再生式の熱交換器およびそこにおけるガスの漏れを減らす方法
排気ガスなどのような第1のガスの流れ(28)および空気もしくは酸素などのような第2のガスの流れ(34)の間で熱伝達を行なうための熱交換器(500)は、第1のガスの流れ(28)を受けるための第1の入口の圧力状態(520)、第1のガスの流れ(28)を排出するための第1の出口の圧力状態(522)、第2のガスの流れ(34)を受けるための第2の入口の圧力状態(526)、および第2のガスの流れ(34)を排出するための第2の出口の圧力状態(528)を有するハウジング(514)を備えている。熱交換器(500)はさらに、ハウジング(514)の内部に配置される熱交換要素を備えている。半径方向のシール(224、226、228、230)は、半径方向の圧力状態(535、536)を画定するハウジング(514)および熱交換要素(512)の間に配置される。軸方向のシール(220、222)はさらに、軸方向の圧力状態(530)を画定するハウジング(514)および熱交換要素(512)の間に配置される。再循環ガスなどのような第3のガスの流れが、半径方向(5356、536)および軸方向(530)において供給され、第1のガスの流れ(28)および第2のガスの流れ(34)の間で生じる漏れを減少させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、再生式の熱交換器に関し、より狭くは、入口と出口との間の圧力状態におけるガスの漏れを減少させる、例えば回転する再生式の空気予熱器などのような、回転する再生式の熱交換器、および当該再生式の熱交換器を用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素や他の温室効果ガスが周囲に放出されることは、気候の変動やその他の未だ知られていない結果をもたらしている、という懸念が増大している。化石燃料を用いた火力発電所の存在は、二酸化炭素を放出する源の最も大きな部分であるから、これらのプラントから発生する排気ガスの中の二酸化炭素を捕獲することは、周囲に放出される二酸化炭素を減少させるための重要な手段であるとみなされてきた。これを受けて、酸素による燃焼は、既に存在しているおよび新しいプラントの両方の排気ガスから二酸化炭素を捕獲するために開発されている有望なボイラーの技術である。
【0003】
酸素により燃焼する火力発電所において、化石燃料(例えば、石炭などのような)は、例えば空気により燃焼する従来の火力発電所におけるのと同様なやり方において、発電プラントの燃焼システムにおける燃焼のプロセスで燃やされる。しかしながら、酸素により燃焼する火力発電所においては、酸素および再循環する排気ガスは、燃焼のプロセスにおいて空気の代わりに酸化剤として用いられる。再循環する排気ガスは、主として二酸化炭素のガスを含んでおり、その結果として加熱炉は、二酸化炭素の濃度が高い排気ガスの流れを生成する。二酸化炭素の濃度が高い排気ガスは、ガス処理システムにより処理される。そのシステムは、煙突から周囲へ排気ガスを排出するのに先立って、排気ガスから二酸化炭素を捕獲する。典型的な酸素により燃焼する発電プラントにおいては、加熱炉を離れていく排気ガスの二酸化炭素のレベルが、90パーセント(体積当たりのパーセント)以上も減少される。その値は、煙突に行く前にガス処理システムを通過することなしに、発電プラントを離れていく排気ガスと比較してのものである。
【0004】
空気が漏れることは、排気ガス中の酸素および窒素、それに加えて他の不純物の濃度が増加することに貢献する。空気が排気ガスの中に漏れ出す一つの方法は、再生式の熱交換器、殊に例えば再生式の空気加熱器などの中にある。より具体的には、再生式の空気加熱器の空気の側における高い圧力の空気は、比較的低い圧力の排気ガスの側へと漏れ伝わる。それによって、排気ガスの中のその構成物質の濃度を増加させる。排気ガスへの空気の漏れは、重要である。例えば、典型的な細かく粉砕された石炭のボイラーにおける空気の漏れは、トータルでの燃焼用空気の約5パーセント程度まで高くなっている。そして、より古いボイラーは、さらに多くの空気の漏れを有している。
【0005】
図1Aおよび図1Bは、一般的に、従来の空気予熱器10、およびより具体的には回転する再生式の空気予熱器10を描写している。空気予熱器10は、ハウジングに対して回転可能なように設置されるローター12を有している。ローター12は、ローターポスト18からローター12の外周へと半径方向に延伸しているパーティション16を有している。パーティション16は、熱交換要素のバスケットアセンブリー22を配置するための区画領域20を画定する。各々の熱交換バスケットアセンブリー22は、予め決められた効果的な熱交換の領域(典型的には、数千平方フィートのオーダー)の特別に形成された熱伝達表面のシートを有している。それは、通常は、熱交換要素42として言及される。
【0006】
従来の回転する再生式空気予熱器10においては、排気ガスの流れ28と燃焼用空気の流れ34は、各々反対側からローター12に入ってきて、熱交換要素のバスケットアセンブリー22の範囲内に配置される熱交換要素42に触れながら実質的に反対の方向へと通過する。より具体的には、冷たい空気の入口30と冷却された排気ガスの出口26は、熱交換器の第1のサイドに配置される(一般的に、冷たい先端部分44として言及される)。一方、熱い排気ガスの入口24および加熱された空気の出口32は、第1のサイドとは反対側の空気予熱器10の第2のサイドに配置される(一般的に、熱い先端部分46として言及される)。扇形36は、ローター12の上側および下側の表面に隣接するハウジング14覆うように延伸する。扇形36は、空気予熱器10を空気部分38と排気ガス部分40に分ける。
【0007】
図1Aおよび図1Bにおいて示される矢印は、ローター12を通過する排気ガスの流れ28および燃焼用空気34の流れの移動の方向、並びにローター12の回転の方向を示している。図1Aおよび図1Bに示されるように、排気ガスの流れ28は排気ガスの入口24を通過して入っていき、排気ガス部分40に配置される区画領域20の中に設置される熱交換要素のバスケットアセンブリー22の中の熱交換要素42に熱を伝達する。熱交換要素のバスケットアセンブリー22は、排気ガスの流れ28から伝達された熱により加熱されて、その後、空気予熱器10の空気部分38へと回転される。熱交換要素のバスケットアセンブリー22からの熱は、その後に、冷たい空気の入口30を通って入ってくる燃焼用空気の流れ34に対して伝達される。排気ガスの流れ28は、今や冷却され、冷却された排気ガスの出口26を通って予熱器10から出て行く。一方、燃焼用空気の流れ34は、今や加熱され、空気の出口32を通って予熱器10から出て行く。
【0008】
図1Cを参照すると、ローター12はハウジング14の内側にフィットするように寸法が決められていることが分かる。しかしながら、内側の隙間95が、ローター12とハウジング14との間の空間により形成される。排気ガスの入口24と加熱された空気の出口32との間の圧力差のために、空気部分38(図1B)における燃焼用空気の流れ34の一部分が、内側の隙間95を通過して空気予熱器10の排気ガス部分40(図1B)の中へと伝えられる。それによって、空気が排気ガスの流れ28を汚染する。より具体的には、図1Dに示されるように、燃焼用空気の流れ34の一部分は、第1の通路LG1に沿って空気部分38から排気ガス部分40へと流れる。それに加えて、内側の隙間95を通過して排気ガスの流れ28の一部分が熱い排気ガスの入口24から第2の通路LG2に沿って、冷却された排気ガスの出口26へと直接に流れることにより、ローター12を迂回する。それにより、空気予熱器10の効率が減少する。同様にして、内側の隙間95を通過して燃焼用空気の流れ34の他の一部分が冷たい空気の入口30から第3の通路LG3に沿って加熱された空気の出口32へと直接的に流れることにより、ローター12を迂回する。それはやはり、空気予熱器10の効率を減少させる。
【0009】
第1の通路LG1に沿った空気部分38から排気ガス部分40への燃焼用空気の流れ34の漏れ(一般的に、空気の漏れとして言及される)は、発電プラントを出て行く流れの中における排気ガスの体積を増加させる。その結果として、空気予熱器10の下流側にある装置の中の圧力降下を増加させる。それにより、例えば誘引通風(ID)機(図示せず)などのような要素における予備用の発電の消費が増加する。同様に、空気の漏れのために増加した排気ガスの体積は、例えば湿式排気ガス脱硫(WFGD)装置(図示せず)もしくは他の排気ガスをきれいにする装置などのようなその他の発電プラントの要素に対するサイズおよびもしくは容量の要求を増加させる。その結果として、発電プラントの建設に関する費用、運転、および保守は、空気の漏れによって実質的に増加する。
【0010】
さらに、燃焼後の二酸化炭素(CO2)を捕獲するシステム(図示せず)が装備されている発電プラントにおいては、漏れの減少はなおさら有効である。例えば、燃焼後の二酸化炭素を捕獲するシステムを設計する場合に、空気の漏れは考慮される必要がある。そして、二酸化炭素を捕獲するシステムにおける大き過ぎる捕獲のための導管は、高価である。それに加えて、誘引通風機は、二酸化炭素を捕獲するシステムによる付加的な圧力降下を克服する必要がある。そして、空気のもれはそれによりさらに補助的な発電に対する要求を増加させる。いくつかの場合においては、空気の漏れによる組み合わされた圧力降下の増大は、さらに別のブースターファンが発電プラントの中に設置されることを要求とする。排気ガスの中への空気の漏れは、排気ガスの中において自由に動き回る酸素の濃度を高め、また逆に酸素感受性の二酸化炭素を捕獲する化学物質に影響を与える。それにより、二酸化炭素捕獲システムを有している発電プラントにおける化学的な費用を増大させる。
【0011】
従来の空気予熱器10に関する上述した問題に鑑みて、空気部分38から排気ガス部分40への燃焼用空気システムにおける漏れを最小化するために、例えば空気予熱器10に施された一連のシールを用いるような、空気の漏れを減少させる試みにおけるいくつかのステップが取られてきた。図2Aを参照して、例えば、従来の空気予熱器110は、ハウジング114の中に設置されるローター112を有している。ローター112は、ローターポスト118を有しており、ハウジング114の内側にフィットするように寸法が決められている。空気の漏れを最小化する試みにおいて、シール220、222、224、226、228、および230が提供される。シール220、222、224、226、228、および230は、ハウジング114の内側の表面からローター112に向かって延伸し、内側の隙間195の範囲内の空間において配置され、空気部分38(図1B)から排気ガス部分40(図1B)の中の排気ガスの流れ28に入り込んでいく燃焼用空気の流れ34の総量を減少させるように配置される。より具体的には、図2Aおよび図2Bにおいて示されるように、シール222および224は、圧力状態「A」を画定する。「A」は、熱い排気ガスの入口124を通過する排気ガスの流れ28を受ける。同様に、シール220および230は、圧力状態「B」を画定する。「B」から、排気ガスの流れ28は、ローター112を通過して、冷却された排気ガスの出口126を通って、排出される。さらに、シール220および228は、圧力状態「C」を画定する。「C」は、冷たい空気の入口130を通って入ってくる燃焼用空気の流れ34を受ける。そして、シール222および226は、圧力状態「D」を画定する。「D」から、空気の流れ34は、ローター112を通過して、加熱された空気の出口132を通って排出される。シール220および222は、また、圧力状態「E」を画定する。一方、シール224および226は、圧力状態「F」を画定する。シール228および230は、内部にローターポスト118が配置されており、また圧力状態「G」を形成する。それらは、図2Aおよび2Cに示される通りである。
【0012】
それゆえ、空気の漏れを減少させる努力において、従来の空気予熱器110は、シール220、222、224、226、228、および230を有している。空気加熱器の漏れは、冷たい状態から熱い状態へ加熱された後のローターのたわみに大きく依存している。ローターの熱い側の先端部分は、冷たい側の先端部分よりも軸方向にたわむ。それゆえ、シールとシールとの間の差は異なっている。それは、例えば、「F」およびもしくは「G」の各々を通して、「D」およびもしくは「C」から「A」およびもしくは「B」への漏れに対して、各々貢献する。例えば、第1の通路LG1(図2C)に沿った空気の漏れは、今や図2Dおよび2Eを参照して、さらに詳細に説明されるだろう。
【0013】
図2Dは、従来の3つの区画領域を有する再生式の空気予熱器310の上面図である。3つの区画領域を有する再生式空気予熱器310においては、シール332、334、および336が、提供されて空気予熱器310の内側を3つの圧力状態360、362、および364に分割する。具体的には、圧力状態360は、第1の空気(PA)の圧力状態360であり、一般的には、3つの圧力状態360、362、および364のうちで最も高い圧力のレベルを有している。圧力状態362は、第2の空気(SA)の圧力状態362であり、一般的には、3つの圧力状態360、362、および364のうちで2番目に高い圧力のレベルを有している。一方、圧力状態364は、排気ガス(FG)の圧力状態364であり、3つの圧力状態360、362、および364のうちで最も低い圧力のレベルを有している。それゆえ、PAの圧力状態360における圧力は、SAの圧力状態362およびFGの圧力状態364の両方における圧力に対してより高い。一方、SAの圧力状態362における圧力は、FGの圧力状態364における圧力よりも高いが、PAの圧力状態における圧力よりも低い。そして、FGの圧力状態364における圧力は、PAの圧力状態およびSAの圧力状態の両方における圧力によりも低い。
【0014】
図2Eは、従来の4つの区画領域を有する再生式の空気予熱器410の上面図である。4つの区画領域を有する再生式の空気予熱器410においては、シール432、433、434、および435が、提供されて空気予熱器410の内側を4つの圧力状態460、462、463、および464に分割する。圧力状態460は、PAの圧力状態460であり、一般的には、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで最も高い圧力のレベルを有している。圧力状態462および463は、SAの圧力状態462、463であり、両者は等しい圧力を有している(そして、一般的には、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで2番目に圧力が高い)。一方、圧力状態464は、FGの圧力の状態464であり、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで最も低い圧力のレベルを有している。
【0015】
図2Dおよび2Eにおいて、破線の矢印(「流れ」と記されている)は、より高い圧力状態から比較的低い圧力状態へのガスの流れを描写している。具体的には、従来の3つの区画領域を有する再生式の空気予熱器310において、図2Dに示されるように、PAの圧力状態360およびSAの圧力状態362の両方からFGの圧力状態364への空気の漏れが生ずる。同様にして、従来の4つの区画領域を有する再生式空気予熱器410において、図2Eに示されるように、SAの圧力状態462および463の両方から、FGの圧力状態464へ空気の流れが生ずる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
それゆえ、上述のように、図2C、2D、および2Eを参照して、空気の漏れは、未だに従来の空気予熱器において生じている。それは、空気の漏れを防止しようとして設計されたシールを追加した後においてもそうである。したがって、空気の漏れを実質的に減少させるおよびもしくは効果的に最小化する空気予熱器を開発することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
以下に説明される側面に従って、第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間で熱伝達を行なうための熱交換器が提供される。その熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態と、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態と、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態と、第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有している。熱交換器はさらに、ハウジングの範囲内に配置される熱交換要素を備えている。半径方向のシールは、ハウジングと加熱要素との間に配置される。当該シールは、第1の入口の圧力状態と第2の出口の圧力状態との間、および第2の入口の圧力状態と第1の出口の圧力状態との間に配置される半径方向の圧力状態を画定する。軸方向のシールはさらに、ハウジングと加熱要素との間に配置され、第1の入口および出口の圧力状態、および第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定する。第3のガスの流れは、半径方向および軸方向の圧力状態において提供され、第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間の漏れを減少させる。
【0018】
以下に説明される側面に従って、熱交換器を通過する第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間のガスの漏れを減少させるための方法が提供される。当該方法は、熱交換器を提供するステップを備える。当該熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態と、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態と、第2ガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態と、第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有するハウジングを備えている。熱交換器はさらに、ハウジングの中に配置される熱交換要素を備えている。ハウジングと加熱要素との間に、第1の入口の圧力状態と第2の出口の圧力状態との間、および第2の入口の圧力状態と第1の出口の圧力状態との間に配置される、半径方向の圧力状態を画定する半径方向のシールが配置される。また、ハウジングと加熱要素との間に、第1の入口および出口の高い圧力状態の間、並びに第2の入口および出口の高い圧力状態の間に配置される、軸方向の圧力状態を画定する軸方向のシールが配置される。その方法はさらに、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に対して第3のガスの流れを提供して、第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間の漏れを減少させる第3の流れを提供するステップを備える。
【0019】
上述したものおよび他の特徴は、以下の図面および詳細な説明により例示される。
【0020】
今や図面を参照して、同様な要素に対しては同様の参照番号が振られている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】図1Aは、従来技術にかかる空気予熱器の斜視図である。
【図1B】図1Bは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図1C】図1Cは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図1D】図1Dは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2A】図2Aは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2B】図2Bは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2C】図2Cは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2D】図2Dは、従来技術にかかる空気予熱器の上面図である。
【図2E】図2Eは、従来技術にかかる空気予熱器の上面図である。
【図3】図3は、本発明の一具体例である実施例にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一具体例である別の代替的な実施例にかかる空気予熱器の上面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の一具体例であるさらに別の代替的な実施例にかかる空気予熱器の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に開示されるものは、再生式の熱交換器であり、より具体的には、発電プラントのための再生式の空気予熱器である。当該発電プラントは、酸素により燃焼させる発電プラントであるかもしれないし、空気により燃焼させる発電プラントであるかもしれないし、細かく粉砕された石炭の発電プラントであるかもしれないし、もしくは循環する流動層の発電プラントであるかもしれないし、二酸化炭素を捕獲する発電プラントであるかもしれないしそうでないかもしれない。本発明が発電プラントに関連づけられて示され説明される一方で、本発明はそのような再生式の熱交換器をその他の適用に用いることも熟慮している。
【0023】
今や図面を参照しながら詳細に説明されるが、例えば、熱交換器は例示的な具体例に従った空気予熱器である。その例示的な具体例は、熱交換器の空気側からガス側への空気の漏れを実質的に減少させるおよびもしくは効果的に最小化するが、本発明はそれによって限定されるものではない。この特徴は、殊に、加熱炉もしくはその他の化石燃料のシステムからの排気ガスに対して空気の流れや追加を限定するために有効である。それは、排気ガスの流れが熱交換器を通り抜ける際に、空気が排気ガスに漏れる結果として起きることである。排気ガスに対する酸素の追加は、熱交換器のガス側の排出口の下流に位置する燃焼後の二酸化炭素の捕獲システムにおいて用いられるCO2捕獲溶媒の寿命および性能にとって有害である。
【0024】
図3を参照すると、例示的な具体例に従った再生式の空気予熱器500は、ハウジング514に設置されている回転可能なローター512を有している。ローター512は、熱交換要素を有しており、ローターポスト518を有しており、ハウジング514の内側の空間に配置される。軸方向のシール220、222および半径方向のシール224、226、228、および230は、ローター512とハウジング514との間の様々な位置に配置される。具体的には、軸方向のシール220、222、および半径方向のシール224、226、228、および230は、ハウジング514の内側の表面からローター512の内側に向かって延伸し、内側の隙間595の範囲内において配置され、図3に示されるように、空気予熱器500の空気部分38における燃焼用空気の流れ34のうち、排気ガス部分40における排気ガスの流れ28に入り込む量を減少させる。さらに、軸方向のシール222および半径方向のシール224は、熱い排気ガスの入口124を通って排気ガスの流れ28を受ける排気ガスの入口の圧力状態520を画定する。同様に、軸方向のシール220および半径方向のシール230は、排気ガスの出口の圧力状態522を画定する。圧力状態522から、排気ガスの流れ28はローター512を通り抜けて、冷却された排気ガスの出口126を通って排出される。さらに、軸方向のシール220および半径方向のシール228は、空気の入口の圧力状態526を画定する。圧力状態526は、冷たい空気の入口130を通った燃焼用空気の流れ34を受ける。そして、軸方向のシール222および半径方向のシール226は、空気の出口の圧力状態528を画定する。圧力状態528から、空気の流れ34は、ローター512を通り抜けて、加熱された空気の出口132を通って排出される。軸方向のシール220および222はさらに、軸方向の圧力状態530を画定する。一方、半径方向のシール224および226はさらに、熱い半径方向の圧力状態535を画定する。半径方向のシール228および230は、冷たい半径方向の圧力状態536を画定する。
【0025】
さらに図3を参照して、例示的な具体例に従った空気予熱器500はさらに、再循環する排気ガスを空気予熱器500に対して供給する配管もしくはダクトのシステム540を有している。再循環する配管系540は、排出のためのファン545、発電プラントの主な排気ガスの排出部分に対して連結されたインテーク(図示せず)を有している。具体的には、排出のためのファン545は、空気予熱器500の下流から冷却された排気ガスを受ける。そして、ファン545は、冷却された排気ガスを再循環する排気ガス(RFG)として配管系540に供給する。より具体的には、RFGは、再生式の空気加熱器により冷却されて、再生式の空気加熱器の下流に設置されたプロセスの流れをきれいにする装置により除去される微粒子およびガス状の放出物を有している排気ガスである。このプロセスの流れをきれいにする装置は、一般的には、固体の微粒子を除去する乾燥した静電気の集塵装置もしくはバグハウス、ガス状の放出物を除去する排気ガス洗浄機、およびもし必要ならば、選択的に固体およびガス状の放出物を除去する湿った静電気の集塵装置を有している。排出のためのファン545は、RFGをRFG供給ライン550に供給する。このRFGは、RFGの半径方向の入口552および553に供給される。それは、熱い半径方向の圧力状態535および冷たい半径方向の圧力状態536の各々と、半径方向の供給ライン554および559の各々を通して流体的につながっている。そのRFGはまた、RFGの軸方向の入口556に対して、図3に示されるように、軸方向の供給ライン554を通して、軸方向の圧力状態530と流体的につながった状態で、供給される。
【0026】
例示的な具体例において、以下に非常に詳細に説明される圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552および553、並びにRFGの軸方向の入口556におけるRFGの各々の圧力を維持する。その結果として、空気予熱器500の空気部分38および排気ガス部分40の間の例えば差圧は、予め決められた値に維持される。具体的には、例示的な具体例に従った圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552および553並びにRFGの軸方向の入口556におけるRFGの各々の圧力を制御する。その結果として、これらの圧力は、空気予熱器の第2の空気(SA)部分において存在する圧力以上に実質的に維持される。その結果として、SAの圧力状態およびもしくは第1の空気(PA)の圧力状態から空気予熱器500の排気ガスの圧力状態へと漏れる空気は、実質的に減少されおよびもしくは効果的に最小化される。それについては、以下において図4Aおよび4Bを参照しながら、さらに詳細に説明される。軸方向のシール220、222および半径方向のシール224、226、228、230の下を漏れ伝わって排気ガスの流れの中に入る流体は、冷却された排気ガスである。当該排気ガスは、空気予熱気の第1および第2の空気領域を通って流れる空気よりも、実質的に少ない分子状酸素を含んでいる。より具体的には、空気予熱器の第1および第2の空気領域を通る空気のながれは、典型的には(重量に関して)名目上23パーセントの濃度の酸素を含んでいる。一方、冷却された排気ガスは、典型的には名目上3乃至5パーセントの酸素の濃度を含んでいる。それゆえ、空気予熱器500を離れていく排気ガスは、空気の流れの中に存在する分子状酸素が豊富ではない。そして、結果として、空気予熱器の下流側に位置する酸素感受性の排気ガスをきれいにする装置に対する悪影響は、不利なものではない。なお、上述の排気ガスをきれいにする装置は、二酸化炭素を除去する装置を有しているが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0027】
さらに図3を参照して、例示的な具体例に従う各々の圧力制御部分は、圧力センサ560、561、563、空気の入口の圧力センサ563、圧力制御器570、572、574、およびRFGを供給する調整弁564、565,566を有している。例示的な具体例においては、半径方向にRFGを供給する調整弁564、565、および軸方向にRFGを供給する調整弁566は、各々の圧力制御器570、572、574により供給される制御信号に反応して開いたり閉じたりするモーターにより制御される調整弁である。それによって、各々の制御信号は、熱い半径方向の圧力状態535と空気の入口の圧力状態526との間の差圧567、冷たい半径方向の圧力状態536と空気の入口の圧力状態526との間の差圧568、および軸方向の圧力状態530と空気の入口の圧力状態526との間の差圧569を示している。熱い半径方向の圧力状態535における圧力が空気の入口の圧力状態526における圧力以上であることを確実にするために、RFGの半径方向の入口552における圧力を制御するために、半径方向の圧力センサ560および空気の入口の圧力センサ563は、第1の差圧の信号567を供給する各々の圧力を検出する。第1の差圧の信号567は、半径方向のRFGを供給する調整弁564の作動を制御するために用いられる。半径方向にRFGを供給する調整弁564の位置は、その後、第1の差圧の信号567に従って調整される。それによって、RFGの半径方向の入口552における圧力を、望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。同様にして、冷たい半径方向の圧力状態536における圧力が空気の入口の圧力状態526における圧力以上になることを確実にするために、RFGの半径方向の入口553における圧力を制御するために、半径方向の圧力センサ561および空気の入口の圧力センサ563は、第2の差圧の信号568を供給する各々の圧力を検出する。第2の差圧の信号568は、半径方向にRFGを供給する調整弁565の作動を制御するために用いられる。半径方向にRFGを供給する調整弁565の位置は、その後に、第2の差圧の信号568に従って調整される。それによって、RFGの半径方向の入口553における圧力を、望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。同様のやり方において、軸方向の圧力状態530における圧力を空気の入口の圧力状態526以上にすることを確実にするために、RFGの軸方向の入口556における圧力を制御するために、軸方向の圧力センサ562および空気の入口の圧力センサ563は、第3の差圧の信号569を供給する各々の圧力を検出する。第3の差圧の信号569は、軸方向にRFGを供給する調整弁566の作動を制御するために用いられる。軸方向にRFGを供給する調整弁566の位置は、その後に、第3の差圧の圧力信号569に従って制御される。それによって、RFGの軸方向の入口552における圧力を望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。
【0028】
例示的な具体例において、半径方向にRFGを供給する調整弁564およびもしくは軸方向にRFGを供給する調整弁566に対して信号を供給する別々の要素は、例えば、分散制御システム(DCS)、制御器もしくはプロセッサであり、圧力の差におけるインテリジェントおよびもしくは可変の制御を提供する。例示的な具体例において、例えば、望ましい値もしくは範囲は、固定されるか、プログラミングが可能であるか、もしくはオペレーターが調整することができるかもしれない。さらに、プラントの負荷における変化は、圧力制御システムの使用を通じて提供される。それは、図3を参照しながら以下にさらに詳細に説明されるが、当該システムは、空気予熱器500の空気側とガス側との間の適正な差圧を監視するとともに維持し、空気のガス側への流れが効果的に制御されることを確実にする。
【0029】
例示的な具体例に従った空気予熱器500は、再生式の空気予熱器500であり、より具体的には、図3を参照しながら上述されたように、回転する再生式の空気予熱器500である。それに加えて、例示的な具体例に従った空気予熱器は、図4Aにおいて示されるように、3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600である。代替的な例示的具体例において、回転する再生式の空気予熱器500は、図4Bに示されるように、4つの区分領域を有する再生式の空気予熱器700である。代替的な例示的具体例は、上述したタイプもしくは形状の熱交換器に限られないということは、注意されるべきである。例えば、代替的な例示的具体例は、2つの区分領域の再生式の空気予熱器を含む。
【0030】
今や図4Aを参照して、3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600は、第2の空気の圧力状態605、排気ガスの圧力状態610、および第1の空気の圧力状態620を有する。例示的な具体例に従った3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600はさらに、図4Aに示されるように、中間の圧力状態615を有する。
【0031】
3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600において、シール632、634、および636は、空気予熱器600の内側を、第2の空気の圧力状態605、排気ガスの圧力状態610、および第1の空気の圧力状態620に分割する。一方、シール634および636は、シール640および650に沿って、図4Aに示されるように、RFGの圧力状態620を画定する。
【0032】
図3を参照しながら細かい詳細に渡って上述したように、圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552およびRFGの軸方向の入口556に供給されるRFGの圧力を維持する。その結果として、空気予熱器600の空気部分38と排気ガス部分40との間の圧力差は、予め決められた値に維持される。具体的には、図4Aを参照して、例示的な具体例に従った圧力制御部分は、RFGの圧力を維持する。その結果として、RFGの圧力状態615における圧力は、実質的に第2の空気の圧力状態605における圧力と等しい。しかしながら、代替的な例示的具体例において、RFGの圧力は、第2のおよびもしくは第1の空気の区分領域における圧力よりもわずかに高い。その結果として、再循環する排気ガスの排気ガス領域への流れは、第1および第2の空気領域への流れと同様に、効果的に半径方向および軸方向のシールの下を通過する空気の排気ガスへの流れをゼロまで減少させる。
【0033】
その結果として、例示的な具体例に従った空気予熱器600において、第1の空気の圧力状態620と、第2の空気の圧力状態、RFGの圧力状態615、および排気ガスの圧力状態610の各々との間の差圧は、次のようになる。すなわち、第2の圧力状態605に隣接する排気ガスの圧力状態615の一部分におけるRFGの圧力は、一般的に、第1の圧力状態620に隣接する排気ガスの圧力状態615の一部分におけるRFGの圧力よりも低い。それゆえ、排気ガスの圧力状態615の各々の部分における排気ガスの圧力は、第1もしくは第2の各々の空気の静圧よりも高い。したがって、シールの下を通過するいかなる漏れも、RFGの圧力状態615から第1の空気の圧力状態620、第2の空気の圧力状態605、およびもしくは排気ガスの圧力状態610へのRFGである。それに加えて、RFGとFGとを分離するシールに渡る差圧を減少させることによって、漏れの量を減少させることができる。
【0034】
したがって、空気の漏れ、例えば、第1の空気の圧力状態620およびもしくは第2の空気の圧力状態605の各々から、排気ガス610への第1の空気およびもしくは第2の空気の漏れは、例示的な具体例に従った空気予熱器において実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される。
【0035】
図4Bを参照して、例示的な具体例に従った4つの区分領域を有する再生式の空気予熱器700は、例えば、第1の空気の圧力状態705、第1の第2の空気の圧力状態710および第2の第2の空気の圧力状態720、排気ガスの圧力状態725、および例えばRFGの圧力状態730などのような中間の圧力状態のうちの少なくとも一つを有している。例示的な具体例において、シール735、740、745、および750は、空気予熱器700の内側を、第1の空気の圧力状態705、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、および排気ガスの圧力状態725に分割する。一方、シール745および750は、シール755および760と一緒になって、RFGの圧力状態730をそれらの間に画定する。
【0036】
図4Aを参照して細かく詳細に上述したように、例示的な具体例に従った空気予熱器700において、第1の空気の圧力状態735は、最も高い圧力状態を有している。同様に、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、およびRFGの圧力状態730は、実質的に等しい圧力を有しており、その両方とも第1の空気の圧力状態735の圧力よりも低いが排気ガスの圧力状態725の圧力よりも高い。一方、排気ガスの圧力状態725は、第1の空気の圧力状態735、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、およびRFGの圧力状態730の各々よりも低い圧力を有している。その結果として、第1の空気の圧力状態735は、例示的な具体例に従った空気予熱器700の中で排気ガス725から隔離されている。排気ガスの圧力状態725はさらに、第1の第2の空気の圧力状態710および第2の第2の空気の圧力状態720の両方から隔離されている。その隔離は、それらの間に配置されるRFGの圧力状態730によるものである。
【0037】
したがって、空気の漏れ、例えば、第1の空気およびもしくは第2の空気の第1の空気の圧力状態735、第1の第2の空気の圧力状態710、およびもしくは第2の第2の空気の圧力状態720から、排気ガスの圧力状態725への漏れは、例示的な具体例に従った空気予熱器700において実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される。
【0038】
それゆえ、ここで説明される例示的な具体例に従った回転する再生式の空気予熱器は、少なくとも実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される空気の漏れという利点を提供する。それゆえ、当該空気予熱器は、空気予熱器を離れていく排気ガスの中の分子状酸素の濃縮を廃絶することができる。その結果として、発電プラントのガス処理システムの要素に対するサイズおよびもしくは発電力の要求は、実質的に減少され、それにより、製造、運転、および保守の費用における実質的な減少をもたらすことができる。
【0039】
代替的な例示的具体例は、上述されたものに限定されない、ということは注意されるべきだろう。例えば、別の代替的な例示は、発電プラントのための空気予熱器における空気の漏れを減少させる方法を提供する。より具体的には、当該方法は、空気の圧力状態における燃焼用空気を受けるステップ、排気ガスの圧力状態における排気ガスを受けるステップ、および再循環する排気ガスを、空気の圧力状態および排気ガスの圧力状態の間に配置される再循環される排気ガスの圧力状態に供給するステップを備える。その排気ガスは、燃焼用空気よりも少ない分子状酸素を含んでいる。その結果として、排気ガスの圧力状態に漏れ出す燃焼用空気の量は、実質的に減少しおよびもしくは効果的に最小化される。
【0040】
代替的な例示的具体例は、いかなるタイプの発電プラントにおいて用いられるものに限定されない。例えば、説明する目的で、空気予熱器は酸素燃焼ボイラーに限定的に言及して説明してきた。しかしながら、空気予熱器は、従来の例えば非酸素燃焼ボイラーにおいて用いられるかもしれない。同様に、二酸化炭素を捕獲する準備ができているボイラーもそうである。一方、代替的な例示的具体例は、それらに限定されるものではない。
【0041】
本発明の具体例が熱交換器500の中を流れる空気および排気ガスなどのような特定のガス28、34を有するものとして説明されてきた一方で、いかなるガスがいかなるガスによって加熱されもしくは冷却されるかもしれないことを、人は理解するだろう。さらに、軸方向の圧力状態530および半径方向の圧力状態535、536に対して供給されるガスはいかなるガスであるかもしれないので、そのガスの成分は例えば酸素などの求められていない要素を少量持っているか、あるいは全く持っていない。そういった求められていない要素は、ガス28、34の中に流れ込み、熱交換器500を通り抜けていく。
【0042】
本発明が様々な例示的な具体例を参照して説明されてきた一方で、本発明の技術的思想の範囲内において、様々な変形が行なわれ各要素が等価物によって代替されるかもしれない、ということは当業者によって理解されるだろう。それに加えて、本発明の技術的思想の範囲内において、多くの修正が行なわれて、特定の状況や材料が本発明の教示に適用されるかもしれない。それゆえ、本発明は本発明を実施するために熟慮されたベストモードとして開示された特定の具体例に限定されるものではなく、本発明は添付されているクレームの範囲内に入る全ての具体例を含むだろう、ということが意図されている。
【符号の説明】
【0043】
10…従来の空気予熱器、12…ローター、14…ハウジング、16…パーティション、18…ローターポスト、20…区画領域、22…バスケットアセンブリー、24…排気ガスの入口、26…排気ガスの出口、28…排気ガスの流れ、30…空気の入口、32…空気の出口、34…空気の流れ、36…扇形、38…空気部分、40…排気ガス部分、42…熱交換要素、44…冷たい先端部分、46…熱い先端部分、95…内側の隙間、110…従来の空気予熱器、112…ローター、114…ハウジング、118…ローターポスト、124…排気ガスの入口、126…排気ガスの出口、130…空気の入口、132…空気の出口、195…内側の隙間、220…シール、222…シール、224…シール、226…シール、228…シール、230…シール、310…従来の空気予熱器、332…シール、334…シール、336…シール、360…圧力状態、362…圧力状態、364…圧力状態、410…従来の空気予熱器、432…シール、433…シール、434…シール、435…シール、460…圧力状態、462…圧力状態、463…圧力状態、464…圧力状態、500…空気予熱器、512…ローター、514…ハウジング、518…ローターポスト、520…圧力状態、522…圧力状態、526…圧力状態、528…圧力状態、530…圧力状態、535…圧力状態、536…圧力状態、540…配管システム、545…排出のためのファン、550…RFG供給ライン、552…RFGの半径方向の入口、553…RFGの半径方向の入口、554…半径方向の供給ライン、556…RFGの軸方向の入口、559…半径方向の供給ライン、560…圧力センサ、561…圧力センサ、562…軸方向の圧力センサ、563…空気の入口の圧力センサ、567…差圧、568…差圧、569…差圧、564…調整弁、565…調整弁、566…調整弁、570…圧力制御器、572…圧力制御器、574…圧力制御器、600…空気予熱器、605…圧力状態、610…圧力状態、615…圧力状態、620…圧力状態、632…シール、634…シール、636…シール、640…シール、650…シール、700…空気予熱器、705…圧力状態、710…圧力状態、720…圧力状態、725…圧力状態、730…圧力状態、735…シール、740…シール、745…シール、750…シール、755…シール、760…シール
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、再生式の熱交換器に関し、より狭くは、入口と出口との間の圧力状態におけるガスの漏れを減少させる、例えば回転する再生式の空気予熱器などのような、回転する再生式の熱交換器、および当該再生式の熱交換器を用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素や他の温室効果ガスが周囲に放出されることは、気候の変動やその他の未だ知られていない結果をもたらしている、という懸念が増大している。化石燃料を用いた火力発電所の存在は、二酸化炭素を放出する源の最も大きな部分であるから、これらのプラントから発生する排気ガスの中の二酸化炭素を捕獲することは、周囲に放出される二酸化炭素を減少させるための重要な手段であるとみなされてきた。これを受けて、酸素による燃焼は、既に存在しているおよび新しいプラントの両方の排気ガスから二酸化炭素を捕獲するために開発されている有望なボイラーの技術である。
【0003】
酸素により燃焼する火力発電所において、化石燃料(例えば、石炭などのような)は、例えば空気により燃焼する従来の火力発電所におけるのと同様なやり方において、発電プラントの燃焼システムにおける燃焼のプロセスで燃やされる。しかしながら、酸素により燃焼する火力発電所においては、酸素および再循環する排気ガスは、燃焼のプロセスにおいて空気の代わりに酸化剤として用いられる。再循環する排気ガスは、主として二酸化炭素のガスを含んでおり、その結果として加熱炉は、二酸化炭素の濃度が高い排気ガスの流れを生成する。二酸化炭素の濃度が高い排気ガスは、ガス処理システムにより処理される。そのシステムは、煙突から周囲へ排気ガスを排出するのに先立って、排気ガスから二酸化炭素を捕獲する。典型的な酸素により燃焼する発電プラントにおいては、加熱炉を離れていく排気ガスの二酸化炭素のレベルが、90パーセント(体積当たりのパーセント)以上も減少される。その値は、煙突に行く前にガス処理システムを通過することなしに、発電プラントを離れていく排気ガスと比較してのものである。
【0004】
空気が漏れることは、排気ガス中の酸素および窒素、それに加えて他の不純物の濃度が増加することに貢献する。空気が排気ガスの中に漏れ出す一つの方法は、再生式の熱交換器、殊に例えば再生式の空気加熱器などの中にある。より具体的には、再生式の空気加熱器の空気の側における高い圧力の空気は、比較的低い圧力の排気ガスの側へと漏れ伝わる。それによって、排気ガスの中のその構成物質の濃度を増加させる。排気ガスへの空気の漏れは、重要である。例えば、典型的な細かく粉砕された石炭のボイラーにおける空気の漏れは、トータルでの燃焼用空気の約5パーセント程度まで高くなっている。そして、より古いボイラーは、さらに多くの空気の漏れを有している。
【0005】
図1Aおよび図1Bは、一般的に、従来の空気予熱器10、およびより具体的には回転する再生式の空気予熱器10を描写している。空気予熱器10は、ハウジングに対して回転可能なように設置されるローター12を有している。ローター12は、ローターポスト18からローター12の外周へと半径方向に延伸しているパーティション16を有している。パーティション16は、熱交換要素のバスケットアセンブリー22を配置するための区画領域20を画定する。各々の熱交換バスケットアセンブリー22は、予め決められた効果的な熱交換の領域(典型的には、数千平方フィートのオーダー)の特別に形成された熱伝達表面のシートを有している。それは、通常は、熱交換要素42として言及される。
【0006】
従来の回転する再生式空気予熱器10においては、排気ガスの流れ28と燃焼用空気の流れ34は、各々反対側からローター12に入ってきて、熱交換要素のバスケットアセンブリー22の範囲内に配置される熱交換要素42に触れながら実質的に反対の方向へと通過する。より具体的には、冷たい空気の入口30と冷却された排気ガスの出口26は、熱交換器の第1のサイドに配置される(一般的に、冷たい先端部分44として言及される)。一方、熱い排気ガスの入口24および加熱された空気の出口32は、第1のサイドとは反対側の空気予熱器10の第2のサイドに配置される(一般的に、熱い先端部分46として言及される)。扇形36は、ローター12の上側および下側の表面に隣接するハウジング14覆うように延伸する。扇形36は、空気予熱器10を空気部分38と排気ガス部分40に分ける。
【0007】
図1Aおよび図1Bにおいて示される矢印は、ローター12を通過する排気ガスの流れ28および燃焼用空気34の流れの移動の方向、並びにローター12の回転の方向を示している。図1Aおよび図1Bに示されるように、排気ガスの流れ28は排気ガスの入口24を通過して入っていき、排気ガス部分40に配置される区画領域20の中に設置される熱交換要素のバスケットアセンブリー22の中の熱交換要素42に熱を伝達する。熱交換要素のバスケットアセンブリー22は、排気ガスの流れ28から伝達された熱により加熱されて、その後、空気予熱器10の空気部分38へと回転される。熱交換要素のバスケットアセンブリー22からの熱は、その後に、冷たい空気の入口30を通って入ってくる燃焼用空気の流れ34に対して伝達される。排気ガスの流れ28は、今や冷却され、冷却された排気ガスの出口26を通って予熱器10から出て行く。一方、燃焼用空気の流れ34は、今や加熱され、空気の出口32を通って予熱器10から出て行く。
【0008】
図1Cを参照すると、ローター12はハウジング14の内側にフィットするように寸法が決められていることが分かる。しかしながら、内側の隙間95が、ローター12とハウジング14との間の空間により形成される。排気ガスの入口24と加熱された空気の出口32との間の圧力差のために、空気部分38(図1B)における燃焼用空気の流れ34の一部分が、内側の隙間95を通過して空気予熱器10の排気ガス部分40(図1B)の中へと伝えられる。それによって、空気が排気ガスの流れ28を汚染する。より具体的には、図1Dに示されるように、燃焼用空気の流れ34の一部分は、第1の通路LG1に沿って空気部分38から排気ガス部分40へと流れる。それに加えて、内側の隙間95を通過して排気ガスの流れ28の一部分が熱い排気ガスの入口24から第2の通路LG2に沿って、冷却された排気ガスの出口26へと直接に流れることにより、ローター12を迂回する。それにより、空気予熱器10の効率が減少する。同様にして、内側の隙間95を通過して燃焼用空気の流れ34の他の一部分が冷たい空気の入口30から第3の通路LG3に沿って加熱された空気の出口32へと直接的に流れることにより、ローター12を迂回する。それはやはり、空気予熱器10の効率を減少させる。
【0009】
第1の通路LG1に沿った空気部分38から排気ガス部分40への燃焼用空気の流れ34の漏れ(一般的に、空気の漏れとして言及される)は、発電プラントを出て行く流れの中における排気ガスの体積を増加させる。その結果として、空気予熱器10の下流側にある装置の中の圧力降下を増加させる。それにより、例えば誘引通風(ID)機(図示せず)などのような要素における予備用の発電の消費が増加する。同様に、空気の漏れのために増加した排気ガスの体積は、例えば湿式排気ガス脱硫(WFGD)装置(図示せず)もしくは他の排気ガスをきれいにする装置などのようなその他の発電プラントの要素に対するサイズおよびもしくは容量の要求を増加させる。その結果として、発電プラントの建設に関する費用、運転、および保守は、空気の漏れによって実質的に増加する。
【0010】
さらに、燃焼後の二酸化炭素(CO2)を捕獲するシステム(図示せず)が装備されている発電プラントにおいては、漏れの減少はなおさら有効である。例えば、燃焼後の二酸化炭素を捕獲するシステムを設計する場合に、空気の漏れは考慮される必要がある。そして、二酸化炭素を捕獲するシステムにおける大き過ぎる捕獲のための導管は、高価である。それに加えて、誘引通風機は、二酸化炭素を捕獲するシステムによる付加的な圧力降下を克服する必要がある。そして、空気のもれはそれによりさらに補助的な発電に対する要求を増加させる。いくつかの場合においては、空気の漏れによる組み合わされた圧力降下の増大は、さらに別のブースターファンが発電プラントの中に設置されることを要求とする。排気ガスの中への空気の漏れは、排気ガスの中において自由に動き回る酸素の濃度を高め、また逆に酸素感受性の二酸化炭素を捕獲する化学物質に影響を与える。それにより、二酸化炭素捕獲システムを有している発電プラントにおける化学的な費用を増大させる。
【0011】
従来の空気予熱器10に関する上述した問題に鑑みて、空気部分38から排気ガス部分40への燃焼用空気システムにおける漏れを最小化するために、例えば空気予熱器10に施された一連のシールを用いるような、空気の漏れを減少させる試みにおけるいくつかのステップが取られてきた。図2Aを参照して、例えば、従来の空気予熱器110は、ハウジング114の中に設置されるローター112を有している。ローター112は、ローターポスト118を有しており、ハウジング114の内側にフィットするように寸法が決められている。空気の漏れを最小化する試みにおいて、シール220、222、224、226、228、および230が提供される。シール220、222、224、226、228、および230は、ハウジング114の内側の表面からローター112に向かって延伸し、内側の隙間195の範囲内の空間において配置され、空気部分38(図1B)から排気ガス部分40(図1B)の中の排気ガスの流れ28に入り込んでいく燃焼用空気の流れ34の総量を減少させるように配置される。より具体的には、図2Aおよび図2Bにおいて示されるように、シール222および224は、圧力状態「A」を画定する。「A」は、熱い排気ガスの入口124を通過する排気ガスの流れ28を受ける。同様に、シール220および230は、圧力状態「B」を画定する。「B」から、排気ガスの流れ28は、ローター112を通過して、冷却された排気ガスの出口126を通って、排出される。さらに、シール220および228は、圧力状態「C」を画定する。「C」は、冷たい空気の入口130を通って入ってくる燃焼用空気の流れ34を受ける。そして、シール222および226は、圧力状態「D」を画定する。「D」から、空気の流れ34は、ローター112を通過して、加熱された空気の出口132を通って排出される。シール220および222は、また、圧力状態「E」を画定する。一方、シール224および226は、圧力状態「F」を画定する。シール228および230は、内部にローターポスト118が配置されており、また圧力状態「G」を形成する。それらは、図2Aおよび2Cに示される通りである。
【0012】
それゆえ、空気の漏れを減少させる努力において、従来の空気予熱器110は、シール220、222、224、226、228、および230を有している。空気加熱器の漏れは、冷たい状態から熱い状態へ加熱された後のローターのたわみに大きく依存している。ローターの熱い側の先端部分は、冷たい側の先端部分よりも軸方向にたわむ。それゆえ、シールとシールとの間の差は異なっている。それは、例えば、「F」およびもしくは「G」の各々を通して、「D」およびもしくは「C」から「A」およびもしくは「B」への漏れに対して、各々貢献する。例えば、第1の通路LG1(図2C)に沿った空気の漏れは、今や図2Dおよび2Eを参照して、さらに詳細に説明されるだろう。
【0013】
図2Dは、従来の3つの区画領域を有する再生式の空気予熱器310の上面図である。3つの区画領域を有する再生式空気予熱器310においては、シール332、334、および336が、提供されて空気予熱器310の内側を3つの圧力状態360、362、および364に分割する。具体的には、圧力状態360は、第1の空気(PA)の圧力状態360であり、一般的には、3つの圧力状態360、362、および364のうちで最も高い圧力のレベルを有している。圧力状態362は、第2の空気(SA)の圧力状態362であり、一般的には、3つの圧力状態360、362、および364のうちで2番目に高い圧力のレベルを有している。一方、圧力状態364は、排気ガス(FG)の圧力状態364であり、3つの圧力状態360、362、および364のうちで最も低い圧力のレベルを有している。それゆえ、PAの圧力状態360における圧力は、SAの圧力状態362およびFGの圧力状態364の両方における圧力に対してより高い。一方、SAの圧力状態362における圧力は、FGの圧力状態364における圧力よりも高いが、PAの圧力状態における圧力よりも低い。そして、FGの圧力状態364における圧力は、PAの圧力状態およびSAの圧力状態の両方における圧力によりも低い。
【0014】
図2Eは、従来の4つの区画領域を有する再生式の空気予熱器410の上面図である。4つの区画領域を有する再生式の空気予熱器410においては、シール432、433、434、および435が、提供されて空気予熱器410の内側を4つの圧力状態460、462、463、および464に分割する。圧力状態460は、PAの圧力状態460であり、一般的には、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで最も高い圧力のレベルを有している。圧力状態462および463は、SAの圧力状態462、463であり、両者は等しい圧力を有している(そして、一般的には、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで2番目に圧力が高い)。一方、圧力状態464は、FGの圧力の状態464であり、4つの圧力状態460、462、463、および464のうちで最も低い圧力のレベルを有している。
【0015】
図2Dおよび2Eにおいて、破線の矢印(「流れ」と記されている)は、より高い圧力状態から比較的低い圧力状態へのガスの流れを描写している。具体的には、従来の3つの区画領域を有する再生式の空気予熱器310において、図2Dに示されるように、PAの圧力状態360およびSAの圧力状態362の両方からFGの圧力状態364への空気の漏れが生ずる。同様にして、従来の4つの区画領域を有する再生式空気予熱器410において、図2Eに示されるように、SAの圧力状態462および463の両方から、FGの圧力状態464へ空気の流れが生ずる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
それゆえ、上述のように、図2C、2D、および2Eを参照して、空気の漏れは、未だに従来の空気予熱器において生じている。それは、空気の漏れを防止しようとして設計されたシールを追加した後においてもそうである。したがって、空気の漏れを実質的に減少させるおよびもしくは効果的に最小化する空気予熱器を開発することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
以下に説明される側面に従って、第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間で熱伝達を行なうための熱交換器が提供される。その熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態と、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態と、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態と、第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有している。熱交換器はさらに、ハウジングの範囲内に配置される熱交換要素を備えている。半径方向のシールは、ハウジングと加熱要素との間に配置される。当該シールは、第1の入口の圧力状態と第2の出口の圧力状態との間、および第2の入口の圧力状態と第1の出口の圧力状態との間に配置される半径方向の圧力状態を画定する。軸方向のシールはさらに、ハウジングと加熱要素との間に配置され、第1の入口および出口の圧力状態、および第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定する。第3のガスの流れは、半径方向および軸方向の圧力状態において提供され、第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間の漏れを減少させる。
【0018】
以下に説明される側面に従って、熱交換器を通過する第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間のガスの漏れを減少させるための方法が提供される。当該方法は、熱交換器を提供するステップを備える。当該熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態と、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態と、第2ガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態と、第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有するハウジングを備えている。熱交換器はさらに、ハウジングの中に配置される熱交換要素を備えている。ハウジングと加熱要素との間に、第1の入口の圧力状態と第2の出口の圧力状態との間、および第2の入口の圧力状態と第1の出口の圧力状態との間に配置される、半径方向の圧力状態を画定する半径方向のシールが配置される。また、ハウジングと加熱要素との間に、第1の入口および出口の高い圧力状態の間、並びに第2の入口および出口の高い圧力状態の間に配置される、軸方向の圧力状態を画定する軸方向のシールが配置される。その方法はさらに、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に対して第3のガスの流れを提供して、第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間の漏れを減少させる第3の流れを提供するステップを備える。
【0019】
上述したものおよび他の特徴は、以下の図面および詳細な説明により例示される。
【0020】
今や図面を参照して、同様な要素に対しては同様の参照番号が振られている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】図1Aは、従来技術にかかる空気予熱器の斜視図である。
【図1B】図1Bは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図1C】図1Cは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図1D】図1Dは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2A】図2Aは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2B】図2Bは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2C】図2Cは、従来技術にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図2D】図2Dは、従来技術にかかる空気予熱器の上面図である。
【図2E】図2Eは、従来技術にかかる空気予熱器の上面図である。
【図3】図3は、本発明の一具体例である実施例にかかる空気予熱器の一部分の断面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一具体例である別の代替的な実施例にかかる空気予熱器の上面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の一具体例であるさらに別の代替的な実施例にかかる空気予熱器の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に開示されるものは、再生式の熱交換器であり、より具体的には、発電プラントのための再生式の空気予熱器である。当該発電プラントは、酸素により燃焼させる発電プラントであるかもしれないし、空気により燃焼させる発電プラントであるかもしれないし、細かく粉砕された石炭の発電プラントであるかもしれないし、もしくは循環する流動層の発電プラントであるかもしれないし、二酸化炭素を捕獲する発電プラントであるかもしれないしそうでないかもしれない。本発明が発電プラントに関連づけられて示され説明される一方で、本発明はそのような再生式の熱交換器をその他の適用に用いることも熟慮している。
【0023】
今や図面を参照しながら詳細に説明されるが、例えば、熱交換器は例示的な具体例に従った空気予熱器である。その例示的な具体例は、熱交換器の空気側からガス側への空気の漏れを実質的に減少させるおよびもしくは効果的に最小化するが、本発明はそれによって限定されるものではない。この特徴は、殊に、加熱炉もしくはその他の化石燃料のシステムからの排気ガスに対して空気の流れや追加を限定するために有効である。それは、排気ガスの流れが熱交換器を通り抜ける際に、空気が排気ガスに漏れる結果として起きることである。排気ガスに対する酸素の追加は、熱交換器のガス側の排出口の下流に位置する燃焼後の二酸化炭素の捕獲システムにおいて用いられるCO2捕獲溶媒の寿命および性能にとって有害である。
【0024】
図3を参照すると、例示的な具体例に従った再生式の空気予熱器500は、ハウジング514に設置されている回転可能なローター512を有している。ローター512は、熱交換要素を有しており、ローターポスト518を有しており、ハウジング514の内側の空間に配置される。軸方向のシール220、222および半径方向のシール224、226、228、および230は、ローター512とハウジング514との間の様々な位置に配置される。具体的には、軸方向のシール220、222、および半径方向のシール224、226、228、および230は、ハウジング514の内側の表面からローター512の内側に向かって延伸し、内側の隙間595の範囲内において配置され、図3に示されるように、空気予熱器500の空気部分38における燃焼用空気の流れ34のうち、排気ガス部分40における排気ガスの流れ28に入り込む量を減少させる。さらに、軸方向のシール222および半径方向のシール224は、熱い排気ガスの入口124を通って排気ガスの流れ28を受ける排気ガスの入口の圧力状態520を画定する。同様に、軸方向のシール220および半径方向のシール230は、排気ガスの出口の圧力状態522を画定する。圧力状態522から、排気ガスの流れ28はローター512を通り抜けて、冷却された排気ガスの出口126を通って排出される。さらに、軸方向のシール220および半径方向のシール228は、空気の入口の圧力状態526を画定する。圧力状態526は、冷たい空気の入口130を通った燃焼用空気の流れ34を受ける。そして、軸方向のシール222および半径方向のシール226は、空気の出口の圧力状態528を画定する。圧力状態528から、空気の流れ34は、ローター512を通り抜けて、加熱された空気の出口132を通って排出される。軸方向のシール220および222はさらに、軸方向の圧力状態530を画定する。一方、半径方向のシール224および226はさらに、熱い半径方向の圧力状態535を画定する。半径方向のシール228および230は、冷たい半径方向の圧力状態536を画定する。
【0025】
さらに図3を参照して、例示的な具体例に従った空気予熱器500はさらに、再循環する排気ガスを空気予熱器500に対して供給する配管もしくはダクトのシステム540を有している。再循環する配管系540は、排出のためのファン545、発電プラントの主な排気ガスの排出部分に対して連結されたインテーク(図示せず)を有している。具体的には、排出のためのファン545は、空気予熱器500の下流から冷却された排気ガスを受ける。そして、ファン545は、冷却された排気ガスを再循環する排気ガス(RFG)として配管系540に供給する。より具体的には、RFGは、再生式の空気加熱器により冷却されて、再生式の空気加熱器の下流に設置されたプロセスの流れをきれいにする装置により除去される微粒子およびガス状の放出物を有している排気ガスである。このプロセスの流れをきれいにする装置は、一般的には、固体の微粒子を除去する乾燥した静電気の集塵装置もしくはバグハウス、ガス状の放出物を除去する排気ガス洗浄機、およびもし必要ならば、選択的に固体およびガス状の放出物を除去する湿った静電気の集塵装置を有している。排出のためのファン545は、RFGをRFG供給ライン550に供給する。このRFGは、RFGの半径方向の入口552および553に供給される。それは、熱い半径方向の圧力状態535および冷たい半径方向の圧力状態536の各々と、半径方向の供給ライン554および559の各々を通して流体的につながっている。そのRFGはまた、RFGの軸方向の入口556に対して、図3に示されるように、軸方向の供給ライン554を通して、軸方向の圧力状態530と流体的につながった状態で、供給される。
【0026】
例示的な具体例において、以下に非常に詳細に説明される圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552および553、並びにRFGの軸方向の入口556におけるRFGの各々の圧力を維持する。その結果として、空気予熱器500の空気部分38および排気ガス部分40の間の例えば差圧は、予め決められた値に維持される。具体的には、例示的な具体例に従った圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552および553並びにRFGの軸方向の入口556におけるRFGの各々の圧力を制御する。その結果として、これらの圧力は、空気予熱器の第2の空気(SA)部分において存在する圧力以上に実質的に維持される。その結果として、SAの圧力状態およびもしくは第1の空気(PA)の圧力状態から空気予熱器500の排気ガスの圧力状態へと漏れる空気は、実質的に減少されおよびもしくは効果的に最小化される。それについては、以下において図4Aおよび4Bを参照しながら、さらに詳細に説明される。軸方向のシール220、222および半径方向のシール224、226、228、230の下を漏れ伝わって排気ガスの流れの中に入る流体は、冷却された排気ガスである。当該排気ガスは、空気予熱気の第1および第2の空気領域を通って流れる空気よりも、実質的に少ない分子状酸素を含んでいる。より具体的には、空気予熱器の第1および第2の空気領域を通る空気のながれは、典型的には(重量に関して)名目上23パーセントの濃度の酸素を含んでいる。一方、冷却された排気ガスは、典型的には名目上3乃至5パーセントの酸素の濃度を含んでいる。それゆえ、空気予熱器500を離れていく排気ガスは、空気の流れの中に存在する分子状酸素が豊富ではない。そして、結果として、空気予熱器の下流側に位置する酸素感受性の排気ガスをきれいにする装置に対する悪影響は、不利なものではない。なお、上述の排気ガスをきれいにする装置は、二酸化炭素を除去する装置を有しているが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0027】
さらに図3を参照して、例示的な具体例に従う各々の圧力制御部分は、圧力センサ560、561、563、空気の入口の圧力センサ563、圧力制御器570、572、574、およびRFGを供給する調整弁564、565,566を有している。例示的な具体例においては、半径方向にRFGを供給する調整弁564、565、および軸方向にRFGを供給する調整弁566は、各々の圧力制御器570、572、574により供給される制御信号に反応して開いたり閉じたりするモーターにより制御される調整弁である。それによって、各々の制御信号は、熱い半径方向の圧力状態535と空気の入口の圧力状態526との間の差圧567、冷たい半径方向の圧力状態536と空気の入口の圧力状態526との間の差圧568、および軸方向の圧力状態530と空気の入口の圧力状態526との間の差圧569を示している。熱い半径方向の圧力状態535における圧力が空気の入口の圧力状態526における圧力以上であることを確実にするために、RFGの半径方向の入口552における圧力を制御するために、半径方向の圧力センサ560および空気の入口の圧力センサ563は、第1の差圧の信号567を供給する各々の圧力を検出する。第1の差圧の信号567は、半径方向のRFGを供給する調整弁564の作動を制御するために用いられる。半径方向にRFGを供給する調整弁564の位置は、その後、第1の差圧の信号567に従って調整される。それによって、RFGの半径方向の入口552における圧力を、望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。同様にして、冷たい半径方向の圧力状態536における圧力が空気の入口の圧力状態526における圧力以上になることを確実にするために、RFGの半径方向の入口553における圧力を制御するために、半径方向の圧力センサ561および空気の入口の圧力センサ563は、第2の差圧の信号568を供給する各々の圧力を検出する。第2の差圧の信号568は、半径方向にRFGを供給する調整弁565の作動を制御するために用いられる。半径方向にRFGを供給する調整弁565の位置は、その後に、第2の差圧の信号568に従って調整される。それによって、RFGの半径方向の入口553における圧力を、望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。同様のやり方において、軸方向の圧力状態530における圧力を空気の入口の圧力状態526以上にすることを確実にするために、RFGの軸方向の入口556における圧力を制御するために、軸方向の圧力センサ562および空気の入口の圧力センサ563は、第3の差圧の信号569を供給する各々の圧力を検出する。第3の差圧の信号569は、軸方向にRFGを供給する調整弁566の作動を制御するために用いられる。軸方向にRFGを供給する調整弁566の位置は、その後に、第3の差圧の圧力信号569に従って制御される。それによって、RFGの軸方向の入口552における圧力を望ましい値、もしくは代替的に望ましい範囲内に維持する。
【0028】
例示的な具体例において、半径方向にRFGを供給する調整弁564およびもしくは軸方向にRFGを供給する調整弁566に対して信号を供給する別々の要素は、例えば、分散制御システム(DCS)、制御器もしくはプロセッサであり、圧力の差におけるインテリジェントおよびもしくは可変の制御を提供する。例示的な具体例において、例えば、望ましい値もしくは範囲は、固定されるか、プログラミングが可能であるか、もしくはオペレーターが調整することができるかもしれない。さらに、プラントの負荷における変化は、圧力制御システムの使用を通じて提供される。それは、図3を参照しながら以下にさらに詳細に説明されるが、当該システムは、空気予熱器500の空気側とガス側との間の適正な差圧を監視するとともに維持し、空気のガス側への流れが効果的に制御されることを確実にする。
【0029】
例示的な具体例に従った空気予熱器500は、再生式の空気予熱器500であり、より具体的には、図3を参照しながら上述されたように、回転する再生式の空気予熱器500である。それに加えて、例示的な具体例に従った空気予熱器は、図4Aにおいて示されるように、3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600である。代替的な例示的具体例において、回転する再生式の空気予熱器500は、図4Bに示されるように、4つの区分領域を有する再生式の空気予熱器700である。代替的な例示的具体例は、上述したタイプもしくは形状の熱交換器に限られないということは、注意されるべきである。例えば、代替的な例示的具体例は、2つの区分領域の再生式の空気予熱器を含む。
【0030】
今や図4Aを参照して、3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600は、第2の空気の圧力状態605、排気ガスの圧力状態610、および第1の空気の圧力状態620を有する。例示的な具体例に従った3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600はさらに、図4Aに示されるように、中間の圧力状態615を有する。
【0031】
3つの区分領域を有する再生式の空気予熱器600において、シール632、634、および636は、空気予熱器600の内側を、第2の空気の圧力状態605、排気ガスの圧力状態610、および第1の空気の圧力状態620に分割する。一方、シール634および636は、シール640および650に沿って、図4Aに示されるように、RFGの圧力状態620を画定する。
【0032】
図3を参照しながら細かい詳細に渡って上述したように、圧力制御部分は、RFGの半径方向の入口552およびRFGの軸方向の入口556に供給されるRFGの圧力を維持する。その結果として、空気予熱器600の空気部分38と排気ガス部分40との間の圧力差は、予め決められた値に維持される。具体的には、図4Aを参照して、例示的な具体例に従った圧力制御部分は、RFGの圧力を維持する。その結果として、RFGの圧力状態615における圧力は、実質的に第2の空気の圧力状態605における圧力と等しい。しかしながら、代替的な例示的具体例において、RFGの圧力は、第2のおよびもしくは第1の空気の区分領域における圧力よりもわずかに高い。その結果として、再循環する排気ガスの排気ガス領域への流れは、第1および第2の空気領域への流れと同様に、効果的に半径方向および軸方向のシールの下を通過する空気の排気ガスへの流れをゼロまで減少させる。
【0033】
その結果として、例示的な具体例に従った空気予熱器600において、第1の空気の圧力状態620と、第2の空気の圧力状態、RFGの圧力状態615、および排気ガスの圧力状態610の各々との間の差圧は、次のようになる。すなわち、第2の圧力状態605に隣接する排気ガスの圧力状態615の一部分におけるRFGの圧力は、一般的に、第1の圧力状態620に隣接する排気ガスの圧力状態615の一部分におけるRFGの圧力よりも低い。それゆえ、排気ガスの圧力状態615の各々の部分における排気ガスの圧力は、第1もしくは第2の各々の空気の静圧よりも高い。したがって、シールの下を通過するいかなる漏れも、RFGの圧力状態615から第1の空気の圧力状態620、第2の空気の圧力状態605、およびもしくは排気ガスの圧力状態610へのRFGである。それに加えて、RFGとFGとを分離するシールに渡る差圧を減少させることによって、漏れの量を減少させることができる。
【0034】
したがって、空気の漏れ、例えば、第1の空気の圧力状態620およびもしくは第2の空気の圧力状態605の各々から、排気ガス610への第1の空気およびもしくは第2の空気の漏れは、例示的な具体例に従った空気予熱器において実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される。
【0035】
図4Bを参照して、例示的な具体例に従った4つの区分領域を有する再生式の空気予熱器700は、例えば、第1の空気の圧力状態705、第1の第2の空気の圧力状態710および第2の第2の空気の圧力状態720、排気ガスの圧力状態725、および例えばRFGの圧力状態730などのような中間の圧力状態のうちの少なくとも一つを有している。例示的な具体例において、シール735、740、745、および750は、空気予熱器700の内側を、第1の空気の圧力状態705、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、および排気ガスの圧力状態725に分割する。一方、シール745および750は、シール755および760と一緒になって、RFGの圧力状態730をそれらの間に画定する。
【0036】
図4Aを参照して細かく詳細に上述したように、例示的な具体例に従った空気予熱器700において、第1の空気の圧力状態735は、最も高い圧力状態を有している。同様に、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、およびRFGの圧力状態730は、実質的に等しい圧力を有しており、その両方とも第1の空気の圧力状態735の圧力よりも低いが排気ガスの圧力状態725の圧力よりも高い。一方、排気ガスの圧力状態725は、第1の空気の圧力状態735、第1の第2の空気の圧力状態710、第2の第2の空気の圧力状態720、およびRFGの圧力状態730の各々よりも低い圧力を有している。その結果として、第1の空気の圧力状態735は、例示的な具体例に従った空気予熱器700の中で排気ガス725から隔離されている。排気ガスの圧力状態725はさらに、第1の第2の空気の圧力状態710および第2の第2の空気の圧力状態720の両方から隔離されている。その隔離は、それらの間に配置されるRFGの圧力状態730によるものである。
【0037】
したがって、空気の漏れ、例えば、第1の空気およびもしくは第2の空気の第1の空気の圧力状態735、第1の第2の空気の圧力状態710、およびもしくは第2の第2の空気の圧力状態720から、排気ガスの圧力状態725への漏れは、例示的な具体例に従った空気予熱器700において実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される。
【0038】
それゆえ、ここで説明される例示的な具体例に従った回転する再生式の空気予熱器は、少なくとも実質的に減少されるかおよびもしくは効果的に最小化される空気の漏れという利点を提供する。それゆえ、当該空気予熱器は、空気予熱器を離れていく排気ガスの中の分子状酸素の濃縮を廃絶することができる。その結果として、発電プラントのガス処理システムの要素に対するサイズおよびもしくは発電力の要求は、実質的に減少され、それにより、製造、運転、および保守の費用における実質的な減少をもたらすことができる。
【0039】
代替的な例示的具体例は、上述されたものに限定されない、ということは注意されるべきだろう。例えば、別の代替的な例示は、発電プラントのための空気予熱器における空気の漏れを減少させる方法を提供する。より具体的には、当該方法は、空気の圧力状態における燃焼用空気を受けるステップ、排気ガスの圧力状態における排気ガスを受けるステップ、および再循環する排気ガスを、空気の圧力状態および排気ガスの圧力状態の間に配置される再循環される排気ガスの圧力状態に供給するステップを備える。その排気ガスは、燃焼用空気よりも少ない分子状酸素を含んでいる。その結果として、排気ガスの圧力状態に漏れ出す燃焼用空気の量は、実質的に減少しおよびもしくは効果的に最小化される。
【0040】
代替的な例示的具体例は、いかなるタイプの発電プラントにおいて用いられるものに限定されない。例えば、説明する目的で、空気予熱器は酸素燃焼ボイラーに限定的に言及して説明してきた。しかしながら、空気予熱器は、従来の例えば非酸素燃焼ボイラーにおいて用いられるかもしれない。同様に、二酸化炭素を捕獲する準備ができているボイラーもそうである。一方、代替的な例示的具体例は、それらに限定されるものではない。
【0041】
本発明の具体例が熱交換器500の中を流れる空気および排気ガスなどのような特定のガス28、34を有するものとして説明されてきた一方で、いかなるガスがいかなるガスによって加熱されもしくは冷却されるかもしれないことを、人は理解するだろう。さらに、軸方向の圧力状態530および半径方向の圧力状態535、536に対して供給されるガスはいかなるガスであるかもしれないので、そのガスの成分は例えば酸素などの求められていない要素を少量持っているか、あるいは全く持っていない。そういった求められていない要素は、ガス28、34の中に流れ込み、熱交換器500を通り抜けていく。
【0042】
本発明が様々な例示的な具体例を参照して説明されてきた一方で、本発明の技術的思想の範囲内において、様々な変形が行なわれ各要素が等価物によって代替されるかもしれない、ということは当業者によって理解されるだろう。それに加えて、本発明の技術的思想の範囲内において、多くの修正が行なわれて、特定の状況や材料が本発明の教示に適用されるかもしれない。それゆえ、本発明は本発明を実施するために熟慮されたベストモードとして開示された特定の具体例に限定されるものではなく、本発明は添付されているクレームの範囲内に入る全ての具体例を含むだろう、ということが意図されている。
【符号の説明】
【0043】
10…従来の空気予熱器、12…ローター、14…ハウジング、16…パーティション、18…ローターポスト、20…区画領域、22…バスケットアセンブリー、24…排気ガスの入口、26…排気ガスの出口、28…排気ガスの流れ、30…空気の入口、32…空気の出口、34…空気の流れ、36…扇形、38…空気部分、40…排気ガス部分、42…熱交換要素、44…冷たい先端部分、46…熱い先端部分、95…内側の隙間、110…従来の空気予熱器、112…ローター、114…ハウジング、118…ローターポスト、124…排気ガスの入口、126…排気ガスの出口、130…空気の入口、132…空気の出口、195…内側の隙間、220…シール、222…シール、224…シール、226…シール、228…シール、230…シール、310…従来の空気予熱器、332…シール、334…シール、336…シール、360…圧力状態、362…圧力状態、364…圧力状態、410…従来の空気予熱器、432…シール、433…シール、434…シール、435…シール、460…圧力状態、462…圧力状態、463…圧力状態、464…圧力状態、500…空気予熱器、512…ローター、514…ハウジング、518…ローターポスト、520…圧力状態、522…圧力状態、526…圧力状態、528…圧力状態、530…圧力状態、535…圧力状態、536…圧力状態、540…配管システム、545…排出のためのファン、550…RFG供給ライン、552…RFGの半径方向の入口、553…RFGの半径方向の入口、554…半径方向の供給ライン、556…RFGの軸方向の入口、559…半径方向の供給ライン、560…圧力センサ、561…圧力センサ、562…軸方向の圧力センサ、563…空気の入口の圧力センサ、567…差圧、568…差圧、569…差圧、564…調整弁、565…調整弁、566…調整弁、570…圧力制御器、572…圧力制御器、574…圧力制御器、600…空気予熱器、605…圧力状態、610…圧力状態、615…圧力状態、620…圧力状態、632…シール、634…シール、636…シール、640…シール、650…シール、700…空気予熱器、705…圧力状態、710…圧力状態、720…圧力状態、725…圧力状態、730…圧力状態、735…シール、740…シール、745…シール、750…シール、755…シール、760…シール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間で熱伝達を行なうための熱交換器であって、
第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態、および第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態を有するハウジングと、
ハウジングの内部において配置される熱交換要素と、
第1の入口の圧力状態および第2の出口の圧力状態の間と、第2の出口の圧力状態および第1の出口の圧力状態の間とに配置される半径方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される半径方向のシールと、
第1の入口および出口の圧力状態と、第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素との間に配置される軸方向のシールと
を備え、
第3のガスの流れが、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に供給され、第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間における漏れを減少させる
熱交換器。
【請求項2】
前記熱交換要素は、ローターポストを軸としてその周りを回転する
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記熱交換器は、再生式の空気予熱器である
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第1のガスの流れは空気の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの排気ガスの流れである
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第3のガスは、燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項4に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1のガスの流れは実質的に酸素の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからのガスの流れである
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記第3のガスは、燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項6に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記第3のガスを半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に供給する配管システムをさらに備える
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記第3のガスの流れは、前記第1のガスの流れの圧力と少なくとも同じ圧力において供給される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記第3のガスの流れは、前記第1のガスの流れよりも高い圧力において供給される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記半径方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測する半径方向の圧力センサと、
前記軸方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測する軸方向の圧力センサと、
前記第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測する第1のガスの圧力センサと、
前記半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする半径方向の調整弁と、
前記軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする軸方向の調整弁と
をさらに備える請求項1に記載の熱交換器。
【請求項12】
前記半径方向の圧力状態は、熱い半径方向の圧力状態および冷たい半径方向の圧力状態を有し、
前記熱い半径方向の圧力状態の圧力を示す熱い半径方向の圧力を計測する熱い半径方向の圧力センサと、
前記冷たい半径方向の圧力状態の圧力を示す冷たい半径方向の圧力を計測する冷たい半径方向の圧力センサと、
軸方向の圧力状態の圧力を示す軸方向の圧力を計測する軸方向の圧力センサと、
第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測する第1のガスの圧力センサと、
熱い半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、熱い半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする熱い半径方向の調整弁と、
冷たい半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、冷たい半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする冷たい半径方向の調整弁と、
軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする軸方向の調整弁と
をさらに備える請求項1に記載の熱交換器。
【請求項13】
前記第1のガスの流れが前記第2のガスの流れの中に漏れる結果として、酸素が第2のガスの流れに付加され、第2の入口の圧力状態から第2の出口の圧力状態へと通過する前記第2のガスの流れは最小化される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項14】
熱交換器を通過する第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間のガスの漏れを減少させるための方法であって、
熱交換器を供給するステップを備え、
前記熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態、および第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有するハウジングと、ハウジングの内部に配置される熱交換要素と、第1の入口の圧力状態および第2の出口の圧力状態の間、および第2の入口の圧力状態および第1の出口の圧力状態の間に配置される半径方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される半径方向のシールと、第1の入口および出口の圧力状態の間、第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される軸方向のシールとを有し、
第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間の漏れを減少させるために、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に第3のガスの流れを供給するステップを備える方法。
【請求項15】
前記熱交換要素はローターポストを軸としてその周りを回転する
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記熱交換器は空気予熱器である
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のガスの流れは空気の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの排気ガスの流れであり、前記第3のガスは燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のガスの流れは実質的に酸素の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの再循環するガスの流れであり、前記第3のガスの流れは燃焼システムからの再循環する排気ガスの流れである
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のガスの流れが前記第2のガスの流れの中に漏れる結果として、酸素が第2のガスの流れに付加され、前記熱交換器を通過する前記第2のガスの流れは最小化される
請求項14に記載の方法。
【請求項20】
半径方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測するステップと、
軸方向の圧力状態の圧力を示す軸方向の圧力を計測するステップと、
第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測するステップと、
半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して半径方向の圧力状態の圧力を調整し、半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものとするステップと、
軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して軸方向の圧力状態の圧力を調整し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものとするステップと
を備える請求項14に記載の方法。
【請求項1】
第1のガスの流れと第2のガスの流れとの間で熱伝達を行なうための熱交換器であって、
第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態、および第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態を有するハウジングと、
ハウジングの内部において配置される熱交換要素と、
第1の入口の圧力状態および第2の出口の圧力状態の間と、第2の出口の圧力状態および第1の出口の圧力状態の間とに配置される半径方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される半径方向のシールと、
第1の入口および出口の圧力状態と、第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素との間に配置される軸方向のシールと
を備え、
第3のガスの流れが、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に供給され、第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間における漏れを減少させる
熱交換器。
【請求項2】
前記熱交換要素は、ローターポストを軸としてその周りを回転する
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記熱交換器は、再生式の空気予熱器である
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第1のガスの流れは空気の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの排気ガスの流れである
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第3のガスは、燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項4に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1のガスの流れは実質的に酸素の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからのガスの流れである
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記第3のガスは、燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項6に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記第3のガスを半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に供給する配管システムをさらに備える
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記第3のガスの流れは、前記第1のガスの流れの圧力と少なくとも同じ圧力において供給される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記第3のガスの流れは、前記第1のガスの流れよりも高い圧力において供給される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記半径方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測する半径方向の圧力センサと、
前記軸方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測する軸方向の圧力センサと、
前記第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測する第1のガスの圧力センサと、
前記半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする半径方向の調整弁と、
前記軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする軸方向の調整弁と
をさらに備える請求項1に記載の熱交換器。
【請求項12】
前記半径方向の圧力状態は、熱い半径方向の圧力状態および冷たい半径方向の圧力状態を有し、
前記熱い半径方向の圧力状態の圧力を示す熱い半径方向の圧力を計測する熱い半径方向の圧力センサと、
前記冷たい半径方向の圧力状態の圧力を示す冷たい半径方向の圧力を計測する冷たい半径方向の圧力センサと、
軸方向の圧力状態の圧力を示す軸方向の圧力を計測する軸方向の圧力センサと、
第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測する第1のガスの圧力センサと、
熱い半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、熱い半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする熱い半径方向の調整弁と、
冷たい半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、冷たい半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする冷たい半径方向の調整弁と、
軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して開いた位置および閉じた位置の間で作動し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものにする軸方向の調整弁と
をさらに備える請求項1に記載の熱交換器。
【請求項13】
前記第1のガスの流れが前記第2のガスの流れの中に漏れる結果として、酸素が第2のガスの流れに付加され、第2の入口の圧力状態から第2の出口の圧力状態へと通過する前記第2のガスの流れは最小化される
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項14】
熱交換器を通過する第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間のガスの漏れを減少させるための方法であって、
熱交換器を供給するステップを備え、
前記熱交換器は、第1のガスの流れを受けるための第1の入口の圧力状態、第1のガスの流れを排出するための第1の出口の圧力状態、第2のガスの流れを受けるための第2の入口の圧力状態、および第2のガスの流れを排出するための第2の出口の圧力状態とを有するハウジングと、ハウジングの内部に配置される熱交換要素と、第1の入口の圧力状態および第2の出口の圧力状態の間、および第2の入口の圧力状態および第1の出口の圧力状態の間に配置される半径方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される半径方向のシールと、第1の入口および出口の圧力状態の間、第2の入口および出口の圧力状態の間に配置される軸方向の圧力状態を画定するハウジングおよび熱交換要素の間に配置される軸方向のシールとを有し、
第1のガスの流れおよび第2のガスの流れの間の漏れを減少させるために、半径方向の圧力状態および軸方向の圧力状態に第3のガスの流れを供給するステップを備える方法。
【請求項15】
前記熱交換要素はローターポストを軸としてその周りを回転する
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記熱交換器は空気予熱器である
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のガスの流れは空気の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの排気ガスの流れであり、前記第3のガスは燃焼システムからの再循環する排気ガスである
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のガスの流れは実質的に酸素の流れであり、前記第2のガスの流れは燃焼システムからの再循環するガスの流れであり、前記第3のガスの流れは燃焼システムからの再循環する排気ガスの流れである
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のガスの流れが前記第2のガスの流れの中に漏れる結果として、酸素が第2のガスの流れに付加され、前記熱交換器を通過する前記第2のガスの流れは最小化される
請求項14に記載の方法。
【請求項20】
半径方向の圧力状態の圧力を示す半径方向の圧力を計測するステップと、
軸方向の圧力状態の圧力を示す軸方向の圧力を計測するステップと、
第1のガス空気の入口の圧力状態の圧力を示す第1のガスの圧力を計測するステップと、
半径方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して半径方向の圧力状態の圧力を調整し、半径方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものとするステップと、
軸方向の圧力および第1のガスの圧力の間の差圧に反応して軸方向の圧力状態の圧力を調整し、軸方向の圧力が第1のガスの圧力以上であることを確実なものとするステップと
を備える請求項14に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【公表番号】特表2012−526964(P2012−526964A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510803(P2012−510803)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/026619
【国際公開番号】WO2010/132143
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5400 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/026619
【国際公開番号】WO2010/132143
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5400 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】
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