説明

写真画像管理機能付き平型箱

【課題】デジタルカメラの撮影方向を検知できる及び写真データを入力してこの写真並びに撮影方向を地図上に定義して写真の撮影状況を知らせることができる写真管理ボックスを得る。
【解決手段】形状が長方形又は四角形の平型箱であり、表面の平板の中央部に前記カメラの三脚取付け雌ネジに取付けるための雄ネジを取付け可能な雌ネジを有したボックス本体部5と、ボックス本体部5を挟み込んで、ボックス本体部5をX軸方向に移動可能とする構造であり、側面の中央にレンズ中心を位置させるためのマーカ12を印字したガイドゲージ6とで構成する。ボックス本体部5にデジタルカメラが対象物を撮影する毎に、カメラのレンズの方向を撮影方向として算出し、かつカメラの撮影位置を取得する機能を備える。また、写真画像が撮影される毎に、該撮影時の前記撮影方向、前記撮影位置並びに撮影時の年月日時刻とを取得して、写真画像と共にこれらをメモリ部に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラの三脚取付け用ネジに、結合して用いる平型の写真画像管理機能付き平型箱に関する。
【背景技術】
【0002】
大雨、台風、地震等の災害が発生した場合は、その災害現場に担当者が出向いて、その状況をデジタルカメラ等で撮影する。そして、事務所等に戻ってその写真をパソコン等に入力して通信ネットワークを介して担当部署に送信して災害の状況を知らせている。
【0003】
このとき、撮影担当者は持参した地図から撮影位置を把握すると共に、撮影位置からの撮影方向を予測し、その撮影方向及び災害状況、周辺の状況等を手入力している。
【0004】
一方、近年は表示部、写真データ等の出力コネクタを備えたデジタルカメラもある。このようなデジタルカメラを用いて災害現場を撮影する場合もあった。
【0005】
また、このようなデジタルカメラを用いて旅先において景勝地を撮影して来て、後日自宅のパソコンを用いて、この写真画像を電子地図に貼り付けるようにする場合もあった。
【0006】
さらに、デジタルカメラには三脚取付け用の雌ネジが設けられており、三脚を取付けて撮影することが多い。
【0007】
さらに、近年は特許文献1(特開2002−229117号)のように、撮影により、被写体のデジタル画像と位置とを得て、これをプリントで出力し、このプリントの位置情報を元に画面の地図上に撮影位置を定義するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−229117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の手法は、災害現場の写真の位置、撮影方向を知らせるために地図から撮影位置と撮影方向を予測している。
【0010】
このため、知らせられた撮影位置、撮影方向が正確でなかったりして、再度現場に出向いて撮影しなければならない場合があった。
【0011】
また、デジタルカメラを購入した場合は、できるだけユーザは長く使用するのが一般的であり、近年販売されているGPS機能や通信機能付きデジタルカメラを再度購入することには抵抗がある。
【0012】
さらに、特許文献1のようなものは、撮影位置を地図上に示して写真管理できるが、撮影方向については予測でしか把握できない。
【0013】
また、撮影個所はズームで撮影したりするのが一般的であるが、その撮影範囲は地図上からは容易に把握できない。
【0014】
本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、デジタルカメラ(単にカメラともいう)の三脚取付けネジに取付けるだけで、デジタルカメラの撮影方向、撮影位置、撮影範囲等を地図上に表示できる汎用性の高い写真管理ボックスを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の写真画像管理機能付きの平型箱は、カメラが撮影した写真画像、年月日、時刻、前記写真画像の撮影条件をケーブルを介して出力するカメラに取付けられて使用される平型箱である。
【0016】
形状が長方形又は四角形の平型箱であり、表面の平板にの中央部に前記カメラの三脚取付け雌ネジに取付けるための雄ネジを取り付け可能な雌ネジを有した本体部と、
前記本体部を挟み込んで、該本体部をX軸方向に移動可能とする構造であり、側面の中央にレンズ中心を位置させるためのマーカを印字したガイドゲージと
からなり、
前記本体部は、
前記カメラが対象物を撮影する毎に、カメラのレンズの方向を撮影方向として算出する撮影方向算出部と、
前記カメラの撮影位置を取得するGPS部と、
前記写真画像が撮影される毎に、該撮影時の前記撮影方向、前記撮影位置並びに撮影時の年月日時刻とを取得して、写真画像と共にこれらを一組にして記憶する手段と
を備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明によれば、デジタルカメラに取付けるだけでカメラの撮影位置、撮影方向並びに撮影範囲を取得して、これを写真画像と一組にして記憶できる。このため、どのようなデジタルカメラであっても、容易に撮影位置、撮影方向並びに撮影範囲を取得できる。
【0018】
従って、地図上に撮影位置と撮影方向と撮影範囲を重ね表示することができるので、撮影した写真画像がどこの範囲を撮影したかが分る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施の形態の写真管理ボックスの取付け斜視図である。
【図2】本実施の形態の地図上に撮影範囲を重ね表示したときの説明図である。
【図3】ボックス本体部5の裏側を説明するための斜視図である。
【図4】ガイドケース6の裏側を説明するための斜視図である。
【図5】ガイドケース6にボックス本体5を収納した写真管理ボックス1の裏面を説明する斜視図である。
【図6】ボックス本体部5の回路部を説明する説明図である。
【図7】撮影方向定義用座標系を説明する説明図である。
【図8】撮影方向付き画像作成プログラムの概略構成図である。
【図9】写真管理データを説明する説明図である。
【図10】RAM46の撮影方向付き地図画像Aiの生成を説明する説明図である。
【図11】ズーム無しとズーム有りの場合の撮影範囲の重ね表示を説明する説明図である。
【図12】表示画像選択部を説明する説明図である。
【図13】その他の実施の形態の説明図である。
【図14】パノラマ画像の撮影範囲の重ね表示を説明する説明図である。
【図15】パノラマ画像の撮影範囲の算出を説明するための説明図である。
【図16】撮影の軌跡表示を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は三脚取付け用雌ネジを利用した写真管理ボックスの取付け斜視図である。図1に示すように、三脚取付け用雌ネジを利用した写真管理ボックス1は、ボックス本体部5と、ガイドケース6とを組み合わせて形成した平行四角形(長方形又は正方形)の形状である。そして、ボックス本体部5の上面5aの中央に接続されるオスネジ14によってデジタルカメラ2と一体化ける構造になっている。
【0021】
また、ボックス本体部5とガイドケース6とはスライド構造になっており、ガイドケース6の一方の側部6aの上面中央には横線11が刻印され、側部6aの側面6cには横線11の個所を示す三角マーク12が刻印されている。これによって、デジタルカメラ2の種類によってレンズ2aの位置が相違していても常にこの三角マーク12、横線11にくるようにして、撮影方向を検知できるようにしている。
【0022】
また、ガイドケース6の裏面の中央には雌ネジ(図示せず)が設けられており、三脚3と一体化できるようにされている。
【0023】
ボックス本体5は、側面7にデジタルカメラ2の出力コネクタ8に接続されたケーブル9に接続するための接続コネクタ10と、出力用のコネクタ13を備えている。
【0024】
さらに、ガイドケース6の他方の側部6bには、ガイドケース5をオスネジ6f、6gで固定することが可能である。
【0025】
さらに、ガイドケース6の一方の側部6aは、折りたたみ可能で伸縮可能なアンテナ(GPS用及び通信用を兼ねる)を内蔵可能となっている。
【0026】
そして、本実施の三脚取付け用雌ネジを利用した写真管理ボックス1(以下写真管理ボックス1という)は、撮影方向Riと、撮影位置Gi等を取得することによって、並びにデジタルカメラ2から撮影時のズーム量(画角)を取得することによって、地図上に撮影位置Giと撮影範囲Hiを示すことを可能としている。図2においては、撮影位置G1においてデジタルカメラCa1でズーム無しの撮影範囲Hbとその撮影方向R1を地図上に表示している。また、撮影位置G2においてデジタルカメラCa2でズーム有りの撮影範囲Haとその撮影方向R2を地図上に表示している
図3はボックス本体部5の裏側を説明するための斜視図である。ボックス本体部5は図3に示すように裏側5bに表示部30、31を備えている。表示部30は主に地図上に撮影方向と撮影位置等を表示するために用いる。また、表示部31はタッチパネルを備えて操作用のキーを表示するために用いる。
【0027】
図4はガイドケース6の裏側を説明するための斜視図である。図4に示すように、ガイドケース6の裏側中央には三脚3に取り付けるための雌ネジ35が設けられている。
【0028】
また、ボックス本体部5の表示部30用の開口部36と、表示部31用の開口部37とを設けている。さらに、ガイドケース6の一方の側部16aにはデジタルカメラ2に取り付けるためのネジ14を収納する収納部17が設けられている。
【0029】
図5はガイドケース6にボックス本体5を収納した写真管理ボックス1の裏面を説明する斜視図である。
【0030】
図5に示すように、デジタルカメラ2から取り外して、表示部31に操作パネルを表示して、これらの操作パネルのキー操作で表示部30に地図上に撮影方向と撮影位置を表示することができることを示している。
【0031】
図6はボックス本体部5の回路部を説明する説明図である。
【0032】
図6に示すように、回路部39は、入出ポート40と、CPU部44と、表示器30(LCD)と、表示器3(LCD)と、ROM42と、通信部47(プロトコルはTC/IPプロト
コル及びLAN)と、GPS部48と、電子コンパス49と、地図データを記憶するためのメモリ45と、撮影画像を記憶するためのメモリ50と、RAM46と、ボックス座標が定義されたメモリ51等を備えている。これらは、バスラインに接続されている。また、出力用のコネクタ13を接続するための接続口40a、接続コネクタ10を接続するための接続口40bを備えている。
【0033】
前述のメモリ51は、X−Y座標系が定義されている。このX−Y座標系のX軸は、写真管理ボックス1のガイドケース6、ボックス本体5のX軸に平行に定義された座標系(ボックス座標系という)である。
【0034】
そして、このボックス座標系のX軸の中央をガイドケース6のマーカ12にあわせて垂直に縦線を引き、Y軸の中央から横線を引いた十字状の座標系(x−y:撮影方向定義用座標系)を予め定義している。
【0035】
また、ROM42には、各部を制御すると共に、図7に示すように、GPS部48が求めた位置を撮影位置Giとし、これを撮影方向定義用座標系の原点として定義する。
【0036】
そして、電子コンパス49が示している北、南、東、西軸を撮影方向定義用座標系に定義してx軸(マーカ方向)との角度θiを右周りで求め、この角度θiを撮影方向Riとした後に、これを撮影位置Giを含む地図上に定義し、デジタルカメラ2の現在の画角を読み込んで、この画角Maを撮影範囲Hiとして図2に示すように地図上に書込みする一方、これらを管理する管理情報の作成等を行う撮影方向付き画像作成プログラムを記憶している。
【0037】
図8は撮影方向付き画像作成プログラムの概略構成図である。表示器は、デジタルカメラ2の表示器を用いてもよいし、ボックス本体部の表示器30、31を用いてもよい。本実施の形態ではこれを総称して表示部という。
【0038】
図8に示すように、操作ボタン表示・解読部52と、カメラ条件読込部55と、撮影方向書込部56と、カメラ位置書込部57と、撮影範囲算出部58と、撮影範囲貼付部59と、軌跡作成部60と、写真管理データ作成部63等からなる。
【0039】
操作ボタン表示・解読部52は、ボックス本体部5が起動されると、ROM42から所定のアイコンを表示させ、このアイコンの選択を解読し、解読結果に基づいて各部を起動させる。
【0040】
スチル画像・カメラ条件読込部55は、起動に伴って、一定時間毎(100msec〜500msec)に現在のカメラ条件(レンズ種類、CCDのサイズ、画角・・・)を読み込んで、これをRAM46に記憶する。また、デジタルカメラ2においてシャッタがきられる毎に、その画像をメモリ50に記憶する。
【0041】
撮影方向書込部56は、電子コンパス49の現在の北軸の角度を読み込み、この角度とメモリ51の撮影方向定義用座標系(x−y座標)のマーカ方向のX軸との角度を求め、この角度を撮影方向Riとして定義する。
【0042】
カメラ位置書込部57は、GPS部からの現在位置Giを撮影方向定義用座標系の原点に定義する。
【0043】
撮影範囲算出部58は、カメラ条件に含まれている画角Maを読み込み、撮影方向Riを中心にしてこの画角を撮影方向定義用座標系(x−y座標)に定義する。すなわち、ズームに応じた撮影範囲Hiを算出して定義する。
【0044】
撮影範囲貼付部59は、撮影位置Riを含む地図をメモリ45から読み出して、この撮影位置に撮影範囲Hiを重ねた撮影範囲付き地をメモリ46に生成する。
【0045】
軌跡作成部60は、GPS位置が出力される毎に、これをメモリ46に蓄積して撮影位置を含む地図上につなげた画像を生成する。
【0046】
表示画像選択部61は、メモリ45から指定の地図を読み出して表示したり、メモリ50から撮影した写真(スチル画像)を表示したり、メモリ46の撮影方向付き地図画像を表示したり、メモリ46の軌跡付き地図を表示する。
【0047】
例えば、日本国全土の地図を表示し、選択された県の地図を表示し、県の地図上において選択された群、市、町、・・の順に表示する。そして、例えば丁程度の地図を表示したときに、撮影方向付きの地図画像として表示させる。
【0048】
写真管理データ作成部63は、スチル画像・カメラ条件読込部55からカメラ番号CA1とフイルム番号FEiと撮影条件(画角、ズーム率・・)を読み込むと共にGPS部からの年月日、時刻を読み込み、かつメモリ51に定義された撮影方向Hiを読み込む。また、スチル画像・カメラ条件読込部55でメモリ50に記憶されたスチール画像のアドレスSiを読み込み、かつ撮影範囲貼付部59で生成された撮影方向付き地図画像のアドレスAiを読み込む。そして、これらを写真管理データとしてマスクを施してメモリ46に記憶する(図9参照)。
【0049】
この写真管理データは図9にしめすように、例えばカメラ番号CAiと、年月日、時刻、フイルム番号と、撮影位置Giと、スチール画像Siのメモリ50の格納アドレスと、撮影条件Jiと、撮影方向付き地図画像のメモリ45の格納アドレスと、撮影範囲Hi等からなる。
【0050】
次に、上記説明の撮影方向付き地図画像Aiの生成について図10を用いて説明を補充する。図10においては、RAM46の撮影方向付き地図画像Aiの生成をレイヤー構造で説明する。
【0051】
撮影方向書込部56は、デジタルカメラ2においてシャッタがきられる毎に、図10(a)に示すようにカメラ位置書込部57によって第1のレイヤーに書き込まれた撮影位置Giを中心にして電子コンパス49が指し示している状態を(北軸、南軸、東軸、西軸)を定義(平面直角座標に変換して定義)する。
【0052】
次に、撮影方向書込部56は、マーカ12の方向riが定義されている撮影方向定義用座標系
(x−y座標系)の第2のレイヤー(図10(b))と、第1のレイヤーとを重ねた第3のレイヤーを得る(図10(c)。
【0053】
そして、第3のレイヤーにおいて、南軸からのマーカ12の方向riの角度θiを求め、北軸と南軸をy軸、東軸と西軸とをx軸にあわせると共に、マーカ12の方向riの撮影方向Ri(角度θi―180°)を定義する(図10(d)。
【0054】
この撮影方向Riは、撮影方向用レイヤーに撮影方向Riのポリゴンを撮影方向Riに合うように撮影位置Giを基準にして回転させて定義する。
【0055】
そして、カメラアイコンが撮影方向Riに合うように重ねる。撮影方向Riに重ねるには、カメラアイコンレイヤーにカメラアイコンのレンズの向きが撮影方向Riに合うようにカメラアイコンを定義する。
【0056】
また、撮影範囲算出部59がデジタルカメラの画角を読み込み、撮影位置Giを基準にして撮影方向Riに沿って、画角を定義する(図10(e)参照)。例えば、画角が80度の場合は、一方の角度を40度、他方の角度を40度として撮影方向Riを中心にした点線を第3のレイヤーに書き込む。そして、この両方の点線の範囲を撮影範囲Hiとして地図上にこれを重ねて表示する。この撮影範囲Hiの点線は、撮影範囲レイヤーに書き込まれる。軌跡は軌跡レイヤーに書き込まれる。
【0057】
従って、地図上に撮影方向と撮影範囲Hiが表示されるので、図10(f)に示す写真がどの範囲を撮影したかが直に分る。
【0058】
このため、図11及び図12に示すように利用できる。例えば、位置Gaiでズーム無しにして図11(a)に示す写真を得て、位置Gbiでズーム有りにして図11(b)に示す写真を得たとすると、本実施の形態のプログラムによって地図上に撮影範囲Ha、Hbを表示されるので、必要とする撮影方向及び撮影範囲の写真を得たかが分る。
【0059】
また、地図上に撮影方向と撮影範囲が表示されるので、写真を見ながら撮影範囲、撮影方向を確認できる。
【0060】
図12は表示画像選択部を説明する説明図である。表示画像選択部は、地図選択工程73が指定された地図(例えば尺度100km、20km、10km、1km)を画面に表示する。撮影方向、撮影範囲は10mの地図に表示するのが好ましい。
【0061】
また、選択工程71が撮影位置が指定されると、撮影位置及び撮影方向で傾けられたカメラポリゴンレイヤを選択してサイズ合わせ工程72に渡す。また、撮影方向が選択されると、撮影方向矢印が書き込まれている撮影方向レイヤを選択してサイズ合わせ工程72に渡す。
【0062】
また、撮影範囲が指定されると、撮影範囲が書き込まれた撮影範囲レイヤを選択してサイズ合わせ工程72に渡す。また、軌跡が選択されると、軌跡レイヤを選択してサイズ合わせ工程72に渡す(図16参照)。サイズ合わせ工程72は、引き渡されたレイヤの画像を表示サイズに合わせて拡大する。
【0063】
重ね工程74は、選択工程で選択されて拡大された画像を選択された地図に重ね合わせて表示させる。
【0064】
なお、本実施の形態は、図13に示すようなパナラマ画像に対しても撮影範囲を地図上に表示することが可能である。
【0065】
図13(a)は撮影方向θcで撮影範囲Hcのときの写真画像であり、図13(b)は撮影方向θaで撮影範囲Haのときの写真画像であり、図13(c)は撮影方向θbで撮影範囲Hbのときの写真画像である。
【0066】
そして、これらの写真をデジタルカメラが図13(d)に示すようにパノラマ画像を生成すると、図14に示すように、撮影範囲Hcと撮影範囲Haと撮影範囲Hbとを合成した撮影範囲(合成撮影範囲)を作成して地図上に表示する。合成撮影範囲は、図15に示すように同じ撮影位置Giから撮影範囲Hc、Ha、Hbが書き込まれている場合は、Hcの端線HcaからHbの端線までを合成撮影範囲Hbaとする。
【符号の説明】
【0067】
1 写真管理ボックス
5 ボックス本体部
6 ガイドケース
11 横線
12 三角マーク
30 表示部
48 GPS部
49 電子コンパス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラが撮影した写真画像、年月日、時刻、前記写真画像の撮影条件をケーブルを介して出力するカメラに取付けられて使用される平型箱であって、
形状が長方形又は四角形の平型箱であり、表面の平板にの中央部に前記カメラの三脚取付け雌ネジに取付けるための雄ネジを取り付け可能な雌ネジを有した本体部と、
前記本体部を挟み込んで、該本体部をX軸方向に移動可能とする構造であり、側面の中央にレンズ中心を位置させるためのマーカを印字したガイドゲージと
からなり、
前記本体部は、
前記カメラが対象物を撮影する毎に、カメラのレンズの方向を撮影方向として算出する撮影方向算出部と、
前記カメラの撮影位置を取得するGPS部と、
前記写真画像が撮影される毎に、該撮影時の前記撮影方向、前記撮影位置並びに撮影時の年月日時刻とを取得して、写真画像と共にこれらを一組にして記憶手段に記憶する手段と
を有することを特徴とする写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項2】
前記撮影時に前記カメラの撮影条件に含まれる前記レンズの画角を前記ケーブルを介して読み込む手段と、
前記撮影位置を基準にして撮影方向を地図の平面直角座標系に定義し、この撮影方向を基準線にして前記画角を前記平面直角座標系に定義することで前記カメラの撮影範囲を得る手段と、
前記写真画像、撮影方向、撮影位置、撮影範囲を一組にして記憶する手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項3】
前記撮影方向、前記撮影位置又は写真画像或いは撮影範囲のいずれかの組合せ若しくは全ての組合せを前記年月日時刻と共に外部に出力する手段と
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項4】
裏側に表示部を備えると共に、内部に平面直角座標系で定義された前記撮影位置を含む地図を記憶したデータベースを備え、
前記地図を表示部に表示し、前記撮影方向を矢印で撮影位置を基準にして前記地図上に表示すると共に、前記撮影範囲を線で前記地図上に表示させる手段と
を有することを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項5】
電子コンパス及び前記ガイドケースのX軸を当該座標系のx軸とし前記マーカ方向をy軸とした座標系が定義されたメモリと、
前記撮影位置を前記座標系の原点に定義して、前記電子コンパスが示している北、南、東、西のコンパス座標系を前記座標系に定義する手段と、
前記北の軸が前記y軸に合うように前記コンパス座標系を回転させるとともに、前記y軸を該回転角分だけ回転させる手段と、
該回転角分だけ回転させられたy軸と北軸との角度を前記レンズの撮影方向として算出する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項6】
前記ガイドケースの側部には、GPSアンテナ及び前記雌ネジと結合させるための雄ネジを格納していることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の写真画像管理機能付き平型箱。
【請求項7】
前記ガイドケースの裏面には、三脚に取付けるための雌ネジが設けれていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6のいずれかに記載の写真画像管理機能付き平型箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−258610(P2010−258610A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104391(P2009−104391)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(503008217)財団法人砂防フロンティア整備推進機構 (12)
【Fターム(参考)】