり;且つR7、R8、R9及びR10が、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;式VIIIの化合物対式IXd/e又はIXfの1つに対応する化合物のモル比が1:0.1〜1:5.0の範囲であり;且つ反応を非干渉性溶媒又は反応媒体中で−100℃〜300℃の温度で実施する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法によって得られる金属錯体。
【請求項14】
a)請求項1〜8又は13のいずれか1項に記載の少なくとも1種の前記金属錯体;
b)1種又はそれ以上の活性剤化合物;及び
c)場合によっては、触媒担体
を含んでなる、1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーのホモ重合及び1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合のための金属錯体触媒組成物。
【請求項15】
前記活性剤化合物がa)C1〜C30有機硼素化合物又は有機アルミニウム化合物、(b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン、(c)非ポリマー相溶性非配位性イオン形成性化合物並びに(d)ヒドロカルビルナトリウム、ヒドロカルビルリチウム、ヒドロカルビル亜鉛、ヒドロカルビルマグネシウムハロゲン化物及びジヒドロカルビルマグネシウムから選ばれる請求項14に記載の触媒組成物。
【請求項16】
前記活性剤化合物が、
a)各アルキル基の炭素数が1〜4であるトリアルキルアルミニウム化合物;及び
b)各ヒドロカルビル基の炭素数がそれぞれ1〜20であるハロゲン化トリ(ヒドロカルビル)硼素化合物又はハロゲン化テトラキス(ヒドロカルビル)硼素若しくは−アルミニウム化合物
の組合せを含む請求項14に記載の触媒組成物。
【請求項17】
前記活性剤化合物が、
a)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はテトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートと
b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン
との組合せを含む請求項14〜16のいずれか1項に記載の触媒組成物。
【請求項18】
前記活性剤化合物が、
a)トリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド化合物と
b)三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム又は四フッ化チタン
との組合せを含む請求項14又は15に記載の触媒組成物。
【請求項19】
請求項14〜18のいずれか1項に記載の金属錯体触媒組成物を使用することを特徴とする1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーのホモ重合及び1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合方法。
【請求項20】
金属錯体(a)をインシトゥ(in situ)で(重合性モノマーの存在下で)活性剤(b)によって活性化する請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ブタジエン又はイソプレンのホモ重合を含む請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
90〜99%のシス−ポリブタジエン及び10%以下の1,2−ポリブタジエンを有するホモポリマーを製造するブタジエンのホモ重合を含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ブタジエンとイソプレン又はスチレンとのランダム若しくはブロック共重合又は三元重合を含む請求項19又は20に記載の方法。
【請求項24】
コポリマー中の共役ジエンモノマーのそれぞれの割合が少なくとも80%であり、ポリブタジエンのシス−ポリブタジエンフラクションの割合が少なくとも90%であり、1,2−ポリブタジエンの割合が5%以下であるランダム又はブロック共重合を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
請求項22又は24に従って得られるポリマー。
【請求項26】
成形品、フィルム、発泡体、ゴルフボール、タイヤ、ホース、ベルト、ガスケット、シール又は靴の製造のための請求項25に記載のポリマーの使用。
【請求項27】
耐衝撃性ポリスチレン又は耐衝撃性改良ポリプロピレンの製造のための請求項25に記載のポリマーの使用。
【請求項28】
1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーのホモ重合及び1つの型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーと少なくとも1種の異なる型のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとの共重合のための、請求項1〜8又は請求項13のいずれか1項に記載の金属錯体の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)式1及び2
【化1】

[式中、MIランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム及びプロメチウムであり;
IIリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
Nは窒素であり;
Xは、それぞれ独立に、フッ化物、塩化物、臭化物若しくはヨウ化物、又は−OR基[式中、Rは、それぞれ独立に、水素又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、アシル−置換ヒドロカルビル、アリールカルボニル−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビル、アシル又はアリールカルボニルである]であり、
DはTHF、DME、TEA、TMEDA、Et2であり;
sは0又は1の数であり;
yは1、2、3、4、5又は6の数であり;
tは0、1、2又は3の数であり
A及びRBは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素を数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;そして
2つの配位子(RA)(RB)NはMIを介してのみ結合しており、そして
B)a)C1〜C30有機硼素化合物又は有機アルミニウム化合物
b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン
c)非ポリマー相溶性、非配位性、イオン形成性化合物、並びに
d)ヒドロカルビルナトリウム、ヒドロカルビルリチウム、ヒドロカルビル亜鉛、ヒドロカルビルマグネシウムハロゲン化物及びジヒドロカルビルマグネシウム
から選ばれる少なくとも1種の活性剤
のA)及びB)を−78℃〜250℃の温度で反応媒体中で一緒にした反応生成物である、エチレン系不飽和付加モノマーの重合又は共重合を触媒するのに適した金属錯体触媒。
【請求項2】
反応媒体が、温度−5℃〜160℃の、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びハロ炭化水素の少なくとも1種から選ばれたものである請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
Iがネオジムである請求項1に記載の触媒。
【請求項4】
IIがリチウム、ナトリウム又はカリウムであり;
DがTHF、DME又はEt2Oであり;
Xがフッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり;
sが数0であり;そして
yが1、2、3又は4の数である
請求項1に記載の触媒。
【請求項5】
担体を更に含む請求項1に記載の触媒。
【請求項6】
担体がクレイ、シリカ、層状珪酸塩、アルミナ、活性炭、グラファイト及びカーボンブラックの少なくとも一つから選ばれる請求項5に記載の触媒。
【請求項7】
活性剤が
a)各アルキル基の炭素数が1〜4であるトリアルキルアルミニウム化合物及び
b)それぞれ炭素数が1〜20のヒドロカルビル基を有する、ハロゲン化トリ(ヒドロカルビル)硼素化合物又はハロゲン化テトラキス(ヒドロカルビル)硼素もしくはアルミニウム化合物
の組合せを含む請求項1に記載の触媒。
【請求項8】
活性剤が
a)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はテトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート及び
b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン
の組合せを含む請求項1に記載の触媒。
【請求項9】
活性剤が
a)トリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド及び
b)三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム又は四フッ化チタン
の組合せを含む請求項1に記載の触媒。
【請求項10】
式3、4及び5:
【化2】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びX2は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン原子又は1〜80個(水素は数えずに)の原子を有する基、即ち、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルシリル、ハロ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ−置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルアミノ−置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルシリル−置換ヒドロカルビルであり;
Iはランタン、セリウム、プラセオジム又はプロメチウムであり;
IIはリチウム、ナトリウム、カリウム又はマグネシウムであり;
Nは窒素原子であり;
1はフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物であり;
DはTHF、DME又はEt2Oであり;
tは0、1、2、3、4、5又は6の数であり;
sは0、1又は2の数であり;
oは1又は2の数であり;
pは1又は2の数であり;
kは0、1、2、3又は4の数であり;
i、iiは0、1又は2の数であって、i及びiiの合計が1、2又は3の数の1つを表し;そして
B)a)C1〜C30有機硼素化合物又は有機アルミニウム化合物
b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン
c)非ポリマー相溶性、非配位性、イオン形成性化合物、並びに
d)ヒドロカルビルナトリウム、ヒドロカルビルリチウム、ヒドロカルビル亜鉛、ヒドロカルビルマグネシウムハロゲン化物及びジヒドロカルビルマグネシウム
から選ばれる少なくとも1種の活性剤
のA)及びB)を−78℃〜250℃の温度で反応媒体中で一緒にした反応生成物である、エチレン系不飽和付加モノマーの重合又は共重合を触媒するのに適した金属錯体触媒。
【請求項11】
反応媒体が、温度−5℃〜160℃の、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びハロ炭化水素の少なくとも1種から選ばれたものである請求項10に記載の触媒。
【請求項12】
Iがネオジムであり、MIIがリチウム、ナトリウム又はカリウムである請求項10に記載の触媒。
【請求項13】
担体を更に含む請求項10に記載の触媒。
【請求項14】
担体がクレイ、シリカ、層状珪酸塩、アルミナ、活性炭、グラファイト及びカーボンブラックの少なくとも一つから選ばれる請求項13に記載の触媒。
【請求項15】
活性剤が
a)各アルキル基の炭素数が1〜4であるトリアルキルアルミニウム化合物及び
b)それぞれ炭素数が1〜20のヒドロカルビル基を有する、ハロゲン化トリ(ヒドロカルビル)硼素化合物又はハロゲン化テトラキス(ヒドロカルビル)硼素もしくはアルミニウム化合物
の組合せを含む請求項10に記載の触媒。
【請求項16】
活性剤が
a)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はテトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート及び
b)ポリマー又はオリゴマーアルモキサン
の組合せを含む請求項10に記載の触媒。
【請求項17】
活性剤が
a)トリアルキルアルミニウム又はジアルキルアルミニウムヒドリド及び
b)三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素、三フッ化アルミニウム、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化スカンジウム又は四フッ化チタン
の組合せを含む請求項10に記載の触媒。

【公表番号】特表2006−518742(P2006−518742A)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503716(P2006−503716)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/004941
【国際公開番号】WO2004/076504
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】