円筒形スパッタリングターゲットの製造方法
【課題】円筒形基材と円筒形ターゲット材とを接合材を用いて接合する際に、空気を取り込むことなく均一な接合層を形成することができ、割れ、剥離を著しく低減することができる円筒形スパッタリングターゲットの製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、テーパ形状を有するアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置し、それを介して接合材を注入し充填する。
【解決手段】セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、テーパ形状を有するアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置し、それを介して接合材を注入し充填する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置等に用いられる円筒形スパッタリングターゲットの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置は、円筒形スパッタリングターゲットの内側に磁場発生装置を有し、ターゲットの内側から冷却しつつ、ターゲットを回転させながらスパッタを行うものである。この装置では、ターゲット材の全面がエロージョン面となって均一に削られていくため、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置におけるターゲットの使用効率(20〜30%)に比べて格段に高いターゲット使用効率(60%以上)が得られる。さらに、ターゲットを回転させることで冷却効率が高まり、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置に比べて単位面積当り大きなパワーを投入できることから高い成膜速度が得られる。
【0003】
しかしながら、円筒形ターゲットの両端部は、スパッタされにくいため均一なエロージョンにならず、さらに高い使用効率が望まれていた。
【0004】
このような円筒形スパッタリングターゲットのうち、ITO(Indium Tin Oxide)等のセラミックスターゲットの製造方法の一例として、あらかじめ製造したセラミックス焼結体からなる円筒形ターゲット材と円筒形基材とを半田材等の接合材を用いて接合する方法がある。この方法は、セラミックス材料を溶射等により円筒形基材に形成する方法に比べて高密度のセラミックス焼結体を使用できることから、スパッタリングにより得られる膜が高品位なものとなり、又、製造歩留まりが高い等の利点もある。
【0005】
一方、セラミックス焼結体からなる円筒形ターゲット材と円筒形基材とを半田材等を用いて接合する方法としては、例えば、円筒形ターゲット材及び円筒形基材の一方の端を封止し、溶融状態の半田材を入れた円筒形ターゲット材に、封止した面を下にして円筒形基材を挿入する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法において、複数個の円筒形ターゲット材を接合する場合には、円筒形ターゲット材間を耐熱テープで封止し一体化することが提案されている。
【0006】
しかし、この方法では封止に使用した耐熱テープが円筒形ターゲット材の内側に残ってしまい、その部分での電気伝導不良、熱伝導不良から使用時に割れ、剥離が発生することがあった。
【0007】
またスパッタリング時にターゲットの割れや剥離が発生しない接合方法として、円筒形基材と円筒形ターゲット材との間に空隙層を設けて半田で接合する方法(例えば、特許文献2参照)や、複数の円筒形スパッタリングターゲットを接合する際に円筒形スパッタリングターゲット材同士の接続部に所定量の間隙を有する方法(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【0008】
しかし、これらの方法では円筒形ターゲット材と円筒形基材との間の空間に接合材を注入する場合、空間の幅が1mm程度と狭いため、低融点半田等の接合材をターゲット端部から注入する際に空気を取り込み、鬆(す)が入ったり、ひけが生じたりして、均一な接合層を得ることは容易でなかった。そこで、接合材を注入する際に円筒形ターゲット材の外周部に超音波振動を与えることが試みられているが、この方法では空気の取り込みを完全に抑制することは困難であり、そのため、割れ、剥がれ、クラックの抑制が困難であった。また、ターゲット端部近傍に接合材が余分に付着、固化するために、接合材の円滑な注入が妨げられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平8−60351号公報
【特許文献2】特開2008−184627号公報
【特許文献3】特開2008−184640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、円筒形スパッタリングターゲットにおける円筒形基材と円筒形ターゲット材とを接合材を用いて接合する方法において、空気を取り込むことなく均一な接合層を形成し、割れ、剥離を著しく低減することができる円筒形スパッタリングターゲットの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、アダプタを介して接合材を注入し充填することを特徴とする、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明において、円筒形ターゲット材はセラミックス焼結体からなるものであり、種々のセラミックス材料が使用可能であるが、例えば、In、Sn、Zn、Al、Ta、Nb、Tiの少なくとも1種を主成分とする酸化物等が挙げられる。より具体的には、例えば、インジウム、スズ及び酸素からなるITO焼結体、亜鉛、アルミニウム及び酸素からなるAZO焼結体(Aluminium Zinc Oxide)、インジウム、亜鉛及び酸素からなるIZO焼結体(Indium Zinc Oxide)、Ta2O5、Nb2O5、TiO2等が挙げられる。これらの焼結体には放電特性の向上や抵抗率の改善のために、さらに他の元素が添加されていてもよい。
【0013】
本発明で使用可能な円筒形基材としては、例えば、Cu、Ti、Al、Mo、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、SUS等を挙げることができ、適当な熱伝導性、電気伝導性、強度等を備えているものであれば良い。
【0014】
本発明の円筒形スパッタリングターゲットにおいては、円筒形基材及び円筒形ターゲット材の長さは特に限定されるものではなく、また、円筒形ターゲット材の個数も特に限定されるものではない。
【0015】
接合材としては、一般に半田材として使用されるものや熱硬化性導電性樹脂等が使用可能である。好ましくは、低融点半田材であり、具体的にはIn、In合金、Sn、Sn合金等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いられるアダプタの形状には特に限定はなく、それを介して接合材を注入することができる形状であればよい。たとえば上から見た形状が円形、半円形、扇形等があげられる。また接合材はアダプタを介して前述の空間に注入されるが、アダプタからの出口に相当する部分(以下、アダプタ出口部分とする)の形状には特に限定はない。特にアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置して使用する場合には、アダプタ出口部分の形状が円筒形ターゲット材の内径と同じ曲率半径を有する円または円の一部であり、アダプタ出口部分と円筒形ターゲット材の内周とを一致させるようにアダプタを設置すると、接合材を効率よく注入することができる。
【0017】
このときアダプタ出口部分の曲率半径が円筒形ターゲット材の内径の曲率半径より小さいと、アダプタ出口部分が円筒形基材の外表面に近くなるため、注入量が不十分で充填に時間を要することになる。一方、アダプタ出口部分の曲率半径が円筒形ターゲット材の内径の曲率半径より大きいと溶融半田が円筒形ターゲット材の上端部に付着し、空間への注入・充填が円滑にできなくなる。
【0018】
またアダプタの高さは特に限定はないが、アダプタを円筒形ターゲット材上端部に設置する場合には、円筒形基材の端部と同程度またはそれ以下の高さとなることが望ましい。
一方、アダプタの幅(厚み)は円筒形ターゲット材の厚みより小さいと、十分なテーパが得られないので、少なくとも円筒形ターゲット材の厚みと同じ程度であることが好ましく、またアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置する場合もあることから、その安定性を考慮すると、アダプタの最大幅は円筒形ターゲット材の厚みの1.5倍〜2倍までが好ましい。
【0019】
またアダプタがテーパ形状を有したり、接合材と接する面に溝を施したりすると、接合材をより一層、円滑に注入することができる。このとき、テーパの角度には特に限定はない。また溝は湯道の役割を担うこととなる。溝を有するアダプタの場合には、その溝の深さは接合材がアダプタ端部に付着しない程度であればよく、好ましくは0.1mmから1mmである。さらに、円筒形基材外側面と円筒形ターゲット材内側面との間の空間の幅が通常1mm程度であるため、溝の底部が円筒形ターゲット材の内周と一致することが好ましい。溝の底部が円筒形ターゲット材の内周より外側にあると、接合材が円筒形ターゲット材の上端部に接触するため、その近傍で固化するおそれが生じるからである。
【0020】
アダプタの材質は接合材の溶融温度で変化を受けないものであればよく、例えば、Cu,Ti,Al、Mo、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、SUS等を挙げることができる。また適当な熱伝導性、強度等を備えているものが好ましい。
【0021】
次に、より具体的に、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法を示す。アダプタの使用例およびアダプタの形状の一例を図1〜12に示す。図1および図2は、本発明における円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合する際の円筒形スパッタリングターゲットの組立ての1例を示す。図2のように、円筒形ターゲット材20を円筒形基材10の所定の位置に封止治具40を用いて固定し、接合材が充填される空間70を形成する。円筒形ターゲット材20と封止治具40の間や円筒形基材10と封止治具40の間はシール材50で封止する。接合材が低融点半田や熱硬化性導電性樹脂などの場合、加熱処理が行われるため、シール材50は耐熱性のパッキンやOリングを使用する必要があり、その場合テフロン(登録商標)やシリコンなどの材料が使用可能である。
【0022】
接合材が低融点半田の場合、溶融状態の半田を円筒形基材10と円筒形ターゲット材20との間の空間70に充填させるには、例えば図1および図2のようにテーパ形状を有する半円形のアダプタ30を円筒形ターゲット材の上端部に設置し、アダプタを介して溶融半田を注入し充填すればよい。
【0023】
図1及び図2ではアダプタ内側がテーパ形状を有するが、図3のアダプタでは半田材が接する面にさらに湯道となる溝が外周から中心部に向かって直線的に形成されている。図4はテーパ形状と溝を有する円形アダプタの上面図である。さらに図5は、別の溝形状として、らせん状の溝とテーパ形状を有するアダプタの上面図である。
【0024】
図6は、別のアダプタ形状として、テーパ形状と、溶融半田が円筒形ターゲットの内壁を伝わって注入されるように円柱形状とが組み合わされたアダプタの断面図を示す。なお、図6において、テーパ面および円柱内壁面に溝が施されているが、接合材の円滑な流れを妨げなければ溝の形状、本数に制限はない。
【0025】
アダプタ形状の他の例としては図7に示すように、扇形のアダプタを示すことができる。このアダプタは両側から接合材が溢れ出さないように壁が設けられており、図8に示すように、テーパ面から円筒形ターゲット材20と円筒形基材10との間の空間に接合材が注入されるが、アダプタが設置されていない部分が存在するので、その部分の空間が空気抜き用開放部80となるので、空間からの空気抜けが良く、空気泡のない均一な接合層が形成される。
【0026】
図9、10では扇形のアダプタに溝を形成した形状を示している。図11、12はその使用例を示す。図11は2つのアダプタを使用した場合であり、図12では4つのアダプタを使用した場合である。何れの場合も、アダプタが設置されていない部分の空間が空気抜き用開放部80となるため、接合材が一段と円滑に注入され、接合材が空気泡を取り込むことがなく、またターゲット端部近傍で接合材が固化することもない。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、円筒形ターゲット材と円筒形基材との間に低融点半田等の接合材を注入することが容易になり、かつ連続的に円滑な注入を行うことが可能なため、接合層に鬆やひけが発生しにくく、均一な接合層が形成され、製造時やスパッタ時の不均一な熱分布による割れ、剥離を低減できる。さらにアダプタがテーパ形状を有していたり、接合材を注入する際に空気抜き用開放部が存在するようアダプタを設置したりすることにより、さらに接合材が空気層を取り込むことなく、また、脈動等により断続することなく、円筒形ターゲット材と円筒形基材との間に形成される空間に円滑に短時間で注入され、均一な接合層を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】テーパ形状を有するアダプタの使用例を示す図である。
【図2】アダプタを用いて接合材を注入する際の組立て図である。
【図3】テーパ形状および溝を有するアダプタを示す図である。
【図4】テーパ形状および溝を有するアダプタの上面図である。
【図5】テーパ状およびらせん状の溝を有するアダプタの上面図である。
【図6】テーパ形状を持つアダプタを示す図である。
【図7】扇形アダプタを示す図である。
【図8】図7のアダプタの使用例を示す図である。
【図9】溝を有する扇形アダプタを示す図である。
【図10】溝を有する扇形アダプタの上面図である。
【図11】2つのアダプタの使用例を示す図である。
【図12】4つのアダプタの使用例を示す図である。
【図13】実施例1における円筒形スパッタリングターゲットの接合状態を示す図である。
【図14】比較例1における円筒形スパッタリングターゲットの接合状態を示す図である。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の実施例をもって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
実施例1
外径88mmφ、内径68mmφ、長さ180mmの円筒形ITOターゲット材を2個用意し、各の円筒形ITOターゲット材の接合面以外を耐熱性テープでマスキングした。外径65mmφ、内径61mmφ、長さ400mmのSUS304製円筒形基材の接合面以外の面を、接合材が付着するのを防止するために、耐熱性テープでマスキングし、図2に示すように、下部より20mmの位置に円筒形ITOターゲット材の下端がくるように治具で保持した。2個のターゲット材どうしの接続部のシール材50として、環状のテフロン(登録商標)シート(外径:100mmφ、内径68.1mmφ、0.4mmt)を円筒形基材にはめ込み、前記環状のシートを挟んで、2個の円筒形ターゲット材を重ねた。図1のように、外径100mmφ、内径68mmφ、高さ20mmの半円形状のアダプタ(アダプタ底面とテーパ面とのなす角度60度)を、円筒形ITOターゲット材の内径と一致するように円筒形ターゲット材の上端に接着剤で固定し、アダプタを介して接合材として溶融状態のInを注入し充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、耐熱性テープ、テフロン(登録商標)シート等を取り除いて、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0031】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、円筒基材内部にX線源を置き、ターゲット外側にフィルムをおいて、X線透過撮影により接合材であるInの状態を確認した。結果は図13(X線透過写真)に示すように、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに、48時間の連続放電試験(ターゲットの回転数6rpm、スパッタリング圧力0.4Pa、パワー密度4.0W/cm2)を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0032】
実施例2
アダプタを図3のように溝(深さ0.8mm、16本)がついたアダプタに変えた以外は、実施例1と同様にして溶融Inを注入・充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0033】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様にX線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに、実施例1と同様に48時間の連続放電試験を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0034】
実施例3
図12のように溝(深さ0.8mm、7本)付きアダプタ(外径100mmφ、内径65mmφの円の80度に相当する大きさの扇型の形状で、高さ20mm。アダプタ底面と溝とのなす角度60度)を4個用いて、円筒型ターゲット材内周とアダプタ出口部分(溝の底部)が一致するよう、円筒形ターゲット材の上端に均等に配置した以外は実施例1と同様にして溶融半田を注入・充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0035】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様にX線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに実施例1と同様に、48時間の連続放電試験を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0036】
比較例1
実施例1と同様にして、但しアダプタを用いずに、直接円筒形ITOターゲット材と円筒形基材との間の空間に溶融半田を注入・充填したが、注入口付近に溶融Inが薄い酸化膜を形成し、酸化膜を除去しなければ、溶融Inの注入が困難であった。また一部のInはターゲット材と基材との間の空間から外に溢れ出した。
【0037】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様に、X線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、図14(X線透過写真)に示すように溶融Inを注入した側に鬆が認められた。さらに実施例1と同様にして、但し6時間の連続放電試験を実施したところ、鬆に相当する部分のターゲット材表面に表面粗れが発生し、その部分からクラックが発生した。
【符号の説明】
【0038】
10:円筒形基材
20:円筒形ターゲット材
30:アダプタ
40:封止治具
50:シール材
60:溝
70:空間
80:空気抜き用開放部
【技術分野】
【0001】
本発明はマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置等に用いられる円筒形スパッタリングターゲットの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置は、円筒形スパッタリングターゲットの内側に磁場発生装置を有し、ターゲットの内側から冷却しつつ、ターゲットを回転させながらスパッタを行うものである。この装置では、ターゲット材の全面がエロージョン面となって均一に削られていくため、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置におけるターゲットの使用効率(20〜30%)に比べて格段に高いターゲット使用効率(60%以上)が得られる。さらに、ターゲットを回転させることで冷却効率が高まり、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置に比べて単位面積当り大きなパワーを投入できることから高い成膜速度が得られる。
【0003】
しかしながら、円筒形ターゲットの両端部は、スパッタされにくいため均一なエロージョンにならず、さらに高い使用効率が望まれていた。
【0004】
このような円筒形スパッタリングターゲットのうち、ITO(Indium Tin Oxide)等のセラミックスターゲットの製造方法の一例として、あらかじめ製造したセラミックス焼結体からなる円筒形ターゲット材と円筒形基材とを半田材等の接合材を用いて接合する方法がある。この方法は、セラミックス材料を溶射等により円筒形基材に形成する方法に比べて高密度のセラミックス焼結体を使用できることから、スパッタリングにより得られる膜が高品位なものとなり、又、製造歩留まりが高い等の利点もある。
【0005】
一方、セラミックス焼結体からなる円筒形ターゲット材と円筒形基材とを半田材等を用いて接合する方法としては、例えば、円筒形ターゲット材及び円筒形基材の一方の端を封止し、溶融状態の半田材を入れた円筒形ターゲット材に、封止した面を下にして円筒形基材を挿入する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法において、複数個の円筒形ターゲット材を接合する場合には、円筒形ターゲット材間を耐熱テープで封止し一体化することが提案されている。
【0006】
しかし、この方法では封止に使用した耐熱テープが円筒形ターゲット材の内側に残ってしまい、その部分での電気伝導不良、熱伝導不良から使用時に割れ、剥離が発生することがあった。
【0007】
またスパッタリング時にターゲットの割れや剥離が発生しない接合方法として、円筒形基材と円筒形ターゲット材との間に空隙層を設けて半田で接合する方法(例えば、特許文献2参照)や、複数の円筒形スパッタリングターゲットを接合する際に円筒形スパッタリングターゲット材同士の接続部に所定量の間隙を有する方法(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【0008】
しかし、これらの方法では円筒形ターゲット材と円筒形基材との間の空間に接合材を注入する場合、空間の幅が1mm程度と狭いため、低融点半田等の接合材をターゲット端部から注入する際に空気を取り込み、鬆(す)が入ったり、ひけが生じたりして、均一な接合層を得ることは容易でなかった。そこで、接合材を注入する際に円筒形ターゲット材の外周部に超音波振動を与えることが試みられているが、この方法では空気の取り込みを完全に抑制することは困難であり、そのため、割れ、剥がれ、クラックの抑制が困難であった。また、ターゲット端部近傍に接合材が余分に付着、固化するために、接合材の円滑な注入が妨げられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平8−60351号公報
【特許文献2】特開2008−184627号公報
【特許文献3】特開2008−184640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、円筒形スパッタリングターゲットにおける円筒形基材と円筒形ターゲット材とを接合材を用いて接合する方法において、空気を取り込むことなく均一な接合層を形成し、割れ、剥離を著しく低減することができる円筒形スパッタリングターゲットの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、アダプタを介して接合材を注入し充填することを特徴とする、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明において、円筒形ターゲット材はセラミックス焼結体からなるものであり、種々のセラミックス材料が使用可能であるが、例えば、In、Sn、Zn、Al、Ta、Nb、Tiの少なくとも1種を主成分とする酸化物等が挙げられる。より具体的には、例えば、インジウム、スズ及び酸素からなるITO焼結体、亜鉛、アルミニウム及び酸素からなるAZO焼結体(Aluminium Zinc Oxide)、インジウム、亜鉛及び酸素からなるIZO焼結体(Indium Zinc Oxide)、Ta2O5、Nb2O5、TiO2等が挙げられる。これらの焼結体には放電特性の向上や抵抗率の改善のために、さらに他の元素が添加されていてもよい。
【0013】
本発明で使用可能な円筒形基材としては、例えば、Cu、Ti、Al、Mo、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、SUS等を挙げることができ、適当な熱伝導性、電気伝導性、強度等を備えているものであれば良い。
【0014】
本発明の円筒形スパッタリングターゲットにおいては、円筒形基材及び円筒形ターゲット材の長さは特に限定されるものではなく、また、円筒形ターゲット材の個数も特に限定されるものではない。
【0015】
接合材としては、一般に半田材として使用されるものや熱硬化性導電性樹脂等が使用可能である。好ましくは、低融点半田材であり、具体的にはIn、In合金、Sn、Sn合金等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いられるアダプタの形状には特に限定はなく、それを介して接合材を注入することができる形状であればよい。たとえば上から見た形状が円形、半円形、扇形等があげられる。また接合材はアダプタを介して前述の空間に注入されるが、アダプタからの出口に相当する部分(以下、アダプタ出口部分とする)の形状には特に限定はない。特にアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置して使用する場合には、アダプタ出口部分の形状が円筒形ターゲット材の内径と同じ曲率半径を有する円または円の一部であり、アダプタ出口部分と円筒形ターゲット材の内周とを一致させるようにアダプタを設置すると、接合材を効率よく注入することができる。
【0017】
このときアダプタ出口部分の曲率半径が円筒形ターゲット材の内径の曲率半径より小さいと、アダプタ出口部分が円筒形基材の外表面に近くなるため、注入量が不十分で充填に時間を要することになる。一方、アダプタ出口部分の曲率半径が円筒形ターゲット材の内径の曲率半径より大きいと溶融半田が円筒形ターゲット材の上端部に付着し、空間への注入・充填が円滑にできなくなる。
【0018】
またアダプタの高さは特に限定はないが、アダプタを円筒形ターゲット材上端部に設置する場合には、円筒形基材の端部と同程度またはそれ以下の高さとなることが望ましい。
一方、アダプタの幅(厚み)は円筒形ターゲット材の厚みより小さいと、十分なテーパが得られないので、少なくとも円筒形ターゲット材の厚みと同じ程度であることが好ましく、またアダプタを円筒形ターゲット材の上端部に設置する場合もあることから、その安定性を考慮すると、アダプタの最大幅は円筒形ターゲット材の厚みの1.5倍〜2倍までが好ましい。
【0019】
またアダプタがテーパ形状を有したり、接合材と接する面に溝を施したりすると、接合材をより一層、円滑に注入することができる。このとき、テーパの角度には特に限定はない。また溝は湯道の役割を担うこととなる。溝を有するアダプタの場合には、その溝の深さは接合材がアダプタ端部に付着しない程度であればよく、好ましくは0.1mmから1mmである。さらに、円筒形基材外側面と円筒形ターゲット材内側面との間の空間の幅が通常1mm程度であるため、溝の底部が円筒形ターゲット材の内周と一致することが好ましい。溝の底部が円筒形ターゲット材の内周より外側にあると、接合材が円筒形ターゲット材の上端部に接触するため、その近傍で固化するおそれが生じるからである。
【0020】
アダプタの材質は接合材の溶融温度で変化を受けないものであればよく、例えば、Cu,Ti,Al、Mo、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、SUS等を挙げることができる。また適当な熱伝導性、強度等を備えているものが好ましい。
【0021】
次に、より具体的に、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法を示す。アダプタの使用例およびアダプタの形状の一例を図1〜12に示す。図1および図2は、本発明における円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合する際の円筒形スパッタリングターゲットの組立ての1例を示す。図2のように、円筒形ターゲット材20を円筒形基材10の所定の位置に封止治具40を用いて固定し、接合材が充填される空間70を形成する。円筒形ターゲット材20と封止治具40の間や円筒形基材10と封止治具40の間はシール材50で封止する。接合材が低融点半田や熱硬化性導電性樹脂などの場合、加熱処理が行われるため、シール材50は耐熱性のパッキンやOリングを使用する必要があり、その場合テフロン(登録商標)やシリコンなどの材料が使用可能である。
【0022】
接合材が低融点半田の場合、溶融状態の半田を円筒形基材10と円筒形ターゲット材20との間の空間70に充填させるには、例えば図1および図2のようにテーパ形状を有する半円形のアダプタ30を円筒形ターゲット材の上端部に設置し、アダプタを介して溶融半田を注入し充填すればよい。
【0023】
図1及び図2ではアダプタ内側がテーパ形状を有するが、図3のアダプタでは半田材が接する面にさらに湯道となる溝が外周から中心部に向かって直線的に形成されている。図4はテーパ形状と溝を有する円形アダプタの上面図である。さらに図5は、別の溝形状として、らせん状の溝とテーパ形状を有するアダプタの上面図である。
【0024】
図6は、別のアダプタ形状として、テーパ形状と、溶融半田が円筒形ターゲットの内壁を伝わって注入されるように円柱形状とが組み合わされたアダプタの断面図を示す。なお、図6において、テーパ面および円柱内壁面に溝が施されているが、接合材の円滑な流れを妨げなければ溝の形状、本数に制限はない。
【0025】
アダプタ形状の他の例としては図7に示すように、扇形のアダプタを示すことができる。このアダプタは両側から接合材が溢れ出さないように壁が設けられており、図8に示すように、テーパ面から円筒形ターゲット材20と円筒形基材10との間の空間に接合材が注入されるが、アダプタが設置されていない部分が存在するので、その部分の空間が空気抜き用開放部80となるので、空間からの空気抜けが良く、空気泡のない均一な接合層が形成される。
【0026】
図9、10では扇形のアダプタに溝を形成した形状を示している。図11、12はその使用例を示す。図11は2つのアダプタを使用した場合であり、図12では4つのアダプタを使用した場合である。何れの場合も、アダプタが設置されていない部分の空間が空気抜き用開放部80となるため、接合材が一段と円滑に注入され、接合材が空気泡を取り込むことがなく、またターゲット端部近傍で接合材が固化することもない。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、円筒形ターゲット材と円筒形基材との間に低融点半田等の接合材を注入することが容易になり、かつ連続的に円滑な注入を行うことが可能なため、接合層に鬆やひけが発生しにくく、均一な接合層が形成され、製造時やスパッタ時の不均一な熱分布による割れ、剥離を低減できる。さらにアダプタがテーパ形状を有していたり、接合材を注入する際に空気抜き用開放部が存在するようアダプタを設置したりすることにより、さらに接合材が空気層を取り込むことなく、また、脈動等により断続することなく、円筒形ターゲット材と円筒形基材との間に形成される空間に円滑に短時間で注入され、均一な接合層を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】テーパ形状を有するアダプタの使用例を示す図である。
【図2】アダプタを用いて接合材を注入する際の組立て図である。
【図3】テーパ形状および溝を有するアダプタを示す図である。
【図4】テーパ形状および溝を有するアダプタの上面図である。
【図5】テーパ状およびらせん状の溝を有するアダプタの上面図である。
【図6】テーパ形状を持つアダプタを示す図である。
【図7】扇形アダプタを示す図である。
【図8】図7のアダプタの使用例を示す図である。
【図9】溝を有する扇形アダプタを示す図である。
【図10】溝を有する扇形アダプタの上面図である。
【図11】2つのアダプタの使用例を示す図である。
【図12】4つのアダプタの使用例を示す図である。
【図13】実施例1における円筒形スパッタリングターゲットの接合状態を示す図である。
【図14】比較例1における円筒形スパッタリングターゲットの接合状態を示す図である。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の実施例をもって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
実施例1
外径88mmφ、内径68mmφ、長さ180mmの円筒形ITOターゲット材を2個用意し、各の円筒形ITOターゲット材の接合面以外を耐熱性テープでマスキングした。外径65mmφ、内径61mmφ、長さ400mmのSUS304製円筒形基材の接合面以外の面を、接合材が付着するのを防止するために、耐熱性テープでマスキングし、図2に示すように、下部より20mmの位置に円筒形ITOターゲット材の下端がくるように治具で保持した。2個のターゲット材どうしの接続部のシール材50として、環状のテフロン(登録商標)シート(外径:100mmφ、内径68.1mmφ、0.4mmt)を円筒形基材にはめ込み、前記環状のシートを挟んで、2個の円筒形ターゲット材を重ねた。図1のように、外径100mmφ、内径68mmφ、高さ20mmの半円形状のアダプタ(アダプタ底面とテーパ面とのなす角度60度)を、円筒形ITOターゲット材の内径と一致するように円筒形ターゲット材の上端に接着剤で固定し、アダプタを介して接合材として溶融状態のInを注入し充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、耐熱性テープ、テフロン(登録商標)シート等を取り除いて、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0031】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、円筒基材内部にX線源を置き、ターゲット外側にフィルムをおいて、X線透過撮影により接合材であるInの状態を確認した。結果は図13(X線透過写真)に示すように、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに、48時間の連続放電試験(ターゲットの回転数6rpm、スパッタリング圧力0.4Pa、パワー密度4.0W/cm2)を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0032】
実施例2
アダプタを図3のように溝(深さ0.8mm、16本)がついたアダプタに変えた以外は、実施例1と同様にして溶融Inを注入・充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0033】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様にX線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに、実施例1と同様に48時間の連続放電試験を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0034】
実施例3
図12のように溝(深さ0.8mm、7本)付きアダプタ(外径100mmφ、内径65mmφの円の80度に相当する大きさの扇型の形状で、高さ20mm。アダプタ底面と溝とのなす角度60度)を4個用いて、円筒型ターゲット材内周とアダプタ出口部分(溝の底部)が一致するよう、円筒形ターゲット材の上端に均等に配置した以外は実施例1と同様にして溶融半田を注入・充填した。注入・充填時には脈動がなく、円滑に所定量のInが注入・充填された。次いでInを冷却・固化させ、円筒形ITOスパッタリングターゲットを得た。
【0035】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様にX線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、鬆およびひけ(凹み)は認められかなった。さらに実施例1と同様に、48時間の連続放電試験を実施したが、48時間後もターゲットに割れやクラック、剥離の発生は認められなかった。
【0036】
比較例1
実施例1と同様にして、但しアダプタを用いずに、直接円筒形ITOターゲット材と円筒形基材との間の空間に溶融半田を注入・充填したが、注入口付近に溶融Inが薄い酸化膜を形成し、酸化膜を除去しなければ、溶融Inの注入が困難であった。また一部のInはターゲット材と基材との間の空間から外に溢れ出した。
【0037】
このようにして得られた円筒形ターゲットについて、実施例1と同様に、X線透過撮影により接合材であるInの状態を確認したが、図14(X線透過写真)に示すように溶融Inを注入した側に鬆が認められた。さらに実施例1と同様にして、但し6時間の連続放電試験を実施したところ、鬆に相当する部分のターゲット材表面に表面粗れが発生し、その部分からクラックが発生した。
【符号の説明】
【0038】
10:円筒形基材
20:円筒形ターゲット材
30:アダプタ
40:封止治具
50:シール材
60:溝
70:空間
80:空気抜き用開放部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、アダプタを介して接合材を注入し充填することを特徴とする、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
【請求項2】
アダプタがテーパ形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
アダプタが、円筒形ターゲット材の上端部に設置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
接合材を注入する際、空気抜き用開放部を存在させてアダプタを設置することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の製造方法。
【請求項1】
セラミックス焼結体から成る円筒形ターゲット材と円筒形基材とを接合材を用いて接合し、円筒形スパッタリングターゲットを製造する方法において、円筒形ターゲット材内側面および円筒形基材外側面によって形成される空間に接合材を充填する際、アダプタを介して接合材を注入し充填することを特徴とする、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
【請求項2】
アダプタがテーパ形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
アダプタが、円筒形ターゲット材の上端部に設置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
接合材を注入する際、空気抜き用開放部を存在させてアダプタを設置することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−84795(P2011−84795A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240414(P2009−240414)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】
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